Skebでリクエストいただいたものです。ありがとうございました。
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くいさんへ
リクエストありがとうございました!
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貧民窟は一種の恥部として扱われている。そもそも公的な地区ではない。水害の多さゆえ放棄された土地に、食詰め者、脛に傷を持つ者が集まって作りあげた無法地帯だ。
狭隘な路地や暗がりばかりで、治安も悪い。盗みや喧嘩は日常茶飯事、死者や行方不明者も年に数名出る。女子供は決して足を踏み入れるべからずというのが、共通認識だった。
そんな危険地域を、しかも深夜に、堂々とゆく女がいる。紅美鈴だった。
里でも噂になるほどの美女であり、かなり悪目立ちしている。鮮やかな赤髪に、活力あふれるぱっちりと開いた瞳。人当たりの良さそうな顔立ちは、道を歩けば十人中十人が振り返るほどだ。パフブラウスにチーパオ風のベスト、カンフーズボンの出でたちも、場所柄を考えれば上等すぎた。
どうぞ身ぐるみ引っぺがしてくださいと言わんばかりだ。実際、暗がりや物陰から、危険な気配を感じていた。少しでも隙を見せれば、すぐにでも襲われるだろう。
自殺願望でもあるのかと問いたださずにはいられない状況だが、本人は平然としていた。むしろ、頬が紅潮してすらいる。露草色の瞳に、期待が見え隠れしている。
目的もなしに、休みをとってまでこんなところを歩き回りはしない。路地を折れ曲がるうちに、ちょっとした広場に出た。
貧民窟においてすら底辺にいる、乞食たちの溜まり場だ。真夏の豚小屋に似た饐えた臭気と、腐敗した生ゴミのニオイが鼻孔を刺す。地面はジメついており、ところどころ吐瀉物や小便の染みが残っている。
あちこちにボロボロのゴザが敷かれ、粗末な骨組みに布がかけられている。彼らの「家」だ。時間が時間なので、住人のほとんどは眠りこけているらしい。誰も彼も、貧相な格好をしていた。
幻想郷中の貧しさをかき集めて煮詰めた場所だ。美鈴の存在は、宵闇の中でもあまりにも目立つ。広場の入口あたりに陣取っていた男が、不審げに眉根を寄せた。得体の知れないものを見る目だ。
「おい、姉ちゃんよう。何しに来たんだ? こんなトコに」
話しかけられたのは数メートル先からだ。にもかかわらず、不潔な人体特有のアンモニア臭が漂ってくる。風呂はおろか、行水すらろくにできないのだろう。黒ずんだ皮膚や、汚れの詰まった伸び放題の爪を見れば明らかだった。
「ココがどういうトコか、知らねえわけじゃねえだろう。襲われちまっても文句は言えねぇぞ?」
忠告するだけ、貧民窟においては相当親切な部類だ。とはいえ相対評価に過ぎない。男もまた、暗がりに潜んでいた連中と同じく、彼女に野蛮な目を向けていた。黄ばんだ不揃いな歯を剥き出しにし、ギラついた獣欲を隠そうともしない。
「あはっ……襲うだなんてそんな大それたこと、貴方たちにできるんですか?」
穏便に済ませるのが妥当だ。にもかかわらず、美鈴は自覚して波風を立てにいった。嘲りを含んだ声色と挑発的な目つきで返す。
効果は覿面だった。常に負い目に苛まれている彼らは、他者からのそうした視線に敏感だ。男の顔に怒りが浮かぶ。目の前の思い上がったオンナに、己の分際を思い知らせてやらねばならぬと語っている。
「なんだ? お前……人が親切にしてやったら、調子に乗りやがって。どうなっても知らねえぞ。……おぉい、お前ら! すげぇ上玉のオンナがいるぞぉ!」
男が声を張り上げれば、何事かと浮浪者たちがねぐらから這い出す。庭石をめくったら、得体の知れない虫がゾワゾワと溢れだしたような様子だった。数でいえば何十ほどにもなる。大して面積もない広場によくもまあと、関心せずにはいられない。
乞食どもは、最初こそ叩き起こされて不満げにしていた。が、美鈴を見るなり、目をいやらしく細める。不揃いな歯を剥きだしにして、悪臭漂う吐息を漏らす。
「へへ、お嬢ちゃん、迷子かぁい?」
「こんな夜更けに一人で出歩いちゃァダメだろォ~? 怖いおじさんたちに何されるか、分かったもんじゃねぇからなぁ?」
猫撫で声で語りかけながら、ぐるりと取り囲んでくる。台詞こそ気遣っている風だが、逃がさんぞと声色が語っている。
誰も彼も、ろくな生活を送っていないせいか、痩せぎすで顔色が悪い。そして、目に獣欲をギラつかせていた。今日の飯にありつけるかも怪しいのだから、女を抱ける機会など滅多にない。性欲は溜まる一方なのだ。
かつては彼らにも、他人をそんな目で見てはならないという良識があったかもしれない。が、明日をも知れぬ荒んだ暮らしにあれば、他者への思いやりなど喪われる。結果として、最低最悪の強姦魔集団が育っていた。
「嗚呼……」
漏らしたのは、恐怖ゆえの呻きではない。陶然たる溜息だった。不躾きわまる下劣な視線。下衆の目つきこそを、己は求めていたのだ。
美鈴は幻想郷でも有数の武術家だ。紅魔館への侵入とは別に、腕自慢が手合わせを願って、引きも切らず訪ねてくる。
己の研鑽に努めるストイックな者もいれば、ただの荒くれもいる。中には、下品な欲をぶつけてくる輩もいた。美貌や恵まれた肢体を舐めるように眺め、俺が勝ったら抱かせろよ、などと抜かすのだ。
負ければ、きっと相手が満足するまで嬲られ、惨めに使い捨てられるのだろう。女性として受け入れがたい、屈辱的で恐ろしい想像は、一方で甘美に感じられた。被虐趣味と破滅願望を備えていたのだ。
もちろん実現させるわけにはいかない。紅魔館の顔に泥を塗ることにもなるし、腕比べである以上は全力で相手せねば失礼だ。なので、薄暗い欲求を心中に押しとどめてきた。
とはいえ、欲望を抑え続けるのも、健全な在り方ではない。妖怪とは精神面に強く依存した存在であるから、尚更だ。欲望は膨れてねじくれ、自慰の回数がずっと増えた。なおも足りず、結局は発散の場を求めた。
その果てが、今だ。かつて己をいやらしい目で見てきた、ごろつきや浮浪者ども。そのねぐらたる貧民窟に、自ら足を踏み入れた。狙い通りの結果となり、内心ほくそ笑んでいる。
「こんだけの人数だぜ、逃げられると思うなよ?」
「このへんがやべぇってのは分かってたろ? それで一人でノコノコ来たんだ、自業自得ってもんだよなぁ」
ニタニタと笑いながら、男たちは包囲網を狭めてくる。酸っぱい体臭が、じわじわ強まっていく。
実のところ、何の問題にもならない。美鈴は妖怪で、武術の達人でもある。有象無象を数だけ集めても、なんら脅威ではなかった。撃退は容易だ。
「ああ、降参します、ですからどうか命だけは……」
ただし、出来るのと実行するのは別問題だ。せっかく、犯されにきたのだ。すばらしい好機を、みすみす逃すわけもなかった。
諸手を挙げて、降伏の意思を示す。先ほどとは打って変わった、媚びへりくだった声色だ。
もちろん、男たちが許すわけもない。ふだん社会の最底辺で暮している連中が、自分よりも下の者を見出したのだ。いたぶるに決まっていた。
「あぁ? 降参だぁ? 嘘くせぇなぁ、信用できねぇぞ」
「まったくだ。いっぺんシメてやったほうがいいんじゃねぇか?」
「そんなぁ、この通りですから、痛いのは……」
「いーや、ダメだね」
下手に出るほど、連中は調子に乗る。目の前の牝をどう嬲り者にしてやるか考えているのが、向けられる視線からありありと感じられる。一体何をされる――してもらえるのか、後ろ向きな期待に胸が高鳴っていた。
「よぉし、それじゃぁ、俺らの性欲処理に付き合ったら許してやるよ」
「ぎゃはは、そりゃいい! こんだけの美人でデカチチの女だ、気ン持ちいいだろうな~。アッ、考えただけで出そう……」
来た来たと、内心でにんまりと恵比寿顔になる。思わずニヤけてしまいそうになるのを我慢して、一生懸命悲しげな表情を保っていた。
「性欲処理だなんて、そんな、困ります」
「何が困るだァ? それとも、グチャグチャになるまでボコられてぇのか!? アッ!?」
「おら、さっさと脱げよォ、脱いでエロボディ見せろよ、見せねぇと、どうなるか分かってんだろうな!」
「分かりました、分かりましたから……」
惨めなフリをし、脅されて仕方なくというふうを装いながら、嬉々として従う。自らの衣服に手をかけ、衆人環視のもとで一枚一枚脱ぎ捨てていく。即席のストリップショーを、男たちはかぶりつきで、目を血走らせて見つめていた。
ベストを脱ぎ、パフブラウスのボタンを一つ一つ外す。隠されていた身体が露わになる。
きりりとしながらも穏やかさを感じさせる眉に、柔和ながら芯の強さもうかがえる瞳。ぽってりとしながらも分厚すぎない唇と、柔らかで朱の差した頬。どれをとっても、美鈴は文句のつけようのない美女だ。里へ買い出しにいけば、あの美人はいったい誰だと噂されるほどだ。
体つきも負けず劣らずだ。普段の中華風の衣装からも、弾ける瑞々しさがうかがえる。露わになってみると、なおのこと素晴らしい。
鍛えているために、実用的でしなやかな筋肉に覆われている。一方で、出るべきところはしっかりと出た女性らしいボディラインも描いている。外仕事なのでよく日焼けているが、染みやそばかすは一つもない。ふるいつきたくなるほどの、滑らかな肌だった。まさに、男好きのする体つきだ。
