妖夢さんがエロマッサージ屋で雌として目覚めるスケベ

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C99新刊短編集より抜粋。
渋にも投稿してます。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16678620


魂魄妖夢のドスケベマッサージ

 すれ違えば肩がぶつかるほどごみごみした路地を、足早にすり抜ける。色街の裏通りは人里でも特に治安が悪い。チンピラ程度なら撃退できるとはいえ、妖夢のような美少女が長居するにはふさわしくない。

 とはいえ、早足なのはそれだけが理由ではない。良心が咎めているからだ。やはり帰るべきではと、ずっと煩悶している。意識は、ぎゅうと握られた右手に向けられていた。

 鴉天狗どもは購読者獲得にたいへん熱心で、冥界くんだりにまで新聞を押しつけに来る。白玉楼の誰も興味がないため、たいていは焚きつけや掃除に使われていた。読まれるのは特売のチラシやクーポンばかりだ。汗ばんだ掌の中でくしゃくしゃになったチケットも、そうして生き残った品だった。

 チケットに記載の小地図をあてに進む。はたして辿り着いた目的地は、古ぼけた店だ。戸板も色褪せており、営業しているか怪しい。

 本当に場所を間違っていないか、二度ほど確認したのち、覚悟を決めて扉に手をかけた。見た目のボロさと違って、ずいぶんスムーズに開いた。

 廃墟を想像していたが、中は存外明るい。隙間風が吹き込んだりもせず、むしろだいぶ温かい。掃除が行き届いた、こざっぱりとした内装だ。白のフロアタイルが輝いている。狂気に浸されていたころ通った、永遠亭の診療室を思い出す。

「いらっしゃいませ、性感マッサージ・スイートタイムへようこそ」

 受付の男性も、清潔感に溢れている。人好きのする笑顔を浮かべ、皓歯を輝かせている。少なくとも、道中すれ違ったごろつきどもとは一線を画していた。

 あばら屋じみた外観と裏腹に、えらくまともだった。覚悟していたアングラさも、ほぼ感じられない。それでも、建物を間違えたわけでないのは、彼の告げた店名から知れた。

 性感マッサージ――女性向け風俗店だ。妖夢には早すぎる店だった。

 ずっと昔から、性的な事柄に興味があった。俗にいう、むっつりすけべだ。色を知ったのは、まだろくに刀も握れなかったころ。夜中に催して、厠に向かっていると、主の部屋から声がした。

 好奇心に負けてつい覗けば、異常な光景が広がっていた。二匹の獣が交わっていたのだ。普段は神秘的な雰囲気を漂わせる主人が、下卑た肉の塊になり、獣じみた声をあげていた。厳格で深重な祖父が目を剥いて、奥歯を噛みしめながら、狂ったように腰を振っていた。

 黒ずんだ竿が――自分とお風呂に入るときにはフニャフニャな棒が、生々しい色の穴を何度も穿つ。何度も何度も。おぞましくすらある情景でありながら、視線は吸い込まれた。晩秋の肌寒い夜にもかかわらず、全身に汗が浮かんでいた。

 茫然としながら厠に向かい、下着を下ろして困惑した。おしっこするための裂け目から滴る、ネトついた汁の意味を知ったのは、ずっと後になってからだった。

 知るきっかけが、保護者たる二人のハードファックだったからだろうか。妖夢にとって性行為は、いけなくてドキドキする、オトナの営みとして刻み込まれた。道徳心を裏切る甘美な行いに取り憑かれ、薄暗い憧れを抱き続けてきた。

 一般家庭ならば、教育を通じてもう少し普通な認識を与えられるだろう。彼女の場合、そうはならなかった。祖父は出奔し、早すぎる独り立ちを求められた。社交に乏しい冥界では、周囲と己を比べる機会も訪れなかった。

 健全な教育の欠如により、かつて抱いた憧れは肥大していく。思春期ゆえ、体の成熟に心が振り回されがちなのも手伝った。その集結が、今回の大暴走だ。

「ええと……あの、ええと……。初めてなんですけど。これって、使えますか?」

 皺の寄った半券を折り広げ、差し出す。三日前の文々。新聞に挟まっていた、無料体験コースのクーポン券だ。男は軽く覗き込むと、再び朗らかな笑みを浮かべる。

「初めてのお客様ですね。もちろんご利用いただけますよ。本日は予約もありませんし、今から当店のマッサージを体験いただけますが、どうなさいますか?」

「い、今からですかッ?」

 思わず聞き返した。じゃあ逆に、今日は引き下がるつもりだったのか。でも心の準備ができてないし。というか今の自分はかなり挙動不審に見えるのでは――などと逡巡する。結局、ぎこちなくも頷いた。

「かしこまりました。準備いたしますので、施術着に着替えていただけますか? そちらの扉が更衣室ですので」

「は、はい」

 示された扉をくぐる。服屋の試着ブースを思わせる内装だ。両手を広げられない程度の広さで、対面の壁に姿見が貼り付けられている。

 やはり丁寧に掃除されており、四隅にも埃は溜まっていたりもしない。色街の裏通りにある店ゆえ不潔さを覚悟していたのだが、良い意味で拍子抜けだった。自分が思いっきり勘違いしているだけで、もしかしてまっとうなマッサージ屋なのではと訝ってしまう。

「施術着は籠の中に入ってますので」

「あっ、はい」

 言われて覗き込み、目をむく。手に取り、広げる。見間違いではなかった。

 按摩用の衣装なのだし、ガウンかケーシーだろうと踏んでいた。ところが、用意されていたのは水着だった。布地が極端に小さい、いわゆるマイクロビキニだ。白色で、面積はほぼゼロだった。

「あの……服って、これで合ってますか?」

「はい、そちらのビキニが当店の施術着ですね」

 こんなの、ほとんど肌が見えてしまう。何かの手違いかと扉越しに確認するが、返ってきたのは肯定の言葉だ。あまりにも平然とした調子に、こちらがおかしいのかと戸惑う。

 そもそも己に、風俗店へ足を踏み入れた経験などない。こういうオトナの店では普通のことである可能性を、否定できない。もし普通なのだとしたら、騒ぐほうが変だ。

 ただでさえ、自分には早すぎる店だ。マナーが悪いと思われて、つまみ出される羽目にはなりたくない。恥ずかしさと気まずさですぎて死んでしまう。躊躇いが、さらなる質問をさせなかった。

 扉の向こうから、準備の音が聞こえてくる。受付の彼は、明らかに場違いだろう自分にも丁寧に対応してくれるつもりらしい。今さらやめるとは言いづらかった。

 待たせてはいけない、早く着替えなくてはと、ビキニを籠に戻す。思考はぐちゃぐちゃなままだが、結局、己の衣服へ手をかけた。

 睨んでもいまいち威厳の出ないぱっちりした瞼と、透き通った露草色の瞳。丸みを残す鼻先に、やや薄めの唇。色白で皮膚も薄いだけに、頬を紅潮させまくっているのが分かる。近頃ようやく大人びつつあるが、その顔立ちはいまだいとけなさを残していた。

 体つきも同様だ。二次性徴を迎え、大人へと移り変わる途上にあった。貧相に見えつつ瑞々しく、硬く思えても柔らかい、絶妙なバランスの上に立っている。一生のうちのごくわずかな時間を占める、少女と呼ばれる時期に特有のボディだ。

 そして同時に、鍛錬を重ねたアスリート体型でもある。女性特有の丸みを備えつつも、圧倒的にしなやかだ。結果として、可愛らしくもメリハリのきいた、肢体が生まれていた。スリーサイズの数値だけ追いかけていては、見逃してしまう美だ。武を修めているがゆえの、重心のズレや狂いのなさによって、いっそう引き立てられていた。

 ほっそりした首は、絞めれば折れそうなほど華奢に見える。冥界暮らしゆえの色白さも手伝っていた。肩の稜線もなだらかで、丸っこく、幻想郷でも有数の剣士だとはなかなか思えない。庇護と愛玩の対象だ。象る肌の瑞々しさ、滑らかさが照り映えていた。後から絶対に獲得できない、今だからこその長所だ。

 胸は数年前まで平坦だったが、近頃はなだらかな丘といった風情まで成長した。ギリギリ乳「房」と呼べるラインにあるBカップだ。うっすら浮かんだデコルテラインからトップバストにかけて、つんと上向きに反っている。靱帯にまだまだ育つ余地を残している。

 つん、と尖った丘の先を、桜色が飾っている。乳輪は肌色からグラデーションを描いて濃くなっている。乳頭はぷくっと膨らんで硬くなっていた。現状になにを感じているか、端的に示している。己のいやらしさを思い知らされるようで、恥じ入らずにはいられない。

 少し前まで寸胴だった腹周りは、今はスッキリとして、ほんのりくびれつつある。肉体の成熟につれ、腹圧も増しているのだ。修練を欠かさないのも手伝っていた。割れてこそいないが、腹直筋の輪郭がほんのりうかがえる。くりっと窪む臍が、セクシーとキュートを両立させていた。

 初潮以来、骨盤は広がりつつある。もう子を孕めるのだと体格でも示している。銀鼠色の陰毛が、ふんわりと恥丘に茂っている。生来の几帳面さもあり、よく整えられていた。

 きゅっとつぼまる土手で、秘唇が一本線を描いている。初体験もまだだと一目で分かる、見事なめこすじだ。未使用ですと全身で訴える二枚貝は、実はほんのわずかに口を緩めていた。性的興奮に、蕾が綻びつつあるのだ。

