暇な仕事をほっぽりだして、思うが儘にプリンツとイチャイチャ。
私の妻は、最高の女性だ。

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タイトルの通り短いです。レースクイーン衣装最高!


【ひとくち手コキ】RQプリンツ・オイゲンがあまあま誘惑で薬指をアピールしてきて辛い…

 レースクイーン衣装というのはこれほどに扇情的なものかと、私は改めて実感させられた。というのも我が艦隊所属のレースクイーンとなった姿は以前にも何人か見た経験があるし、皆それぞれの魅力をもってコースに花を咲かせていたものだ。私ことアズールレーンの指揮官は、巷(ちまた)で屈指の変態として認められているし……正直言って本題のレースよりも目を光らせてしまうのは許されて然るべき事なんじゃないか。本当にすまない歴戦のレーサー達よ。私はレーシングカーの黒光るボンネットより、汗と涙の美女の尻が好きなのだ。ああ、あのエンタープライズの、持ち上がって大きく見える濡れ尻と言ったら…………。

 

 「いけない。仕事中、しごとちゅう――」

 

 無駄に大層な机に向かって、カリ、カリと。鉛筆の削れる音は胸躍る幼心を想起させてくれる。シャープペンシルはなんだか滑って好まないたちだ。それに、ボールペンときたら……ごろごろと紙の上を転がりおって。インクが八割以上余っているのにジャムったものが五本もあるわ。

 カバかワニみたいに大口を開けて欠伸をした。この執務室にはだーれもいない。私一人で寂しくちょっと頭を使うサイン会をするだけの場所だ。今週に限っては秘書艦もいない――正直言って最近は激務どころか余裕のよっちゃんで暇なので、私の世話ばかりを任せるのも忍びないと思ったからだ。美女もしくは美少女の笑顔を眺められないのは寂しいが、詮方(せんかた)ない。

 ブラックコーヒーを口に含んだら目が冴えた。私は目の前の書類を一から確認した……すると。

 

 『ぷりんつ、、、、、、』

 

 と、それだけ書いてあった。

 ……頭を抱える。私は何をやっているのだろう。睡眠も栄養も十分で不足はない筈だ……敢えて言うなら性欲が溜まっているが、それはいつだってそうだ。いつまで経っても精力の化身でありたいという信念が、常に私の心と肉体の平穏を力強く支えているのだから。仕事に支障をきたす程の事とすれば皆に立つ瀬がないし、容体が悪いともし誰かにバレたら……いつのまにか人から人へと伝わり、ロイヤルメイド隊にも伝わって……また付きっきりの毎日だ。ベルやシェフィに会えるという幸福を考慮に入れても、それだけは避けたいのに……私はさっき、なんと書いたのだ……ええと、さっきの紙は……。

 ぷ、り、んつ……ミミズかデンデン虫の筆跡で確証は無いが、どうやら寝ぼけながら無意識に書き記したのはプリンツ・オイゲンの名前だ。いやハインリヒ――? いや、オイゲンだろう。先に頭に浮かんだのがオイゲンだ。何故なら私は直近でオイゲンを目にした。

 

 ちょうど今朝、いつのまにか彼女はレースクイーンになっていた。勿論責任者として事前情報は知らされていたが、実際に衣装まで目の当たりにしたのは今朝、テレビの中でだった。

 どうやら幾らか前の時と同じく、我が母港を企画者として交えた上で余興的なレースイベントが開催されたそうな。私はその手の分野に明るくないので何とも説明出来ないが、余興と云えど私たちがレースクイーンを出すぐらいだ……それなりに大きな規模で、本格的なレースが繰り広げられるのであろう。実際に盛況だったと聞いている。開催されたのは昨日だが、その様子が今朝、民営の局で報道されていた。私もよく知る彼女らが衆目を集め、賞賛される様は正直見ていて非常に気分が良い。最近は彼女らの本業――いや、得意分野である軍事に於いても落ち着きを見せつつあるし、当然セイレーンらへの警戒・研究も現を抜かしている訳ではない。ので、こういったイベントの開催に私は賛成だ。私たち人間もKAN-SENである彼女らも、楽しい事が必要なのは常であるし……そういった精神が未だ地上で絶えていないのはとても喜ばしい事だ。それにえっちなレースクイーンも見れるしな!