しっかりした首に、胸鎖乳突筋のラインがうっすらと斜めに走る。息を呑むデコルテラインを目で追えば、やがてなだらかな肩の稜線と合流する。三角筋のわずかな膨らみがフェティッシュだ。
服の上からでも、巨乳なのは分かる。が、こうして脱ぐと、想像以上だったと思い知らされる。白のレースブラに象られた乳房は、カップにしてJ。「巨」どころか「爆」の字を冠するべき、ダイナマイトバストだった。深い谷間は、指が入るどころか腕ごとすっぽりと覆い隠しそうな勢いだった。
武術において体幹の重要さは語るまでもなく、美鈴も重要視していた。それは肉体美にも繋がっている。腹はすっきりとくびれて、ブレのない美しいウェストラインが形成されていた。腹筋・腹斜筋ならびにインナーマッスルの賜物だ。ほんのりと浮かぶ筋肉の輪郭が、なんともセクシーだった。
ズボンも下ろす。目に飛び込むのは、サイドフリルのレースショーツの、輝く白だ。女性らしく豊かに広がった下腹を隠し、飾り立てている。
にしても、同性からすら惚れられそうな体つきだ。バスト・ウェスト・ヒップが、いわゆる「ボン・キュ・ボン」の、見事なアワーグラスボディをなしている。それでいて不自然なところがなく、自然かつ健康的なのだ。匂い立つほどのセックスアピールがあるのはもちろんとして、よりプリミティブな素晴らしさがあった。
すらりとした脚が良い例だ。きっちり仕上がった大腿四頭筋・内転筋・ハムストリングスと下腿三頭筋による、蹴り技に最適なビューティフルレッグだった。
「おぉおお~……」
「その、脱ぎましたけど……」
「……あ、ああ? 何言ってんだ、下着も脱ぐに決まってんだろ! ホレ、さっさと見せるんだよォ!」
現れたものが、想像以上だったのだろう。男たちは呆気にとられ、惚けたかのごとく目の前の肉体を見つめていた。
が、やがて己を取り戻した。生来の欲深さを発揮し、下着の内に隠されたものまで暴こうとする。そう来なくっちゃと、内心で笑顔を浮かべた。
言われるがまま、背中に手を回す。ホックに手を掛ける。男たちは固唾を呑んで、足跡のストリップショーに見入っていた。なにせ、こんな美味しい機会は今後一生訪れるかわからない。一瞬たりとも逃さず、網膜に焼き付けようとするのは当然だった。
ホックが外れる。戒められていた乳房が、ばるんっ! と暴れでる。おおおお! と、男たちから歓声まじりの吐息が漏れた。なにも大げさなリアクションではない。実際、現れたのは、視覚の暴力と称すべきものだった。
ブラジャーは複数の機能を備えている。それ自体がファッションであると同時に、乳頭を保護し、サイズアップして、支える。美鈴の場合、前半ふたつはともかく、後半については果たせていなかった。
たわわなるバストは、水増しするどころかぎゅっと戒められていた。解放されてみると、想像以上のたわわさだ。前方に突き出した魅力的な円錐形は、いわゆるロケットおっぱい、長乳だ。独特な形状ゆえ、実サイズ以上の視覚的暴力となっていた。
その助けとなっているのが、たゆまぬ鍛錬によって培われた大胸筋・小胸筋・前鋸筋だ。重力に弱く垂れがちな乳房を――これだけ大きければなおさらだ――支えている。結果、型崩れなく瑞々しくつんと上向き、弾力と柔らかさを兼ね備えたダイナマイトバストが実現していた。
乳輪は全体に対してバランスが取れている。他者と比べれば、カップ数相応に広いといえるだろう。肌の色を濃くした褐色で、ふっくら盛り上がっている。吸い付きたくなるパフィーニップルだった。
「おい、見ろよあれ」
目ざとい数人が、ある事実に気付く。乳頭が、ぷっくりと膨らみつつある。下衆共の慰みものにされんとしている、待ち望んでいたシチュエーションに、性的興奮を覚えているのだ。
「おいおいおい、なんだこのオンナ? 輪姦されそうになってんのに、期待してやがんのか?」
「とんだド変態だぜこりゃぁ! ヒヒッ、こりゃすげぇ拾いもんだな!」
途端、男たちが沸く。今までは、どこか遠慮が見受けられた。美鈴があまりに上玉すぎるものだから、自分たちが本当に手を出して良いのか? と、内心で引っかかっていたのだ。
だが、自分から犯されたがり、興奮する痴女となれば話は別だ。そんな最低の女、レイプしていいに決まっている。
「違います、これは……」
「おいおい、何が違うってんだぁ!? 動かぬ証拠があるじゃねぇかよぉ!」
「おら淫乱、とっとと下も脱げ! マンコしてほしくてしょうがねぇんだろうが!」
狂気じみた表情すら浮かべて、脱げ脱げと要求する。誰も彼も、身に纏ったボロの内側で、モノをいきり立たせていた。
「嗚呼、そんな……」
などと呟きつつも、命じられるままショーツのサイドに指をかける。ゆっくりと下ろしていく。レッグホールから左脚・右脚の順に抜かれる。全男性垂涎のアンダーボディが、月光の下に晒された。
露わになった三角州では、髪色をやや濃くしたスペクトラムレッドの縮れ毛が生い茂っている。丁寧に整えてこそいるが、密度は結構なものだ。赤毛で目立つのもあって、かなり濃く見えた。
陰唇は薫るほどのフェロモンを漂わせている。わずかにはみ出した小陰唇が、食肉花の花弁を思わせた。ただそこにあるだけで、むせ返るほどのいやらしさだ。
「おい、何してんだ、自分で広げてみろよ」
「わ、分かりました……」
怯えた演技をしながら、嬉々として従う。腰を前方に突き出して、誰にも秘められるべき裂け目を指で割り開く。
露わになったヴァギナでは、コーラルピンクの粘膜がときおりヒクついている。外気に触れたことによる反射的な収縮であり、そしてなにより、期待によるものだ。女性器特有の香りがほんのり漂って、雄を誘惑していた。
「おっほ、おほっ、すげぇ、生マンコだ」
「おい、どけよ、見えねぇだろうが、ブチ殺すぞ!」
男たちは集い、場を奪い合いながら、開陳されたその内側を見ようとする。本邦でテレビジョンが出回り始めたころ、人々が電気屋に集まった光景と似ていた。違いがあるとすれば、あまりにも殺伐としている点か。動機が性欲であるゆえ、誰も彼も目を血走らせており、殺気立っていた。
「あぁっ……」
そんな風に見つめられたら、堪えられない。腹の奥がキュンッ、キュンッと疼く。粘膜も収縮する。潤みが分泌され、裂け目を濡らしていく。
「おっ!? コイツマン汁垂らしてやがるぜ!」
「乳首もさっきより勃起してやがるし、やっぱエロ女だなぁ!」
「オイもう演技しなくていいぞエロ女、お望み通りレイプしまくってやるからよぉ、ギャハハハ!」
しばらくは、集団陵辱される哀れな女を演じようかと思っていた。とはいえ、しょせんは付け焼き刃の演技だ。バレてしまったなら、別に取り繕う必要もないだろう。
「はい。私、紅美鈴は、最低最悪の男たちに踏み躙られたくて、こんなところまで来てしまう、淫乱女です。どうか皆様の、臭くてきったないおチンポで、私を滅茶苦茶にして、ボロ雑巾以下の存在に落としてくださいませ……あっは」
自らの破滅的な欲望を開陳する。言葉を並べるのがあまりにも気持ちよく、それだけでゾクゾクと身体が震えてしまった。男たちはいよいよ彼女を自分たち以下と見定めたらしく、ニタニタと高慢な笑みを浮かべていた。
「ぎゃはは、最低最悪だの、臭くて汚いだの、言ってくれるじゃねぇか」
「あ~あ勿論いいぜ、その臭くて汚いチンポ漬けにして、オンナとして終わらせてやるからよ、覚悟しろや」
「ほれ、マンコ代に脱いだ服全部よこせよ、それくらい当然だろ?」
調子に乗って、そんなことまで要求する始末だった。
着替えは持ってきていない。身ぐるみ剥がれれば、素っ裸で紅魔館まで帰る羽目になる。流石に断るべき場面で、しかし美鈴は頷いた。脱ぎ捨てた衣服をまとめると、男たちに差し出す。
「おほっ、生パンティだ、うははは牝臭ぇ~」
鼻に押し当て、フゴフゴと臭いを嗅がれている。羞恥とない交ぜになった恍惚を覚え、股穴を疼かせた。
「おら淫乱、キッスの時間だぜぇ」
浮浪者の一人が近づいてくる。鼻を刺すアンモニア臭を感じた。剥き出しの歯は黒ずんでおり、不潔さを強く感じる。
「あっはぁ……」
「おいおい、何興奮してんだっつうの。本当、アタマ終わってやがるな。ペッ!」
罵倒しながら、唇を窄める。生暖かい汁が、べちゃりと頬へ付着した。唾を吐きかけられたのだ。
「っぐ」
真夏の炎天下で放置した水槽を思わせる、饐えた汚臭を放っている。生理的な防衛反応として、横隔膜がせり上がった。
身体は、間違いなく目の前の相手を、不衛生で危険だと判断している。だというのに、美鈴は期待を込めて彼を見つめていた。瞳を閉じ、唇を軽く突き出して見せる。
「むぢゅぅううっ」
「んふっ、んぅうん……」
黒ずみネトついた掌で、両頬を包まれる。そのまま、唇を奪われた。ぶぢゅぅうう、と擬音が鳴りそうなくらいの、ねっとりした接吻だった。
「ぢゅるっ! ハフッ、レロレロッ、ンヂュルッ、ぢゅるぢゅるぢゅるっ」
「んふぅん、れろぉ、んちゅっ、ちゅっちゅ、んちゅぅん……」
もちろん、ただ唇同士を触れあわせただけで終わるわけもない。男はあろうことか、そのまま舌を口内にねじ入れてくる。
ヤニとアルコールの匂いを纏うネバついた舌が、口内粘膜を探ってくる。ぐちゅぐちゅと音を立てながら、歯茎や口壁を舐め回してくる。
