※この作品はR-18です。

恋奴隷 古明地さとり   作:喚く狂人


原作:東方Project
タグ:R-18 古明地さとり
地霊殿に乗り込んできた怨霊のドギツい妄想にあてられて彼の奴隷に堕ちてしまう古明地さとりさんのスケベ
Skebでリクエストいただきました。

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恋奴隷 古明地さとり

(どっぺるPさんへ リクエストありがとうございました!)

 執務室の扉が乱暴に開かれ、さとりは溜息を吐いた。今の時間帯、ペットたちは各々の仕事に従事している。何か用があれば、ちゃんとノックするよう教育している。つまり、あちらにいるのは地霊殿の住人ではない。面倒ごとになりそうだった。

 そもそも、地霊殿への来客は稀だ。主たるさとりの性格はひん曲がっているし、読心能力は嫌われがちだ。事情を知る旧地獄の住人にとって、近づきたい理由など何ひとつないのだ。にもかかわらず訪れるのは、たいてい招かれざる客だ。

 推測は正しかった。見知らぬ男が立っていた。輪郭がぼんやりしており、曖昧だ。ほんのわずかに、向こうが透けて見える。純粋な人間ではない。霊だ。

「誰です? いきなり。ここはあなたのような者が来る場所ではありません。立ち去りなさい」

 拒絶の意思を示すが、聞き入れた様子はない。まるきり無表情で、言葉が届いているかも怪しかった。

 正体不明だが、旧地獄に堕ちている以上、ろくな輩ではあるまい。おそらく怨霊のたぐいだろう。

 警戒する。妖怪は心に根ざした生物であり、怨霊は精神に悪影響を及ぼす。本質的に相容れないのだ。いるだけで害をもたらす。

「忠告はしましたよ。少し、痛い目を見てもらいましょう――ッ!?」

 現に、部屋の入口に立っていられるだけでも、かなり不快だ。話も通じないらしいし、さっさと追い払うに限る。

 怨霊も怯え竦む景色を見せてやろうと、第三の目を構える。同時に、己の過ちを悟った。すさまじい勢いで、情報が流れ込んできたのだ。

 読心能力は、相手を選ばず通用する最高の力だ。が、使いやすいかと言われると、さとりとて言葉を濁さざるを得ない。読み過ぎれば負担がかかって、頭痛や悪心を覚える。妖獣で身の回りを固めているのは、思考が単純で、読んでも疲れないからだ。

 怨霊の中には猛烈な妄執に囚われているのがいる。怨霊だからそうなるのか、そうだから怨霊になるのかは知らないが、厄介な手合いだ。内にこもった情念が凄まじすぎて、読心するとこちらがフィードバックを食らうのだ。

 まさしく今だった。感情がすっぽ抜けたかのごとき顔をしているから、油断した。ヘドロのごとき邪執が、己を絡め取ってくる。慌てて瞳を閉じようにも、もう遅い。あっという間に、邪念の海に溺れてしまった。

 

 ***

 

 気付けば、寝室にいた。天蓋付きのベッドに腰掛けて、ぼんやりと過ごしている。眠っていたわけではない。そもそもこれは現実ではない。あの怨霊の妄想を、第三の瞳が再現しているのだ。

 証拠に、指一本たりとも身体を動かせないでいる。相手のイメージを、一人称視点で見ているだけなのだ。いくら読心能力が優れているとはいえ、他者の思考に干渉などできない。

 己の姿に嫌悪する。肉体は普段とほとんど変わりないが、纏っている衣装がひどかった。

 花柄の刺繍が施されたベビードールだ。ストロベリーピンクのチュール生地はかなり薄く、完全に透けている。問題は、下にインナーを一切着けていない点だった。素肌は隠れるどころか、むしろ飾り立てられている。

 ベビードール自体は寝間着の一種だが、これは普通に眠るにはセクシーすぎる。あからさまに、性的な事柄を連想させる。悪趣味な空想だと、顔をしかめた。とはいえ、彼女の顔立ち・体つき絶妙にマッチしているのも事実だった。

 もともとさとりは、能力と性格さえなければ誰もが欲しがるほどの美少女だ。ふわりとした癖っ毛、やや眠たげな瞼を象る長い睫毛と、アコナイト・バイオレットの瞳。柔らかな鼻筋とふっくらした頬、そして薄桃色のしっとりした唇。明るく快活な雰囲気とはいえないが、プティな可愛らしさを備えている。

 体つきはなだらかで、セックスアピールには欠ける。小柄で華奢、色白なのも手伝って、病弱な印象すら受ける。が、平坦ながらも柔らかなボディラインには、彼女くらいの外見年齢でなくては出せない独特の魅力がある。地底の鬼どもは凹凸のある体型を好むため、人気としてはいまいちながら、美しいのは間違いなかった。

 首はほっそりして、肉弾戦でもすればあっさり折れてしまいそうだ。肌の白さが照り映えている。複雑な硝子細工と同じで、見ていて一種の緊張感を抱かせる。首元で鎖骨がうっすらと輪郭を覗かせる様は、コケティッシュでありフェティッシュだ。

