「ううううう……!」
テスタロッサと肌を重ねた日、俺のプライドはズタボロにされた。
尻の穴を完全に開発され、姿見の前で感じてはならない快感によがり狂う自分を見せつけられた挙句、鏡が使い物にならなくなるまで精液をぶちまけられた。他にも人間の国の重鎮が集まる会議中に机の下で俺の肉竿をしゃぶったり、必死に声を出しそうになるのを堪えるのを邪魔するように指を下半身の穴に入れてきたり……!
「~~~~ッ!」
女の勘が働きでもしたのか、それとも情報共有したのか、クロエ達もテスタロッサの真似をしだす始末……最近は自分の性別がどっちなのか疑問に感じ出したよ。俺、男だよね? 正直自分でも男の象徴がなければ美少女にしか見えないけど、男だよなぁ!?
思い出すだけで本当に恥ずかしい。布団から飛び出して畳の上を転がったり、足を衝動的に動かしたりしてなんとか気持ちを落ち着かせる。
「はぁ……」
これで四人目か……。テスタロッサには外交を任せているから、他国に伝わるのもそう遠くはないかもしれない。クロエとの初夜からは三ヶ月が経過し、彼女のお腹は少しだけ膨らんでいる。
彼女達の内一人でも俺を戒めるなり、怒るなりしてくれたらいいんだけど……カレラやクマラ、テスタロッサは『リムル様の決定に異を唱えることなどありません。ましてや貴方様の御子を授かる栄誉を邪魔する者などおりませんわ』って言うし。
クロエは『私もリムルさんを好きな人達と同じかなぁ。気持ちもわからなくないし。それに……リムルさんが一番好きなのは私って知ってるからね!』とキスして押し倒してくるし。妊娠中は安静にしてほしいけど、可愛すぎるし、最高かよ。他の皆も妊娠してから色気が増している。子供の名前は何にしよう……。
「いやいやいや! そうじゃない、そうじゃないだろ!?」
頭を枕に叩き付ける。オーダーメイドの極上枕は優しく受け止めてくれるが、今だけは恨めしい。枕が堅くても俺は痛みを感じないから意味ないけど!
やっぱり俺が主という認識があるからか、止めてくれる人が本当にいない。ヴェルドラも『何を贅沢な。魔物が子を成せるのは幸運なのだぞ。特に貴様のように高位の魔人であれば、子を宿せる母体も非常に限られるであろうが。むしろ喜ぶべきであろう! 貴様の子が生まれたら我も手を貸してやる故、安心して励むがよい!』と、何と反応を返せばいいのかわからない答えをくれた。
あいつは意外と子供好きだし、
とりあえず、国の中は頼りにならん。なら国の外に目を向けるべきだろう。
俺をたしなめられるような人物……うーむ……
次点としてエルたん。……うん、やめとこう。“
最後、ギィ。こいつは駄目だ。何度か女体化して誘惑してきたし。ヴェルザードが怖いし。ディアブロまで何かしでかしそうだし。論外。
そもそも、内容が内容だ。俺が「叱ってプリーズ」といきなり言われて、「もの凄い美女達を孕ませてしまった俺をなじってくれ!」なんて要求されたら……シンプルに「死ね」で終わらせる自信がある。
「詰んでない?」
ハハ、もう俺は終わりだ。このまま手当たり次第に女の子を食い漁った色狂い魔王として語り継がれていくんだ――
「ここにいたの? “
「ヒナタ! そうだ、お前がいた!」
「――はぁ?」
入室の許可もなしに襖を開けて入って来た女性――ヒナタを見て、荒んでいた俺の心が慰撫されていくのを感じた。そうだよ、悪魔娘二人に百年単位で搾り取られて忘れかけていたけど、こいつがいたよ。
今でこそ友人だけど、初めて会った時には容赦なく殺そうとしてくるわ、全然話聞かないわ、冗談通じないわで最悪だった。なんとか教の騎士団長をやっていると知った時、『詐欺にでもあったん?』と言っただけで、必ず殺す相手にしか使わないらしい奥義をぶっ放してきたしな。
ヒナタは浮気とか他人事でも許せないタイプだし、ハーレムなんかは論外だろう。容赦なく責めてくれるはずだ。そうすれば俺も気持ちが楽になるうえ、多少は自制出来るようになる気がする。ここんところ策が悉く裏目に出ているけど、全部身内に頼ったのが大きな原因だ。今度こそ上手くいくはず。
