ヤマトがワノ国に来た男と酒を呑んでいつの間にか胸を弄られて、そのあと爆弾錠が邪魔だという理由で外されて驚いて理解出来ない状況に陥るもそのままなし崩し的に四つん這いになってたっぷりえっちする話。 作:神の筍
・当作に出てくる、原作のアレコレは原作の雰囲気を壊さないための''ソレっぽいこと''を書いてるだけです。
この作品はただヤマトがつよつよ主人公にパコパコされてる二次創作です。
(デバイスの都合により途中から文章記号変化あり)
数多の海賊たちが鎬を削り、日々縄張り争いに小競り合いの絶えぬ海域で何かに穿たれたような海賊船が幾隻も浮かんでいた。前半の海とは比べ物にならない環境と海王類からの襲撃、海戦に耐えるはずの強木で作られたマストは三日月を描き、以降の航海は不可能と断ずる。乗員していた海賊たちはいずれも億越えの船長に付き従ってきた強者で中には覇気を体得している者もいた。
しかし、かの者にとって“皇”の名を冠する者か、それに準ずる者レベルでなければ紙に等しい。
やがて、連絡を受けたその海域に海軍がやって来て全員捕縛されることになるのだが――起こした本人は後に報奨金を貰うだけで勝手知ったる海の上、である。
一、
「――ん、ちゅ……れろぉ……」
適当な島で買った、島から島に移るくらいは大丈夫だろうという頑丈さを持った適当な小型船の寝室で粘り気のある音が響く。家具も備品も大して置いておらず、船主の男が拘った物と言えば寝具くらいだ。木枠は壊れないよう、もしかすると船体よりも高価な樹木を使っているかもしれない。バネの効いたマットレスは王侯貴族が使用する類にすら匹敵し、こちらは職人に特注した品だ。庶民が使うには過ぎたるものだが、道中海賊退治で得た報奨金があったため金に糸目を付けずに作ってもらった。
男の一人旅ならばこんなものは用意しなかっただろう。
この男、普段の旅は船など買わず、海沿いの海水に慣れた木を蹴り倒し、自前の槍で身体を入れられる部分を作り、乗り心地の悪さは体幹で無理やり補うという非常識さを持ち合わせている。そんな男がこうして船と柔らかい寝床まで用意したのは男の股座の間で衣服を纏わず舌を舐るように動かしている――ヤマトのためである。
「はむっ……ちゅぅっ、ん……ゅちる」
指の太さほどある厚ぼったい舌を男のモノに沿わして奉仕する。にちにちとわざとらしく音を立てているのは初めて咥えたときからの教えで、今日まで毎日実践していた。
挨拶をするように鼻先に当てると濃厚な雄の匂いを感じる。ヤマトは腹底と角の根元が熱くなる感覚を覚え、愛おしいと言わんばかりに男の腰に手を回して抱き着いた。それに気付いた男も腿の横に流れた横髪を指で挟むようにして撫でた。
「えぉ……ぁ、ちゅぱ、れろ、じゅるぅ」
「巧くなったぞ、ヤマト」
「……んぐ……本当? 僕ちゃんと出来てる?」
いったん口を自由にしたヤマトはそう尋ねた。
「ああ」
男は短く返すと、ヤマトが口を離したことによって宙に怒張を宛てる唾液塗れのソレを、根元を持ってヤマトに向けた。言うよりも早く、そして察することもなくヤマトは自然と舌を出し、唇で甘噛みするように咥えた。
「ふぅっ……ほれはら、ほふうへひい」
「何言ってるかわからないぞ」
「――んぐぅっ!」
後頭部を抑えられ、きゅう、と先端が喉に締め付けられる。いきなりのことであってもヤマトは対応し、裏筋を舌腹で叩いていた。少し荒くなった息が男のモノの半ばに吹かれ、女に奉仕させているという感覚は視覚情報と共に昂ぶらせていく。とはいえ、ヤマトにヤらせるばかりなのは“女も愉しい交じり合い”を矜持としている男にとって反してしまう。男の長き生の中でも一、二を争うほどの艶肉を持つヤマトの身体に手を伸ばしかけるが、その前に若干眺めさせてもらうことにした。
「じゅるるるっ……んぷぅ、んじゅるぅ、ちゅぶぅ、ンっ、ぢゅっ、るぅ」
まずは髪だ。頭頂部の白色から毛先へ向けてエメラルドグリーンになっていくそれは新世界でも珍しい類だろう。聞けば髪染めを使ったこともないようで生まれつきらしい。本人は特別な香油を使っているわけじゃないようだが、艶やかさはワノ国で見た花魁に引けを取らない。現に、海に出た後も変わらぬ輝きを誇っている。ちなみに既にこの髪を使って何度か致させてもらったことは言うまでもない。
「ヤマト、こっちも扱いてくれ」
「ん――」
咥内に入らない根元を両手で握らせ、扱かせる。
口技、舌技については言うことはない。初めて咥えさせたときから抵抗もなく、スポンジの如く教えたことを水のように吸収していった。元々技を覚えた情婦も良いが、慣れた男にとってそれらは少し優しすぎる。肉体強度の問題もあり、ヤマトのように似た体躯を持つ女が一番愉しめるのだ。それに自分の好みを押し付けるのだから、隣にいる限り男が永遠とヤマトを濡らすのは仕方がないと言える。
「じゅぶるっ……じゅるるぅ……んじゅるっ……んくっ……ぢゅるるるるるっ」
胸についても言うことはない。男の手のひらでも収まりきらないサイズ、長時間揉んでいても疲れない柔らかさ、感度の良さは毎朝から確認している。捻れば嬌声を上げるスイッチのような乳頭も情欲を誘い続ける。最近では胸で男のモノを挟むという行為にも慣れてきたようで、毎晩浴室内で練度を高めている。ベッドの上では仰向けになったヤマトの上に男が跨って擦り続け、ヤマトは舌を伸ばしていた。