 乳房はカップにしてAA、ほぼ真っ平らだ。「房」と呼べるサイズにまったく至っていない。ただ、よくよく見ると、ほんのり膨らんでいるかもといった印象を受ける。そのごくわずかな膨らみが、好きな者にはたまらない。薄く浮かんだあばらのラインもあわせて、極めてマニアックなバストだった。

 そうした未発達な乳にたいして、乳輪も乳頭もかなり大きい。しょっちゅう自涜して、弄くり回しているのが一目で分かる。荒くれ者揃いの地底を、嫌われながらも管理するのはストレスフルなのだ。セルフプレジャーくらい許してほしい。

 腹回りにくびれはない。寸胴だ。腹圧の弱さゆえに内臓位置が低い。いわゆるイカ腹だ。外見年齢が年齢なので当たり前だ。

 滑らかな原っぱには、特有の愛らしさがある。くりっと窪んだ臍も含めて、その筋の者にはたまらない姿だった。

 骨盤もほとんど広がっていない。胸郭・腹と続いて、ストンと落ちるボディラインを描いていた。陰毛もほぼ生えておらず、無毛の恥丘はつるりとした姿を晒している。

 そんな純な身体のなかで、陰唇だけがやや違う様子を見せている。花弁が綻んで、淫猥な雰囲気を纏っている。女の香りが、ふわりと漂った。

 総じて可愛らしさを押し出しながらも、絶妙なバランスで色香をも備えた体つきだった。幼さゆえ、万人受けするとは言いがたいが、好きな者にはたまらない。

 自らの姿を見つめ、さとりは驚き呆れていた。自分の本来の身体と、ほぼ一緒だったからだ。

 これはあくまで、妄想だ。己の肉体にみえても、実際は相手が抱いているイメージに過ぎない。そしてイメージとは、たいていの場合、ぼんやりとした像にしかならない。にもかかわらず、こうまで具体的に思い描けるのは、あの霊の想像力と抱く情念がどれほど深くしつこいかを示していた。

 たぶん奴が抱えているのは、恨みや妬み・怒りなどの、怨霊として典型的な感情ではない。色情だ。下手な負の情念より、たちが悪かった。どうにか抜け出さねば、と思っているうちに、寝室の扉が開かれる。

 入ってきたのは、例の怨霊だった。相変わらず、思考がすっぽ抜けたかのごとき無表情だ。覚妖怪を取り込むほどの妄念を秘めているとは、一見して思いがたい。ひどい初見殺しだ。

「遅いじゃないですか……ああ、謝ることはありません。私が勝手に、待ちぼうけていただけです」

 素っ気ない口調に思える。が、さとりには分かる。自分の声だからよく理解できる。かなり心を許している相手への声色だ。たとえば親兄弟や、恋人といった。

「何を気にする必要がありますか。あなたは堂々と私を振り回せばいいのです。私はあなたの恋人で、奴隷なんですから」

 鳥肌が立つ。今日出会ったばかりの男を恋人と呼び、自らと奴隷と称する。幸いなのは、己の意思で口にしているわけではない点か。ただしそのぶん、言わせている目の前の男が、気色悪くてしょうがなかった。

 今すぐ消え失せてほしいが、そうはいかなかった。男は無感動なまま、すたすたと近づいてくる。さとりの肩を抱き、立たせる。自らは腰を曲げ、視線の高さを合わせた。

「かまいませんよ、さぁ、どうぞ」

 何がかまわなくて、何に対するどうぞなのか。嫌な予感がしていた。

 どうもこの妄想の中では、読心能力が通用しない。妄想の登場人物である己は読めている体で話すものだから、違和感が強い。

「ん……っふ、んっ」

 果たして、予感は当たっていた。男の顔が近づく。接吻を奪われる。少女の柔らかなリップを、名も知らぬ雄の唇が貪る。

 おぞましい経験だった。見知らぬ侵入者に口づけされるなど。しかも、逃げられない。活動写真と違って早送りできないし、目を閉じたり耳を塞いだりすることもできないのだ。

 胸中に湧き上がるのは、ひどい嫌悪感だ。一方で、信じがたいことに、嬉しさすら覚えていた。もちろん、今日初めて会った相手にキスされて喜ぶ性嗜好など、持ち合わせていない。妄想の中の自分が、恋人との口づけに喜んでいるのだ。心を弄ぶ覚妖怪が、自らの思いを歪められるなど、冗談ではなかった。

「んっ、……ちゅッ、んちゅ、くちゅ、れろっ、んぅ……」

 混乱するさとりをよそに、演劇のごとく場面は進む。繋がりあった唇の狭間から、ヌルついた舌が姿を覗かせる。れろっ、れろっと、お互いがお互いを舐め合いはじめる。

 口内にねっとりした汁が送り込まれる。唾液だ。どこの誰とも分からぬ男の体液を嚥下し、空想の中の己は悦びに浸る。お返しとばかりに、自らも唾を送り返す。

「んぅッ、れろ、んちゅッ、んふぅ、くぷっ」

 気色悪さと幸福感、相反する感情に苛まれる。反吐が出そうだった。

 悪夢はまだ終わってくれない。そっと、自ら彼に身を寄せる。身体を触れあわせる。こちらはほとんど素っ裸なのに、だ。

 自らの行動に羞恥を覚えた点は、珍しく一致した。ただし、情動の根本的な出処が異なる。さとりは、名も知らぬ相手にほぼ裸で抱きついている自らを――決して自分の意思ではないにしても――恥じた。対して妄想の中の己は、こんなはしたないことをして呆れられないかしらと、甘ったるいことを考えていた。

