寺子屋教師は放課後も忙しい。テストの採点、翌日の準備など、仕事はいくらでも待ち構えている。とはいえ、花の金曜ともなれば話は別だ。土日の自分に全てを押しつけ、職場を後にする。
週末だけあって、里の目抜き通りも賑わっていた。人混みをすり抜け、横町へと入る。さらに路地を進んでいく。周囲の目を気にし、きょろきょろとあたりをうかがっていた。
向かった先は、とある長屋の一室だ。玄関戸を叩く。建て付けの悪い扉がガタガタと音を立て開いた。
「おうセンセ、来たかよ」
現れたのは、いかにもチンピラ然とした、柄の悪い男だ。顔を覗かせた瞬間こそ眉根を寄せていたが、来客が慧音と気づくなり破顔した。もっとも、笑顔が本来持つ、ポジティブな印象はまったく受けない。反対に、意地の悪さ、不誠実さ、軽薄さに好色さが伝わってくる。つまり最悪だ。
全体的に猿じみた顔つきで、額の皺が特徴的だ。角刈りが絶妙に似合っていない。鼻筋が曲がっているのは、昔喧嘩して折った名残だ。膨れ気味の上唇の右側あたりにも、古傷が残っていた。
筋肉質ではあるが、あまり強そうには見えない。浅黒い肌は、日焼けて精悍というよりは、小汚さやずる賢さを感じさせた。
身体から、酒とヤニの匂いがぷんと漂った。どちらもやらない慧音にとっては、かなり気になった。
「上がってもいいか。誰かに見られたくない」
「んだよぉ~、ちったぁ世間話を楽しもうって気はねぇのか。まぁ俺も今さらてめえと話すことなんざ何もねぇけどな」
促されて入るなり、ぴしゃりと扉が閉められた。鍵がかけられる。これ以上の来客の拒否と、逃走防止を兼ねていた。
狭苦しい七畳間だ。掃除どころか換気もろくにしていないのか、男の体臭が立ちこめている。中央の万年床を囲んで、酒瓶や煙草の吸い殻が放置されていた。
男やもめに蛆がわくという言葉の典型だ。生活指導の一つでもしてやりたくなる。無駄だろうが。教え子だったころから、彼が言うことを聞いたためしなど一度としてない。
「さぁてセンセよぉ? 花の金曜つったって時間はもったいねぇよな? 早速だが、脱げや」
当たり前のように言ってのける。視線は、完全にこちらを見下していた。なんなら、人間とすら思っていないくらいだ。
「馬鹿をいうな。今日はお前に説教をしにきたんだ。いい加減まともな職に就いてだな」
「あーあーうるせぇ上に学ばねぇ馬鹿女だな。いっつもこれだ。んで最後は同じことになるんだからどうしようもねぇ」
うんざりだと言わんばかりの声色で、男はこちらの言葉を塗り潰した。ボヤきながら、目の前に立ち、目線を合わせてくる。
「間怠っこしいこと抜かすのはヤメにしようや、なァ? てめえがココに来る理由なんざ、一つしかねぇだろが。コレだろ? おお?」
「ッ……あ」
言って男は、服の帯を緩める。
露わとなった下半身に、思わず目を向ける。途端、瞳は吸い寄せられた。
姿を現わしたのは、勃起し硬くいきり立つ一物だ。それも、尋常ではない。業物と称されるに相応しいサイズとフォルムだった。
赤黒い亀頭は大きく張り出し、まさしく肉の傘と呼ぶべき雄大な曲線を描いている。充血し、びきびきと己の存在を主張していた。
反対に、カリ首は峡谷を思わせるほど深い。大理石から削り出したかのごときソリッドなラインを描いていた。
幹は全長二〇センチを優に超えており、太さも相当だ。反り返った形状もあって、野太刀を思わせる。中ほどには、円周に沿うように真珠が埋め込まれている。ボコボコと隆起する様が、全体の禍々しさを増していた。
玉袋は狸かと思うほど巨大で、どれほどの欲望が詰まっているのかを否応なしに想像させる。今もぐつぐつと煮えたぎって、精子を急造しているのが一目で分かる。
雄茎が登場した瞬間、むわりと独特の臭気がまき散らされた。女の本能を刺激し、官能の獣に仕立て上げるアロマがだ。慧音の鼻孔にも届いた。肺まで届き、身体の内側から熱くさせていく。
「う、は、あ」
幾度となくソレにほじくられてきた記憶が、フラッシュバックする。腰が抜け、膝が力をうしない、へなへなとその場に崩れ落ちる。ちょうど、里の外で妖怪に出くわした人間が、似た反応を見せる。これほどすさまじい剛直は、怪物にも等しかった。
他人のペニスなど、普通、見ていたいとは思わない。けれども彼女は、視線を外せなかった。視覚を通じて放たれる魔性に魅入られていたのだ。熱病に浮かされたかのごとき熱い吐息が、ほう、と漏れた。
無意識のうちに、手が持ち上がっていた。他人の排泄器官に、そっと指先を近づける。
「あぁッ」
人体に触れたとは、とても思えなかった。灼けた鉄棒といったほうがまだ近く感じるほど、肉棒が孕む熱は圧倒的だった。火傷するかと思ったほどだ。
その熱さで、我に返る。自分が何をしでかしていたか理解する。それでも、指は離れなかった。磁石で吸い寄せられているかのごとく張り付いて、自分の意志では剥がせない。
「チンポ見せられただけでコレだ。チョロすぎだろ。口であーだこーだ言ってんのが理解できねぇ」
へらへらと、男は笑っていた。こうなるのは分かっていたと言わんばかりの口ぶりだった。
「ホレ、扱けよ。チンポが気になってしょうがねぇんだろ?」
「だ、誰が……」
「ンだよ、逆らえるとでも思ってんのか、チョロマン女が。いいからさっさとやれや」
