彼女達と、隣に住む大学生でありながら書籍化もあるWeb小説家の進藤航希(しんどうこうき)との話。
※ノクターンノベルズにある「淫紋妻とTS夫」(作者:伍式(敬称略))のオマージュであり、本人の承諾済みの作品です。ご了承の上、閲覧していただくようお願いいたします。
ジャンルとしては、官能小説にあたり、それなりの評判があるおかげで、書籍化もされている。
そんな彼のもとに、隣に住む
「どうしたんです、坂井さん?」
「実は……少し……困ったことが起きまして……」
「はぁ……。玄関先で立ち話も、と思うので、どうです?」
「はい……。上がらせていただきます……」
△▼△▼△▼
端整な顔つきで、タレ目気味の形で、黒い瞳をしている。
服からもわかる大きな膨らみを持つ乳房で細い肢体だと、航希は思っていた。
「それで、困ったことというのは」
「……進藤さんは、淫紋ってご存知ですか?」
「ええ、知ってますよ。主にエッチな用途だと聞いています。……最近では、女性器に好影響を与えるということで、医療的な観点からも推奨されていると」
「はい、その通りです」
「ン? とすると、坂井さんは医療的な観点から淫紋を刻んだと?」
首を縦に振る愛海。
航希は、彼女の左手薬指を見た。
「結婚しているなら、旦那とすればいいのでは?」
「それが、その、旦那が、女性化症候群にかかってしまって」
「あー……そっちですか……」
――女性化症候群。
トランスセックスシンドローム、と読む男性が女性に性転換してしまう症状である。
外性器の変化が最初に起き、生殖器が女性のものとなったあと、過剰な女性ホルモンの分泌により、骨格や筋肉量が変化し、女性の体付きになってしまうのだという。
「で、今、旦那さんは」
「定期検診に行っています。症候群の経過観察ということで」
女性化してしまった男性の情報が多くないことから、状態の経過観察を行うことがある。
ブーッ、ブーッ、と、愛海のスマホが揺れ始めた。
「……あ、すいません」
「いえ、どうぞ」
席を外した愛海がスマホを手に取って話し始めた。
漏れ聞こえてきた言葉から、旦那が定期検診を終えて、戻ってくるということらしい。
「真っ直ぐ帰ってくると」
「あい、わかりました。じゃあ、俺の家に来てもらうように行ってもらってもいいですか?」
「ええ」
愛海は自身の旦那に、航希の家に行くように伝えた。
「承諾してくれました」
「それはよかった」
――電話からしばらくして、愛海の女性化してしまった旦那が現れた。
その様子を見た航希は、ゔぇっ、と驚きの声を上げてしまう。
少しツリ目気味の焦げ茶色の瞳。女性化で、愛海と同じように端整な顔つきである。
「……失礼だな、そんな怪物を見たような声を上げて」
「すいません。坂井さ……愛海さんと同じような背丈だったもんで」
「あぁ、そういうことか。それで、オレも家に上げてもらっていいかな」
「どうぞ」
坂井夫婦を家に上げた航希。
「……あの、
「オレの病気か?」
「はい、そうです。女性化してしまったのは、突然ってことですか」
「あぁ。朝起きたら、おっぱいはあるわ、ち×こはなくなってるわで大変だったよ」
「珠樹さんを見て、私も驚きました。あれ、こんな女性と一緒に生活していたっけ、と」
「まあ、口調で愛海は旦那であるオレだってすぐに認識してくれたけど……」
「なるほど……。でも、女性化してしまったら、珠樹さんは愛海さんとの間に子どもが作れなくなっちゃったんですよね」
それなんだよな、と、珠樹が出された麦茶を飲みながら言う。
「愛海は一日中していても飽きない体になってくれたというのに、オレがこんな目に遭ってしまったからな。はぁ……ったく……。でだ」
「はい」
「隣の好でお願いしたいことがある。それはおそらく、愛海の口から言おうとしていたことだろうけど」
「……『俺の代わりに、愛海に
「ご明察。……まあ、愛海のついででいいから、オレも孕ませてほしいんだよな」
「――ゔぇっ!?」
「珠樹さん!?」
珠樹の言葉に、航希と愛海は驚嘆の声を上げる。
「身体が女になってしまったのなら、愛海と同じ苦しみと痛みを感じておこうと思ってな」
