Bite Your Skin 〜目隠れTSっ娘ちゃんの一人遊びを幼馴染くんが目撃するなど〜 作:ふえるわかめ16グラム
オリジナル:現代/恋愛
タグ:R-18 性転換 TS TSF 精神的BL TS娘×男 女性優位 メカクレ娘 騎乗位 身長差 ハメTS杯
そして、約二ヶ月程前にTSした千暁は学校を休みがちに。こんな中途半端なタイミングで関係が終わってしまうことを危惧した翼は、放課後千暁の家に向かうが。
あとは、まあ、タイトルのとおりです。
R-18は初めてなので初投稿です。
今日も
俺はやけに見通しのいい斜め左前の空席を眺めて、ゆっくりとため息を吐いた。ちょっと前まで、ここには一九〇センチに届こうとしている大男が長い前髪の下のヌボーッとした目でグラウンドでも眺めていたのだ。
アイツ、色々あって大変なのはわかる。けど、このまま完全に不登校ルートへ突き進めば留年、退学だってありえるんだ。そうなると、幼馴染の俺としては、なんだか気分が悪い。
千暁とは両親が親友同士で、同い年の兄弟みたいに過ごしてきた。それが高校二年にもなってドロップアウトするなんて歯切れが悪すぎる。
千里の道もなんとやらだ。アイツはいい顔をしないだろうけど、俺は今日も放課後に突撃してお節介を焼いてやると決意した。
「どうした小山内、体調でも悪いのか?」
「え……あ、大丈夫っス!」
教卓の向こうに立つ現文の岩渕先生が、眠気を誘う低音イケボで俺の体調を気遣ってきた。……そんなに俺、ヤバそうな顔してたかな? 確かにいろいろ考え込んではいたけれど、自分じゃわからないくらいに以上に思いつめていたみたいだ。
「ん、そうか」
先生は小さく頷くと授業を再開した。俺はなんだか気恥ずかしくて、態とらしく眉間を片手で揉んで首を回した。そのとき密かに周囲を確認したけど、俺に注目するようなクラスメイトは特にいなかった。みんなそれぞれ板書を写していたり、船を漕いでいたり、ボーッと虚空を眺めていたりしている。
そりゃそうか。全体的に地味で目立たない俺だ。そんな俺が先生から声をかけられたのを気にする奴はいないだろう。俺は余計に恥ずかしくなりつつも、意外と教師は生徒を見ているものなんだなあとか思いながら、教科書の内容を説明する先生の声に耳を傾けた。
◆ ◆ ◆ ◆
「あら翼くん、今帰り?」
「こんちわっス」
慣れ親しんだ家のチャイムを押そうとしたタイミングで玄関の扉が開き、千暁のお母さんが姿を表した。お互いに第二の家族みたいなものなので、他人行儀な感じはほとんどない。現に先週末も親のおつかいでお邪魔していたし。ただ、高校に上がってからはお互いの部屋で遊ぶことはかなり稀になってしまった。それこそ中学の頃なんかは、特に何がなくともお互いの部屋で過ごしていたものだ。そう思うと、少し寂しいところもある。
「あ、千暁いますか?」
「あらーごめんね、あの子ちょっと出かけちゃってて。私も今からパートだし……。
あっそうだ、部屋で待ってたら? すぐ帰ってくるだろうし」
なんと。幸先が悪いな。しかし、中で待っていいというのであればお言葉に甘えよう。
「あぁ……じゃあ、そうしてもいいッスか?」
「どうぞ上がって上がって」
千暁のお母さんは俺を玄関の中に招き入れると「千暁もすぐ戻るから、ごめんねえ」と残し足早にパートへ向かっていった。たしか、近所のコンビニの夕勤だっけ。俺ん家は弟がいるから、誰もいない一軒家というのに馴染みがない。とりあえず戸締りだけはお願いねと言われているので、上下の二つの鍵をかける。
カタンという軽い音が消えると、シンとした静けさが訪れた。
あ。そうだ。アイツの部屋、クローゼットにでも隠れて脅かしてやろう。
なんともいえない侘しさのようなものを感じたのを振り払うように、そんなことを思いついた。
普段出不精で、休みの日も俺から誘わないと家から出てこない千暁が出かけてるなんてかなりレアだもん。ただ、学校にも来ずにお出かけとはいいご身分だなあ。勝手に俺がやきもきしているのは重々承知だけど、ちょっとここらでいたずらしてやろうか。それくらい許してくれるでしょう。
俺は脱いだ靴を目立たないところに寄せると、勝手知ったる他人の家、千暁の部屋へ意気揚々と足を進めた。
幾度となく上り下りした階段を進んで、アイツの部屋に入る。
グレーのチェック柄のシーツが敷かれたベッドに、飾り気のない机と椅子。同学年の奴らと比べてもシンプルで、悪く言えば殺風景にすら思える部屋だ。千暁なあ、ずっと一緒にいるけどイマイチ趣味とかないっぽいんだよな。遊びに誘えばついてくるし、身長高くて運動もできないわけじゃないけど……。一七〇センチに届かなかった俺に対する当てつけか? なんか別ベクトルでムカムカしてきたな。
と、いうことで。早速お邪魔しようかしら。大して服もかかっていないクローゼットだ、俺が隠れるのに十分なスペースがある。リュックを体の前に回してそこに入り込み扉を閉める。これでパーペキ。まさか俺が部屋に潜んでるなんて思いもしないだろう。そうほくそ笑んだ時、とあることに気がついた。
(うわ、なんかいい匂いする……!)
いや、うん。完全に忘れてたんだよ。千暁アイツ今は女の子だって。
アイツはちょうど二ヶ月くらい前、性転換症候群とやらで男から女になった。遺伝子とかホルモンとかそういうアレで思春期に発症することがあるらしい、国から難病の指定を受けるくらいの病気。何やら体が作り変わる関係で免疫力が低下するらしくて、一ヶ月ほどの入院生活から帰ってきた千暁は、以前と様変わりしてた。俺はガキの頃から一緒だったから、なんとか今まで通り接することができたけど、他の人はそうはいかない。現に、学年なんかじゃそれなりに目立ってしまっていた。アイツ、デカい割りに人の目を気にするタイプだからなあ。たぶん、そういうのもあって、学校も休みがちなんだと思う。
と、ちょっぴりしんみりしていた時だった。遠くから、どこかの扉が閉まる音が聞こえた。そして、早足に階段を駆け上ってくる音。
(やっべ、ウソ、早っ!?)