有無を言わさぬ口調だった。反感は覚えていても、こうまで力強く断言されれば、従うしかない。雌は一度屈服した雄には、徹底的に弱くなるものなのだ。
彼は慧音の元教え子だ。二度と担当したくないと思う、唯一の相手だ。
なにせ手がつけられなかった。モノは盗む、暴力は振るう、備品を壊す。窓も割るし火遊びもするし、カツアゲなどは日常茶飯事だ。まさに悪夢の生徒だった。
卒業してから、素行はいっそう悪化した。あんまり酷いものだから、長屋の左右の部屋の住人が引っ越したくらいだ。
恩師として見過ごせぬと、義憤にかられて家まで説教しに行ったのが運の尽き。連れ込まれ、押し倒され、犯された。真珠入りの大業物で一晩中、何度も何度も徹底的にほじくられ、雌として服従すると誓わされた。
それ以来、金曜は彼に呼び出され、股穴を使われる日となった。もちろん、良識ある彼女は、現状をよしとしていない。していないが――さんざん躾けられた肉体が、もはやどうしようもないほど目の前のモノに隷属しているのも事実だった。聞く必要など全くないはずの屈辱的な命令を、渋々ながらも受け入れてしまうほどには。
「おう、そうそう。最初からそうしてりゃいいんだよ、面倒くせぇ奴だな」
白い指が、亀頭を撫で回す。ゆっくりと触れて、形を確かめていく。
幹に絡ませ、ゆるゆると扱き始める。鉄芯にゴムを巻いたような感触だ。真珠によって生まれた瘤がアクセントとなりながら、確かな存在感を放っていた。
もう片手は、根元へと伸ばされている。黒々と生い茂る陰毛からさらに奥。ぶらりとぶら下がる陰嚢へ。
二つの玉を、そっと転がす。袋を、やわやわと優しく揉んでいく。急所そのものといえる、デリケートな部位だ。手つきも、大胆でありながら慎重だった。
情熱的な指使いだった。とても嫌々やらされているとは思えない。
男とて、ただ慧音を抱き潰してきたわけではないのだ。里でも有名な極上を相手に、ただの性欲処理だけでは勿体ない。アフターファイブの専用奴隷として、じっくりと己好みに調教していた。今まさに繰り出されている手淫テクニックは、その成果の一つといえた。
「はぁッ……」
本人には、自らの変化が分からないものだ。己がそんな卑猥な手技を身に着けているとは気づきもせず、両手で下半身に尽くしていく。
唇から漏れるのは欲情の吐息だ。腹の奥で、火が熾りはじめていた。
手は、人体においても特に神経の集中した部位だ。発達した触覚で魔羅の形を満遍なく確かめれば、幾度となく貫かれてきた記憶が否応なしに蘇る。泣いても喚いても何度も絶頂させられ、オンナとして開発されてきた記憶が。
今日もああされるのだと思うと、ぞくりと身体が震えた。
「ぇあ……――は、れろっ、れろれろぉ……」
知らず知らず、口の疼きを覚えていた。意図せぬまま、唇を開く。突き出された舌がレロレロと、何かを舐める仕草を繰り返す。
エアフェラチオとでも呼ぶべき所作だった。それも滅茶苦茶に挑発的で扇情的だ。とても、教師が見せてよい姿ではなかった。
「おお? どうしたよ慧音先生よォ」
「え……あ。いや、違う。なんでもないんだ」
「今さら隠すなや淫乱。しゃぶりたいんだろうが、ええ?」
腰を軽く左右に揺らす。ともなって、肉竿の先端もメトロノームのごとく左右に振れる。
「でもその格好じゃよくねぇな。服が汚れたりしたら困るだろ? だからホレ、とっとと脱げよ」
「……」
今度は、拒まなかった。いや拒めなかった。視線は、ぶらぶらと揺れる一物を追いかけ続けている。
どうせ拒んだところで、犯される未来は変わらない。意地を張り続けて着衣のまま犯され、服をぐしゃぐしゃにされるより、脱いでしまったほうがよほどマシだ。
慧音は聡明な女性だ。自らに言い訳するくらい、簡単だったのだ。
「仕方ないな」
小さく呟き、官能にふらつく膝を支えつつ立ち上がる。心を許してもいない下卑た男の前で、自らの衣服に手を掛ける。即席のストリップショーが始まった。
もともと慧音は、里においても美人教師として名が知れている。道を歩けば老若男女問わず振り返るほどだ。
優しげながら芯を感じさせる顔立ちに、一目惚れする者は多い。滑らかな髪などは、どうやって手入れしているか探る奥様方が絶えないほどだ。
体つきも、美貌に負けず劣らず素晴らしい。いつものワンピースがゆったりしているため分かりにくいが、豊かでメリハリのきいたボディラインだった。いわゆる着痩せするタイプであり、セックスアピールがすさまじい。肌もきめ細かく、シルクのごとき質感を伴っている。まさに極上の女体だった。
ほっそりした首筋には、胸鎖乳突筋のしなやかな線が浮かんでいる。鎖骨は優雅に左右へと伸びて、肩の稜線と合流する。本人のきびきびした言動とは裏腹に、柔らかで儚げなデコルテラインだ。
乳房は円錐形を描きつつ前方に突き出して、つんっと上向いている。下世話な呼び方をするなら、いわゆるロケットおっぱいだ。
普段の衣装の上からでも分かるほどたわわなIカップの存在感は、もはや視覚的暴力に等しかった。本人の控えめな性格と真逆で、激しく自己主張している。
一目見ただけでずっしりした重たさが伝わってくる一方で、まったく垂れていない。大胸筋の下地とクーパー靱帯に支えられて、見事な輪郭を描いている。しかもマシュマロより柔らかで、呼吸のたびふるんふるんと小さく揺れるほどだった。