 答え合わせをするかのごとく、男が手を伸ばしてくる。平たい乳房に触れてくる。

 存外にごつごつした手が、うっすらと脂肪をまとった胸郭を撫で回す。ただ触っているのではない。明確に、目的をもった手つきだ。愛撫されている。

「んっ、く、んぅ」

 ぞくぞくっ、と広がるのは官能だ。輪郭をなぞられるたび、甘く痺れる快感がじんわりと広がっていく。白く細い喉の奥から、切ない声が零れ落ちる。

「んぅっ! く、ふ、ンッ!」

 乳首がぷっくりと膨らみ始める。もともと大きなサイズゆえ、かなり目立つ。自己主張する弱点を、男はキュッ、と摘まみ上げる。ソリッドな性感は、乳房の甘い感覚において際立つ。焦がれた嬌声が漏れた。

 もっと触れてほしい、はしたなく蕩けさせてほしいという思いが、胸中を満たす。見知らぬ男にいたずらされる嫌悪感を、圧殺する勢いだ。気が狂ってしまいそうだった。

「……ふぁ、むッ、ちゅっ、れろッ」

 繋がった舌の動きも、いっそう情熱的になっていく。くちゅくちゅと、寝室に粘っこい音が響いている。口腔の隙間から、どちらのものとも知れぬ唾液が糸となって溢れた。

 悪夢のごとき情景は、まだ終わらない。空いていた片手を、男は下半身へと伸ばしてくる。臍のあたりに、そっと触れる。

 平たい腹における小さな窪みの形を、指先は愛しげに確かめる。じわじわと、下へ向かう。さとりのデリケートな部位へと。

 身体の自由があったなら、顔をひきつらせながら拒んでいたろう。が、空想の中の彼女は違った。むしろ触れてほしいとばかりに、腰を軽くくねらせて誘った。

「ンッ、……んっ!」

 大切な部位に、指先が触れる。隠すもののない裂け目を、直接、ゆっくりとなぞってくる。ゾクゾクと、痺れる官能がこみ上げてくる。

 くすぐる指使いで、秘裂を弄んでくる。こそばゆさと快感に、身体を震わせる。喉から溢れるのは、切なく甘い嬌声だ。

 もっと弄ってほしいと、舌遣いでアピールする。思いが通じたか、男の指遣いはだんだんと本格的になっていく。爪先でカリカリカリッ……と、陰梃を刺激してくる。

「くッ、んぅッ、んぅううッ……!」

 今までの甘美な性感とは一味違う、電気的なエクスタシーに、焦がれた声を零す。比例して、ベーゼは情熱的なものになっていく。

 早く離れろと念じ続けていた。望まずとも心中に満ちる嬉しさで、発狂してしまいそうだった。

 あいにくと、望み通りにはいかなかった。手技はなおも続く。腹の奥から蜜が溢れて、裂け目を潤わせていく。頃合いを見計らって、指が侵入する。

「ッ……!」

 ちゅぽッ、ちゅぷっと、小さく音が鳴る。肉の隘路を耕すかのごとく、じっくりと責め立ててくる。異物感に、吐き気がしてきそうだった。妄想の中の己は、たまらない幸福感に揺蕩っていたが。

「ンッ、ぷは、ふ、んはっ……はあぁ……っ」

 ようやく、唇が離れる。愛撫も、いったんは終わりをみせた。唇の狭間を、透明な糸が伝っている。身体が熱をもっている。頬が紅潮しているとはっきり感じていた。

 さとりは――妄想の中の彼女ではなく、それを見つめている意識は、ぐったりとしていた。望まぬ相手との望まぬキス、そしてペッティング。嫌悪したいのに、感情すら塗りつぶされる経験は、極めて屈辱的だった。心を操る覚妖怪だからなおさらだ。

「よくもまあ、好き放題してくれましたね」

 言葉だけなら、心から同意できる発言だった。が、妄想のなかの己は、「好き放題」を心から受け入れていた。つまり、ただの憎まれ口だ。こんなのが己なわけあるかと、怒鳴りつけてやりたくなる。

「いいえ? 私はあなたのモノですから。どうしてくださっても。……けれど、してもらいっぱなしは性に合いませんから。今度は私の番ですよ」

 男の肩を手で押し、ベッドに仰臥させる。そのうえに覆い被さる。首でも絞めてやれと思ったが、無論そうはならない。上下逆の姿勢で、彼に跨がった。お互いの股座が、お互いの眼前にくる形だ。

