※この作品はR-18です。

お隣りゆかりさんとのセイカツ!!   作:真喜屋五木路

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※五十七、えっちなマッサージ

諸々の準備を整え、敷かれた布団の上で正座までして、顔に緊張をうっすらと浮かべたあかりが口を開いた。

 

「その……よろしくお願いします……!」

 

もう何度もしているのにまるで初めてみたいなガチガチっぷりで深々と頭を下げるあかりに、思わず自分も正座を組みなおして頭を下げてしまう。

 

「こ、こちらこそ……!」

 

こんな変に緊張してしまうのは、やっぱり普段とは違うものが、それも絶対にセックスでしか使わないモノが二人の間に堂々と鎮座しているからか。

視線を布団の上へ下ろすと、真っ白な布団の上に、でん、でん、ででん! とショッキングピンクの光沢が目に悪い自己主張に濡れ光っている。

新品とはいえ洗うにこしたことはないだろう、と濡らしたからだろうか。大人のオモチャたちは箱に入っていた時よりもぬめり、といやらしく部屋の明かりを照り返していた。

日常では先ず目にすることのないどぎついカラーリングが非日常感を湧き立て、喉をカラカラに乾かせる。

 

(……けど、やっぱこっちがリードすべきだよな)

 

顔を真っ赤にしながらも「初めてはおにいさんに」――とまで言われたのだ。

意を決して固まっていた腕を伸ばす。

 

「そうだな、じゃあ……やっぱり最初はコレから使ってみようか」

 

選んだのはピンクローター。挿入が必要なディルドと比べれば、順当な難易度だろう。

これでやっぱりちょっと、となったらそこで止めればいい。

 

「そう、ですね……」

 

あかりも同意してくれるが、そんな意図が伝わったからという訳では無さそうだった。

目の前でケーブルに吊られ、ぷらぷら揺れるピンクの楕円を吸い込まれるように見つめるあかりは、まるで催眠術の五円玉に見入られて、怖くないと自分に言い聞かせているるみたいで。

 

「……大丈夫か? 無理に使わなくても俺はいいんだけど」

 

だが、それは少し心配し過ぎだったらしい。

 

「い、いえ! 大丈夫です!!」

 

はっ、と我に返った瞬間、あかりはずいっ、と膝をぶつけてくるような勢いで前に詰めてきて、ちょっとのけ反ってしまう。

不安はあるけどそれ以上にやる気、というか興味はある――という感じなのだろうか?

ならばそれに応えてあげなければならないだろう。

 

「分かった。でも無理、とか気持ち悪い、って思ったらちゃんと教えてくれよ?」

「分かりました!」

「それじゃあ近づきすぎだしちょっと距離取って――いや、折角なら一度立ってから――」

 

先ほどおもちゃを無意識で買うほどではない……とは言ったものの、使ってみたいという興味がなかったわけではない。

あかりに使ったらどんな感じなんだろう、みたいな妄想を膨らませるため……もとい、いざ使う時の為”参考”にしていた動画を思い出して、あかりの位置を誘導する。

自分は胡坐をかいて、その上にあかりを同じ向きで座らせ――いわゆる背面座位に落ち着かせた。

 

「これでいいんですか?」

 

ぽすん、と脚全体に柔らかな重みがかかって、膝の中にすっぽりと収まったあかりが、小首を傾げるようにこちらを見上げる。

お風呂上がりだからかいつもより温かく、その体温で華やいだ匂いが鼻孔をくすぐり、期待感を煽った。

けれどそれ以上に、あかりの部屋着は自分が着古したTシャツだけ、それもいつもならつけてる下着もなしの、準備万端な格好で。そして自分自身も汚れないよう下着以外は脱いでしまっている状態で――

――必然、Tシャツのくたびれて薄くなった生地では包みきれない柔らかさが布越しに透けて、胸部から腹部、それから股間までもをぷにぷにと刺激していた。

 

「――あっ♡」

 

目ざといあかりは、肉竿が一瞬びくん、と身動ぎしたのを感じ取り、上目づかいで嬉しそうに口元を緩めた。

 

「えっと、おにいさんがしたいなら……先に、しちゃいましょうか?」

「いやいや、それじゃあいつもと同じになっちゃうし……コレ、使うんだろ?」

 

魅力的な提案にくらりと来そうな本能を苦笑交じりに何とか律し、あかりの目の前へ摘まみ上げたローターのスイッチを入れて見せる。

ブイイイィィィ――

低いバイブレーション音と共に、指先を振動がくすぐる。

当たり前だけどゲームのコントローラーや携帯と変わらないな、とこちらが思った一方で。

 

