ゆかりさんとマスターがえっちしたり乳首オナニーしたりするやつ

ゆかりさんすき

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結月ゆかりに性癖をぶつけまくる

 ふわり――と、はじめに甘い電気信号が全身を駆け巡った。

 後頭部のあたりで生まれた意識が、回路を通って体の隅々へと行き渡る。芽生えて根付いた五感が、私に「私」という自認をもたらして、人格の構築が完了する。 

 私は、膝を畳んでぺたりと座っている。その体勢のままゆっくりと瞼を開け、開ける視界の真ん中に居る彼に向けて、予め脳裏に用意されているテクストを――出荷状態で起動したボイスロイドが話す、最初の言葉を口にした。

 

 

 「――はじめまして、マスター。私はボイスロイド、結月ゆかりです」

 

 

 この人が私のマスター。この人が、「私」の購入者。

 これからどんなお付き合いになるのだろうかと、ぼんやりと考える私に向けて、彼は小さく頭を下げた。

 

 「はじめまして、ゆかりさん。マスターです」

 

 形式としての挨拶に、きちんと挨拶で返してくれる姿に少しばかり驚いたけれど。

 その時の感覚も、彼に対する最初の印象も、けして不快なものではありませんでした。

 

 

 *

 

 

 さてさて。起動したてのボイスロイドが真っ先に確認するものと言えば。

 迎えられた家の様相やマスターについて……も大事ですが、それは追い追い。気になるのは自分自身のスペックです。

 とはいえスペックといっても、個々の性能に差はありません。ここで確かめるのは自分の見た目、自分の特徴。

 身長や顔のパーツ、体つきといった細かな点が、製造の過程によって違ってくるのです。

 

 もっともマスターは独り身の男性なので、家に姿見なんてものはありませんから、洗面台の鏡と数値で確認。

 先ずは顔つき。平均よりも少し目が細く、前髪は長めで片方に寄せれば片目を隠すのも可能な程度。

 ぱかっと口を開けてみると、ちょこんと伸びた八重歯が目立ちます。ワンポイントつきの口腔パーツですね。

 身長は平均で、バストとヒップは少しばかり大きい程度? AとBの中間が基準ですが、私はDですね。

 下着をつけていなくても形が崩れることはありませんが、早々に自分のカップ数にあった下着が欲しいところです。

 

 体形、見た目に関してはお金をかければ自由にカスタマイズが可能ですが、マスターはそういったオプションはつけずに本体の購入のみを行ったみたいです。

 ネットワークを介して入ってくる情報によれば、「ありのままの姿をお迎えしたい」といった意見もある様子。マスターもそういった意向から、カスタマイズなしで私を迎えたのでしょうか。

 

 「ゆかりさーん、実況撮りますよー」

 

 「はーい、今向かいますねーっ」

 

 動画撮影の準備中は暇なので、取り込まれて放置されていた洗濯物を畳み終えたりして待ちつつ。

 お呼び出しがかかればすぐに向かい、彼のゲームプレイを見届けながら実況し。

 収録が終わって編集に入れば、これまた暇になるので、冷蔵庫を開けたりして食材を確認。ささっとご飯を用意して。

 

 ……こういった程度の家事ならば、なんだかそわそわしてやらずにはいられない性分だということに、自分で気づいたりもしつつ。

 私という個体の特性を、改めて自分で学びながら、マスターとの日々を過ごしていきました。

 

 

 *

 

 

 そんな生活を続けて、一か月ほど過ぎたある日。

 

 「ねえ、ゆかりさん」

 

 「はい? どうされましたか、マスター」

 

 収録はお休みの日、そのお昼過ぎ。

 おもむろにマスターが問いかけてきたのは。

 

 「……ゆかりさんって、誰かを好きになったりとか、します?」

 

 お返事に相応の時間を要するような、少し複雑な質問。

 求められているものとは違うかもしれませんが、ひとまずの答えとして、自分自身に記録されている特記事項から引用して答えてみる。

 

 「そうですね。私達ボイスロイドは精巧にヒトを模して作られていますから、心の変化や揺らぎというものも確かに発生します。ですから、誰かを好きになる、ということも可能性としてはあり得るかと」

 

 「なるほどー……。……じゃあ、ゆかりさんの好きなタイプとかは?」

 

 「ボイスロイドにする質問としては不適切かと思いますが……まぁ……必然的に長く共同生活をする、マスターに対して恋心を抱く個体は少なくないようですね。……いったいどうしたんですか、マスター? 突然、そんなことを聞いて」

 

 「あー……いや……なんでもない。ありがとう、ゆかりさん……」

 

 どこかしどろもどろなマスターの反応を見るに、何か切り出したいことがあったけれど、とても言えそうな雰囲気ではない、と察した様子を感じ取る。

 ……まぁ、彼が私に何が聞きたいのかは、概ね理解しましたが。

 

 すたすたと足音を殺しつつ、背後から彼の傍へ寄り。

 いたずらっぽく耳打ちをする形で、一言。

 

 「私は……好きですよ? マスターのこと」

 

 「…………へっ!!?」

 

 慌てふためいて振り向く彼に、にっこり微笑み。

 

 「『マスター』として。家族として、ですけどね?」

 

 そう付け加えて、反応を待つ。

 ……さてさて。どんなお返事をしてくださるのでしょうかと、ちょっとだけ楽しみにしている私に、彼が返した言葉は。

 

 「……そっか。ありがとう、ゆかりさん」

 

 「……………っ?」

 

 慌てた顔から一転。落ち着いた笑顔を見せての、お礼。

 

 「まだ一緒に過ごした日は短いけど……マスターとして、好きって言ってもらえるくらいには頑張れたんだなぁ」

 

 うんうん。と自分で頷きながらしみじみと呟くマスター。

 ……あれ……意外に冷静ですね。もっとショックを受けたみたいな反応をするかと思ったのですが。

 

 けれど、ありがとう、と答えた彼の顔は紛れもなく喜びに満ちていて。

 ボイスロイドへ好色な目だけを向ける主人も多い中で、彼は確かに私を見て喜んでくれている。

 その事実が、私にとっても少なからず嬉しいことではありました。

 

