性癖にブッッッッッッッッッ刺さったので書きました。
前略。
朝起きたらゴッホちゃんにズボンを脱がされ、朝勃ちをガン見されていた。
「はぁ……これが、マスターさまの……」
「ゴッホちゃん?」
「ハウッ!?」
穴が空くほどという表現がまさに的確な、真剣そのものの様子でイチモツを見つめていたゴッホは、立香が声を掛けると、びくりと身を震わせ、まんまるな目で立香を見つめてきた。
血色の良くない白い肌、横に垂らした長い三つ編みが特徴の、色素の薄い赤髪。何かに怯えるように揺れ動く瞳に、引きつった唇。
複合サーヴァント、クリュティエ=ヴァン・ゴッホ。虚数空間で出会い、紆余曲折あってカルデアにやって来た彼女は、枕から頭を持ち上げた立香に、卑屈っぽく唇を歪めて笑ってみせた。
「お、おはようございます、マスターさま」
「……うん、おはよう」
ゴッホはまるで木陰に隠れて様子を伺うみたいに、立香の朝勃ちした竿の脇から青い目を覗かせる。
普通に挨拶を交わされたので、変な間ができてしまった。立香は奇妙な気分でぐるりと視線を回す。メタリックで飾り気のない内装。地下空間に特有のひっそりと静まりかえった空気。
取り立てて言うことのない、立香のマイルームだ。隅の観葉植物一つまで、寝る前と変化はない……ゴッホにズボンを脱がされている事を除けば。
「ええと……どういう状況?」
未だに眠気の残る頭で本題に踏み込むと、股ぐらに顔を埋めるようにしていたゴッホは、えへへと照れながら応じる。
「マスターさま、ノーチラスの一件の際に、絵描きを随分楽しんで頂けましたよね。これまで触れる機会がなかっただけで、絵には関心がおありと思い……ゴッホの朝描きにお誘いすれば、喜んで頂けるかなぁ、と」
「競走馬の朝駆けみたいな言い方するね」
「それはもう、絵描きは皆『描かない自分に生きる意味なんてあるの?』的なプレッシャーに鞭打たれながら生きる馬車馬ですから……エヘヘ、ゴッホジョーク」
視線を逸らしながら、引きつった笑みを浮かべるゴッホ。立香が返事をしなかったのは、ゴッホジョークが相変わらずの反応に困る際どさであったことに加え、彼女の吐息が剥き出しのペニスに当たってこそばゆかったからだ。小さく身じろぎしつつ、立香は更に聞く。
「その気持ちはありがたいけれど、今の状況と全く結びつかなくない?」
「その、ですね。ゴッホが部屋にお邪魔した時には、マスターのおちんちんが、ぴんとそそり立っておりましたので……せっかくだから、観察したいなぁと」
「せっかくだからかぁ」
「ほとんど趣味なんですよね、観察。昔は貧乏で、人物画を描きたくてもモデルなんて雇えないので、町行く人を食い入るように見つめたりとかしちゃって。あれは気味悪がられましたねぇ……はぁ、つら」
「んく……あの、ちんぽに溜息を吐かれても困るんだけど」
「あぁ、すすすすみません! ゴッホ、マスターさまのおちんちんへの配慮がまるで足りてませんでしたっ」
おちんちんへの配慮って何だろう。
状況の意味不明さとゴッホの捉え所のない発言が合わさって、本当ならやってくるべき羞恥心がずっと迷子のままだ。まるで最初から下半身丸出しで寝ていた気さえする。ゴッホに脱がされ、あまつさえ息がかかるほどの距離で観察されているにも関わらずだ。
「そ、それでは気を取り直して――朝描き、ご一緒にどうですか?」
「あ、そっちに軌道修正するんだ?」
「で、ですよねぇー……マスターさまの、ギンッギンですもんね……ふへ」
気まずさと羞恥に頬を朱に染めながら、それでもゴッホの目は、剥き出しのマスターのペニスに注がれたままだ。粘度の高い視線にマジマジと見つめられて、自然と股間がヒクヒクと痙攣する。その硬度は全く落ちる気配がない。
赤黒いそれにはぁと感嘆めいた吐息を漏らしながら、ゴッホが聞く。
「こういう時、マスターはどのようにされるのですか?」
「普通に自分で、その、するけど」
もちろん、誰もいない所でという前提付きなのだが……それを聞いたゴッホは、ごくりと息を飲むと、消え入りそうな声で言った。
「……ぉ……お、お手伝い、しましょうか?」
「えっ」
「マスターさま、そのままだとおつらそうですし……それにゴッホ、なんか今になって急に気まずくなってきて……このままマスターさまのお部屋を出ていけば、もう一生顔を見せられる気がしなくて……あは、は、改めて考えれば、マスターさまの寝室に忍び込んで股間を観察とか何考えてるんでしょうね? 普通に狂行ですよね、常識もモラルもなさすぎですよね? ゴッホはバカかなぁ? 死んだほうがいいかなぁ!?」
「ちょちょちょ、この状況でそのモードはやめて! さすがのオレも下半身丸出しでフォローはできないから!」
瞳をブルブルと震わせだしたゴッホを必死になだめる立香。