乳輪は広めで、色も肌の白さに対して濃い。ややアンバランスにも感じるが、それがかえって、美巨乳を完成へ近づけていた。
先端はぷっくりと膨らんでいる。勃起しているがゆえに、長めであるのがはっきり分かる。現状に対し口ではアレコレ言いつつも、本当は何を感じているか、はっきり示していた。
ところで、乳房とは脂肪の塊だ。つまり巨乳の女性はだいたいにおいてふくよかだ。ところが慧音の腹回りは、すっきりとくびれすらしていた。
決して不自然ではない、人体本来の美しさに従った曲線だ。縦に走る臍が、えも言われぬアクセントとなっている。
さらに下を見れば、骨盤が豊かに広がって、安産型の下半身を形成している。子を孕み産むのに最適な肉付きだった。
教師たる者身だしなみを怠るべからずと、陰毛は丁寧に整えられている。ただし密度は結構なものだ。半分流れる獣の血を感じさせた。
裂け目はすでに綻んで、花開いている。雌の香りを漂わせながら、何かを期待してヒクついている。
一種の聖職を生業としているとは思えぬ、淫猥なるありさまだった。むろん彼女とて、最初からこうではない。ひとえに男のせいだ。ぴっちり閉じていた肉貝は、幾度となく貫かれ躾けられる中で、精啜りの淫猥穴として調教され尽くしていた。
後ろに回れば、朝づゆを浴びた蜘蛛の糸のごとく長髪が煌めいている。白く幽玄な背中との対比は、空間に描かれた絵画のようだ。
ヒップは丸く柔らかく、たっぷりと脂肪を纏ってむちむちとしている。普段フレアスカートを好むのは、タイトな服ではこの巨尻のラインが浮かんでしまうからだ。染み一つなく、垂れることもない、満月のごとき魅惑の臀部だった。
二つの満月とハーモニーを奏でるのが、脚部だ。確かなハムストリングスが最適な量の脂を纏って生まれるのは、あらゆる女が嫉妬する美脚だ。
頭のてっぺんから爪先まで、まさしく女性のイデアとよぶべきボディだった。ニタニタと見つめる男の瞳には、そんな極上の女体を好き放題にできる優越が浮かんでいた。
「そーそー。それでいいんだっつの。ホレ、おしゃぶりの時間だぞ雌犬」
「誰が、雌犬だ」
「減らず口だけはご立派だな。誰に見せても文句のつけようもねぇ淫乱のくせしてよ」
男は腰を突き出し、自らの一物をぶらぶらと揺らしている。バネ仕掛けのごとく跳ねる肉竿に、否応なしに視線が吸われる。腹の奥がきゅんきゅんと疼き、快楽を欲しがっている。逆らう術を、彼女はもはや持ち合わせていない。
「はぁッ……」
彼の元に屈み込む。眼前へと来たソレの存在感は、思わず息を飲むほどだ。
中世の鉄兜を思わせる亀頭。野太く反り返る肉幹。ぼこぼこと荒々しく存在を主張する、埋め込まれた真珠。どれをとっても、一級品の魔羅だった。堅物の権化たる上白沢慧音でも、容易に陥落させてあまりある。
「れ……ろぉっ」
ヒルのごとく唇から這い出た舌が、裏筋へと触れる。ちろちろちろと、先端でもって、細かく舐め上げる。
雄臭が鼻孔を通じて肺へ流れ込む。くらくらしてしまいそうだ。独特の味は、決して快くないはずだというのに、もっと欲しいと思わずにいられない。
「はぁあッ……」
内腿を擦り合わせる。ごうごうと腹の奥で燃え上がる熱を、堪えかねていた。漏れた溜息は、男ならば聞いただけで勃起を免れ得ぬほど悩ましげだ。
「んっ、んちゅ、んぅ」
亀頭に唇で触れる。むちむちしたリップを通じ、肉竿の存在感が伝わってくる。どんな女も雌に堕とす、淑女殺しの極太棒だ。口づけるたび、今までコレに何をされたか――していただいたか、記憶が鮮明に蘇る。思わず、ペニスに恋をしてしまう。
「むちゅっ、んちゅッ、んぅうッ」
思い人に捧げる接吻を、何度も繰り出す。むちゅむちゅと、情熱的なリップノイズが鳴り響く。紅の痕が、赤紫の先端に残る。
「ほれ、いつまでもそんなしょうもねぇコトやってねぇで、とっととしゃぶれっての」
「あぁんッ……」
上白沢慧音ほどの美女からの、熱烈ペニスキッス。男なら誰もが夢見るシチュエーションを体験してなお、男は傲岸不遜あまりあった。
柔らかな頬を肉竿でべちべちとビンタする。
屈辱的な扱いを受けながら、彼女は熱い声を漏らすばかりだ。
「えぁ」
給食は栄養補給だけでなく、食育や行儀作法の教育も目的としている。特に男子は口いっぱいに頬張ろうとするので、慧音も毎日口を酸っぱくして指導していた。
今の彼女に、生徒へどうこう言う資格などない。覗き込めば口蓋垂まで見えそうな勢いで、大口を開けていた。それくらいしなくては、男のえげつない魔羅を咥え込むなど到底不可能だったのだ。
「あむぅ」
一口にかぶりつく。普段の気品はどこかへ押しやられていた。
肉竿を口内へ迎え入れるなり、濃厚な雄臭と味がぶわりと広がる。今まで何度も味わわされてきたのに、全く飽きない。雌を中毒にさせ、依存症患者へと仕立て上げる危険な風味に、目尻がとろりと垂れ下がった。
「ンヂュルッ、んふっ、くぷゥ、んぽッ、ぶぷッ、ぢゅるるっ」
もっと味わいたいと、肉欲が訴える。矢も楯もたまらず、口淫奉仕を始める。頭を前後させ、しゃぶり回す。
頬を窄め、唇で吸い付き、肉幹を扱きたてる。おぞましい熱に、心を蕩かされていく。竿部に埋め込まれた真珠が敏感なリップを摩擦するたび、妖しい官能に身を震わせていた。