考えなしにクローゼットなんかに入ってしまったことを今更呪う。一体いつのまに帰宅してたんだ、全然気がつかなかった。とにかく早く、アイツがやって来る前に脱出して、普通に待ってましたよ感を出さないと——
(痛っ!)
だがしかし、俺はツイてないやつだった。折りたたまれるタイプの扉を内側から開けようとしたら、ちょうど動く部分に指の肉を挟んでしまったのだ。そこで反射的に手を引いたせいで、クローゼットのドアは半分開いたところからゆっくりと元に戻ってきた。
あんまり痛いもんだから、流血なんかしてないかと確かめてる間に部屋の主人が帰ってきた。閉まりきらなかった扉の隙間から、ダンボール箱を抱えた千暁の姿が見える。
一体何の荷物なんだろうか。服とかじゃ、ないだろうな。身だしなみにも特に興味がなさそうなのは、相変わらず伸ばしっぱの前髪に、ジャージのズボンと男物のパーカーという地味極まりない格好からなんとなくわかる。彼女はいそいそとドアの鍵をかけると、机上の小物入れからカッターナイフを手に取った。
千暁はなんだか鼻息を荒くしてダンボールを開封していく。まるでクリスマスプレゼントに心躍らす少年のようだ。前髪に隠れて目は見えないけど、口元はだらしなくニヤつきまくっているし、真っ白な頬はうっすら紅潮している。相当楽しみにしていたみたいだけど、一体中身は何なんだ……。
俺は好奇心と謎の緊張が高まるのを感じていた。無意識に唾を飲み込み、千暁の手元に集中する。彼女は蓋の開いたダンボール箱に手を突っ込み、辛抱たまらないといった感じで緩衝材を投げ捨てると、その中身を机の上に晒し出した。
それは、なんかリモコンと大きなカプセルみたいなヤツが導線で繋がれたピンク色のヤツと、透明な直方体の箱に収められた漆黒の漢のシンボル——
アハーッ!!!!
「へ、へへっ…………フフフ……」
——つまり、ローターとディルドだった。
狭いクローゼットの中、あまりの衝撃に声が漏れかけ、挙句腰が抜けるところだった。幸いなのかよくわからないが、千暁のちょっと気持ち悪い笑い方のせいで未だ気づかれる気配はない。
なるほどなるほど? アイツの父親は基本的に遅くまで仕事だし、母親がパートで家を開けるこのタイミングを狙っていたのか。そしてコンビニでブツを受け取り、心ゆくまで堪能する腹積もりですか。
いやお前学校休んでナニやってんだこのお前なあ!
クローゼットから出るタイミングを危うく逃すところだったけど、今この怒りと衝動で行動に移さないとマズい。今なら、未遂で間に合う。
扉に手をかけて、一気に飛び出そうとした時だった。千暁は思い切りジャージのズボンを脱ぎ捨てたのだ。
ワァオ。
俺に若干背を向けているから、前かがみになって突き出された彼女の尻が目前に広がる。手を伸ばせば届きそうだなってくらいの距離感。肉がミッチリ詰まった尻を包むのは、色気よりも健全さを感じるような濃いグレーのボクサーパンツだ。しかし、あまりに肉感的なそれはパンパンで、健康的というよりむしろえも言われぬ雰囲気を醸し出している。つまりだな、めちゃんこいやらしかった。
一気に心拍数を増す心臓がうるさくて、バレてしまわないか不安になる。でも視線は千暁から外せなくて、自分史上最も目を見開いている自覚すらあった。縦に細長い視界が恨めしくも、そのもどかしさがより興奮を高める。俺は、当初の目的を忘れて、ただただ生唾を吞み込むしかできない。だって、目の前で女の子が脱衣しているのだ。性に目覚めてから生身の女性にはてんで縁がない俺にとって、生で見る下着はかなり刺激的だった。
そうしている間にも、千暁はピンク色した震えるヤツをバリバリーっと開封して、ベッドに飛び乗った。部屋の間取り的にベッドはちょうどクローゼットの向かい側だ。彼女はご丁寧にも、ベッドに対して直角になるように座り、上半身を壁にもたれかけている。これまたムチっとした太ももの間、千暁のセンターオブジアースがこちらを向いている。俺なに考えてんだろ。くらくらして鼻血でそう。
「ええと、ここが電池の……」
千暁はリモコンから絶縁体のフィルムを抜き出すと、迷わずダイヤルをぐいっとひねり、ヴィーッ! と振動し始めたソレに半分くらい興奮の混ざった苦笑いを浮かべている。かと思えば、さっきよりも頬を染めながら「ヤバそう……」なんて恍惚としだした。
俺は条件反射的にヤベえのはお前だよとツッコミそうになったが、今の状況を鑑みるとどう考えてもヤバいのは俺の方だ。なにせクローゼットに潜んで幼馴染の一人遊びを覗き見しようとしているのだ。訳がわかんないくらい心臓がバクバクいってる。
「それじゃ……早速……」
千暁はそう言うが早いか着ていたパーカーのチャックをズバッと開け放った。するとどうだろう、厚手のパーカーの布地を押し上げていた双丘が露わになる。
うん! デカァァァァァいッ!! 説明不要!!!! 勝った!!!!!