美鈴も美鈴で、拒みもせず受け入れていた。むしろ、彼の動きに合わせて、舌を蠢かしている。繋がった口腔で、ヌルヌルと舌同士が愛撫し合っていた。ときおり、押しつけられた唇の狭間から、チラチラと姿がうかがえる。蛞蝓の交尾を思わせる、淫靡な光景だった。
「ぢゅるるるっ」
「ングッ」
送り込まれた汁が唾液だと、最初分からなかった。ヘドロを思わせるネバつき具合で、腐敗した魚のごとき臭気を漂わせている。反射的に吐き出しそうになったほどだ。えずいたことで、目にうっすらと涙が浮かぶ。
が、表情は次の瞬間、蕩けた。もちろん、酷い扱いなのは理解している。だからこそだった。こういう、最低最悪の扱いこそを、自分は求めていたのだから。
「んちゅっ、んくっ、んぢゅる、レロッ、れる、んちゅぅん」
「ンホホッ」
注がれる汚濁を飲み下すのは、当然といえた。反対に、自らも唾液を送り返す。男は目を細め、喜色を浮かべていた。
透明な糸が口端から滴り落ちるほどの、情熱的なキッスだった。結婚直前のカップルでも、こうはいかない。むっちゅむっちゅと、柔らかで瑞々しいリップが圧力によって形を変えていた。
「へへへっ、もう我慢できねぇ! このカラダ、好き放題させてもらうぜぇ?」
「ンッ」
男たちはじっと、目の前で繰り広げられる卑猥なベーゼに見入っていた。が、次第に堪えられなくなる者がでてくる。のしのしと彼女に近づき、後ろからおもむろに両乳房を鷲づかみにする。土埃にまみれた指が、柔肉に食い込んだ。
「ウヒョッ……こりゃ、こりゃすげぇ、うひょぅ!」
「ンッ! ふ、んぅんっ、んくっ、んっんっ」
ひとたび触れれば三日は手から感覚が消えないほどの、魅惑の感触だ。女に飢えまくった連中からすれば、ご馳走中のご馳走だろう。男は目の色を変えて、美鈴の乳房を揉みしだく。
むにゅんっ、むにゅんっと、弾力あるバストが圧力に応じて自在に形を変える。その光景自体が卑猥だった。
まして、揉まれる女が――しかも極上の美女が――感じる素振りを見せている。今も濃厚接吻を繰り広げる唇から、甘い声をこぼしているのだ。もはや暴力といっていい。
「あぁ、たまんねぇ、やっべぇ、やっべぇ」
男はもう、夢中だ。指から伝わる幸福な感触に、脳味噌が絶頂しているのだ。やべぇやべぇと繰り返しながら、乱暴な指使いを繰り出している。
「んふぅん、んちゅるっ、レロレロ……んぅっ!」
むにゅんむにゅんと、掌からこぼれるほどのJカップバストが揉みしだかれている。指が沈み込む様は、それだけで雄を射精に導くほどだ。
滑らかな肌に、手垢が揉みしだかれて台無しになっていく。普通の女なら、泣いて嫌がるのだろう。だが美鈴は、ずっと抑え込まれてようやく自由を得たマゾヒズムは、むしろ悦んでいた。もっともっととばかりに、媚びた声を漏らしている。
自らの愛撫で、女が感じる。ストレートの男性にとって、これほど自己愛を高めてくれる現象はない。まして彼らのごとき、社会の最底辺であれば、もはや麻薬にも等しかった。
「へへへっ! おちち揉まれて気持ちいーのってか!? こんなに乳首ちゃんもボッキさせやがってよう、おらっ、もっと気持ちよくしてやるよ!」
「んぅうううっ!」
乳頭はぷっくり膨れていた。乳全体のサイズ相応に大きな性感帯を、男は親指と人差し指で摘まむ。そのまま、ギュゥッと潰す勢いでつねってきた。
まず感じたのは痛みだ。神経の集中した部位を虐められたのだから当然だ。そして快感が全身を突き抜ける。もっともっととばかりに、胸を突き出した。
「オイオイ何感じてんだっつうの、ホレホレ、これがいいんだろうが、おおん!?」
「んぐぅっ! クゥッ、くふ、んぅうんッ!」
摘まみ上げたまま、ぎゅうぎゅうと引っ張られる。Jカップの長乳が形を変えていく。喉の奥から溢れるのは、悲鳴というより嬌声に近かった。
「おいおい美鈴ちゃんよ、なぁに腰モジつかせてんだ? お?」
また別の男が近づいてくる。彼の狙いは、美鈴の下半身だった。ピシャリと、尻肉を叩かれる。鍛えられた大臀筋の上に適度な脂肪が載って作られる魅惑のヒップが、ぷるんと弾んだ。
もじもじと擦り合わされていた太腿――その狭間に隠された楽園が目的地だ。両膝の間に手を入れられ、割り開かれる。恥部を開陳しようというのだ。拒む彼女ではなかった。力に従い、がに股を開いた。
秘部は猥褻な姿を晒している。とろぉ……と、透明な蜜が滴る有様だ。野蛮な視線が、剥き出しの肉貝に注がれている。へこっ、へこっと腰をくねらせれば、歓声があがった。
「へへ、もう濡れ濡れマンコじゃねぇか。疼いちゃってしょうがねぇんだろうが、ええ?」
「ンッ、ンッ、ふぅっ、くぅうん」
ぬちっ、ぬちっと音が鳴る。小汚い指の腹が裂け目へ押し当てられ、擦り上げていた。相手の許可を得ることもなしに、当然の権利のごとくだ。
甘やかな快感に、膝は小さくカクついている。もっと虐めてほしいとばかりの声を漏らしている。
「へへへ、エロ汁垂らしやがってよ、糸ひいてるぜぇ? おい」
言葉に偽りはなかった。黒ずんだ指先では、性的興奮にネトつきまくった愛液が糸を引いていた。仮に「怯える弱い女」の演技をまだ続けていたとしても、これでは淫乱だとバレていただろう。カラダが大根役者すぎた。
「ぅンッ……!」
指先に、ぐいと力が込められる。すでに泉のごとく淫汁を溢れさせている裂け目は、いとも簡単に異物の侵入を許す。というか、むしろ積極的に呑み込んだ。
「おほっ、こりゃすげぇ、チンポ突っ込んだら気持ちええだろうなァ~」
男の言葉は下品だが、美鈴の穴の特徴を捉えていた。無数の襞が蠢いてヌルヌルと指に絡みつき、奥へと誘い込んでくる。まさしく、男根を愉しませるために存在するかのようだった。
「ンゥン……」
美鈴を見る男の目は、あとで実際に突っ込んでやるから覚悟してろよと語っている。対する美鈴が漏らしたのは、期待の籠もった溜息だった。
「んじゃそん時までに、せいぜい解しまくってやらねぇとなぁ! ほれほれっ!」
「ンッ、んぉうっ! ぉんっ!」
解すとはいうが、とてもそんな勢いではなかった。ねじ込まれた人差し指と中指がが踊り、激しく抜き差しされる。ぐちゃぐちゃぐちゃと、淫音を上げる。
膣肉がめくり上げられ、性感神経が刺激される。特有のエクスタシーが背骨を通じて脳味噌へ叩きつけられる。品のない声をあげながら、腰をヘコつかせる。
「んぅんっ! くふんぅん、ンッ、ぉおんっ!」
「へへへ、いやらしく感じちゃってよぉ、そんなに俺のテクがいいかよ、おお!?」
答えはノーだ。相手を感じさせるためではなく、自らが愉しむためだけの指使い。醜い嗜虐心とつまらない征服欲を満たすためだけの乱暴な愛撫は、巧いとは決して言えない。むしろ下手糞の部類だった。
にもかかわらず、彼女は確かによがっていた。このように自分勝手で独り善がりな輩の、ちっぽけな満足のため使い潰される被虐的悦びに酔いしれていたのだ。
「ぉっ、おっぉおんっ」
へこへこと腰をくねらせる。男が指を踊らせるたび、淫蜜がぷしぷしとしぶいている。濃厚な牝臭を纏った汁は、やや黒ずんでいた。行水どころか、身体を拭くのもままならぬ暮らしで指にも溜まった汚れが、肉穴でこそぎ落とされているのだ。
己のカラダが滅茶苦茶にされている。恐怖し嫌悪すべき場面で、美鈴が覚えるのは恍惚だった。
「オほっ」
「ぉおっ、こりゃいいや」
狂った欲求を抱えてはいるが、美鈴は善良な人格者だ。人に何かしてもらったらお返しする、当たり前の作法が身についている。股を弄って気持ちよくしてもらったのだから、股を弄って気持ちよくしてあげるのが当然だった。
両手は自然と、近くに立っていた男たちの下半身へとそれぞれ伸びる。衣服とも呼べぬぼろきれの内側に、白い指先が忍び込む。生暖かく蒸れきった布の内で、汚れまみれのペニスに触れる。
ヌチャ……と、ネトついた感触が掌を通じて伝わってくる。垢や得体の知れない汚れにまみれたモノは、おぞましい感触をしていた。
「おほっ、ぉッ、おっ、ォウッ!」
「おぉお、っこりゃやべぇ、すぐ出ちまうぅう」
それにも怯まず、むしろ嬉しげに目を細めながら、竿の形を確かめるがごとくゆっくりと扱き始める。両手合わせて十の指でもって、二本の竿を弄ぶ。本人にとってすれば、挨拶程度の軽い愛撫だ。けれども、彼らからすれば何年、下手をすれば何十年振りの、センズリ以外による刺激だ。ガクガクと腰を震わせながら、涎を垂らすくらいの勢いで感じていた。
「おいっ、コラ淫乱女っ、何ソイツにばっかイイ思いささせてやがんだっ」
「俺のチンポも扱けっ、扱かねぇとどうなるか分かってんだろうなッ!」
男たちは俄然沸き立ち、彼女に詰め寄る。こうなるとペッティングどころではない。たっぷり数分間も続いたキスを中断する。ようやく離れた唇から伝う、腐臭漂う唾液の糸を、ちゅるりと啜った。
「皆さん、どうか落ち着いてください、ちゃぁんとご奉仕させていただきますから」
男たちの前に跪く。途端、誰も彼も、陰茎を露出した。ずずいと突き出してくる。
貧民窟は不法な地区であり、正常な社会保障からは外れている。その中での暮らしは、当然楽ではない身を清めるというのは、かなり贅沢な行為であった。