 ああ、お決まりのセクシーな服装で、大衆の面前にその美しさを知らしめるプリンツ。長くて綺麗な足を真っ直ぐ伸ばして、晴天の最中に座りながらも皆に手を振る美女のその姿……そういえば今日の目の保養は、彼女だった。可愛い女の子を見ると気合が入る。人間の男性に共通する絶対の事実ではあろうが、私はそれを意識せずとも行える環境にあるから幸運だ。ともかく今朝、私はプリンツ・オイゲンを目にした。しかしどうやら、気合いを入れるどころか見惚れて夢中にされてしまったようだが……。

 

 「プリンツ、プリンツと。指揮官たるものが情けない!」

 

 両頬をバチリと叩く。精巧に印刷された枠なんてお構いなしに、ぷりんつ、とでっかく書かれたその紙を包めてくしゃくしゃにして。煩悩は遠くのゴミ箱にポイだ――虚しく外れてバンカーだが……まあ後で拾って入れればいいだろう。ふむ、もう一度同じ書類を印刷してこなければならないか。

 印刷。そういえば先週シリアスが使った日から、ここにあるコピー機は故障していたな……仕方ない。他の部屋から借りるか……んむ、どこか使えそうな部屋は……。

 

 「………………」

 

 プリンツ、やっぱりおっぱい大きかったな……別にいつも大きさは変わらないと思うけど、改めて薄着で見るとやっぱりデカい。いや、まさかでっかくなっているのか……? 私の揉み方のせいで……成長したり子を成せるのも、キューブエネルギーの未知なる力か……。

 

 「プリンツ、とっても素敵だ」

 

 口に出して、愛の言葉を誦じる。とても魅力的で、小粋な女性であるのかプリンツ・オイゲンだ。私が就任して間も無い頃からずっと一緒にいてくれて、隣で支えてくれて……。一見冷たい人柄のようでいて、でも実際はお姉さんらしく駆逐艦達への面倒見も良くて。私が立案したどんな作戦にも、二つ返事で答えてくれて……。『ふふ、どうしたの?』。プリンツの子供っぽい微笑みが目に浮かぶ。私が君に見惚れていると、いつも振り返って幸せをくれる。私にとって君は間違いなく、幸福を運ぶ船だ。そんなプリンツが、私は心から大好きだ。

 ああ、だからあの彼女が、プリンツがあんな格好をしていて我慢出来る筈もない。

 レースクイーンに特徴的らしい、極端に、ある種恣意的(しいてき)な程に“女体”を強調した衣装。上から胸部(むちパイ)、腹部(すべ腹)、臀部(でか尻)とボン・キュッ・ボンのリズムで肌に沿って表現される曲線(ライン)は図々しいくらいに男を煽る格好だ。

 プリンツのものはウエストを大胆に露出させたセパレート・タイプで、アンダーバストすら一瞥(いちべつ)させるようなスポーティなハーフトップにショート丈のジャケットを羽織る。下はビキニっぽい赤パンツの上からホットパンツがみちみちと。全て本人のイメージカラーである白、黒、赤に統一されていて、エナメル質の表面がつやつやと晩秋の光を輝かせていた。

 そしてプリンツはとにかくスタイルが良い。艦(フネ)の皆は総じて魅力的な姿をしているので、順位をつけるなどもっての外ではあるが……敢えて私の個人の好みを言うなら、彼女は超弩級の美女だ。おっぱいのサイズは言わずもがなワンメーター超えの爆乳で、ヒップはどデカい桃サイズ。そのくせウエストは締まりにしまって艶出る腹筋が美しい……。更にはなんともまあ、足が長すぎる。実は私が一番目を惹かれるのはプリンツの太腿なのだ。太ももは肌を出して、膝から足までは同じエナメルの黒タイツ、靴は女王様的な、ハイでヒールなエナメルブーツ。