「……ぢゅ、じゅぶるぅっ……んぐぅ、じゅる、じゅ、ぢゅるっ、じゅるぅ、んっ、ぷ」
尻も胸と同じくらい絶品だ。白く張りのある丸尻は両手で鷲掴めば跡を残して赤みを帯びる。未だ朝起きて唇を合わせると赤く染まる頬のように恥ずかしがり屋なのだ。痛みが引かないように弾いてやると喉から高い声が漏れる。本人は自覚していないが――そういうタイプがあると知らないというのが正しい――マゾっ気の象徴的部位だ。うつ伏せに寝かせ、街で買った粘液を垂らし胸と同じように挟んで動かすと非常に気持ち良い。途中からヤマトは挿入して欲しいと懇願するものの、男は無視して熱く滾った種を尻の上に塗りたくるのだ。その後すぐに恨みがましく見るヤマトの額に口付けをしてハメ倒すのだが。
「――出すぞ」
「……っ……っ」
ふるふると喉を震わせて頷き、ヤマトは男のモノが限界を迎えるのに備える。ひと際激しき扱き、舌を噴出孔に合わせて往復させると頬が膨らんだ。
「――んっ、ぷぅっ……ふぅっ……んんっ――んぐぅっ……んん、くぅ、ぅっ~~~」
「ふぅ……」
「ん……こくっ、こくっ……ぇあ」
歯の隙間に残った種も自身の唾液で流し、胃の中熱くなったヤマトは男に向かって大きく口を開ける。垢のない白い歯に蛇のように動く舌、すべて飲んだと主張するヤマトを男は押し倒した。
「――ぁんっ」
男はヤマトの膝裏に腕を通し、腰が浮くほど開脚させ正常位の体位にする。そのまま角を掴むとヤマトはもう逃げられなくなる。
「なら、今日もこの体勢から始めような」
「はぅっ……はぁ、あっ」
男の先と隙間が触れ、離れ、繰り返しているうちにヤマトの脚は男の腰に巻き付かれていた。無意識に力を込めて挿れようとしているが男はそれ以上の力を持って焦らし、ヤマトの喉仏を強く吸った。
「や――あっ、ふぅぅぅっっっ!」
掘削するように、柔肉を開いて男のモノがヤマトの中へ入っていく。既に十分濡れていたそこは滑りが良く、それでいて反抗するような中の感触は赤子の手のように握ってくる。
「んんっ……あぅっ……んちゅぅ、んちゅ――」
淫声を出すことが恥ずかしいとでも思ったのか、ヤマトは必死に歯を喰いしばっていたが男に無理やり舌を入れられて漏れ出す。
「はぁん……っ……ふっ……んぎっ……!」
「――海原だぞ。声は我慢しなくても良い」
「むちゅっ、ちゅ、ふぅっ……れろぉ、んむぅ……」
ワノ国に滞在していたとき、ヤマトはこうして声を我慢することはしなかった。それもそのはずで、男とヤマトがいた廃神社は完全に人気がなく、どれだけ声を出しても精々聞いているのは動物くらいだった。しかし、始めて海に出て、街のある島に宿泊した際いつものようにヤマトが声を出して交ぐ合っていた翌日、宿屋の主人から少々注意を受けたのだ。わざと出しているわけでもなく、男から齎される快楽に翻弄されていただけのヤマトだったが、初めてのことに気にしてしまい、一日の初めの交わりはこうやって声を抑える癖が付いてしまったのだ。最も、それ以降男はそんなことに気が取られないようにこうして船を買ったのだが。
「あひぃ、んひっ……あんっ……んおっ、くぁ、んぎぃっ」
男は容赦なく奥を狙い、ヤマトが下品な声を上げるように攻めていく。太く、未だ全部入らないサイズの男のモノに箍が外れていくヤマトは遠慮なく上顎を突き始めた。
「んぅ……! んんっ、ぐっ……ぁん! あっ、ふ、くぁん! ……ひゃん! ……ぁあん!」
男はヤマトの角を掴むのをやめ、一度上体を上げる。見つめ合いながら時折舌を絡めていた状況からわざと余裕を持たせるようにしてヤマトの思考に間隙を作る。雌の本能的な部分である“強い男に犯されている”という感覚と、蕩けるようでいて、優しい波と強い波の交互に迫る快楽に頭を明滅させた。
「はぁっ……っ、ぁぁあ……っ、ぅ! ……んぁぁ! あうっ、ぃあ!」
完全に仰向けになっていた状態から、ヤマトを横に向ける。くびれのある脇腹が映え、重力に逆らわない巨乳が一突きする度にぷるんと揺れた。上面になっていた右足を開かせ、男は両手で逃がさないように抱き上げる。きゅう、と締め付けてくるヤマトの感触と男の種が詰まった袋が寝ころんだ左足の腿に当たって気持ちが良かった。
「あぅんっ! ……んぐぃっ……んっ! ……ふぁ、はふぅっ、んぃぃぃい!」
白いシーツがヤマトの色液によって汚される。いつの間にか舌も突き出すように出ており、淫行に耽った様子は高級婦にも劣らず、それ以上と言える。男は誘われるように上下する胸を掴み、一区切りに向けて腰を振る。
「ふああっ! あ、あぁ! ……ぃくっ……ぁっ……ひぁ、ぁん! ……イくぅっ……!」
「もう少し、我慢、しろっ!」
「む、むりぃ……ぁぁぁっ! ……いくっ、いっ、く――ぅぅぅ!」
蜜壺の収縮が始まるが男は容赦なく抉るように攻める。ヤマトの上半身が激しく動くも、男は再び角を掴んで固定する。
「――や、やらぁっ! ……イ、っでる! くぁっ、んんん! ……ぁぁぁ! ……んちゅる、むちゅぁ、ぢゅるぅっ」
男は貪るようにヤマトの舌を蹂躙し、ヤマトの下腹にぽっこりと浮かび上がるほど自身のモノを押し付けて弛緩した。
「――っ」
