美少女王子なボクが双子ちゃんに負けるわけない 作:ぺっとりっと
オリジナル:現代/恋愛
タグ:R-18 ガールズラブ 転生 性転換 TS 双子 学園 百合 ふ/たなりじゃないですごめんなさい
前世のボクがどうだったかなんて知らない。
少なくともボクはお酒を飲める年齢の男だったけれど、気が付いたときには転生していたからよくわからないのだ。
転生したのは前の世界と比べてちょっとだけおかしな日本。
歴史が変わってたり、地名が変わってたりするのもそうだけど、一番驚いたのはこれ。
――同性愛者も結婚できます!
――QTAP細胞で、子供を作ろう!
そう、なんと同性愛者でも結婚して子供が作れるようになった世界なのだ!
もちろん私はレズなんだーっていうと少しだけ驚かれるけれど、差別的な目線は少ない。
だから驚いたけれど、同時に嬉しくもあった。
だってボクも前世は男だ。
ぶっちゃけ男に抱かれるなんて、15年ほどたった今でも御免である。
今日も朝からシャワーをして、長い髪をオシャレに結ぶ。
制服をカッコよく着こんで、女子高へ向かった。
◇◆◇◆◇
さて、ここでひとつ言いたい。
圧倒的年下に、二周目で負けるって、どう思うだろうか?
ゲーム風に言えば強くてニューゲームなのに、あっさり負けちゃうってどうだろうか?
どうも思わないって人もいるもしれない。
けれど、ボクはそうじゃなかった。
年下たちには出来るだけカッコいいところを見せたかったし、そう努めてきた。
端的に言えば、見栄のために努力してきたわけである。
ぶっちゃけ見栄なんて張らなきゃよかったと今になって思うが、もう後の祭りだ。
学校について、教室に入る。
「みんな、おはよう」
「おはようございます!」
「おはよう楓さん!」
「今日もカッコいいですー!」
黄色い歓声を聴いてちょっとだけむず痒いものを感じながら、キザっぽく手を振って声を返す。
「みんなおはよう、今日も百合の花のように可憐だよ」
ボクの声を聴いて、ボクの取り巻き達はみんなは満面の笑みで盛り上がっている。こんな漫画チックなセリフが大うけするのも、こっちの世界のズレの一つかも。
そんなことを考えていると、取り巻きの一人が感嘆の声を漏らす。
「………あぁ、白百合学園の王子様は今日も素敵です」
うっとりと頬を紅潮させる彼女は、王子様とやらにべたぼれらしい。
………まぁボクのことなんだけどね!!
――白百合学園の王子様
なんか少女漫画とかに出てきそうな二つ名が付いたのがこのボクだ。
いやもうなんでだろって思いますよねホントにね!
自分なりの顛末を説明しよう。
二周目のボクはそれなりに文武両道だった。
そして、話も男の方が合うので、しょっちゅう男とつるんでいたのだ。
そのせいか、男っぽい女という立ち位置で生きてきたのだが、このノリで遠くの女子高に進学した結果がこのザマだ。
リレーでぶっち抜いて優勝したのが悪かったのか?
学内テスト上位常連なのが悪かったのか?
それとも見た目がモデルっぽくて、中性的な顔つきなのが悪いのか?
今となっては分からないが、ともかく王子様のイメージが出来てしまった。
一度できてしまったイメージを裏切ると、それはもう悲しいことになる。
仲良くできること自体は、嬉しいので変に無下にすることもできなかった。
――ここまでは、まだいいのだ。
取り巻きの一人が、友人にボソリと呟くのが聞こえた。
「……あぁ、楓様の寵愛を私も受けてみたいですわ」
「こらっ、
今一番の悩みは、これだ。
レズビアンの用語に、タチ、ネコというものがある。
雑に言えば、タチは攻めで、ネコは受けだ。
そして、どういうわけか、学校一のとんでもないタチ王子様として認識されているのだ。
危機である。
どっからこんな噂が流れたのか分からない。
というかこの世界の日本の貞操観念どうなってんだよ!
と思ったら、この世界は18禁じゃなくて15禁らしい。
何があったんだよマジでさぁ!!