 もう、こんな女性があんな衣服を纏っていたらどうなるかお分かりだろう。トップスは生そのままの爆乳を抑えようとしてギチギチに引っ張られ、びっちりとその乳曲線を露わにし突起も浮き出る。ホットパンツは横に伸びすぎて丈が持ち上がって、パンツという枠組みを超えてただのビニール布切れに昇格してしまった。後ろから見たらどうだろう、彼女の大きすぎるのに全く下品でない快活・健康な安産型尻肉がもうはち切れんばかりにパツパツになって、下半球をチラチラと見せびらかしながら……貴方の前に飛び出てくる筈だ。太ももはお肉たっぷりにぶっとく長く。何と言っても全身肌が綺麗なものだから、彼女の太ももの放つ輝きはおよそ人間には真似しようがない奇蹟である。クールな美しい顔、元気な太陽の元に大きくおっ広げたお腹、太もも……真っ白な肌が黒基調の衣装とコントラストになって光る。最高だ……最高……。

 

 「よし! ……寝よう」

 

 私はもはや、仕事が立ち行かなくなる程自分の肉体に異変が起こっている事を認めた。何をやろうとしてもプリンツ、プリンツで全く進む気配が無い。こういう時は仮眠に限る! 

 余っていたコーヒーを豪快に食道に流し込み、椅子から立ち上がって向かいの黒塗りソファーに腰掛けた。来客をもてなしたり秘書官と一時の休憩を楽しむ為の区画で、私は三十分程眠る事にする。

 幸い、先に述べた通り仕事は山積みの反対語となっているのでこれぐらいの事は許して貰えるだろう。なんてつまらない事を寝転がって考える……。

 仰向けになり、無機質なベージュの天井を眺めながら、微睡む前の最後の夢見をした。

 プリンツ、レースクイーンの衣装で手袋をしていた。服と同じ青みがかった黒の手袋。――左手の薬指、ちょっと段差が出来ていた。普段は人前で付けないようにしていると思っていたけど、あんな方法でこっそり、見せびらかすなんて……本当にかわいい…………。

 

 

 

 ♦︎

 

 

 

 かつ、かつとブーツの声を廊下に鳴らして、一番扉の大きい部屋へと向かう。どうせ私も暇ですし、一人で寂しく仕事なんてアレじゃない? あんたの暇人もかえって退屈に変わってきた頃だろうし、ちょっとぐらい邪魔してやろうかなー、なんて……ホントは私が寂しいだけだけど。

 仰々(ぎょうぎょう)しい板チョコみたいな扉を開けて、実家に帰るみたいに押し入った。一声かけても反応が無くて、何かと思ったらソファーに涎垂らして寝てるおバカさんがいるじゃない。お腹も出てるし。

 頬とかお腹をつんつん指で突いたり、キスする時ぐらい近付いて見つめてみたり。……涎、汚いから舐めてやろうかと思ったけどやめた。ティッシュ一枚捻り取って、起こさないようにフキフキと。

 ふと目に入る、自分の薬指。こいつとの結婚指輪。普段使いするような簡単なのじゃなくて、大事な日に貰ったヤツ、そのものが手袋の中に。

 気付いてくれたかな、わかってくれたかな。バカだからわかんないか、いやこういう所は鋭いか。不必要な右往左往(うおうさおう)までしちゃったりして。直接訊(き)けばいいなんて、そんなの結構ムカつくわ。私の大好きな旦那様なんだから、妻の思いぐらいわかりなさいよね。

 ……なんだかイライラしてきた。どうせ脱げかかってるし、パンツ下ろしてわからせてやるか……。

 

 

 

 ♦︎

 

 

 

 微睡(まどろ)みの宇宙に、温かいものがやってくる。

 目が覚めると私は、レースクイーンに抱きつかれていた。

 

 「おはよ。どう? 大好きなレースクイーンに密着されるのは」

 「……おはよう。ちょっと重いけど、あったかいよ——いてっ」

 

 重いとは何よ重いとは、とプリンツにジト目で猫パンチされる。この口ぶりよ。一瞬で、欲しかったのはコレだとすぐに理解させられてしまった。

 ああ愛する妻よ。一体全体なんでこんなところにいるのか。

 