不条理系の夢でも見ているみたいだった。訪れる状況にまるで整合性がなく、疑問を浮かべる事もできないあの状態だ。ゴッホの浮き沈みの激しい奇妙なマイペースに、さっきから翻弄されっぱなしだ。
そんな、奇妙な夢を見ている心地だったから。立香は――今までどんなサーヴァントに翻弄されても、冗談で済ましたり退散したりして避けていたのに――ベッドに身体を横たえ、太股に乗るゴッホに、改めて自分のそそり立つ怒張を晒け出した。
「じゃあ、その……お願い、ゴッホちゃん」
「ヘ、うへへ。はい、ゴッホにお任せください」
喜色を滲ませた笑いを溢し、ゴッホはペニスから顔を離し、立香の太股に跨がった。びっくりするほど軽い体重と、ふにっとした柔らかなお尻の感触を感じる。
「で、では、失礼しますね」
そう言うと、ゴッホは小動物を握り込むような慎重さで、小さな両手で立香のペニスを包み込んだ。固く張り詰めた竿に、柔らかさとひんやりした冷たさが伝わり、思わず立香が身をよじる。
「っ……」
「わ、は。マスターさまの、すごく熱い。ほかほかです……へへ、おちんぽゆたんぽ……」
うっとりとした声音でよく分からないことを呟く。ゴッホは両手で竿を包んだまま、ペニスの表面の感触を楽しむように、指をさわさわと動かしてみせる。
「マスターさまは、起きがけでまだ眠たいですよね。朝勃ちもきっと、お疲れが溜まっているのが原因でしょう」
「ん、く……」
「いきなりの強い刺激は、マスターさまをびっくりさせてしまいますから……まずは竿の方を、こしょこしょっと撫でて、さすってさしあげますね」
ゴッホの細くしなやかな指が、ピアノを弾くような繊細な動きで肉筒を這う。ささやかな刺激がペニスをくすぐり、かと思うと柔らかな手の平を使って、血管の張り詰めた裏筋をよしよしと撫でてくる。
上品ささえ感じる手つきだった。優しくいたわる愛撫は、立香を射精に導くものではない。しかし、固く張り詰めていただけのペニスにとってはむしろ、いきなりの激しい痛みを伴う搾精じみた行為よりもずっと心地よいと思えた。
「ぁ……すぅ……ふぅー」
「ゆっくり呼吸なさってください。眠るように、深く、深く……身体の力を抜いて……心ゆくまで、お楽しみください」
自分の最も敏感な恥部が、まるで高級な毛皮の手入れをするように優しく扱われる。その心地良さは安心感を伴っていて、ゴッホの囁く通り、このまま寝入る事さえできる気がした。いつしか立香はペニス以外の緊張を解き、シーツに身を沈ませ、ゴッホの小さな手を受け入れる。
「マスターさまのおちんちん、大きいですねぇ。ゴッホの親指とひとさし指がくっつかないです。感触はふにふになのに、とっても固く、強張って……」
ゴッホもまた、マスターの最も大事な部分に触れる事に、喜びと興味を感じていた。最初に言っていた観察も冗談ではなかったらしく、意欲的に竿に手を這わしながら、喜色に潤んだ視線をペニスに注いでいる。
「マスターさまの人柄と同じく、おちんちんもとっても素直なんですね。触る度に、ひくひくって震えてくれて……エヘヘ、たのしい」
「それは、よかった……ゴッホちゃんの手付きも優しくて、すごく気持ちいいよ」
「本当ですか? ああ、マスターさまはお優しいですね……お返しにゴッホも、真っ赤な先っぽをいい子いい子しちゃいます」
照れくさそうにはにかんだゴッホが、手の平をぱつぱつに張った亀頭に被せ、円を描くように回す。その手つきも、頭を撫でられるように優しくて、痺れるような刺激が緩やかに背筋を通り抜けていく。
「っあ、ふぅ……」
「ふふ、先っぽよしよしはお好きですか? もっと撫でて、さすってあげます。マスターさまはどうか力を抜いて。もっとゴッホに、身を委ねてください」
夢の延長線上にいるような心地よさ。頭と身体は脱力しきり、唯一固く張ったペニスが、くすぐるような甘い快感に包まれている。
いつまでも浸っていたい――そう思った立香の脳裏に、ふとある想像がよぎった。
夢見心地に嫌な予感が差し込まれ、立香は枕に沈ませていた顔を持ち上げる。
「く……ねえ、ゴッホちゃん。今何時? そろそろ、マシュか誰かが起こしに来るかも」
立香が一人で居られる時間は少ない。親心、朝ご飯のお誘い、その他様々な理由で、朝っぱらから立香の部屋に誰か飛び込んでくるという状況は珍しくない。
特に清姫や頼光などに見つかれば、惨劇じゃ済まない事態に陥るが……そう危惧した立香に、ゴッホはくすりと笑みを向けた。
「大丈夫ですよ。今この部屋には誰も入れませんから」
「……どういうこと?」
「実はマスターさまの朝勃ちを見かけた時に、先んじてマスターのお部屋の扉を
「……」
ひやりと、別種の悪寒が背中を伝った。
扉を塗りつぶし、認識を変え、外側からの介入を阻害する?
それは属に言う固有結界という奴ではないか? ひょっとして自分は、ゴッホに閉じ込められているのでは?
