洛陽模様と拘束
引っ切り無しに人々が行き交い、その喧噪が絶えることは無かった洛陽。
それは数百年の長きにわたり、人々の笑顔と幸せを湛えてきた、誉れある大都市であった。
しかし光がある所には必ず闇が存在するというのが世の常。通りを歩く着飾った人々の笑顔の裏では、路地裏では平然と子供が野垂れ死ぬ。
数百年分の嫉妬や怒り、絶望が沈み、澱んだ街というのも、洛陽の一つの側面だった。
しかし今や光と闇は入れ替わり、醜く澱んだ悪意が、洛陽を厚く重く覆っていた。
「どうだいどうだいこの女!江東から仕入れた一級品さね!」
「へへへ…!おら来い!」
「あぅ…!」
住民達の腹を満たし、台所を支えた市場。しかしそこに軒を連ねる店は、かつてとは様変わりし、店先に置かれた檻の中には、全裸の少女達が恥辱に顔を歪めながら蹲っている。
通りを歩くのは盗賊や山賊といった風体の、脛に傷のありそうな男ばかりで、その腰には鈍い銀色の得物をこれ見よがしに佩いていた。
そして彼らに飼われている少女達が、首に鎖を繋がれ、まるで動物のように連れ回されている。中には初潮すら迎えていないような幼女や、見目美しい少年の姿もあり、これ以上無いほどに、強者と弱者の区別を克明に映し出していた。
治安を守るはずの衛兵達は、無表情のまま石像の様に立ち尽くし、彼女達を助けようとする者は誰もいない。
「いやぁ!良い時代になったもんだなぁ!流石は董相国だ!」
「全くその通り!禁制品も洛陽じゃ自由に取引して良いだなんてな!…おい!酒が空だ!」
「…はい」
昼間から奴隷の少女に給仕をさせながら酒を呷る二人の男達が、口から唾を飛ばして董卓を讃える。
月が相国に就任してから、洛陽は一変したと言っていい。
税さえ納めれば、あらゆる禁制品は取引が許され、奴隷売買すらも合法化された。衛兵の仕事は治安維持から、董卓を批判する者の拘束と即時処刑に変更され、ほとんど形骸化していた。
「しっかし『贄狩り』の連中、えらく張り切ってやがったな」
「なんでも袁紹が公孫瓚を攻めてるらしくてな、どさくさに紛れて…ってことだろうよ」
『贄狩り』
男たちの口から出たその言葉は、今洛陽で、最も人気の職業と言っていい仕事だった。彼らがやることはただ一つ。大陸中から美しい女を攫い、宮殿へと届けて金を貰う。宮殿に入れられる程美しくない女は、市場で奴隷商人に卸されるか、そのまま贄狩りの所有物となる。
つまり贄狩りとは、金と女の両方を手に入れられる、野卑な男にとっては夢の様な仕事であった。
「冀州の女ってのはどんな風に喘ぐんだろうなぁ?」
「そりゃお前、ヤってみてのお楽しみだろうよ!」
ぎゃははと、教養の無さが表れている笑い声と共に、男達は再び酒を呷る。しかし普通の街であれば、眉を潜められる彼らの会話も、ここでは当たり前に交わされる世間話でしかない。背徳と退廃の都と化した洛陽には、欲望に支配された男と、搾取されるだけの女しかいないのだから。
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洛陽の街中に築かれた奉身教の大聖堂。董卓の名の下に安全が約束されたこの聖堂は、洛陽で唯一、弱者が笑みを浮かべることの出来る場所だった。
そんな大聖堂の管理を、司祭として任されている桃香は、広大な敷地を使い、身寄りを亡くした孤児を集め、慈しみを持って子供達を育てていた。
「ん゛ん゛ん!!うぐぅぅ!!!」
「うん、皆良くできました!」
「はーい!劉備せんせー!」
子供らが成長した後も、自らの力で生きていけるように。
そんな願いを込めて、桃香は少年達に教育を与えた。
誰でも良いから、人間を一人、誰にも見つかることなく、大聖堂まで拉致すること。
それが今日の授業だった。
薄汚れた鼠の様に、路地裏を這いずる生活を送っていた少年達。彼らを地獄から救い出した桃香は、ゆっくりと彼らのすり減った倫理観を、奉身教の教えで上書きした。