 「わからないならそれでいいわ。ほら、あんたもう勃ってるわよっ……」

 「え……今するの……?」 

 「…………したい。わかったらさっさと扱(しご)かせろ」

 

 はい。否応(いやおう)無しとはこの事だ。えっちな流し目プリンツは蛇睨(へびにら)みをかまして、そそくさと私の肉棒を握る。右手で握って、上半身は私に覆い被さって。プリンツの口元が私の右耳に近付く形となった。そのまま生暖かい吐息を聞きながら……ゆっくりと手コキが始まる。

 プリンツが、本気になると口調が乱暴になるの好きだ。正直言ってめちゃくちゃカッコいいし、本人に自覚がないのもいい。だから私に夢中になってくれている時、彼女はサディストみたいになる……。その嗜虐的な表現が夫として堪らなく嬉しく、バキバキと陰茎を滾らせもする。私はご存知の通り変態で罷り通っているので、別にどちらでも良いのだが……女子を好んで虐げる程の胆力が無い故、一応‘‘マゾ’’でやらせてもらっている。女性に両手いっぱいの愛を持って虐められるのは、男の浪漫に相違ない。しかし興が乗ったらサドにもなろう。プリンツが私に攻められている時の蕩(とろ)けた顔……アレは国宝なのだ……。

 

 「またつまらない事考えてるわね……乳首カリカリしてやるっ……」

 「うぉ……服の上から……」

 

 プリンツの手袋越しに、細指でカリカリッ……♡ と。右手で股間を扱くから乳首は左手だ。体勢的にちょっとやりにくそうだなぁ……なんて思って、ふいっと妻の左手を取り上げる。仕返しじゃないが、私は間髪入れずにその指を口に含んだ。ちゅぽちゅぽと舐めしゃぶる。

 あまり彼女と親交が無い人なら、こういう行動は癇(かん)に障りそうと思うかもしれない。だが、妻は私の前では意外と余裕が無い事で有名だ。ほら、今もすごく発情して……うっとりしながら自分で指を出し入れしている。この手袋が綺麗かどうかわからないが、プリンツの甘酸っぱいに味と風味が鼻孔(びこう)に広がって……。

 シコシコされながら、妻の親指から順番に食べる。細長い人差し指、力強い中指。——そして、ちっちゃくて可愛い小指。

 

 「んっ……指揮官、気付いてたの……」

 「皆の前で、付けたかったのか」

 「……ふふ、当たり前でしょう? この母校にいる子達全員に、私があんたのもので、あんたが私のものって知らしめてやりたい……」

 

 それに、こうやって隠すと何だかえっちでしょう? とプリンツが耳元で囁いて、悪魔っぽく笑う。

 確かにえっちだ。レースクイーン——あんな衣装で大衆の前に姿を晒して、大手を振って広告する形で。イベントの時、大勢のKAN-SEN達が彼女の姿を見ただろう。人間の男もいたかもしれない。しかしその中で……衣装の一部である美しい手袋の中に、私との誓いの証が。

 思えば、私だけに届くメッセージだった。『私の応援は、あなたの為だけに』。こっちが見惚れているのをわかっているみたいに映像の中で私を見つけて……可愛らしくウインクをして。

 私はプリンツに抱き着いた。ぎゅっとした。顔は見えないが妻が微笑(ほほえ)む。ああ、愛(あい)らしいなぁ。愛(いと)しいなあ。かわいい、かわいい……プリンツのでっかいおっぱいに、埋もれて……。

 

 「……って、レースクイーンだッ!」

 「え、今更……?」

 

 ‘‘あんな衣装’'じゃない、こんな衣装じゃないか……! どうやらプリンツが衣装のまま目の前にいてくれている。なんなら既に抱き着いている。嫁の体、あったか……♡ じゃなくて、ぎゅむぎゅむとエナメル質を寄せ合って。薄布一枚隔てて爆乳が弛んで……すべすべのお腹が密着して……ふ、太ももが絡み付いて……。