従って、差し出された一物には、汚れが溜まりまくっていた。形が立派かどうかなど関係ない。全体に、特にカリ首を中心に、白いペースト状の恥垢がびっちり張り付いている。包皮の内側に留まり続けたせいで、腐臭すら漂わせている。根元の陰毛は老廃物をたっぷり吸ってゴワつき、半ば固まっていた。
それが、何本も並べられているのだ。吐き気を催すえげつない刺激臭で、目に涙が浮かぶ。呼吸すらままならないほどだった。
しかも中には、危険なモノすらあった。つまり、亀頭や裏筋に異様なイボがボコボコと浮かんでいるのだ。薄黄色い半透明の汁を、じゅくりと滲ませていたりもする。なにかしらの病に冒されているに違いなかった。
「あぁん……すっごく素敵……こんな強くて格好良いおチンポに、ご奉仕させていただけるなんて……」
美鈴の反応は、常識的に考えて想定されるものとは真逆だった。目尻を垂れ下げ、熱く濡れきった吐息を漏らす。おっ広げられた股間を、自らの指で慰めている。頬は紅潮しており、一刻も早く滅茶苦茶にされて、破滅的願望を満たしたいと言わんばかりだ。変態と罵倒するだけでは到底足りない、あまりにどうしようもない有様だった。
「あはぁ……レロッ、レロレロレロ……」
口を開いて、舌を躍らせる。どう見ても、何かを舐め回すそぶりだ。この場合の「何か」が何であるかなど、考えるまでもないだろう。さらには両手で、手淫のジェスチャーをも繰り出す。
普段ならば絶対にしない、下品極まる仕草だった。ずっと押さえてきた欲望が、ここぞとばかりに暴走していた。
「へ、こんなチンポ見て興奮してるとか、マジで頭イカれてんじゃねぇのか!? このキチガイ女がよう!」
頬に軽い衝撃が走る。ビンタされたのではない。それも、平手によってではない。いきり立つ肉棒によってだ。恥垢でヌルつく肉竿を、顔面に擦りつけてくる。ぬりゅっ、ぬりゅっと、気色の悪い感触が伝わってくる。おぞましいペーストが、皮膚細胞に塗り込められていく。
「はぁぁん、あぁ……っ」
そんな風にされたら、百回洗顔しても悪臭が取れなくなってしまう。嗅覚を駄目にする汚臭で鼻孔をヒクつかせながら、思わず股間を弄ってしまう。本気になれば一分とかからず全滅させられる相手に媚び、雑巾以下の扱いを受けている。あまりにも素晴らしかった。
赤黒い、グロテスクな亀頭に唇を近づけていく。間近でみるに、汚れまみれで、吐き気を催す。汚物といって差し支えない陰茎に対して、美鈴はそのまま、口づける。
「むちゅぅううっ」
吸い付く音が聞こえるほどの、濃厚なキッスだ。今日のためにおろした口紅の痕が、べったりと残る勢いだった。
ほんの挨拶程度の行為でも、脳味噌を強烈な衝撃が突き抜けていた。痺れる苦味とアンモニア混じりの汚臭が、感覚に叩きつけられていた。
横隔膜がせり上がる。嘔吐反射だ。肉体の防衛機構が、お前コレはヤバいぞと本人に告げていた。そして、そんなモノに今から奉仕するのだと、恍惚に浸っていた。
「むっちゅっ、んちゅっ、んちゅんちゅ、むふぅん……えぁあ」
何度も、唇を押しつける。先走りをだらだらと滴らせる汚竿を、涎でベトベトにしていく。唇の痕がいくつも残されていく。
「あもっ……んふぅううん……」
もちろん、それだけでは終わらない。大きく口を開き、恥垢まみれの汚物を、口内に迎え入れる。根元まで、ずっぽりとだ。
口いっぱいに、えげつない味と臭気が広がる。先ほどまでのペニス・キッスで感じていたものを、数倍、いや数十倍濃くしたかのようだ。さらに、鼻筋は男の下腹部――汚れで固まりゴワついた陰毛に埋もれている。あえて深呼吸をすれば、汗と排泄物の臭気が、容赦なく流れ込んでくる。
意識が揺さぶられ、視界が暗くなる。股座を弄る指は止まらず、クチョクチョクチョッと猥褻水音をまき散らしていた。目尻は垂れ下がり、牝犬そのものの表情を浮かべている。こともあろうに、浮浪者のイチモツを咥えて、興奮しているのだ。
「ぢゅるっ、ぐぽっ、ぢゅるるるッ、ずよよよッ」
もちろん、ただ咥えるだけでは終わらなかった。頭を前後させて、肉棒をしゃぶりたてていく。ぐぽっ、ぐぽっと、空気の抜ける音が響く。
根元から先端までしっかりと奉仕する、熱烈なフェラチオだった。強制されて無理やりとは、傍から見てとても思えない。艶やかな唇は強く吸いつき、肉竿を扱き上げている。頬はぎゅっと窄められ、竿全体に対して内圧をかけていると分かる。
男根の根元のあたりに、うすら赤いラインが浮かぶ。唇から落ちた口紅が、どこまでしゃぶったかを喫水線よろしく示しているのだ。
「おほッ、おっ、ぉおおッ、ぉおお~ッ……」
色街でそうとう積んでも味わえない、情熱的な変態口淫だった。まして彼らには、オーバーなくらいだ。
男は魂の抜けたような声を漏らしながら、腰をヘコつかせている。今にも射精へといたっても、なんらおかしくはなかった。
「んもっぉっ、んちゅるる……レロレロレロレロレロ……」
しかも、それだけでは終わらない。顔面と下腹が密着するほど、深々と迎え入れる。柔らかな頬が、しきりにもごもごと蠢き始めた。
口内で、舌が躍っている。ヌルついた涎をたっぷり纏いながら、肉棒を文字通り隅から隅まで舐め回す。
「ぉあっ、おッ、ぉおおっ、たッまんねぇ~ッ」
鈴口や裏筋、カリ首を、舌先がなぞり回す。ジワジワ滲むカウパーを、ちゅうちゅうと吸い上げる。べっとりと付着したスメグマを、じっくりとこそげ取っていく。雑菌の塊といっていい排泄物の塊を、丁寧に味わって嚥下する。
浮浪者のチンカスが、己の肉体を構成する一部となる――悪夢じみたシチュエーションは、美鈴の破滅願望を大いに満たしてくれる。
そうしている間にも、舌の腹が肉竿全体を擦り上げていく。味蕾によるザラつきが、ペニスの快楽神経を刺激していく。
ぐちょぐちょと卑猥音が鳴るたび、口端から涎を垂れる。つぅう……と滴っては、地面や彼女の体を濡らしていった。
「オイこら、何お前だけイイ思いしてやがんだ、とっとと代われっちゅうのっ」
「あぁ!? ナニふざけたこと抜かしてやがる、今は俺がコイツにしゃぶらせてんだ、ブチ殺されてぇか!」
「んぽぁっ」
とはいえ、いつまでもそうしてはいられない。尽くすべき肉棒は他にも、何本もあるのだ。
男たちが醜い喧嘩を始めかけたところで、いったん、男根から口を離す。コルク栓を抜くのに似た音とともに、イチモツが解放され、ブルンッ! と跳ね上がる。恥垢まみれだったどうしようもない姿から一変して、つるりとした、男根本来の姿を取り戻していた。垢がどこにいったかなど、考えるまでもない。
「んはぁあ……」
吐息をひとつ漏らす。濃厚なペニス臭を纏っていた。消臭液をボトル一本丸呑みしても、きっと消えないだろう。涎や得体のしれない汁まみれの口元に、黒い縮れ毛が付着していた。
「むちゅぅう」
そしてまた、新たな魔羅に唇を近づけて、情熱的なキッスをする。いいかげん、味覚も嗅覚も麻痺しきって、馬鹿になっている。それでも、おぞましいモノに口づけた感覚は残る。口内に、じゅわじゅわと涎が溢れだしていた。汚物を洗い流すための、生理的反応だ。本人は、おしゃぶりのために活用する気満々だった。
「あむぅうんっ、ぢゅるッ、ぢゅぷっ、んふむ、ぢゅるぽっ」
大口を開けて咥え込む。ぢゅるぢゅると唾液の音を立てながら、頭を前後させていく。肉棒に吸い付く唇の隙間から、空気の抜ける間抜けな音が響いた。
間抜けと言えば、彼女の今の顔も大概だ。ひょっとこのように窄められた頬は紅潮し、汗や涎に濡れている。蕩けきった瞳もあいまって、お間抜けであり、そして比類なく淫らだった。
「オッオッオッ……、へへへっ、いいじゃねぇか便女が。俺は裏筋舐めが好きなんだ、よぉく覚えろよぉ?」
「ングッ、んちゅる、ぐぶっ。れろれろれろぉお……」
世間から蔑まれ、放置されてきた彼らは、基本的に卑屈だ。が、それはあくまで、自分たちより下の者が居なかったからに過ぎない。そうした存在が現れた今、男たちは調子に乗りまくっていた。
高慢な声色とともに、腰を軽く突き出して、彼女の喉を小突く。突如訪れた苦しさは、美鈴にとっては興奮をいっそう高めてくれるスパイスだった。従う義理もあるまいに、命じられるまま裏筋に舌を這わせ、チロチロチロチロ……と舐め回す。猛烈な尿臭と、カウパー特有のヌルつきからくる最低の味わいを愉しんでいた。
「んぽぁっ」
コレもまた、素晴らしいイチモツだった。とはいえ、彼にばかり尽くしてもいられない。また先ほどのような喧嘩になっても困るからだ。
「あもっ、んちゅぅっ、んぷっ、ぢゅるるぅん」
「おっほぉ、次はワシか、ぉお、この便器、気ン持ちええのぉ~」
手早く順番にこなしていくべきだろう。また、新たなモノを口内に迎え入れる。反りが強く、喉に刺さる塩気を纏っている。
癒着しかけの包皮を丁寧に涎でふやかして、舌先で剥いてやる。味覚が麻痺した今ですら、嘔吐反射が起きるほどの汚臭が広がる。たまらなくなって、恥垢を舐め取っていく。奥歯に押しつけて、じっくりと噛みつぶしていく。
「ぢゅるっ、ぢゅるる、れろッ……んはっ。あはぁん、おチンポおいしっ……あむぅん、ぢゅるっ、れろろっ……」
そうやって、次から次へと奉仕していく。うっとりした表情で、ときには譫言のように、ペニスへの賛辞を漏らしながら。
まさに取っ替え引っ替えといった様子だが、決して雑ではない。根元から先端までたっぷりと愛しながら、長さや太さ、好みの奉仕を覚えていく。極めて丁寧で、上等な仕事といえた。