「わ……」

 

あかりの口からは驚いたような声が漏れる。

 

「もしかして、動いてるのは初めて見た?」

「はい、どう動くのか知ってはいたんですけど、実際に動くのは……」

 

面白いものでもないだろうけど、と思いながらも興味深そうに丸く開いた眼によく見えるよう、軽く回して見せてみる。

そんな動きが想像を掻き立てたのだろうか、あかりは内股を手で押さえて、もじりと擦り合わせた。

 

「これが……今から……」

 

口にしたのと同時、じわりと膝の上の熱感が上がったようにも感じる。

以前の自分だったら、何も考えずそこへと触れさせてしまっていただろうシチュエーション。

だが――

 

「まあそこからでもいいんだけど……最初は、そうだなぁ……」

 

わざとローターを見せつけるよう、大袈裟にあかりの目の前で指先を彷徨わせると、小さな全身が期待でぴくっ、ぴくっ、と反応する。

 

「……ここからしてみよっか?」

 

暫く焦らしてから、漸くローターを着地させたのは首と肩の間。所謂、肩を揉む時の場所あたり。

そしてそのまま、健全なマッサージで肩の筋肉をほぐすみたいに、くるくるとそのあたりを小さな円を描いて刺激していく。

 

「――どうかな?」

「え、えっと……?」

 

あかりの声にははっきりとした困惑と、それから隠しきれない不満気な色が滲んでいた。

身体の方も、ローターが触れた瞬間こそ緊張で跳ねたものの、既に弛緩気味である。

きっと、あかりの予想ではもっと直接的な性感帯を刺激してもらえると思っていたのだろう。

 

「ほら、バイブレーターには普通にマッサージ用のとかもあるからどうかなって、最近頑張ってるから肩凝ってそうだし」

「それは……そうなんですけど……」

「もしかして、やっぱりこのサイズじゃその用途には弱すぎるかな?」

「……はい、意識を集中しないと分かりづらいというか……マッサージ用には弱いかなって思います」

 

欲求不満気味ではあるものの、こんな意地悪をされてもちゃんと答えてくれるあかりがいじらしい。本当に可愛い。

ただ、こちらだって意地悪でこんな空気の読めないことをしたわけではない。

今までのは言わば前座――あかりに集中しないとローターの感覚は分からない、と思い込んで貰うための一芝居である。

そうやってローターに意識を集中させてからの――

 

「あー……そっか、そうだよな、ごめん。……じゃあ、ここはどうかな?」

 

――鈍感な肩部から一転、快楽を味わう為の神経が発達した乳首の周り、乳輪の縁へ触れるようにシャツの上から軽くローターを押し当てる。

 

「ひ――あッ!?」

 

完全な不意打ちだったのだろう。甘い悲鳴が飛び出した口を、慌ててあかりは両手で押さえた。

予想通りの反応に口元へ悪い笑みが浮かぶのを感じながら、離れてしまったローターを再び乳輪へとアプローチし、じっとりとナメクジが這うような速度でなぞる。

あかりは素肌の上に直接シャツを羽織っただけなので、その中心が快感に反応し、あっという間に尖り立っていくのが手に取るように分かった。

 

「やっぱりココは気持ちいいんだ?」

「っ、はい……んっ! そう、みたい……ですっ」

 

あかりは口元を手で押さえたまま、抑えきれなかった甘さの混じる声で答える。

声の震えは、バイブレーションに震わされたからでなく、その快感が増幅したものを押しとどめているからに違いない。

 

「別に声、抑えなくていいのに。いつもみたいにあかりの可愛い声が聞きたいんだけどな」

「だって……っ」

「だって?」

 

――と、答えを聞くふりをしながら、ローターで硬く尖った乳首の先端を掠める。

 

「ひぁぁああぁぁっ?!」

 

腕の中で、小さな躰がふるふるっ、と小さく震え、手の平から溢れた快感の余韻が部屋に響いた。

同時、膝の上で柔らかい太腿がきゅっ、と寄せあげられた。その中心に位置するもっと柔らかい部分の反応を抑えるように。

 

「……軽くイっちゃった?」

「…………ごめん、なさい……っ」

 

紅い頬で目尻に小さな涙の粒を湛えて、あかりはこちらを見上げてくる。

艶やかな雰囲気の中に垣間見えた小動物めいた可愛さに、自然と手を頭へと伸ばしてしまっていた。

 