「苦しそうですね? ふふ。楽にしてあげますからね」

「楽にする」が殺すの換言であればよかった。残念ながら違う。男の下服に、妄想の己は手をかける。ゆっくりと下ろしていく。

 ぐっ、ぐっと、抵抗感が伝わってくる。バネ仕掛けを無理矢理押し込んでいるような感覚だ。一点を越えた瞬間、モノがぶるんッ! と跳ねながら現れる。なるほど確かにバネでも入っているかのごとき動きだった。

 姿を現わした男根は、充血しきっており、ギンギンと反り返っていた。不遜なほどの欲望をギラギラとあらわし、天を衝いている。

 間近で見ているのもあって、とんでもなく巨大だ。全長にして三〇センチほどにもなるだろうか。さとりの顔より長い、巨根中の巨根だった。好きでもない男の性器を見させられた嫌悪よりも、おそろしさが先に来る。

「本当、馬鹿みたいに大きくするんですから」

 が、妄想の中の自分は違った。見慣れているとばかりの反応だ。呆れた溜息を漏らす。そういう設定なのだろう。

 やはり、ただの憎まれ口だった。内心では、素敵だと感じている。あふれる愛しさに、本来覚えねばならない抵抗心が押し潰されていく。

「はぁ……ちゃんと綺麗にしなさいと、いつも言っていますよね? 人に掃除させるのはやめなさい」

 鼻呼吸するたびに、独特の臭気が鼻孔に流れ込む。蛋白質の煮詰まった、決して快くはないはずの臭いだ。にもかかわらず、魅力的に思えてしまう。ほとんどは、妄想の中の己がそう感じているだけだ。だがさとり自身の本能も、刺激されつつあった。

「ほんとう、仕方のないひと」

 先端に口づける。ちゅっ、と、小さく唇の音が鳴る。他人の性器であり、排尿器官だ。不快なはずだ。それでも、妄想の中の己はうっとりとして、ときめきを感じていた。

「れろ、……んっちゅ、ちゅッ、れるっ」

 ぷにぷにの唇から、涎をたっぷりとまとった舌が這い出る。ゆっくりと、根元から先端にかけて舐め回していく。ときおり、竿に優しく口づける。これは私のものだとでも主張するかのごとく。

 汗と老廃物の香りが漂う。うっすらとしょっぱい、生臭いような味が味覚を支配する。美味であるわけもないのに、もっと味わいたいと感じた。たくましくて素敵だと。

 もちろん、妄想の中の己の感想だ。が、はたして本当にそうなのか、判別できなくなりつつあった。第三の瞳を通じて見させられる、有り得ざる己のイメージが、本来のさとりをねじ伏せつつあった。本人も気付かぬまま、恋人奴隷として、意思をねじ曲げつつある。

「あはっ、えぁ」

 かぱりと大口を開ける。顎が痛いくらいにだ。自分が何をしようとしているか、さとりにも理解できる。咥えようとしているのだ。

 少し前までなら、やめろと内心で主張していたのだろう。今は、ずいぶん大人しくなっていた。理由は二つ。何を考えたところで無駄であり、この時間がただ過ぎ去るのを待つしかないと悟ったのが一つ。呆れるほどの巨根の味に、本能が興味を抱いてしまったのが、もう一つだった。

「あっ、むぅ」

 ぱくりと咥え込む。途端、蛋白質と汗の味が口いっぱいに広がる。むろん、快いわけもない。ないが、やはり、蕩けてしまいそうなほど素敵だと感じた。さとりの心も、幸福感に絆されて蕩けさせられていく。目の前のモノは、実は素敵なのではと錯覚させられていく。

「んふっ、くぷッ、ぢゅる、んくぅ」

 ゆっくりと、しゃぶりはじめる。頭を前後させ、唇で扱いていく。頬を窄めて幹に吸い付き、内圧をかけていく。

 口端から、くぽっ、くぷっと空気が抜ける。ぢゅるるッと、唾液を啜る音がときおり響く。

 口内では桃色の舌が蠢き、亀頭をぬるっ、ぬるっと舐め回している。鈴口を舌先でほじくったかと思いきや、カリ首をぐるりと舐めて責め立てる。舌腹で、裏筋をねっとりと舐め上げていく。

 甲斐甲斐しいフェラチオだった。さとりの外見で繰り出すと、すさまじい背徳感がある。

「れろぉ……んちゅッ……んむぅ、んっ」

 ペニスの熱が、口内粘膜から伝わってくる。嫌であるはず、嫌でなくてはならないのに、嬉しく感じてしまう。どちらが己の本心か、分からなくなっていく。

「んぅ、ンッ……んぅ!」

 今のさとりは、男に互い違いで覆い被さった姿勢をとっている。つまり、何一つ隠すもののない下半身を、彼の眼前に差し出している。

 そちらから見れば、愛蜜がとろりと滴る様を見られただろう。妄想の中の彼女の身体は、男根を味わって発情しきっていた。幼き体つきでありながら、裂け目は水揚げされたばかりのアワビのごとくヒクついている。蕩けたバターほども芳醇な蜜が、肉泉から溢れている。