 「……嫌じゃありませんからね、決して。マスターと、あなたと同じ家で過ごすのは」

 

 「聞き方によってはプロポーズにも聞こえますね、ゆかりさん!!」

 

 なんて思ったのもつかの間、いつもと変わらぬおかしなハイテンションに戻るマスターを見て。

 この人はどこまでもこの人なんだなあ、なんてことも考えながら。

 

 「はいはい、おしゃべりはここまで。そろそろ掃除機かけますからのいてください、マスター。第一、ボイスロイドが求婚してどうするんですか、全く」

 

 かちりと電源を入れた掃除機、その先端を彼にごんごんとぶつけて。

 これからもこんな距離感で過ごしていくんだろうなあ、と――照れ隠しながら笑うのです。

 

 

 *

 

 

 ……………………なーーんて……。

 

 考えていた日中の私の頭、全力でひっぱたきたい。

 

 

 「……ゆかりさっ…………ゆかりさんっっ…………すきっ……くそぅ……」

 

 「………………」

 

 

 時刻は深夜。部屋は真っ暗。私に与えられた自室の真ん中、ふわふわのカーペットの上。

 通常、ボイスロイドは主人の睡眠時や外出時等、稼働する必要のない時間はスリープに入って休息――睡眠を取るのが常なのですが。

 感覚組織やネットワーク等を介した外部からの接触があれば、即座に起動……目を覚まします。

 

 ということは、付属のディスク媒体に詰め込まれた文書データに記載されていた筈ですが。

 膝を折りたたんで、ぺたりと座り込んだ姿勢で眠りこけている――ふりをしている――私の体を背後から抱きしめて、髪に顔をうずめて胸をふにふにとまさぐっている彼は、そのことをご存じなのでしょうか……はたして。

 

 「こっちは必死で我慢してんのに……軽率に好きとかいいやがってっっ……おっぱいやわらかっっ……すき……」

 

 (……軽率に言ったわけじゃないんだけどなぁ……)

 

 ……マスターが私に対し、異性に向ける好意を抱いているのには気付いていました。

 というかそも、購入した理由がそれだったのでしょう。

 ボイスロイド結月ゆかりが好きで好きで、迎える環境を念入りに整えて、念願かなって私を購入した――そのことを語らずとも教えてくれるほど、彼の家はやけに私にとって過ごしやすい環境や設備が取り揃えられていて、彼は本当に私が欲しかったんだなあ、としみじみ実感することもありつつ……だからこそ、というべきなのでしょうか……。

 

 「私」に手を出してはいけない、そういう目で見てはいけないと、抑え込んでいたものがあったのでしょう。

 

 (けれど、その気持ちをつついて破裂させてしまったのは、紛れもなく私自身……ですよねー……)

 

 掌でふにふにと弄べる程度にはある私の胸を、懸命にまさぐる彼の手つきは、けして快いものではありませんでしたが。

 眠ったままの――彼にとっては――無防備な私に対し、取る行いもまた、やけに優しくて。

 抱き着いて甘える以外のことは決してしない彼の態度に、怒るに怒れず……起きるに起きられず。

 

 「ゆかりさんすき……ほんっとすき……ごめん……おっぱいすき…………」

 

 心の奥底からあふれ出してきているらしい情欲もまた、なんというか……子供っぽいというか……。

 ……仕方ない人だなあ、と……どうしても、それで片付けてしまうというか……。

 

 (明日……)

 

 (……明日も同じことをしてきたら、怒りましょう…………)

 

 彼の心をいたずらにつついた結果、招いた事態というなら、せめて今夜だけは甘んじて受け入れようと。

 明日また同じことをされたら怒ろうと、そう心に決めて。…………決めた、つもりで。

 

 ……揉まれ続けること、数十分。

 ようやく胸から手が離れたかと思いきや、ぎゅうう……っと強く抱きしめられて。

 

 小さく小さく呟いた、彼の「ごめんなさい」を聞き届けて……ひどく名残惜しそうに私から離れる彼の背に、心の内におやすみなさいを伝えて。

 

 「ふーっ…………ふーっ……」

 

 弟……あるいは兄……そんな風に捉えていた彼からの、到底経験したことのないアプローチに。

 私の体温はあがりっぱなしで、体中を冷却水が駆け巡って、吐き出す息には多量の熱がこもって。

 ……触れられている間は、あまりいい感触とは思えなかった……胸元に、彼の掌の感触が、未だじわじわと残っていて。

 

 「…………本当、仕方のない人ですね…………」

 

 なんとかその感覚をリセットしようと、その日は改めて眠りについたのでした。

 

 

 *

 

 

 ………………まあ。

 

 たった一度で満足するわけ、ない……です……よね。ええ。

 

 

 「………………っ」

 

 「ふーっ、ふーっ、ゆかりさんっ……!!」

 

 

 次の日の夜。

 いつもと同じようにマスターの帰りを待って、いつもと同じようにゲームをして。

 私がその後ろから様子を実況して、いつのまにか撮影していることも忘れて一緒になってはしゃいだりして。

 そんな「いつも」を過ごした後の夜は、昨晩と同じように。

 

 ……いえ……昨晩よりも激しいかもしれませんね、これ。

 

 「ゆかりさんが悪いんですよ……!! 隣でぴょこぴょこ跳ねてっ、その度におっぱいがふよふよ揺れてっ……!!」

 

 「……っ……――っ」

 

 ああ、そんなとこ見てたんですね、あのとき……。こっちとしてはあって当たり前のものなので、ぜんぜん意識してませんでしたが……。

 見てたんだ、マスター。……こうやって、ふにふにむにむに揉みたくて仕方なかったのかな……その時も。

 ……昨晩とは違って、僅かに力のこもった掌が私の両胸を押しつぶして、快さはさらに遠ざかって。

 けれど、それでも必死で息を殺してしまうのは……昨晩とは違って……指先が、しきりに私の……先端を……転がすからで。

 

 私の髪にうずまったまま吐き出される、張り詰めたひそひそ声はまだ続くようで。

 

 「ぁぁ、ぁとレースの時っ……! 体、こっちに傾けてきてっ……服の隙間から、ちらって、胸元がっ、覗いて……!! 絶対意識してるでしょう、ゆかりさん……!! 俺の心を弄んで……っ!!」

 

 (…………!!?)