「……考え方がポジティブですね、珠樹さん」
「しょうがないさ。こうなってしまった以上は、な」
「……んじゃあ、そうしましょうか」
「ありがとう、進藤君」
△▼△▼△▼
航希が使っている寝室に移動して、ベッドに腰掛ける坂井夫妻。
「フフッ。まさか夫婦揃って男に抱かれるっていうのは、奇妙だが面白いな」
珠樹は笑っていた。
「珠樹さん……」
「不安だろうが、この身体では、愛海を深く愛するのは難しいだろうからね。進藤君にしてもらう他ないだろう?」
「確かにそうですけど……」
「それで、進藤君はどうだね」
「まあ、俺は珠樹さんがいいぞ、っていうのなら、手助けぐらいはしますよ。仮にどちらも妊娠したとなったら、責任は取りますし」
「そう言ってくれると信じていたよ。……というか、進藤君、オレの嫁を抱いてみたかっただろ」
「ゔぇっ!?」
ニヤリとした表情をしながら言った珠樹に、ドキリとした航希。
「時々、愛海を見る進藤君の視線が、オレが愛海をエッチな目で見る時と同じに見えたんでね」
「あ、あはは……。ごめんなさい」
「男の時だったら、顔面に一発御見舞するところだったが、この肉体じゃあね」
力なく笑い出す珠樹。
「でも、まあ、良かったじゃないか。望んだものが手に入るのだから」
「……珠樹さん」
「……そう言えば、進藤君は童貞か?」
「あ、………はい」
「なら、最初の相手が、オレの嫁になるってわけか。……良かったな、愛海」
「なにが、ですか?」
「また童貞を食うことができるんだぞ?」
珠樹さんが言うってことは、愛海さんの処女を奪ったのは珠樹さんってことか、と、航希は思った。
「……それは」
「もう――限界なんだろ」
愛海の下腹部に手を突っ込む珠樹。
「ううっ……珠樹さん」
「相変わらず、エッチな身体だな」
「珠樹さんが、そう、変えたんでしょ……っ!」
「はははっ。そうだったな。なんだかんだで、愛海はおち×ぽ大好きだもんな」
「………ッ!!」
珠樹の言葉がトリガーになったのか、呼吸が荒くなり始めた愛海。
「進藤君に向かって言ってみな。オレとする時みたいに」
「珠樹さんの意地悪」
「意地悪でも結構。そうでないと、おま×この飢えを癒やすことはできないぞ?」
△▼△▼△▼
満足した
「ちょっともったいないかな……。ま、いっか。さて、次は珠樹さんの番だよ」
「あ、あぁ……」
緊張しているのか、固まっている珠樹。
愛海は彼女にベッドに腰掛けさせたあと、服を脱がせ始めた。
「……!? 愛海、お前、なにを!?」
嫁の挙動に気がついた珠樹が言う。
「なにをって、脱衣しなきゃセックスできないでしょ?」
「それはそうだが!」
「なら、いいじゃないですか」
「………ッ」
愛海よりは控えめだが、おわんをひっくり返したような形をした乳房が顕となる。
「珠樹さんのおっぱいは、そんなに大きくないんですね」
現れた白い双丘に手を伸ばして掴んだ愛海。
「しょうがないだろ。愛海みたいにおっぱいデカいほうがよかったかもしれないが」
「けど、珠樹さんぐらいの大きさのほうが、過ごしやすいと思いますよ? 重くないし」
「重くない……? なるほど。それ相応のしんどさがあるわけか」
「そうですよ。――でも、まあ、どうなるかわかりませんけどね」
「どういうことだ?」
「航希君としてるうちに、おっぱいが大きくなってしまうってこともありますから」
「そっちか」
「はい、そっちです……♡」
その光景を起き上がって見ていた航希。
「また、進藤君のち×こが勃起してやがる……」
「さっき出したばっかりだっていうのに……♡ 航希君、珠樹さんのおま×こにズッポシしたいですか?」
「したいですよ。珠樹さんが良ければ」
「う……」
葛藤しているのか、ためらっているような反応をする珠樹。
「いざとなると、怖いものですか?」
「愛海もそうだったんじゃないのか」
「そりゃあ、そうでしたけど……。でも、この人は大事にしてくれるんだよね、大丈夫って思ったら、ためらいはなくなりましたよ」
「そういうものか?」
「そういうものです。だから、安心してください」
「まあ………愛海がそういうのなら……」
ズボンとトランクスを脱ぐ珠樹。
