『
窓はなく、扉が硬く閉ざされた暗闇の密室。壁に投影された大画面の映像に、
顔が画面の大半を占有するほど近い距離で映るセシリアは、椅子に座って映像を見つめる一夏に向かって手を振っていた。約半年ぶりの再会だ。最後に見たときとセシリアの雰囲気が変わっていないことに微かに安堵したのも束の間、カメラが離れてセシリアの全貌を捉えた瞬間、一夏の心は淀んだ諦念に沈んだ。
ああ、やっぱりか。一夏は乾ききった瞳でセシリアの姿を眺めた。
『お久しぶりですわね。お元気でしたかしら?』
天井から注ぐ照明の光に照らされ、テカテカと光る黒い衣装。滑らかな質感を見る者に抱かせるエナメルのボディコンだ。男の劣情を駆り立てる女性的な肉体にピッチリと密着し、体の線を浮き彫りにしているそれは、まともな衣服とは呼べない状態だった。たぷたぷと揺れる胸の谷間は勿論のこと、丸く切り取られた生地の部分から、黒いピアスを通したピンク色の乳輪が露出している。下腹部を隠す生地も楕円形に切り取られていて、ピアスをつけたへそと、その下に刻まれた子宮によく似た形をした刺青が目に映る。
そして、丈の長さがそもそも足りていないせいで、ムッチムチの臀部とそこから伸びる魅惑的な太股は完全に隠れていない。そのため、今まさに使用中であるセシリアの陰部が一夏の視線を否応もなく釘付けにした。
『
セシリアの背後に立っていた巨漢。褐色の肌の至る箇所に刺青を掘り、鍛え抜かれた裸身を晒す男がセシリアの乳肉へと乱暴に掴みかかり、黒光りする太い肉棒をセシリアの膣内に突き入れていた。メリメリッと狭い穴を広げる音が聞こえてきそうだ。そう思えるくらいには巨根は根太く、凶悪な外見をしていたが、セシリアは一夏が想像したような強い抵抗を示すこともなく、頬を緩めながら肉棒を膣奥まで収めた。そのとき、セシリアがつけている小さく黒い耳飾りが揺れ、それが男根を象った卑猥な形をしていることに気がついた。
『あぁ、子宮のお口に当たっていますわ。うふふ、一夏さん、見えていらっしゃいますか? 私のおマンコが、おチンポ様によって串刺しにされていますの。私の内側を温かく支配して、子宮に亀頭がぐいぐい押し込まれて、んんっ、とても、心地いいです』
セシリアが舌を小さく覗かせ、唇を舐める。艶やかな仕草。セシリアの顔に浮かぶ偽りではない快楽。それと、これでもかと見せつけられた男女の結合状態を前に、一夏は勃起を抑えられなかった。
ただのコンドームとは一線を画した機械仕掛けの筒に丸呑みされた一夏の肉棒が、筒の内側を埋め尽くすように生えた無数のヒダと接触する。その接触を検知したことで、『いっくん専用自動オナホール』と命名された筒が起動し、上下に動いてブラシのように肉棒を扱き始めた。
ヒダと擦れ、肉厚のオナホールによる締めつけを浴び、肉棒が震える。背を走る快感に一夏は思わず声を上げそうになったが、口を完全に塞ぐボールギャグからは涎と荒い息しか漏れ出てこなかった。
声を出せないだけでなく、今の一夏は身動きすら取れない状態だ。金属製の椅子に全裸で座らされ、鉄枷によって両手足と胴体を拘束されている。武器など一切なく、生身の人間がどう足掻いても抜け出せない厳重さだ。
拘束されてから数日の間は定期的に暴れていた一夏も、今では抵抗を諦めていた。
『あら? 意外と反応が薄いんですのね。少々ショックですわ』
少しもショックを受けている様子はない。むしろ、セシリアは嬉しそうだった。心が壊れかけた一夏の姿は向こうからも確認できている。それが満足のいく姿だったようで、セシリアの目が楽しげに細められた。
『
セシリアの言葉を起因とし、一夏の記憶が蘇る。