 

 「レースクイーン最高…………」

 「はいはい、お嫁さん手コキ気持ちいいでちゅねー……」

 

 全人類が憧れるレースクイーンに抱き着きながら、あまあまシコシコ……おふざけもこの辺にして、流石に気持ち良くなってきた。うぅ、うぅ……なんて指揮官らしくもない、甘えた声が小さく漏れ出す。プリンツも頬をちょっと赤らめて、段々と扱く手つきにハリが出てくる。力強くぎゅっと握ったり、緩めてシコシコしたり……しかしあくまでゆっくりでもどかしい時間が続く。速いの欲しい、速いの欲しい。彼女はそれもわかっていて、わざとらしくスピード落として。耳元でくすくす……♡って囁いたり、唇近付けて、くっつきそうになったら離して。偽キスと耳元からかい。今この子は私のことを、『かわいい……♡』なんてさぞや馬鹿にしているだろう。

 このスピードでは、何時間経ってもイけない。……だしぬけにプリンツが囁いた。

 

 「ねえ、手コキってさ。‘‘一番手っ取り早いヤツ’’みたいに扱われがちじゃない? フェラチオより下、セックスより下……みたいな感じで。でも、そんなことないわよねぇ。あんたも好きでしょ? 私にこうやって密着されながら、ゆったりシコシコされるの。フェラと違って……顔も近いし。セックスじゃ、あんたを一方的に愛せないし。私のやり方に一番マッチしてる。勿論——時間があるなら、全部したいけど。ダメ? レースクイーンと子作り……ダメかしら」

 「…………今夜なら」

 

 ああ、そんな残念そうな顔するなと心配して答えたが、プリンツは態度を変えて「ふふ、言ったわね……♡」なんて言う。くそまた騙された。こういう事はしょっちゅうだ。明日からは演習の予定があるのだが……。

 しかし確かに、プリンツも私も手コキが好きだ。特にプリンツは私に目立った仕事が無いとわかると、どんなタイミングでも絶対にコキコキしてくる……。大抵は後ろから。私の肩に顎を乗せたり、耳をぐぽぐぽ……♡ と舐めながら。正面に立つと仕返しされるとわかっているのだろう……だから毎回私は泣き寝入りして、彼女の求愛を受け入れる。

 書斎で本棚の整理をしている時。重桜やユニオンの子らとのパーティ会場の隅。外出のついでに買い出しに行ってくれると言って、外にいるベルファストから電話がかかってきた時も……私は妻に耳舐め手コキをされていた。後ろからぎゅっとホールドされながら。たまに乳首もくにくにー……と弄られながら……。お陰で私も手コキが大好きだよプリンツ。いつも気持ちよくしてくれてありがとう。くそ。ちょっと気が変わってきたぞ。

 

 「……そろそろ我慢の限界かな? あんたどうせすぐイっちゃうし、速いのあげよっか」

 「………………いや、ダメだ。今日は私が君を気持ちよくしたい。いつも君にして貰ってばかりで、悪いだろ」

 

 だから、ちょっとだけ愛妻を押しのける。男として、偶には優位に立ちたいのがこの私だ。

 

 「ん、悪くないわ別に。私は私のしたい事をするだけ……。それに今夜はいっぱい良くしてくれるんでしょ」

 「ぅっそれは……。えっと、君のしたい事……?」

 

 ああくそ、この私のへたれマゾが。啖呵(たんか)を切ってもなんて弱々しい。

 プリンツは少しの間黙り込んで、だらしなく寝転がる私を見下ろしていた。何度見ても美しいその金色の瞳——それが怒りもせず興奮もせず、夫の私ですら何を考えているのかわからないような顔でいて……。私の小さな拒絶がいけなかったのか、空気感が一変する。

 やがて妻が降りてきて、私の胸に収まって。耳元に桜色の唇を刺し込んで言った。

 

 「……今の私は、あんたに甘えたい気分。あんたのおちんぽ扱きながら、耳元で囁きたいのよ。すき、って。ほら、すき、すき。すきだよって、嫌になる程耳元でいっぱい言ってやりたい……だからほら————言わせろ。シコるスピード速めながら、意識に全部流し込んでやる……」

