クライガナ島──。
島全体に常に暗雲が垂れ込め、凡そ人間が住みやすい環境ではないその場所も嘗てはとある王国によって統治されていたが、数年前に起こった内乱が原因で今では崩落した巨城と、瓦礫の残骸だけが人々が其処に暮らしていたのだろうという痕跡を感じさせるのみとなっていた。
そして今、その廃墟で二つの閃光が迸る。衝撃波と一拍置いて耳を劈くような轟音が周囲に響き渡り、崩れた城壁の破片や土煙が宙へと舞い上がる。
それを遠くから眺める少女の目には、光が瞬いたと思えばあちらこちらで爆発が起こる怪奇現象としか映らなかったが、単に超高速移動を繰り返しているだけで、紛れもない二人の人間によって引き起こされた現象であった。
「よもや半年でここまで成長するとは──末恐ろしい男よ」
自身の身の丈もある大振りな黒刀を構えながら、世界最強の剣士──ジュラキュール・ミホークは感嘆の声を上げた。
「ハァ……そいつは……ハァ……イヤミにしか……聞こえねェよ……! ハァ……」
一方、片膝をついて荒い息を繰り返す青年──ロロノア・ゾロは苦虫を噛み潰したような表情をしながら額から流れる玉のような汗を拭う。
その身体に刻まれた浅からぬ無数の傷跡は両者の彼我の差を如実に物語っていた。
「抜かせ。この俺を相手に三日三晩死合うことの出来る剣士など世界広しといえどそうは居らん──誇っていいぞ?」
「──頭が高ェ……!」
「──貴様もだ!!!」
黒刀を背負うように振り被るミホークの纏う気配が変わる。恐らく次が最後の一撃になるだろう。迫りくる必殺の一撃を予感して握り直した二本の愛刀を前に突き出し、現時点における自身の最高の斬撃を以て迎え撃つ。
「──受けてみよ」
「──
そして──天が割れた。
✻ ✻ ✻
「──ったく、なんで私がこんな……」
何者かの気配で目が覚める。どうやら自分はベッドに寝かされているらしい。
未だ意識定まらぬまま鉛のように重い身体に疲労感を覚え、動くことを断念した俺は僅かに開けた半目で辺りを確認する。薄暗い部屋の中で壁際に据え付けられた蝋燭台に灯された炎が揺らめき、濃い桃色の髪をした女の姿が目に映り込んだ。
「ブッ倒れる度に手当てするこっちの身にもなれってんだ本当に……」
ぶつぶつと呟きながら軟膏と包帯を手に近付いて来る女は、嘗て死者が蔓延る魔境でゴーストプリンセスと呼ばれていた女だった。意識を失う前の記憶が定かではないが……しかしこの女が居て、この場に寝かされているということは……つまりそういう事なのだろう。
女──ペローナはこちらが目覚めたことを気が付いていないのか、ぼやきながら無造作に身体の上に跨って来る。こういった状況になるのは何も初めてではなく、かの剣豪と剣を交えた時の恒例行事となっていたので俺もすんなり眼前の景色を受け入れた。
そっと胸板に手を添えられ、脇腹の傷口にひんやりとした感触を感じうめき声を洩らしそうになるのを必死に抑え込むが、ペローナはこちらの様子に気付く様子もなく黙々と作業を続けていく。
最初の頃に比べればその手際は随分と慣れた物で、鼻歌交じりに手を動かすその姿からは平素の刺々しさは感じられない。
──普段からこうならもう少し可愛げがあるんだが……。
前屈みになる度に目の前でゆっさゆっさと主張する胸元が視界に入ればそんな思考が頭を過ぎる。
見た目だけでいえば、非常に整った容姿をした女なのは間違いなかった。男好きする豊満な乳房と尻。その割に細いウエストとスラリと伸びた脚線美は、まるで男を誘うために生まれてきたかのような妖艶な肢体であり、ある意味ではこの世界で平均的な女性のスタイルと言って良かった。
と、そんな風に思考を馳せたのが悪かった。
むらっ……と己の下腹部に熱が集まっていくのを感じていく。
命を懸けるほどの激戦の余韻で種としての本能が刺激されたのだろう。目の前の女を組み伏せたいという欲望に駆られ、内心舌打ちをする。
現在進行系で貞操の危機に陥っているとは露知らず、呑気に手当てを続ける女は男の劣情を煽るように指先を這わせ、その柔らかな双丘を押し付けるようにして体重を掛けてくる。
