ソードアート・オンライン《かさなる手、つながる想い》【特別編】〈UW〉君とはじまる・後編 作:ほしな まつり
原作:ソードアート・オンライン
タグ:R-18 キリト アスナ キリアス キリト×アスナ
《アンダーワールド》に残ったキリトとアスナの初めての夜ですが
これだけでも……読める…かな?(苦笑)……とは思いますけど
前編から通して読んでいただけると嬉しいです。
はぁっ、はぁっ…というキリトの荒い息づかいは過度な運動によるものでもなければ、呼吸器や循環器の疾患でもない。理由はひとつ、広すぎるベッドの上でシーツをカンバスにして、鮮やかな栗色の線描画を眼下に納めただけでも膨れあがってしまいそうな己の欲を必死に堪えているからだ。
きっと、その一本一本が上等な絹かと思われるほどの艶髪の一房でも指に絡めてしまえばかろうじて残っている蜘蛛の糸ほどの理性は間違いなくばらばらに千切れるだろう。
なるべくベッドの上から…彼女から距離を保とうと両腕をピンッ、と張ってはいるものの、その腕の間では小さく縮こまるような格好で艶髪の持ち主が涙顔と泣き声を両手で隠すようにして震えており、無垢な状態の下肢は既にキリトによって拘束されているので神話として描かれるなら横たわっている清らかな女神が上から大型獣にのし掛かられているような構図だ。
本来なら膝を抱え込んで自らを抱きしめたいのだろうがねじ込まれた熱い杭によってそれは叶わないので、アスナの色白い両足はキリトを受け入れたままふるふると恐怖とも歓喜ともつかない震動を続けている。
まるでオレという檻の中に閉じ込めたみたいだな……という思考がよぎって、キリトの感覚では二年以上前にも同じように感じた記憶が繋がると、こんな時でも自分が何回だって同じ想いを抱く愚かさについ笑いが零れた。すると僅かに余裕が生まれ、ふぅっ、と深く呼気を吐き、改めて必死に声を押し殺しているアスナを見下ろす。
息を乱している、というならアスナも同じで、キリトの腕の間にいるというのに安心感は欠片もなく、かと言って逃げ出したいと思う気持ちが微塵もないのは初めて《現実世界》で彼と繋がった時と同じだ……そう、同じなのだ、全くと言っていいほど。
もしかして、とは思っていたが実際に同じだと文字通り「痛感」してしまえば、どんなに頑張ってみても呼吸は浅くなるし涙も次から次へと湧いてくる。既に力が入らなくなっている両足に至ってはどう頑張ってみても震えは止まらなかった。
せめて嗚咽だけでも聞かせたくなくて、溢れてくる涙と一緒に両手で押さえているが多分ほとんど意味はないだろう。
それが証拠に頭上のキリトが大きく息を吐いた後、躊躇いを添え、おそるおそるといった手つきで頭を撫でてくる。
「ア、スナ……痛い、のか?」
思わず、といった反射で小さな頭が素直にこくり、と上下に動いた。
だって本当に痛いのだから…あの時と全く同じように痛いのだから、ここで強がってみてもすぐに見抜かれるにきまっている。
するとすぐに情けない声が落ちてきた。
「ごめん」
それには懸命に頭を横に振って否定する。痛いけど……これは謝って欲しい痛みじゃない。
慰めるように少したどたどしいキリトの手がアスナの小さな頭を撫で続けている。
触れてしまえば瞬く間に本能に支配され彼女を貪ってしまうと思っていたが、自分の下で細い身体を震わせている姿には庇護欲が方が勝(まさ)ったようだ。忘れていないだろうか?、と僅かによぎった不安も彼女の肌を目にしたらそんな不確かな物は跡形も無く消え去り、すぐに唇で、手の平で、舌で、指で、歯で、爪で彼女の全てに触れて、快楽へと誘(いざな)う術は己の身体が覚えていた。