瞬間、一度目にヤマトの口に出したきよりも脈動は激しく、隙間を埋めるように種液を出す。男の種族が従来の人族であれば容易く孕んだであろう量だったが、既に何百回も出されたヤマトは慣れた様子で収めていく。ゆっくりと、三十秒以上続く射精の最中に男は少しずつ抜き出していく。奥を埋め、出入り口までの道さえも徹底的に汚すと満足するように息を吐いた。
しかし――。
「まだ収まらないから、そのまま挿れるぞ」
男はヤマトをうつ伏せに寝かせ、初めての夜のように腰を掲げさせると覆いかぶさり獣の如く交尾を繰り返した。
二、
新世界の環境は人の表情より多い。
灼熱のような熱さを持つ沸騰した湖。絶え間なく雷が降り続ける島。古代生物の死骸が発酵したことによって常に致死量の毒が充満する山岳地帯。
「気持ちの良い日差しだな――」
「――うん。たまには日向ぼっこ良いね」
帆を張った中型船が海を進んで行く。舵輪を操っている者はおらず、風に任せているようだった。
「暑くないか?」
「うん。全然大丈夫」
男とヤマトは朝からたっぷりと交じり合い身体を流したあと、船首側にビーチベッドを一つ広げて寝転がっていた。
男の方は暖かい日差しに身を晒し、上半身は裸だ。そんな男の問いに答えたヤマトは普段着ともいえる服装から寝ころぶには邪魔になる腰の注連縄は外し、男に重なるようにいた。しかし、二本の固紐で結ばれた上着は男の手によって解かれ、袖は通しているが会話を楽しむ傍らその巨峰を戯れに
「これから行く島は――」
男は残り数日で到着する島について話始める。
曰く――海賊の楽園。
髑髏の形にくり抜かれた岩山が特徴で、無法者が集まる悪辣の島。今日酒場で語り合った隣人が翌朝には死体で見つかるなんてことはざらであり、海賊たちは同じ船員同士でしか信頼してはいけないと言われている。そこにいる海賊は誰もが名の通った海賊であり、時に四皇幹部も停泊している姿が目撃されている。そのため、海軍将校も迂闊に手を出せぬ島の一つとして直近の海軍支部は常時警戒態勢を敷いていた。
「デービーバックファイト……? ……ぁっ、もうっ。触っちゃダメだよ」
「別に良いだろう?」
男は身を捩ったヤマトに足を絡め、身体を寄せた。ほんのりと赤くなった耳に口付けをする。上着の隙間から手を差し込みながら話を続けた。
「その島では海賊同士が実力のある船員を選んで賭け試合を行うんだ。賭けの対象は船員から時には海賊団規模。負けた側は勝った側の言うことを聞かなければならない」
「でも、それじゃ――んっ……約束を守らず逃げることも出来るよね?」
「ああ。だが、デービーバックファイトに負けたということはそもそも相手の海賊団より弱いということだ。負けて反故にすれば、そのまま殺されるだけだろう」
ハチノス――そこで発祥となったデービーバックファイトは古代に生きた強欲な海賊、デービー・ジョーンズによって生み出されたゲームだ。男がヤマトへ説明したように勝者は敗者から仲間を獲れる他、海賊団のシンボルである海賊旗をも奪うことが可能だ。今でこそ海賊は十数年前に処刑されたゴール・D・ロジャーと言われるが、ひと昔前のある驚異的な海賊はこの方法で仲間を増やしていったと言われる。むろん、仲間となる海賊は形式上勝者の海賊団に入ったものの入団後直ぐ反旗を翻すこともあり、その都度船長が実力で黙らしたとは旧世代の海賊や海軍将校の間では既知の噂となっている。尤も、その海賊団も既に解散しており、船長もいなくなったのだが。
男はあの時代は懸賞金の高い海賊が多く、稼ぎ時だったと反芻する。
今でこそ海賊はロジャーの残した“ワンピース”を求めて航海するが、元は街や島を襲う悪逆の徒であった。海軍が定める懸賞金の額は戦闘の強さで決まるものではなく、世界政府に属する国にどれだけの被害を出したかで決まる。そのため、あの時代の海賊は必然的に今より懸賞金の平均が高かった。一人二人生かして海軍基地の門にぶら下げるだけで十億、またそれに届かないくらいの額は当たり前だったのだ。今はもう、五億を超す首は後半の海に行かないと間違いなくいない。時たまに敗れた海賊が療養を兼ねて適当な島に停泊しているときもあるが。
だからこそ男は今回、金稼ぎを目的にハチノスへ向かっている。
新世界を生業をする海賊たちが聞けば、一介の傭兵が海賊だらけの島へ金目的に来るなど馬鹿げていると腹を抱えて笑うだろう。ラム酒の瓶を机に叩きつけ、分厚い靴で床が壊れるほどに踏みつける。ひとしきり笑った後は戯れに誰かが刃物や銃を持ち出してその存在を殺すのだ。殺した後は屍を餌にまた笑い始める。それが――日常なのだ。
しかし、この男は違う。
戯れ以下に、酒が飲みたいという理由だけで四皇・カイドウの膝元を踏み荒らすことが出来る実力を持つこの男は財布が軽いという理由のみで海賊の楽園へ向かうのだ。槍を振るうか、はたまた槍を振るうことなく適当に豪華な装いをした海賊を打ちのめして監視で離れた海域で停泊している海軍船へ持って行く。担当の海兵も中将以上の将校は男のことを認知しているため慣れたものだった。
「……ぅあっ、そこ、ダメだって……っ……」
「自己主張してくるのが悪いんだろう?」
「んっ、ぼくの……触ってくるからっ……」
「ヤマトも慣れてきたな」
本来ならこのままいつものように致すのが常であったが、いよいよ男が袴に手を入れようとしたところで動きが止まる。男の耳には腕の中で悶えるヤマトの発情しつつある声音と、少し遠くから飛んでくるニュース・クーの羽音を捉えていた。