そんな風に持ち上がった立香の理性は、ゴッホの手に亀頭をそっと包まれる甘い刺激に揺らがされた。
「あ、うっ」
「ふふ、やっぱりマスターさまは素晴らしいです。夢見心地で、ゴッホにおちんちんを弄ばれていながら、そんなにも聡くいらっしゃるなんて」
「も、もしかして、最初からこうするつもりだった?」
「ええ、まあ」
変わらない穏やかな口調で、ゴッホが答える。左手を竿の根元に添えられ、右手が亀頭に被さり、よしよしと撫で回される。ゆったりとしたペースで、しかし休みなく亀頭を刺激され、ぞわぞわとした快感が這い上がってくる。
緩やかな愛撫を続けながら、けれどゴッホは、揺らぐことのない目でマスターを見つめ、ハッキリ言った。
「ご安心ください。マスターさまは、ゴッホに存在意義を与えてくださり、カルデアという居場所をくださった方。今のゴッホが、主と仰ぐべき尊き御方。ゴッホは決して、自らを殺してでも、マスターさまを傷つける真似はいたしません」
「……」
「ただ、ゴッホは……その強い強い気持ちと同じだけ、マスターさまのお役に立ちたいと思っておりますので」
その言葉の通り、ゴッホはもっと自分を感じてくれと言うように、太股にお尻を押し付ける。小さく柔らかな手で、立香の竿を、亀頭を、丁寧に撫で回す。
「マスターさまのお傍にいたい。使っていただきたい。大事にされたい。できれば、他の方よりもっと強く、特別な気持ちを抱いてほしい……ゴッホの胸には、そんな邪な感情が、ついつい渦巻いてしまうのです」
「っあ、ゴッホちゃん……っ」
「そんな折に、マスターさまの、逞しいものを見せつけられては……エヘヘ、これはもう据え膳って奴ですよねぇ……食べるのはそそり立つ竿ですけど」
そう笑みを深めて見せると、ゴッホは上体を屈めて、そそり立つペニスに顔を寄せた。
ほんのり上気した頬。潤んだ目。はぁと湿っぽい吐息を漏らす唇が亀頭に迫り、心地よさに微睡んでいた立香の心臓をどきんと跳ねさせる。
立香の視線を釘付けにしたゴッホは、怒張に顔を寄せ、瑞々しい舌をちろりと覗かせた。
「ん……えーー……」
舌の尖端から、ほんのり泡立った唾液が滴り、立香のペニスに絡みついた。温かくねっとりとした液体の感触に、立香の腰が思わず跳ねる。
「誰の邪魔も入りません。誰にも見られません。今だけここは、マスターさまとゴッホの秘密の園です」
くちゅ、と水音が響く。ゴッホの唾液に濡れたペニスに、ゴッホの細指が、先ほどよりも確かな強さで絡みついた。
「ふぅっ……」
「ですからマスターさまは、ただゴッホに身を委ねてください……えへへ。ゴッホもやる気を見せちゃいますから……ゴッホなしでは生きられない、とまでは言わずとも、画版に塗った油絵の具のように脳裏にこびり付いて離れない、最高の心地よさを差し上げます」
もう一度唾を垂らしたゴッホは、野球のバットにするような握り方でペニスを包み、上下に動かしはじめた。
唾液で滑りのよくなった両手が、張り詰めた怒張をしごきあげる。ゴッホが垂らしたたっぷりの唾液はすべすべの手と絡みつき、言いようもない心地よさになってペニス全体を包む。
「マスターさまのおちんちん、ゴッホの唾液でぬとぬとです……ちょっと擦っただけで、にちゅにちゅと音を立てて、くちゅくちゅ泡立ってます」
「っゴッホちゃん……その手つき、凄くヤバ……!」
「えへへ、腰浮いちゃいますか? 精液がこみ上げてきちゃいますか? ああ、マスターさまが、そんな蕩けきった顔を見せてくれるなんて。うれしいな、うれしいなぁ……!」
事前の丹念な愛撫のお陰か、痛みのような不快な感覚はまるでなかった。朝勃ちがほぐされ、ただ蕩けるような快感が駆け巡る。
そして、ゴッホもそれを承知しているらしかった。彼女は両手を使った大胆な仕草で、根元から亀頭までをしごきあげてくる。誰も寄せ付けない二人だけのマイルームに、ちゅこちゅこという水音を遠慮なく響かせる。
「カクテルをシェイクするみたいに、上下に激しく、しゃかしゃかさせたり」
「っあ、んく……」
「かと思いきやー、ちょっと強めに握ってぇ……牛のお乳を搾るみたいに……根元から尖端に向けて、きゅううっと」
「あ、あぁっ……!」
「ひひ、楽しい、楽しい……! 大好きなマスターさまの、大事なおちんちん。色々、ゴッホの思いつくぜーんぶをしてあげますね……!」
一体その小さな手にどんな魔力が籠められているのか。ぬとぬとの指は海洋生物のうねって絡みつき、立香に様々な快感を捧げてくれる。
自分でそうするような上下のストロークで、竿から亀頭にかけてを満遍なく刺激する。
唾液の滑りを使って、ペットボトルのキャップを開けるような仕草で竿を撫で回す。