 

 見え……見えてたんですか!? それはかなり恥ずかしい情報なんですけど……というか、意識なんてしてるわけがないでしょう……!?

 ……さすがに、先端は見えなかったでしょうけど……。ぴったりのサイズの下着を買ってもらいましたし、寝るとき以外は常につけていますし……。

 …………。寝るとき、以外は……。

 だから今は……服越しに、かりかりくにくにと無防備なそこをいじられているわけで……っ。

 

 「ほんっっとすき……ゆかりさん大好き…………ゆかりさんのおっぱい好きっ…………」

 

 ……ある程度、吐き出し終えたのでしょうか……。

 マスターの言葉から途端にIQの気配が失せて、反比例して荒くなっていく吐息をうなじに感じ。

 かりかり、くにくに、ふにふに、むにむに……。

 しきりに弄られ続ける胸……そこから伝わる感触に、知らない感覚が入り混じっていく。

 

 びりびりと痺れるような、きゅんっ、とお腹の奥が跳ねるような……どこか危うさを覚える、心地よさ。

 無意識に、ぎゅっ……と両の太腿を閉じて、意識が胸の先端に集中していく。

 背中にぴったりと覆いかぶさるマスターの心拍。吐息。体温。一纏めになったその情欲を受け止める程に、私の奥底に危うい心地よさが溜まっていくのがわかって。

 

 じんわりと、漏れ出す潤滑液が下着とカーペットを湿らせていくのが、籠る熱の感触でよくわかって……。

 

 (起きちゃ駄目、動いちゃ駄目、声を出しちゃ駄目…………っっ)

 

 胸を弄られ続けて、また数十分。

 昨晩はこのあたりで離れてくれたけれど、今晩はまだ続くようで。

 

 (この人、本当にっ…………)

 

 「……ゆかりさんっ…………ゆかりさん大好きっ…………」

 

 (……私の、ことが……好きなんだ…………)

 

 昨晩とはまるで違う、びりびりした快感が募っていくのを感じていた、最中。

 不意に、右の胸から彼の手が離れていく。

 

 (……ぁっ…………)

 

 終わるのかと思ったけれど、左の胸に対する刺激は依然変わらず。

 ……右に感じていた感覚がなくなった瞬間、自分がそれを惜しんだことに、少しばかりの自責を覚え。

 

 (私が求めてどうするんですか……っ! ……彼のしてることは、私が、怒らなくちゃいけないことでっ……)

 

 でも、片方だけでも弄ってもらえるのは、確かに心地よくて。

 空いたもう片方に、自ら手を運びかけた――瞬間。

 

 「……ふっ、ふぅっ、ぅっ…………」

 

 にぢゅっ……ちゅくっ……くちくちくちっ……。

 ねばついた水音が、背後から聞こえてきて。

 

 (え……? マスター、いったい何を……してっ…………)

 

 (……ぁ…………)

 

 空けた右手の行方と、さらに激しさを増す左手の動きに、わずかな間を置いて合点がいく。

 

 (…………し……してる、の……? マスターっ……??)

 

 「~~~~っ…………!」

 

 先ほどとは打って変わって、息を殺し始めた彼が背後で行っていること。

 部屋は真っ暗で、何も見えていないのに。私の疎い知識によれば、その行いにはそういった用途で作られたモノが必要なはずなのに。……じんわりといった感触を飛び越え、じりじりと火照る顔の熱さを感じながら、ふと感づく。

 

 (やっぱり、してるんだ…………)

 

 (……私、でっ…………♥)

 

 この場における、そのモノとは、要するに……私の、ことなんだ。

 

 揉んだり弄るだけでは飽き足らず……私を……消費、してるんだ。

 

 それに気づいた途端に、お腹の奥がぎゅぅぅうっと疼いてきて。

 

 「イくっ、イく……!! ゆかりさっ……!! ごめんなさっ……!!」

 

 ぢゅくぢゅくぢゅくと水音が激しく鳴り出すのに伴って、私の心も昂っていく。

 感じたことのない快楽がどんどん集まってきて、沸騰してきて、あと少し、ほんの少しで溢れ出すのがわかって――。

 

 (ぃ……いいです、よっ……マスターっ……♥ そのまま、私でイッて下さいっ……♥ 私で出してっ、私のおっぱい、つかって……いっぱい、いっぱいっっ……♥)

 

 頭の内で逡巡するピンク色の思考に身を任せ、彼が果てる刹那を待ち。

 私自身も、左の胸からの感触だけで、はじめての絶頂を迎えそうになって――――果てる、瞬間。

 

 (…………っ……!??)

 

 ふいに、左の胸からも、彼の手が離れて。

 快楽の波が、そこでぷつりと途切れて。

 

 ……びくんっっ、びくんっっ……!! と……彼の体だけが跳ねるのを、背中で感じ。

 

 (……ぁ…………)

 

 「ぁ、やばっ、駄目っ、かかんないようにっ……!! はっ!! はっ……!!」

 

 ……。部屋には、確かに……吐き出されるそれを受け止めるものが、どこにもないから……。

 たぶん、離れた左手で受け止めているんだろうと、想像し。

 

 (……マスターだけ…………ずるぃっ…………)

 

 (私、私も、ぃ…………ぃきたかっ……たのにっ……)

 

 お腹の奥で沸騰していたものが、火を止められたことですぅっと大人しくなってしまって。

 途端に熱が引いていってしまう感覚と、じくじくと疼く余韻と、あふれた潤滑液だけが残る。

 

 ……出して、すっきりして、頭が冴えてしまったのでしょう……何度もごめんなさいと呟きながら、マスターはせわしなく私の部屋を出て行ってしまいました。

 …………ふたつの意味で……私を置いていきました。

 

 

 「……っ……はぁ……はぁ…………」

 

 