なにせ彼女は門番。紅魔館を訪ねる者が最初に出くわす人物であり、ある意味で館の顔だ。心づくしの対応は、お手の物だった。
「おいおい、おキレーなツラが台無しだぜ、便女ちゃんよぉ」
誰かが蔑んだとおり、美鈴はすっかり、性処理のための便女に成り果てていた。美しかった表情も、浮浪者らの得体の知れない汚れや汁にまみれて、べとべとだ。口元や頬、額に、ゴワついた陰毛が張り付いている。胸元にまで唾液が滴って、テカテカと輝いている。
ただし、台無しという表現だけは間違いだと断じざるを得まい。これだけ汚れてなお、彼女の美しさは損なわれていなかった。酷い有様なのは確かだが、代わりにむせ返るほどの淫猥さを獲得していたのだ。
「へへ、たっまんねぇよなぁ……オッ! おっ!」
十を超える竿に対して、口が一つではあまりに不足だ。両手も駆使していた。武術――究極的には人を殴る技――を納めながらにして滑らかな手指でもって、汚れでネチャついたペニスを扱き上げていく。嫌がっている風にはまったく見えない、娼婦も顔負けの情熱的指技に、男たちは腰をカクつかせている。
それでも、同時に相手できるのは三人だ。あぶれた者は、めいめい自分でせんずりをこいていた。目玉が飛び出るほどの美女が最低最悪のイチモツへ、媚び媚びのフェラチオを繰り出す様は、それ自体が極上のオカズであったのだ。
グチュグチュレロレロ、シュッシュッニチャニチャニチャッと、聞き苦しい音が場に響いている。モノを扱く腕の動きが、図らずも鰻屋の店先で団扇をあおぐような効果をもたらしている。美鈴の鼻孔へ「芳香」が押し寄せ、股穴をヒクつかせていた。
「そぉら、そろそろ出すぞ牝豚ァ、受け止めろよぉ」
「こっちもだ、一滴でもこぼしてみろ、ボロ雑巾になるまでボコボコにしてやるからなぁ!」
「あはっ……えぁぁ」
幻想郷においても、肉弾戦で美鈴に勝る者は少ない。ボコボコにするなど大言壮語もいいところだが、彼女は嘲笑わなかった。少なくとも、漏れたのは期待からくる笑いだった。
イチモツ奉仕を中断し、顔を上向ける。口蓋垂が覗けるくらいの勢いで、口を大きく広げる。舌を突き出して、レロレロと蠢かすおまけつきだ。
貧民窟の浮浪者に学などない。頭の回転は遅いし、察しも悪い。が、彼女の意図するところが理解できないほど、愚かではなかった。
つまり、どうぞここへぶちまけてください、という意味だ。なんとも挑発的な態度だった。
「そぉら、食らえ便女が!」
「ザーメンで窒息させてやらぁ!」
銃口のごとく、鈴口が彼女へ向けられる。そのまま、男たちは興奮の頂点に至る。次から次へと、ペニスが炸裂していく。ぱんぱんに膨れ上がった陰嚢が萎み上がる。不自由な暮らしの中で溜まりに溜まった欲望を、思い切り解き放っていく。
ごみ箱にちり紙を放り投げるくらいの気安さで、無防備に開かれた口腔へとスペルマがぶちまけられていく。鼻を刺す臭気の出所たる、劣悪な遺伝子の塊が、ローズピンクの粘膜をべちゃべちゃと白に染め上げる。
それも、一人や二人ぶんではない。十を越すイチモツから注がれるのだ。口腔はあっというまに、最低最悪のプールと化す。果肉入りジュースよろしく、恥垢や陰毛がところどころ混ざっている。
遺伝子の溜め池を、ピンクの何かが泳いでいる。海面からサメがヒレを覗かせるのに似ていた。正体は美鈴の舌だ。
もはや何人分かも分からぬスペルマを、攪拌しているのだ。おぞましいと形容するのも憚られる汚汁を、よりしっかりと味わうために。
「そぉら、ザーメン化粧のお時間だぜぇ」
「んっはぁああ……」
距離にして一〇センチもないのだから、三歳児だって外すまい。それでも狙いをそらすやつがいる。もちろんわざとだ。
麗しき額から瞼、こめかみ、鼻筋、鼻頭、人中に唇、頬におとがい。顔面じゅうを、白濁が汚していく。メイクと混じって、どろどろになっていく。
「あっはっ! あっはぁあ!」
昨今においてはいささかならず正しくない表現だが、女は顔が命といわれる。であれば、これはもう、命を陵辱されているに等しい。おかげで、美鈴は興奮しきりだ。指は己の股穴を、ぐっちょぐっちょと掻き回している。飛び散った雌汁が、地面に牝臭い染みを作る勢いだった。
「んっはっ、んっくっ、んぐっ、んはぁっ」
喉を鳴らし、浮浪者のスペルマを嚥下していく。下手をすれば何十年と溜められてきた欲望は、餅と張り合えるくらい粘っこい。いつまでの喉にへばり付く、イガイガとした最低の喉越しに、脳味噌が絶頂を繰り返している。ぷしっ、ぷしっと、潮を噴いてしまうほどだ。乳首が痛いほど勃起して、興奮のほどを示していた。
「んはっ、んはぁあ……」
やがて、湯飲み一杯分くらいはあった濁液を、全て飲み干し終える。満足げな溜息は、強烈な海鮮臭を纏っていた。
「さぁて、前戯も終わったことだし、そろそろお待ちかねの時間だなァ?」
拷問じみたことをやらせておいて、前戯とのたまう。大した度胸ながら、たしかに間違いではなかった。本当の「お楽しみ」は、今から始まるのだから。すなわち、下半身の粘膜同士を擦り合わせる、性行為における最上位の営み。セックスの時間だ。
「あはぁ、きてください、淫乱牝豚の美鈴のおまんこにおチンポつっこんで、ずぽずぽして、びゅるびゅる中出ししまくってぇッ……」
イカ臭い恍惚の息を漏らしながら、ダイナマイトボディをくねらせて男達を誘う。ほんのちょっとやる気を出せばまとめて退治できる連中に組み伏せられ、嬲られ、性欲処理の玩具にされる。ずっと望んできたことが、今まさに実現しようとしている。声は感極まって、すっかり蕩けていた。
対する男達は冷静だった。殺気だった喧嘩をまた起こしてもおかしくない誘惑を前にだ。ガッつかずとも、もはや目の前の肉塊が逃げ出さないのを理解しているのだ。ゆえに、底意地の悪い笑みを浮かべ、ただ美鈴を見つめている。
「何言ってんだ牝豚が、中出ししまくれだぁ? お前みたいなキチガイ女相手に、貴重なザーメン無駄打ちしろってのかよ」
嘲る言葉が浴びせられる。イチモツを勃起させながらなので、説得力は皆無だ。けれども、美鈴は感じ入っていた。幻想郷全体を見渡しても、およそ底辺といえる存在から、性処理程度に使っていただくことすら拒否される。己がどれほど惨めな立場にあるかを、思い知らされる。
「どうしてもってんなら、そうだな。ここで俺らの公衆便女になるってんならいいぜ? 毎日毎日朝から晩まで口もマンコもケツ穴もフル回転でチンポ処理する楽しいお仕事だ。てめえにゃお似合いだろうが?」
「あっは」
公衆便女。人を人とも思わぬ、口にするだけで品位が喪われていく最悪の言葉。そんな地位に、誰が好き好んでなるだろう。
もちろん、自分だ。ぐちゃぐちゃに踏み躙られ使い潰されるためだけの存在なんて、最高じゃないか。うっとりしながら、返答する。
「なる、なります、ならせてください。皆様の公衆便女に。皆様のおチンポを上でも下でもしゃぶって、濃ゆぅいザーメンいっぱい搾り取らせていただきますから、どうかこのお下品精子脳女の美鈴を、共用おマンコとしてお使いくださいませ」
地べたに正座し、手を突き、額を擦りつけた。本邦に古くから伝わる、伝統的な請願の姿勢、すなわち土下座である。
「ぶはっ、なんだコイツ、悩みもしねぇのかよ。ウケる」
まさかノータイムで返答するとは思っていなかったのだろう。男達はゲラゲラと、目の前の気狂いを嘲笑う。
自分は誠心誠意、心を込めて、大真面目に答えたつもりだった。そうした決心を小馬鹿にされ茶化されるのも、被虐心をくすぐってくれる。地面に突っ伏した美鈴の表情は、たとえようもない恍惚を浮かべていた。
「よーし、いいぜ、なら便女にしてやる。……そうだ、便女なら便女と分かるように印がいるな? 忠誠の証ってやつがよ」
「おほ、それならこないだイイモン拾ったんだよ。カネにしようかと思ったが、俺らがこんなもん持ち込んでも盗品だと思われるし、使っちまっても良いだろ」
「思われるっていうか、拾ったもんパクッたなら盗品だろ、実際」
わざとらしい会話を挟み、男の一人が、懐から小さな装飾品を取り出す。暗紫色の宝石が輝く、ニップルピアスだった。ハートを模した、悪趣味な意匠が施されている。
なるほど確かに、セックスしたさに身分をも売り飛ばす、どうしようもない淫乱女の証としてはお誂え向きだ。ただ、美鈴はそれに、単なる身分証以上の意味を見出していた。
館に魔女が居候している関係で、美鈴には魔法やマジックアイテムについて、囓ったくらいには知識がある。特に、気を使う程度の能力を応用した目利きが得意だった。
男達はただのピアスと思っているらしいが、あれは紛れもない呪具だ。着けられると、着けた者たちに絶対服従となる呪いだ。力も奪い取られて、正真正銘の奴隷と化す。
「嗚呼……」
こうなってくると話は別だ。先ほどは公衆便女になるなどと宣言したが、あれはあくまで、プレイの一環だ。紅魔館を、主への忠誠を捨てたつもりはなかったし、満足したら適当に脱走するつもりだった。
要は、一連の行為自体、下衆共を使った特殊なオナニーだったのだ。だが、あんな代物を着けられれば、もはやごっこでは済まなくなる。絶対に受け入れるわけにはいかない。