「む、週末でもないのにやって来るか」
「……はぁ、はぁ」
男はヤマトを一撫でして身体を起こす。そのまま落ちてきた新聞を受け取った。
「今年は久しぶりの号外だな。いったい何が起こったのか」
世界経済新聞は基本的に契約制の新聞だ。海賊であっても、反政府組織であっても金さえ払えば購入できる。その世界経済新聞が号外を出すのは余程の凶悪犯罪者が出現したか――世界を動かす何かが起きたときだ。
男はもう一度ヤマトを抱き寄せ、新聞に目を通す。
初めは流し読みをするつもりだったが、掲載された写真と中身によって数分の沈黙が生まれた。
「……どうしたの?」
息を整えたヤマトが珍しく気難しい顔をした男に尋ねた。
「いや、対したことではないぞ」
男は読み終わった新聞を気になっただろうヤマトに渡して思案する。
「魚人族が王下七武海に加入……?」
ヤマトの言う――“海峡のジンベエ”が王下七武海に加入。
それは世界各国を震撼させた。何故なら、ジンベエとは四年前、天竜人が住まう聖地マリージョアを襲撃したフィッシャー・タイガーが船長を務める海賊団、タイヨウの海賊団実質№2だと言われていたからだ。いったいどんな土産を下げて世界政府と交渉したのか分からないが、天竜人に敏感な世界政府が間接的許しを与えたに等しいのだ。また、それによって元タイヨウの海賊団船員アーロンが恩赦によって釈放。世界政府は手打ちの姿勢を示した。
「世界が動く土台は整いつつある」
「――?」
「天と地と海がようやく一つになるときが来たんだ。また海賊たちが騒ぎだして荒れるだろう」
「……」
ヤマトは男の言っていることの意味を聞こうとしたが、喉に差し掛かったところで押し戻した。男の言うことが正しければきっとその意味はそのうち知れるだろうと思ったからだ。自由のなかったあの島から飛び出したにも関わらず何でも答えを聞けばそれは面白くない。どこにでも行ける足があるのだから、知りたいこと、気になることがあれば寄って行けば良いだろうと。
口角のじゃっかん上がった男の胸にヤマトは頬を擦り寄せる。どことなく愛らしさを覚える無意識の行動に男が逸って艶声が再び上がり始めるのだが、そのことを知っているのは二人といつの間に獲って来たのか魚を甲板で貪るニュース・クーだけである。
三、
「おい見ろ、えらいベッピンが歩いて――」
「――馬鹿やめろ! すぐに船に戻って船長に報告しに行くぞ!」
「はぁ? 何言って……」
「良いから早くしろッ!」
新たな七武海が生まれた数日後、男とヤマトはハチノスへと上陸していた。乗って来た船はハチノスの正面に停めており、海賊旗の立てていない船を物珍しく思ったのか、はたまた良い餌と思ったのか数十人の海賊が見張っていたのだが船内から出てきた男を見てすぐに自分の海賊船に戻って行った。
ある者は自身の懸賞金が少ないことを安堵しつつ、
ある者は自身が所属する海賊団が壊滅することを避けるために、
ある者は男が現れたことを船長に報告するために。
古参の海賊たちは男に手を出すことは四皇の縄張りに手を出すことと同じであると理解している。
「どれが懸賞金の高い海賊なのか分かるのかい?」
「懸賞金が更新されるたびに新聞に載るからな。額が高ければ顔を見れば分かるはず」
最悪海賊団の下っ端の下っ端、数百万ベリーの懸賞金であっても十分豪遊できるだけの金額であるため問題ないのだが。
「まぁ、こういうのは聞くのが一番だからな」
男はそう言うとヤマトを連れてナイフとフォークの看板マークの店に入っていく。
『…………』
いくつかの海賊団がそれぞれのテーブルに分かれて騒いでいたが、男の姿を見た瞬間静まり返った。その沈黙すら押し込め、過去に男の実力を見たことのある者は目を付けられないように気配すら消そうと努力した。
「――店主」
「白銀の旦那か」
「ここにいる懸賞金でひと際高い奴はいるか?」
この酒場を経営する初老の男も一世代前の海賊だった。名こそ知れてはいないものの、実力はこの島で店を経営しているだけありルーキー程度ならばあしらえるほど。だからこそ男との彼我の差は理解させられ、客である海賊を減らしては欲しくないのだが渋々と店内を見渡す。
「……いんや、正直旦那が持ってくほどの懸賞金を持ったやつはいないよ。そもそもここはハチノスの入り口近くだからね、毎回奥に行ってくれるよう頼んでるだろ」
「奥に行って無駄足を踏むのも面倒だろう? それに、俺が踏み荒らし過ぎるとハチノスに海賊が来なくなってしまうからな」
男のような存在がいてもハチノスに海賊が集まるのはやはり海軍が入ってこないことだろう。たとえ海軍に瀕死の状態で追われていようが、海賊たちがハチノスから近い海域に入れば海軍は追うことを止める。それは大将であってもハチノスに直接上陸することは絶対にないのだ。また、四皇を始めとした大規模艦隊を組む海賊団が物資を卸しており小銭稼ぎには丁度良く、手っ取り早く航海資金が溜まる場所でもあるのだ。
「四皇傘下でもいれば良いんだがな」
「今この島には四皇幹部はいないね。先日まではビッグ・マム海賊団のオーブンがいたが、後から来た奴に追い出されちまった」
「追い出された……?」
「正確にはオーブンが絡んでのされちまったんですわ」