いやいやいや。アイツが女になったの先々月だぞ。何がどうしたらそうなる。アレか。一九〇センチに迫ろうとしていた長身の分、全部けしからんとこに集中したのか? 確かにガッツリ縮んで今は俺と大差ないくらいだから、それもありえそうだ。兎にも角にも、俺の幼馴染の胸部装甲は暴力的なまでに成長していたらしい。いったい何カップあるんだあれ。
俺はしみじみと目の前の眼福に感謝を捧げていたが、彼女はまだ止まらない。両腕をパーカーの袖から引き抜くと、パンツと同じ色の、スポブラというのだろうか、そういう感じの下着の肩ひもを下ろし始めたのだ。
下着の支えを失った千暁の胸が重力に引かれその形を変える。白磁のような肌の面積が増えていき、その先端すら見えそうだ——いや、今見えました。おまえ陥没かよ……スケベが過ぎるぜこのやろう……。枷から解き放たれたソレは、ひどく輝かしく見えた。
ところで話は変わるが、この宇宙は重力が支配する世界らしい。質量のあるものはすべからく重力をもっていて、お互いにお互いを引きつけあっているのだそうだ。それは人間でも例外ではないそうで。じゃあなんで俺たちは普通に生活できているかと言うと、単純に質量が小さすぎるから。相当な質量じゃない限り、誤差もいいところ。普通に暮らしている分には、地球の重力くらいしか感じられないのだそうだ。多分いろいろ間違ってるだろうけど詳しくは知らん。ごくごくフツーの文系男子高校生の聞きかじりだ。
だがしかし、俺は今まさにそれを否定したいと思う。
ブラを腰に引っ掛けつつも足から脱ぎ去った千暁のおっぱいは、彼女の一挙手一投足に合わせて「たゆん」とか「ばるん」とかそんな擬音が聞こえそうなモーションをしている。
——世の健全なる思春期男児が、かの重力に抵抗できることがあるだろうか。
——いや、ない。
俺の視線は大した抵抗もできずに彼女の胸元に引き寄せられまくっていた。これが本当に物理的な引力を放っていたら、危うく飛び出してしまうところだったろう。いろんな意味で。
というか……マジでヤバイぞ。あんまり興奮してるせいか、息が上がってきた。もちろん股間もギンギンになっていて、痛いくらいに制服のズボンを持ち上げている。こんなん不可抗力だとは思うが、完全にどうしていいかわからなくなってしまった。
いよいよクローゼットから出ることはできない。誰だって、一人でお楽しみしている最中に人と出くわしたくなんてないだろう。それに、アイツは幼馴染で親友だ。そんな不義理、できるはずがない……。
でも、俺はこの覗き見をやめることができなかった。わけのわからない熱みたいなものが下腹部をぐるぐるしていて、その一部は喉までせり上がっているような気がする。俺はただ、あたまの奥にジンジンと広がる衝動を耐え忍ぶので精一杯だった。
◇ ◇ ◇ ◇
やってしまった買ってしまったやってしまった。
ついに、あの、その、
正直今まで、自分は性欲とか、そういうのが薄いタイプだと思っていた。会話の流れで猥談になった時も、心の内ではあんまり面白いと思えなかったくらいなのに。
もちろん彼女とかに憧れはあったけど、なんだか女の子ってよくわからないし、そもそもオレが並ぶと小さすぎてどう接していいかわからなかった。
ただ、今この体になって、なんとなく学校も行きづらいなあと思ってた時。色々と体の勝手が違うことに慣れずにベッドでゴロゴロしてたら。
なんというか、急にこう、ムラッときたことがあった。
今思えば、そこで踏みとどまっていればちょっとは違かったのかもしれない。
要するにオレは、むっつりスケベとか、そういう素質があったみたいで。それ以来、どっぷりオナニーばっかりしていた。つい明け方までやっちゃって、朝起きれなかったりもよくあった。母さんなんかは、まだオレが女になって日が浅いからとか、いろいろ心配してくれてるのか、学校を休んでもあまり何も言わない。それが、なんというかとても申し訳なかったり。いや、とても悪いことをしているって気持ちになるんだけど、一度習慣づいてしまうとこれがなかなかやめられない。
そして今日。手元には念願のアイテムふたつ。正直、罪悪感も凄かったけど、好奇心と興奮に勝てなかったんだ。むしろ今は妙に清々しい。もうなんか完全に開き直ってる感すらあるかも。
その、処女膜はちょっともったいないような気もするけど、男とヤルとか考えられないしなあ。ちょっとは怖いけどおもちゃなら、自分で慣らしながらとかできるんじゃないかな。そう思って、買ってみたのだ。理性バーサス好奇心、完全に好奇心の勝利。
「ええと、ここが電池の……」
はやる気持ちを抑えて、リモコンに挟んであったフィルムを抜いてスイッチのノブを回してみる。すると、想像以上にやかましい音を立てて、手にしたローターが震え始めた。
「ヤバそう……」
ちょっと油断すると暴れ出しそうなそれに、生唾を飲み込んだ。やばいなー。いっつも手でしてたけど、こんなの当てたらどうなっちゃうんだろう。
一旦電源を切ったローターを眺める。これ、多分モーターが入ってるんだろうな。ゲームのコントローラーの振動機能みたいな仕組みのが。そんなことを考えたせいか、頭の隅でふと、昔に幼馴染の翼がミニ四駆を集めてたのを思い出した。機械とかに詳しかったら、改造用のモーターに交換とかできるのかな。フフ、ヤバそうだなあ……。
「それじゃ……早速……」
そうそう。そんなくだらないことを考えてる場合じゃない。母さんは夜中までパートとはいっても、時間は有限。特にこの体になってからは、一回一回が長いので油断してるとあっという間に夜になる。未知数の刺激を想像するだけで、なんだかお腹の底がムズムズする。……多分、もう濡れてるんだろうなあ。
オレは未だ慣れたとは言えないブラを所々つっかえながら脱いだ。なんでこんなに大っきくなったんだろう。男の頃から自分の意思に反して、いろいろと大きくなりすぎだよ、全く。身長が止まったって悲しんでた翼と分け合えたらちょうどよかったのに。
支えを失くした胸が、重力に引っ張られてより重く感じる。正直なところ、この無駄に大きなおっぱいも、乳首が陥没してるのも、なんか恥ずかしい……。ままならないなあ。
なんとなく、剥き出しになった胸を揉んでみる。我ながら柔っこい。指が面白いくらい簡単に埋もれる。ほんと、女の子って柔らかいんだなあ。おっぱいやお尻はともかく、身体中どこも柔らかいんだもんなあ。肉質が違うと言うか。まさかそれを自分の体で実感することになるとは思ってもいなかったけどね。
さて、まだちょっと
ううん?
なんか、微妙?