特に時間をかけて舌先で甘やかし、指先でほぐした彼女の秘唇はたっぷりと潤っていて、それでもキリトは一旦動きを止めてからアスナを真っ直ぐ見つめ、合意を得た上で屹立した欲で慎重に初めての蜜道を拓いていったのだが……当然、そこは未開の場所で道行きは難儀するも、もどかしさに短気を起こすわけもなくキリトにしてみれば嬉しい困難でしかなかった。狭くてきつくて、なのに少しでも腰を引けば縋るように引き留められて、まともな言葉のひとつも発せない状態のアスナの素直な想いがそこに表れていて、興奮と緊張の中でも自然と口元が緩む。
けれどそんな一進一退の攻防も何度目かの律動で、ぷつっ、と薄紙を突き破ったような感覚を得た瞬間、一転した。
それまでキリトの聴覚を乗り越え、その先の脳を蕩かすように染み込んでいたアスナの嬌声が一気に逆流して全て彼女の中に飲み込まれたのだ。寸前にキリトの耳が捕らえたのは「ひぅっ」と声も息も吸い込んでしまった微音だけで、それさえもすぐに口に蓋をするように両手を押し当てられてしまったから、広い寝室にはキリトの荒い息だけが妙に響いている。
確かに初めて《現実世界》でアスナと繋がった時以上に余裕はなかった……いや、あの時だって言う程の余裕があったわけじゃない。情報量の過多……無機質に言えばその一言に尽きる。
デスゲームの渦中に味わった彼女でも毎回脳が焼き切れるほどの心地良さだったというのに《現実世界》での触れ合いはその比ではなく、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚全てにおいて暴力的なまでの快楽を与えられ忘我の境だった。それでも互いに初めてという共通の枷があったからキリトは丹念に丹念にアスナの怯えをゆっくりと剥がしながら事に及んだのである。
その後も折を見ては肌を重ねていたものの、キリトにしてみれば突然その逢瀬を二年間も奪われてしまったわけで……再び目の前に晒された最高級の裸身に余裕なんて物はほとんど存在していなかった。
だから一拍遅れて自分の下で上半身を丸めるようにして顔を隠したまま懸命に息を整えようとしているアスナの眉が何かに耐えるように力が籠もっているのを見て、ある可能性に気付いたのだ。
この《アンダーワールド》にダイブしてきて二人で過ごす初めての夜、しかもアスナのアバターはコンバートではなく《創世神ステイシア》という新しい身体で、加えてこの世界はこれまでのVRワールドと違いリアルな痛みを感じる。《創世神ステイシア》のアカウントを使用しているとは言えその容姿はアスナそのままで、多分、スーパーアカウントは装具や固有能力の設定のみで体型などのキャラメイクは本人そのものを転用するシステムになっているのだろう。だからアスナが自身の身体にキリトを迎え入れるのが初めてだと認識していれば痛みを感じるのも当然で……。
「えっと……アスナ、言いづらいんだけどさ……この世界って記憶とイマジネーションによって生み出された物が現実化するから……」
アスナが感じている痛みは過去の経験によって引き出されているのだと、彼女にとっては闇の軍勢や《暗黒騎士》達を相手に嫌というほどその身で実感したレクチャーを聞いて、キリトによってめちゃくちゃに乱された感情の奥底から反抗心が少しだけ顔を出す。
「うーっ……わ、私だって、わかってるしっ…そっ、それにっ…痛いのは、《現実世界》で…キリトくんがっ……」
「そうなんだよな……」
「笑う…なんて、ひどっ……」
ひっぅ、ひっぅ、としゃくり上げるタイミングで息継ぎをしながら言葉を交ぜ入れ、不満を目一杯主張しているはしばみ色の瞳がいつの間にか両手のブラインドを押しのけてキリトを見上げているが、朱に縁取られ涙がその色をゆらゆらと揺らしているので違う意味で強烈なダメージを負ったキリトが眉根を寄せて、ふいっ、と視線を反らせた。
「言っておくけど、可笑しかったんじゃなくて……嬉しいんだ」