「んー……よいしょっと」
ふと両手が頭の後ろに回され、ぐにぐにと柔らかく好ましい感触が顔面に当てられた。
包帯を頭部に巻き付けようとしているが手こずっているらしく、身動ぎをする度に二つの柔らかい肉塊がむにゅむにゅと何度も形を変えては顔に押し付けられる。
「この私にここまでさせてんだ……起きたら散々コキ使ってやるから覚悟しておけよ?」
暫く格闘していたが、やがて耳元でそう囁きパッと身を離すとホロホロホロと特徴的な笑い声が辺りに響いた。
「よし、これで完成──ん?」
満足そうな声色を漏らしながらペローナはぎしっとベッドを軋ませて後方に身を預ける。
しかし場所が悪かった。ビキビキと怒張した一物がペローナの臀部に密着する。
「なんだこれ」
伸ばされた手が股間の膨らみに触れ、そのまますりすりと無遠慮に撫で回される。すっかり臨戦態勢に入ったソレは下着越しでも分かるほどに硬く張り詰めて痛いほどに自己主張していた。
「何かお尻に硬いものが──きゃあ!?」
どんと軽く押してみればその華奢な身体は呆気なくベッドに倒れ込んだ。
そのまま覆い被さると組み敷く形で両腕を掴み万歳の形で拘束する。驚きに見開かれた瞳がこちらを見詰め返したのも束の間、顔色を真っ赤に染め上げたペローナが抗議の声を上げる。
「テメェ!! 起きてやがったのか!!」
改めて至近距離で見る女の顔はやはり整っていて、長いまつ毛に縁取られた大きな目とぷっくりとした唇は吸い付きたくなるような魅力があった。
今すぐこの女を犯したいという欲望に駆られる。
「は・な・せ〜ッ!! こんな真似して誰がお前を看病したと思……って……」
じたばたと暴れていたペローナだったが視線が下に向けられると次第に語尾が弱くなっていく。
組み伏せられたことで捲れ上がったスカートからは、むっちりとした太腿と黒いレースのショーツが惜しげなく晒されていてその眼前には起立した肉棒が突き出されている。
この光景を前に流石に状況を理解したのか、ペローナの頬が見る見る内に色を失っていった。
「お……おい。冗談、だよな……? 今ならまだ許して──」
「フ────ッ!! フ────ッ!!」
荒々しく呼吸を繰り返す獣のような吐息にペローナの表情が引き攣っていく。
俺は無言で腰を動かすとぐりぐりと先端をショーツの上から割れ目に押し付けた。
「ひぃ! お、犯され──むぅ?!」
強引に重ねられた唇によってペローナは二の句を継げなくなる。
ぴっちりと閉じられた唇を舌先で割り開き口内に侵入すると、縮こまった舌を見つけ出して絡め取った。
舌先が触れ合う度にびくんと震える肩を押さえ付け、歯茎の裏側をなぞるように丹念に舐め上げる。
ペローナは必死に両足をじたばたと動かして抵抗するが、それは昂ぶった男の情欲を煽るスパイスにしかならない。
「──んんっ……ちゅ、ああ……」
ねっとりと時間を掛けて丹念に舌を絡ませると、女の身体がぴくりと一度跳ね上がり、次第と声色には艶が混ざっていく。最初の方は懸命に歯を突き立てて口内から追い出そうと努力が感じられた行動も舌先に纏わせた武装色と的確に女の弱点を見抜いて刺激する見聞色の前では実に無意味な物だった。
「──ぷはっ。こ、ころす……ロロノアぁ……ただで済むと……おもうなよぉ……んむぅぅぅ!!」
ようやく解放されたと思った矢先に再び塞がれる唇。
先程よりも激しく蹂躙される口腔内は互いの唾液が混じり合い淫靡な水音を奏でていく。
いつの間にか足の動きは止まっており、とろんと蕩けた瞳がぼんやりと見詰め返してくる。
頃合いかと唇を重ねながら手探りで胸元へと手を這わせると、シャツの裾に差し入れ、ブラジャーの上から柔らかな乳房を鷲掴みにした。
「んぅ……!?」
突然の愛撫に驚いたのか、一瞬ペローナの身体が強張るが、構わず揉みしだき続けると徐々に弛緩していく。
片手で器用にホックを外すとたわわに実った二つの果実が支えを失いふるっと零れ落ちてきた。
そのまま乱雑にシャツを捲り上げてみれば、薄ピンク色に染まった乳首がぴんぴんと物欲しげに勃ち上がっていた。