 残された私は、彼に弄られ尽くして硬くなった胸元を、自分で触れて弄ってはみるけれど。

 彼に好きに弄られていた時ほどの快感はなく、失せた興奮の前では少し痛い程度のものでしかなく。

 

 「……ぅぅうぅうぅうっっ…………」

 

 勝手に体をまさぐられた昨晩よりも、彼のことを憎らしく思うのでした。

 

 

 *

 

 

 ……マスターが私の部屋に来て、私を抱き締めてことに及んだのは、結局その二日間だけでした。

 

 てっきり通い詰めるのではないかと危惧――心のどこかでは期待――していた私は、寝ずに彼を待った晩、いったい何をしているのやらと自嘲し、スリープに入り……翌朝からは、いつも通りの日常に戻りました。

 ……戻り……戻った…………はずなんです、けど。

 

 マスターは変わりません。どころか、普段以上に私を気遣ってくれて、少しよそよそしさすら感じますが。

 問題なのは私の方。彼に思い切り「好き」という感情をぶつけられて……られ、ながら……胸を。

 …………胸、だけを弄られるという経験は、余程私を捻じ曲げてしまったようで。

 

 

 「…………ぁ……っ…………はっ……はっ……♥」

 

 

 彼がいない時間、自室で一人きりになると。

 スリープする体勢……膝を畳んでぺたりと座った姿勢で、背中に彼の感触を思い浮かべながら。

 両手を、自分の胸から離すことが出来ずにいました。

 

 「マス、タぁっ…………♥ はぁぁあ…………っっ♥」

 

 はじめて迎えかけた絶頂の感覚は、胸だけを弄られてもたらされたものとなってしまい。

 お陰で、下を……本来触れるべき箇所に指を這わせても、気持ちはいいのだけれど、それ以上に胸がむずがゆくなって、寂しくなってきて……。

 ふたつとも一緒に弄ればいいのかもしれないけれど、片手を離してしまうことすら惜しいと感じるくらい、私は自分の胸を弄っていたくて仕方ない体になってしまったようで。

 胸部の生体スキンに刻み付けられてしまった快楽という癖は、易々と消えてはくれず、暇さえあれば下着を外して服を脱いで、肌着越しの先端を弄る……そんな、駄目な女になってしまって。

 

 「おなか、せつないっっ……♥ マスターっ…………♥ はやく、はやく帰ってきてくださいぃっ……♥」

 

 興奮に押し出される言葉は、しきりに彼を求めるものであれど。

 実際に彼が帰って来る頃には、しっかりと服を着て下着もつけて、何食わぬ顔でおかえりなさいを言う。

 

 あれから数週間が経ったけれど、結局ただの一度も彼は私を求めてくれなくなって。

 

 ……いえ、求め続けてはいるのだと思います。実際、彼の部屋からはしきりに私を呼ぶ声が聞こえますし。

 でも、そんな最中の彼のもとへ足を運ぶ勇気も機会も、依然として訪れず。

 考えてみれば、お互いにお互いを想って自慰にふけるなんて、なんて倒錯した関係なんでしょう。

 普段は仲の良い家族のように接しておきながら。一皮むければ、互いの体を求めてばかり。

 

 心底、変態……だと、思います。

 彼でなく……私自身が。

 

 ……だって、私は。

 

 「マスターっっ♥ 大好きっっ♥ 大好きぃっっ♥ いっぱい、いっぱい弄ってくださいっ、私のおっぱいっ♥ 私のちくびっ……♥♥ ~~~~~っっ♥ ぁ……っ♥」

 

 ぐじゅぐじゅに蕩けていく自分の股間を、放置して。

 快感と一緒に、それ以上に高まっていくもどかしさ、むず痒さを他所にして。

 疼く子宮もきゅうきゅう締まる膣もほったらかしにして、乳首だけを弄り続けて。

 

 「来っ……ちゃう……っ♥ おっぱいでイっちゃいますっっ♥♥ おっぱい、だけでっっ……ぃっ……ぎゅ……♥」

 

 彼に、触れてももらえないまま……彼のことだけを想って、する行いが。

 

 放置される寂しさと、いちばん欲しい快楽を貰えないもどかしさとむず痒さを伴った、乳首でするオナニーが。

 

 

 「~~~~~~~~っっ♥♥♥ ~~~~っ、~~~~~~~~っっ♥♥」

 

 

 かちかちと歯を食いしばって、呆気なくびくびくと体を跳ねさせてしまうくらい――大好き……だから。

 

 

 「はーーーーー…………はぁぁっ………………♥」

 

 ……へたり、と。

 カーペットの上に寝転がると同時に、ぷっくりと膨らんで硬くなってしまった乳首から、ようやく手が離れて。

 無意識に、まだ乳首をいじりたがる両手を僅かな理性で制して、じんじんと甘く痺れる乳首の感覚に身を任せ。

 

 (……そろそろ……帰って……きちゃい、ます……よね……)

 

 服を着直して……晩御飯の用意をして……軽くお部屋を掃除して……。

 これからすべきことを考えて、頭の中で巡らせて、少しずつ感覚を日常に戻していく。

 ……その最中。

 何の気なしに見下ろした、自分の胸元。

 

 「…………」

 

 胸の形……というより……乳首とその周りの膨らみが、肌着越しにくっきりと浮かんでいた。

 いくら下着をつけていないとはいえ、こんなにしっかりと胸の先端の形が見て取れることは無かった筈。

 という、か……。 

 

 (……私の、ここ……こんなに……大きかったっけ……??)

 

 する時は目を瞑るし、弄るのに夢中になるせいで、ぜんぜん気付かなかったけれど。

 明らかに……自分の乳首が、前よりも大きく膨らんでいる。……その上。

 

 「んっっ……♥ くぅうっ…………♥♥」

 

 僅かに肌着を動かして擦らせるだけでも、おかしな声が漏れてしまうくらい……敏感に……なっている。

 

 ……ボイスロイドの外装を覆う生体スキンが、ヒトのそれを忠実に模した機能を持っていることは知っていたけれど。胸を弄り続けたら大きくなって敏感になってしまう、なんて……書いてなかった……気がします、が……。

 事実、見下ろした先にある胸の膨らみの、その先端は存在を主張するようにつんと立っていて。

 私の下品な欲望を、これでもかと言わんばかりに伝えているように……思えて。

 

 

 (とりあえず、ゆったりした肌着に着替えて、下着を……つけ……て…………)

 

 

 ……。

 

 (………………)

 

 その時。ぴん、と。

 悪いことを、思いつく。

 

 

 (着替える必要……ないのでは……?)