今すぐこいつらをシバキ倒して逃げるべきだ。にもかかわらず、美鈴はそうしなかった。唾棄すべき未来が、とてつもなく魅力的に感じられたからだ。
かたや、ペニスとヴァギナ、強烈な快楽の日々。かたや、紅魔館とそこに住まう面々、主への忠誠。天秤はあっさりと前者に傾いた。燃え上がる変態性欲は、何を対抗馬にしたところで、抑えられなどしなかった。
「はい、どうぞ。どうぞ美鈴の、プリプリのスケベ乳首に、マンコ奴隷の証を着けてくださいませぇ……」
起き上がり、胸を突き出す。両腕でぎゅっと寄せるおまけつきだ。痛いほど尖った乳頭は、どうぞ私を貫いてくださいと主張している。
「へへ、よく言ったなァ? おら、動くんじゃねぇぞ……」
「はい、アッ――イッ――!」
ピアスの針が、乳首を貫く。傷跡が瞬時に塞がったのは、呪具の制作者の気遣いか。けれども、そんな細かいことをありがたがっている場合ではなかった。針が通った瞬間、込められた呪いが発動したからだ。
「あはっ、あああああああっ」
門番として培ってきた力が、技が、急速に失われていく。反対に覚えたのは、強烈な快感だった。長い間こつこつ溜めてきたものを、思い切り解き放つ――美鈴に知るよしもないが、その感覚は射精にそっくりだった。女としてあり得ない快楽に、脳味噌の神経は焼き切れんばかりだ。
「おッ……? おほッ、エロ女見て、チンポもビンビンだぜ、へへへ……」
奪われた力は、彼女の主、すなわち浮浪者達に還元される。十数名に分配されるとはいえ、鍛え抜いた武術家の力を得るのだ。そこの力自慢よりも、膂力においてずっと勝る。もちろんペニスも、いっそう力強くいきり勃つに決まっていた。
対する美鈴は、力を最後の一滴に至るまで搾り取りきられた。妖怪としては出がらしもいいところで、実力としては妖精以下。残ったのは雄のためのスケベな身体と、交尾狂いの脳味噌だけだ。その二つが残っていれば、十分だった。
「あはぁ……改めて、皆様。淫乱デカ乳牝豚公衆便女の、紅美鈴です。これから毎日、二四時間三六五日態勢で、皆様のおチンポ処理に尽くしますので、どうぞムラッときたらいつでもたくましいおチンポで私をレイプして、濃厚精子ぶちまけてくださいませ」
何もかも喪ったが、美鈴に悲壮感などは一切ない。むしろすがすがしい気持ちですらあった。生まれ変わった気持ちとは、こういうのを指すのだろう。目の前に待ち受ける、えげつなく陵辱され使い潰されるだけの日々に、股から汁が止まらなかった。
「へっ、ほんじゃ、早速仕事してもらうとすっか? ボケッとしてねぇで、四つん這いになるんだよ、使えねぇな」
「あはっ。かしこまりましたぁ」
顔面に唾を吐きかけられる。マゾヒスティックな快感を覚えながら、舌っ足らずな媚びた言葉を返し、命令に従う。
満月のごときムチムチのヒップをくねらせながら、男達へと突き出す。しきりにヒクついてやまない肉貝も、収縮を繰り返す肛門も、一切が丸見えだ。干からびるのでは、と心配になるほど分泌された淫蜜が太腿までべとべとに濡らし、独特の牝臭さを漂わせていた。
さらには、指で割り開く。にちゃぁああ、と耳裏にへばり付く音とともに、性粘膜が曝け出される。
コーラルピンクの無数の襞が、うごうごと蠕動している。精液を浴びせられているのかと思うほど粘っこい視線を浴びせられる興奮に、酔いしれているのだ。でろぉ……と奥から滴る愛蜜は白濁していた。本気で欲情しているのだ。
「あぁん、はやくぅ、早く性処理専用お便女マンコ、無責任生パコしてくださいぃ」
くねっくねっと、∞の字にヒップをくねらせて誘う。こうも情熱的に誘われて、乗っからなければ男ではない。
「ケケケ、本当にどうしようもねぇ女だなァ」
男のうちの一人が進み出る。他の連中に比べれば、多少肉付きがよい。この一帯におけるリーダー格であり、だからこそ「一番槍」をいただく権利を持つ。
多少立場があるとはいえ、乞食であるのに変わりはない。垢と汗の混じったキツい体臭を漂わせているし、股座でそびえるモノは恥垢にまみれている。
こんな御方が、今からレイプしてくださるのだ。嬉しくて、早くも達してしまいそうだ。
「あんっ、あっあっあっ」
「おいおい、これだけで感じてんじゃねっつの」
「アッ!」
ぺちぺちぺちっと、軽い打擲音が響く。プリップリの臀部を、肉棒で叩かれているのだ。尻肉で感じるペニスの熱さは、先ほど口腔で味わった以上に思えた。思わず甘い声を漏らせば、咎めるかのごとく平手を打ち込まれる。ぷるんっ! と、尻肉が波打った。
「そぉら、挿入れるぞォ~」
「あっあっあっ、あぁあん……」
亀頭が秘裂に押し当てられる。ゆっくりと腰を上下させ、亀頭を擦りつけてくる。淫蜜がこねられ、ヌッチヌッチと卑猥音が鳴る。
膣口を男根でマーキングされているかのようだ。恥部から陰茎のニオイをムンムンと漂わせる女、すなわち、誰もが眉をひそめる最低の女にされている。あまりの嬉しさに、自分から腰を躍らせていた。
「いつまでも焦らしちゃぁ可哀想だな。よしじゃあ、一二の三の、三でぶち込むからな、よぉし行くぞ? おらイチッ!」
「あぉっ、ォオオオオオオオンッ!」
三でぶち込むという宣言を、男はすぐさま裏切った。まったくの不意打ちで、腰が前方に突き出される。物理法則に従って、男根が美鈴の肉穴を貫く。恥垢にまみれて汚臭を漂わせる、最低最悪の男根が。
女性器が駄目になってもおかしくないセックスが始まった。彼女が上げたのは、獣じみた聞き苦しい嬌声だ。公衆便女に堕ち、呪いまでかけられた美鈴にとって、性処理用プレジャーホールを使っていただけることは至上の喜びだった。舌を突き出しながら、がくがくと身体を震わせる。
「おっほっ、コイツぁボディもドエロいが、穴もたまらんッ、おぉっ、ぉっほぉ~ッ」
「あぉんッ! くひぃッ、ォッ、アッ、あぁんッ!」
間を置かず、ピストンが始まる。抉る腰使いが繰り出され、雄棒が狭穴を押し広げていく。ゴリッゴリッと、亀頭が襞をめくり上げていく。腰が打ち付けられるたび、ムチムチの尻肉が波打つ。パァンと、心地よい破裂音が響く。
「ぉおんッ、あっはぁ、ひぁっ、あっは、アォッ!」
独り善がりな腰使いだ。セックスを言い換えて、情愛を交わすとも表現するが、情も愛も欠片とて存在しなかった。あくまで、自分が気持ちよく精液をぶっぱなすためのピストンだ。穴さえ同じなら相手が人である必要すらなく、もはや膣を使ったオナニーとすらいえる。
まさしく、性処理道具だ。が、美鈴はよがり狂っていた。ずっと望んでいた扱いを受けているのだから、当然だ。突き込まれるたび飛び散る雌汁、あがる本気の嬌声を聞けば、よがりっぷりが演技でないのはすぐ分かる。
「ほれほれ、俺のチンポはいいだろォ~? オラッ、言ってみろや!」
「あっはぁあ、いいですぅ、チンポいいっ、浮浪者チンポと変態肉便器セックスいぃのぉ! もっとぉ、もっとホジってくださいぃッ!」
鈴を転がす声で耳を愉しませながら、交尾の愉しさを歌いあげる。肉襞はウネウネと絡みついて、彼を少しでも愉しませようとする。
ごりゅごりゅとホジられるたび、カリ首や竿にこびりついていた恥垢が落とされていく。紅美鈴の、女としてもっとも大切な器官を汚染し、彼ら専用の便所穴として造り替えていく。
「はひぃいっ、おほぉっ、おひぃ、あひぃいいッ」
己が己に相応しいところへ堕ちていく。もはや後戻りできない事実を認識し、脳味噌ではどばどばと快楽物質が分泌されていた。目を白黒させて、聞き苦しい声をあげてよがり狂っていた。
「ヘッ、感じすぎだろこの牝豚マンコが。けど自分ばっか愉しんでんじゃねぇっつうの! 利用者サマを喜ばせるっちゅうことをしねぇのか、このポンコツ便器がよぉッ!」
「あヒィインッ! ごめんなさい、おマンコッ、マンコもっと締めますからぁんッ!」
鞭打つ音が響いた。無防備に差し出されていたヒップへ、鋭い平手が打ち込まれたのだ。
突然訪れた痛みに、身体が跳ねる。叩かれたあたりが、じんじんと熱を帯びる。苦痛を嫌がりはしなかった。むしろ、もっと叩いてくださいとばかりに、尻を突き出す。
「あんッ! あひぃっ! アォッ! ぉっひ、あひっ、アァアン!」
お望みならとばかりに、繰り返し掌が叩き込まれる。ピストンサウンドとは異なる鋭い打擲音が、パァンッパァンッと鳴り響く。こういうのは大抵、音だけよく響くように工夫して手を抜くのが普通だ。無論、彼らに気遣いなど存在しない。本気の一撃が放たれるたび、尻肉には掌の痕がくっきりと残されていく。
叩かれる嬉しさで、美鈴は猛然と腰をくねらせる。男の稚拙なピストンに合わせて、うねうねと身体を躍らせ、臀部を弾ませる。それ自体が、雄を誘惑させる猥褻ダンスだ。
激しい動きに合わせて、ぷるんぷるんとJカップバストが揺れる。先端では、ピアスに埋め込まれた暗紫色の宝石がきらきらと輝いていた。
「あぁんっ! あぁっ、いいっ、イイッ、もっとパンパンしてぇ、もっと叩いてくださぃいっ」
誘われた男が、性欲のまま腰を打ち付け、平手を打ち込んでくる。そのたび、鞭打たれた馬のごとく、猛然と腰を振りたくる。相互作用により、セックスは際限なく勢いを増す。
周囲で見ている連中は、淫靡なるセックスショーを前に男根を扱いていた。なにせ、春画などずっと上等な「オカズ」だ。活用しない手はなかった。
「へへ、こりゃ黙って見てるのはもったいねぇわ。なぁ?」