その先端に指を押し当ててくにゅりと押し潰す。
「ふぁ……♡」
鼻に掛かった甘い吐息が漏れ出ると同時に身体全体がビクビクと痙攣するように小刻みに震え出した。
巨乳の感度は低いというのが専らの通説だが、どうやら例外もあるらしい。
コリコリと硬くなった突起物を摘み上げ、押し込むように擦り合わせると面白いほどに身体が反応を示す。
「──んっ、ちゅ♡ れる……れろ♡」
そうして数分も弄んでやれば完全に屈服したのか、自ら舌を差し出して来たので望み通りに吸い付いてやる。
ぎこちないながらもペロペロと可愛らしく舌を動かしてくる姿はまるで子犬のように従順で嗜虐心をそそられたが、今はそれよりもさらなる快楽を求める気持ちの方が勝っていた。
名残惜しいが口を離すと透明な糸が伸びてぷつりと途切れる。ペローナはというと、どこか残念そうな顔を浮かべていた。
普段の態度からは想像できないような弱々しい表情に思わず唇が弧を描く。
ベルトを外してズボンを脱ぐと、痛いくらいに張り詰めた怒張が姿を現し、それをペローナの眼前に突き出せば、視線を釘付けにした一匹の雌がごくりと喉を鳴らしていた。
「あ……♡」
「舐めろ」
ペローナは一瞬だけ躊躇う素振りを見せたものの、すぐに観念したのかゆっくりと口を開いた。
小さな口に先端をあてがい腰を前に進めるとずぶりと飲み込まれていき、ぬるま湯に浸かるかのような心地良い快感に包まれた。
熱く湿った口内を堪能しながらゆるゆると腰を動かすと、ペローナは苦しそうに眉根を寄せたが、決して離そうとしない。健気にも舌を動かし裏筋を丁寧になぞってくるので、その頭を優しく撫でてやった。
しばらく続けていると、段々とコツを掴んだのか動きが激しくなり、じゅぽじゅぽと卑猥な音を立てながら貪るようにしゃぶり始める。
「いいぞ……。上手じゃねェか……」
「んぶぅ……?! おごぉ……♡」
髪を掴んで乱暴に引き寄せるとより深くまで挿入する。根元近くまで一気に呑み込ませてからぐりぐりと亀頭で奥を刺激する。
「むぅうう……!!?」
あまりの質量にえづいているようだが、構わずピストンを続けた。
舌を絡めながら必死になって奉仕する様はとてもじゃないが平素の高飛車な態度とは結び付かない。
征服欲を満たしてくれる光景に興奮を覚え、腰の動きが自然と早くなっていった。
しかし射精すのは此処ではない。
込み上げる射精感に耐えつつ腰を引かせると、逃さないとばかりにちゅうううう♡っと強く吸い付いてきた。
それを振り払って肉棒を引き抜けば、ちゅぽんと間の抜けた音が響く。
露わになった陰茎が唾液でコーティングされてテラテラと光っている。
そんな剛直に熱い視線を送りながらペローナは荒い呼吸を繰り返していた。
物欲し気に瞳を潤ませ、だらしなく開いた大口から懸命に舌を伸ばそうとするその姿にゾクリとした感覚が背筋を駆け巡った。
「はっ♡はっ♡」
「これ、欲しいんだろ?」
「…………っ」
返答の代わりにごくりと生唾を嚥下する音が耳に届く。
羞恥に染まった顔を僅かに背けてぎゅっと両目を閉じる様は必死に理性を保とうとしている風だったが、もはやそれも限界に見えた。
もじもじと擦り合わせる太腿をつうーっと撫で上げればびくんと大袈裟なまでに身体が跳ね上がる。そのままスカートの中に手を忍ばせれば既にぐっしょりと濡れそぼったショーツが指先に感じられた。
その事実にほくそ笑みながら、割れ目に指先を押し当てて前後に動かすと、くちゅくちゅと粘ついた水音が響き渡る。
そのまま陰核を探り当てると指先で軽く擦り上げただけで、身体を大きく仰け反らせ甲高い悲鳴を上げた。
「ひゃぁあああっ♡」
「おい、足閉じんじゃねェ」
余程気持ち良かったのか、ぴんと伸ばされた両足が閉じようとするのを強引に割り開いて固定させる。
その間に身体を滑り込ませて、膝の裏に手を掛けて持ち上げると、もわっとした熱気と共に汗ばんだ肌が視界に飛び込んできた。
下着は脱がさず、クロッチ部分だけを横にずらすと、愛液でぐちょぐちょに濡れた秘裂が露わになる。ヒクつく花弁の奥には、膣口と思われる穴がありそこから止めどなく蜜が流れ出していた。