片手で根元を抑えて、更にぱつぱつに張り詰めた亀頭を片手で包んで、さっきよりも激しく、容赦なく、よしよしいい子いい子と捏ね回す。
その愛撫の合間に、ゴッホは口を近づけ、「はぁー……」という熱を孕んだ吐息と共に唾液を垂らす。ペニスは常に温かくねっとりとした粘液に包まれ、ゴッホの与える快感を何倍にも増幅させる。
ゴッホの手つきは、新しい玩具を手に入れた子供のように無邪気で、男を弄ぶ事に長けた遊女のようにいやらしかった。
声を我慢するなどできない。立香はまるで陸に打ち上げられた魚のように、ベッドに沈ませた身体を仰け反らせる。その格好が、腰を浮かしてゴッホに怒張を突き出し、もっと愛撫をとせがんでいるように見える事に、夢見心地の彼は気付かない。
「マスターさまのおちんちんは、大きく太くてすべすべで、ナマコみたいですねぇ。先っぽはふにふにですし。白いのを吐き出すところなんかも、ナマコっぽいです」
「あ、はぁっ……ゴッホちゃんの手、優しいのに、めちゃくちゃ激し……!」
「でも、ナマコが吐き出す白いのは、キュビエ器官っていう内臓の一種らしいですよ。ねばねばべたべたしていても、ぜんぜん別の液体なんですねー……えへへ、ゴッホちゃんの知恵袋」
「今そんな事言われても、どんな気分で聞けばいいのか……は、あ、ひぅっ」
立香が一つ声を漏らす毎に、ゴッホの興奮の火に薪がくべられる。小さくふにふにの手は、ますます遠慮ない勢いでペニスをなでまわす。瞳は情欲にすっかり浮かされ、酔ったようにとろんとした目線が、びくびくと震える逸物を見つめている。
想像を絶する快楽。急速に、的確に、射精まで導かれていく妖艶な手さばき。
しかし、その快感が凄まじければ凄まじいほど――一つの疑問が、立香の脳裏に膨れあがっていった。
気持ちいい。ゴッホにちんぽをしごかれるのは、とてもとても嬉しく、心地いい。
だが――いくらなんでも、気持ちよすぎる気がする。
「ま、待ってゴッホちゃん……ねえ、ちょ、待って」
「どうされました、マスターさま。もう射精してしまわれますか?」
「そうじゃなくて……なんでそんなに上手いの? その、手慣れすぎてない?」
場違いにも感じられる質問に、ゴッホが手を止め、きょとんと目を丸くする。
改めて見なくても、ゴッホは可憐な少女だった。見た目の年齢はせいぜい十代前半。身長は立香の胸に届かないくらい小柄で華奢だ。
見た目の印象で言えば画家というよりも、病気がちで床に伏せる少女のような儚さを持っている。それが今、こんなにも容赦ない、男をひぃひぃ喘がせるような手淫を見せるのは、さすがに無視できない違和感だった。
さしもの聖杯も、サーヴァントに性技を授与したりはしない。どう考えても、一人か二人じゃ効かない『経験』があると思わずにはいられなかった。立香だって清純な少年だ、別の相手の存在を意識しながらではイくにもイけない。
しかし問いかけられた側であるゴッホは、目を丸くしたまま。疑問を浮かべられる事の方が疑問だと言うように、何気なく答えてみせた。
「それはもちろん、自分ので沢山練習して、経験を積んでますから」
「うぐっ。やっぱりゴッホちゃんはこれまでに沢山相手が……って、え? 待って……自分の?」
「ええ、ゴッホはゴッホなので。それこそお金もない、絵にかける情熱もない限界ゴミクソ人間だった頃なんて、やることもなくて日がな一日猿みたいにシコり倒すなんてこともザラでして」
「――――――――」
瞬間、立香の脳裏を名状しがたきおぞましい光景が駆け抜けた。
狂気に触れない範囲で具体的に名状するならばそれは、ゴッホと聞いて思い浮かぶ方のゴッホがアレをアレする、余りにもアレな光景だった。
興奮にばくばくと跳ねていた心臓が、きゅっと動きを止めた。
「――――――――」
「ハウッ!? マスターさまのおちんちんが、日陰のひまわりの如くしおしおと!?」
「ごめんゴッホちゃん。ほんとうに、本当にごめん……」
「なななななんで謝るんですかぁ!? あ、や、その、じょ、ジョークですよ、はははははいぃ、ゴッホジョォォーク! マスターさまの前に居るのはかわいくてえっちなゴッホちゃんでーーすぅぅ……!」
ようやく事態の深刻さに気付いたゴッホが大慌てでフォローに走るも、まるで事態は改善しなかった。今さっきまで生々しい手つきでペニスを弄んでいた唾液塗れの手が、行き場を失ってあわあわと宙を掻く。
カルデアに存在するゴッホは、外なる神の手によって、妖精クリティエにゴッホの記憶と才智を無理矢理に植え付けたつぎはぎの英霊だ。彼女の霊基に締めるゴッホの割合はわずか五%。にも関わらずその比類無き存在感は、彼女の自意識をゴッホだと言わしめている。