よく、わからないというか。最初、こそばゆいような感じもあったけど、ちょっとたったらなんとも言えない感じになってきた。すこし離したり押し付けたり、乳輪の周りをなぞってみたりしたけど、いまいち気持ちよさとは遠い感じ。残念だけど、期待はずれだな。
なら、満を持して下の方、いってみますか。マンだけにね……。なんか、バカになってるなあ。なんだろ、浮かれてるのかな。ちょっとばかりそう思いつつ、空いてる左手を股間に伸ばしてみた。
「んぁっ……やば……」
予めほとんど脱いでしまってるから、大切な部分へ触れるのに余計なものは何もない。手入れの方法が分からないからほったらかしの茂みの奥、デリケートな部分はじっとりと熱く濡れていた。ちょっと強く触り過ぎてびっくりしてしまったので、今度はゆっくり、周りから焦らすように触っていく。
すると、もどかしいような、ジリジリするような気持ちよさが背骨を伝ってくるのを感じた。んんぅ、これこれ。
「んっ、ふぅ……」
思わず喉が鳴る。なんか言葉の使い方が違うような気もするけど、勝手に喉がキュッてなって、声にならない声が出ちゃうんだよ。だから、しょうがないよね。喘ぎ声じゃ、ないはず。今はまだ。
頭の奥がジンジンして、心臓がとかとかしてきたのに合わせて、もっと直接的な刺激にしていく。けど、ほんとに直接触ると痛かったりするから、まずはクリを皮の上から。指の腹で押すように。
「あっ、んっ」
腰が逃げそうになるのを、気持ちいいのを取りこぼさないようになんとか押さえつける。あ、やば。なんか、胸の方も良くなってきたかも……。手のひらの中にローター持ったまま乳首を、すこし挟むみたいに刺激してみるといい感じ。心地いいビリビリが、頭に近いところからダイレクトにくるみたいで……。
だんだん、こんな明るいうちからいやらしいことをしているっていう罪悪感と快感が混ざり合って、刺激に敏感になってきた。さっきから口は開きっぱなしだし、お腹の底がきゅうきゅうして、頭がぽわっとする。もう、左手は直接クリを触ってる。たまに下の方も触るから、垂れ流しみたいになってた愛液がピチャピチャって音を立てていた。
やばい……。このままイっちゃいそう。でも、せっかく買ったんだから、使わないと損だよな。オレは一度刺激を止めることに名残惜しさを感じつつ、ローターをクリの方に当ててみ——
「あっ! ダメッイクっ……!?」
なんどめの予想外かな。期待してたよりもっときもちよくて、そんなつもりなかったのにすぐイってしまった。ま、まだそんなに深くイってないけど、こんなにあっという間に……。
『ッウエックショイ!』
余韻に浸ろうとしたとき、クローゼットの方から、くしゃみとなんか固いものがぶつかり合うゴツンという音が聞こえてきた。とっさにローターのスイッチを切って、パーカーに袖を通さず羽織る。男の頃に着てたやつだから、これ一枚でお尻くらいまでなら隠れる。ただ、さっきのくしゃみ、なぜかはよくわからないけどずいぶんと聞き覚えのある声だったなあ。
パーカーの前をかきあわせてじっとクローゼットを睨んでいたら、その折れ戸がゆっくりと開く。そこから現れたのは、予想通りの人物——幼馴染の翼——だった。頬と額を赤くした彼は、リュックを体の前に回して、妙にモジモジしている……。なぜクローゼットの中にいたのか謎だけど、学ラン姿ということは学校帰りなんだろう。
「翼、なにやってん——」
「ぬおあああごめんなさい覗きとかそういうんじゃなくて! 俺! これ、プリントとか届けにきただけで!」
翼はオレの言葉を遮って、リュックの中からプリントの入ったクリアファイルを引っ張り出して掲げた。真っ赤になった顔を背けて、精一杯オレのことを見ないようにしているのが滑稽。なら今までそこで何してたんだよって話。
「じゃあ、なんでオレの部屋のクローゼットに入ってたの?」
「……お、おばさんから、帰ってくるの部屋で待ってたらって言われたから、脅かしてやろうかと」
「バカかな?」
思ってたより、十倍くらいバカみたいな理由だった。
翼は今も何かを言おうとしてるのか、口をパクパクとさせている。でも、たまにあーとかうーとか声が漏れるだけで、なんだかこわれたおもちゃみたいだ。
呆れながらモジモジとしている彼を眺める。精悍さよりあどけなさを感じるような真っ黒な短髪。微妙に袖の余った学ランに、学校指定のワイシャツがいかにも垢抜けない感じ。たまに視線が泳いで、その度に口をつぐむ。そんな翼を観察してると、オナニーを見られたという恥ずかしさより、なにか別の気持ちが湧き上がってきた。
「……あのさ」
「っはい! なんでしょ!?」
本人曰く、うまく声変わりしなかったという掠れた声が裏返った。
「その、見てた?」
「……なんのことでしょうね?」
「い、いや、そんな勃起しておいて、ごまかせると思ってんの?」
「あーははは。これ、その、そんなつもりじゃなくて……。あー。ごめん……」
翼はリュックで前を隠してるけど、確実に勃起している。まず間違いない。そう確信すると、背筋の方にゾクゾクとしたなにかが駆け抜けていった。
「ん。じゃあ、プリント」
俺は前を合わせたパーカーの間から腕を伸ばした。ちゃんと着てなくて肩にかけただけだから、少し前の方からはオレの体が見えるはず。ほらやっぱり、翼は変な笑顔を浮かべたまま「つ、机におくから、後でみといて、な?」とか言って逃げ出そうとしている。
「いや、今見るよ。わざわざ持ってきてくれたの悪いし」
「んぐぇ」
オレがそう言うと翼は奇妙な声を上げてなぜかすり足で近づいてきた。これまでと違って下から見上げる彼は、いつもの飄々としたキャラ作りが完全に剥がれている。ここまでタジタジになっているなんて、始めてみた。また、背筋がゾクってなった。好奇心と、よくわかんないものが混ざってクラクラする。
そしてようやく手が届く距離。オレはクリアファイルを差し出す翼の手首を握って問いかけた。
「な、なに!」
「あの、えっと。お……おっぱい、触る?」
「ンン゛ッ!?」
「せっかくだし、いいよ」