俺の顔を見て面倒事の気配を感じたのか、露骨にヒナタが顔を歪めたが逃がさん。
「ヒナタ! ちょっと立ち直れなくなるくらい俺を罵ってほしいんだけど!」
おっと、ゴミを見るような眼差しはやめてくれ。ちょっとどころか本当に立ち直れなくなるから。変な扉を開いちゃうから。
♦♦♦
仁王立ちするヒナタに正座したまま、(怖いから)性欲云々はぼかして事情を話した。いざとなれば『無限牢獄』で俺諸共閉じ込めようかと身構えていたのに、
『いいわよ。好きなだけ罵倒してあげるし、なんなら愚痴も聞いてあげるわ。その前にやっておかなきゃいけない仕事はさせてもらうけど』
あっさりと了承されて、肩透かしを食らった気分だ。いや、熱でもあるのかと思って額をくっつけたら顔を真っ赤にしてキレられたけど。なんでそんなに親切なのか聞いてみたら、
『君には沢山の借りがある。君は気にしてないのだろうけど、私は気にしてるし、ここらで返しておきたいのよ。……何なの、その怯えた顔。暴力で返そうなんて考えてないから安心しなさい』
との事。俺は忘れてたけど、ヒナタがしでかした事って相当ヤバイよね。俺を殺しかけた事なんか、仲間は一人たりとも忘れてないくらいだ。
借りを返そうというヒナタの義理堅さに心が痛むが、彼女の言葉に甘えよう。そう決めた俺は元より、了承したヒナタの行動も早かった。
明日の分まで仕事を終わらせる為に一旦別れたのだが、仕事に加えて食事や入浴も済ませた時には夜になっていた。もう遅いからヒナタは断るだろうな、と思って『魔法通話』で確認すれば、まさかの徹夜でも構わないと言われた。しかも俺の愚痴を聞くためだけに、酒やツマミも用意してくれたらしい。
「遅い」
「すまん。てっきり今日は無理だろうと思ったから」
慌てて“リムルの庵”に行けば、ヒナタは備え付けのちゃぶ台の上に我が国で購入したらしきお菓子、軽食、酒を並べていた。とっくりやお猪口まであるし……準備万端過ぎるだろう。
ひょっとして、ヒナタは適当な理由で飲み食いがしたかっただけなんじゃあ……。
「今、何か失礼な事を考えなかったか?」
「いいえ、とんでもない」
前々から思っていたけど勘が鋭い。ヒナタの前では深層心理で思考しても意味がないから、余計な事は考えないようにしよう。どうせ忘れる気がするけど。
それよりも気になるのは――
「なんで布団を敷いてるんだ?」
「座布団が汚かったからよ」
「すみません」
速攻で謝った。うん、ここを利用するのは俺とヴェルドラくらいなものだし、座布団もマイナーだから生産数が少ないんだよね。クッションにしようかと思ったけど、愛着も湧いてたからずっと使ってて、大分ボロボロになってたわ。今度新しくしとこう。
うん、一瞬ヒナタまで――なんて想像がよぎったけど、ヒナタは俺に恋愛感情ないだろ。基本的に怖い目で見てくるし。
そう思いつつ俺も布団に座る。つまり、ヒナタの隣に。
ここに来る前にヒナタも風呂――というか温泉――に入っていたのか浴衣を着ていた。女性に人気の香油が使用された温泉に入ったらしく、ふわりといい匂いがする。どうでもいいが、俺も温泉に入ったので浴衣を着ている。
来た時に遅いと言われたが、ヒナタもそこまで早く来ていない。頬やうなじが火照ってほんのり色づいており、濡れた黒髪は艶を放って綺麗だからだ。裾から覗く真っ白な太腿もとても眩しい。
「何? 急にモゾモゾして」
「い、いや、何でもないぞ?」
危ない、浴衣がムクムクと起き上がった息子のせいで持ち上がりそうだった。説教はありでも去勢は絶対にお断りである。
「せっかくだし、乾杯しましょうか」
「いいね。何に対してかは知らんけど」
でも気持ちはわかる。俺も酒を飲む時、それもジョッキやお猪口を使っていたら意味もなく乾杯したくなる。今だったら、俺の性欲抑制に掛けてかな?