さらにお付き合いの前に、お突き合いがある世界らしく、15を超えた男女は平然とヤる。そしてそれは、一縷の望みをかけてやってきた白百合学園でも変わらなかった。夜の想像をして騒いでいた取り巻きの一人が寄ってきたので、冷や汗を隠しながら、嘘をつく。
ボクは、嘘でつくろった虚像の王子様なのだ。
「………いやぁ昨日も大変だったよ。同時に3人相手にするのは久しぶりだったからね。………みんな最後にはダウンしちゃったよ」
「3,3人も?」
「全員を満足させてしまうなんて………」
「(ゴクリ)」
ちなみにゲームの話だ。FPSゲームで3対1でダウンさせただけである。
「……キミたち、ボクがいうのもなんだけど、あんまり昼にそういう話をするものじゃないよ。高貴な花束は安売りしないからこそ価値があるのだからね」
「あぁ……わかりました」
「夜に、夜にお話ししたいですぅ」
適当なことを言って、発言をけん制しておく。
ぶっちゃけいつボロが出るか分からないのだ。
ボロが出た日が、ボクの終了のお知らせの日となることに間違いない。
そして、席に着き、しばしの間雑談を楽しんだ。
◇◆◇◆◇
「うぅー疲れたー! 慰めて!」
放課後、過疎な部室棟の一角。
ゲーム部とだけ書かれた手狭な部室で、私は王子様の称号をゴミ箱にぶん投げて、疲れたBOTになっていた。
「うるさい、そんな設定にした楓がわるい」
「かえちゃんって変なとこで見栄っ張りだよねー」
机の上に伸びたうどん生地みたいになっているボクを、
風花と舞花、ちょっぴり小柄で、クラスでは目立たない双子である。
この双子とはクラスはこそ別だが、実は中学校からの唯一の知り合いだ。
クラスの男たちとみんなでモンファンで遊んだり、漫画や動画の話をしたりと私と同じく男っぽい趣味をしている。それでいてちょっぴり小悪魔な双子である。
「昨日も3人を満足させたんだってー、すごいねーかえちゃーん?」
「どんな絶技か聞いてみたい」
「あのさぁ………」
ニヤニヤと笑う二人は分かっていて言っている。
とってもいじわるだ。
ちょっぴり無表情な風花は一見分かりにくいが、付き合いの長い私にはその微妙な表情も分かる。舞花にいたってはめちゃくちゃ顔に出るので、もはや煽ってるのを隠す気もない。処刑ものである。
「……ていうか二人とも知ってるでしょ? 昨日一緒に遊んでたんだからさ」
「絶技だったねぇあれは。必死のバリアもつきくずされてイっちゃてたね」
「………楓の動きとっても大胆だった」
「ゲームの話だよな!? なぁ!?」
昨日はEPEXという3人1組で遊ぶオンラインゲームをやってたのだ。2人が早々にダウンしたので、私が頑張って3抜きしたのだ。あれは我ながらかっこよかったと思う。ゲーム部の部長に見せたら絶対大喜びしてくれるはずだ。そのプレイを、二人は、わざとらしくエロ単語っぽく揶揄ってきた。
そんなこんなで、しばしの間雑談を楽しむ。
王子様として振る舞うことによる疲れが、二人の友人によって癒されていく感じだ。
と、ここで、舞花の方が、珍しく真剣な声で私に訊ねる。
「ねぇねぇかえちゃん、私たちと
「……練習? 大会に向けて………? 新しい連携でもするの?」
ゲーム部は一応ちゃんとした部活なので、大会がある。
その話かなと思っていたが、ここで衝撃の言葉が飛び出してきた。
「違うよ? エッチの練習」
「……ぶへっ、ななななぁ、なにいきなりえぇぇ!」
いきなりエッチて、付き合ってないのにエッチて。
いやここそういう世界だった!