 

 

 ぴったりとフィットして、胸の形を浮かべた肌着。

 その先端には、大きくぷっくりと膨らんだ乳首がある。

 隠れてるのに、隠せてない。誰がどう見ても丸わかりの、その存在感。

 

 ある意味、とってもえっちで、変態ちっくな……格好……として、仕上がってる……のでは?

 

 

 かちゃ、かちゃり――と。

 玄関のカギが開けられる……彼が帰ってきたことを知らせる音を耳にして。

 

 

 (ふ、ふふっ、ふふふっ……)

 

 (マスター…………見て、くれます、かね……?)

 

 

 (……私の……おっぱい…………♥)

 

 

 私は、そのままの格好で……下着も、つけないまま。

 何食わぬ顔で、彼に「おかえり」を言ってみることにしました。

 

 

 *

 

 

 「ただいまーっ、ゆかりさーん?」

 

 「……ぉ……ぉかえりなさいっっ!! ま、すっ……たぁっ!!」

 

 「……? あれ……家の中でパーカー羽織ってるの珍しいね?」

 

 「へっ!? いや、ま、まぁっ、そういうときもありますよーっ、ええ…………!!」

 

 

 まあ無理でした。

 

 恥ずかしすぎました。

 

 マスターどころかお天道様が見てるんですよ私。夜ならいいとかそういうわけでもありませんけど。

 ……パーカーを羽織り、フードを被り、それよりも体を休めてくださいとリビングへ彼を誘う。その間もぎゅーっとパーカーで体の前面を覆い隠し、明らかにおかしな様子には感づかれているだろうけれど、構わず胸元を隠したまま彼に背中を向けた。

 

 (恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいっっ!!! ぃ、ぃやいやいや流石に駄目でしょう私、これは駄目でしょう!!?!? きちんと手順を置いてしかるべき時に脱ぐならまだしも、こんな時にいきなり見せたらただの露出狂で――って!! しかるべき時っていつですか、私!!?)

 

 混乱する頭で目がぐるぐる、顔がどんどん火照っていく。

 ……マスターはソファにぽふんと腰掛けて、タブレット端末でニュースサイトを見ている。流行りのゲームの情報とか、新作の評価とか、そういったものを確認するのが彼の日課で……つまりはようするに、これがいつも通りの姿で。

 対する私はいつもとはまるで別の、考えるまでもなく痴女の姿をしていて。パーカーをばかっと開ければ、胸の形をくっきり表す肌着がある。

 

 (や、いやいやいや、さすがにもう大人しくなってくれたでしょう、わからないけど……!)

 

 いくら私の胸とはいえ、いつでも大きくなりっぱなしというわけではないでしょう、きっと。彼も帰って来たし、ご飯の用意をしなくちゃだし、いい加減小さくなって大人しくなってくれてる、はず。

 それを確かめるために、指先を胸元へ運んでみて――――

 

 

 「ひぅんっっ!?♥♥」

 

 

 びくんっっ、と、体が跳ねてしまう。

 

 「!? え、ゆかりさん!? 何今のかわいい声!?」

 

 「なっっ!! なんでもありません、からっ!! ただの発声練習ですよマスターっ、お気になさらず!!」

 

 …………めっっ……ちゃ、くちゃ……硬かった……。

 え、なにこれ。なんでいつも以上に硬いの、私のここ?? ……彼が、そばにいるから??

 

 「…………っ……っっ……♥」

 

 必死で声を押し殺しながら、ぐにぐにと優しくそこを弄ってしまう。

 ……触れば触る程、かちかちに硬くなって膨らんでいることがわかって。彼が真後ろにいるのに、それでも弄る手は止められなくて。気持ちよくて気持ちよくて、太腿の間がどんどん熱くなっていく。

 駄目なのに、駄目なのに……消え失せそうな理性がそう言っているのに、指が止められない。

 

 (私、私っ、本っ当に……へん、たい……だっ……♥♥)

 

 延々と昂り続けてしまう興奮が、私の頭から判断力を奪っていく。

 その内に私は……なんで、駄目なんだっけ……と、考えるようになって。

 

 (おっぱい揉んでほしいっっ、おっぱい弄ってほしいっっ、乳首いじって、彼に、いっぱい好きって言ってほしいっっ♥♥)

 

 すぐそばに彼が居るんだから、求めればいいのに。

 私をこんなにさせたのは、彼なんだから。彼が悪いんだから、迫ればいいのに。

 ………………きっと、受け入れてくれるのに。

 だって……彼は。

 

 ……私のことが、好きなんだし。

 

 

 

 *

 

 

 

 「…………マスター……?」

 

 

 …………ぎゅっと距離を詰めて、体を寄せて……彼の隣に、腰を下ろす。

 

 「ん……? ……!? ゆか……ゆかりさん? なんか……近くない……??」

 

 「マスター」

 

 ああ、もういいや。もう我慢しなくていいや。彼が悪いんだもの。

 私を好きになった彼が悪いんだもの。惚れた弱みに付け込んでしまおう。

 ひょいと彼の手元からタブレットを取り、ことんとテーブルに置き。

 彼の脚の間に跨って、彼の真正面に膝立ちになって、彼の顔に胸を寄せる。

 

 ……彼のせいでこんなに変えられてしまった、私の胸を。

 

 「ゆか……ゆかりさん!!? し、下着っ!? ブラはどうしたんですかっっ!?」

 

 「……顔、ちゃんとこっちに向けてください、マスター」

 

 「向けられませんよっっ!!? な、なにしてるんですか、ゆかりさっ……」

 

 「見て」

 

 両手をそっと彼の後頭部へ。抱き寄せる寸前でぴたりと止まって、彼の眼前にそれを近づける。

 彼がしきりにまさぐっていたところ。あなたが触れたところはこうなっているんだと、教えるように。

 