アスナが思い起こしている痛みは《現実世界》で和人によって初めて明日奈の身体に刻みつけられた時の痛みだ。
それをしっかりと覚えていて再び同じ状況で具現化されているのならアスナには悪いがキリトにとっては充足感すら芽生えて、直視できない愛らしいかんばせすら自分のものだと主張したくなる。
あの時の明日奈も最初は痛みに耐えるので精一杯の様子だったが、決定的に違うのは痛みを与えている相手が同じであっても今のキリトは既に彼女を知り尽くしているという点で……少しでも早く痛みを引かせようとキリトはアスナ頭を撫でていた手を少しずらして柔らかな耳朶をしごいた。
すぐに「ふぅっ」という感度の良さを見せたアスナの目が苦痛と不満だけでない色を滲ませ始める。
口元を押さえていた手をはずさせると、両足同様に震えが止まらない唇はぷくりと膨らんでいて、さっきしつこく弄りすぎたかな、とキリトは少しの反省を込めて労るように指の腹で拭った。
内(なか)にキリトを受け入れるまでの愛撫で顔をイヤイヤと何度も左右に振り動かしたせいでまとわりついている乱れた数本の髪を払い、指先はそのまま首筋をゆっくりと滑り降りていく。そしてきれいに浮き出た鎖骨を乗り越えれば弾力の数値は一気に跳ね上がった。
本当は手の平全体を押し当てたいところだが、今は人差し指と中指の二本のみで我慢する。
桃を連想させる柔らかな肌触り、それでいて少し力を込めればその反発力と吸着力のバランスは絶妙で、快感が腕を伝い余すところなく身体中を駆け巡る。その感触を存分に楽しみながら綺麗な膨らみを形作っている曲線をゆっくり登っていくと頂上はほんの少し前までキリトの唇や歯や舌で散々刺激を受けたせいで今も綺麗に色づいたままその存在を主張していた。
中心をわざとはずし円を描くように指先を踊らせれば「ぁんッ」とアスナが反応する。
さっきまでの戯れに比べるとかなり穏やかな触れ方だが、それでも感じるのか眉間に籠もっていた力が少しずつ抜けていくのがわかった。
「オレの身勝手な自己満足だってわかってるけど……アスナの初めては全て欲しい」
告げると同時に指を増やして先端を軽くつまんで捻ると「ひやぁン」と仔猫のような啼き声があがり頬に赤みが戻って来る。
どの世界のアスナともこうして肌を重ねてきたキリトにとって初めての相手が全て自分であることはもはや必然であり……けれどふと今の自分の言葉を反芻して「違うな」と頭を振り黒髪を揺らした。
「アスナの全てが欲しい」
この世界で過ごす二百年の間も、それからの未来においても、全てのアスナが欲しいとまるで子供の駄々のように聞こえる願いだが、アスナは整わない呼吸のままふわり、と微笑む。
「いいよ…ぜんぶ…あげるから……」
受け入れるように、求めるように、アスナが両腕を伸ばしゆっくりとキリトに向かって広げた。
「ぎゅっ、て…して……」
「え?、でも……」
これ以上すぐには無理だろ?、とひとまず距離をとっていたキリトの自制心を簡単に打ち砕くようなアスナの声にたどたどしくも強い願いがこもる。
「いいの……、して」
もしも請われるままにアスナを抱きしめればアスナの内(なか)にいるキリトの欲も更に奥深くまで這入り込むわけで、未だ完全に痛みがひいたとは思えない彼女の顔をこれ以上歪ませたくないとキリトが躊躇っていると震えるような吐息に艶が混ざり込む。
「私も…キリトくんが……欲しいの」
情欲を孕んだ声が麻薬のように思考を侵食して理性を繋ぎ止めていた蜘蛛の糸を、とろり、と溶かした。
「アスナっ」
身も心も差し出してくれているアスナの腕の中へと飛び込みその小さな頭と細身の身体をめいっぱい抱き込めば、当然、中途半端に抑えていた腰も彼女の恥丘に密着して耐えに耐えていた欲が一気にぐいっ、と内に押し込まれる。その瞬間アスナが「ひゅんっ」と息を吸い込んだのがわかったが、既に彼女の顔はキリトの肩口に押し付けられているのでその表情をうかがい知ることは不可能だった。