「ふふ、かわいいなーかえちゃん」
「動揺してるのかわいい」
思わず顔が赤くなってしまった。
「いやー、おかしいだろ普通に、ていうか友達とヤるのヤだよ。絶対変な感じになるじゃん」
「んーー、じゃあ変な感じにならないならいいの?」
間髪入れずに帰ってきた言葉に思わず返答が詰まってしまう。
「い、いや、そういうわけじゃないけどさ」
「いや、もう私たちも高校生。それぐらいヤッテて普通だと思う」
妙にギラギラした双子が、ちょっとだけ怖く見えてしまう。
体格的には私の方がずっといいはずなのに、この小悪魔たちが今は恐ろしい。
舞花は内心を読ませない表情のまま、言葉をつづけた。
「いやさ、これ、かえちゃんにもメリットある話なんだよ」
「………ど、どういうことだよ」
隠しきれない動揺を少しでも抑えるためにゴクリと唾をのみこみながら続きを催促する。
「かえちゃんさ、どっかのタイミングではエッチなことするつもりなんだよね?」
「………そりゃそうだよ。だってレズだし」
「今のままでさ、本気で出来ると思う?」
何が言いたいのだろう。
そりゃあ内面はあんまりカッコよくないかもしれないけれど、これでも人並み以上には頑張ってきたのだ。
ペンタコができるぐらいには勉強してるし、血の味がするぐらいには走りこんでる。
「……ボクがかっこよくないって言いたいわけ?」
「違う。かえちゃんは滅茶苦茶カッコいいよ。それは間違いない」
「う……あ、ありがと」
「かわいい」
思わぬ舞花の不意打ちに本気で照れてしまった。そしてそのことを可愛いと風花に指摘される。
ボクは可愛いって言われるのが苦手だ。
ちょっと偏見じみてるとは思うけれど、かわいいの中には『侮り』のような意味が含まれていることがあるからだ。
だから二周目人間であるボクは、かわいいよりカッコいいと言われる方が好きなのだ。
苦手なだけで、照れないとは言ってない。
「それで、かえちゃんは今、夜の王子様のイメージに苦しんでるんだよね」
「……それはそうだけど」
「だったらさ、本当にエッチが上手になっちゃったらどうかなってことだよ。そうすれば、実際にはヤってないにしても、ちょっとは自信出るでしょ?」
そんなこんなで話を聞いていくと、双子の提案が分かった。
つまり、友達関係はこれからも維持しつつ、エッチなことだけやってみようと言うのだ。
普段は言葉が少ない舞花が説明を加える。
「私たちはエッチなことに興味がある。けど全く好きでもない相手とやりたいとは思わないから、楓に相手してほしい」
「かえちゃんは、イメージと現実のギャップに悩んでるよね。だから私たち2人を相手にして、エッチの練習をした方がいいと思うんだよね。2人なら経験値効率も2倍だよ」
聞けば聞くほど、ボクにメリットしかない話のように感じる。
二人は恋愛感情はないと明言してくれたし、変にこじれる心配もない。
そしてボクも勿論、百合エッチに興味がある。
人間だもの、興味がないわけがない。
最後に邪魔するのは、前世の倫理観だけだ。
そして思い出す。
ここは日本であって日本じゃない。
前世の記憶なんて、もはやボクを蟲毒にする邪魔なものでしかないのだ。
ボクはきっと真っ赤であろう顔で神妙に頷いた。
◇◆◇◆◇
「それで、なにするのさ」
「わからない」
「は?」
いったん帰ってボクの部屋に集合しての第一声がこれだ。
わからないって、二人の提案じゃなかったのか。
「いや、舞花も初めてだからねー、わかんないよ、何すればいいのかなんて」
「……ひとりでするみたいにすればいいんじゃないの?」
まだ陽も沈んでないのにこんなことを言うのは恥ずかしいが、それしかないだろう。
すると舞花はニヤリと笑った。
「へぇーかえちゃんもひとりでするんだぁ~、一人でするの、見てみたいなぁ~」
「こらっセクハラやめろっ」
「それ以上のことこれからするのにー?」
「そうだった!!」
さっきからちょっと自分のテンションもおかしい。
どうやら自分で思っている以上に動揺してしまっているらしい。
すると、小悪魔たちから更なる煽りが飛び出してきた。
「じゃあさ、その一人でするみたいに、舞花たちを攻めてみてよ」
「………私も楽しみ」
嘲笑さえ感じる双子たちからは全く期待を感じない。
どうせボクが何をやっても、大したことないと思っているのだろう。
………このクソアマァ!!
こちとら元成人男性やぞ!!
これだけ煽られといて黙っとれるかってんだぁ!