 そんな姿を見せつけられて、手を出さない男はいるまい。彼も例外ではなかった。指を伸ばし、陰唇をなぞってくる。ゾクゾクとこみ上げる官能に、背筋がびくりと跳ねる。

「ンッ、ぢゅくッ、ふッ、んぅ、んぷ」

 つつつ、つつつっと、指先が秘唇を責め立てる。心地よい、しかし決して満足できない程度の刺激だ。あれほど嫌悪していたはずのさとりですら、もどかしいと感じていた。

 妄想の中の彼女も、当然同意見だ。抗議とおねだりの意味を込めて、腰を上下にくねらせる。竿を半ばから甘噛みする。あんまり意地悪をすると酷いぞ、というメッセージだ。

「ンッ、く、ぅッ!?」

 不意に、ヌルついた何が裂け目をなぞる。得体のしれない感覚に、またも腰を震わせる。

 指ではない。もっとフレキシブルに形を変える、ねっとりした粘膜。舌だった。秘めやかなる裂け目を舐められているのだ。

「くぅッ、んぅうんッ、んぅう」

 性器であり排泄器でもある部位を、舐め回されている。羞恥に襲われる。が、嫌悪は感じていなかった。ゾクゾクとした法悦に、ほだされていっている。

「ッ、ふッ、んぅ! っく、ッ、ぅッ、んぅうんっ」

 ぷっくり膨れた陰梃を、舌先でつついてくる。痺れるようなエクスタシーに、切なく焦がれた声が漏れる。

 と思いきや、隘路の入口をこじ開けて、体内に侵入してくる。歓喜の汁にヌルつく襞を探り、めくり返していく。ぞわぞわとこみ上げてくる官能は、堪えがたいものだった。

 自然、フェラチオにも熱が入る。口元に涎がべっとりと付着していても、気にしている余裕などない。ぢゅぽッ、ぢゅくっと音を立て、幼い少女が献身的かつ情熱的な口淫奉仕を繰り出す様は、実に淫らだった。

「んぽぁ……ッ」

 息が苦しくなって、口を離す。唇から亀頭にかけて、透明な糸が伝う。カウパーと唾液の混じった粘液を、ちゅるっと啜り取った。

「ん……またアレ、してほしいんですか。ふふ……わかりました。たっぷり気持ちよくなってくださいね」

 声色に期待を浮かばせながら起き上がる。彼の股座に跨がる。いわゆる、騎乗位の姿勢だった。

「あは……っ」

 反り立つ男根にのしかかるように、ゆっくり腰を下ろす。ぴとりと、陰唇が裏筋に触れる。性粘膜で味わうペニスは熱く、腰から蕩けてしまうかのごとき感覚をもたらした。喉の奥から、法悦の溜息が漏れる。

 一方で、さとりはひやりとしたものを感じていた。まさか、入れてしまうのか。妄想の中とはいえ、名も知らぬ男を避妊すらせずに受け入れるなど、堪えがたい。熱に浮かされていた思考が、冷静さを取り戻す。

「ンッ……あッ、は、んぅッ、あっ、あぁ……ッ」

 幸いにして、そうはならなかった。妄想の中の彼女は、柔らかな両脚を閉じる。秘唇とぷにぷにとした内腿で、三方向から男根を挟み込む。そのままゆるやかに腰をくねらせ、逞しき竿を擦り上げはじめた。

「ッ、は、んっ、あ。素直に入れればいいのに、こんなこと、女の子にさせて。変なひとッ、あぁ」

 裏筋にクリトリスがひっかかり、ピリピリと痺れる官能をもたらす。濡れた裂け目が刺激されて、甘い声が抑えられない。

 唇から紡がれたのは、相手を非難する台詞だ。込められた感情は、言葉と真逆だった。

「はぁ、あぁんっ、あぁ、あぁ」

 ゆるやかに、腰が前後動している。滴る愛蜜で濡れた三角州と太腿が、ぬちゅっ、ぬちゅっと男根を搾り上げる。娼婦を思わせる、淫らな動きだった。陰裂から伝わる雄の存在感が、奉仕を情熱的にさせている。

 先ほど我に返りかけたさとりも、下半身から上ってくる快感に絆されつつあった。腹の奥がじくじくと疼き、うまく思考ができない。ただただ、大切なところを重ね合う幸福感に揺蕩っている。

「あ、はッ。はい、どうぞ、ぎゅって握ってくださいッ……アッ、あぁッ……」

 手のひらを重ね、指を絡め合う。意外と大きいのだななどと、ぼんやりと思う。彼への拒否感は、すっかり薄れていた。

「あっは、アッ、あぁッ、ンッ、あぁッ、あ」

 くねっ、くねっと、柳腰を躍らせる。ぬちっ、くちっと、淫汁がこねられて音を立てる。男の下腹が、てらてらと輝いていた。裂け目からあふれた愛蜜が、そこまで滴っているのだ。

「あんっ、あは、出そうなんですか? 出ちゃいそうなんですね? あはっ……はい、いいですよ、イッてください。あなたの恋人奴隷のさとりに、いっぱい、あなたのものだってしるし、つけてくださいッ……!」