 色香と幼さを薫す下腹を支えるのは、ほっそりしつつも肉付きのよいレッグラインだ。外見年齢に比して発達した大腿筋・ハムストリングスからなる、むしゃぶりつきたくなるほどの美脚だった。

 鏡の中の己を見る。爪先から頭頂まで、素っ裸だ。扉一枚隔てた隣に、名前も知らない男性がいるのに。

 自分がしていることのとんでもなさを自覚する。誰が見ているわけでもないのに、つい腕で体を隠す。何も着ていないのに、ひどく暑く感じた。

 ともあれ、さっさと着替えなくては。先ほどまで扉の向こうからしていた準備の音も、聞こえなくなっている。あまり待たせては、不審がられてしまう。

 ぎこちなくも身に着けていく。不慣れながら、さほど時間はかからなかった。なにせ、上と下を着ければ終わりなのだから。紐が肌に食い込む感触は、縄で戒められているかのようだった。

「うわ……」

 鏡に映った己の姿は、あまりにも卑猥だ。茫然と呟く。ほとんど剥き出しの肌。ヒップにはTバックが食い込み、むしろ強調されている始末だ。

 衣服とは、体を隠すためにあるとばかり思っていた。だがこれは違う。むしろ曝け出し、飾り立て、見る者を興奮させるためにある。着ているだけで、私といやらしいコトをしてくださいとアピールしているも同然だ。

 はっはっと、呼吸が浅くなっている。鼓膜の裏側から、激しい鼓動の音が聞こえている。

 いけないことをしている。普段真面目だからこそ、良心は強く咎めてくる。甘美な背徳の疼きも強烈だった。

「き……着替えました」

「ちょうど良かった。こちらも、いま準備が終わったところです」

 本当にいくのか、大丈夫かと訴える理性を退け、扉に手を掛ける。受付の男は穏やかな笑みを見せた。目の前の少女が淫らな衣装に身を包んでいるとは、気付いていないふうに見える。

 が、見られている妖夢には分かる。にこやかな顔の、薄められた瞳の奥に、ギラついた光が宿っている。お前を食い物にするぞと、暗に告げていた。

 妖夢は健康的な美少女だ。人里を歩けば、不躾な男にいやらしい目で見られたりもする。それらは単に不快なだけだ。なのに今は、舐める目つきをもっと浴びせてほしいと感じてすらいた。今は丸腰で、襲いかかられれば抵抗もできないのにだ。

「嗚呼……」

 歯の根が合わぬほどの昂ぶりが押し寄せる。腹の奥が熱を孕み、いっそ痛みすら感じる。じゅくじゅくと、潤みを帯びていると分かった。

「では、さっそく施術のほうに入りましょうか。こちらへどうぞ」

「アッ……」

 存外にしっかりした指先が腰に回され、柔肌を撫で回す。セクシャルハラスメントだ。疑問に思うこと自体がおかしいとでも言わんばかりに、男は平然としていた。

「そちらにうつ伏せになってください」

 施術室は個室で、五畳ほどの間取りにベッドのみが置かれている。受付に比べると照明はぼんやりしていた。シンプルな、落ち着く雰囲気の内装だ。

 言われるままベッドで横になる。白い背が曝け出される。ぷりぷりした尻に、紐水着のボトムスが食い込んでいる。おかげで、ほとんど全裸で横たわっているふうに見えた。

 俎板の鯉とはこのことだ。落ち着かなかった。

「ではさっそく、マッサージのほうに入りますね。少しひんやりとしますよ」

「え、……っは」

 男の手が触れる。ヌルンとぬめる、冷たい感触が背中に浴びせられる。エステオイルだ。

 滑らかな肌の上を掌が滑り、背中全体に塗り広げていく。

 人当たりは柔らかな男だが、掌はゴツゴツとしている。異性なのだと感じさせる手だ。名前も知らない殿方に、体を触れられているのだと、否応なく再確認する。鼓膜の裏から、己の鼓動の音が聞こえる。相手に伝わっているのではと、気が気でなかった。

「んん……」

 手は次第に下がっていく。腰回りの筋肉を、掌で左右へ引き伸ばす。普通に心地が良く、小さく声が漏れる。自分がどういう格好で、今から何をしてもらうか、つい忘れかける。

 が、すぐに思い出すこととなった。手は、ビキニに強調されたヒップへと到達していた。つんっと上向いた少女の臀部を、掬い上げながら揉みしだいてくる。小ぶりながらも弾力ある尻肉が、むにゅんむにゅんと形を変える。先ほどまでと違い、筋肉を解す手つきではなかった。明らかに、性的な意図が込められている。

「は……ッ、あ、あ」

 いやらしいことをされている。

 肉を弄ぶ指先の感触で、強く自覚する。いつかの夜、主がされていたのと同じたぐいのことを――レベルは全く違えども――されている。甘い吐息が零れ落ちた。

 いやらしい店で、知らない男性と二人きりで、嫁入り前の体を差し出して。思わず、夢なのではと疑ってしまう。ゾクゾクと、背骨を通じてゆっくり忍び寄る性感が、現実だぞと告げていた。

「お客さん、けっこう筋肉ついてますね。なにか武術でもされてました?」

「あ……は。んっ、その、剣術を。少々」

 抑えられぬ声を恥じ、唇を引き結んだのを見てか、世間話を投げかけてくる。答えれば、嬌声が漏れ出る。まさに、顔から火が出そうな思いだ。

「いやあ、イイお尻だなぁ。ぷりっぷりだ」

「あ、は、あぁん、あぁッ……」

 オイルに濡れテラテラと輝く両尻たぶを、ぐいっと引き寄せたかと思いきや割り開く。恥ずかしいところで遊ばれている。抗議すべき場面で、しようとも思えなかった。ただ瞳を閉じ、全身を浸す甘やかな性感に媚びた声を漏らす。

 次第に、全身が熱を帯び始める。愛撫されているから、というだけではない。オイルを塗られたところから、じくじくと疼きはじめていた。ただのエステオイルではないらしい。媚薬か何かが混ぜてあるのだろう。

「リンパを流しますね」

「あ……あっ、はっ、あん、あ」

 両脚が軽く開かれる。内腿に指が食い込む。鼠径部に触れないギリギリを、親指で順に圧迫してくる。

 恥ずかしいところを見つめられている。腹臥位でも分かる。視線を触覚として感じられるほど、敏感になっていた。

「では、体の前側も解していきますね」

「ああ……」

 甘美な時間をもたらしてくれた掌が、離れてしまう。思わず未練がましい溜息を漏らす。と同時に、己が痴態を晒していたと自覚し、強烈に恥じ入る。

 ややこしい心の動きに気付いていないのか、はたまたあえて無視しているのか、男は何も言わない。ただ妖夢を転がし、仰臥位をとらせる。

 過度の興奮に体はうっすら汗ばんでいる。しっとりしたもち肌にビキニが張り付き、食い込んでいる。

 トップスに、ぷっくりと突起が浮かんでいた。充血した乳首が、布越しに自己の存在をアピールしているのだ。思わず隠そうとする腕を、男は掴んで遮った。

「施術しますので、隠さないようにお願いしますね」

「は、……あっ、はい……っ」

 柔らかながら、有無を言わさぬ声色だ。おずおずと、浅ましさの象徴を視線に晒す。

 全身ひどく昂ぶっているがゆえに、目線の粘っこさもわかる。何をされるのかと考えるだけで、腹の奥が痛いほど熱をもった。

「ではこちらも、オイルを塗っていきます」

 握ったボトルから、どろりとオイルが垂らされていく。デコルテから腹まで、たっぷりまぶされていく。

「あ……あッ」

 指先が肌に触れる。うっすら浮かんだ鎖骨から、ゆっくりと下っていく。その先にあるのは、女性を女性たらしめる部位の一つ、柔らかな双丘だ。

 先ほど尻を揉んだのは、大臀筋のコリをとると理由をつければ、マッサージとギリギリ言い張れる。が、乳房は無理だ。解すもなにも、脂肪なのだから。

 いよいよほんとうに、言い逃れのしようもなく、いやらしいことをする。息を飲む暇もなく、男の指が柔肉に伸びた。

「は……ああッ、あん、あ、あぁ……ッ」

 妖夢とて年頃の乙女ゆえ――かなり性欲旺盛な乙女ゆえ、自慰ぐらいする。胸についた柔肉を弄くりもする。が、そうして自分で触るのとは、わけが違っていた。他人の行為であるがゆえに予想がつかず、不安とないまぜになった性感がじくじくと責め立ててくる。はやくも蕩けて、嬌声を漏らしている。

「あ……あっ、恥ずかし……っ」

 オイルに濡れたビキニが透けている。着衣であるにもかかわらず、その下の肌が露わになってしまった。薄紅梅の乳輪も、つんと尖った乳頭も。思わず漏れた呟きを、男は無視した。恥ずかしかろうが続けますよと、態度で語っている。

「先っちょもよぉく解しておきませんとね」

「あ、待、アッ! ッは、あぁッ、あぁああッ……!」

 姿を現わした先端を、キュ、キュッと摘まんでくる。神経の集中した、女体でも有数の性感帯をだ。もうマッサージでもなんでもなく、完全にただのペッティングだった。

 先ほどまでとはうって変わった、ソリッドな性感が突き抜けていく。びくびくと、体が震えている。くねっ、くねっと身をよじるが、その程度では逃げられるわけもない。ただされるがまま、気持ちよくなるばかりだ。