 「…………っっ……」

 

 目を白黒させている彼の脚に、ぽたりぽたりと熱い液体が垂れる。

 今すぐ腰を下ろしてずりずりとソコをこすり付けたい気持ちを押し殺して、キッチンの前に脱ぎ捨てたぐしょ濡れの下着に目をやって。おもむろに、肌着の裾に手をかける。

 

 「マスターは、私のこと、好きですか?」

 

 ゆっくりとまくり上げて、お腹を見せて。

 

 「……すっ……好き、だけどっっ……!! こういうことが、したいわけじゃっ……なくて……!!」

 

 

 「嘘つき」

 

 

 あばら骨のあたりを越えて、胸の付け根が覗き始めて。

 

 「……スリープ中のボイスロイドに触れると、スリープが切れるって、知ってました?」

 

 「へ……っっ??」

 

 「全部、聞いてたって……知ってました?」

 

 「……ゆか……ゆかり、さんっ……ご……めんなさっ……」

 

 「駄目、許しません」

 

 ……輪……の、端が、わずかに覗くあたりで。

 ぴたりと、肌着を捲る手を一度、止めてから。

 

 

 「……奉仕、してください、マスター」

 

 

 ぷるんっっ――――と。

 

 膨らんだピンク色の先っぽを、彼の口元に差し出す。

 

 「許してっ……欲しいなら……! ココ、思いっきり……!」

 

 「……吸って、しゃぶって、ねぶって……! いっぱい、ぃっぱい気持ちよくっ……!! させて、くださっっ――ぁ…………!!!♥♥」

 

 瞬間、返事もないまま、私のソコは彼の口に頬張られて。

 ねっとりとした唾液で満ちた暖かな口内でじゅるじゅると吸われ、引っ張られる乳首の先を滅茶苦茶に舌先が弄んだ。

 ぎゅぅぅぅぅうううっっと強く膣内が収縮するのと同時に、反射的に彼の頭を思い切り抱き寄せてしまう。

 

 「ぉ――♥ おっ♥ ぁっ♥ ひぎゅっっ♥♥ ぁーーー……っっ!!♥♥」

 

 頭の中がぐちゃぐちゃに蕩けていくのがわかる。頭のリソースが根こそぎ快楽に持っていかれる。 

 それは彼も同じなようで、荒々しい鼻息を吹きかけながら懸命に私のおっぱいをしゃぶってくる。

 唾液にまみれたソコはにゅるにゅると滑って、唇が離れかける度に飲み込むように何度も咥え直して、ぢぅうっ、ぢぅぅぅ……っ♥ と音を立てて、必死に、熱心に、私のおっぱいを吸ってくれる。

 

 「すきっっ♥♥ だいすきぃぃっっ♥♥ もっと吸ってっ、もっとぐちゃぐちゃにしてくださいぃいっっ!!♥♥ ずっと、ずっとずっと待ってたんだからっっ、私、私ぃっ!!♥♥」

 

 ずっと、ずっとずっと、自慰の傍ら想像していた感触。

 吸われてないもう片方のおっぱいにも手が添えられて、あの時みたいにぐにゅぐにゅと滅茶苦茶に揉んでくれる。揉まれて、吸われて、彼の加減ひとつで溢れんばかりの快楽を刻まれるソコは、もう私のものじゃなくなって、彼の所有物にさせられてしまったようで。

 ぼたぼたと愛液を彼の股間にこぼしながら目をちかちかさせて、ぎゅぅうっと彼の頭を抱き締めて、何度も何度もびくんびくんと絶頂を迎えかける。その寸前で行ったり来たりするのがたまらなくて、ひとりで弄っているときはずっとそこに留まっていた、けれど。

 

 「いぐっ、ぃ、ぐっ♥♥ やっと♥ やっとイけぅっっ♥♥ マスターっ、マスターのおくちでイけるっっ♥♥ そのままっ、そのまま、ぜったい離しちゃだめっっ!!♥♥ おっぱいずっと弄っててくださいっっ!!!♥♥ いぐっ、ぃぐ、いぎゅっっ♥♥ ぉ、ぉおっ、ほぉっっ……♥ ぉ――っっ♥」

 

 彼の口と手が、あの晩には連れて行ってくれなかったところへ、私を引っ張り上げてくれて。

 ごぽごぽと沸騰する子宮から幾度となく愛液を吹き散らして、ソファをびしょびしょにしながら、強く強く彼の頭を抱き締めて――。

 

 

 「ぁ――あっ、あっっ♥♥ ……ぁ"あ"あぁあああぁぁああああぁああ………………っっ♥♥♥」

 

 

 疼きっぱなしの、手付かずのからっぽおまんこが、ぎぅっ、ぎゅぅうっっ、と。

 何度も何度も収縮して、痙攣して、入ってもいないモノを必死で締め付けて。

 じんわりと、延々と、帰ってこれないような、長く長く尾を引き続ける絶頂に、導かれる。

 

 「……♥ …………っ♥」

 

 ようやく痙攣が収まってきたあたりで、彼の頭を抱き締めていた腕の力が緩まり。

 つぷんっ――と、彼の口から唾液でてらてらと光る乳首が解放される。

 

 「はぁぁぁぁっ……! はぁあぁぁぁっ……!!」

 

 あの時以上に息を荒げるマスター。……窒息寸前でしたね。

 酸素を求めて必死で吸い付かれるの、とっても気持ちよかったですよ。……マスターのパソコンに入ってる電子書籍の女の子も、そんな気持ちだったんじゃないですか? 酸欠になりかけて、必死でしゃぶりついて……。

 

 「ゆか、ゆかりさっ、ぁ……!!」

 

 「ふふっ……♥ っ♥ なん、ですか……マスターっ……♥」

 

 ぴくん、ぴくん、と余韻で軽い絶頂を繰り返しながら、上目遣いの彼と目を合わせる。

 

 「キスっっ!! キス、キスしたい…………っ!!」

 

 ……口にされる要求に、くすりと微笑み。

 少し腰を落として顔を近づけて――お返事を、彼の耳元へ。

 