 股の間で、イチモツが膨らんでいく。出そうなのだろう。

 妄想に取り込まれる前なら、名も知らぬ他者の体液を浴びせられるなど、鳥肌がたつほど嫌だった。今だって、すっかり受け入れたわけではない。それでも、彼が気持ちよいならいいかと思ってしまうほどに、思考は侵蝕されていた。

「ほら、イッて、出して、アッ、アッ、あぁああッ……!」

 だだっこがオモチャをせがむかのごとく、腰を揺する。それが呼び水となったか、男はとうとう限界を迎えた。

 睾丸が膨れ上がり、キュッとしぼむ。尿道に流れ込んだ濁液は、鈴口から勢いよく解き放たれていく。どくッ、どくッと、欲望がぶちまけられていく。さとりの秘唇や下腹、太腿を、遠慮なくマーキングしていく。

 他人の精を浴びた経験などない。だからこそ、驚かずにはいられなかった。初めての精液は驚くほど熱かった。人体から出たとは、とうてい思えないほどに。

 その熱は彼女を絡め取り、自らのモノに造り替えていく。快感によがりいやらしく誘う、はしたない女にしていく。

 全身を駆け巡る官能が、オーガズムの快感が駄目押しする。電気信号が秘部から背骨を伝わり、脳味噌を直撃する。目を見開き、背筋を反らせながら、アクメの衝撃を受け止める。ときおり痙攣する身体が、性感の大きさを物語っていた。

「あっ、ッは。あはぁ……っ」

 幼い指先が、自らにぶちまけられた白濁をすくいとる。糸を引くほど粘っこい汁は、濃い雄臭を振りまいている。

 口元に運ぶ。ちゅぷ、と舐め取る。痺れるえぐみと抉るような苦味が口内に広がる。断じて美味とはいえないはずだというのに、甘美に感じられた。

「……それで、まだ硬いんですね。本当に、どれだけ欲深いのやら」

 驚くべきことに、イチモツは勃起し続けていた。ギンギンと反り返った姿を晒して、一発出したくらいでは収まらないぞ、と主張している。信じがたいスタミナだった。妄想の中の彼女も同意見だ。

「いいえ? 咎めているわけじゃないですよ。私で大きくしてくれたのに、どうして咎めたりしますか? ……さ、ぼんやりしてないで、起き上がってください。次はあなたが上になって、こちらへ、くださるんですよね?」

 男から降り、ベッドに仰臥する。大きく脚を広げた姿勢が、性交を誘うものだというのは、さとりにも理解できた。

 状況からいって、いよいよセックスするのだろう。妄想の中とはいえ、貞操を奪われるのだ。にもかかわらず、さとりはもはや、拒否感を抱かなかった。むしろ、貫いてもらえることに、期待と喜びすら感じていた。

 男が覆い被さる。未だ硬い亀頭が、秘裂へ垂直に押し当てられる。雄杭は本当に入るだろうか疑問に思うほど、野太く硬い。あと少し腰を突き出せば、己はただちに、貫かれるのだろう。

 ぐっ、と、男がわずかに腰を押し出す。そのまま、狭穴は穿たれ――。

 

***

 

「……ッ、はッ!? ッうわ……!」

 突然、重力の方向が変わる。姿勢を保てず、床に膝をついた。

 身体の自由がきく。服を着ている。そしてここは執務室だ。どうやら、妄念の世界から解放されたらしい。

 どれほど経ったか。たぶん、実時間にして数秒だったろう。時間に対して過ぎる情報量を浴びせられ、脳味噌は疲弊していた。思考が上手く回らない。

 ただ一つ、分かることがある。目の前の怨霊に対する警戒も、抵抗心も、もはや己の中には欠片として存在していなかった。むしろ愛しく、かけがえのない人だとすら感じられる。

「ああ……ああ」

 愕然とする。もう、彼を追い返そうとは思えない。

 妄想の中でなら、植え付けられた考えだと主張できたろう。だが、今いるのは現実だった。どれほど自らの思考が歪められたか、思い知らされる。

 とはいえ、悔しがったり、絶望する暇はなかった。すべきことがあったからだ。

「こちらへ」

 男の手を引き、執務室を出る。すたすたと廊下を歩き、向かった先は寝室だ。先ほどまで見せられていたのと、内装は変わらない。違うのは、己の心持ちだ。

 扉を閉め、内側から鍵をかける。誰も邪魔できない、二人きりの空間だ。

 衣服に手をかける。ボタンを外すのすらもどかしく思いながら、彼の見ている前で脱ぎ捨てていく。

 露わになる肌は、妄想の中とほとんど同じだった。幼く可愛らしく、一方で色香を纏ったボディ。

 違うのは秘部だ。ぴっちり閉じた、一本筋を描いている。妄想の中では、綻んで花開いていたのと違ってだ。

 察するに、あの「自分」は、彼のモノとなってしばらく経っている。あれほど大きなモノを受け入れてきたのだろうから、形が変わってしまうのも当然だろう。

 ベッドの上で、仰向けに横たわる。大きく、脚を広げる。妄想の最後でとった姿勢の、再現だった。

「あんなものを見せてくるなんて、どれだけ酷い人なんでしょう。あれほど濃密な思考を味わわされて、正気で居られる覚妖怪はいませんよ」

 もっといえば、今もだ。第三の瞳を通じて、自らの痴態が流れ込んでくる。彼の手で愛され、調教されて、いやらしく染まる己の姿が。一秒ごとに、心が躾けられていく。

「降参です。私の負けです。ですからどうか。どうか――私をあなたの、恋人奴隷にしてください。あなたを伴侶として尽くしますから。いやらしいさとりのことを、沢山可愛がってください」