ここで年下限定負けず嫌いが作用して、この二人を屈服させてやろうという気持ちがムクムクと湧き上がってくる。
「や、やってやるよ! 勝負だ!」
そういうわけで、勝負としてエッチなことをすることになった。
勝負ってなにって思うかもしれない。
内容は単純だ。
ルールは『先に声を出した方が負け』である。
ただ、これ単純にやると攻める方が圧倒的有利になってしまう。
なので、攻めと受けを交代することにした。
受け側が思わず声をあげてしまうまでの時間を測定し、それで勝負するのだ。
双子チームは二人いるが、どっちもを攻めるのはさすがに不利なので、今回はクソ生意気な舞花の方を選択した。
逆にボクは二人から攻められることになるわけだが、大人の余裕ってやつで乗り越えるつもりである。
「かえちゃんへんなところで凝り性だよね………」
「楽しみ」
恋愛は戦だ!なんて言葉も聞くが、ついでにセックスも戦だ。
心配することはない。こっちも前世では無数のエロ動画とエロ漫画を嗜んできた身。
自分の体は怖くてあんまり触ってないけど、その知識があれば女性なんて怖くない!
勝ったなガハハ!
◇◆◇◆◇
10分後、ボクは舞花の胸をもんでいた。
上着だけを全て脱がせて、両手でわしづかみである。
手先からぬるりとした汗が伝わる。
もにゅりもにゅりとボクの指先に応じて、柔らかそうな膨らみが変形する。
カップサイズで言うならDくらいなのだろうか。
そろそろ勃ってきた胸のとんがりが、手の平に当たっている。
「………っ!、………!、……!」
あれだけ偉そうだった舞花は、今はほんのりと頬を紅潮させ、不安げにボクを見つめていた。
時々目を閉じて、唇をギュッと結んで体を少し震わせる。
吐く息には段々熱が籠ってきており、同時に荒くなってきている。
「……っ!、っ!、………!」
さらに揉む力を強め、揉む速度を上げていく。
すると、手の平に堅くなった乳頭が当たるのを感じた。
瞬間、舞花は劇的な反応を見せる。
「んんっんん!!……っんんんん!!」
口をガチっと閉じた舞花からは口膣でくぐもった喘ぎ声が漏れる。
しかし、口を開けてはいないので、勝負続行である。
どうやらここが弱点らしい。
揉む形だった手を広げ、今度はすりすりと先っぽを擦りまわす。
まるで小さなボタン電池をやさしく手の平で擦るように愛撫する。
「………ぃああんんん!!、 んあぁぁぁ!!」
両手で必死に口を押え、声が外に漏れないようにしている。
しかしそれは反則だ。
「だめだよ………我慢しちゃ………」
片手の親指を顎の下から差し込み口をふさいでいる生意気な両手をひっぺがしつつ、もう片方の手はしっかりと愛撫を続ける。
くりくりと優しく乳頭をかき混ぜていると、お口をふさぐ生意気な手が剥がれた。
そしてついに真っ赤に色づいた顔で、行き場もなく手をぶらつかせる舞花に対して、止めをさす。両手で、それぞれ親指と人差し指でとんがりを挟み込む。そしてきゅっと強く力を入れた。
「………んんんーーー!! ああっちょっと痛いっ!!」
突然舞花が声を挙げた。
淫靡な雰囲気が一気に霧散してしまう。
さっきまで気持ちよさそうにしていたはずなのに、その顔は少しばかりの怒気を纏っていた。
どうやらデリケートなところに力を入れすぎてしまったらしい。
「……ご、ごめんね?」
「ううん、舞花もごめん。雰囲気壊しちゃった」
ボクの方が悪いはずなのに謝ってくれる舞花はいい友達だ。
もう一度きちんと謝意を伝え、感想戦に移った。
ちなみに一応、時間は測定している。
11分12秒だった。
薄いキャミソールだけを来た舞花は、少し照れくさそうに言った。
「……正直下手くそだったけど、人に触られるのがあんなに気持ちいいと思わなかったよ」
「………下手くそだったのかー」
自分としてはかなり上手くいっているイメージだったのだが、良くなかったらしい。
「まず、いきなり上半身全裸はないと思うよ。あと揉まれるだけは、あんまり、気持ちよくないよ………」
「けど、その後のは、すごくよかった……。舞花も一人でするときは、上ばっかり触ってるから………」