「直接触っていきますね」

「あっ、あああ……ッ」

 手がビキニの内側に潜り込む。やはり、止められなかった。オイルでヌルついた掌が、あどけないBカップを弄ぶ。ぬるん、ぬるんッと摩擦されるたび、しなやかな体がくねる。

 快感に悶える動きは、もっともっとと誘っているようだ。ときおり、奥歯がかちかちと小さな音を立てている。歯の根も噛み合わぬ性感に、ただ酔わされている。

「はッ、あっ、あぁ、あぁ」

 腹の奥が、切なくてたまらなかった。ジュクッ、ジュクッと蕩けて爛れた最奥部から、蜜が滴り落ちていく。せめて少しでも鎮めようと、さっきから内股を擦り合わせている。疼いているのは、そんなことでは届かない奥深くであり、まるで無意味だ。まさしく隔靴掻痒だった。

「ではそろそろ、下のほうのマッサージもしていきましょうか」

「あッ」

 弄ってほしいと願っている。が、咄嗟に脚を閉じようとした。そこは大事なところだと、理性が告げたからだ。

 予想していたのだろう。男は先んじて、妖夢の膝の間へ腕を挟み込んでいた。障害物がある以上、やんごとなき三角州はもう隠せない。秘められるべき部位が、男の視線のもとへ曝け出される。

 彼女の下腹に、オイルは明らかに不要だ。すでに十分すぎるくらい潤っていたからだ。とろとろと溢れだした少女の汁が、ビキニボトムを透けさせている。皮膚にぴっちり張り付く布に、綻びつつある秘唇の形が浮かび上がっている。着衣よりも卑猥な光景だった。

「では、触っていきますね」

「は、あ、待って、あ、あぁ……ッ!」

 手が近づいていく。一〇センチ、五センチ、三センチ、ゼロ。濡れそぼつ秘貝に指先が辿り着く。

 誰かに触られる経験などなかった。それはずっと先の、いつか恋をし、実を結んだ果てのことと思っていた。今日会ったばかりの男性に許すとは、思ってみなかった。

「アッ、はッ、あ、あ、あ~ッ……!」

 揃えられた中指と人差し指の腹が、三角州を尺取虫のごとく這う。ヌチッ、ヌチと音がするたび、エクスタシーが後頭部を突き抜けていく。

 なぜ、大人の行為が大人の行為と呼ばれるのか。少女には早すぎる刺激だからだ。眉根をきゅうとよせ、身悶える。くねっ、くねっと身体が躍る。ぬりこまれたオイルに照明が反射し、きらめいていた。

「はッ――」

 もちろん、ただ布越しに擦るだけで終わるわけもない。手が、ビキニの内側に潜り込む。愛する人にだけ許すべき裂け目が、直接嬲られようとしている。いっときの悦びのために、貞操を放り投げようとしている。

 道徳心と性的好奇心がせめぎ合う。そうして躊躇う間にも、男は愛撫を始めてしまった。

「~ッ!」

 声にならぬ声があがる。ガクンと腰が跳ねる。激しい反応に、男も気を取られたらしい。ピクリと、片眉が動く。

 ビキニのクロッチに使われていたのは、ほんの一ミリあるかないかの薄布だ。その有無がタッチに大きな影響を及ぼすとは、考えにくく思える。

 大きな勘違いだったと悟る。その一ミリがなくなっただけで、全身を巡る法悦は比較にならぬほど膨れ上がった。

「あぁあッ、あッ、あああぁあ……ッ!」

 ぷっくり膨れた肉豆や、爛れるほどにトロついた裂け目を、ヌチュヌチュと摩擦される。露草色の瞳を見開き、ガクガクと身体を震わせる。

「お客さん、自分でもほとんど弄ってませんね? おまんこがぴっちり閉じていて、指もなかなか入らなさそうだ」

「ッは、ッ、あッ、ごめんなさい、こわくてっ、あっ、あぁッ!」

 ほとんど弄っていない――男の言葉に、心臓を直接握られた気分になる。

 見抜かれた。己がまったくのおぼこであり、こうした店にはまったく不釣り合いな存在だと。咄嗟に飛び出したのは、ごめんなさいの一言。ずっと感じていた道徳心の呵責を、堪えきれず吐き出した。

 男はことさらに笑みを深くした。妖夢の顔が引きつったのを見、安心させようとしたのだろうか。はたまた、色をろくに知らぬ鴨がネギをしょってやって来たことに、嗜虐心を掻きたてられたのかもしれない。

「いえいえ、全然大丈夫ですよ。謝られるようなことでもないですよ。そういうお客様もよくいらっしゃいますし、正しい気持ちよくなりかたを教えてさしあげるのも、当店自慢のサービスですので」

「あぁッ、はぁ、アッ、アッ、あぁあッ……!」

 あやすような手つきで、不慣れな入口を撫で回してくる。硬く尖る豆をぐっ、ぐっと押し込まれ、背筋が跳ねる。

「せっかくですから、今日はナカの気持ちよさも覚えていただきましょうか」

「ッ――ア!」

 存外にゴツゴツとした中指に、グッと力が込められる。初めは頑なに口を閉ざしていた二枚貝も、今となってはかなり解されている。圧力に負け、侵入を許した。

「か、っは」

 中指一本。かつて見た祖父と主の交わりにくらべれば、なんとまあ可愛らしいことか。けれども、妖夢に襲いかかった感覚は、決して可愛らしくなどなかった。身体を割られるかのごとき、強烈な圧迫感が、全身を貫いていた。

 ねじれた欲求を隠し持つムッツリ助平でありながら、妖夢がしてきた自慰は極めて稚拙だった。胸に触れて気持ちよくなって、股を擦る。が、膣内に指を入れたことは、片手で数えられるほどしかなかった。いけないことだという呵責に苛まれ、肉が押し広げられる感覚からくる不安に耐えかねたからだ。

「あぁ、やっぱりギチギチですね。これはよぉく解してあげないとなぁ」

「ッは、あっ、あッ、あ」

 男の腕を掴む。首を横に振る。口をぱくぱくと開閉させる。声にならぬ声で、無理ですと告げていた。

 が、男は気付かない。あるいは気付いていて無視をするふりをする。蛞蝓が這うよりもゆっくりとながら、指を奥へと押し進めていく。未開の地を耕し、しっかりよがる淫乱肉へと育てるために。

「ッ、あ、は、あぁッ、なに、アッ、あ、やだ、あぁッ」

 指はゆっくり前後しつつ、奥を目指す。何者の侵入も――持ち主すら許してこなかった肉襞が、じっくりと躾けられている。

 次第に、己の変調を感じ始める。内側から押し広げられる感じが、だんだんと引いていく。身体が慣れつつあるのだろう。代わりに増すのは、痒かったドンピシャのところを掻いてもらっているかのごとき心地よさ。入口を擦られるのとは段違いの性感だ。

「お、早いですね。淫乱の素質がありますよ、お客さん」

「やだ、アッ、あぁ、そん、なっ、アッ、ああッ!」

 おまえはいやらしい女だと言われているも同然の台詞だ。首を横に振り、否定しようとするが、言葉はまったく紡がれなかった。カリカリカリッ……と、隘路の腹側を小刻みに刺激される。他の部位では決して得られない性感に、身をくねらせるしかできなかった。まるで、本当にただの淫乱女のようだ。

「アッ……」

 指は次第に奥へと進む。彼女の体内を慎重に探索しながら、快楽を教え込んでいく。その道行きが、遮られた。膣道半ばに鎮座している、粘膜の薄襞によって。

 純潔の証だ。自分の指すらろくに入れてこなかったのだから、残っていて当然だった。が、こうした店の客に似つかわしくはあるまい。

 冷や水をぶっかけられたかのごとく、興奮が醒める。貞操を喪う――こんな店に通っておいて今さらだが、事実にあらためて直面すると、急に冷静になる。ひゅっと喉が鳴った。

「ああ、お客さん初めてなんですね」

「はッ、あッ」

 指先が、半月型の膜の輪郭を確かめるようになぞる。心臓に触れられているかのごとき不安が、腰を引かせる。逃がさないぞとばかりに、がっしりした腕が腰を抱えてくる。

「お任せ下さい。私もプロですので。残したまま、凝りを解させていただきますね」

「えッ、はッ、あぁ、あっ、あぁ――ッ」

 戸惑う妖夢をよそに、男は今後の施術方針を決めたらしい。純潔よりも手前、ヒクつく肉洞を、じっくりと嬲り始める。

 怯えていようとも、快楽は感じる。背骨からこみ上げる甘ったるい法悦に、また蕩けた声が漏れ始める。ぬちゅっ、ヌチュっと粘っこい音が鳴り、膣口からは涎が滴っている。彼女がどれほど感じているかを端的に示していた。

「はッ、あ、あぁ、あぁんッ、あぁ」

 よがり悶える牝穴へとヴァギナが調律されてゆく。腰をくねらせ、身をよじりながら、はしたない声をあげて受け入れる。

 ときおり指は奥まで向かい、ヴァージンの証をなぞってくる。蕩ける恍惚に、ゾクゾクと震えるスリルが混ざる。

「あぁッ、あぁん、あーッ」

 適度な刺激が、官能を一段階引き上げる。先ほどまで恐れていたはずのものが、むしろ好ましく感じられてくる。無意識のうちに、腰を半ば浮かせる。ほじっていただきやすいよう、恥部を自ら差し出しているふうにも見えた。

 プロを自称しただけあって、男の指使いは的確だった。妖夢がかなり激しく悶えているにもかかわらず、責めを誤らない。ほんの少し力加減を間違えただけで破れてしまう薄膜を、ピンポイントで愛撫しつづけていた。