四皇ビッグ・マム――半世紀以上のキャリアを持つ女海賊だ。現在は万国(トットランド)の方の島々を拠点として息子、娘と共に治めている。絶対的なビッグ・マムを中心に一万人以上の構成員を持ち、領地の拡大と称して現在も白ひげ海賊団や百獣海賊団と小競り合いが起きている。
その四男、将星を除いたビッグ・マム海賊団屈指の実力とされるオーブンの敗北は男が来る少し前までハチノスの噂すべてを攫ったことだった。
「私もね、白銀の旦那。久しぶりに旧世代の海賊を見ましたよ」
「珍しいな。そんな大物が来ていたのか?」
「まだいるんじゃないんですかね……あっ」
「なんだ?」
「いや、懸賞金目当ての旦那に言えば確実に行くでしょ。頼むからうちの近くではやめてくださいよ」
「確約は出来んな」
「だから言いたくなかったんだ……まぁ、旦那もあの方相手にしちゃあただでは済まんかもしれませんが」
「ほう、それほどか」
ほんの少し男は心を躍らせる。カイドウと戦ったときこそ、元々予定のない戦いを男は嫌うがこうして賞金稼ぎをしているときの戦闘は手応えがあったほうが良いと考える。
「前々から海賊王や白ひげとやりあって噂にゃあなってましたが、この世界の噂ぁ時折尾ひれ背びれが足りんですわ、本当。白銀の旦那も聞いたことがあるんじゃないんですかね?」
――“孤高の赤”パトリック・レッドフィールドの名前を。
四、
レッドフィールドを海賊と見做すかどうかは微妙なところだが、たった一人の男に世界政府は二十億近い懸賞金を定めている。
先程も述べたように、懸賞金の高さはただ強さで決まるわけではない。一部にはそういった者もいるが、最重要視されるのはいかに世界政府並びに加盟国に損害を与えるかである。
では、何故レッドフィールドが海賊''団''を成していないにも関わらずそれほどまでの高額懸賞金を掛けられているのか? ——それは、見聞色の覇気が原因だと言われている。
気配を読み取る見聞色の覇気は、極めれば未来予測を可能とする。攻撃や何かが起こるであろう、という不確実を含んだものではなく確実な未来を視れるのだ。未来を視れるということはその逆もあり得、過去を視れる見聞色も存在する。前者に比べ極めて稀有だが、レッドフィールドもその類に属するのだ。
「政府は歴史を暴かれるのを恐れている。仮にレッドフィールドが数百年規模の物体に触れれば、その期間の歴史を読み解くだろう。若い海賊ならともかく、旧い海賊はロジャーの辿った道を知っている。比較的大型ルーキーもいない今、一番捕らえたいのはレッドフィールドのはずだ」
そういった者を捕縛して渡すと、世界政府からの懸賞金と特別手当——たとえば戦闘中やその前後、何らかの情報を話されていたときの口止め料ともいえる——が出るのでお得なのだ。
「歴史……?」
「ああ。生きていれば、勝手に紡がれる時間の経過だよ。世間の重大事件や、それこそ今朝の朝食、ともすればくだらない笑い話も時間という価値が付加されれば歴史になる。
まあ、そこはどうでも良い。
道を辿るのは俺たちじゃないからな」
時折俯瞰的な言葉を聞くヤマトだが、彼女の獣染みた直感が男の言う通り自分には関係ないと告げているため「ふーん」と相槌を打つだけで返した。ただ、頭では歴史といえば、かつてクソ親父に黙って忍び込んだ場所にやけに古臭く、巨大な石碑があったことを思い出していた。
光月おでんの航海日誌からそれが大変重要なことであると知識としてあるが、幼少過ぎて書いていた文字の形を微妙に思い出せるだけで文章を想起させるほどではない。
「さ、店主の言っていたことは本当かどうか確かめよう」
男とヤマトはハチノスの最奥、髑髏岩近くの酒場の扉を開ける。
店内はありふれた、カウンターと卓がいくつかある内装で卓の方はすべて埋まっている。
浴びるように昼間からラム酒を飲んでいた面々は世界政府が高額懸賞金を掛けている者ばかりであり、海賊だけではなく大量殺人鬼など新世界でも避けられる実力を持つ者たちだ。
そして、そんな空間の中、悪漢共が避けるように間を開けたカウンターを独り占めにしている老爺がいた。
白桃色の髪は結われ、両サイドに下ろしている。深紅の襟を立てた外套はまるで今まで倒してきた敵の血で染められたかのようだ。
「話は本当らしいな」
からん、と。
その老爺は飲んでいたウイスキーに泳ぐ氷を鳴らした。
「——我を捉えるのはガープかセンゴクかと思っていたが、よもや貴様が現れるとはな」
老爺——パトリック・レッドフィールドはグラスを一気に飲み干してそう告げた。
「運が悪いと思うか?」
「否。我が唯一呪うのは時の経過よ。貴様のように長き命を持つならば、宿願にも届いたものを……!」
「それに抗うか虚けるかはお前次第だ。俺としてはここでどかんとやり合ってくれると嬉しいんだが……それとも、そのまま海軍の船に乗せられてくれるのか?」
二人の会話から、男の目的を察した周囲の者たちが黙して店から出ていく。グラスを拭っていた店主も口を挟もうとするが、レッドフィールドの皺の寄った眉間に閉じざるをおえなかった。
「——笑止ッ! 監獄への道に貴様が立つというならば、最後の道筋を貴様の血で染めてやるわ——''白銀公''!」
「そうか。なら、派手にやろう——''赤の伯爵''」
海賊の楽園ハチノス。世界政府も認知していない紅白の邂逅が今、始まった。