逆に耳元で「はぅっ、はぅっ」としゃくり上げながらも痛みを逃そうとしている息づかいが音としてだけでなく温度も直接耳に吹き込まれて、じわり、とキリトの熱までも上げていく。そして上がった体温のせいか、距離がなくなったせいか、アスナ自身から漂ってくるむせ返りそうなほどの官能の匂いが嗅覚も刺激していた。
しかし一番敏感にアスナを感じ取っているのはすっかり彼女の内に納まったキリトの欲で、ただ一人しか受け入れたことのないその場所は誂えた鞘のようにピタリと包み込んでくる。
「っは…やばっ」
既に何度も目に飛び込んで来たアスナの白くてあえかな肢体や全身から香り立つ匂い、柔らかな唇から漏れる嬌声、そして手や指はもちろん唇や舌で触れる事によって与えられていた感触全てが甘く極上で、キリトの奥底にあった本能を引きずり出すには十分な捧物だったと言うのに、それ以上の目眩を覚えるほどの快感につい彼女を抱きしめる腕に力が籠もる。
すると更にアスナの素肌に加わったキリトからの圧は食い込むほどの密着度となり、内にある欲もまた、ずりっ、と蜜壁全体をこすりながら突き当たりまで辿り着けば、それだけで「ふぁっ」と彼女の婀娜めいた息が秘め事のようにキリトの耳奥まで漂ってくる。
敏感な反応に知らず口角が上がった。
「少し、動くぞ」
「…ん…アッ……」
もうアスナの意志がどうであれ自分を抑えきれないのだろう。それでも窺う程度に下半身を揺すればすぐに彼女の声が跳ね上がる。
「ひゃっ…」
「…どう?」
痛みの程度を聞いたのだが、今度はアスナがキリトの背中に腕を回してきた。
「んンっ…なかで、ぐりぐりって……」
予想外の返答だったがその声に初めてによる辛苦の色が薄まっているのがわかり、次は腰を使って短い抽挿を繰り返しつつ悪戯っぽく笑う。
「これは?」
「ぁっ…はっ…ぁンッ……奥に…あっ、んぅっ……」
「もう、平気そうだな」
片方の口の端が捕食獣を思わせるように持ち上がり真っ黒な瞳にギラついた黄金色の炎が宿るとキリトはぐいっ、と角度を変え、ある一点を的確に突いた。
キリトだけが知っているアスナの弱点だ。
「ひぁんっ…だっ、だめ!…そこっ、そこはダメっ、なのっ」
「うん、ちゃんと覚えてるよ、アスナがダメって言うくらい弱いトコ……ここ、だろ?」
「ひぁっっ…あ、あぁっ……」
悲鳴のような高音がキリトの鼓膜を揺らすが、さらに強くしがみついてくるのだからアスナも感じているのは間違いなく、ただキリトも一転して苦しそうに「くっ」と短く息継ぎをした後、抱え込んでいる栗色の髪に唇を落とし「アスナ…」と懇願の声を吐いた。
「頼む、ちょっと…力、抜いてくれ」
「む、むりっ」
即座に否定が返って来る。
これだけで?、とは思うが嬉しい反面このままでは色んな意味でマズい、と雄の本能が告げてくる。外でも内でもぎゅうぎゅうにアスナに包まれていて、それだけで欲が弾けてしまいそうだ。
今の即答からしてどうやらアスナの方も思考機能はほぼ麻痺状態らしく、先刻とは違って息づかいの隙間に劣情が見え隠れしており、こうなってしまえばキリトも己の求めるまま更に彼女を追い詰めていく。
淫らな声が聞きたい、啼き崩れた顔が見たい……アスナに対してだけは時として野蛮な獣みたいにひどく傲慢で狭量な部分が自分の中にあるのだとキリトが知ったのはここではない世界でだが、グズグズに溶けて訳も分からず泣きじゃくるのはもっと後だ、と既にこの先の彼女を知り尽くしているのが何となく誇らしい。けれど今は自分の欲によって翻弄され引きずり出された啼き声と乱れた表情が欲しくて彼女を高みに上げるべく少々強引に何度も攻めたてれば程なくして一際高い声が上がり、キリトの背中にアスナの爪痕がつく。