恥ずかしそうに感想を言う舞花は、またさっきまでとは違ったエロさがあった。
友達同士でこれは練習なはずなのに、ちょっぴりドキドキしてしまう。
ふと、部屋の片隅で置き去りになっていた風花が目についた。
風花もちょっぴり興奮しているらしい、明るい部屋なのに少し顔が紅い。
そんな風花は、感情が見えにくいその声で言った。
「次は、私たちの番」
◇◆◇◆◇
「………」
私はもう喋らない。
一応声を出さないのがルールなので、喋るのもアウトなのだ。
そして、まず風花はレースだけ掛かっていたカーテンを閉めた。
おかげで部屋が少し暗くなる。
その上で、部屋の電気を消してしまった。
今部屋はかなり暗い。
まだ午後5時すぎなので太陽は昇っているが、遮光カーテンのしたぐらいからしか光が漏れてこない。
何をするのだろう、何をされるのだろうというドキドキが胸を満たしていく。
すると、舞花は自分の後ろから抱き着いてきた。
キャミソールから出た色白な腕が、服越しの自分のお腹に回される。
薄い生地だからか背中の双丘はへにゃりとひしゃげ、少しばかりの体温を伝えてきた。
今度は風花が自分の前に両足を後ろにして座り込んだ。
ずりずりとカーペットの上を吸って寄ってきた風花も、同じく薄着だ。
そして、今度はボクに前から抱き着いた。
今度は心臓に近いからか、はっきりと鼓動を感じる。
そんな双子のサンドイッチ状態でしばらく時間が流れた。
恋愛感情まではいかないが、二人のことはかなり好きなので、抱き着かれてるのは正直気持ちがいい。
けどその気持ちよさは、性感というよりは安心に近い。
言わば温泉や風呂に入った瞬間の暖かさのようなものだろうか。
だからなんの意味があるのかはよく分からない。
そんなことを考えていると、突然ゾワリとした感覚が首を襲う。
「ん…………」
どうやら風花に舐められたらしい。
そして今度は、逆側から暖かな感覚が伝わってくる。
「んちゅ、ちゅぱ…………」
逆側の肩では今度は舞花が唇で首筋をはみはみしていた。
ついでに舌も使って、筋にそって舐めている。
ほんのりと、気持ちいい。
今までの気持ちよさとはちょっと違うような気持ちよさに戸惑ってしまう。
しばらくの間、感傷に浸っていると、合図したかのように二人は舐めるのをやめた。
「脱いで」
風花の指示に従って、上着を脱ぐ。
下着まで脱ごうかとおもったのだけれど、そっちはまだいいらしい。
言葉少なに目線で支持をされるのに従い、薄い下着姿になった。
………少し、恥ずかしい。
思わず体が熱くなっていくのを感じる。
そうこうしているうちに舞花の手が後ろから伸びて来た。
今度は胸をもむ予定なのだろうか。
自分の胸はCカップなので、どちらかといえばある方だ。
伸びてきた手はボクの乳房をわしづかみ………ではなかった。
そのまま軽く手をまげて、胸の周りを優しく5本の指でなぞる。
正直、気持ちいいというよりはちょっとこそばゆい。
今度は風花が前からやってきて、ボクの顎を少し持ち上げた。
優しく持ち上げられるのに任せて、目を閉じる。
はみゅりとした感触が唇を伝ってくる。
ふにふにと、唇をしばらく唇でもてあそばれながら、初めての深いキスにドキドキが増してくる。
今度は風花の余った手が、短いスカートの中の太ももに伸びてくる。
軽く曲げられた指が今度は内ももをなぞり、あまりのこそばゆさに声が漏れそうになる。
「……んんっ!! んんー!!」
きっとキスで口を塞がれていなかったら、今ので退場していただろう。
こんなところに自分の弱点があるんだなんて思ってもみなかった。
1,2分ほどだろうか。
よくわからない曖昧な時間の後、キスは次の段階に移行した。
息苦しさと、不思議な幸せな感覚を感じていると、風花の舌が入ってくる。
初めての異物感に気持ち悪くなるかなんておもってたけれど、全く気持ち悪くない。
というよりか、1,2分も唇をはみはみされていたせいか、早く舌を入れてほしいなんて不思議な感情すら抱いていた。
そして、実際に入れられてみると、なんというか、幸せな感じがした。
お互いに相手を受け入れて、受け入れられている、そんな感じがするのだ。