五、
「——パトリック・レッドフィールドの身柄はたしかに海軍が受け取ったよ。ご苦労だったね、白銀の」
「結構引き連れてきたな。軍艦が四隻に巡視船が六隻。それに大将はいないが中将が十数人か」
「当たり前だよ。レッドフィールドといやぁ、海賊王時代に暴れていた実力者。能力者じゃないから海楼石の手枷も無意味。そんな奴の護送命令がいきなり飛んで来たんだから、タイミングは考えて欲しいね」
「悪いなおつる。二十億の首が捕まったんだから許してくれ」
「やれやれ。アンタが何歳かは知らないが、良い加減落ち着いたらどうだい。そこの嬢ちゃんも付き合わされて大変だろう?」
ハチノスから離れた海域で男とヤマトは計十隻の海軍船に囲まれ、海軍中将の代表格、つると話していた。
つるの軍艦含め各船に二人以上の中将を配備した圧巻の構えはこれから島でも吹き飛ばしにいくのかと思えるが、すべてはたった一人の護送のためである。
この世界において、名の知れた実力者は往々にして悪魔の実を食べている。それは海軍や世界政府側も同じであり、皆一様に海水や海楼石といった明確な弱点が存在する。しかし、時たまにレッドフィールドのような悪魔の実を食さず、己の身一つでそれらと渡り合う者がいるのだ。それが海軍の英雄と呼ばれるガープのような立場なら良いが、こうしてインペルダウンへの護送となれば強く肉体を締め上げていようと覇気によって破られてしまう。故に、今回のように一定以上の実力を持つ海兵を数十人動員している。
幸いなのは、レッドフィールドが四皇一味などではないため、外部から護送団が襲われる可能性が極めて低いことだろう。
「——っ」
つるに話しかけられたヤマトは男の背に隠れ、頭を横に振った。
「まったく、たちの悪い男さね」
「あんまり言われないな」
「聞いてないだけだろうに——あたしゃたちはもう行くよ。レッドフィールドが気を失っている間に出来るだけインペルダウンに進みたい。
ギオン、白銀のに報酬を」
ギオンと呼ばれた、気の強そうな女海兵からベリーの入った袋を貰う。
男は中身も開けず軽く振る。
「確認しなくて良いのかい?」
「とりあえず一億以上入ってれば良い」
「……まぁ、海軍はちょろまかしたりしないさね。アンタがそれで良いなら構やしないよ。
——全船に合図を。これからレッドフィールドの護送を開始する」
つるとギオンは男の船から軍艦へと飛び移る。
命令通り、軍艦四隻の周りに巡視船が並ぶ形で先進すると海軍は早足にその影を地平線へと消した。
「とうぶん依頼は受けなくて良いな。豪遊三昧だ」
「何か凄い景色だったな。それにあのお婆ちゃん、とんでもなく強い気配がした」
「おつるはセンゴクやガープに劣らない実力の持ち主だからな。頭脳も併せて大将クラスは間違いなくある。それに能力が捕縛向きなんだよ」
「そうなの?」
「ああ。名前は忘れたが、何度か海賊がぺらぺらになっているところを見る」
「ぺ、ぺらぺら……」
いまいち想像のつかないヤマトは首を傾げた。
六、
レッドフィールドの件から暫く経ち、男とヤマトは何事もなく旅を続けていた。二十億という大金を手に入れた二人はさして豪遊などもするわけではなく、定期的に島に降りて食材や飲料を買い込むだけなのでまだ半分以上余っていた。気の向くままに男は依頼を受けることもあったが、ヤマトもいるため即日で終わるものを選んであとは島の観光などで時間を潰していた。
今日も男とヤマトは二人、海を行く。
「——あっ……んうっ、ふぅ……はぅっ、ぁあん!」
マストが張られ、風を頼りに進む船上でゴム毬を突くような音が何度も響く。
「ひぁっ、はぐっ……んッ、っう、あっ、あっ、やぁっ、だ……めぇぇ!」
晴れ渡る空に身を晒し、甲板に無造作に置いたビーチベッドの上で男はヤマトの淫隙を突き上げる。
男がその長く太い雄の象徴で掘削するほど雌は媚びるように愛液を吹き出してじゅっぷぅ、じゅっぷぅと快楽を齎していた。
「ふあっ……あん……ンぁっ……」
十分も経たぬうちに、小さく何度もイかされたヤマトは身を捩るように逃げ出そうとするが男の腕がそうはさせない。
寝転がった男の上に、ヤマトは青白い背中を見せている。男の下腹にたぱんと当たる尻はその度に段差を作って挑発行為を繰り返しているが男はその絶景を見ることなくいつの日かと同じように傍で今週号の世界経済新聞に目を通していた。
ただ、腰だけはヤマトに忖度することなく無遠慮に動かしているが。
「ウォーターセブンでは海列車が開通か。とんでもない距離だな。それに、少し前のジンベエ七武海に続き、ドンキーホーテ・ドフラミンゴの加入。これで空いていた七武海の席がすべて埋まったか」
今週号は年の瀬もあってか、去年に起こった大きな事件もまとめて書かれていた。特に目を引くのはやはり七武海関連であり、海軍はさらに海の平和を守るとコメントしている。
男はヤマトの掴んでいた両腕を強く下に引く。
「——ひぐぅっ……! ……ぅっ、ふわぁっ、ひゃっぁぁ、ぁんっ、まっ、へ」
ぱんっ! ぱんっ! ぱんっ! とわざとらしく尻肉を弾ませながら腰を振る。
「魚人族は表舞台に上がったが、空に住む種族はまだか。ま、そのうち出てくるか。そのときが楽しみだな」
男は適当に新聞を放り投げると、ヤマトの掴んだ腕はそのまま、空いたもう片方を前に持っていく。