 並べるのは屈服の口上だ。もう、抗いようもない。紛れもない恋情を植え付けられてしまったからだ。そんな暇があるなら、はやく彼を受け入れたいとすら感じていた。

 自らの股に、指を伸ばす。秘唇に指を掛け、左右に割り開く。裂け目はトロついて、熱く芳醇な潤みを滴らせ続けている。先ほど出来なかった続きをしようと誘惑している。

 異なるのは、その奥に純潔の膜があることだ。半月型の穴が開いた薄膜は、早くあなたのモノにしてほしいとばかりに、妖しく収縮を繰り返している。

「あっ、は」

 男が覆い被さる。下半身と下半身がキスをし、むちゅっ、と濃厚な音をたてた。

 現実で味わう男根は、妄想と比較してすら、ずっと素敵だった。灼熱地獄の灼けた鉄ほども熱く、圧倒的な存在感を誇っている。たちどころに股穴は蕩け、キュンッ、キュンッとヒクつく。彼を受け入れる用意を整えていた。

「アッ、あ、あぁあッ……!」

 腰がゆっくりと突き出される。ずっ、ズズッ……と、誰の侵入も許してこなかった隘路を陰茎が押し広げていく。

 ただでさえ巨大なイチモツなうえ、さとりの体格が小さい。身体が割かれるような、強烈な圧迫感があった。かはっと、肺から空気がこぼれる。

 それでも、痛いとか、苦しいとは感じなかった。むしろ、みっちりと埋め尽くされる感覚が、嬉しいとすら思えた。

「あっ」

 亀頭が、薄壁に阻まれる。グッと、圧力がかけられる。いよいよ、純潔を捧げるのだ。妄想の中の己と同じ、彼の恋奴隷に堕ちるときがきたのだ。どうぞ、と、声に出さず唇が動く。次の瞬間、勢いよく腰が突き出された。

「アッ、――あぁあああッ!」

 メリメリと、男根が体内を拡張する。ぶぢりっと、嫌な音が聞こえた。肉膜が引き裂かれ、彼女が処女を喪った、何よりの証拠だった。

 一瞬、鋭い痛みに顔を歪める。が、すぐに蕩けた。愛する人と一つになれた恍惚と快楽が、胸中を満たしていた。

「く、は、あぁっ、大丈夫だから。動いて、ください……ッ」

 ゆっくりと、腰が動き始める。ぐちゅっ、ぬちゅっと、狭穴をほじり、不慣れな襞に雄の味を教え込んでくる。気を遣ってくれているのだろうか。嬉しく感じる。

「あんっ、は、あ、あ、あぁ」

 己の中が、みっちりと埋め尽くされている。初めての感覚だった。艶めかしい、法悦の溜息が漏れる。ほんの一〇分も前なら、絶対に出さなかっただろう声だ。

「はぁあ、あぁッ、あんっ、はぁ、あっく、んぅ! アッ、いい、それ、それ好きぃッ……!」

 ストロークが、次第に本格的なものになっていく。ゴリゴリと、体内が拡張されていく。ペニスの形に造り替えられていっている。彼専用の穴にしてもらっているのだと思うと、これもまた嬉しくてたまらなかった。

「アンっ、あ、いいの、セックス、きもちいいッ、はッ、あぁ、お願いです、もっと、もっとぉッ」

 ぬちゅッぶちゅっと、結合部から音が響くたび、破瓜血混じりの愛蜜がしぶく。大きく広げられた脚が、ぴくッ、びくっと痙攣している。

 もっともっとと、はしたなくも懇願する。奥まで押し広げる腰使いを。そして、今も続けられている、激しく己を犯す妄想を。身体も心も蹂躙される快楽に、さとりはすっかり溺れきっていた。もはや、彼なしではいられないほどに。

「やっ、あぁ、はい、分かってます、私も、気持ちよくしますから、だからっ、あぁッ」

 柳腰が、ゆるやかにくねり始める。男のピストンに合わせて、受け止めるように踊る。

 ぎこちなくも情熱的な腰使いだった。かつての彼女からは想像できないほどの献身性だ。愛する人に気持ちよくなってもらうためだ。当然の努力だった。

「はぁ、は、あ! んむッ、んぅッ、ん……! ぢゅるッ、ぢゅぷ、ッ、んぅう」

 激しく喘ぐ口を、唇でもって塞がれる。舌を入れられ、口内を弄ばれる。

 現実において、ディープキスの経験はない。が、先ほどの妄想で、やりかたは予習済みだった。自らも、彼に舌を絡ませていく。繋がった粘膜の中で、ヌルヌルと愛撫しあう。唾液がやりとりされ、混ざり合って、口端から滴り落ちる。