口端からぶぽぶぽと、空気の抜ける音がする。聞き苦しく間抜けで、品位の欠片も感じられない。
「んふぅうッ……」
間抜け極まる効果音に、自分が何をしているか自覚する。恥じ入るどころか、興奮をかき立てられていた。
「もごッ、んも、ぢゅるるッ、んむッ、れろれろれろ、ぐぷッ、んぢゅぅ」
「おほッ、そうそう。それでいいんだよ。あ~……。テメエ今、やかましく説教するよりよっぽど有意義なお口の使い方してるぜ、センセーよぉ」
熱烈極まるおしゃぶりの間にも、頬がモゴモゴと蠢いている。口内では舌が自由自在に踊り、亀頭やカリ首を中心に責め立てていた。時折口壁を擦りつけて、ヌルヌルと愛撫する。
いまどき娼婦でもやらない、淫猥極まるフェラチオだった。腹の奥で燃え上がる性の衝動が、彼女を突き動かしている。むぢゅむぢゅと下品な音をあげながら雄杭にむしゃぶりつく様を、男は嘲笑う。上白沢慧音を傅かせておきながら、当然だといわんばかりの態度だった。
「んふぅうッ……」
手が、己の下半身へと伸びる。うずうずと自己主張していたはしたない裂け目へ、無意識のうちに触れる。
そこはすでに濡れていた。何度も貫かれてきた記憶が、彼女の肉体にフィードバックしていた。淫花は、いつほじくっていただけるかと期待するかのごとくヒクついている。
――この後のことを考えると、もっと濡らしておいたほうがいい。
そう感じた。できる限りとろとろに解しておかねば、辛い思いをするのは自分だ。だから、よくよく準備しておかねばならない。疼く淫洞を慰めるための、お為ごかしだった。
「ンッ、ふっ、んぅっ、んっんっ」
指の腹が、裂け目の入口を擦る。甘い性感に、喉の奥から鼻がかった声が漏れる。ぬちっ、くちっと、粘っこい水音が鳴る。滴る蜜がこねられているのだ。
「んぅうッ、んふ! んくッ、ぉッ、んぅう!」
もちろん、こんな程度では満足できるはずもない。卑猥なる貝へ、指をねじ入れる。
「んぅんッ、ぉんッ、んっふ、ぢゅるぅ、れろッ、んぉお!」
白い指が踊り、狭穴をぢゅぽぢゅぽとほじくり返す。フェラチオノイズに混ざる嬌声が、はっきりとしたものになっていく。猥褻マスターベーションに法悦を見出している、何より分かりやすい証拠だった。
直接触れられて生じる官能に、悦びの汁が分泌されて止まらない。蜜の音が鳴るたび、入口から雌臭い飛沫が散る。ぴっ、ぴっと布団を濡らし、染みをつくっていく。
「おうこら、なに他人様の寝床を汚してくれてんだ馬鹿女が」
「ぉゴッ!」
見逃す男ではなかった。声を低くし、威圧してくる。同時に、腰を軽く突き出してきた。
口内の陰茎が、喉奥を突く。突然のことに身体は驚き、扁桃まわりがキュッと収縮した。
「ホレ、罰としてイラマの刑だ。チンポケースになってろ淫乱教師」
「ぉゴッ! んぐぅッ、ぐぶッ、んぐぅうッ!」
ごつごつと、喉粘膜を亀頭が小突いてくる。ごりごりと、口腔を真珠入りの瘤が摩擦してくる。
痛くて当然、苦しいのが当たり前だ。慧音も、そこは変わらない。眉をひそめ、顔をしかめる。漏れるのは悲鳴交じりの声だ。
「んふぅうッ、ぢゅるッ、ぐぽッ、んぢゅるッ、んぅうッ!」
が、一方で嬌声を含んでもいた。幾度となく呼び出され、強制的に抱き潰される中で、喉奥性感もばっちり開発済みだった。
本来ならば固形物など入らない器官をほじられる痛みは、被虐の悦びをもたらす。うっとりするだけでなく、あろうことか頬を窄め、雄魔羅に吸い付いていく。己を苦しめるモノに、熱烈なる奉仕を捧げていく。
「ぢゅるッ、ぅぐっ、ごッ、おぐっ、んぐぅうっ、ぐぶぇッ、ぉグッ!」
同時に、指使いも激しくなっていた。さながらギターソロだ。今ならプリズムリバー楽団にも加入できるだろう。即出禁だろうが。
ぐちょぐちょぐちょと、どうしようもない淫猥音をかき鳴らす。
愛蜜をそこかしこにまき散らす。快楽を貪り、子宮を慰めるため。そして、もっとお仕置きしていただくためだ。
「ったくどうしようもねぇ牝豚だな、おら、お化粧の時間だぜ……ッと!」
「んぽぉッ」
男が一気に腰を引く。喉粘膜がカリ首に抉られていく。
唇から亀頭が抜ける瞬間、ぶぽッ、と音が鳴る。どれほど熱烈に吸い付いていたか、よく分かる。肉棒は膨れ上がり、今にも破裂しそうだった。となれば、慧音がすべきことはひとつだ。
「えぁあッ」
目を閉じ、顔を上向け、口を開いて舌を突き出す。ぶっかけ待ちの牝豚顔だ。顔面射精をねだる際の、当然の作法だった。
「ぉらッ、出すぞセンセイよぉッ!」
「あはぁああんッ……」
鈴口からぼびゅるどびゅると、濃厚極まるゲルが吐き出されていく。物理法則に従って放物線を描いて飛び、過たず彼女の顔面にぶちまけられていく。額、目蓋、涙袋、鼻筋、頬、唇、おとがい。余すところなく白く染めていく。
猛烈な雄臭を放つヘドロは、一度付着したらそう簡単には取れそうもないほど粘っこい。逞しき遺伝子で白化粧を施していただいた悦びに、熱く潤んだ声が漏れる。
舌先が伸び、汚泥を自ら舐め取る。味覚を痺れさせ嗅覚を麻痺させる、強烈なえぐみと臭みが襲い掛かってくる。思わず癖になる、中毒性をもった味わいだった。牝穴をほじくる指が、もうどうにも止まらない。