そんな乾杯と共に、俺の説教兼俺の愚痴を聞くための酒盛りが幕を開けた。
♦♦♦
ヒナタが全然叱ってくれない。
「浮気は男の甲斐性、なんてほざく奴は無関係でもぶっ飛ばしたくなるけど、貴方はそんな性格じゃないでしょう。むしろ相手の気持ちを尊重してやむを得ず犯されるタイプ。貴方の仲間の女性がどれだけ慕っているのかは長い間見てきたし、怒る気も失せるわ。――気持ちがわからなくもないし、ね」
ぼかしていた部分も話したのに、全く責めない。逆に同情の眼差しを向けてくる。
言葉にできないショックを受けた。そんな……ヒナタが最後の砦だったのに。俺の言い訳も弁明もバッサリ切り捨てて、性欲問題の解決策を出してくれると思っていたのに。
くそうっ、やっぱりヒナタの借りを返すは言葉通りの意味じゃなかった! あえて希望をチラつかせて引っ込め、上げて落としてきやがった。
「ま、飲んで忘れなさい。酔いやすくなる薬も入れてあげるから」
凄くいい笑顔だなおい。思わず見惚れてしまう程美しい笑みだが、俺の心を弄んだ事を楽しんでいるからこそ出た表情である。やっぱりこいつドSだ。怒る気失せたとか絶対に嘘だろ。
ヒナタが注ぐ酒を片っ端から飲んでいく。一時でもいいから酔って悩みを忘れたくて『毒無効』は切ってある。いくら飲んでも急性アルコール中毒になる事はないので平気だ。ツマミも一気に食べる。完全にヤケ酒とヤケ食いだ。
高級チョコの詰め合わせ、うなぎパイ、牡蠣の干物。チョイスの基準がよくわからん。でも全部おいしいのが腹立つ。
そして――
「……ヒック」
リムルは完全に酔っぱらっていた。顔は真っ赤でしゃっくりを繰り返す、典型的な酔っ払いと同じ状態である。
それも当然か、とヒナタは思った。彼女はすぐに酔えるよう、酒に塩を入れた。『毒無効』を切っているリムルは塩入りの酒を飲んだことで、異常に早く酔い潰れたという訳だ。
それに……入れたのは塩だけではない。リムルが酒を飲む際、『毒無効』を切るのは知っていた。つまり、普段は聞かない毒物・薬物も効くのだ。それが劇毒だろうと――闇市で入手しておいた媚薬であろうと。
「ひなたぁ……ちゅっ」
「……ん」
舌足らずな甘え声のリムルがヒナタに抱きつき、そのまま布団に押し倒した。更に首筋に顔をうずめて、唇を落とすと同時に軽く舐める。思わずといった風の悩まし気な声がヒナタから漏れた。
ヒナタは自分がとても信頼されていると知っている。それを裏切るような真似をしていると自覚しても、ヒナタはこのチャンスを逃す事など出来ない。
(――きっと貴方は知らないでしょうね。どうしてクロエが初めから好意を抱いていたのかも……私の気持ちも)
チクリと胸を刺す痛みを、ヒナタは薬入りの酒で飲み下す。疼き始めた身体と粗くなる息を感じながら再び酒を口に含み、リムルと唇を重ねた。互いの口内を何度も行き来させ、二人の唾液が混ざった酒を一緒に味わう。それだけで生涯最高の美酒を飲んだような気分になった。
それはリムルも同じ気持ちだろう。女性であるヒナタも羨む綺麗なピンクの舌先が、二人の間にかかる銀の糸を舐め取り妖しく濡れる。金色の瞳は蕩けきっていながら、ギラギラとした獣欲を隠そうともしていない。
「いいわ……我慢しないで」
健全な酒盛りは終わりを告げ、長くて淫らな大人の夜が始まる。
♦♦♦
浴衣は他人の手によって脱がせやすい。今のヒナタは上半身だけを裸にされ、露になった豊かな双丘を弄ばれていた。
「ふっ、んん……あんっ」
既に複数人の女性と肌を重ねたリムルの手管は、生娘のヒナタから性の悦びを引き摺り出す。柔らかな胸を揉みしだかれているのに心は愛おしさで満たされ、ぷくりと膨れた乳首を舌でなぞられると、『切ない』という感情が沸き上がった。ひと際強い快楽を与えられた時に出た艶声を聞いた時は、自分の声だと信じれなかった。
下の方でもリムルの性欲はぶつけられる。無意識に開いてしまう足はリムルの足でくっつけられ、太腿と秘部に擦り付けるようにそそり立った肉竿が差し込まれていた。愛液が溢れる秘部に肉竿を擦り付けられて感じてしまうと、太腿で強く圧迫することになり、リムルの肉竿はより大きくなる。陰核に当たれば更なる愛液が分泌され、快楽の量は増えていく。
まだ前戯だというのにヒナタは息も絶え絶えだった。もう少し余裕があるものだと思っていたのに、既に彼女は快楽の奴隷に堕ちていた。もう自分を貪る男から離れられない、そう確信してしまうほどに。
「ひゃんっ、ああっ……っっ?」