 

 『でもその気持ちは嬉しいわ。ありがとう、あなた』。耳元でそう囁かれて、ああ……今日も私は情けなく、この女の子にイかされてしまうのだと自覚した。

 宣言通り、手コキのスピードが激変する。シコシコシコシコ。シコシコシコシコ。手袋が下腹部に、下の毛をクッションにしてトストス当たる度に耳元で、んっんっんっんっ……とプリンツが小さく喘ぐ。たまにすきって言われる。すき、すき。官能的な、お姉さんの低い声で。扱くスピードはそれで固定。途切れる事なく畳み掛けてくる快感に不安を煽られ、プリンツに抱きつく力が強まる。ぎゅってするとやわらかい……エナメルのギュムギュムひしゃげる音と、バクバクと鼓動の起こす振動。どっちの心拍だか、わからない。多分どっちも。白銀の髪に顔が埋もれる。匂いが何から何まで妻の匂い。二人して最愛の人と力一杯抱き合って、ドキドキが止まらない。これ以上ない程の、幸福、幸福。それと体温。プリンツ、心があったかいの夫にバレてるぞ……。

 しかし自慢の我が妻のあまあま責めは、これだけのテクでは終わらない。

 シコシコシコシコ……一定のリズムで同じだけの快楽与えながら、たまに突然っ……シコシコッッ……♡ シコシコシコシコ…………シコシコッッ……♡♡

 

 「ぅっあぁ……♡ プリンツっ……それやばいぃ……」

 「んー? これすき? ちゅ……。かわいい声出てる……くすくす……♡」

 「またぁっぅあぅ……♡ はやすぎっ……ぅおっ♡」

 

 周期を無視した、変則的な手コキ。一定の間隔で振り下ろされる快楽の海に閉じ込められているからこそ、突然の荒波に心を射止められてしまう。おかしな声も出るというものだ。

 普通はシコシコ、同じ感覚で扱き続けて。ある瞬間突然、シコシコシコシコッッ……♡♡ 刹那的に速さが限界を越える。速度メーターが右に振り切れる。それもアクセルで調節するのではなく、指針を直接指で持って、グインと暴力的にするような。この攻めに私は口を開けて涎も垂らして敗北するのみ。プリンツが耳元でくすくす笑う。全ては彼女の思う通りという訳だ。この狙い済ましたかのようなタイミングッぅぉ……♡ 急にシコシコッッ……♡ ってするのやめて……。

 

 「んちゅ……やめて欲しいの? ふん、仕方ないなぁ……じゃあ‘‘ずっと''速くするわね。シコシコシコシコシコシコッッ♡♡♡♡」

 「ああぁあッ♡ そう意味、じゃっ……♡」

 「あは、ばーか♡ これはやすぎ? シュッシュッシュッシュッ……♡ オノマトペも気持ちいいでしょ。私の声、大好きだものね。ほら高速で扱きながらシコシコ言うから。シコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコシコ…………♡♡♡」

 

 耳の中にいっぱいプリンツの声が、吐息が。手の動きとピッタリ連動した舌遣いで、シコシコという言葉を無限に言われる。ただ『シ』と『コ』を交互に高速で言っているだけなのに、なんでこんなにエッチなんだろう……。彼女の甘美で妖艶な美声ゆえか。非常に滑舌も歯切りも良く、声の力で興奮が二倍にも、三倍にも。気付けばシコりは物凄い速さで、鬼頭は丸っこく膨れ上がるなり今にも破裂しそうである。甘えるみたいに握力強めて、らぶらぶあまあま高速手コキ。プリンツがここまでなったら、もう焦らされる心配は無い。いつもそうなのだ。何故なら——。

 

 「フッーーー♡フッーーー♡」

 「プ、プリンツっ……?」

 「すき……♡ すき……♡ もっと速く……はやくはやく……♡ 旦那ちんぽっ……♡ はやくイけ……♡♡♡」

 