「あーあー、センセがエロ過ぎるせいで全然萎えねぇわ。どうしてくれんだオイ」
言いながら、肉竿を見せつけてくる。言葉に偽りはなかった。たった今射精したばかりであるはずのモノは、雄々しく反り立っていきり勃ち、変わらぬ威容を見せつけていた。
「アッ、は……ァ」
今、そんなものを見せられたら、駄目だ。キュンッキュンッと、恋する子宮が高鳴る。指でほじるだけでは満足できない、アレが欲しいと訴えてくる。
「それは、悪かったな。では――私のココを使うといい」
言って、自らの肉穴を割り開く。雌汁がにちゃぁ……と音を立て糸を引く、今にもヒクついて快楽を望む淫洞を。男の目がいやらしく歪んだ。穴がめくり返るほどほじくり倒してやると、口には出さずとも目線で語っていた。
「……ゴムはちゃんと着けてくれ。今日は危ない日だから」
言って、脱ぎ捨てた衣服から避妊具を取り出し、渡す。言葉に嘘偽りはない。今日はドンピシャで危険日だった。
孕んでしまえば、流石に仕事に差し支える。いくら肉欲 の疼きを堪えかねているとはいえ、そこだけは理性がぎりぎり踏みとどまっていた。
「へ。あのお堅くて清らかな慧音センセが、まっさかコンドーム持ち歩いていつでもセックスの用意OKにしてるとはな。でもよぉ、着けてくれってのは怠慢だろ?」
「何……?」
「俺は別に生でハメたって困らねぇもん。デキたところで、産むのも堕ろすのも俺じゃねぇし。お前が責任もって着けるのが道理ってもんじゃねぇのか? あ?」
無責任で、女性を性処理道具としてしか見ていない。あまりにもふざけた物言いだった。なのに、逆らえない。屈服しきった子宮が、歯向かうことを許さなかった。
己を犯すモノに、甲斐甲斐しく避妊具を取り付ける。屈辱的なシチュエーションに、被虐心が刺激され、瞳の奥で情欲の炎が燃える。
「……仕方のないやつだな。それくらい、自分で出来るようになれ」
憎まれ口を叩きながら、包装を剥いてゴムを取り出す。取り付けようとすれば、硬い肉竿で頬を叩かれる。
「違ぇだろ? 口を使えよ口を。それが正しいお行儀って奴だよ」
「お前というやつは……」
なんて素晴らしいことを考えてくれるのか。浮かんだ下の句を、口を閉じて打ち消した。
言われるまま、精液だまりを唇で挟みながら、そっと亀頭に押し当てる。ゆっくりと、咥え込みながら巻き付けていく。根元まで深々としゃぶって、口を離す。
「んは……」
薄黄緑のラバーが、グロテスクな竿全体を覆っている。にもかかわらず、やはり雄々しく、圧倒的な存在感を放っていた。見ているだけで、虜になってしまうほどだ。
「やりゃできんじゃねぇか。だったら最初からやれってんだ。ったく……まあいいや。ホレ、ハメてやっから四つん這いになれ。犬みてぇによ」
「はぁ? そんな姿勢……」
情交の姿勢としては、適切とは思えなかった。なにより、己に流れる血の半分を気にしている彼女にとって、獣というのは一種の禁句だ。
けれども、男はまるで悪びれもしない。当然だろ、とでも言わんばかりだった。
「たりめぇだろが。ザーメンまみれの牝豚顔なんか見たくねぇんだっつの。分かったらとっととやれ、変態教師」
「ッ……分かった。やればいいんだろう、やれば」
嘲る視線に、腹の奥がぞくりと震える。言うとおりにしなくてはならないと、躾けられた子宮が訴えてくる。
抗うすべを、今の慧音は持ち合わせていなかった。文句は垂れながらも、結局は頷かされる。煎餅布団の上で男に尻を向け、犬のような四つん這いの姿勢をとる。
「あーあー、すっげぇデカケツ。こんなエロケツで教師してるとか、生徒にとっちゃ生殺しだろ。ガキに精通させたくてセンセイやってんのかよ、変態が」
「うッ……は」
罵倒しながら、ぴしゃりと尻肉へ平手を入れてくる。むちむちとしたヒップは軽く波打ち、ぷるんっと弾んでみせた。男が言うところの「すっげぇデカケツ」でなければ、あり得ない反応だ。
心ない罵倒に屈辱を覚える。そして屈辱は、被虐嗜好を植え付けられた今の彼女にとっては、むしろ悦ばしいものだった。薄暗い官能が、腹の奥からぞくぞくとこみ上げてくる。とろりと、牝穴から涎が滴った。
「あーあ、こんなしょうもねぇ半獣エロ女の穴使わなきゃなんねえとか、俺って可哀想だなァ~」
ぼやきながらも、男はいきり立つ魔羅を慧音の入口へ押し当ててくる。膣口と亀頭が触れあい、むちゅっと濃厚なキッス音を立てる。
ゴム越しであろうと、ペニスの熱さははっきりと感じられた。灼けた鉄棒のような、火傷してしまいそうな熱量だ。そのまま、腰を軽く揺らめかし、擦りつけてくる。ヌルついた淫穴が、きゅんッ、きゅんッと収縮する。
「はぁあッ……」
ぞくぞくとこみ上げてくる感覚に、身を震わせる。いつ貫いていただけるのかと、子宮はクリスマスの少年よろしく期待に高鳴っている。
「じゃあ三まで数えるぞ、三!」
「あぁはあああああんッ!」
自分で宣言したカウントを思い切り裏切り、男はせっかちにも腰を突き出した。ぶぼちゅ! と粘っこい音を立てて、反り返る男根が肉穴へとねじ込まれる。
えげつない亀頭に膣襞が割り開かれ、押し広げられていく。野太い肉竿にあしらわれた真珠が、粘膜をゴリゴリと抉っていく。
反り返ったフォルムは、膣穴刺激に最適化されていた。牝殺しの猥褻棒は、甘くもソリッドなえげつないエクスタシーをもたらす。