無造作に生えている陰毛が航希の視界に入った。
そして、ベッドの上に寝転がる珠樹。
「その、だな」
「ええ。優しくしますよ。閉じている脚を開いてもらっていいですか」
「こう……か?」
脚を開いてから、膝を曲げた珠樹。
女性となってから、誰も触れたことがないであろう聖域が見える。
「ええ。バッチリです」
「それで、クリトリスとかいじるんだよな、進藤君が」
「やってもいいんですね?」
「頼む」
「……航希君、クリトリスは優しく触ってくださいね。かなり敏感ですから」
愛海の言葉に頷きをもって返す航希。
「……っ、んっ……」
上下に撫でるように航希の指が動いていく。
「あぁ……これが……」
「そうですよ、珠樹さん。クリトリスいじられてる時は、今、珠樹さんが感じているのと同じものを感じていたんですよ、私も」
「そうか……。なあ、愛海、あとで色々おま×この感じるところとか、教えてくれるか?」
「いいですよ。その方が、航希君とセックスする時にも役立ちますし、なにより気持ちよく感じられますからね」
雌としての高ぶりを感じてきた珠樹。
「あぁ、あぁっ、なんだ、これ……。オレは女として、い、イクのか……!?」
「珠樹さん……?」
「っ……くぅ……。そろそろ、い、イクッ……」
ピクンッ、と、珠樹の身体が一瞬だけ跳ねた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「気持ちよかった……んですね」
「それは、まあ、そう、なるな……。はぁ……。嫌でも自分が女になってしまったんだな、って感じるよ」
「それなら、珠樹さん、『オレ』じゃなくて『ボク』って言い方にしてくれませんか?」
「……進藤君は、その方が好きなのか?」
「それもありますけど、珠樹さんは自分が男だったことを忘れたくないように見えるんで……」
「そう感じるのか」
珠樹の言葉に首を縦に振る航希。
「あぁ、でも、そこだけ変えてほしいんで、それ以外は変えないでください」
「なんでだ?」
「クール系の女の人が好きなんで」
「性癖か」
「はい。性癖なので」
「わかった。それと、進藤君を『航希』と呼び捨てにするが、構わないか? 愛海が君を『航希君』と呼んでいるから、だが」
「いいですよ。その代わり、俺も珠樹さんを呼び捨てにしますけどね」
「構わんよ」
「……なら、そのまま、俺のち×こを入れてもいいですね、珠樹?」
「そう、だな……。ここまで来たのなら、そうしないと収まりがつかないんだろう?」
「無論」
珠樹の処女穴に、二十センチ級の太幹が入り込もうとしていた。
「………ッ。うっ……。あ、あぁっ……!!」
貫かれた瞬間、自分が今まで雄だったことが全て消し飛んでいく感覚に陥る珠樹。
「あ………あ、あぁ………。そ、そっか……ボクは……ボクは……」
「珠樹?」
「いや、気にしなくていいよ、航希。ひとつお願いしてもいいか?」
「なに?」
「そのまま、ボクを抱きしめてくれないか」
珠樹の要望通りにする航希。
「あぁ……嬉しい……。雌になるのも、悪くないんだな……」
「どうしたんです、珠樹」
「いや、なんだ。……医者にも言われたんだが、身体は女性そのものだが、精神的にはまだ男性の部分が残っているって言っててな」
「完全には女性になっていなかった、ってことですね」
「あぁ。自分のことを『オレ』と言っていたのもその名残らしいと。精神的にも女性になるには、男性に愛されるか、女性器をいじられてオーガズムに達することが必要だと言われた」
「じゃあ、両方満たせるのは性行為そのものだった、ってことですね」
「そうなるな。……結構簡単なことだったんだな。ほんの一ヶ月前までは、男として愛海を愛していたのに、今は完全に女になって航希という雄に愛されるとは、想像もしてなかった」
「これからも愛しますから、愛海さんと一緒に」
「あぁ……。約束を違えるなよ」
「ええ」
どちらからともなく、唇を重ね合う二人。
「……ちょっと妬けちゃいますよ、珠樹さん」
「いいだろ、別に。ボクは女として航希を好きになってしまったんだからな」
「……珠樹」
「ふふっ……。ホント、不思議なもんだ……」