「いやいや、なんで謝るのさ」

「それは……おにいさんの手じゃなくてオモチャで気持ちよくなってしまって?」

「ふふっ」

 

変な律義さに思わず笑いが零れてしまう。そのオモチャを使っているのは結局自分なのだから、そんなこと気にする必要ないと思うのだが。

だが、これでさっきから妙に我慢している風というか、反応が固い理由が分かった。

 

「何言ってるんだよ、別に何か道具を使おうと、俺があかりを気持ちよくしてるのに変わりないんだし。……というかそれに、そんなんじゃ一人で使う時どうするんだよ」

「あっ。それは……?」

 

指摘されて、蕩けかけた表情から一転、本気で困ったように考え込むあかり。

その真剣な様子には悪いが、買う時に思い至らなかったのだろうか、とちょっと微笑ましい。

けど、それが嬉しいと思ってしまっているバカな自分もいて。

 

「……それなら、一人で遊ぶときに、そんなこと考えなくて済むようにしないとな」

「それってどういう……ッ?! んやっ!」

 

考え込んで隙だらけになったあかりの左乳首にローターを当てると同時、右乳首の尖りに指を沿わせる。

勿論やるのは同時攻撃。

左乳首のローターを、軽く押し付けたり緩めたりして快感神経を震わせながら、右乳首ではシャツ生地で皮膚を薄く削って快感神経を露出させるみたく指を蠢かす。

 

「あッ!? それっ……同時に、わぁ……っ」

「どっちも気持ちいいだろ? オモチャでも、指で直接でも」

 

目を瞑って快感に耐えるあかりは、こくこくと小さく首を揺すって首肯する。

 

「でもっ、そのせいで……きもちいのっ、混じって……!」

「混じっていいんだよ。というかむしろ混じって欲しい……そうすれば一人でする時も思い出せるだろ?」

 

耳元にそう吹き込んだ瞬間、あかりの躰がびくんっ、と一際大きく跳ねた。

 

「はぅっ! やぁッ……! そんなこと言われたら――ッ!? んんんっっッ!」

 

リミッターが外れたみたいに、あかりの体温が急上昇し、熱く汗ばむ。

やっぱり変に罪悪感を覚えて感じるのを抑えていたのだろう。

 

「ああぁっ! それっ、いい……です……っ」

 

そんなこと気にしなくていいと伝えるようにローターで乳首をぐっ、と押し込むと、今度は素直に甘い声で求められる。

これならもっと敏感な部分を刺激しても大丈夫だろう。

振動したローターを押し付けたまま、ゆっくりと胸からお腹へ、その下を目指して擦りながら下ろしていく。

 

「んっ?! はッ、そ、そっちは……っ」

 

どことなく静止を滲ませるような口ぶりに反して、その手は動いていない。どころか、逆に自ら動きを制限するように握りしめるあかり。

素直になったなら、こちらもちゃんと応えてあげねばなるまい。

 

「おっぱいだけじゃなくおまんこでも体験しておかないとダメだろ?」

 

くぃっ――と、なだらかなお腹の下、女の子の一番柔らかい峡谷へとローターを軽く沈み込ませる。

 

「っやあぁぁぁあぁッ!!」

 

瞬間、あかりの両脚全体がぎゅっ、と強張って、口からは甲高い嬌声が奏でられた。

 

「やッ?! これ――すごいっ! おっぱいよりッ、敏感なとこっ、じんじんして――ッ! これじゃ、すぐ――っ」

 

その言葉が本当だと、あかりの股が触れている脛部へ伝わる、熱く湿った感触が主張する。

 

「いいよ。大丈夫、我慢せずイっていいからさ」

 

ぐいっ――と、言いながら少し強めにローターを埋める。

 

「はにゃッ?! あっあっあっ――あぁぁぁあああぁっ! さっきより強っ?! ダメ――っ」

「おっと」

 

慌ててローターを離すも間に合わず、それと同時にぶるぶるぶるっ、とあかりは全身を戦慄かせ、先ほどより高い絶頂に至ったようだった。

 

「すまん、大丈夫だったか? 初めて使うのに、ちょっといきなり過ぎたよな」

「いえ、大丈夫……です……っ、けど……」

 

慌てて電源を落としたローターに続いて、漸く身体の戦慄きが止まったあかりはこちらを仰ぎ見る。

 

「……もう、今ので準備、できちゃって……」

その目はしっとりと濡れ、視線でも誘うようで。

 

そして膝の間でねっとりと張り付くような熱を帯びた湿度も、その言葉が本当だと証明していた。

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