 畑はまったく違えど、一つの技術を修めるという点で、己も彼も同じだ。自然と、敬意を覚える。彼の努力を尊び、より積極的に受け入れる気持ちになっていく。

 となれば、悦びはいっそう高まっていく。己の身体だというのに、己が知らない状態に至っていた。全身の神経がヴァギナに集中したかのようだ。

「アッ、あっ、くるッ、いッ、アッ、あぁああああああ――ッ!」

 脳味噌の裏側から、肉悦が押し寄せてくる。ひときわ高い声をあげ、全身を跳ねさせ、オーガズムに至る。

 それなりに自慰もしてきた。が、生来の臆病さゆえ、膣内はほとんど弄ってこなかった。つまり、彼女にとって初めての中イきだ。

 全身をエクスタシーが駆け抜け、筋肉を震わせる。腰が浮き、背筋が反り返る。爪先がギュウと畳まれ、開かれる。深い悦びに、ぷしぃと雌汁がしぶく。目の裏で火花が弾けた。祖父から強烈なげんこつをもらったときでも、こんなふうにはならなかった。

「ッは、っ、はっ、はぁッ、あぁ、あっ、あぁ」

 やがて、官能の波が退く。もみくちゃにされた妖夢は、ぐったりと全身を弛緩させる。はぁ、はあと熱い吐息を漏らすたび、白い肩が上下している。全身に塗り込まれたオイルがてらてらと輝いていた。

「続いてはこっちを解しますね」

「アッ……」

 ビキニの内側から、手が引き抜かれる。呼吸を整えきるより先に、男は次の術式に移る。ぐったりと脱力した少女の身体を転がし、再びうつ伏せにさせる。

 尻を高く掲げた、間抜けな姿勢だ。恥ずかしいところも、すべて丸見えだ。先ほどまでなら、隠そうともしただろう。

 が、今となっては違う。彼は一種のプロだ。磨かれた技を疑おうと、妖夢は思わなかった。ただ、いやらしくなった穴をヒクつかせながら、次はどんなことをしてくれるのかと期待するばかりだ。

「アッ――」

 ビキニボトムのストリングが解かれる。これで、下半身は素っ裸だ。

 ぷりぷりの尻たぶが、左右へ割り開かれる。露わになったのは、可愛らしい窄まりだ。薄灰色のおちょぼ口は、外気の刺激で磯巾着のごとく蠢いている。

「触っていきますね」

「あッ、あぅッ、あぁッ」

 ほんのり盛り上がる輪郭を、皺一つ一つを確かめるようになぞる。カリカリカリ……と、爪先で軽く引っ掻いてくる。ほかのどこを弄られるのとも違う、原始的な快感に襲われる。会陰周辺の筋肉が、ヒクッヒクッと収縮を繰り返す。

「ひっ、あっ、アッ」

 エステオイルが、ふたたび臀部へと垂らされる。無防備に差し出された菊座へ塗られていく。なんとも言えない切なさが下半身を満たす。陰唇から、涎が滴っている。

「力を抜いて下さいね」

「え、何、アッ、ひ、ぉ、あ、んんんぅううッ……」

 膣愛撫とまた異なる圧迫感に襲われる。オイルにヌルつく菊座へ、指が侵入を果たしたのだ。肺の空気が飛び出し、奇妙な声が漏れる。思わず、顔をベッドへと埋めた。

「アッ、く、っ、ぅ、っひ、ぁっ、ぅ」

 男は構わず、彼女のアヌスをまさぐり続ける。中指の第一関節ほどの深さを、オイルを馴染ませるかのごとくじっくりと撫でる。尻穴は異物を追い出すべく、キュウキュウと彼を締め付ける。ぬぷ、ぬぷと、膣穴内部のときよりも粘っこい音が鳴る。ぷすっ、と空気の抜ける小さな音が続いた。

「お客さん、コッチは結構弄ってますね?」

「えっ、な、なんで」

 事実だった。臆病さゆえ前穴に触れてこなかった妖夢が代替として見出したのは、肛門だった。祖父の部屋で見つけた春本で、そういう自涜のしかたもあるのだと学んだのだ。実際に手を出すまで、さほど時間はかからなかった。

 今では、指くらいなら簡単に咥え込める程度に開発されている。とはいえ、誰にも――もちろん主にも話したことのない秘密だ。見抜かれるとは、思ってもみなかった。

「まあ、こういう仕事ですから、そういう方はすぐに分かりますね。でも、悪いことじゃないと思います。むしろ、色んなところで気持ちよくなれて、良いことだと思いますね」

「そ、っ、ぉッ、う、ですか?」

「そうですよ」

 だから何も恥じる必要はなく、気持ちよくなって良い――。そう刷り込むかのごとく、執拗に背徳の門を嬲り立ててくる。

 肛門性感は、膣で得られるそれとは異なる。身体の奥からじくじくと侵蝕し、脳味噌を冒し腐らせる。まともな思考のできなくなった頭へ、お尻で感じるのは良いことだと刻みつけられていく。

「うんうん。これなら、指以外も色々使えそうですね。ちょうどいい」

「あぁんッ」

 気持ちよくて馬鹿になる、素敵な時間だった。もっと深くまで味わいたかったが、不意に中断される。男が指を引き抜いたためだ。

 現金なもので、先ほどまで異物を排除せんとしていたアヌスは、今や別れを惜しむかのごとく蠕動している。くぽっ、くぽっとローズピンクの内部構造を晒す様には、排泄器官とは到底思えぬ卑猥さがあった。

「今からこちらを使って、肛門の凝りをほぐしていきますね」

「えっ……」

 目の前に差し出されたのは、直径三センチ強の玉が数珠つなぎになった玩具だ。エステオイルがたっぷりまぶされ、ぬらぬら輝いている。取っ手に指がかけられて、ぶらぶらと揺れていた。

 いわゆるアナルビーズだ。祖父の部屋にあった春本で、存在だけは知っていた。試したことはないし、お目にかかる日が来るとも思っていなかった。

「あ、は。お願い、します……ッ」

 こんなモノまで使われるなんて、まるで春本の登場人物になってしまったかのようだ。それらの人物は、大なり小なり、すさまじくいやらしい目に遭う。自分もそうなるのだと思うと、自然と口元が歪んだ。

「まずは一つ、入れてみますので、力を抜いてくださいね」

「はッ、あ……ぅンッ!」

 先端の玉が、菊門に押し当てられる。中指より大きいが、たっぷりまぶされたオイルのおかげで苦しくはない。直径にあたる部分が通り抜けた瞬間、ヌルン! と呑み込まれた。

「うん、やっぱりイケますね。じゃあ二個目以降も入れていきますね」

「はッ、ンッ、ぉぉん……ッ。ふ、くひ、ッ、はぁッ」

 ぬぽッ、くぽっと、玉が体内に侵入する。排出を専門とする器官の奥まで忍び込んで、快楽器官として造り替えていく。次第に大きくなっていく圧迫感と、脳味噌を腐敗させるエクスタシーに酔いしれる。

「ぉんッ!」

 ときおり指を引き、玉一つか二つぶんを引っこ抜いてくる。疑似排泄によって得られる快感が、脳の裏側を刺激する。少女があげてはならない、間の抜けた嬌声が響いた。

「ぅ、っは、ぁああ」

 やがて、根元までビーズがねじ入れられる。異物感でキュッキュと収縮を繰り返す菊門から、取っ手の紐が垂れ下がる様は、そこはかとなく間抜けで淫らだ。

 十を超える玉が全て入ったとなれば、押し広げる力もひとしおだ。けれども、休む暇もなく、次の責めが繰り出される。

「こちらも弄っていきますね」

「ッひ!?」

 裏返った声とともに、身体が跳ねる。無防備なまま放置され、腹を空かせた犬のように涎を垂らしてヴァギナを、不意になぞられたのだ。

「ひッ、ぁあ、ッ、あッ、あぅあッ、っはぁああッ」

 ヌルつく性粘膜を、ヌチヌチっと擦り上げてくる。ビーズを抜き差ししながらだ。膣と肛門、趣の異なる二種の快楽が、同時に襲い掛かってくる。

「ひぃッ、あぁッ、んぉッ、ぅうううッ、あぁ、ッ、ひッ、あぁああッ」

 ぐちゅッ、ぐちゅッと、汁っぽい音が鳴る。肉穴の内に指が忍び込み、経験の浅い襞をゾリゾリと責め立てていた。もちろん、アヌスへの責めは継続しながらだ。

 ただでさえ不慣れな快感なのに、到底堪えられわけもない。処理しきれない快楽信号に、ガクガクと全身が震えている。股穴から、体内の水分という水分が溢れてしまうのではと思うほどの汁が滴り落ちていた。

「じゃ、そろそろ抜きますね」

「え、待って、ッ、ッあ、っひぃいいいいいッ!」

 声がけから、心の準備を整える暇も与えられなかった。取っ手に指が引っかけられると、一気に引き抜かれる。ぬぽぽぽぽッ! と、他では聞けない音が鳴る。

 玉一つ一つが肛門神経叢をコリコリ刺激し、排泄快楽を叩きつけてくる。とても味わいきれぬほどのエクスタシーを前に、当然、絶頂へと至る。身体を跳ねさせ、腰を震わせ、剣士らしからぬ間抜け声を上げる。ぷしっぷしっと、指をねじ込まれた淫膣から熱い潮が噴き出す。

「ひッ、ぉッ、ぉッ、ぉおっ、あ」

 さんざん弄ばれた尻穴は、閉じなくなってしまっていた。くぽっくぽっと、海綿動物のごとく収縮を繰り返す。ローズピンクのヌラついた粘膜を晒しながら、ほんのり薫る汁を滴らせる。これ以上なく解れていると、一目見て分かる光景だ。