それは忘れたくても忘れられない記憶。セシリアと同様に半年前に誘拐され、ドス黒い欲に塗れた大人の雄たちによって身も心も調教された、大切な仲間である少女たち。その四人との映像越しの再会は昨日までに済ませていた。
『ぁっ、一夏、見てくれ。こんなにセックスが上手くなったんだ。
精液で丸く膨らんだコンドームを両手に持ち、男の上で延々と騎乗位セックスを敢行する
『一夏ぁ、んんっ、あはっ、なんて情けない格好してるの? 機械オナホで毎日搾精されて、みっともない。はぁっ、こんな男が好きだったなんて信じられないわ。もう関わりたくもない。これからの人生は、亡国機業の肉奴隷兼女兵士として生きていくから、あたしたちを探そうとしないでね?』
『あぁんっ、好き、ねぇ、もっとキスしよう? もっと、乱暴に僕の中を犯して? んんっ、そう、いいよ。気持ちいい。え? 織斑一夏? あぁ、どうでもいいよ、あんなの。それより、僕の部屋で気持ちいいことしない? たくさんサービスするから』
終始男と駅弁ファックで愛し合っていたシャルロット・デュノア。仕方なさそうにチラリと一夏を見たときの眼差しは道端で死にゆく虫を見るようで、『ばーか』と囁くように罵られもした。一夏に対する反応はそれくらいで、あとは一夏を無視して二人だけの空間が展開された。
『元嫁か。こうして会うのは半年ぶりか? 身の程を知らず愚かにも亡国機業に歯向かい、返り討ちに遭ったのが随分と昔のことのように思えるな。この通り、私は無事だ。ん、口の処理は少し待ってくれ……。今は亡国機業の構成員として、男たちの性欲処理を行っている。現状の生活に不満はないから、救援は不要だ。以上だ。むっ、今度の嫁は大きいな。あぁ、遠慮せず、子宮をズンズンと突いてくれ。男に使われるために生まれてきたのだからな』
四つん這いになって背後から犯されながら、左右から頬へと肉棒を押しつけられたラウラ・ボーデヴィッヒ。セシリアたちの中で一番まともな様子に見えるが、しっかりと壊れていた。ビンッと上を向く二本の肉棒を掴み、扱きながら淡々と報告を続けた。
ピアスを恥部につけられ、刺青を掘られ、男に媚びたドスケベな衣装に身を包んだ少女たち。見知らぬ男たちに背後から犯され、悦び、喘ぎ、笑顔を浮かべてピースすら向けてくるほどに変わり果ててしまった。
その姿を見せられ、一夏は絶望し、心が急速に摩耗した。だが、最悪な精神状態となっても以前から気になっていた少女たちの痴態によって一夏は欲情してしまい、射精を我慢できなかったことが一夏を余計に追い詰めた。
オナホの先端から伸びる長いチューブを辿った先、用途不明の機械的なウサ耳を生やした円柱型の透明カプセルの中には一夏が射精した精液が溜まっている。まだカプセルの底を白濁で覆う程度の量しか溜まっていないそれを見て、自己嫌悪と恐怖を感じた。
一夏をこの密室に拘束して射精地獄を味わわせた者の思惑通りにいけば、『ここまで頑張って射精してね!』とカプセルの上部に刻まれた線まで精液で満たすまで、一夏はこの拘束から解放されないのだろう。
先が長すぎる。目的を達成した後に希望がある予感も抱けず、心が冷える。
『とてもいい顔ですわよ、一夏さぁん。あぁ、中、ゴリゴリって削られてますわぁ。あ、赤ちゃんを作る大切な通り道ですのにぃ。んんっ、でも、これで気持ちよくなっていただけているのであれば、構いませんわ。どうぞ、セシリアのおマンコを、チンポでボッコボコにブチ犯してくださいましぃっ!』
本人とは思えない下品な言葉を連発し、乳首のピアスを揺らしながら背後に立つ男に羽交い締めにされて犯されるセシリア。自分の知るセシリアとの差が一夏に興奮をもたらす。ここまで堕ちるくらいに酷い目に遭ってきたのだろう。五人からの一方的な会話から拾った情報から察するに、その調教は地獄だった。