そうして少年達は、桃香の言葉に疑問を持つことなく、近所に住む老人を拉致したのだった。
「じゃあ次は、相手を殺さずに情報を吐かせる拷問術を教えるね」
「「「はい!劉備せんせー!」」」
寝込みを襲われ、手足は勿論、耳目も塞がれた老人を前に、桃香はまるで算術を教えるかのような気楽さで、槌を子供達に手渡していく。
「いい?まず最初に、足の甲の骨を砕きます!…こうすれば、もし拘束が解けても逃げられなくなるからです。本当は足の腱を切れば良いんだけど、そっちは痛みが少ないから」
「ぅ、う゛ぁぁぁ!?」
子供達にも見えるように、桃香は振り上げた槌を、老人の足の甲へと振り下ろす。骨が砕ける音と共に木霊する、老人の絶叫。何も見えず、聞こえない、そんな暗闇の中で突如襲いかかる激痛に、老人はそのしわがれた声を震わせて叫んだ。
「劉備せんせー、ここって刺しても死なない?」
「あ、そこは肝臓だから刺しちゃダメ!肝臓は打つとすっごい痛いからそっちにしてね」
少年が、老人の右胸の下辺りに、短刀を突き刺そうとするのを、桃香は慌てて制止する。肝臓を刺せば、夥しい量の出血が起こり、出血多量で死に至る臓器であることを教え、むしろ鈍器を打ち付ける方が効果的だと諭す。
「みんなー!爪の間以外に刺しちゃダメだからね!」
「「「はーい!」」」
鞭や棍棒、槌など、人を痛めつける為に用意された得物を手に、子供達は元気よく返事をする。腕白な彼らは、放っておけばこの
それは余りに勿体ない事だと、桃香は考えていた。
折角愛しの生徒たちが手に入れた教材なのだから、あまねくその全身を使い尽くさなければならない。この教材から学べることは沢山あるのだから。
そうして子供達は、学んだ全てを以て、神へと奉仕する敬虔な信徒になれるのだから。
▼
「へっあ、んんぅ!!おじさま♡おじさまぁ♡」
「子を産んで、一層具合が良くなったのお…月?」
全焼した前の宮殿の跡地に、新たに造られた新宮殿。その最奥に、教主の為の屋敷は用意された。深く広い水堀に囲まれ、外界とを繋ぐ道は一本の跳ね橋のみ。その橋にも、董卓軍の猛将達が選りすぐった精鋭が、昼夜を問わず警備の目を向けている。
大陸最強を誇る董卓軍の武。その結晶によって重厚な防御が施された屋敷の中で、男は月の若く柔らかな肢体を味わっていた。
子を産んだことで、月の膣内は柔らかくこなれ、締め付けるというよりは、優しく包むような動きで、男の肉棒へと奉仕していた。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…!」
寝台の上で、肥え太った中年男に組み伏せられながら、喜悦に満ちた嬌声を上げ、愛液を滴らせる月。そんな彼女を、少し前までは陛下と呼ばれ、万民に傅かれていた少年が、扉の陰から覗き見ていた。
誰にも支配される事のないはずの皇帝を足蹴にし、恐怖と暴力で簡単に支配してみせた董卓。
僅かな失態で振るわれる彼女の鞭に、恐怖しか感じなかったはずが、あの男が現れ、初めて彼女の嬌声を聞いた時、少年の中で、恐怖は恋慕へと変じた。
どんな財宝にも、美食や美女にも心を動かされなかった皇帝にとって、生まれてこの方、感じた事のない、
それは少年の中の、幼い男を目覚めさせた。
しかし
自らを支配する愛しい少女が、割れ目を広げ、愛を囁きながら醜い中年の男を相手に腰を振る。それを扉の隙間から卑しく覗き、幼い肉棒を扱かなければ絶頂できないほどに。
「はぁっ…!仲頴ぃ♡…んぁ」
握れば手で隠れてしまう程の粗末な肉棒を必死に扱きながら、もう片方の手が尻穴へと伸びる。躾と称し、尻穴に挿入れられている張形を掴み、肉棒を握る手に合わせながら抽挿を始める少年皇帝。その立場にある者が決してすべきではない、倒錯的な自慰をしながら、僅かにしか膨らんでいない、月の胸を凝視する。