 普段はクールでシニカルなプリンツ・オイゲンの方が、私に体を擦り付けている。貪るように、獣じみた求愛行動をとるプリンツ。私の耳に顔を埋めて離れないクイーンな雌猫。そのひしゃげた爆乳とむちむちの肉体が、どれだけ私の神経を犯し尽くすかも気付かずに。プリンツはもう大好きな夫を射精させるまで止まらない獣になってしまった。

 そして余裕がないのは私の方だ。手コキのスピードは過去最速。どんなレーサーをも追い越す速度、それは愛の力だとでも言わんばかりの限界を超えた速さで肉棒を扱かれて、今にでも天蓋まで発射してしまいそうである。しかし私は冷静だ。冷静に鼻息を荒げている。

 最後のスパイスに、右手で妻の尻を揉んだ。乱暴にホットパンツをたくし上げ、愛する生ケツをむにむに暴力的に揉みしだく。むちむちの尻たぶが指の間に山を作ると、プリンツがかわいく耳元で感じてくれているのがわかった。

 私は今から、最愛の妻に抱きつかれながら、耳元で至近距離で喘ぎ声を食べながら。嫁の体温に温められながら、このむちむちデカ尻を揉みながら、天まで届く吐精をするのだ。……こんなに幸福な事は、これ以外世界に二つとないのだから。

 

 「プリンツ、もうイきそうっ…………意識があったら、フィニッシュの瞬間にキスしてくれっ……」

 「……うん。わかってる。愛してる、あなた……♡ ほら、もう出すわよっ……。大好きなレースクイーンに抱きつかれながら、情けなくイけっ!!!!!」

 「で、出るッッッ…………♡♡♡」

 

 どびゅッ❤️どぼぼびゅッ❤️ぼびゅびゅッッ❤️どびゅどびゆー❤️ぴゅッー❤️ぴゅッー❤️ぴゅるるるるッッ❤️びゅくびゅく❤️びゅくっ……❤️びゅっ……びゅっ……❤️ぴゅー……❤️とろろ……❤️たらたら……❤️たら、たらら……❤️

 

 「はむッ……♡んむッ……はむッ……はむはむっ……んべろぉぉん……♡ぐぽぐぽ……♡ぐっぽぐっぽ……♡んぶちゅ……♡あなは、すひ……♡すひよ……♡らいふひ……♡んちゅぅう……♡」

 「ぷはっ……プリンツ、あいしてる……その衣装、すごく綺麗だよ……」

 「ふっ、ゆーのが遅い……♡んむちゅぅ……♡指揮官も、いつも誰よりもかっこいいの……ちゅるる……♡」

 「プリンツ、プリンツ……♡」

 「指揮官、指揮官、しひはん……♡」

 

 私が豪快に噴水を成し遂げて、それから何分経ったろう。恐らく何分どころか一時間、仕事の事なんかお互いすっかり抜け落ちて、残る力を一から十まで、目の前の愛に捧げあっていた……。

 

 

 

 ♦

 

 

 

 「ところで、あそこに山積みになってる書類。あれはもういいの?」

 「今日はいい。……いい加減私にも愛させろ」

 「……ふーん。今夜が楽しみね♡」

 「はあ、精力剤を買いに行かなきゃな……」

 

 いつまでもぎゅー……っと抱き着きながら、今はソファーに座っている。彼女に足まで回されて、所謂(いわゆる)『だいしゅきホールド』だ。うふふ♡と楽しそうに右に、左にゆらゆらと。クールビューティーなレースクイーンだった彼女の方は、もう完全に破顔して……いや、プリンツはいつだって優しく笑ってくれる女性だ。ただちょっと悪戯っぽくて、本心がわかりにくいだけで……。私の顔も、言うまでもなく満面の笑みだ。

 嫁力は存分に摂取した。これで三日は、仕事も捗る事だろう……。

 

 

 




例のごとく独自設定が多いかもしれない、詳しい人には違和感ある文章もあるかも……何かあればご意見ください。
プリンツ・オイゲンlive2d実装おめでとう!
ファッションとレースについては頑張って調べました。

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