脳内をぐっちゃぐちゃに掻き回されたようだ。セックスとドラッグによって休みのない快楽漬けの生活を送ったらしい。女兵士としての訓練も受け、人間も大勢殺したらしい。それも、亡国機業によって拉致された罪のない者やその家族を、体が細切れになるまでズタズタに壊すことを強要されて。
機械による強制的な記憶の整理によって廃人と化すことも許されず、心が壊れる前に体が快楽に屈服する。それに引っ張られる形で心が堕ち、今の彼女たちのように見境のないセックスや人殺しを楽しめる狂った道具になってしまった。
『ひぃっ、あぁっ、ん、ぐっ、がっ、あっ、あぅっ……!』
男の腰振りを尻に叩きつけられ、膣口から子宮までを肉棒が高速で出入りする。男の太い腕で首まで絞めつけられ、苦しむ声を発するものの、セシリアは笑顔を絶やさなかった。吊り上がった口元からだらしなく涎を垂らし、胸をブルンッと弾ませて体を反らせた。その胸に男の片手が食い込み、綺麗な形を大きく歪めた。
『っ、ぁ、ぃく、んんっ!? イクッ、イクイクイク、イックぅぅぅうううう!?』
天を向くほどに仰け反って、セシリアが全身を痙攣させる。それと同時に男も達したようだ。きゅっと締まるセシリアの膣内で肉棒が膨らみ、ドクンッ、ドクンッと脈動して精液を噴き出した。煮え滾るどろっどろのザーメンを子宮に注入し、わずか数秒で満たす。精液がミッチリと詰め込まれた袋から中身が逆流し、膣道を汚しながら結合部より垂れ出てくる。
『受精っ、受精しますわぁっ! 今度こそ妊娠してみせます! あはっ、あはははっ!』
歓喜に震え、男の精液を受け続けるセシリア。男に乱暴に扱われ、嫌がる素振りすら見せずに受精宣言すらやってのける雌を見て、一夏も限界を迎えた。ぶびゅっ、どびゅっとオナホの中で精液が迸る。出された直後に先端のチューブに吸い込まれ、精液タンクの中にどろどろと流れて落ちていった。
『少ないですわね。まぁ、極東のお猿さんではこの程度かしら?』
一夏の射精量は決して少なくない。セシリアの胎を熱々粘々精液で満たした男が規格外なのだが、一夏は素直に雄としての劣等感を抱いた。そして、仲間の姿でまた射精してしまったことによる罪悪感に苛まれる。
『何に使われるかはわかりませんし、そのタンクが溜まるまで射精した後にろくな目に遭わないような気がしますが、精々私たちを見てせっせと惨めに子種汁を蓄えてくださいね。また出番が回ってきましたら、もっと激しい種付け交尾をお見せいたしますわ』
その言葉を最後に映像が途切れ、セシリアが画面からいなくなった。
これで今日の地獄は終わりと思いたかったが、映像はその後も続いた。
『やっほー、一夏君』
不敵な笑みの似合う、端正な顔をした水色ショートヘアの少女。敗北という文字の似合わない、あらゆる面で優れた頼れる生徒会長、
そして、カメラが引いたかと思えば、後背位で激しい騎乗位ピストンを繰り返す楯無の姿が確認できた。床で仰向けになる男の黒ずんだデカマラを根元までズップリと咥え込み、余裕すら感じられる表情で艶然と笑っていた。
『毎日シコシコしているみたいね。偉い、偉い。学園にいたときは全然男らしくなかったから、ちゃんと一夏君がお射精できるか心配だったけど、お姉さん安心したわ。先はまだまだ長いみたいだけど。でも、安心して?
明るく言い放たれた声が、どこか遠くに聞こえた。心が塞がり、自分の中に閉じこもりつつある。それでも勃起してしまうことに嫌悪感を抱く。死にゆく心と死んだ眼差しで、楯無のえげつない高速腰振りをただ眺める。
『お互い、死ぬまで亡国機業と束様の玩具として頑張りましょうね、一夏君』
長く続く悪夢。一夏が見ている現実は、まだ終わりが見えなかった。