「うーん、お客さんそうとう凝ってますね。これは生活から変えたほうがいいかな」

「はへ、は?」

「そんな難しいことじゃないですよ。ご自宅でできるセルフマッサージを、お教えしますので、一日一回」

 言いながら、男は少女の白い手を取る。導いた先は、彼女の股座だ。

「あ、やだ……」

 指先が、己の秘裂に接する。ヌチュ……と、硬めの泥を思わせる感触が伝わる。野放図にヒクついており、エステオイルよりもトロついた蜜を滴らせ続けている。施術用ベッドに濃い染みをつくっていた。

「じゃあ、先ほど私がしたようにしてみてください」

 自らの指で、純潔の穴をほじれと指示してくる。人前での自慰など、春本の中だけの話だと思っていた。まさか本当に体験する日が来ようとは。

「ッ……ふ、は、ぅ、ん……」

 そっと、裂け目に指を這わせる。ゆっくりなぞり、形を確かめていく。

 ぴっちりと閉じていた二枚貝は、散々弄ばれて、こじ開けられていた。開いた口から、コーラルピンクの粘膜が姿をうかがわせている。ヌラついた粘液を滴らせながら、気持ちよくしてもらえる瞬間を今か今かと待ち望んでいる。

「あっ! ん、っは、くぅん、アァ……ッ」

 くちゅッ、くちゅッと、室内に音が響く。細い指先が、粘膜を嬲っている。

 殿方が見ている前で、自らを慰めている。自然と、指使いはぎこちなくなる。私がしたように、という指示からはずいぶん遠い。

「うーん、お客さんのこり具合だと、もうちょっと激しくしたほうが良いと思いますよ」

 そんなことを言われても、だ。視線を感じながらのオナニーは、あまりにも恥ずかしかった。先ほどまでのような痴態など、とても晒せない。

「その、ごめんなさい、恥ずかしくて……」

「なるほど。そもそもあんまり自分で弄ってない感じでしたもんね。じゃあ、リラックスできるアロマをご用意しますね」

「え、あの……アッ……」

 男の言葉と行動は、一致していなかった。出し抜けに、ケーシー白衣のズボンを、下着ごと下ろす。当然、男根が露わになる。目と鼻の先の距離に突きつけられる。

 一流の剣士は立派な刀を持っている。男も、性風俗のプロとして、たいそうな仕事道具を隠し持っていた。そびえたつイチモツは、全長にして二十センチほどにもなる。直径も、優に五センチはあった。

 赤黒い肉傘が力強く張り出している。エラは深く、大理石を削りだしてきたかのようだ。薄黒い肉幹に、血管が青筋を浮かべてぐねぐねと這い回る様は、まるでマムシだった。

 竿全体のグググと反り上がった形は、中東に伝わる曲刀を思わせる。排尿のためでなく、女の体内を抉るために存在しているのだと、一目で理解させられる。

 かつて盗み見た、祖父と主の痴態が呼び起こされる。当時衝撃的だった祖父の竿ですら、こうまでグロテスクで、おそろしくはなかった気がする。古い記憶だからか、遠くだったからかは分からない。重要なのは、目の前のペニスが、妖夢にとって魔剣のごとき魔性の魅力を放っていた点だ。

 気付けば、魅入られていた。男性器に興味津々なんて、はしたないと分かっているのに、まったく視線を離せない。露草色の瞳を蕩かせながら、はぁ、はぁと熱い吐息を漏らす。

「すぅ……んはっ、はぁッ、んはぁ……ッ」

 知らず知らず、鼻孔が蠢いた。深呼吸を繰り返しては、ムワムワと無神経かつ無遠慮に垂れ流される陰茎臭を肺に取り込んでいく。

 彼が己の仕事に対して誠実であるのは、今までの態度で知れている。なら商売道具たるペニスも、きちんと手入れをしているはずだ。清潔なのは間違いない。

 にもかかわらず、この臭気はなんだ。蛋白質と汗の香りをブレンドした、雄の臭いは。もちろん、快くはない。要するに他人のキツめの体臭なのだから、快いわけがない。だというのに、強烈に惹かれた。疼く股穴が、もっと欲しいと訴えてくる。自制心の弱い妖夢に、抗うすべなどなかった。

「んはぁ、はぁッ、んふぅん、んふっ、んはぁあ……」

 男の股座に半ば顔を埋め、立ち上る雄臭を嗅ぐ。息を吸うたび、肺の中から愛撫されているようだ。すっかり雌犬の顔になっている。この年頃の少女が晒してよい表情ではない。

「あはッ、あぁッ、ああッ、あっあっあっ!」

 目の前のモノにほじられたい。いつの間にか、頭の中ははしたない考えで一杯だ。

 おのずと、指先の動きは激しくなっていた。ぐちょッ、ぐちゅッと、あからさまな卑猥音を室内に響かせる。ホジっていただきやすいよう、己の肉を耕しているのだ。

 股がおっ広げられ、腰がくねっている。即興の猥褻ダンスだ。処女が見せる動きとは、とうてい思えなかった。

「アッ、アッ、あぁッ、っはぁあああ……ッ!」

 カクカクと腰を震わせながら、アクメに至る。強調された秘部から、ぷしッ、ぷしっと潮を噴く。

 先の二度に比べて、オーガズムまでがかなり早い。ここに来てから快楽漬けにされて、秘部には絶頂癖がつきつつあった。脳味噌をビリビリ痺れさせる官能の波に夢中なのだ。

「うんうん。一日一回はセルフマッサージすると良いですよ。それじゃあ、一度水分補給しましょうか」

「水分、……っは」

 鼻先に、肉棒が突きつけられる。文脈を考えれば、そこから出る水分など、およそ一つしかなかった。

 逸物はギンギンと苛立ち、いまにも破裂せんばかりだ。雄の臭いもいっそう強くなって、嗅ぐだけで魂を絡め取られてしまいそうだ。視線は、ソレにまるきり釘付けだった。はっ、はっと、呼吸が浅くなっている。

 ゆらゆらと、顔が近づいている。さながら、ショーケースに飾られたオモチャに夢中の子供だ。気付けば、あとほんの数ミリほどで、唇が触れるところまできていた。

 何をしようとしていたか後になって理解し、愕然とする。男根にキスしようとしていた。あまつさえ、しゃぶろうとすらしていた。

 前戯として、そういう行為があるのは知っている。が、自分がするとなると話は別だ。なにせ己は、ファーストキスすらまだなのだ。

 唇の初めてを、慕う殿方でなく、名も知らぬ相手のペニスに捧げる。どれほど異常か、性知識の薄い妖夢にも推測できる。やめておけと、わずかながら残っていた理性が全力で主張する。間違いなく後悔するぞと。

「ッは――」

 しかしながら、理性と欲望のせめぎあいにおいて、前者が勝ったためしなど、有史以来一度としてない。彼女も多分に漏れなかった。強いときめきに突き動かされるまま、眼前の素敵なモノに、そっと唇で触れた。

「ンッ……!」

 純潔をひとつ、喪った。

 とたん、驚愕に包まれた。肉竿は想像していた百倍ほども硬く、千倍ほども熱かった。人体がいったいどうしたらと思わずにはいられない。

 もちろん、本当にそれほどの熱を孕んでいるわけではない。男根に込められた欲望――女をほじくり倒し己のモノにし、気持ちよく種をぶちまけたいという欲望。それを、粘膜を通じて感じ取ったのだ。

「んっ、ちゅっ、んちゅっ、ちゅっ、んふッ、ちゅぅっ、んんぅ」

 ただでさえ発情しているなかで、そんなものに触れて、どうして平気でいられようか。早くも、雄茎の威光に屈してしまった。

 本能が訴えるまま、何度も雄杭へ口づける。少女のリップを、反り返る生殖器に捧げていく。いまどき娼婦でもしない、淫らきわまる性奉仕だ。

「嗚呼……ッ」

 退廃的なサービスに、ペニスはいっそう硬くいきり勃つ。魔羅と呼ぶにふさわしい姿へ変貌する。柔らかな頬に亀頭が押しつけられ、むにゅりと形を変える。胸中にこみ上げてくるのは、隠しようもない嬉しさだった。

「えぁッ……」

 主の大食に隠れがちだが、妖夢もかなり欲深いたちだ。自制心も弱い。素敵すぎる肉竿の蠱惑的きわまる引力を前に、抗えるわけもない。当然、行為はエスカレートしていく。

 大口を開ける。正面から見れば、喉奥までうかがえるほどだ。はしたないのは理解している。ギンギンと苛立つ雄茎を迎え入れるには、他に方法などなかった。

 今なら間に合うからやめておけと、理性が主張している。真面目にとりあうつもりなど、毛頭なかった。呵責は、背徳感をかきたて興奮を煽るスパイスに成り下がっていた。

「あむッ……んふぅうううッ……」

 ぱくりと、突きつけられたモノを咥える。とたん、口内で香りが爆発した。

 清潔にしているだろうにもかかわらず、生臭く汗っぽい臭気が口内を満たした。決して快くはないソレに、しかし心を奪われる。鼻から深く息を吸うと、肺いっぱいの陰茎臭を愉しむ。さながら煙草だ。少女の澄んだ瞳がどろりと蕩け、だらしない欲情に満たされた。

「んふぅ……んちゅぅっ、むちゅ、れろっ、れる……」

 数十秒ほど、むふぅ、むふぅと匂いを愉しんでいた。あまりにも素敵で、コレを嗅げるなら他になにもいらないと思えるほどだ。

 が、人の欲には際限がない。すぐに、もっと深くまで味わいたくなる。口内で、桃舌が蠢き始める。ヌルッ、ヌルルッと、肉竿の形を確かめるかのごとく、舐め回す。

 味蕾で感じるペニスの味は、キツい苦味と塩気で構成されていた。思わず吐き出したくなるたぐいのものだ。にもかかわらず、強烈に惹かれた。もっと味わいたいという衝動のまま、れろれろと舌を躍らせていく。