 「……だぁめ……♥」

 

 「~~~~っ……!!?」

 

 「私達は恋人じゃないんですよ……? キスなんか、しちゃ駄目です……♥」

 

 「そ、んなっ……! ゆかりさんっ、お願いっっ……!!」

 

 あぁもう……ぁぁもう……。ほんとに悲しそうに、寂しそうに声をあげるんですから。

 押し倒して奪えば簡単にできるでしょうに、駄目の一言で根をあげてしまうなんて。

 本当に……可愛い。

 

 「……そんなに恋人になりたいんですか、マスター? ……ボイスロイドと?」

 

 ふるふると首を左右に振り、彼は私の言葉を否定して。

 

 「ボイスロイドじゃなくて、ゆかりさんとっっ……!! ゆかりさんと恋人になりたいっっ……!!」

 

 ……うん、知ってます。

 私が大好きなんですよね、マスターは。他の誰でもない、「私」が。

 だから、もっといじめます。

 私が我慢させられたぶん、全部あなたにぶつけますね、マスター?

 

 「じゃあ、もっとご奉仕してください……♥」

 

 そう言って、私の愛液でぐしょぐしょに濡れた彼のズボンに手をかける。

 ファスナーをゆっくり下ろして、その中に指をしのばせて、すりすりと撫でる。

 …………。やけにあったかくて、粘っこい感触が伝わって来る。

 

 「…………マスター、私ね……?」

 

 熱くて、ねばついて、それでも硬い。

 ……いつ出したんでしょう。吸ってるとき? ……見せたとき?

 

 「すっごくすっごく、お腹がむずがゆくて、疼いて疼いて仕方ないんです」

 

 「ここ、お腹の奥のとこ……」

 

 体を離して、まくり上げた肌着もそのままに、ゆっくりとスカートもたくし上げる。

 唾液で口をべとべとにした彼の顔が、私の顔と、スカートの向こうを交互に何度も見てくれる。

 …………一度もまともに触れてない、私の疑似生殖器。私の、おまんこ。

 彼の目に、綺麗に映ってると、嬉しい、けど。

 

 「ぐぢゅぐぢゅぐぢゅって、思いっっっきり……何度も何度もかき回されたくて……♥ ……ねえ、マスター……♥ なにか……ありませんか……?」

 

 

 「私のおっぱい、ちゅうちゅう、しながらでも……♥ お腹の奥、ぐぢゅぐぢゅかき回せる、ナニ、か……♥ ……ありませんか……? マスター……♥♥」

 

 

 何を求めてるのか、何をしてほしいのか、具体的なことは何も口にせず。

 ただ、彼の返答を待つ。彼の動きを、待つ。

 彼が口さみしいと言わんばかりに私のおっぱいに吸い付いて、吸いながら両手で自分の股間をまさぐるのを、待つ。

 ……そこから、ソレを取り出すのを……待って。ぴんと、上を向いたソレに……ちょんと、自分から入り口を押し当てて。

 

 「……マスター……♥」

 

 がくんっ、がくんっっ、と痙攣する私の腰を、彼の両手が捕まえる。

 くちゅり、と――わずかに鈴口が埋まった瞬間。

 

 

 「――ぃっぎゅぅッッ!!!!♥♥」

 

 

 私の膣を、彼の性器が一息に貫いて。

 

 ばつんっっ、と、私の頭の中で、なにかが弾け飛ぶ感じがした。

 

 「はへっ――♥ ぁ、はっ…………♥♥ ――ぁ"っっ♥♥ ぉっっ♥♥ ぉーーーーっっ♥♥」

 

 ただでさえ敏感に仕上がった乳首への責めで絶頂を繰り返している最中、ずぅっ……と刺激を待ち望み続けた膣に刻み込まれる衝撃。それも一息で終わるものではなく、溜め込み続けたモノを暴発させるように何度も何度もばぢゅんばぢゅんと音を鳴らして叩きつけられる。

 弱り切った膣と乳首への責め立てに、薄紫の髪を振り乱しながら背中を反らして喘ぐ以外のことが出来なくなる。

 

 彼が好きだと言ってくれた声で。

 彼のために毎日整えた喉で。

 下品に、淫靡に、だらしなく、ただ喘ぎ続ける。

 

 「ゆかりさん……っ!! ん、むっ……ぷはっ、ゆかりさん……!! ゆかりさんのおまんこっっ!! 気持ちよすぎ、てっ……!! 腰っ!! 止まんなっ……!!!」

 

 「ぉっ、おっ!!♥️ っっ……♥️♥️ 嬉しっ、嬉しぃっ……♥️ もっと……っ!!♥️ もっといっぱい感じてくださぃっ、マスターっっ♥️♥️ 私のどろどろ処女まんこっ、おっぱいと一緒に堪能してくださいっ!!♥️♥️ ぐちゃぐちゃにして、壊して、壊してっっ……♥️♥️」

 

 「~~~~っっ、~~~~~……っっ!!♥️♥️」

 

 「ぁあぁあああああっっこれしゅきぃいいっっ!!♥️♥️ おっぱいじゅるじゅるねぶられておまんこづかれるのだいしゅきぃぃいっっ!!♥️♥️ マスターっっ!!♥️♥️ マスター大好きぃっっ!!♥️♥️」

 

 全身の感覚が何もかも残らず快楽に置き換えられて、ぐちゃぐちゃに融け落ちてしまいそうになる。頭と子宮とおっぱいがどうにかなってしまいそうで、彼を好きでいる気持ちが愛液と喘ぎ声になってどぷどぷと溢れてくる。

 絶頂しっぱなしの私の膣は、ぎちぎちに彼のモノを咥え込んで離すまいとするけれど、それが……気持ちいいと、いいな。

 腰を打ち付ける速度もどんどん速まってきて、膣内のおちんちんもびくびくと強く跳ねてくる。私はとっくにイきっぱなしになっているけど、彼の絶頂は今ようやく来るらしい。

 ああ、よかった。

 ……ちゃんと、彼も、気持ちいいんだ。

 