「いっ、いや、ちょっと、意味わかんねえんだけど!?」
「遠慮、すんなよ。おっぱいばっかり見てるの、気付いてるんだからな」
「アハーッ!」
翼は限界を迎えた時の奇声を上げて、ぎゅっと目を閉じた。きっと、この短い押し問答でパーカーが完全に肌蹴てしまったからだろう。オレももうわざわざ隠すようなことはもうしない。そもそも、最初から見られていたわけだし。
だから、クリアファイルを受け取り机に放ると、翼の手を胸にかるく押し当ててみた。
「ホワッ!?」
んふふ。おもしろ。
「触りたくないん?」
「そ、それはぁ……さ、触り……たいです……」
微妙に正直でウケる。
「なら、ほら」
「ほ、本当にいいんだな?」
「なんだよ、男らしくないな」
「ああん? んだと、この」
反応が面白くて、つい煽ってみると、予想以上に簡単に釣れた。
細くて器用そうな指が、それでも恐る恐るといった様子で胸に触れた。
「んっ」
「わ、だ、大丈夫か? 痛かった?」
「ううん、大丈夫。す、少し驚いただけ……」
これは本当。自分以外の体温に触れられて、思わず体がビクってなっただけ。オレがそういうと、翼は冗談みたいに真剣な眼差しで胸を触り始めた。最初は少しずつ確かめるように、さわさわとしたタッチがこそばゆかったけど、次第に手のひら全体で揉みしだいてきた。まだ痛くはないけど、ちょっと鼻息が荒いのが気になるかな。
「つ、翼? こっちも、触ってみる?」
「うん?」
ここでオレは、所在なさげに彷徨っていた翼の片手を取ると、自分の股間の方へ誘導した。普通に、こっちを触られるのも、興味があるから。だって、胸だけでもこんなに違うんだ。もっと、色々知りたくてしょうがない。
「だ、ダメだろそれは!?」
「ダメじゃないよ。オレが、触って欲しいんだもん。翼に」
「うえっ……」
だってほら。触りたそうな顔してるじゃん。
我慢は良くないって言うし。それにオレ達、兄弟みたいに育った幼馴染同士じゃないか、今更遠慮は無用でしょ。オレは翼の手を引いて、隣に腰を下ろさせた。
翼の指が、オレの割れ目に触れた。
「んっ!」
もう、一々オレの反応も気にならないみたいで、黙々と愛撫を続ける。
「あっ……んんぅ……」
翼の指がクリをぎゅっと押しつぶす度に甘い声が漏れてしまう。ヘタクソで、ちょっと雑な感じもする触り方なのは初めてだからかな。それでも、やっぱり自分でするのと全然違う。オレより背の低い翼でも、ちゃんと手のひらは男のそれで。もし、この指が
「な……中、指入れていいよ」
「……おう」
翼の肩に頭を乗せて耳許で呟く。自分で思う以上に甘えたような声がでて、少し恥ずかしい。
彼の指が、入り口の周りを焦らすみたいになぞる。心臓がばくばくして、口から飛び出しそう。そうしていると、ゆっくり翼の指が降りてきて。
「んんっ」
あつい。
翼の指が入ってきた。
お腹の中がジンジンする。やっぱり全然自分の指と違う。ああ……な、なんだろ、圧迫感かな。太さも、長さも全然違うんだ。すごい、不思議な気分……。
「痛くないか?」
「だ、だいじょぶ。んっ。気持ちいいよ、翼」
翼はオレにそう問いかけると、ゆっくり指を出し入れし始めた。
彼の指に中を擦られるたびに、体が弾かれるみたいに反応する。とくに、おなか側の方。このまま刺激され続けたら、どこかふわふわと飛んでいってしまいそうで。そのせいか、自分でも無意識に彼の二の腕にしがみついていた。細いけど、しっかりした筋肉のついた腕にハッとする。
だからかな。自分でも訳が分からなくなって、気付いたら翼にキスしてた。
想像していたよりずっと、彼の唇は柔らかくて。翼は呆気にとられていたのか、特に抵抗がない。それをいいことに、思い切って舌を伸ばす。唇の先、半分開いていた口、歯のあいだを抜けて、翼の舌とオレの舌が触れ合う。暖かくて気持ちよくて、なんだかやらしくて。信じられないくらいドキドキして、からだが熱くなった。
オレは自然と翼の股間の膨らみに手を伸ばしていた。だって、ずっとパンパンなんだもん。かわいそうになるくらい……。
「んんっ! ヤバっ、ちょ、あっ」
「わっ」
暴発した。ズボンの上から触れただけなのに……。
翼が身を捩りながら、射精に合わせて震えるのを感じた。あぁ。なんか、すごく可愛い。目を細め苦しげな色を浮かべる翼の姿に、なんだかオレは欲情しているみたいだった。
「だ、出しちゃったんだ……」
制服のズボンが汚れたら大変だから、咄嗟に彼のベルトに手をかける。
「わっ、大丈夫、大丈夫だから! 俺がやるから!」
首まで赤くした翼が、オレの手を振り払ってベルトを外していく。カチャカチャと、ベルトのバックルが外れる音がして、翼の下半身が露わになった。うわ、スネ毛薄っす。なにそれ。ズルじゃん。たまにいるよね、生まれつき体毛がなんか薄い人。羨ましいような、そうでもないような。
そんな場違いな感想を抱きつつ視線を上げると、紺色のボクサーブリーフの前に盛大なシミが広がっていた。
「ちょ、ちょっと、ティッシュ頂戴……」
「あ、うん、ごめん」
一回出しているのに未だ大きいままの膨らみに目を奪われていたら、前を隠されてしまった。それに、このままじゃ気持ち悪いだろう。オレは催促されるままにティッシュを彼に手渡した。
……テンパってるのかな。普通にパンツも脱いで処理し始めた。思わず肩越しに覗き込むと、やっぱまだ勃ってた。かれこれジュニアとさよならして二ヶ月くらいだけど、こんな感じだっけ。もうちょっと、萎れはじめててもおかしくないような。オレは息を飲んで観察を続けた。
「あ、学ラン脱ぐ?」
「おう、わるい」
そう声をかけると、翼はぶっきらぼうな返事をして上着を脱ぎ去った。オレはそれを受け取ると、ズボンと一緒に畳んでベッドの枕元に置いた。そして彼の方をふりかえれば、ようやく恥ずかしさが芽生えたのか、オレから隠すように処理を続けていた。
オレはベッドの上を這って移動して、翼の耳元で呟いた。
「ねえ、最後まで、やる?」