「むちゅうぅ、んちゅッ、ぢゅるッ、ぢゅく、んふぅっ、くぽっ、んふぅう」

 すぐに、舐めるだけでも足りなくなった。頭を、ゆっくりと前後させ始める。くぽっ、くぷっと、口端が空気の抜ける音をたてる。少女の艶めく唇が、男根扱きの道具に堕ちる。

「んふぅ――んぢゅっ、ぢゅぷぅ、むちゅっ、ん、っんふ」

 頬を窄めながら、ちゅうちゅうと吸い付く。口内では舌先が裏筋を舐め回している。娼婦がするような、淫猥なる性奉仕だった。とても、彼女くらいの少女が繰り出してよい技術ではない。

 祖父の部屋で見つけた春本に載っていたテクニックを、色々と試しているのだ。つまり見よう見まねで、かなり拙い。それでもフェラチオとして成立しているのは、雌の本能に突き動かされているがゆえだ。人生初の口淫が、ある程度見られたものとなっていた。

「ンッ……ふ、んぅっ、んぅん……」

 いつの間にやら、太腿がモジモジと擦り合わされている。上の口ばかり本物を味わってズルいと、子宮が訴えているのだ。内腿の皮膚同士が擦れるたび、にちゃっ、クチャッとネトついた音が鳴る。

「ンッ! ふ、んぅんッ、んくぅッ、ンッンッ……!」

 自然と下半身へ手が伸びる。指先が肉貝を弄び始める。その躍る姿の激しさときたら、とても先ほどまで恥ずかしがっていたとは思えない。まして、今日に至るまで怖いからとロクに指を入れてすらこなかったなどと、誰が信じるだろう。

「ぅンン、ぢゅぷッ、れろぉっ、ぢゅぱっ、んふぅッ、ぢゅぅッ、んふぅう」

 そうして快楽を得るほど、性奉仕も情熱的になっていく。口端から涎すら滴らせながら、ぢゅぷぢゅぷとしゃぶりあげる。先端からにじみ出る、苦み走ったネバつく汁を、美味だといわんばかりに味わい嚥下していく。すっかり、オトコ好みの雌に成り果てている。

 指の動きも止まらない。どうか見てほしいとばかりに大きく脚を広げ、ぐちゅぐちゅと掻き回していく。淫蜜が奔放に飛び散り、すでにグショグショになっている施術ベッドへ追い打ちをかけていく。

「ダメじゃないですか、水分補給なのに水分出したら。指示には従ってくださいね」

「ングゥッ!?」

 目の前で繰り広げられる痴態を、男が黙って見ているわけもなかった。少女の可愛げな両側頭部をしっかりと掴み、腰を前方に突き出す。下腹が、顔面へと叩きつけられた。

「ッ……! ごっ、ぐ、ングッ」

 妖夢の顔ほどもあろうモノだ。亀頭は喉奥にまで至り、粘膜を抉っていた。喉が塞がれ、息ができない。目を白黒させ、彼の腕をタップする。小揺るぎもしなかった。

「日頃から深呼吸すると身体に良いですよ。といってもなかなか意識するのは難しいですから、喉を広げて常に深く呼吸できるようにしますね」

「ッぶッ、んぐッ、ごッ! んぐぅッ、ごッ、んぅうッ!」

 彼女の頭をがっしりと抱え、逃げ場を奪ったまま、男は腰を振り始める。少女の口腔を、ペニス扱きの玩具にしていく。

 下腹が顔面に打ち付けられ、鼻筋が押し潰されていく。ゴリ、ゴリッと、体内から音が聞こえる。喉粘膜が、亀頭に抉られているのだ。二〇センチを優に超えるモノを根元まで受け入れるのに、口腔だけではとても足りない。

 もちろん痛い。剣士として苦痛に耐える訓練は積んできたが、内から粘膜を剥がされる痛みに、耐性もなにもない。目尻に涙が浮かぶ。

 しかし同時に、恍惚にも浸っていた。より深くまで突き入れられるほど、よりはっきりと雄臭を、魔羅の味を感じられる。シェイクされて混濁する頭の中で、強烈な印象として残されていく。

「んぶッ、んふぅうッ、んぅうッ、んくぅッ、んぅうう」

「ああ、いいですね。そのまま喉でも感じられるようになりましょうね」

 気付けば、ばすばすと腰を打ち付けられるたび、くぐもった嬌声を漏らしていた。口虐を加えるモノに、頬を窄めて自ら吸い付いていく。喉輪を広げて、雄を受け入れる。それと知らぬまま、牝豚として躾けられていく。

「おッ、おッ……それじゃあ、そろそろ出しますよ、しっかり受け止めてくださいね」

 そうして深くまで雄杭を味わっていたからこそ、微妙な変化をはっきりと感じる。根元から先端にかけて膨れ上がり、熱量を増していく。

 フェラチオ初体験でありながら、妖夢は本能で、そうした兆候が何を示すかを察した。つまり、射精が近いのだ。

 そして、己が何をするべきかも理解した。少しでも気持ちよく射精していただくのだ。むちゅ、むちゅッとしゃぶりつきながら、舌先でねぶり回す。熱心な奉仕の甲斐あってか、男はほどなくして、男根を炸裂させた。

「んっグ、んぅゥ、んぅうう……ッ!」

 竿全体が力強く脈打つ。同時に、濃厚きわまる雄汁が鈴口から解き放たれていく。

 ペニスに触れて、人体がどうしてこんなに熱くなるのかと思った。理由がようやくわかった。精液の熱が、内側から伝わっていたのだ。

 グラグラと煮えたぎる雄種汁は、口腔内を容赦なく汚していく。ドロドロの粘液が、真っ白に染め上げていく。無数の精子が、口内粘膜を隅々に至るまで蹂躙する。

 ペニス臭を何十倍も濃くした、えげつない臭気が肺を満たす。頭を金槌で殴られたかのような衝撃が突き抜けていく。視界が暗くなるくらいの興奮が全身を満たした。

「ンッ、んぅッ、んぅうう……ッ」

 当然、指の動きは止まらない。室内には途切れることなく、粘膜をこね回す音が響いていた。ぷしッ、ぷしっと、淫蜜がしぶいている。すでに数度、アクメしていた。

「おぉッ、ぉおッ、ぉお……ふう」

「んぅう、んちゅ……んぽッ」

 男が低い声で呻き、腰をぞわりと震わせる。脈動が収まっていく。射精が終わったのだ。

 腰が引かれ、口腔から男根が引き抜かれる。ぢゅぽんッ、とコルク栓を抜くような音が鳴る。亀頭から唇にかけて、抉られた喉粘膜の残骸が糸となって伝っていた。

「んくッ、ん、んッ……」

 今、口に満ちているのは、他人の体液だ。しかも排泄器官でもある棒から出た汁。にもかかわらず、妖夢はなんの躊躇いもなく飲み下していく。

 せっかく出してくれたのだから、残さずいただくのは当然だ。まして、水分補給のためだったのだからなおさらだ。――というのは、すべて建前に過ぎない。結局、疼く雌欲に抗えなかっただけのことだった。

 人生初のスペルマは、エグく舌を痺れさせる。同時に、どこまでも心を惹きつけてくる。口の中から陵辱されているようで、たまらない。少女の中で燃え上がるオンナの本性が、これを取り入れて己の血肉にせよと訴えていた。

 といっても、簡単ではない。なにせ、汁っぽくした餅といったほうが近いほど濃いのだ。どこまでも喉にへばりつき絡みつく感覚は素敵だが、むせないようにするのが大変だ。

「んは……」

 ようやく飲み終え、溜息を漏らす。口元に陰毛が張り付いている。吐息はペニス臭く、精液臭い。あどけない少女が漂わせてはいけない臭いだ。口腔に限らず、全身汗や愛液にまみれた彼女は、むせ返るほどの淫臭をたちのぼらせていた。

 本人は気付いていない。気付いていたとしても、気にしてなどいられない。ここまでで、一通りのペッティングを終えた。彼の逸物はいまだギンギンと反り返り、自分の穴も濡れそぼっている。となれば、次はいよいよ本番だ。

 今からセックスするのだ。貞操を喪うことに、もはやなんの躊躇いも覚えていなかった。むしろうっとりと、股穴を蕩けさせヒクつかせる始末だった。

「お疲れ様でした。以上で無料コースは終了となります」

「……え?」

 現実は思い描いていたようには進まない。彼女が持っていたのは、あくまで無料体験のチケットだ。お試しで、一番美味しいところを味わわせる道理はない。

 いまだ逸物を苛立たせておきながら、男はズボンを直す。テントを浮かべているが、こちらに手を出してくる気はなさそうだった。

「お……終わりですか?」

「はい。無料コースはここまでですので」

「……」

 あまりのことに言葉が出ない。終わりなど、到底受け入れられなかった。

 弄ばれまくり、肉体は今や、店に来た当初よりずっと昂ぶっている。目覚めさせられた女の本性が、このままでいるなど到底許さなかった。

「ッ……」

「お客さん?」

 真っ白になった頭のまま、衝動的に立ち上がる。訝る男をよそに、性感にふらつく足を引きずり更衣室に向かう。畳んで脱衣籠に入れていた己の服を、乱暴に引っかき回した。財布を引っ掴み、中身を握りしめる。