探りあてるように跳ねる巨乳を鷲掴み、何度も弄っても色褪せない乳首を摘む。
「やぁっ、だ、……っめ、そこだめっ、ぁぁんっ、ふっ……ぅくっ!」
激しく鳴いたことを確認すると、今度は左右両方の胸を無理やり掴む。親指と中指の腹で先端を擦りながら腰を密着させた。
「ぁっ、イくッ、あっ……あっ、ふぁっ、ぁぁぁああああンっ!!!」
男から出されたものは、たった一度でヤマトの一番奥を隙間なく埋める。呼吸をするように彼女の子宮が胎動するが、そこは長命種として交わりまくってきた男は外れるように調整していた。
「ふわぁ……」
痙攣させながらヤマトは男に身を委ねる。未だ固いモノを挿れながら、頭頂部に息が掛かるのを心地良く感じていた。
男もヤマトの胸を抱えるように持ちつつ、頭を撫でる。
やがて小島が見えてくるまで二人は静かな時間を過ごすのであった。
七、
新世界の名も無きその場所は無人島であった。小島と称した通り一般人であれば一時間もしないくらいで周れ、ジョギングには最適な距離だろう。
外から砂浜、軽い草原のような環境、奥に行くにつれて森はあるがそこまで深くはない。動物もいるが、そこまで大したものもおらず変わり映えしない航海の合間に船をつけるにはちょうど良い雰囲気だった。
男とヤマトもすぐに船の錨を沈めて上陸、島内が無人と知ると数日停泊することに決めた。
「——ほら、ヤマトの中に入ってくぞ」
「もうっ、そんなこと言わなくて良いから……っぁ」
砂浜の上、エメラルドグリーンの長髪が広がっている。
例によって二人は衣服の一つも纏わず、男はヤマトに覆い被さっていた。
足首を掴み、大胆に開かせた状態で挿入部分を見せ付けている。
男のモノは腹に当たるほど反り返っているため必然的に挿れるためにはヤマト自ら調整しなくてはならず、腕に嵌まれ、寄せられた胸に吸い寄せられそうになるが男は我慢していた。
「くぁっ」
エグいほどに返しの付いた先が入る。
ヤマト自身も何故入っているのか分からず、ただ理解しているのはこの後三十分は確実に暫くは快楽に飲まれることだ。
ゆっくりと、押し進むように男のモノは姿を消していく。それに合わせてヤマトの腹はいつまでも慣れない圧迫感を覚え、男の首に腕を回した。
「んぐぅっ……!」
根本まで入り、下腹が僅かに膨れている。それを見たヤマトは頬を赤くして男と目を合わせる。自然と二人の唇は啄むようにキスを始め、いつものように嬌声を上げ始めた。
この小島に滞在している間、男はヤマトに服を着せなかった。
何度か気恥ずかしくなったヤマトが船に衣服を取りに戻ろうとしたが、そのたびに男はヤマトを捕まえて犯す。二、三日もすればヤマトも理解したのか吹っ切れて常に男とくっついていた。
海風の吹く肌寒い夜は砂浜で火を焚き、船から持ってきた毛布を二人で被って眠りにつく。頑丈な肉体を持つ二人だからこそ体調を崩さなかったのだろう。
夜も当然交わり続け、男のモノが入ったまま寝るなど当たり前のことになっていた。翌朝は気絶するように寝たヤマトが男の寝相によって強制的に起こされ、それに気付いた男がそのまま致すことも日常であった。
「ふっ、深ぁっ……ぃあっ、あっ、ふぅッ、んあっ……! くぁ、ぁああっ、ひぅ、ぅああっ、んんっ!」
島内を移動し易くするために、槍の一撃でいくつか道を作った男はそこでヤマトを抱えていた。膝裏に手を通し、胸板にヤマトの巨峰を擦り付けながら歩く。
時折幅の広い樹木があればヤマトの背を付けて白濁とした粘液を注ぎ、既に五回は中出ししていた。そのおかげで地面には隙間から垂れた点々とした水滴が繋がり、追えば二人の居場所がバレるほどであった。
「出すぞッ」
「ちょー、らぃっ、出してっ、ぉくっ」
手垢が残るくらい尻を鷲掴む。種袋がぬるりと動くと起きてからまだ午前、六度目の雄汁が吐かれた。
八、
男の予想通り、世界は刻々と進み始めた。
世界政府の加盟国であったシッケアール王国が内乱で滅び、海軍演習艦が何者かに襲われ壊滅。世界会議が行われ、革命家ドラゴンの名前が世界に轟いた。シッケアール王国も革命軍が関与していた可能性も言及されたが、真偽不明のため余罪を割り出してドラゴンは世界最悪の犯罪者の烙印を押された。
また、これは世に出ていないことだがバロックワークスという組織が密かに男と同じ賞金首狩りとして台頭し始めた。前半の海にて小物の海賊に当たると横槍を入れるように割り込んで来たのだ。新世界ならば男の姿を見れば海に出ている者大体が分かるが、比較的穏やかな前半の海ではそれほど活動しているわけでもないので、若者に譲る気分で引く形となった。
さらに同時期、長らく空白だった四皇の一角に元ロジャー海賊団見習い''赤髪''のシャンクスが入った。他の四皇より数は少ないものの、平均懸賞金額が一番高く、最もバランスと統率の取れた海賊団と言えるだろう。
世界経済新聞の端にはアラバスタ王国で旱魃が続くと書いていたが、その号の一面は『グラン・テゾーロ』という超巨大カジノの完成を祝うものだった。
どこかの村ではかつてのタイヨウの海賊団船員、アーロンが撃破され海軍に捕らえられた。そして、この頃から前半の海では海賊時代の新たなルーキーと思わしき海賊が増え、それに合わせて息づき始める新世界の大海賊たちに政府は監視の目を光らせていた。