彼はわかりやすく驚いて、なんだかよくわからない音を立ててビクついた。一瞬の硬直のあと、股間を隠しながらオレに振り向く。その瞳は泳ぎっぱなし。
「い、いや、そりゃダメだろ! ……そう! ご、ゴムだってないし」
「ゴムがあればするんだ?」
「それは、やるやらないじゃなくて、一般常識的な、その」
「あるよ、ゴム」
オレがそういうと、翼の瞳が揺れた。分かりやすすぎるその葛藤に、自然と笑みが溢れる。オレはサイドテーブルの引き出しからコンドームのパッケージを取り出すと、自慢するように彼へ見せつけた。
「な、なんであんだよ」
「ええと。お、おもちゃに使おうと思って」
「なるほど……」
だから、もう最後までやろうよ。オレは翼にしな垂れてそう耳打ちすると、そのままベッドに彼を押し倒した。さっき学ランは脱がせたし、下はもうなにもない。オレはずっと裸のままだし。直に触れ合った下半身で彼の体温を感じる。それが、想像以上に気持ち良くてクセになりそうだ。
「よいしょ」
体を移動させて、翼の足の間に入る。すると目の前には、臨戦体制のちんこが。
うわ、やばいなあ。初めてこう、まじまじと眺める。そりゃあそっか。男同士で見慣れてるのは通常状態だもんね。ギンギンなの見慣れてたら、それはもう別のお話か。
翼のちんこは、さっき
力強くそそり立ったソレから、熱気が伝わってくるみたい。鼓動にあわせて、小さく動いている。
覚悟を決めて、そっと舌先を這わせてみた。亀頭から、カリをぐるっと、そしてそのまま裏筋を下へ。こうしてみると、唇って敏感な部分なんだと実感した。皮膚の肌触りとか、血の通った暖かさとかがダイレクトに伝わってくる。ちゃんと拭いたんだろうけど、竿に付いた精液と唾液が混ざって、すぐヌルヌルになっていくのを舌触りで感じた。すると滑りが良くなったからか、頭上で翼が快感に耐える気配がする。
そりゃあ、オレだって男だったんだ。どこがいいかくらいはわかってる。時たま短く強い息を吐いて耐える翼が可愛くて、つい刺激を強めてしまう。じゃあそろそろ、舐めるだけじゃなくて、咥えてみようかな。
一度ちゅっと音を立てて顔を離すと、位置を調整して一思いに咥え込んだ。
「んあっ」
「んーん」
すると、翼の腰が反射的に逃げ出そうとするので、腕を回して捕まえる。ダメ。逃がさない。
やっぱり、予想以上にちんこが太くて顎が辛い。歯が当たらないように気をつけなきゃいけないから、余計にそう。口の中もいっぱいいっぱいで、なんだか苦いような、汗のようなしょっぱさのような味が満ちてる。
でも、嫌じゃない。むしろ興奮する。鼻で呼吸するしかないから、息を吐き出すたびに翼の味でいっぱいになって、お腹が切なく疼く。はやく、入れてしまいたい……。
なので、口の中に収まった亀頭を舌先でチロチロするのをやめて、頭を上下させることにした。うわあ、この、口の中から出し入れする感じ、いやらしいなあ。すごい。涎がこぼれないように気をつけると、頭いっぱいにジュルジュルする音が響いてこれもすごいエッチ。意外とすきかも、この感じ。
「あっ! やばい、イクっ、あぁっ」
「んっ!?」
口の中に、なんとも言い難い青臭さが広がる。ちょっと急かしたみたいなところもあるけど、またまたあっという間だった。オレは零さないように気を付けながら口を離すと、粘ついて少し苦いようなソレを飲み込んだ。……というか意外と飲みにくいね。喉に引っかかるというか。映像で見てるだけじゃ分からないなあ。
「うあ、ごめ、ごめん……」
なんか、疲れたような、申し訳なさそうな顔をした翼が謝ってきた。どうして謝ることがあるんだろう。これはオレがやりたくてやってるのに。そう伝えると、翼はまた、悲しそうな表情をした。
「こういうのは、そのぉ、……す、好きな人とやるべきなんじゃねえの?」
気恥ずかしいところがあるのか、少しだけ目を伏せたまま彼はそう言った。あ、睫毛長い。へえ、今まで知らなかった。でもまあ、そんなもんか。いくら親密でも、ここまで密着したこととかなかったもん。身長だってオレの方がずっと高かったからね。翼、確か春の健康診断で一六三センチって言ってなかったっけ。ふふ。まだオレの方が七センチも高い。
「あの、あのさ」
「ん、なに?」
「近くない……?」
あらら、無意識に顔を覗き込んでいたみたい。でも、今更かな。とりあえず、君はスッキリしてるかもしれないけど、オレはもう辛抱たまらないんだよね。ムラムラしてたまんないの。
それにさ——
「こっちはまだヤル気みたいだけど」
「あ゛っ、いや、そういうんじゃ! いつもはこうじゃないんだけど……!」
オレの唾液でぬらぬらしてるちんこは、未だ硬さを保っているようだ。すごい。二回目の射精なのにこんなになってるなんて。
「興奮してるんでしょ。オレの、身体で」
「んぐぅ」
あはは。ぐうの音も出ないってやつだ。かわいい。興奮する。ここまで来ると、もう『好奇心』という言葉で誤魔化しが効かなくなってるような。あー、オレ。もともとそっちの気があったのかな。つまり、翼にキュンときてる。
「フフ。ゴム、つけてあげる」
オレはそう言って身を起こすと、コンドームを手に取って翼の上半身に跨った。もちろん、お尻が彼の顔に向くように。
あはっ。やっぱり、オレの身体で興奮してくれてるんだ。もうすっかり硬くなったちんこが脈打っているのが見てわかる。赤みの強いピンク色した亀頭にいちど口付けると、開封したコンドームを当てがった。たぶん、これで合ってるとは思うけど。オレはコロコロと翼のちんこにゴムを装着してやった。本当はおもちゃで色々するつもりだったけど、まさかいきなり本物になるとはなあ。……まあ、これが翼じゃなかったら、もうちょっと悩んだかもしれないね。
さて、と。これで準備万端。上半身を捻ってみると、両目を煌々とさせた翼と視線がぶつかった。そうだね、はやく
オレは改めて彼と対面になると右腕を股の間に伸ばして、彼のちんこの根本を持って竿を上に向けた。
ああ、今から、これを
意を決して、ゆっくり腰を下ろす。んっ。翼のちんことオレのまんこがくっついて、ぬちって音がした。凄く、熱い。こんなの入ったらさ、