もうちょっと頭の回る者もいた。つまり、使える穴が他にもあるのに、ただ見ているのは勿体ないと考える者が。ギャラリーの中から一人進み出て、美鈴の目の前に立つ。
「ほぉれ牝豚、エサの時間だぜ、ヘヘヘ」
「んガッ……」
いきり勃つイチモツが、鼻に押しつけられた。スメグマまみれの、汚れきったモノがだ。呼吸をすると、地獄もかくやという激臭がダイレクトに嗅覚を刺激する。
「あっは、お掃除、汚チンポは美鈴がお掃除いたします、どうぞお口便所をお使いくださいぃっ」
「当たり前だろがバカ女、てめえはそのためだけに生きてんだからよ」
今の彼女にとっては、興奮を煽る燃料だ。大口を開けて、肉棒奉仕をさせてほしいとねだる。果たして、願いは叶えられた。
「ぉらっ、よぉく味わいやがれ!」
「ォゴォッ!」
顔面めがけて、さながらセックスするときのごとく腰が叩きつけられた。無防備な口腔を、男根が貫く。亀頭は喉を通り越して食道にまで至り、粘膜を抉っていく。がぼッと、排水口に水を流すのに似た音が響いた。
いわゆるイラマチオだ。感じたのは鋭い痛みだった。噛み砕ききった流動物しか通らないところに、完全な固形物がブチ込まれたのだ。嘔吐反射で、横隔膜がせり上がる。
「おっほ、喉の締まりもイイなぁ、全身エロ女だわ、コイツ」
「ぉぶぅっ! んぐっ、ぐぶっ、んぐぅ、ぐぶぇッ!」
そのまま、ピストンが始まる。口腔めがけて、容赦なく腰を打ち付けてくる。下半身に顔面が埋もれ、そのたび嗅覚を濃厚な汗と排泄物の匂いが満たす。
腰が突き入れられるたび、脳味噌がシェイクされている。意識が揺さぶられる衝撃に、ただただ恍惚に浸る。
喉粘膜はゴリゴリと抉られていく。食道が、ペニスの形に拡張されていく。肉棒の匂いと味が、刻みつけられていく。今後何を食べ、呑んだところで、全て陰茎味となるだろう。なんて素敵なのだろうか。
「ゴッ、ォグッ、んぢゅるッ、ぢゅる、れるぅううっ」
良いことをしてもらったら、お返しするのが当たり前だ。まして自分は便女なのだから、当然だった。
己を虐待するイチモツに、頬を窄めてぢゅるぢゅると吸い付く。間抜け面を晒す一方、口内では舌が躍り、肉竿をレロレロと舐め回している。熱烈では済まない口淫に、男も腰を震わせる。
「おい、こっちにも集中しろや牝豚ァ、役目だろッ。出来の悪い頭してやがんなぁ、えぇ!?」
「ンォオオオンッ!」
あまり、口淫奉仕ばかりしてもいられなかった。後ろから美鈴を貫く男が、ロデオのごとき勢いで、ピストンを繰り出してくる。ゴリッ、ゴリッと、体内から音が聞こえてきた。子宮口を抉られているのだ。
女性最大のプレジャーポイントをノックされては、もう負けるしかない。ぷしぷしと雌汁を噴きながら、求められるまま腰をうねらせる。
「ンンンンンンンッ!」
やればできるじゃねぇかと、プルプル震える乳房の先端を摘まみ上げられる。ピアスを引きちぎる勢いで引っ張ってくる。鋭い痛みと快感に、全身を跳ねさせた。
「そぉら、そろそろ出してやるぞォ、もちろん中出しだ、ヒヒッ、ガキ孕みながらイけや……!」
「こっちもだっ、オッオッ、胃袋に直射精キメてやる……!」
「ぉっ、ぉんッ、ぉむぅ、んごっ、ングゥウウんっ……!」
次第に、ストロークが勢いを増していく。体内にねじ込まれたモノが、膨れ上がっているのが分かる。何の兆候であるかなど、あらためて考えるまでもない。射精が近いのだ。
集団レイプされ、中出しまでされようとしている。普通なら、泣いて嫌がり、逃れようと暴れるところだ。美鈴が何をするかといえば、決まっていた。喉や膣を締め付けて、少しでも彼らが気持ちよく射精できるように努めるのだ。公衆便女として、当然の務めだった。
「ぉらっ、出すぞ出すぞっ、おっ、ぉおおおおおおッ!」
「へへへ、おら、中出しだ、下衆精子で孕みやがれッ!」
やがて、最奥部へと亀頭が叩きつけられる。先に限界を迎えたのは、口腔を貫いていたモノだった。宣言通り、胃袋へと直接、スペルマが注ぎ込まれていく。無数の精虫が卵子と結びつくべく解き放たれ、無情にも胃液に焼かれていく。
一瞬遅れて、ヴァギナを犯す竿も弾けた。ドッドッと、力強く脈動しながら、濃厚なる種汁をぶちまけていく。溶岩を思わせるほどの熱量を秘めた子種汁が、子宮口をぶちやぶり、子宮に流れ込む。夥しい数の精虫が、鞭毛を蠢かして泳ぎ回る。卵子を蹂躙し、紅美鈴を孕ませるために。
「んムグ、んぅぉおおおおおお――っ!」
女として最上級の悦びを上下から叩きつけられて、アクメせずにいられるわけもなかった。全身を痙攣させながら、快楽の頂点に至る。目を見開き、背筋は反らす。全身が痙攣し、乳肉や尻肉がゆさゆさと揺れる。汗がぴっ、ぴっと散り、雄茎を咥え込んだ結合部からはぶしぃっと雌汁が噴き出した。
男達の性処理玩具にされ、中出しまでキメられた。あまりの自体に、脳味噌は幸福物質漬けになっている。視界も思考も、ピンク色に染まっていた。
「ふぅ~……出した、出した……」
やがて、男達が射精を終える。腰を引き、若干萎え始めたモノを、彼女の体から引っこ抜いていく。いまだアクメの余韻にある穴から、ぬぽっ、と音が鳴った。
再び姿を露わにした竿には、愛液と精液、もしくは唾液と涎がべっとりとへばりついている。だが、当初カリ首の段差を埋め尽くすほど付着していた汚れは、どこにも見られなかった。全て、彼女の体内だ。
しきりにヒクつく肉貝からは、独特の恥垢臭が薄らと漂っていた。まだ一度目だから良いが、今後もこんなセックスを繰り返せば、どうしようもないグロテスク・ヴァギナへと造り替えられるだろう。
「はひっ、はっへ、あへ、あはぁん……」
「オイコラ牝豚、へばってんじゃねぇぞ、まだまだ勃起したチンポは大量にあんだからよぉ。全員が満足するまで終わらねぇぞ?」
「あはっ、チンポぉ、はいっ、おチンポご奉仕しますっ」
「うわ、それで気付けになるのかよ。怖っ」
ぐったりと突っ伏していた美鈴だが、男の言葉に起き上がる。そもそも自分で言ったのではないか、「二四時間三六五日態勢で、皆様のおチンポ処理に尽くします」と。一発や二発出していただいたくらいで――それ自体は素晴らしいけれども――ヘバッている場合ではない。もっともっと、犯していただけるのだから。
見れば、新たな男が地べたに寝そべっていた。イチモツが聳え立つ様は、横から見れば凸の字を思い起こさせる。やはり、恥垢にまみれてべとべとだ。放ってはおけぬ、掃除せねばならぬ。もちろん、己の雌穴で。
「あは、失礼いたします……」
精子脳の交尾狂いに堕ちた美鈴でも、何をせよと言われているかは理解できる。いそいそと、跨がる。恥垢でネトつくモノを指でつまみ、膣口へと導く。次の瞬間には、一息に腰を下ろした。
「あっはぁあああっ!」
物理法則に従い、肉竿はヴァギナを貫く。むしろ、ヴァギナが肉竿を咥え込んだ、といったほうが良いか。ぞるるるるッ! と、亀頭が肉襞をめくり返していく。
最奥まで至った亀頭がコツンッ! と子宮口をノックする。先ほどたっぷり精を注がれた小部屋の入口をだ。アクメしたばかりの穴を駆け抜ける、ソリッドな性感に、露草色の瞳が見開かれていた。
女体においてもっとも敏感な粘膜で、雄のシンボルを咥え込んだからこそ、形の違いがよく分かる。先ほどのは反りが強く、襞を蹂躙してくれた。その点こちらは真っ直ぐで太く、奥を小突くのに向いている。最奥部をゴツゴツと躾けられるの悦びを想像すると、涎が垂れてしまいそうだった。
「はっあっ、あんっ、あぉっ! あぁんッ、はぁッ、あっあっ、あぁんッ!」
もちろん、思い描くだけではない。実現させにいく。くびれた腰をくねらせて、己の体でペニスを満足させていく。
前後左右に躍るカラダは、娼婦などよりはるかに淫らだった。成人男性の掌にすら余るほどのバストがゆっさゆっさと弾む。先端に取り付けられたピアスが、きらきらと輝いている。
「へへ、ドエロい女だよなぁ」
対する男はといえば、実に気楽な態度だった。なにせじっと寝転がっているだけで、女の方から勝手に射精まで導いてくれるのだ。下から見上げながら、後頭部で腕を組み、口笛すら吹きそうな勢いだった。
「あはぁ、太チンポ好きぃ、もっと奥ゴツゴツしてくださぃいッ」
「おうおう、マンコに夢中になんのもいいけどよぉ、後がつかえてんだわ。もっとサクサクと順番回してこうぜ」
「あぁッ」
後ろからまた別の男に覆い被さられ、上体を倒される。尻を掲げた格好だ。
彼が何を狙っていたかといえば、簡単だ。十を超える竿に穴が一つでは、どうにも効率が悪い。だから、もう一つの穴も使おうというのだ。すなわち、排泄孔を。
「あはぁ、どうぞ、どうぞ私のお尻の穴に、おチンポぶち込んでください、ズコズコして、擦り切れるくらいハメ倒してくださいぃッ」
「はん、そりゃ結構なことだけどよぉ、お尻の穴なんてお上品な呼び方、てめぇにゃ似合わなすぎだな? ケツマンコといえケツマンコと!」
「あっはぁ! ケツマンコ、ケツマンコにおチンポぶち込んでくださいぃっ!」
ぴしゃりと尻肉を叩かれ、慌てて言葉遣いを正す。門番だったころには、お客様には極力、丁寧な言葉遣いを心がけていた。今は今で、便女としてふさわしい下品語彙が求められるのだ。