下腹と尻肉がぶつかりあい、パァン! と音を立てると同時に、慧音の高く情熱的な声があがった。背筋を反らし、肉の歓喜に悶える。
ようやく突っ込んでもらえたと、性器は悦びに涙と涎をだらだら垂れ流す。決して放さないとばかりに襞を絡ませ奥へ誘う様は、まごうことなき淫猥名器だ。
「はあぁッ、あぉッ、ぉおん、あぁッ、あはぁあッ」
「けけっ。口でどうこう言ってても、チンポ突っ込まれただけでコレだ。本性あらわしたなぁ牝豚がよぉ!」
「あぉッ! ぉんッ、ひぃッ、ぉッおッ、あぁんっ、あっはぁ!」
身に余る快楽で、ヒップはくねくねと左右へ揺れる。男はそれをピシャリと叩き、勢いよく腰を振りたくり始める。
のっけから、ストロークには容赦がなかった。ぼぢゅッどぢゅっと、えげつないセックスサウンドを上げて、ピストンが繰り出される。体内では亀頭が肉襞をめくり、真珠がゴリゴリと抉っていく。
狙うのは、慧音の一番良いところ、オンナとしての鳴きどころだ。今まで何度も、彼女をハメ潰してきたのだ。弱点を穿つくらい、まさに朝飯前だった。
「っひぃいッ、あぉッ、ぉんッおっおッ、ひぃはッ、アッ、あぅうううッ!」
慧音も、されてばかりではなかった。正確には、されてばかりでいないよう、今までの逢瀬で躾けられていた。
抽送にあわせて、自らも腰をくねらせる。上下・前後・左右、男からのピストン運動にあわせて、猥褻なる腰使いを繰り出す。さながら下半身は、別の生き物であるかのようだった。肉棒を求めて穴を差し出し精を啜る、惨めで卑猥な淫乱生物だ。
喉から上がるのは情熱的な声。良いところをゴリゴリとほじられるたび、脳味噌の裏側に強烈な快感が流れ込んでいた。身体が震え、Iカップの爆乳がぷるんぷるんと弾む。かいた汗が、ぴっぴっと珠になって散っていった。
ぱんぱんぱんぱんと、破裂音が繰り返される。どちゅぬぢゅぢゅっぽぐっぽと、耳に残るセックスサウンドが追従する。
「あぁあんッ……」
あまりにも激しい交尾ゆえ、ときには勢いあまる。二人のリズムがたまたま噛み合わず、亀頭が肉穴から引っこ抜ける。ぶぽッ、と上がった下品音は、セックスがどれほど熱烈であったかを示していた。
「は、あんッ、ほら、何をしてるんだ。早くぅ……」
始める前こそああだこうだ言っていた慧音も、本能では性交の快楽を強く求めていた。その上で、粘膜摩擦の強烈極まるエクスタシーに理性を飛ばされたとあれば、もう建前すら述べない。
尻をぷりぷりとくねらせ、自ら牝穴を割り開き、ヌラヌラ濡れる膣内を見せつけながら誘う。むせ返るほどの牝フェロモンをまき散らす様は、誰が見たって聖職者とは思うまい。
「たく、しょうがねぇオンナだな。これが教師なんかやってんの、世も末ってやつじゃねぇのか」
「あんッ!」
「あんじゃねぇよ、反省しろ反省」
「はッ! あッ、ぉん!」
ぴしゃぴしゃと尻を叩かれる。まるで悪い子への「お尻ぺんぺん」だった。
寺子屋に入る子供達は、そういう躾からはとっくに卒業している年頃だ。生徒ですらされないことを、教師である己がされている――倒錯的な状況に、屈辱と恍惚を見出す。よがり声が抑えられなかった。
「まーいーよ、ホレ」
「あっは……、――?」
男根が押し当てられる。期待によってあがった蕩け声は、すぐに疑問符へと変わった。
熱さも硬さも逞しさも雄々しさも力強さも存在感も、全てが一回りも二回りも良くなっていた。まるで、上位互換の別物になったかのように。
後背位挿入なので、直接ペニスは見えない。が、わざわざ振り向かずとも、何が起きているかは粘膜から伝わってくる。
ゴムが外れているのだ。膣口に押し当てられていたのは、被せ物なしの生のペニスだった。何食わぬ顔で侵入を果たそうとしているが、0.01mmの壁は無視するにはあまりに分厚かった。
「なあ、その……コンドーム、ちゃんと着けてるか?」
「はぁ~? 何言ってんだ? さっきてめえ自身で着けたろうがよ。若年性痴呆か?」
しれっと言ってのける。めちゃくちゃ白々しい台詞だった。どんな愚か者でもまず騙されない、下手糞きわまる演技だ。
嘘つけ、と反論しようとする。それより先に、男が言葉を重ねた。
「にしても、尊敬するぜ? 慧音センセーよお」
「何?」
「てめえみてえな淫乱女は、ふつう恥も外聞もなく生チン欲しがるもんだ。それを、ガキが出来たら困るなんて理由だけで拒めるんだからなぁ」
「……いや、そんなのは当然だろう? 仕事は空けられないし、無責任につくられる命に対して申し訳ない」
「それがそうじゃねぇのよ。ホンモノの淫乱ってのは何もかんもかなぐり捨てちまうのよ。なんせ生チンポってのは、ゴムありチンポとは全然ちげぇからなァ~。ちょっとズコバコしちまうだけで、どんな淑女も一発KO。交尾したさに自分からマンコ開くくらいだ。オンナからすりゃ、それくらい気持ちよさってもんがダンチなんだよ、生チンポでハメて中出しされるってのはよ」
どんな淑女も股を開く。気持ちよさが段違い。
ゴムを外していることにこちらが気づいていると、彼も理解しているのだろう。だからこそ、こんな表現をしたのだ。被せ物なしの生交尾に期待を持たせ、己の望みを通すために。