「い、入れるね」
もう、返事なんか訊かない。オレは一定の高さで保っていた腰を、位置を確かめつつゆっくりと下ろしていった。
メリメリと、オレのなかをかき分けて、翼がはいってくる……。
「あっ! うぅぅう、んんっ!」
な、なんだ、覚悟していたより全然痛くもなんともないじゃん。ただ、指と比べらんないくらい圧迫感がすごい。
「うあっ、な、中、
一際苦しそうに眉根を寄せた翼が、うめきながらオレの腰を掴んだ。い、言ってることとやってること、チグハグじゃん——
「い゛ぅっ!?」
肺がキュッてなって、勝手に声がでてしまった。
いっ、今のは痛かった……。肉を押し分けられる感覚があって、正に貫かれたって感じ。きっと、さっきまでは全部入り切ってなかったんだろう。現に、オレのお尻や太ももがしっり翼と密着しているのがわかる。
ぜ、全部入っちゃったんだ……。ゾクゾクする。翼がちんこに力を入れたり、オレがすこし姿勢を変えるだけで、脳みその天辺までビリビリと電気が駆け抜ける。
「っんあぁっ!?」
痛みが引いたから、試しに動いてみた。
やば、きもちいい、しあ、わせ……。
やっぱオレ、めっちゃ濡れてたんだ。オレのまんこ、ぐじゅぐじゅで、翼のちんこが、はいってるのすごいわかる。
腰とお尻に添えられた、翼の手の力を借りてピストンする。上下に、うごくと、ぐちゅっとか、えっちな音が鳴る。これ、翼にも聞こえてるよね。オレの下で息を荒げる彼を見下ろすと、それだけでお腹が疼く。もっと
すると、ちょうど翼の顔におっぱいを押し付けるような格好になった。いまのオレはめちゃくちゃに興奮してるからか、陥没してるはずの乳首が顔を出している。なんか翼、幸せそうだなっておもったら、右側の乳首を啄まれた。
「あっ! んんぅ!」
そしたら、今まで感じたことのないきもちよさ。めのまえが全部白くなりそうな、そんなかんじ。知らない、こんな、上から、下からきもちいいのが来るなんて。
この間も、翼はオレの下で腰を上下させている。彼の両手はお尻を揉みしだいていて、時たまグッと肉を広げたりしてくる。その手が、オレと翼の結合部に触れた。
「やっば、ちあき、なんかすげえ、出てきてる」
息も絶え絶えそう言った翼の指には、白いモタッとしたものが付着していた。
「っあぁ、これ。これねっ、本気汁だよ」
オレも一人でした時に指についてて驚いたことがあった。多分そうだとおもうから、翼が心配するようなことにはなっていないはず。
「そ、そうか……」
ホッとしたのか、翼は枕に頭を預けて深い息を吐いた。その反応がいちいちおもしろくて、つい、からかいたくなる。
だからオレは彼の手を取ると、汚れたその指を口に含んだ。
「んむぅ」
「はっ? え、なに……」
——へんな味。
なんともいえないゴム臭さと、どう表現していいいか悩む風味が広がる。あんまおいしくない。これなら、まだ翼の精液のほうがいい。じゃあ、もしこれがゴムなしで、そのままオレのなかに注がれたやつなら、どうなるんだろう。
そんなシーンをイメージしたら、またおなかのおくが切なくなった。
翼の指を丁寧にねぶる。それに驚いた彼の顔がおもしろくて、たまに歯を立てて噛んでもみた。すると目を閉じた翼が、痛いのか気持ちいのかわからないけど身を捩った。
いままでずっと一緒にすごしてきた、幼馴染のはじめてみる姿。もっと、見たいなあ。
翼の指を解放すると、オレは彼の両頬に手を添えて問いかけた。
「ねえ、きもちいい? オレ、きもちいい?」
「めっちゃ、やばい、きもちいい」
「そっか、あっ。お、オレもきもちいいよ」
そのまま、もういちどキスをした。さっきよりずっと必死で、深いキス。今度は、翼からも求めてきた。あたまの奥がチリチリして、オレもそれに応えるように翼を求めた。舌を絡めあって、頬の内側をなぞって、唾液をたくさん交換した。すると、翼の腕がオレのことを抱きすくめる。かさなりあった体から、湿りけのある熱気が生まれる。なんて、あつくて幸せなんだろう……。
そんなことを考えていたら、彼の腰の動きが早まってきた。
ああ、もう絶頂がちかいんだなって。そう思ったら、翼が一際オレを強く抱きしめ唇から離れた。
「千暁ッ! 俺っ、もう、イクっ……!!」
「いいよ、イこ?」
オレは彼にしがみついて、首元に鼻先をうずめた。
汗と、昔とかわらない石鹸類の混ざったにおい。あついそれに溺れながら、翼がオレの中で果てるのを感じた。
一度、二度、三度。彼が短く呻くと、ようやく入ったままのちんこが縮んでいくのを身を持ってかんじた。気持ちよさで靄がかったあたまで、くすくすと笑う。
ぜえぜえと荒い息をする翼に、すべての体重を預けた。なんだかんだで、オレも息が上がっていたみたい。呼吸とあわせて上下する彼の胸に手を当てると、オレとほとんど変わらないくらいのスピードで心臓が鼓動していた。
そうやって翼の首周りや耳元に鼻先を突っ込んだまま堪能していたら、彼はオレの頭に手を置いた。どうやら、賢者タイムらしい。必死さのない、静かにオレの髪を梳いていくような手つきだった。
ああ。ヤバいなあ。オレ、完全に翼のこと——。
◇ ◇ ◇ ◇
あむあむと。そんな擬音が適切だろうか。
俺は今、頸の端のあたりを千暁に甘噛みされている。ちなみにさっきまでは喉仏の方だった。なんなんだこれ。文字通り精魂尽き果てた頭じゃちっとも理解できない。
「あのさ、千暁。さっきから何してんの」
聞こうか聞かないか迷っていが、どうにも埒が空きそうにないのでうかがってみた。
「んー? キュートアグレッションって知ってる?」
「なにそれ、必殺技?」
「ンフフフ。よくさ、可愛くて食べちゃいたいとかあるじゃん」
「んん。あれって比喩みたいなもんじゃねえの?」
「まあ、可愛いなあって思うものにちょっかい出したくなったり、めちゃくちゃにしたくなるようなこと。そういうのキュートアグレッションっていうんだってさ」
「はあー。勉強になるわ……おおん?」
俺は、千暁にとってそういう対象ってことなのか?