その複雑怪奇な出自は彼女を悩ませ、苦しませ、狂わせすらした。しかし彼女はノーチラスの一件で、その問題に折り合いを付けた。彼女は今、誇りを以て、自らをクリティエ=ヴァン・ゴッホと名乗るようになったのだが――
「うぅ、どんなゴッホちゃんでも受け入れるって言ったのは俺なのに……サブリミナルゴッホおじさんへの対応が全然できてない。不甲斐ないマスターで本当にごめんよ」
「うぅぅぅあああすみませんすみません謝らないでくださいぃ! ゴッホジョーク禁止しますから、リアルガチな方のゴッホに関するゴッホジョークは絶対言いませんからぁ!」
両手で顔を覆いよよよと打ち拉がれる立香。ゴッホは先ほどの妖艶な雰囲気を嘘のように吹き飛ばし、半狂乱になってマスターに縋り付く。
「元気だして、おっきしてください。気持ちよくなりましょうよぉ、ゴッホにおちんちんしごかれて、びゅー、びゅーって射精しましょうよマスターさまぁ! ――は、そうだっ」
何かに気付いたゴッホは、ベッドからぴょいと飛び降りると、その全身を淡い光で包ませた。
光は一瞬、ゴッホの姿を覆い隠すほど強まると、同じように瞬く間に弱まり、先ほどとは打って変わった彼女の姿を立香に見せつけた。
青みがかった肌。喪に付すような黒色の、身体に貼り付く、深海魚を思わせる艶やかなドレス。元々色素の薄い髪の毛はいっそう透明度を増し、ゼリーのような艶やかさを見せている。
可憐さはそのまま、人並み外れた特異な雰囲気を纏って、ゴッホは立香に両手をぱっと広げてみせた。
「じゃ、じゃーん。名状し難きゴッホちゃんです! より『本来の私』に近いこの姿で、怪しく、アダルトに、マスターさまにご奉仕しちゃいますよぉ……えひ、ひひ」
唇を引きつらせ、卑屈めいた笑みを浮かべるゴッホ。身に纏う条理を外れた怪しさは、この場に於いては情欲を高める妖艶さも伴っていた。
霊基を変質させたゴッホが、改めてマスターの腰に乗る。ねっとりとしたゴッホの視線に萎んでしまったペニスを睨め付けられて、立香がごくりと息を飲む。
ゴッホの背後には、使い魔のような宝具のような、今の彼女を象徴する、巨大な一匹のクラゲがゆらゆらと漂っている。
そのクラゲが、糸のように細長い触手の一本を持ち上げると、ゴッホの手にとろりとした液体を吹き出した。
クラゲが出した透明な粘液は大量で、ゴッホの指の隙間から溢れて、立香の太股をひたりと濡らす。
軽く手を動かし、くちゅり、という水音を響かせて、ゴッホは先ほどの比ではない、ぞっとするほど艶めいた眼を向けた。
「ゴッホの、たっぷりのヌメヌメで、マスターさまのおちんちんを、ねっとりと包み込んで差し上げます。きっと、とぉっても気持ちいいですよぉ。外宇宙までトんじゃうくらいに!」
「っ……お、お手柔らかにお願いできるかな……?」
「難しいお願いですねえ。お手柔らかといっても、なにせこんなにヌメヌメな手ですから。えひ、ひ」
粘液を満遍なく手に馴染ませたゴッホは、見せつけるようなゆっくりとした動作で手を近づけ――小さくなった立香のペニスを、きゅうっと握り込んだ。
「うっ」
「少し冷たいですが、すぐに良くなりますよ……では、おちんちんの小さな今のうちに……くちゅくちゅっと」
「あ、うあぁ……!?」
「うふふ。柔らかなマスターさまのおちんちんを、揉みくちゃにしちゃいます。くちゅくちゅ、くちゅくちゅ~」
赤子をあやすような甘みのある声。萎れて柔らかくなったペニスは、けれど先ほどまでの慈しみある愛撫で、すっかり芯まで興奮に浮かれきっていた。そんな敏感極まる性器が、たっぷりのヌメヌメと一緒に、遠慮なくもみしだかれる。
にゅるにゅると蠢く指が、柔らかいペニスを捏ね回す。イソギンチャクのような生き物に、竿を丸ごと呑み込まれたみたい。もはや暴力的な快感で、そのままペニスが溶かされるのではとさえ思えた。
身体の奥底から、射精欲が一気にこみ上げてくる。勃起もしないままに、大量の精液を吐き出したくなる――しかし、その欲望がペニスに届くより前に、ゴッホはぱっと両手を離した。
「あ、え……ゴッホちゃん? 何で……」
「ふふ、ひょっとして、もうイきたかったのですか? ダメですよ。まだまだ、ゴッホは本領発揮していないのですから」
「本当に? 今の、ヌメヌメで気持ちよすぎて、本気でイキそうだったんだけど」
「そう慌てないでください。すぐに浸みてくるはずです」
「浸みる……って、何が?」
ヒクヒクとペニスを震わせながら、立香が聞く。
ゴッホが淑女のように微笑んで答えた。
「もちろん、毒です」
「……どっ」
変化はすぐに、立香の股間に訪れた。