美鈴の反省をよそに、男は彼女のムチついたヒップを、両手でぐいっと割り開く。あらわになったおちょぼ口は、他者の視線に恥じ入るかのごとく、あるいは期待するかのごとくヒクついている。
「プッ……。さぁて、両穴セックスの時間だぜぇ?」
菊座は滴った膣汁にまみれており、もはやローションも必要ないほどだった。が、男はあえて唾を吐きかける。ここも俺たち用に汚しておいてやるよ、とばかりに。生暖かいベトつきをアヌスに浴びせられる。気色悪がっている時間は与えられなかった。
「ぉンッ……!」
ギンギンといきり勃つイチモツが、出口へと押し当てられる。まして亀頭が瘤のように大きいともなれば、圧迫感は相当だった。だがもちろん、この程度では済まされなかった。
「オラッ、ケツ穴ぶっ壊してやるよォ!」
「ぉッ、アォオオオオオンッ!」
腰が前方に突き出される。ずぐんと、他では聞けない音をあげながら、男根が直腸へ侵入する。
めりめりと、肛門が押し広げられているのが分かる。全身を真っ二つに引き裂かれているかのようだ。にもかかわらず、覚えるのは背骨を引っこ抜くがごとき快感だった。
「おっほ、マンコまで締まりがよくなりやがる、おもしれー女」
「ほぉれ、ケツ穴狂いにしてやるからなァ~」
「あぉんッ! ひぃッ、おっひッ、あっぁっ、んひぃいッ!」
前後ろから、ピストンが打ち込まれる。膣穴が穿たれ、男根奉仕のために使われていく。腸内が男根の形に造り替えられ、ペニス型の糞しかできない身体にされていく。ずくぬぼぐぷぬぢょぐぽと、えげつない音が股から響き渡る。二つの穴への容赦ないストロークは、時に協調・時に反目しながら、彼女を追い詰めていく。愛液と腸液がしきりにしぶいていた。
「おっひぃいッ、ぉおっ、あぉっ、ォアッ、アァアンッ」
サンドイッチにされた美鈴があげるのは、ひたすら下品で聞き苦しい声だ。発情期のオットセイを連想させる。ゆっさゆっさと揺れる乳房が、またそれを思い起こさせた。
「はん、きったねェ声あげてんじゃねぇぞ牝豚がよぉ!」
「あぁあっ!」
当然、それを見逃す男達ではない。罰とばかりに、尻肉へ平手を打ち込む。美鈴がマゾヒスティックに喘げば、それをネタにまた打ち込んでいく。
「オイオイ、猿みてぇなケツになっちまったなぁ!?」
ただでさえ、先ほどの交尾のおりにもスパンキングされていた臀部だ。全体が充血して、真っ赤に染まっていた。男の言葉通り、猿のごときこっぱずかしいヒップになっていた。
「けけけ、おい牝豚ァ、口が空いてんな? 舐めさせてやるよ」
二穴ファックで美鈴を狂わせながら、男達はなおも満足していなかった。また別の男が、眼前に立つ。先ほどのように、フェラチオさせようとしているのかといえば、否だ。前後が逆だった。すなわち、彼は美鈴に、己の尻穴を向けていたのだ。
「あはッ――」
どこを舐めろと言われているか、理解できないほど彼女は愚鈍ではない。いや、便女二堕ちて愚鈍には成り果てているのだが、こと性行為に関してだけは頭が回った。黒ずんだ尻をかきわける。露わになったのは、地獄だった。
みっともなく生えた尻毛には、得体の知れないカスがこびりついている。焦げ茶色をした出口は、不潔極まる暮らしの中で、蒸れに蒸れている。うごうごと蠢いている様は、グロテスク以外のなにものでもない。さらに、縮れ毛の生える玉裏からは、濃厚な饐えた匂いが漂っている。
見ているだけで、吐き気がする。それが鼻先一〇センチほどの距離に存在しているのだ。夢だとしたら、とびきりの悪夢だった。
「んちゅぅんっ」
そんなとんでもない領域に、彼女はあろうことか、口づける。広がったのは激臭、そしてひどい苦味だ。麻痺した嗅覚と味覚でこれなのだ。素面だったら気を失っていたかもしれなかった。
「むちゅッ、んちゅっ、れろれろれろッ、んちゅぅうん」
にもかかわらず、彼女は何度も、おぞましき排泄器官の入口に口づけていく。千年の恋人に捧げるがごとき、情熱的なキッスだ。さらには、何度も舌を這わせる。名も知らぬ浮浪者の肛門と玉裏を、涎でべとべとにしていく。
「んちゅぅんッ、んちゅっ、んちゅっ」
「おっほ、イイじゃねぇか、ぉおお~ッ」
誰もが憧れる唇を、穢らわしさの権化へと捧げていく。レロレロレロと舐め回して、チョロりと生えた毛や汚れ、垢まで丹念にしゃぶりとる。全自動ウォシュレットマシンとでも称すべき姿だった。今の彼女が公衆便女であることを思えば、お誂え向きだ。
「んふ――れろっ、ぬぽ、くちょくちょっ、レロレロレロ……」
「オッ、オッ、いいぞぉ~……ッ」
もちろん、入口を舐めてばかりではいない。中までしかり、舌先をねじ入れる。おぞましい生暖かさを感じながら、前立腺のあたりをぐりぐりと刺激する。地獄じみた臭気が、麻痺した嗅覚を責めさいなむ。反吐が出るとは、まさにこのことだ。
「んふぅうんッ……んぅううん……」
にもかかわらず、お尻の谷間に埋もれた美鈴の表情は、蕩けきっていた。この世の醜いもの・臭いもの・悪いものを全て集めて大鍋で煮詰めたような最低最悪を、じっくりと味わう。恍惚に、腰がくねって止まらない。
「うっへぇ、気色悪いことしてんじゃねぇぞコラッ!」
「んぉおおんッ!」
熱烈極まる奉仕は、下半身を穿つ男達にはひどく不評だった。乳房を鷲づかみにされ、ぎゅうぅうと搾り上げられる。すでに真っ赤に染まっている尻肉を、コンガのごとく叩かれる。被虐性癖が、これ以上なく刺激されていく。
「おらぁ、ケツ舐めキモ女、中出しの時間だぞォ、マンコ締めろよぉ」
「こっちもだ、おらッ、二度とまともにクソできねぇ身体にしてやるッ、おッ、おおおッ」
ずごずごずごずごずごと、えげつないスピードで腰が叩きつけられていく。紅美鈴の体内に、精子を排泄せんとしているのだ。一刻も早くぶちまけてくださいとばかりに、彼女も腰を蠢かす。アヌスに尽くす舌の動きも、自然と激しくなっていく。終わりの瞬間が訪れるまで、さほど時間はかからなかった。
「そぉら、ケツ穴妊娠の時間だッ! おっ、おおおお……ッ!」
「孕め孕めッイけイけイけイけッ……ぉおおおおおおおおッ!」
ばちゅん! と、ひときわ力強い音がした。両穴へ、ひときわ深く、二本の棒がねじ入れられた。そのまま、同時に精を放っていく。
濃厚極まるスペルマが、どくどくと注がれていく。無数の精子が泳ぎ回り、凄まじいまでの熱量を生み出している。下半身が、溶岩の中に放り込まれている。
「ぉむぅッ、んふぅうううッ、んぉおおおおおおおおおおッ!」
女として最高のエクスタシーが、背骨を通じて脳味噌へと押し寄せる。激しいアクメに、幻想郷中に響くほどの声があがる。意識が揺さぶられ、眼球の裏で火花がスパークする。
紅魔館を捨てて公衆便女となったことに、若干の後ろめたさを覚えていた。恩もあれば、思い入れもあったのだ。が、もはや全て吹っ切れた。思考がトぶくらいのオーガズムと、義理人情。どちらが重要であるかなど、愚問中の愚問だった。
「あ~……濃いのでたわ」
「へへ、見たかバカ女。二度とまともにクソできねぇな?」
「ぉッ、んぉッ……ぉ、っひ、ッ、ぉおんッ……」
満足した男達によって、地べたに転がされる。身も心も便女と成り果てた姿は、当初から比べればずっと汚れている。べとべとの顔には陰毛や尻毛が張り付いているし、ボディは浮浪者どもの垢やスペルマにまみれ、汚臭を立ち上らせている。すっかり貧民窟の住人といった様子だが、むせ返る卑猥さだけはむしろ磨きがかかっていた。
「んはぁ、んぉッ、ぉんッ、ぉおおん……」
おっ広げられたガニ股の間から、白いものがどろどろと逆流している。恥垢混じりのスペルマが、膣口からも肛門からも滴っていた。ぶぴっ、ぶぴぴっと、聞き苦しい音が鳴っていた。
今の美鈴は、ほとんど忘我の域にある。にもかかわらず、指は股穴をぐちょぐちょとこね回す。無意識のなせる技だった。
「くっせぇなぁ。どら、便女は便女らしく、洗い流すとすっか」
「お? ああ、そういうことか、そりゃいいや、そりゃ便女、有り難く受け取れや」
「んぶぅッ! ぶはッ、アッ、あぁああッ」
美鈴から立ち上るむせ返るほどの汚臭は、浮浪者達をして感じせしめるほどだった。ゆえに彼らは、彼女を「掃除」し始める。といっても、濡らしたタオルで拭いて……などと丁寧なことをするのではない。差し向けたペニスから、黄金水を解き放った。
顔面に、身体に汚水を浴びせられ、流石の美鈴も意識を戻す。己が何をされているか悟り、興奮に息を荒げた。
「んがっ、んぐっ、んぐっ、ごくっ、んふぅううん……」
しゃあああ、と、水音が鳴る。生暖かいものが、己の体にぶちまけられているのを感じる。恍惚が全身を浸す。
もちろん、ただ甘んじて受けるわけもなかった。大口を開けて、口腔でも受け止める。喉を鳴らし、嚥下する。犬のような姿勢を取って、自分でも放尿していく。
「あは……あはぁあ」
終わるころには、胃袋がずっしりと重たくなっていた。爪先から頭頂まで、惨めな姿だ。うっとりしながら、アンモニア臭い吐息を零す。
「おら、マンコ女。まだまだ俺らァ満足してねぇんだ、覚悟しろや?」
「はい、どうぞ中出し輪姦専用淫乱変態マゾ豚公衆便女の紅美鈴を、心ゆくまでお使いくださッ、あぁああ~んッ……!」
男達がにじり寄ってくる。最低最悪の口上を述べきることすら許されず、雑に押し倒され、挿入される。待ち受けるレイプ・レイプ・レイプの日々に、彼女の意識は期待で蕩けていった。