「んぁぁ♡」
「あぁ…そ、んな…!」
少年の視線を釘付けにしていた、白い肌に良く映える、その可憐な淡い桃色の乳首が、男の舌で汚される。自分では絶対に見ることのできない、彼女の蕩けた雌としての顔。余裕すら感じさせる笑みを浮かべ、月の雌顔を正面から堪能する男に、少年は薄暗い嫉妬心を灯した。
「なん、だよ、ぉ…あれぇ…!あんなの、勝てっこ…っ」
しかしその嫉妬心も、月の性器に突き刺さる、男の怒張を見れば霧散する。年齢差を考えたとしても、比べるまでもない雄々しさ。中途半端に皮を被る、粗末な自分のモノと同じ物とは到底思えない。
そもそもが違うのだ。女達に神と崇められる雄と、たまたま皇帝の家に生まれただけの男の子。
男としての格が違う。しかしそれがより一層、少年の興奮を煽る。
「仲頴ぃ、はぁっはぁっ!う、うぅっ…!」
情事を覗き始めてまだ10分も経っていないにも関わらず、皇帝の肉棒は限界を迎える。ぐりぐりと、張形を前立腺へと押し当て、思慕する少女の名を呟きながら、皇帝の子種を吐き出した。
「はぁ…はぁ…」
ぴゅるっという可愛らしい効果音が似合う量と勢いで、扉に向かって射精した少年は、そのまま床へとへたり込む。
『自分で出したものは、自分でしまうものです』
「…れぁ、じゅる…」
以前に月の戯れによって、男に犯された時、自身が射精した精液を舐め取るように命じられた事を思い出しながら、少年は扉へと唇を近づける。
すぐ横で無様な自分を見て、喉を鳴らしている愛しい彼女の姿を夢想しながら、少年は生臭い精液を啜った。
▼
「あのクソ餓鬼がッ!!我らの信仰を嘲笑うとはッ!!」
「ひっ、ぐぅぅ!」
怒りに燃える秋蘭の鞭が、虎豹騎の少女へと振り下ろされる。
先ほどまで行われていた、桂花と稟の連名で提出された、宗教の布教を規制する法案についての会議は、秋蘭の反対意見は悉くが黙殺され、来週には施行されることが決定した。
他の面々の前だったこともあり、辛うじて抑えていた激情を、配下である虎豹騎の少女を鞭打つ事で発散させる秋蘭の背後で、がらりと音を立てて扉が開かれた。
「残念ね………夏侯淵」
「なっ…!?」
そこに現れたのは秋蘭のかつての主であり、今は主教に捧げる供物である華琳だった。
冷たい決意をその瞳に宿し、冷徹に秋蘭へとその視線を向ける彼女の側には、秋蘭の姉である春蘭が、信じられない物を見るかのように、困惑に目を見開いていた。
「なぜだ…!なぜ華琳様を裏切ったのだ!!秋蘭!」
それは共に育ち、切磋琢磨しあった妹への悲鳴の様な糾弾だった。魏武の大剣とも称される彼女が、まるで幼子のように涙を流して叫ぶ。なぜ、どうしてと。
「ふん…お前もかの君の偉大さを知れば分かる。そこの餓鬼に、忠誠を捧げる価値など無いことを」
周囲に潜む兵士達の殺気が混じった吐息を感じ、秋蘭は最早逃げ場など無い事を悟った。だが例えここで死ぬことになろうとも、彼女はその胸に神への信仰を抱いた事への後悔は無い。もしも後悔があるとするならば、それは、主教へ華琳とこの国の全てを捧げることが出来なかった己の不甲斐なさである。
「無駄よ春蘭…彼女はもう、私たちの知る夏侯淵では無いわ」
「………華琳様、お下がりください」
瞑目し、嗚咽を必死に押し殺す主を前に、春蘭は己が役目を悟った。佩いた剣を引き抜き、主を害そうと策謀を巡らす裏切り者へとその刃を向けた。
肉親を討つ決意を固めた腹心の姿に、心を締め付けられながら、華琳は後ろへ下がる。しかしその目だけは、これから起こるであろう惨劇を、余すことなくその脳裏に刻むために、見開かれた。
「…夏侯淵!私はここで、貴様を…討つ!」
「ふふ…そうか。…では私も、我が信仰に殉じるとしよう!」
虫の息の虎豹騎の少女から剣を奪い取り、秋蘭は薄く微笑みながら切っ先を姉へと向ける。到底叶わぬ姉の剣技。