なんてズルい表現だろう。そんな風に言われたら、子宮が欲しがってしまうに決まっている。梅干しの写真を見て、唾が湧いてくるのと同じ。牝犬ならではの条件反射だった。
上白沢慧音の脳味噌は、現在、頭部に存在していない。下腹のあたりに移転している。疼く子宮の命令に従い、男に返事をする。
「ああ、そうだな。そういえば、私が手ずからゴムを着けたんだった。ははは、忘れていたよ」
「おいおい大丈夫かよセンセ~。マンコと同じでアタマもユルユルかぁ?」
「ちょっとうっかりしただけさ。ちゃんと着けてるなら問題ない。『そのまま』挿入れてくれ」
そう、そのままだ。自分は彼を信頼しているのだ。わざわざ振り返って、ちゃんと避妊しているか確認などするのは野暮だ。掌の上で踊るのはいささか癪だが――百聞は一見にしかず。本当に言葉のとおりか、試してみずにはいられなかった。
「へへ。バカ女がよ。じゃあ、たっぷり味わえよ、お望みの生チンポをよぉ!」
「あっは、――あぉおおおおおおおッ!」
腰が突き出される。再び、雄々しき男根が体内に入り込み、彼と合体する。
異なるのは、粘膜同士を隔てるシリコンが存在しないという点。たった一つの、あまりにも大きく絶対的な違いだった。
何もかもが、避妊具ありのセックスとは全く違う。始めに感じたのは、暴力的なまでの熱量だ。直に触れる肉棒は、手や口で感じたのとは比べ物にならぬほどの存在感を放っていた。なるほど、こんなのに当てられたら、どんな淑女も股を開くだろう。
そして、ソリッドな性感。0.01mmの壁はどうしたって、ペニス本来の形状をぼやけさせてしまう。亀頭の複雑なる姿形、肉幹のカーブ、ボコボコと埋め込まれた真珠のイボ。全てが、鮮烈なる印象をもって慧音に襲い掛かってきた。気持ちよさが段違いというのは、何ら誇大広告ではなかったのだ。
「あーッ、おほっ、ひぃッ! あぉッ、おおゥ、ぉおッ」
そんなモノを、危険日の敏感膣穴で味わうのだ。慧音はもはや、狂乱の域にあった。下腹と尻がぶつかり合い、パァンパァンと破裂音をたてるたびに、髪を振り乱してよがる。上がる声は聞き苦しくいやらしい。とても寺子屋での堂々たる振る舞いとは結びつかなかった。
「へへッ、てめえもコレでマンコの仲間入りだよバーカ! よかったなぁ慧音センセよぉ、教師辞めて牝豚になれてよぉ!」
「あぉッ、ぉひぃッ、ひぃッ、ひーいぃいッ!」
反論などできなかった。何を言われているか理解する余裕すらない。
ゴリッ、ゴリッと、しゃくり上げるストロークで、膣道半ばを擦り上げてくる。そこはいわゆるGスポット、女性最大の鳴きどころのひとつだ。
膣穴に蜘蛛の巣が張った老婆だろうと、仕込まれた真珠でゴリゴリと抉られればたちどころに濡れそぼつ。まして女盛り、性感の虜となった今の慧音であれば、なおさらだった。
狂った声でよがり狂い、身を悶えさせる。Iカップの爆乳をゆっさゆっさと揺らし、汗や雌汁をまき散らしている。セックスアピールに満ちた腰が、くねっくねっと踊っていた。暴力的性感に翻弄されてなお、さらなる快楽を求めていた。
「あーあー俺のゴージャス布団にくっせぇくっせぇ雌汁まき散らしやがって、洗濯しなきゃなんねぇだろが! 反省しろボケカス!」
「っひぃいいッ!」
穴内の最弱部位をゾリゾリと擦り上げながら、むちむちのヒップを何度も平手で叩く。日光の猿よろしく、尻肉が真っ赤に染まっていく。
「ひぃッ、こんな、こんなのッ、あぁッ! あぁあ!」
「こんなの何だよ、嫌だとでも言うつもりか!? ケツ叩かれてマゾアクメキメてんのはバレバレなんだっつうの!」
言いがかりでもなんでもなかった。叩かれるたび、鞭打たれた馬のごとく猛然と腰を振る様は、とても嫌がっている風には見えない。どこをどう見ても、悦んでいるマゾ豚の仕草だった。
「へへへ、そうだセンセイよぉ、テメエの穴にも飽きてきたからよ、今度別の女連れてこいや」
「へッ、へぇッ?」
「ホレあの、たまに寺子屋手伝いに来てた銀髪女いたろ、妹紅だっけか? あのクール気取ったおすまし顔がマンコ面になるとこ見てみてぇからよぉ」
「そんなッ、アッ、は、妹紅は、妹紅だけはぁっ」
ペニスで駄目になった脳味噌へ、僅かな正気が戻ってくる。首を横に振り、いやいやをする。それで拒否できるとでもいうように。もちろん、彼が許すはずもなかった。
「おいお~いセンセーよぉ、こんな気持ちいーこと独り占めする気かぁ? 卑しいやつだなァ、そういうの教師としてどうかと思うぜ?」
屁理屈で暴論だ。いや、本当にそうだろうか? 熟慮できていないし、結論を出すのは早計な気もする。なにせ今は余裕がなかった。こうしている今も、後ろからズコズコズボズボと突き上げられているのだから。
切れ目なく膣穴から快楽信号が叩きつけられている状況で、まともにものを考えられるわけもない。思考が空転する。考えがまとまらない。反論できずいるうちに、男は殺し文句を放つ。今の慧音には何より効く殺し文句をだ。
「まっ、断るなら生チンポはもうナシだけどな」
「エッ、えっ、それは駄目、だめぇッ!」
また、首を横に振っていやいやをする。ただし今度は、全く意味が違っていた。これほど熱く逞しいモノを知ってしまった以上、もう避妊具ありのセックスには戻れない。ましてセックスしてもらえないとなれば、きっと燃え上がる情欲の炎に灼かれて死んでしまう。
