戦争の終結。それはつまり、民間から招集された提督になった僕の任が解かれたことを意味していた。
提督にはなりたくてなったわけではなかったけど、それでも数多くいた艦娘や仲間たちと別れることになるのは寂しいものだった。
ただ、僕のそばに残ってくれた人もいた。
サラトガさんだ。
「もうすぐディナーの準備ができますからね♪」
そう言いながらサラトガさんは上機嫌で夕飯作りに取り組んでいる。
ただ待っているだけでいいのかと毎回思うのだけど、彼女自身が進んでやっていることだしあまりとやかく言うものではないだろう。
(たまには一緒に作ってみたりしてみたいんだけどなぁ)
戦後、僕はサラトガさんと結婚した。鎮守府時代に時々見る夢が現実のものとなったことが未だに信じられなかったりもするけど、でも事実だ。
軍にいた頃は僕の秘書艦娘を務めていて、僕よりよっぽど提督に向いているんじゃないかと思うくらい仕事ができて、笑顔がかわいくて背も高くすらっとしていてスタイルもいいし、いつも振舞ってくれる料理は絶品ときている。
正直、僕にはもったいないくらいの素敵な女性だと思う。
(おまけに包容力も抜群なんだもんなぁ)
完璧なまでに理想のお姉さん。そんな言葉が素晴らしいほどに当てはまってしまうのがサラトガさんだった。
……そんな彼女にはただひとつだけ欠点があった。
「んっ♡ 提督っ♡ もっと、もっとくださいっ♡」
「ま、待ってサラトガさんっ! ちょっとペース、落としてっ……」
「ふふ、いやです♡」
夜。サラトガさんはベッドの上で僕にまたがって腰を振りながら甘い声を寝室一面に響き渡らせながら、その自慢の大きくて柔らかいお尻を一心不乱に僕に打ちつけてくる。
細く長い手指は僕の手に深く絡めとられているのもあって身動きを取ろうにも取れず、僕はただ、髪を乱して妖艶に微笑む彼女の表情と豊かで綺麗な胸がだらしなく揺れるのをただ見つめているしかない。
「あぁっ、サラトガさんっ。だめ、射精でるっ……!」
「うふふ、いいですよ♡ サラの膣内に射精だしてうーんと気持ち良くなってくださいね♡♡」
その言葉に抗う術も理由も持たない僕は、ただひたすらサラトガさんへ自らの白濁した欲望を迸らせて、彼女の暴力的なまでに甘く蕩けるような情熱に応えるのが精一杯だった。
彼女、サラトガさんの欠点。それは性欲がすごく強いということだった。
三ヶ月前、結婚したての頃は毎晩彼女が満足するまで求められたほどだ。最初こそ僕も嬉しくてついていけてたけど、悲しいことに体力がもたなかった。そういうわけで僕の方から週に三回までにしてほしいと彼女に頼み込んで今に至る。……制限を設けたことで一回一回の時間がさらに濃厚なものになってしまったことは嬉しいと言っていいのかわからない誤算だったけど。
「申し訳ありません提督……。サラったら、また独りよがりなセックスに耽っちゃって……」
「大丈夫。僕も気持ち良くしてもらったし嬉しいよ、サラ」
お互いに息も絶え絶えになってベッドに寝転がりながらそんな会話をする。
サラトガさんも自身の性欲の強さについては自覚していて、一回目が終わるたびにこうしてしおらしくなってしまうのはいつものことだ。そんな彼女に僕も良かったよとフォローを入れるのもいつものこと。天にまで昇りそうなほどの快楽を与えてくれるんだから当然だ。上に覆いかぶさられて逃げられない状態で辿り着く射精はこの世で一番幸せな瞬間なんだ。
(こうしてしおらしくなってるサラトガさんもいいんだよね)
大人の包容力を体現する豊かな胸を始めとする豊満な肉体と、年頃の女の子のように頬を赤く染めて恥ずかしそうに縮こまっているギャップがたまらなく愛おしい。素敵で可愛くてすごくエッチで。それらすべてが複雑に絡み合ってサラトガさんを魅力的な女性に仕上げている。
そして、そうした彼女の姿に僕はいつもそそられてしまう。射精したばかりで萎えていたはずの僕の主砲は仰角を取り戻し、再び臨戦態勢へと移行していた。
「Oh my god……♡」
そんな僕を見てサラトガさんは囁くような声でそう呟いた。待ち焦がれていたかのように熱っぽい彼女の視線は間違いなく僕の主砲へと向けられていた。
「ねぇサラ、今度は僕から」
「いいですよ、提督♡ あなたの逞しいそれでまた私を悦ばせてくださいね♡」
さっきまでしゅんとしていたのが嘘みたいにサラトガさんは嬉しそうに微笑んでいる。……僕らはいつもこんな流れで二回戦に突入する。僕は最近、サラトガさんがこうした流れになるようにわざと仕向けていたりするんじゃないかと思い始めている。
それが真実かどうかはさておき、彼女は人を焚きつけるのがとても上手だ。そういうところに僕は惚れたんだ。
「サラっ、サラぁ!」
「Yes、yes♡ あぁ、提督♡ いいです♡ もっと、もっと突いてぇ♡」
数分後、そこには悩ましい声で喘ぐ彼女に向かって、今度は僕のほうから一心不乱に情熱をぶつけている光景があった。熱く蕩けてうねって搾り取ろうとする彼女の膣内は油断するとすぐに果ててしまいそうで、彼女に満足してもらうために僕は必死に彼女の名前を呼んで腰を振り続けている
「サラ、サラ、あぁっ! サラぁっ!」
「がんばってください、提督♡ あぁっ、てーとくっ♡ あっ、あんっ♡」
それでもどれだけ頑張っても絶頂に至るまでの道のりはあまりにも短い。サラトガさんの体は男を陥落させるための機構を備えすぎている。体の芯まで蕩けてしまいそうなほど熱い膣内は締まりが最高にいい。きっと誰が挑んでも結果は同じだろう。僕以外に体を委ねている彼女なんて想像もしたくないけど。サラは僕のお嫁さんで、僕はサラのものなんだから。
「あぁっ、サラっ! 射精だすよっ!」
「いいですよ♡ きて♡ たくさん♡ サラに、いっぱい♡ ……はあぁぁぁぁん♡♡♡♡」
一番好きなのはサラトガさんに僕の何もかもを搾り取られているとき。二番目はこうして僕の劣情を彼女の膣内に精根尽き果てるまで注ぎ込めるこの瞬間だ。
翌朝。サラトガさんと情熱的な夜を過ごした次の朝はいつも彼女より遅く目が覚めるのが常で、今朝も当然そうなった。
昨夜はあのあともう一度して、計三回。疲れて体力の限界を迎えただろうということは想像に難くない。でもすごく幸せな目覚めだ。
「おはよう、サラ」
「モーニング、提督。ふふ、今日もお寝坊さんですね♪」
疲れ果てたやや呆け気味な僕とは対照的に、サラトガさんはとても充実して満たされたような笑顔を僕へと向けてくれた。つやつやとしていて綺麗な顔がますます綺麗に見える。嬉しそうに朝食の準備を進めている彼女を見ているとなんだかこっちまで少し元気になってくる気がする。うん、なった。
今週はまだあと二回も残っているんだ。こんなところでへこたれてる訳にはいかないね。
「提督、少しよろしいですか」
「ん、なぁに?」
目玉焼きトーストを齧っていると、サラトガさんが少し照れくさそうにしながらこう言った。
「今週末はその、『お泊り』しませんか?」
……ほんの少しだけ悩んでから僕は快諾した。