 多くない給料全てであり、使ってしまえば間違いなく困る。が、後先などどうでもいい今すぐスケベなことをしてもらわなければ、気が狂ってしまうに違いないのだから。

 施術室に戻る。勢い込んだ様子に、男は驚いている。どう思われようと、どうでも良い。金さえ払えば、あのペニスを使ってもらえるのだ。それだけが重要だった。握りしめた金を差し出し、言う。

「これで、最後までお願いします」

 押しつけられた金を見、彼もこちらの要求を理解したらしい。笑みを深め、言い返す。

「お客さん、すみませんがお金が足りないようで……」

「……え。……え?」

 文字通りに、膝から崩れ落ちる。ここまできて、何も涙すら浮かんできた。見かねたか、男が代案を出してくる。

「そういうことでしたら、特別コースはいかがでしょう?」

「……特別?」

「はい。本来は常連さん向けなんですが。製品のテスターを手伝っていただく代わりに、施術一回ぶん無料というのをやってまして」

「やりますッ」

 前のめりに応える。男は笑みをいっそう深めた。冷静な判断力が残って入れば、カモがひっかかった、という笑顔だと気づけたろう。もっとも、仮に気づけていたとしても関係ない。どのみち、セックスしてもらわなければ、気が狂ってしまうに違いないのだから。

「ご協力ありがとうございます。では道具を持ってきますので、ベッドにお掛けになって少々お待ちくださいね」

「はいっ」

 先ほどまでの打ちひしがれた様子と裏腹に、声は弾んでいた。胸と子宮が高鳴っている。製品のテスターとやらも、なんら問題ない。こんな店で使う道具なのだ。きっと先ほどのビーズのような、素敵なものに違いなかった。

「お待たせしました。じゃあこちら、取り付けさせていただきますね」

 戻ってきた男は、小さな装飾品を握っていた。金の輪っかに鈴がくくりつけられており、ギラついた金色が目に悪い。

「それは?」

「ニップルピアスですね。河童の新作でして、自動で穴を開けて、その傷の治療までしてくれるようですよ。鎌鼬の三番目が使っている薬を流用しているとかなんとか。もちろん安全面の保障はされてますので、ご心配なく」

 ニップルピアス。祖父の春本で見たことがある。乳首用の装飾具だ。まさか実在すると思っていなかった。自分がそれを、つけるなんて話になるとは、もっと思っていなかった。

 幻想郷は外の世界に比べ、考え方が保守的だ。己の身体に傷をつけるのは、ふつう忌避される。もちろん妖夢とて、あまり良いとは思っていない。

 が、今は別だった。春本に出てくる淫らな女達と同じになる。それに、薄暗い憧れすら抱く。なにより、着ければセックスしてもらえるのだ。断る道理がなかった。

「はい。是非、おねがいします」

 つんと尖ったBカップバストを自ら差し出す。先端は、今にも貫いてほしいとばかりにピンと尖っていた。ここに今から一生残る穴が開けられ、いやらしい装飾を施されるのだ。想像するだけで、達してしまえそうだった。

「かしこまりました。では、失礼して」

「ンッ……」

 消毒用アルコールが染みた脱脂綿で、乳房を拭かれる。ひんやりした感触にすら、今は性感を覚える。

 先端を摘ままれる。小さな声が漏れた。まずは左だ。針になっているピアスの取り付け部が、乳首に押し当てられる。そのまま、一息に貫かれた。

「いッ……!」

 人体でも特に敏感な部位を、針で貫通させるのだ。身悶えする激痛を覚悟していたが、大きめのニキビを潰すのに似た、一瞬の痛みがあっただけだった。血も流れている様子はない。仕込まれている薬とやらが、良い仕事をしてくれたのだろう。

「あぁッ……」

 それでいて、じくじく疼く掻痒感は残っていた。うっすら気持ちいいが物足りず、自然と指でこねくってしまう。鈴のぶら下がった乳首は以前よりずっと敏感になったらしく、甘くもスリリングな官能をもたらしてくれる。

「痛みは大丈夫ですか? ……では、もう片方も」

「あっ!」

 右側に至っては、一瞬の痛みをアクセントとして愉しむ余裕すらあった。新たに生まれ変わった己の身体を、当然と見つめる。本来なら授乳のためにある器官を、淫らに飾る。自らがどうしようもない存在になったようで、たまらなかった。

「じゃ、続きをしていきましょうか。四つん這いになってくださいね」

「あはぁ……ッ」

 言われるまま、ベッドの上で獣の姿勢をとる。下半身を相手に差し出す、みっともなく情けない姿勢だ。どうぞ好きにしてくださいと言わんばかりで、剣士としてのプライドが甘く疼く。

 剥き出しになった両穴はしきりにヒクつき、汁をトロトロ滴らせている。先ほど「水分補給」したぶんを、早くも垂れ流してしまいそうな有様だった。

「いやあ、いやらしい光景だ」

「あっあっ、あぁん……」

 秘唇を指で割り開かれる。誰の侵入も許してこなかった裂け目が、にちぃ……と卑猥な音を立てる。コーラルピンクの粘膜が、ぬらぬら輝いている。外気に触れ、視線に晒され、恥じ入るどころかもっと見て欲しいとばかりに蠢いている。

 うっすらと白濁した本気の涎を垂れ流す卑猥穴だ。にもかかわらず、奥では純潔の証が待構えている。その異様なアンビバレンツが、むせかえるほどの淫猥さを演出していた。

「ところで、ゴムありかなしか選べますけど、どうされます?」

「えっ」

 ゴム。性知識の浅い妖夢でも、さすがに知っている。コンドームの俗語だ。

 避妊という概念が飛び出してきて、己が今、生殖行為をしようとしているとあらためて自覚する。下手をすれば、望まぬ妊娠をするだろう。

 ほんのわずか、頭が冷静になる。このまま純潔を捧げてしまってよいのかと、そもそも論にまで考えが至る。

「ナマのほうが気持ちよかったってお客さん、多いですね」

 が、そんな理性的思考はすぐに崩れた。気持ちよくなれるなら、選択肢など無い。

「なしで、ナマでお願いしますっ……あはッ」

 なんてことを言うのだと、理性が咎めてくる。膣外射精は確実な避妊法ではない。もし妊娠などすれば大事になるのだぞと告げてくる。

 が、そんな呵責すらも、背徳感を通じて快感を煽るためのスパイスにしかならなかった。今の彼女は、気持ちよさのためなら何だって投げ出すだろう。

「かしこまりました。ではナマで」

「あぁあんッ……!」

 尻を軽く掴まれる。割り開かれた牝穴に、なにかとても熱く硬いモノが押し当てられた。

 思わず息を呑み、ほんのわずかな粘膜接触ですら屈服せずにいられない、圧倒的存在感。なんであるかは見ずとも分かる。ペニス意外に何があるのか。

 期待だけで、軽く潮を噴く。冥界における、色事から遠い生活の反動か、いまの妖夢はすっかり汁気の多いカラダになっていた。まさしく、男にスケベなことをしてもらうために生きているかのようだ。

「では、入れていきますね」

「早く、早くっ、あっはっ、あぁ」

 くねっ、くねっと腰をくねらせる。娼婦よりいやらしい誘惑の仕草だった。金のためや生活のためではなく、心からセックスを望んでいるがゆえだ。

「アッ……ッは……ッ!」

 腰がゆっくりと押し進められる。処女地が、じわじわと広げられていく。

 指を受け入れたときも、身体が引き裂かれるかのごとき感覚に陥る。男根はそれよりも数倍太い。当然、圧迫感も比ではなかった。

 無垢なる粘膜が、ギチギチと悲鳴をあげている。めりめりと、体内から音が聞こえる。煮えたぎる鉄棒の存在感によって、全身がヴァギナになったかのごとき錯覚に浸る。

 目を見開き、はくはくと口を開閉する。餌を求める金魚にも見える仕草だった。無意識のうちに握りしめた指の内で、シーツがくしゃくしゃになっている。

「あっ」

 じわじわと進んでいた侵略が、不意に止まる。純潔の膜に、亀頭が阻まれたのだ。己がいよいよ、初めてを喪おうとしているのだと自覚する。なんの躊躇いも生まれなかった。むしろ早く破いてほしいとばかりに、自ら腰を押しつけている。

「では」

「ァッ、……ああぁああッ……!」

 言葉にしなくとも、意図するところは伝わったのだろう。男はそのまま、勢いよく腰を突き出してきた。

 金剛石よりも硬い竿による刺突だ。肉の薄膜など障子紙にも等しい。なんの抵抗もなく、あっさりと引き裂かれた。

 ぶちと、体内から音が聞こえる。鋭い痛みが走り、全身の筋肉を硬直させる。次の瞬間に訪れたのは、何にも比べられぬ恍惚だった。自らの、少女時代の終わりを思い知る。

 文字通り何にも侵入されたことのない隘路が、めりめりと押し広げられる。まっさらな肉の畑が、耕されていく。目を見開き、涙をこぼした。喉から飛び出したのは、この世に生まれ落ちたかのごとき法悦の溜息だった。

「ではホジッていきますので、痛かったら言ってくださいね」

「はいっ、あは、っ、アッ! あんッ! あっ、あぁ、っ、あぁああ!」

 なにより嬉しかったのは、ただ純潔を破って終わりではない点だ。そんなのはスタートに過ぎない。セックスはここからなのだ。

 しゃくりあげるストロークで、腰が繰り出される。初めて男根を受け入れる膣が穿たれ、ペニスの形へ拡張されていく。ぢゅく、ぢゅぽッと、結合部から汁っぽい音が響いている。ぷりぷりした尻と下腹の打ち付けられあう破裂音が続く。