正にキリトの全てが、ぎゅぅっ、と強くアスナに締め付けられ、咄嗟にきつく目を瞑り息を止めてなんとか衝動をやり過ごし終わった頃、ぱたり、と彼女の頭と両腕がベッドの上に着地した。先程よりももっと呼吸を乱しながら、もう顔を覆う事すら頭にないらしく真珠のような丸い涙がとめどなく溢れ出ている。
「ひっく……もっ、もう、やだ……見ないで……髪も顔もぐちゃぐちゃで……」
そしてこんな時でもアスナが一番に気にするのはキリトの目に自分がどう映っているかで、キリトにしてみればどれほど乱れていようとも、そんな風にさせたのが自分なのだと思えば喜びしかなく、更に煽られるのを覚悟で「もっとぐちゃぐちゃにするけど…」と胸の内を明かせば、その意味をどんな風に受け取ったのか「ふぇぇっ」と涙の混じった困り声も可愛らしく、その顔を愛おしく眺めれば一段とアスナの眉間の皺が深くなった。
「ぇうっ……ま、また…笑って」
「アスナの方がオレの情けないとこ、いっぱい見てるだろ」
今更どんな自分をさらけ出しても大丈夫だと絶対の愛情と信頼の示唆に納得したのか、泣きじゃくりながらも子供のように「うん」と答えるアスナに少しばかりキリトの悪戯心が刺激される。
「でも…アスナもこういう時はすごく泣き虫になるよな」
「…むうっ……」
『果ての祭壇』でのお返しだと気付いたアスナが頑張って涙を止めようと唇を噛みしめると、すぐに「こら」と小さく怒り傷など付いていないのにぺろっ、と舌で舐めればそれでも不本意そうな上目遣いが、じっとキリトを見上げてきた。涙が止まらない原因を作っている本人には言われたくない、と視線が訴えている。だから別に揶揄っているわけじゃないんだ、とキリトは笑顔を静かな微笑みに変えた。
「嬉しいんだ……オレが覚えているアスナだから」
「…キリトくん……」
ついさっきまでアスナも離ればなれになっている間にキリトが変わってしまったのでは、と怯えた気持ちを抱いていたから同じだとわかって安心と嬉しさが広がる。呼吸が落ち着きを取り戻してくると同時に涙もゆっくりになって、キリトは濡れているアスナの頬をそっと指先で拭った。
「アンダーワールドで過ごしてる間、アスナの事は…考えないようにしてた……アスナが傍にいないって思うと、頭がどうにかなりそうだったから……」
今はすぐ傍にいるのだと感じて欲しくて、いまだ頬に触れているキリトの手に自分の手を重ねるようにして捕まえ、顔をずらして彼の手の平に何度もキスをする。
「それでも、意識しなくてもオレの中でどんどんアスナが足りなくなって、でもどこにもアスナはいなくて、このままだと飢えと渇きで干からびるかと思った……だから……」
されるがままだったキリトの手が、くいっとアスナのおとがいを固定し、真っ直ぐな金黒の視線が非捕食者である彼女を捕縛する。そしてアスナはその瞳を嬉しそうに受け止めて再び両手を伸ばした。
「いいよ、キリトくんが満たされるまで……言ったでしょう?、全部あげるって」
キリトの離ればなれになっていた年月を埋めたいと欲っする感情はアスナにもあるのだと微笑みで示せば、今度はゆっくりとキリトの顔が近づいてくる。唇が重なる寸前、キリトの欲そのもののような熱い声が聞こえた。
「二年ぶりだから……じゃない……二年分だ」
こちらもお読みいただき、有り難うございました。
この別枠ならでは、の後書きにするのなら……
はい、もう、二年分ぐちゃぐちゃにされます、アスナさん(苦笑)
しかもなまじこれまでの経験があるせいで、最初の痛み同様
朝になったら身体中いろいろ大変な事になっているでしょう。
ファナティオが察して会議は午後からに設定されていると思われます。
(「なぜ午後なのですかっ」とデュッさんが質問してるかも……)