「つまりそういうことか、おい!?」
「あはは。ご想像にお任せ」
彼女はからからと笑うと、少し悲しげな顔になり、トーンを一段下げて言葉を続けた。
「あんまり、人に言ったりしてなかったんだけどさ。オレ、昔から可愛いの好きだったんだよねぇ」
「あぁ。そう言えば、そうだったな」
確かに、千暁は昔から可愛らしいものを好んでいた。いつも大事そうにぬいぐるみを連れていたっけ。懐かしい記憶だ。だがしかし、それも小学校中学年に上がる頃にはすっかり卒業していたはずだが。
「じ、実はさ……まだ、そういうの好きで、色々集めてたんだよね。あはは、似合わないっしょ?」
彼女はより一層声のトーンを落とし「あのクローゼットの上の衣装ケースに隠してあんの」と、言い訳をするようにそう続けた。
「あ? なんで? 別によくね。隠すほどのもんか?」
「いや、でも……オレ、デカかったし、似合わないしさ。気持ち悪がられるというか……」
「そんなこと考えてたのか、おまえ」
「いやあ、あはは……。うん、なんか、誰にも言えないうちに、もう好きでいるのも辛くなってた、かな」
「なるほどなあ。……俺には分からない話だな」
「……そうだね。ほんとつまんない理由だよ」
「まあ、いいんじゃね。おまえ今は女子なんだし。そういうの好きでもおかしくないじゃん」
「あー、うん。そうかな。それでいいかな、どうだろう……」
「つまらない理由で遠慮してたんなら、つまらん理由で開き直ってもいいと思うぜ。知らんけど」
「なんだよそれー」
「千暁おめー考えすぎなんだよ。この気にしいが」
見事にしょぼくれている千暁にチョップをくれてやった。
「いてっ」
「と、とにかくだ。千暁おまえさ学校、ちゃんと来いよ」
「えー? なんで?」
「なんでって……。あー、その。なんかしっくりこないんだよ。千暁がいないと。わ、分かるだろ」
「なんでオレがいないとしっくりこないの? どういう意味で?」
「いっ、そ、それはだなあ。な、なんでもだよ! とにかく、留年なんかすんなよってこと!」
「ンフフ。じゃあ、わかった」
もう訳がわからん。そもそも、いつも穏やかでぼーっとしてる千暁がこんなことをするなんて予想だにしなかった。物心ついた頃から一緒だったはずなのに、家族のように思っていたこともあるはずなのに、隣で幸せそうに目を細めている彼女のことが分からなくなってしまった。
そもそも、覗きなんてしてしまった俺も悪いんだろう。でも、後半はほとんど千暁主導になっていなかったか。すごい、とてつもなく積極的にきてなかったか。これがわからない。考えてもわからないことだ。いくら頭を捻っても分からないだろう
俺は、とりあえず千暁のムチムチとした四肢の柔らかさ、サラサラになって少し伸びた髪の匂いを堪能することにした。
「ね、ねえ、翼」
「んー?」
「もう一回戦しない?」
「……マジ?」
◆ ◆ ◆ ◆
あんなことを言ってしまったこと、めちゃくちゃに後悔している。ナニからナニまでやってしまった後に、何が『学校、ちゃんと来いよ』だ。語尾にキリッとか擬音ついてんぞ。なんならそのあともガッツリ絞られて、結局晩飯までご馳走になって風呂まで入らせてもらったじゃないか。締まらんにも程があるだろう。
アホじゃないか俺は。いや、アホなんだよなあ。それもクソアホ野郎なんだよなあ……。
今シーズン最大の学校に行きたくない欲に押しつぶされそうになりつつも、鉛をたっぷりと流し込まれたように重い足を引きずり歩く。昨日は出すもの出しきったからか、疲労感が半端ない。そりゃあもう空っぽになるくらいだもんよ。下腹部全部空洞になっているような疲労感がいまだに居座っていて、それが否応にも現実を突きつけてくる。俺は暗然たる思いのまま最寄駅の改札を通り抜けた。
(そろそろ洗濯した方がいいかな)
いつもの癖で俯きがちに歩いていると、よれよれで砂埃が付き放題のコンバースが嫌に気になった。見慣れているはずなのに、今日に限って汚れが気になる。なんとなく、もうちょっと身なりをちゃんとした方がいいだろうかなんて思ってしまった。
頭を埋め尽くすモヤモヤを好き放題させている間に、いつも乗る車両のドアの前にたどり着いた。おや、今日は珍しく先客がいるようだ。同じ学校の制服の女子。それも背が高い。俺の胸の奥、コンプレックスが絶妙に刺激された。クソぉ、いつもならこんなこと、いちいち何か思ったりしないのに。全部、千暁のせいだ。俺はまた視線を足元に落とすと、己の情けなさに歯噛みした。
「あ。おはよう、翼」
昨日もずっと聴いていたような声と、耳馴染みのあるイントネーション。ハッとして目を上げれば。
「ア゛ッ!? ち、千暁!? なん、なんだそれ、その、制服」
目の前の見慣れぬ女子は千暁だった。頭がこんがらがる。いつもなら、サイズの合っていない学ランの袖をまくって着ていたはずなのに。それが、相変わらず陰気な前髪こそいつも通りだけど、真新しいジャストサイズの制服を着こなしているなんて……。
「あ、これ? 親が、どっちも着れるようにって、用意してくれてたんだ」
「ほ、ふーん? なるほどね?」
予想外に
彼女を若干見上げがちに盗み見すると、テンパり気味の俺に対して、いたって普通の表情をしていらっしゃる。なんなんだ、俺だけ空回りしているのか? 俺だけ意識しまくってるのか? 昨日はあんなに千暁からベタベタしてきたのに!
朝のさっぱりした空気の中に、甘いような香りが混ざってる感じがする。これ絶対千暁のだろ? やべえ、昨日のことがフラッシュバックして諸々反応してしまいそうだ。もしこんな駅のホームで反応してみろ。サックリ死ねるぞ、俺。
「あ、そうだ」
「おん?」
ふと、気の抜けた声が降ってきて現実に帰る。声の主の方を見やれば、髪の間から覗く静かな瞳と視線がぶつかった。
「制服、どう? 似合ってる?」
「ヒュッ」
耳元で囁かれた。わざわざ、耳元で。すこし、肌になんかぬるい風っぽいのも感じた。たぶん、息。
「——っえー! えーと、その……大丈夫だと思う!」
ここで、なにも返せずに黙り込まなかったのは偉いんじゃないか、俺にしては。まあ、内容は確実百パーセントでゼロ点だろうけど。俺は顔に熱が集まるのを感じつつ、裏返りそうな声をねじ伏せてそう言うと、彼女は愉快そうに笑っていた。
マジそういうのやめろ、好きになるから、マジで。昨日から胸が痛えのよ。ずっと。
「フフ。サンキュ」
ア゜ッ。
死んだわ、俺。
焼うどんより焼きそばが好き。