「あぁあッ、ひぃッ、あっは、ッ、あぁッ、あぁあッ」

 ゾリゾリゾリッと襞が擦り上げられていく。裏側にいたるまでしっかり男根の味を覚えさせられていく。雄茎臭が染みついてゆき、雄悦ばせの淫ら穴に造り替えられていく。

 髪を振り乱し、性感によがる。Bカップの乳房が小さく震え、取り付けられたピアスの鈴がちりちりと音を立てていた。

「ひッ……!? アッ、あぁッ、そこッ、そこ、アッ、あぁあああッ!」

 次第にこなれてくる膣穴の感触を感じ取ったか、男は責めのリズムを変えてくる。膣道半ばのザラついた天井、いわゆるGスポットを、亀頭で執拗に擦り上げてくる。

 性感神経が集中した、女体有数のプレジャーポイントだ。今日初めてセックスを覚えたばかりなのに、そんなところを責められたら、まともではいられない。涎すら滴らせて、オンナの悦びを歌いあげる。

「奥のほうも解していきますね」

「アッ、あぉッ、っひぃ! あッ、ヤバ、アッ、ぉッ、ぉんっ、あぁああ!」

 コツッ、コツッと、体内から音が聞こえてくる。目を見張るほどの長太ペニスは、最奥部にまで容易に届く。いまや脳味噌に取って代わって彼女に指令を出している子宮、その入口、ポルチオを小突いているのだ。

 子を成すための聖域を、サンドバッグにされているにひとしい。男の象徴で女の象徴を嬲られるたび、もはや後戻りできないほどの悦びが突き抜けていく。気付けば、自らも腰をふりたくっていた。

 といっても、巧くはない。なにせ初めてのセックスだ。技術もへったくれもない。にもかかわらず性技として成立しているのは、燃え上がる情熱ゆえだった。

 好きこそものの上手なれともいうが、快楽を希求する本能のはたらきが、未熟な腰使いを数段上のものにひきあげている。下腹を打ち付けられるたび、ヒップが弾む。ピアスが音をたてる。くねくねと躍る腰もあわせて、さながら淫らなダンスだった。

「すごいですねお客さん、さっきロストバージンしたなんて思えないくらいだ。じゃあ、ついでに尻穴もほぐしておきましょうかっ」

「ッあッ、ぉッ、っひ!?」

 尻たぶが割り開かれる。薄灰色の窄まりが、ヒクッ、ヒクッと収縮を繰り返す。先ほど散々弄ばれた結果、排泄器官から快楽器官へと造り替えられている。

 ヌルンッ! と、硬く滑らかな感触が滑り込んでくる。肛門神経叢が刺激され、脳味噌を腐らせるエクスタシーを伝えてくる。

「ぉッ、ぉひッ、あぉッ、ぉんっ、アッ、あぁあッ」

 アナルビーズだ。欲張りなアヌスに、珠がいくつも、連続してねじこまれていく。飛び出すのは品のない声だ。前の穴も後ろの穴もギチギチだった。腹の中がはちきれそうだ。にもかかわらず、苦しいとは感じない。むしろ真逆だった。

「おっひ、ッ、ひぃッ、はひッ。ォおんっ……」

「じゃ、両穴同時にマッサージしていきますね」

「あぉッ! ォんっ、ひぃいッ、イクッ、イくイくッ、はああぁあッ!」

 二つの穴が引っかき回される。ぐちゅぬぼずぷぐぽぬぶと、えげつない音が響き渡る。ほんの少し前までまったく純だった下半身が、淫らに堕とされていく。だらしなく汁を垂れ流すどうしようもない猥褻穴にされていく。

 もうどちらの穴に何をされているか、分かりはしなかった。熱い泥沼に腰まで浸かっている感覚だ。涎を垂らし、全身に汗を浮かばせ、あらゆる汁をまき散らす。雌臭い卑猥肉の塊がそこにあった。

「あぉッ、ぉひぃッ、アッ、アッ、あぁ、イぃッ、イイッ――」

 人前で上げてはならない、白痴のごとき声で喚き散らしながら、セックスの快楽に狂う。全財産放り出してでもマッサージを続けてもらおうとした、自分の判断を褒め称えている。コレのない人生など、灰色以外のなにものでもない。

「あっはぁッ、あぉッ、んひぃッ、あっは、あぁあ!」

 射精が近いと、本能で感じている。ピストンの激しさ、ペニスの熱量、男の息づかい。証拠はいくらでもあった。

 ならば、少しでも気持ちよくブッ放していただくため努力するのは、女として当然の義務だ。腰のくねりは、いっそうはなはだしくなっていた。

「ああ、そろそろ出ますよ、中と外選べますけど、どうします?」

 幾分余裕のなくなった声で、男が尋ねる。狂乱の域にある妖夢には、もはや人語さえも理解できない。それでも、その言葉だけは、正しく受け取った。

 中か外。つまり、膣内射精か膣外射精。これは生殖行為であって、子種を受け止めれば孕んでしまうかもしれない。白玉楼の庭師として、到底あってはならない事態だ。

 が、どうだってよい。あの熱く煮え滾る粘液を受け止め、心底気持ちよくならなければ、快楽に飢えて死んでしまいそうだった。

「中ッ、中におねがいしますッ、妖夢の淫乱おまんこに濃厚精液たっぷりぶちまけてぇ、白目むくくらいイかせてぇえッ! おッ、ひッ、あぉゥ、ぉおおんッ!」

 返事はなかった。代わりに、ヴァギナを貫くストロークから容赦がなくなった。いまだ不慣れな肉穴を、オナホールのごとく粗雑に扱っていく。精をすべてコき捨てるために。アナルビーズも激しく抜き差しされる。二度と肛門が閉じなくなる勢いだった。

「アッ、あ、あ、ッくるッ、くるッ、イッ、アッ、ああああ、ッ、あああああ――ッ!」

 勢いよく、アナルビーズが引き抜かれる。同時に、粘膜を擦り切れさせんばかりの抽送が、終わりを告げる。

 最奥部に、男根が叩きつけられた。ドヂュンッと体内で嫌な音を響かせる。ポルチオが亀頭にロックされた。一ミリたりとも逃げられない中で、勢いよく精が解き放たれた。

 会陰が収縮し、尿道括約筋が蠕動する。鈴口からぶちまけられるのは、溶鉄よりも熱い雄のリキッドだ。子を成すための聖域、子宮の内へ、ドチャドチャとぶちまけられていく。

 精液はただの液体に見えるが、実際は無数の精虫が集まってできている。一匹一匹が、恐ろしいまでに力強く鞭毛を蠢かす。少女の聖域を踏み躙り、己の存在を刻みつけ、屈服させていく。卵子と結合しこの世に生まれるべく、奥へ奥へと殺到する。

 当然、絶頂するに決まっていた。全身が激しく痙攣する。危険な病の発作を思わせる。もはや身体の一部となったピアスがチリチリと音を立てる。汗が、愛液が飛び散る。

 視界は白熱し、脳味噌は快楽で埋め尽くされていた。今まで味わったオーガズムすら、比較にもならない。もはやペニスとヴァギナ以外なにもいらないとすら思えた。

「はへっ、はひッ、あひ、あぁ……」

「ふぅ……いやあ、すごく凝ってましたね、お客さん。お疲れ様です」

 やがて、快楽の波が退いていく。オーガズムが激しいほど、余韻も印象深くなる。どこまでも甘く蕩ける官能に浸されて、自らが人の形を維持できているかすら分からなかった。

 室内には性臭が満ち満ちていた。絞り出されたラブジュースが、ベッドをグショグショにしている。その上で崩れ落ちる彼女は、もはや腕一本持ち上げるのすら大儀な様子だ。

「あんっ……」

 腰が引かれる。男根が引き抜かれる。いまだアクメから降りてこられないヴァギナは、別れたくないとばかりにキュウキュウと絡みつく。亀頭が抜ける瞬間には、ぢゅぽんッ、とコルク栓を抜くような音をあげた。

 さんざん穿たれた穴は、すっかりペニスの形を覚えてしまっている。緩んだ口は閉じず、内部構造を晒している。当初の姿が嘘のようだ。性交快楽を覚え込まされた襞はヒクつきながら蠢いている。絡みつく白いものは、彼女が子種を植え付けられた何よりの証拠だ。

「お疲れ様でした。じゃあ、もう一度水分補給しましょうか」

「あ、っは」

 目の前に、己の純潔を奪ったイチモツが差し出される。あれほど激しく、二度も射精しておきながら、いまだ萎える様子を見せていない。愛液と精液にまみれてドロドロだった。清めねばと、本能が訴える。今さら逆らうはずもなかった。

「あむ……んふぅ……んっちゅ、んちゅぅ、れろぉ……」

 なんの躊躇いもなく、モノを迎え入れる。とっくにファーストキスを捧げているのだ。問題などあろうはずもなかった。

 むちゅ、むちゅっと、濃厚な唇の音が響く。粘液まみれのイチモツを、ゆっくりと舐め回していく。先にも増して酷い味だ。官能を刺激し、心から幸福な気持ちにさせてくれる。

「お客さん、すごく凝ってましたね。どうです? 特別コース延長なんて。テストしたい製品は、他にも色々ありますので……」

「んふっ……」

 夢中になってフェラチオを繰り出す妖夢に、声がかけられる。頷く以外にあろうわけもなかった。

 白玉楼へと帰るまでに、自分はいったいどうなっているのか。悦びと期待に浸りながら、己の汁にまみれたイチモツを清め続けた。


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