勝負なのにも関わらず、ボクは自然と舌と舌をからませていた。
「………んんっ、んちゅ、……んんん、ちゅぅ」
身も心もとろけるとはこのことなのだろうか。
さっきから焦らされているだけの舞花の胸周りの細やかな愛撫でさえ気持ちよくなり、太ももから感じていたこそばゆさは、明確な快感に変わりつつあった。
ちゃぷりちゃぷりと、体の中に何かがたまっていくような気がする。
それは一人でするときには上手く貯められなかったもの。
長い長いキスが終わり、風花の顔が離れた瞬間、口寂しくて少し追ってしまう。
「………んはぁ、んん…………はぁ、はぁ」
この息の粗さは、きっとディープキスのせいだけじゃない。
風花と舞花は、いろんなところを触っている。
腕、手、足、首筋、背中、太もも、髪、そして耳。
それら全てがいつもと違って、緩やかな痺れをボクの中に与えていく。
そのたびに、少しずつ、ぽたりぽたりと何かがたまっていく。
今度は履いていたスカートが脱がされる。
いや、もう自分から喜んで脱いでいるような気さえする。
再び二人がかりの愛撫が始まった。
しかし、今度はよりきわどいところを攻めてくる。
風花は太ももよりもより根元に近いところへ。
舞花は乳房のに頂点に触れるか触れないかぐらいのところへ。
しかし二人とも決して、一番気持ちいいところだけは触ってくれない。
ここでやっと気が付いた。
二人はボクのことをずっと焦らしていたのだ。
そのことに気が付いた瞬間、たまっていた何かがはっきりと感じられた。
これは、快楽のるつぼだ。
愛撫の度に少しずつたまっていき、いつか満たされてしまうもの。
今ではないいつかに必ず来てしまうであろう、ソレに恐怖と期待を感じてしまう。
「……んんっ!!!」
突如として、今までにないほどの鋭い快感が全身を雷のように突き抜けていった。
発生元は、ボクの乳首からだ。
今の一瞬、布越しだが舞花の指が微かに触れたのだ。
指先だけで、あれほどの快感なら…………。
イケない想像をして、体がブルリと震えてしまう。
「……上も、脱いで」
そして、最後の防波堤である上着も脱がされてしまった。
「んんっ…………」
脱ぐときに少し擦れただけでも気持ちいいのが溜まってしまう。
後ろから舞花は指を立ててボクの乳房を、今度は生で揉む。
揉まれるなんてたいして気持ち良くないなんて言ってたはずなのに、ボクはじんわりと伝わる快感に酔いしれてしまっていた。
「…………!!」
今度は、股の付け根から。
下の一番気持ちいいところから、鈍い快感が発せられる。
パンツ1枚隔てているため、決してその感覚は鋭くない。
するどくないけれど、散々焦らされてしまったボクは、それでも感じてしまう。
「うぅ…………あぁっ……、はぁ……」
1本の指で緩やかに撫でられているだけのはずなのに、すこしの擦れを敏感に感じてしまう。
もっと、もっと欲しいというあさましい感情が表に出てくる。
それは生物的で、本能的で、根源的な欲求だった。
そんなものに、理性ごときが抗えるわけもない。
「…………うぅ」
耐えたいのに、耐えたくない。
理性と本能のはざまで揺れるボクは、ほとんどの思考を本能の抑制に費やしていた。
その抑えた本能から漏れ出してしまったものが自ら体を動かして、さらなる愛撫を求める。
しかし、焦らしを続ける二人は許してくれない。
もう一度、今度はさらに一瞬だけ乳首に指の先端が擦れる。
「んんんっ!!!!」
さっきよりも明らかに小さな愛撫なのに、その感覚はさっきと比べて明らかに鋭い。
こんなもの、もし思いっきりつままれたらどうなってしまうのだろう。
やめてほしいし、やめてほしくない。
怖いのに欲しいというよくわからなさと、襲い来る快感の波にもうわけが分からなくなっていた。
声を抑えなければならないという条件も忘れて、悦楽の大海を漂う。
そして、そんな旅路は、無慈悲にも終わりを告げられる。
風花の手は下着の中に潜った陰核の上に、舞花の手は既に乳首の真横に当てられている。
決して触れていないけれど、次に何が来るかは、頭がバカになりかけているボクでも分かった。