突然に、下腹部にじんじんとした痺れが押し寄せる。
指で抓まれるような甘い痛みがペニス全体を包み、それは次第に強烈な熱を孕み出す。
「う……が、ぁ……っ?」
どくどくどくっと、身体中の血が駆け巡る感覚がして、ペニスは立香の意識を外れて、あっという間に屹立した。
ビンとそそり立ったソレはまさしく怒張という他なく、立香はどれほど興奮した時でも、これほどの勃起を経験した事がない。
まるで体中の血を吸い取って股間に集められた心地で、目眩で視界がちかちかする。そしてそれ以上に、じんじんと痺れるような熱が股間を襲っていた。
「な、なにこれ……自分の身体が、自分じゃないみたいに……!?」
「ゴッホのヌメリの効果です。それはもう、領域外の存在のエッセンス入りの粘液ですから、人体に無害なわけないですよね」
「そんな液体で俺のちんぽをシゴこうとしてるの!?」
「心配いりません。確かに、常人が浴びれば数週間は失神するような神経毒ですが、毒耐性のあるマスターさまなら……ほら、この通り」
微笑みながら、ゴッホの手が、立香の張り詰めた亀頭をつんと突く。
次の瞬間、言いようもない快感が駆け巡り、立香がびくんっと腰を跳ね上げさせた。
「うあ、あっ!?」
「ひひ、ちょっと強めの媚薬程度の効果しかありませんよぉ。せいぜい勃起が止まらなくて、すごぉくびりびりじんじんする位です」
ゴッホがにんまりと唇を吊り上げて笑う。立香はそこに、遙か上の階位の存在が矮小な人間を厭うような、ぞっとするほど妖艶な加虐心を見た。領域外の、計り知れない深みを讃えた瞳が、ただ立香へ対する絶大な愛に燃えている。
「いきますよ……気持ちよすぎて狂わないよう、気をしっかり持ってくださいね」
「っ……」
ねっとりとした粘液塗れの両手が、まるで弱らせた獲物を捕食する蜘蛛のように、張り詰めた立香のペニスに迫る。
止めようがなかった。いいや、嘘だ。止めてくれと言えば、彼女はすぐに止めると確信している。
止めたくないと、立香の本能が告げていた。ゴッホのひたすらな情欲の火に触れたいと思い、これから待ち受ける特大の快楽に浸りたいと願っていた。ただただ、目の前の人ならざる気配を纏う可憐な少女に、雄として興奮していた。
「……好きです、マスターさま」
そしてゴッホは、人の枠から外れた青白い両手で以て、立香の本能に灯った薄暗い欲望に対し、その期待を遙かに超える快楽で応えてみせた。
指が、怒張を包み込む。
にちゅうっという、とてつもなくいたらしい水音。
その瞬間、理性が溶け消えるような快感が、立香の腰を跳ね上げさせた。
「んっ――うぅ――!?」
「はぁっ! すごい。握り込んだだけなのに、おちんちんがこんなにびくっ、びくって!」
ゴッホが喜色に上擦った声を上げる。彼女の手は絶妙な力加減でペニスに纏わり付き、暴れ回るペニスの躍動を肌で感じて悦んでいる。
一度踏み込めば、ゴッホはもう止まらなかった。ヌメヌメの手をペニスにきゅっと絡ませ、大胆な手つきでグラインドを始める。
粘液の毒によって、立香の感覚は何倍にも増幅されていた。ペニス全部がじんじんと痺れて、たぶん放っておいても、空気に触れる快感だけで射精できてしまう筈だった。
そんな敏感すぎるペニスが、たっぷりのヌメヌメと、柔らかくすべすべなゴッホの手によってしごき上げられる。ぐちゅぐちゅと容赦ない音を立てて。激しさで泡立つ程の激しさで。
「んぃ、くふぅ――ハウッ!?」
「くひひっ、まるでゴッホみたいな声っ。きっとカルデアの誰も、こんな声は聞いたことないですよね」
「ダメだ、ゴッホちゃん! これホント――ダメに、なる……!」
「ええ、ええっ! ダメになる位気持ちいいんですよね。ゴッホでダメになっちゃいそうなんですよね。ああ、ゴッホはそれが、すごくすごくすごくうれしいですっ」
霊基が変質し、より狂気に振れた姿であるゴッホは、立香への止め処なき奉仕の感情という形で、理性のタガを外していた。両手を使ったリズミカルな上下運動はみるみるうちにペースを早め、あっという間に休みない連続の快楽責めまで上り詰める。
ゴッホの瞳は興奮に潤み、青みがかった頬は湯気立つほど上気していた。立香が甘えた声を漏らす度に唇を吊り上げ、ぞくぞくぞくっと身を震わせている。
「お慕いしています、マスターさま。ゴッホは女として画家としてサーヴァントとして人として怪物として、マスターさまの事がだいすきですっ」
立香の怒張はもう、焼けた鉄のように固く、かんかんに熱されていた。あらゆる刺激がとんでもない快感になって、立香の脊髄を電撃のように走り、頭を痺れさせる。