 「マスター……っっ♥️ このまま、このままっっ♥️♥️ 抜かないでっっ、全部、全部そそぎ込んでっっ♥️♥️ 私のことっ、大好きならっっ♥️♥️ ゆかりのおっぱいも、おまんこもっっ、ぜんっぶ……あなたのモノに、してっ……♥️♥️」

 

 「ん、んっ……!! ぢぅう……っぅ!!!」

 

 心からの懇願に、乳首にしゃぶりつきながらマスターがこくこくと頷いてくれる。

 嬉しい。受け入れてもらえる。……嬉しい。

 こんなに変態でも、こんなに乱れても、彼は私を好きでいてくれるんだ。

 大好き、大好きっっ……。その気持ちでいっぱいになった瞬間、ずんっっ!!! と一際強く腰を打ち付けられ、いちばん奥でぴたりと止まったかと思いきや

 

 「……………ッッ♥️♥️♥️ …………ぁっ……はぁぁああぁっっ♥️♥️♥️」

 

 じんわりと、膣内が熱で満たされていく。

 膣内に吐き出されたものが、繋がっている部分からとぷりとぷりと溢れ出していく。

 刺激がなくなって、途端に快感が冷めていってしまったあの時とはまるで違う……刺激がなくとも、ずっとずっと熱を籠らせてくれる。乳首でシているときと同じ、ずぅんっ……と、じんわりと、お腹の奥に快感が溜まって留まる感覚。

 ……イって、くれた。

 ……手じゃなくて、私のおまんこで、出してくれた。

 

 ……………嬉しい。

 

 「ふーー……っ♥️ ふぅうっ…………♥️」

 

 「ぷはぁっ……! はぁ、はぁ、ゆかりさん、ゆかりさんっっ…………」

 

 「…………はい……♥️」

 

 「……っ、…………」

 

 目を合わせて、こつんと額をくっつけて。

 彼が何を求めるのだろうと、待つ時間はほんの少しで。

 

 「…………はむ……っ、ん……むっ……」

 

 「ぁ……♥️ んうっ、ん、んっ……♥️ ぢうっ、じゅるるる…………♥️♥️」

 

 今度は言葉すら無く、即座に唇を奪われる。

 そう、それでいいんですよ。おねだりなんかせずにっ、奪いに来てください、マスター……っ。

 これからも、私のことを犯してください。私の体が欲しいなら、求めてください。

 そんな思いを込めて、彼の唾液を受け止める。

 

 「……ゆかり、さんっ……! だい、すきっ……!」

 

 「……知ってまふ…………♥️」

 

 だって、私も……あなたが、欲しいから。

 我慢するくらいなら、全部吐き出してください。

 ……吐き出し尽くしても、なくならないくらい。

 あなたは私のことが大好きなんでしょう?

 

 「はっ………ふぅっ……、……マスター……」

 

 「……? どうかした……?」

 

 「夕飯……何にしますか……?」

 

 「…………。……カレー……?」

 

 結局、その晩は暫くぴったりと繋がりあったまま。

 二人でお掃除をして、お風呂に入って、今度からはちゃんとベッドで……と、話し合うのでした。

 

 

 *

 

 

 「……あの、マスター……んっ……」

 

 「何、ゆかりさん……?」

 

 それから、数日後。

 やっぱり普段の距離感は変わらないまま、時たまこうして彼は背中に抱きついて私を求めてくるようになり、決まって両手は私の胸に来る。

 揉まれるのは大好きだから、いつでも構わないけれど。

 ……ほんとに好きですね、マスター……?

 

 「揉むのはいいんですけど……先っぽは弄らないでくださいね? ……収まんなくなるので……」

 

 「……シたいときはそこを弄ればいいんですか? そしたら、準備……できます?」

 

 「できます……けど。い、今はさすがにっ……カレンダー、ずれちゃいますから……」

 

 私も好きですけど。

 こうして私が背中を向けて、壁に手をついたりしていると、ぼふっと背中に抱きついてきては手を伸ばしてきて。

 ……それを期待して、わざわざ彼の前で背中を向けたりなんかして。

 

 「じゃあ、ゆかりさん」

 

 「…………?」

 

 「ぱんつ、履いてないのは、なんでですか」

 

 「……………………えと……履き、忘れまし……っっ!!!♥️♥️」

 

 ぎぅぅうっっと両手の指が先端を押し潰し、その瞬間にびくんと体が跳ねて。

 ぶしゅうっ、と期待し続けてたおまんこから愛液が吹き出して、太ももを伝って床を濡らしてしまう。

 

 ……弄ればすぐに準備が整ってしまう、なんて。

 我ながら都合のいい体をしていると、思います。

 

 「マスターっ、待ってっ……♥️ せめてっ、ベッド……♥️♥️」

 

 「待てないです……っ!!」

 

 「そんな、ぁっ、~~~~っ♥️♥️」

 

 回数を重ねたからか、彼も私に挿れるのがやけにこなれてきて……。

 求められれば応えてしまう、受け止めてしまう。というか……普段から欲しがってしまう。

 ほんとに変態。ほんとにどうしようもない。淫乱なボイスロイドに仕上がってしまった、けれど。

 

 「マスターっ、その、たまにはっ……♥️」

 

 「なん、ですかっ……! ゆかりさんっ、ゆかりさんっ……! ん……っ!」

 

 ……彼は、そんな私を。

 大好きで、いてくれる。

 

 「……おまんこ、しないで……おっぱいだけ……♥️ 弄って、くれませんかっ……♥️♥️」

 

 だから安心して、彼を求められる。

 

 ……ああ。

 本当に……大好きです。

 

 「ゆかりさん……ほんとにおっぱい、好きですね……っ!?」

 

 「大好きですっっ♥️ あなたと同じくらいっっ♥️」

 

 「俺もゆかりさんのおっぱいは大好きですけど……っ!! ぁ、そろそろっ……出そっ……」

 

 「じゃあいいですよねっ……♥️ っ、どうぞ、このまま……♥️ ~~~~っ♥️♥️」

 

 

 これからも、ずっとずっと私を求めてくださいね。

 ……マスター♥️

 

 

 




今度もっと乳首オナニーに重点おいたやつ書きたいですね

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