篝火だけが照らす冷たい地下牢で、姉妹の剣戟が交差した。
弓を得意とする秋蘭、魏武の大剣として敵を粉砕してきた春蘭。両者の功績は、優劣を付けられる物ではない。しかし個人的武勇に関して言えば、春蘭に分があるのは明白だった。
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「しゅう…夏侯淵は拘束し、牢に入れました。兵の話では驚くほどに抵抗しなかったそうです」
「そう…。監視を怠らないように」
ぼんやりと、杯の水に映る自身の顔を眺めながら、稟からの報告に耳を傾けていた。これで良かったのかと、秋蘭を殺すことなく、虜囚とした事を自問する。
既に何度も繰り返したその問いは、答えが出ることは無いことだけしか彼女には分からなかった。
「奉身教…ね」
拘束された秋蘭が叫んだ教団の名に、華琳は拳を握り締めた。秋蘭を誑かした邪教を許す事など出来るはずもない。全てを焼き尽くす怒りの業火に焦がれながら、彼女はかの邪教を滅することを誓った。
「華琳様!申し訳ありません!!…私があの時、奉身教の排斥に異を唱えなければ…!」
罅が入るほどに盃を握り締めていた華琳に、稟は跪き謝罪を口にした。冀州からの流民が奉身教を信奉しているという知らせを耳にしたとき、排斥を唱える桂花に反論したのが彼女だった。それは結果的に、秋蘭が裏切る原因を作ってしまったと、彼女は後悔していた。
「貴女も桂花も己の意見を口にしただけ…決断したのは私よ」
あの時点で、奉身教がこれほど危険な組織であることを見抜いていた者など居なかった。国内の安定を取るか、国力回復を取るかの評定でしかなかったのだ。そして二人はそれぞれの観点から自らの考えを述べ、華琳が決断した。ならばその責は己にあると、華琳はそう結論付けた。
「しかし…!」
「稟、私にまた、臣下を斬れと言うの?」
なおも言い募る稟は、その言葉に思わず顔を伏せた。今最も心を痛めているであろう、華琳と春蘭。これ以上二人を傷付けることなど誰も望んでいなかった。
(…!)
歯を噛み締める稟の眼前で、ポツリと水滴が床を濡らした。一粒、二粒と続けて床へと零れるそれは、華琳の涙。しかし稟は決して顔を上げることはしない。覇道を掲げる主が、臣下の前で泣く姿など見せたい筈はない。
「っ…う…」
頭上から聞こえる嗚咽は、聞こえない振りをしながら、彼女はその頭脳を回す。主を苦しめる邪教徒共を、一人残らず消し去る為の策を練る。それが今の己に課せられた使命なのだから。
(…っ?)
しかし本人も気付かぬ内に、彼女の秘裂は目の前の少女の泣き声に興奮し、だらだらと愛液を垂らしながら淫核を勃起させていた。
「自死は許されない…私の命は、主教様の物…!あぁ…!いと高き主教様…!この愚かな雌に、どうか御身の導きを…!」
雫が石を叩く音しか聞こえぬ地下牢、光すらも届かないその最奥で、秋蘭は神に祈りを捧げる。かつてとはかけ離れた、狂喜に染まった彼女の姿に、監視役の兵士は慄き、耳を塞ぐ。しかしそれでも彼女の祈りが絶えることは無く、カビとネズミの支配する空間で、敬虔な信徒は、ただの石壁に神を幻視した。
皇帝弑逆√にしようか迷ったんですが、NTR的なのをやりたくて生かしました。
まぁ死んだようなものだから問題ないね。
獣姦ってキツい?
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キツい
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そうでもない
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キツくない
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女が幸せならOK