試しに中指を差し込んでみれば、抵抗もなくあっさりと飲み込まれていく。そのまま第二関節辺りまで沈み込ませればきゅうきゅうと締め付けてきた。
「ふっ♡ あっ♡ イっ──♡」
「……ここがイイのか?」
反応を見ながら浅い部分を掻き回せば一際大きく腰が跳ね上がり、ぴゅっ♡と勢いよく潮が噴出する。
どうやらGスポットに当たったらしい。
執拗にそこを攻め立てていると、次第に声色に余裕が失っていく。
「ひっ♡ ふあっ♡ あっ駄目ッ♡ イッた! もうイッたからぁ!」
「そうか」
懇願を無視しながら更に激しく責め立てると、絶頂を迎えたばかりの敏感な体は面白いくらいに反応した。
ガクガクと浮かせた腰を痙攣させて、ピュッピュと断続的に小刻みに潮を吹き出す。
「おほっ♡ おほぉおお♡ イク♡ イック♡」
「おら、二回目だ」
「──あ、あー、ああああぁぁぁぁああああぁっっ♡」
ぐりぐりと親指で押し潰すように陰核を刺激してやると同時に、膣内をかき混ぜていた指を引き抜く。
それ同時にぷしゃあと吹き出した透明な液体はシーツに大きな染みを作った。
「こんなもんか……」
「んぉ……? ♡」
ずるりと引き抜いた指からはねっとりとした粘液が絡みつき、糸を引いている。
ペローナは虚ろな表情でその様子を眺めていたが、やがて我に返ったのか慌てて顔を逸らした。
しかし一度火のついた欲望を抑えることは出来ないようで、物欲しげに腰を揺らしている。
「おい。後ろ向け」
「…………」
ペローナから返事はなかった。しかし言われた通りにゆっくりとベッドにうつ伏せになると、尻を高く突き上げてこちらに突き出してくる。
まるで交尾を強請る雌犬のような体勢に自然と口角が上がった。
そのままスカートを捲り下着を引き下ろすと、白く柔らかそうな臀部が眼前に曝される。
むっちりと肉付いたそれは男なら誰もが手を伸ばしたくなるものだろう。
思わず生唾を飲み込みながら双丘を鷲掴みにして左右に広げ、ひくつく淫唇に剛直の先端を宛がうと問いかける。
「……挿れるぞ」
「…………あっ♡」
期待するような吐息混じりの声音を肯定と受け取り、一気に根元までぶち込んだ。掻き分けた肉壁がうねうねと蠕動しながら竿全体に絡みついてくる。
圧倒的な多幸感を覚えながら腰を振り始めれば、呼応するように奥から熱い愛液が溢れてきた。ぱんぱんぱんぱんという卑猥な音が部屋中に響き渡る。
「あっ♡ はげしっ♡ あんっ、イク、イッぐぅ、イグゥウウッ♡」
容赦なく叩きつけるストロークに合わせてぶぽ♡ぶっちゅ♡と空気の潰れるような音が立ち、結合部から泡立った蜜が零れ落ちてくる。目が眩むような官能的な空間の中
子宮口をノックされ続けた女体が限界を迎えようとしていたのか膣全体がぎゅっと締まり、射精を促すような動きを見せ始めた。
この感覚に逆らえるはずもなく、最奥まで思い切り貫いた瞬間、大量の精液が尿道を駆け上がっていく。
「ぐっ……射精すぞ!」
どくんっと一際大きく脈打ち、溜め込まれた灼熱の奔流が解き放たれた。勢いよく吐き出された大量の白濁が子宮を並々満たしていく。
最後の最後まで搾り取ろうとしてかきゅうきゅうと締め付けてきた。ようやく長い放出が終わった頃を見計らいペニスを引き抜けば、塞ぐものがなくなったせいで膣口から入り切らなかった分の精子がごぽっと逆流してシーツの上に盛大に撒かれる。
「はぁ……♡……はぁ……♡」
幸せそうな表情で肩を上下させているペローナを尻目に、俺は未だ衰えぬ自身の猛りに目を向けた。まだまだ物足りないようで血管が浮き上がったままどくり、と脈打っている。
「はぁ……え……?」
ぐっと尻たぶを持ち上げ、再び男根を挿し込もうとすれば戸惑った声が上がる。そんなことは構いなしに先程よりも一層乱暴にずっぷりと挿入すると、ペローナは頭を振って取り乱しながら悲鳴にも近しい喘ぎ声を上げた。
そうして二度、三度。結局空が薄っすらと白み始めるまで部屋から女の嬌声が途絶えることはなかった。