暫くは話題に尽きた時化のような時期が続くと思ったが、アラバスタ王国にて七武海の一人、クロコダイルが懸賞金三千万ベリーの''麦わら''の海賊団船長モンキー・D・ルフィによって倒された。この事件は瞬く間に世界に広まり、麦わらのルフィをルーキー筆頭格に押し上げたのであった。これを機に麦わら海賊団は騒動を起こし、政府の旗を打ち抜いて戦線布告。クロコダイルと同じ七武海だったゲッコー・モリアを下し、遂に均衡だと言われた海軍・七武海・四皇の関係に穴を開けた。
そして——。
「——白ひげは死に、空いた四皇の座は黒ひげが埋まったか。麦わらの生死は不明だが今まで起こした事件を考えるとおそらく生きているだろう。
ああいうタイプは天運だ。
今回命を落とした者はそういうことだったのだろう。良い死に場所を得たな、ニューゲート」
白ひげ二番隊隊長兼海賊王の息子、ポートガス・D・エースの処刑から始まった『マリンフォード頂上戦争』は当初の予定は果たしたが海軍、海賊ともに痛み分けで終わった。
現存していた世界最強の白ひげ海賊団が瓦解したと思えば、それより厄介な黒ひげ海賊団が力を付けたのだ。平穏な統治をしていた前者に比べて後者に力を付けさせた海軍の損失は非常に大きい。また、これを機に他の四皇——カイドウとビッグマムが動き始めている。やがてルーキーを取り込むか、もう既に傘下に入れたのかは分からないが本格的に世界を争おうとしている。
「——はい。コーヒー」
「おお、ありがとう」
もはやベッドよりベッドの役割を果たしているビーチベッドでいつものように新聞を読んでいた男はヤマトからコーヒーの入ったマグカップを貰う。
湯気の立つそれを一口飲み、傍に立っていたヤマトを抱き寄せて自身の上に座らせた。
「また新聞を読んでるのかい?」
「週末は世界経済新聞が俺の楽しみだからな。''ブルーベリータイムス''も融通してもらって届けてもらっているが、あっちは隔週が微妙なところだ」
世界経済新聞は言わずもがな、ブルーベリータイムスはいわゆる裏の新聞——即ち、海賊御用達の新聞だ。やはり販売相手がそういうこともあり情報精査に苦労しているのか届く日は世界経済新聞に比べて一週遅い。それでも割と裏の裏まで掲載してくれるため、面白半分で取っているのだ。
「ヤマトと一緒にいるのもずいぶんと長くなったが、どうする? 久しぶりに里帰りでもしてみるか?」
男とヤマトは既に十年の付き合いとなる。
この十年、何があったのかと問われると色々あったと言えるのだが、二人の容姿が変わっているのかと言うと殆ど変わらない。長命種である男はもとより、ヤマトは鬼の血を引き、また幼い頃食べたという悪魔の実は神格を宿していたため出会った当初の若々しい姿を保つ。雰囲気こそ年齢相応な落ち着きを纏っているかもしれないが、それも男の腕に抱かれればすぐに牙城を崩す。むしろ、悪魔の実によって変わった成りでも交わりに交わっているのだからさらに業が深くなっていた。
「……そろそろ、クソ親父を殴れる実力も付いたかな」
「カイドウも呑兵衛だがアレでいて戦闘巧者。力技だけで押し切れるほど弱くはない。だが、今のヤマトなら良い線に行くんじゃないか?」
この十年、ヤマトはただ男に抱かれていただけではなかった。いや、まぁ、それは否定出来ないのだが、傭兵という男の職業柄、その依頼に付いて戦うこともあったのだ。時に男から助言を貰い、工夫し、切磋琢磨する。
世界政府から直接依頼されることもある男の相手は尋常ではない力を持つ者もおり、それこそ危険過ぎて表で指名手配されていない存在もいた。
「よし……頼む! 僕をワノ国へ連れて行ってくれ!」
「連れて行くというか、ヤマトが舵を切れば良い。俺もまたワノ国本場の酒を飲みたいからな」
地平線から突風が吹いて帆が膨れ上がった。船が煽られるように速さを出す。いきなり動き出したことにより、ヤマトが体勢を崩して男の方へ倒れた。
「まぁ、ワノ国まではまだまだある」
持っていたコーヒーは傍に置かれ、新聞もどこかに放り投げられている。すっかり男の腕の中に入ってしまったヤマトの注連縄の結び目が解かれる。袴着が緩く成り、鼠蹊部が垣間見える。男の手が隙間に入ると白い丸尻が露わになった。
ペチン、とワザとらしく叩く。
「——っ……」
ヤマトの頬に赤みが差し、じんわりと下腹部が熱くなる。今日まで教えられた——躾けられた身体が強制的に発情する。
ヤマトは男のズボンに手を掛け下ろしていく。
「ちゅっ……んっ、れる、ちゅぴっ……ちゅ、ぢゅるるるぅっ、ぇ、えろっ……んっ、んちゅ、んっ——」
半日以上見ないことはないソレに口付けし、見せ付けるように献身的な奉仕を始めるのであった。
続きはまたヤマトに欲情したら書くかもしれません。
・主人公…相変わらずヤマトをパコパコしてる性豪。強い。ちなみに''白銀公''という二つ名は白銀の槍を持ってるからじゃなくて、実は武装色の覇気をガチで使ったときにその名に相応しい姿が見れるとかなんとかというどうでも良い設定がある。
知名度もロジャーや白ヒゲ、ましてや新世界後のルーキーより知られているわけではない。何らかの組織上層部や、新世界で活動する同業者、基本的に強い奴を狙ってそいつを捕まえてくるのでそこまで名前を轟かせていない。旧世代の海賊はよく知っているらしい。