「連れてくる、連れてきます、連れてきてオマンコさせますゥッ。妹紅がオマンコ顔するまで私も手伝います、二人仲良くズボズボ用キープマンコ穴になります、だから生チンポぉおッ!」
半狂乱だった。ハッ、と嘲笑う声が聞こえた。
「うわぁチョロい。こんなチョロバカ股ユル女に担任してもらってたとか流石に思いたくなかったぞ! マンコしてほしさにダチ売るとかカスもいいとこじゃねぇか! お仕置きだオラァ! 反省しろ!」
「ひぃいいいいいいんッ!」
最奥部を容赦なく突き上げられる。子を成すための聖域、子宮口をゴスゴスとノックされる。ポルチオは性感神経がもっとも集中した、人体最大の性感帯だ。雄の象徴たるペニスで刺激されれば、もはや正気でいられるわけなどなかった。
しかも、激しいスパンキングのおまけ付きだ。最近プリズムリバー楽団に加わった太鼓担当だって、こんな激しいリズムは刻まない。感じるのはマゾ女として最高級の悦びだ。ぶしぶしと、近所迷惑なほどの嬌声をあげて悶える。
「ギャハハッ、ウシ乳で牝豚とか、救えねえなぁセンセよぉ! おら、そろそろ出すぜ、どこに欲しいんだよオイ!」
ピストンが激しくなっている。体内で、生の肉棒がいっそう膨れ上がっているのが分かる。射精が近いのだ。危険日――子宮が受精を望んでやまぬ日の敏感膣穴だからこそ感じられる変化だった。
「あはぁッ、中、中に出してッ、出してくださいッ。ぶちまけて、アッツアツのザーメン私の淫乱おマンコにぶちまけてイかせまくってぇえッ!」
「はんっ、あんだけ困るとかなんとかグチャグチャ抜かしといて何言ってんだ。責任もたねーけどいいのかオイ!?」
「いいッ、いいのぉッ、無責任おまんこ、無責任中出ししてッ、イきたいっ、イきたいからぁあッ!」
恥も外聞もなく、中出しを欲する。熱く切なくはしたなくだらしない声を聞いて、上白沢慧音だと思える者はそういるまい。
危険日にも関わらず、というのは間違っている。危険日だからこその、おねだりだった。セックスが気持ちいいのは、生殖本能が刺激されるからだ。確実に孕む中出しとなれば、得られる悦びも強烈になるのは当たり前だった。
「上等、勝手にガキ孕んで勝手にどうにかしとけ、そらッ、イけ牝豚ッ、ぉッ――おおおおッ……!」
「はっひッ、ぉひぃいいいいいいいッ!」
ストロークは乱暴になり、亀頭が子宮口をリンチする。硬く閉ざされた門が陥落した瞬間、鈴口が密着し、溜め込んでいたスペルマを解き放った。
どくどくと、DNAが注ぎ込まれていく。夥しい精虫が鞭毛を蠢かし、子宮の中で泳ぎ回る。無責任性交による子を孕ませるべく、卵子へ向かって殺到する。
膣内射精という女として最高の悦びを味わわされれば、もはやアクメを迎えるほかなかった。全身を痙攣させ、爆乳を揺らす。喉から太くも高く引きつった声があがる。視界は白熱し、脳味噌がピンク色に染まる。ペニスの素晴らしさが海馬へ刻みつけられていく。二度と消えないタトゥーのごとく。
「はひッ、ぉほッ、ぉッ、は、あぁあ……ッ」
全身の筋肉が収縮し、アクメが過ぎ去るとともに弛緩する。四つん這いの姿勢を維持してすらいられず、煎餅布団に突っ伏す。男の体臭が鼻孔をくすぐり、条件反射で性感を覚える。
「へっ、相変わらずうるせぇアクメ声だよ。幻想郷一位じゃねぇのか」
嘲りながら、男は男根を引き抜く。未だ絶頂の余韻から下りられぬ肉穴は、亀頭が引き抜ける瞬間ぶぽっと音をたてた。
「ホレ、掃除しろや淫乱」
「は、ひ、あはぁッ……」
先ほどまで己の体内にねじ込まれていたモノが、眼前に突き出される。愛液と精液の混ざった粘液にまみれており、ほかほかと湯気がたちそうなほどだ。
汚したのは自分だ。なら、綺麗にするのも自分だ。「来たときよりも美しく」という言葉を慧音は気に入っており、生徒にもたまに指導している。さしずめこれは、「ハメる前よりも美しく」、だった。
「あもぉっ、んちゅッ、れろ、れろれろれろれろ……」
口内に迎え入れる。労る舌使いで舐め回しながら、汚れをこそぎ落していく。
己の股座から出た汁だろうと、まるで気にもしていなかった。むしろ愛しげに頬を染めながら、舐めとっていく。
「んむちゅぅッ、ぢゅるっ、んふぅっ、んぷッ、んくぅん」
「ぉッ、ぉおッ、いいぜぇ、素直ってのは美徳だよなァ」
ぢゅる、ぢゅぽと、口端から涎を滴らせながらしゃぶり回す。半萎えだったモノは、口内でまた硬くなっていく。そんなふうに勃起しないでほしい。ついつい期待して、また子宮が疼き始めてしまうから。
「よぉし、こんなモンだろ。ほぉれ、二回戦だぜェ?」
「んぽぉっ」
腹の奥はきゅんきゅんと高鳴って、また交尾をねだり始める。望みはすぐに叶えられることとなる。
男は慧音を布団の上に転がし、大きく股を開かせる。とろぉお……と淫蜜を滴らせる牝穴に、肉棒の先端を押し当てる。
避妊具のひの字も、もはや話題に上ってこない。一度中出しされた以上関係なくなってしまったし――何より、熱く激しいセックスを繰り広げようという瞬間に、そんなのは無粋だ。
「ほぉれ、せいぜい喘げよ牝豚ァ!」
「はひッ、ぉッ、ひッ、あぉおおッ!」
再び貫かれる。快楽に狂う素敵な時間が始まる。逞しき剛直によがり狂いながら、慧音の意識はエクスタシーに蕩けていった。