もはや声など我慢しようもなかった。自分がどんな声を出しているか、正しく認識する事さえできなくなっていく。
「あぐ、うぁ――く、ひぃぅ!?」
「ああ、いけません。そんなに強張らせたら、お身体が壊れちゃいますよ――根元から先っぽへ、おちんちんをゆっくり絞りますから、一緒に力を抜きましょう……はぁい、きゅう~~~っ」
「はあ゙あ゙ぁぁぁ~~~~……!」
およそ誰にも聞かせられない声を、喉の奥から張りあげる。それもまた、ぐちゅぐちゅというヌメった水音に掻き消されてしまう。
じんじんびりびりとした痺れと、それを上書きする手コキの快感。ちんぽがなくなってしまうのではと恐ろしくなるほどの心地よさだった。立香の全身はとっくに意識を外れて、がくがくと腰を震わせて、失った言葉の代わりにゴッホの愛撫に喜びの返事をしていた。
「えひ、ひひひっ、マスターさまのおちんちん、先ほどからがまん汁が溢れてますよね。ヌメヌメまみれでも分かりますよぉ。だってこんなにも濃い……マスターさまの、雄の匂いが漂ってますもの」
彼女は身を屈め、ペニスを抱き締めるようにして、激しい愛撫を捧げる。全身を使うような激しいグラインドで、ペニスを激しく上下に擦る。
「壊れた蛇口みたいに、おつゆがぴゅるぴゅる溢れて止まりませんよねぇ。いいですよ、もっとマスター様の匂いを、ゴッホのヌメヌメに混ぜてください。聞かせてください。色んな声、快感に喘ぐマスターの嬌声をっ」
溶ける。ちんぽが溶ける。理性が溶ける。ゴッホのヌメヌメに浸って、快楽漬けにされて、溶かされてしまう。
腰を跳ね上げ、発作のように身体を震わせ、快感に身悶える立香。快感が、立香の想像を越えた高みまで登っていく。
立香が喘げば喘ぐほどに、ゴッホの顔には喜色が満ちていく。彼女は、まるでそれが人生の絶対的な答えであるかのように、立香の上擦った嬌声に聞き入っている。
「嬉しい。嬉しいですマスター。ゴッホはこれ以上ないほど幸せですっ! こんな身体で、こんな手で、人を穢し嫌悪させるしかできないこんなヌメヌメで、マスターを心地よくできるなんて!」
「っああ、ゴッホちゃん、ゴッホちゃん……っ!」
「射精そう? 射精そうですかマスターさま? ゴッホの手で、ヌメヌメにぐちゅぐちゅにされて、果ててくださるのですか?」
待ち望んでいた爆発の時が、次第に迫ってくる。ゴッホはうっとりと艶めいた声で囁き、両手で抱き締めるようにペニスを包んで、更に激しい抽送を始めた。根元から亀頭にかけて満遍なく擦りあげる、搾り取るための本気の手つき。精巣に溜まっていたマグマがぐらぐらと沸き上がってくる。
「すき、すきです、マスターさま。本当に本当に本当に信愛しています敬愛しています溺愛していますマスターさま、マスターさまマスターさまっ」
「あ、あああ、うああっ!」
「ねえ、マスターさま……お口で、受け止めてもいいですか? マスターさまの、熱く滾った精液の全部を……ゴッホのお口に、びゅー、びゅぅぅーって、吐き出してもらってもいいですか?」
あぇ、と声を漏らしながら、ゴッホが口を大きく開けて、その内側の瑞々しい舌を見せつけた。タガの外れたゴッホの生々しいエロスに、射精までのストッパーがまた一つ叩き壊される。
快楽で真っ白に染まった立香の頭に、ゴッホのおねだりに答えられるだけの言葉は残されていなかった。
だから彼は、腰を突き出して特大の快感を求めると共に、興奮でふるふると震える手で、そっとゴッホの、人ならざる青白い頬に触れた。
ゴッホは一瞬、我に返ったように目を丸くして、それから、これまでにないほど満ち足りたように目を伏せて、彼の手に頬を擦り付けた。
「……イってください。マスターさま」
ゴッホの両手が絡みつく。
細くしなやかな指がペニスぜんぶを快感で浸す。
「マスターさまの、とびきり濃い魔力を、ゴッホにください」
ヌメヌメがペニスを痺れさせる。
甘い囁きに、脳が溶ける。
「全部受け止めますから。ずっと一緒ですから……どうかイって、イって。ゴッホに、浸って……!」
下腹部に力が集中する。
マグマがとうとう、決壊の時を迎える。
その爆発間際の亀頭に、ゴッホが唾液の滴る口を近づけた。
「いただきます……はぁーーーー――あぷっ」
亀頭全体に押し寄せる、熱くとろとろの、咥内の感触。
ゴッホの舌に亀頭の裏筋をちろりと舐められた瞬間、漲り続けていた立香の欲望が、とうとう爆発した。
「あが、イく、イ――うあああああぁっ!」
視界に星が瞬き、身体の感覚がなくなる程の快感の渦が巻き起こる。
立香は獣のような嬌声を張りあげて、ありったけの精液を、ゴッホの口へと吐き出した。
どくん、どくん。びゅくっ、びゅう、びゅるぅぅ――!