 上でも下でも可愛がってもらう。奴隷として、これ以上ない幸せだった。よくしてもらったのだからと、彼女も腰を振り、彼を求める。ぶちゅっ、ぐちゅッ、ぢゅぷっと、室内に淫らな水音が響き続けている。

「ッ! ンッ! ぅうんぅ、んぅうううッ!」

 繋がった口腔より漏れる声が、不意に切なく、高くなった。男の腰使いが変わったからだ。しゃくり上げるピストンを繰り出して、膣道半ばの腹側を亀頭で擦り上げてくる。

 いわゆるGスポット、女性最大の悦びどころを刺激されて、平気でいられるわけもない。ガクッ、ガクッと、身体が跳ねていた。彼が抑えてくれていなければ、きっとどこかへ飛んでいっていただろう。

「ンッ、んぅッ、くふッ、んぅッ、んぅううッ……!」

 悦びに浸る性襞は、男根をキュンッ、キュンッと絡みつき締め付ける。ただでさえ締まりの良い、キツキツの穴なのだ。そんなふうにされて、堪えられる男などいない。

 ストロークが激しくなっていく。膣内で、ペニスが膨れ上がり、熱量を増す。それが何の兆候か、見せられた妄想ですでに知っている。射精が近いのだ。

 男の背中に手を回す。ぎゅうと抱きしめ、どうぞ中に出してくださいと態度で伝える。果たして伝わったらしく、彼は奥の方を重点的に小突き始める。

 ゴツッ、ゴツッと体内から音が聞こえる。子を成すための聖域、子宮口がノックされているのだ。さとりの穴では、男のモノを納めきるにはなお足りず、腹にぼこぼこと亀頭のシルエットが浮かんでいる。

「んッ、んぅうッ、んんぅううううううううううう――ッ!」

 ドチュンッ! と、ひときわ勢いのある刺突が繰り出される。と同時に陰嚢が収縮し、白濁を炸裂させる。ドクッ、ドクッと、欲望を子宮の内にぶちまけていく。

 妄想の中と比べてすら、激しく勢いのある射精だった。なにせ膣内射精、子を成すための行いなのだ。睾丸が全力を出すのも当たり前だった。

 溶鉄よりも熱いスペルマが、小さな子袋を埋め尽くす。無数の精子が、卵子に向けて殺到していく。あまりにも素敵で、蕩けてしまいそうな感覚だった。

 当然、アクメするに決まっていた。快楽信号が脳味噌に押し寄せ、視界の裏でバチバチと弾ける。身体は弓なりに反り、うっすらとかいていた汗が珠となって散る。ガクガクと、筋肉という筋肉が痙攣していた。

 ぷしぃっと、結合部から熱い蜜が噴き出す。繋がり合った唇から、裏返った嬌声が飛び出す。誰がどう見ても分かる、激しいオーガズムだった。

「んぷはッ、あふぅ、あぁッ、はッ、あぁんっ、あぁ、あぁ……」

 口が離れる。肺が酸素を求め、激しく呼吸を繰り返す。あまりにも強烈な絶頂の余韻はやはりすさまじく、なかなか降りてこられそうになかった。

 男が腰を引いていく。男根が引き抜かれる。精虫一匹まで搾り取る勢いで締め付けていた膣襞は、亀頭が抜ける瞬間、ぢゅぽんッ、と音を立てた。

「あッ……は、あぁ」

 すさまじい情報量を処理し、激しい運動をした。頭も身体も、疲労感がすごい。だからといって、寝てもいられない。すべきことがあるからだ――あると、妄想の中で教えていただいたからだ。

「んっ、お疲れ様でした……ンッ、んちゅ」

 己に快楽を与え、精を注ぎ、にもかかわらず愛液と破瓜血で汚れてしまった竿。汚した張本人として、責任を感じずにはいられない。教わったとおりに、唇で触れ、舌で舐め回す。へばりつく粘液を、己の口腔でもって清めていく。

 激しく中出ししておいてなお、男の思考は止まらなかった。覚妖怪を堕落させる、リアルなイメージを描けるほど、妄執を深めた色情霊だ。一発二発のセックスで、満足するわけもない。その証拠に、イチモツはいまだギンギンと反り返って、不遜にも天を衝いていた。

「あぁんっ」

 押し倒され、組み伏せられる。今度は四つん這いだ。獣の姿勢でズコズコと、浅ましく犯されて気持ちよくなるのだ。

 妄想の中での己は、どうしようもない雌犬に堕ちている。今から、現実になるのだ。

「はい、ご主人様。どうかまた、さとりをお使いください。私だけで足りなければ、妹も、空も、お燐も使って。私もお手伝いしますから。私を奴隷にしたあなたは、今や地霊殿の主なのですから……」

 うっとりした口調で、うわごとのように呟く。素敵な恋人と過ごす今後を思い描きながら、彼女は男を、もう一度受け入れた。


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