リムルの背中に手を回して身を委ねていると、胸の奥から何かがこみ上げてくる感覚があった。何度も絶頂して碌に働かない頭では理解できず、止めることも不可能だった。
ぷしゅっ、と乳首を舌で転がして遊んでいたリムルの顔に白い液体がかかる。反射的にリムルが舐めるとほのかに甘い。その正体は身籠らねば出ないはずの――
「嘘……まさかあの媚薬、こんな効果まで……。ち、違うの。私は貴方以外に抱かれてなんかっ」
愕然としたヒナタは必死に弁明を重ねる。恥ずかしさからではない。別の男と経験があると勘違いされて、リムルに嫌われることへの恐怖からだ。他の男では視線だけで不快になるのに、リムルなら何でもしてほしいと思ってしまう。狂おしいほどに好きで好きでたまらなくて、拒まれたら自分がどうなるのか想像も出来ない。
しかし、ヒナタの弁明に意味はなかった。
「んひゅう!?」
理性が吹き飛んでいるリムルにヒナタの声は届いていない。さっきの甘い汁がもっと欲しい、もっと飲みたい――純粋な欲望に従順になっているのだから。
「はぁっ、やめっ……きゃうん!? まって、やめなくてもいいっ、から、一度止まっ――んぐぅ!?」
制止の声も空しく、リムルは胸を力強く握り、先端から滲み出る母乳を吸い取る。何度も何度も。もっと寄越せと乳首に噛みつき、潰れてしまいそうなほどの力で乳輪を指で圧迫する。
限界を超えた羞恥と度重なる絶頂で、ヒナタはムードが台無しになってもいいからリムルの搾乳を止めようと手を伸ばした。だが、それは叶わない。擦り付けるだけでは満足できなくなったリムルが、何人もの処女を奪ってきた肉竿でヒナタの秘部をついに貫いたからだ。
「あ゛っっ……はっ」
処女膜を破られた痛み、勢いよく膣と子宮口を穿たれた未知の快感。視界が明滅するほどの絶頂を迎え、ヒナタはリムルの頭を胸の谷間に搔き抱いて耐えるしかなかった。その行為は
ヒナタは子宮口に押し当てられている肉竿が膨らむのを――射精の前兆を感じた。無意識か、それとも理性の残滓でも残っていたのか、リムルは外に出す為に腰を引こうとした。
が、今度はヒナタが許さない。女としての本能が愛しい男の子種を求め、長くしなやかな足でリムルの腰を引き寄せた。
下腹部同士が密着する刺激がトドメとなり、リムルの肉竿は射精を始めた。
「ひゃああっ~~~っっっ!?」
吐き出される精液はマグマの如く粘り気があって熱い。子宮を埋め尽くすだけでなく膨らませていく精液は、嬉々として種を植え付ける。胎の中で感じられる全てがヒナタをよがらせた。彼女の胸からは勢いよく母乳が吹き出し、リムルの口元から溢れて上顎を伝う。
「はぁ……ふぇ……?」
体力も底をつき、生娘でなくなった余韻に浸っていると――リムルと目が合った。……どう見ても満足していない。
精液で膨れた子宮に栓をしていて膣内に収まっている肉竿は、目で形がはっきりわかるほど、硬さと大きさを保っていた。
「まだ、やるの……?」
ヒナタは怯えた。同時に、震えながらも女として悦んだ。
彼女の問い掛けに対するリムルの答えは――
♦♦♦
「私が気絶しても犯し続けるなんて……どれだけ溜まっていたのよ」
目を覚まして驚いた。お腹は精液で信じられないくらい大きくなっていて、少し動くだけで粘度の高い白濁液の塊が秘部からごぼり、と音を立てて零れ落ちる。腰もとても痛い。胸にはキスマークや嚙み痕が沢山あるし、もう出ない母乳や唾液でべたついていた。
自身の膝の上で穏やかな寝息を立てる中性的な男の性欲をぶつけられた結果がこれだ。そう考えると呆れや少しの怒りも消えていくのだから、愛というのは不思議である。
「これから貴方がいくら相手を増やそうが私は離れないわよ。やっと、この想いを伝えられたんだから」
そう告げて、ヒナタは呑気に眠るリムルの額にキスをした。
「え……」
陽光が障子の影を部屋に落としている。ちゅんちゅん、と雀に近い鳥の鳴き声も聞こえた。
「え……?」
飲んでからの記憶がない。やりたくない、気が進まないけど現状を確認してみる。
部屋中にむせ返るほど香っている淫臭、血や白濁液でぐちゃぐちゃに濡れた布団、隣には身体中に噛み痕やキスマークを付けて眠る
「完全に……朝チュンじゃないか……」
俺はフッと笑い……思考を放棄して布団に潜った。
クールで性欲と無縁そうな女騎士がエッチなのはよくある話だよね。
登場した食べ物は媚薬と同じ効果があったり、性力増強効果があったりします。
……うなぎパイって、本当にウナギが使われてんのかな?
理性? ああ、いい奴だったよ。