毒と快感に侵されてすっかり麻痺した射精は、壊れた機械のように勢いよく、止めどなかった。身体全体をポンプみたいに跳ね上げて、どくん、どくんと力強く胎動する。尿道が押し広げてザーメンが駆け抜けていく快感の凄まじさが、その吐精の勢いを物語っていた。
精液と一緒に魂まで抜け出ているのではないか――そう思うほどの大量の、全身を使った全力の射精を、ゴッホの小さな口が受け止めた。
「んぷっ。じゅるる、じゅうう……んく、んく――んーー……」
小さな口は愛するマスターの亀頭をぱっくりと頬張って、うっとりと目を閉じ、こく、こくと喉を鳴らして、溢れそうなほど大量のザーメンを嚥下する。両手でペニスを抱き締め、マスターの汁をひたすら飲み下すその様は、例えようもないほどの愛情と慈しみを放っていた。
ゴッホは時折、亀頭にぴったりと吸い付けた唇で、まるで緊縮を繰り返す射精運動を応援するかのように、もむもむとマッサージしてくれる。その柔らかな愛撫に身を任せて、立香は今まで溜め続けていた精液を吐き出す至上の快楽にたっぷりと浸った。
「ごく、んく……くぷ……ちぅ、ちゅぅ」
ゴッホは胎動を続けるペニスを一度も離さず、吐き出された雄汁を全部飲み終えると、小さな舌で鈴口をかき分け、頬を窄めて、尿道に残った精子までを飲みきった。
射精が終わり、精液を残さず全部受け止めて、それからゴッホは、ちゅぷっと名残惜しそうな音を立ててペニスを引き抜き、度を超えた喜びにひくひくと引きつらせた笑みを浮かべてみせた。
「えへへ……マスターさまの精液、すごく、すごく美味しかったです。ヌメヌメで喉に絡みついて……口も、お腹も、マスターさまで染まっています」
比喩でもなく、この世界で一番の美味を堪能したかのような顔で、ゴッホが言う。瑞々しい舌でぺろりと唇を舐め、お腹を擦り、そこに注がれたばかりのマスターの存在に感じ入っている。
「心地よかったですか? 堪能して頂けましたか? ゴッホはマスターさまのためなら全てを捧げる覚悟です。マスターさまさえよければ、これからもゴッホを、性欲の捌け口としてお使いください。使い潰してください……ひひ、えひひっ」
一体、彼女の脳内ではどのような淫靡な行為が行われているのか。うっとりと細められた目には仄暗い情欲の火が灯り、止めどなく溢れる性欲によって正気の沙汰を脱しようとしていた。
そんな狂く直前のゴッホの、立香の先走りと混じったヌメヌメまみれの手を、立香が掴み、ぐいっと引き寄せた。
「ハウッ!?」
あっけなくベッドに倒れ込むゴッホ。冷たくぬめっとした肌が立香に密着する。
いつぞやの添い寝よりもずっと近く、寄り添って。鼻を突き合わせるような距離に互いの顔がある。立香はゴッホが慌てふためくより早く、その華奢な身体をぎゅっと抱き締めた。
「う、まだちょっと痺れるかも……力が強すぎたら言ってね、ゴッホちゃん」
「はわ、わわぁあ……まま、マスターさま……?」
「ゴッホちゃんの気持ちは凄く嬉しいけれど……『使い潰す』なんて表現は、してほしくないな」
先ほどの超常的な興奮が嘘のように、顔を真っ赤にして震えるゴッホ。
しかし彼女も、立香の固いままの怒張をおへそにぐっと押し付けられた途端に、はっとして息を飲んだ。
「っ――」
「ゴッホちゃん、さっき俺にしてくれている時、これ以上ないほど幸せって言ったよね」
ゴッホの柔らかくヌメった青い頬に手を添え、肌色が変わってもはっきり分かるほど紅潮した耳を指で挟んで、立香が囁く。ヌメりとゴッホの唾液でてらてらと光る怒張がゴッホのおへそを押して、にちゅと水音を奏でる。
ゴッホの毒と、ひたすら献身的な愛撫によって昂ぶった性欲は、一度放出した程度で収まるはずがなかった。
「その『これ以上ないほど幸せ』……今から上書きしてもいい?」
「っ……は、はは、はい……!」
ゴッホは立香の囁きに、ぞくぞくっと背筋を震わせて。とろんと潤ませた目で最愛の彼を見つめ、立香の身体に手を這わせた。
「上書き、してくださいっ。マスターさまの欲望で、愛情で、マスターさまの色で、ゴッホを塗り潰してくださいっ……えへ、えへへっ……」
戸惑いながらも、己に与えられる幸せを目一杯に受け止めて。
やがて朝が訪れるまでの間。一人のマスターと人ならざるつぎはぎの英霊は、塗り潰されて誰も寄せ付けない二人だけの部屋で、誰も知り得ない、名状しがたきほど甘い逢瀬を始めるのだった。
自罰傾向強め人外薄幸卑屈可憐一途乙女。
ドッッッッッッッッッッッッッッ性癖。
久しぶりにぶっ刺さったので書かずにはいられませんでしたなえち短編。
ゴッホちゃんかわいい…かわいそう、かわいい…好き…
ゴッホちゃんにえっちな事してほしいけれど、マスターがゴッホに欲情するのもゴッホがマスターを誘惑するのも解釈違いで、ゴッホちゃんは自分からは攻め出せず一方でマスターが見せた隙は決して見逃さないしたたかさがあって、その隙を見つけるために平気で人のプライベートを侵害するような、そういうネジの外れたところがあったりするといいよね……
でもゴッホちゃんはマジの精神異常者なので、ゴッホジョークと称してセックス中のマスターをガン萎えさせたり、向こう数年くらいはしこりが残りそうなきわどいネタを平気でブチ込んだりするんだろうなぁ~~……
えっち文の練習中なので、感想ご意見頂けると嬉しいです。
反響を頂ければ、もっと長めの話を考えて本を出すかも……しれません……