「……っ、…………っぅ」
怖い、気持ちいのが怖い、気持ちよくなってしまうのが怖い。
これから来るであろう絶頂が怖い。
「えへへ……♡」
「んふ…………♡」
こいつらは、ずっと待っていたのだ。
一気に頂点まで連れていくための愛撫の瞬間を。
直接一番気持ちいいところに触れる、この瞬間を。
「せーの」
「あ……ぁあ…゛っっ!」
ゾワリとした快感の予告が体中を走り抜ける。
………しかし、その時は訪れなかった。
「――って言ったら、触るね」
「う…っぅ………………!」
揶揄われたのだ。
そして揶揄われただけなのに、その先を想像してしまった。
もう、快楽のるつぼは、表面張力で必死に耐えている状況だ。
こんな状況で、大海の潮水を流し込まれてしまえばどうなるだろうか。
「………うぅっ…」
壊れるに決まっている。
ボクは壊されてしまうに決まっている。
「かわいい」
「やぁっ……!いやぁ……ぁー」
もうこいつらは小悪魔じゃない。
悪魔だ。
ボクの体をおかしくしてしまった、悪魔なのだ。
悪魔と契約してしまった人間の末路は、何時だって決まっている。
「………っはぁ、………はぁ」
こんな勝負、しなければよかったと思うのに。
でもどこかでこの先を期待してしまっている。
もう完全に、墜ちてしまっているのだ。
「せーの」
無限に思えるほどの、最後の掛け声からの一瞬。
その次の瞬間、視界が真っ白になるほどの快感の波が襲ってきた。
「あっあぁぁっ!!! あっぁぁぁあっ…ぁあっ!!!!」
いやもうこれは津波だ。
津波は一度襲ったら引いてくれない。
指先が擦れるだけでも感じるのに、思いっきり乳首を揉まれたらどうなるか。
パンツ越しでも震えるほどの快感なのに、生で触られたらどうなるか。
二倍どころじゃない、もう数十倍の快楽が一気に押し寄せる。
「もうだめっ!! ……っんんぁぁくるぅ! 」
クリクリ指先が乳首を挟む。
コリコリ、コリコリ、コリコリと容赦なく。
「んぁあぁぁ! あぁっあぁっああああ!」
もうわけが分からないほどの快楽。
「ああ!ああっああ…あ…っっ…んぁ!!」
今度は下の一番きもちいい肉刺から、鋭い快感。
「も…ぉっ!! うぅっ……゛っあぁああっ………っ!!」
全くの容赦ない攻め。
それが否応なしに未知の領域へとボクを逝かせてしまう。
「ぐ…っあ……あ!ああぁぁ!」
気が付けば獣みたいに声をあげていた。
「ぐ……!あ……ああっ!あ…っ♡」
逃げたいのに、でも逃がしてくれない。
「いい…ぃっやあああぁ………っあっ!あぁ♡ああぁ!!」
快楽の大海からるつぼに強引に溢れんばかりの潮水が流し込まれて、ついにるつぼにひびが入る。
「んあ……っ!あ………あ゛っ!あぁ!!! ……」
声を抑制するどころか、獣のような声をあげて、必死に快楽から逃れようとする。
しかし二人はがっちりを体をつかんで、逃げることを許さずに愛撫をつづけた。
「あ…ああ…っあ…゛っ!あっあ…ぁあぁっああああああああ!!!!」
次の瞬間、脳の中が焼き切れた。
世界が真っ白になり、ふわふわとした世界で漂う。
そして現実逃避の束の間、世界に一気に引き戻された。
「いい…゛っ♡!ぎいいっいっ♡!いぃ…っ!いぃぃい゛っいいい……ぃ♡」
もう体が自分のものではないみたいにハネ回っている。
何かに捕まっていないとこのまま果てまで押し流されてしまいそうで、必死に目の前の風花に捕まった。
「ん…んん……っく゛っっ…」
「………えへ」
しばらくの快楽の余韻の中、風花は今度は優しく頭を撫でてくれた。
舞花も、優しく背中をさすってくれた。
「はあぁっぁ…はああぁ…っ」
「おつかれ」
幸せなまどろみの中で、疲れ果てたボクは、しばしの眠りについた。
◇◆◇◆◇
ちなみに記録は13分11秒でボクの勝ちだった。
これで勝ちといえる度胸があるやつなら見てみたいけどね。
今度は負けないっ!!
気が向いたら書き足しますが、一応短編です。
上手くなりたいので改善点とか教えてくれると嬉しいです。
エロかったとか実用的だったなら嬉しいです。
2021/12/14:最後が物足りなく感じたので加筆。