※この作品はR-18です。

真・魔装機神 ―3人で1人前―   作:黒子猫

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3話

 ―イクナァトの舘―

 

 あの最終任官試験から1ヶ月と少し過ぎた今日、叙任式を終えたら正式に魔装騎士として認められる予定な元騎士候補生達へ与えられる、量産型魔装機ティルウェス等の最終チェックに朝から駆り出され、後は魔装機を与えられる新米騎士達がイクナァトの舘まで受領しに来るのを待つのみとなったティアーニャは、一人の新米騎士に特別に与えられる事となった、ティルウェスとは違いじゃじゃ馬な魔装機の設計図を、格納庫と併設された資料室で改めて確認しながら、もし自分が再設計するならと図面を引いて遊んで居た。

 

 

アルフレード

 「ほう……。 その発想は面白い。 面白いが………。 何故、オマエさんは何でもかんでも猫っぽくしたがるんじゃ……。」

 

ティア

 「あ、アルじい〜。 だって、どうせなら可愛い方が良いじゃないですかぁ〜♪ それに、コレはただの飾りじゃなくてですね。 この耳と尻尾は高精度高解析広域レドームを搭載した通信車両とリンクした索敵能力の強化や、尻尾のアンテナは近接格闘戦でも使える優れものです! このモフモフは装甲同士が擦れたりする音を抑えるだけでなく、内部からのプラーナの放出を閉じ込めてプラーナ感知に引っ掛かり難くして、掌と足裏の肉球と併用する事で静穏性とステルス性もバッチリです! しかも、特殊金属繊維で出来てるので斬撃耐性も衝撃耐性も抜群なんですよ! そして、スラスター等の音も同周波数の音をぶつける事で相殺するので、ちょっと耳鳴りがする程度で魔装機のコックピット越しだと全く聴こえなくなり、上空を飛んでても音で見付かる事はほぼ無いはず! この肉球もですね「わかった! わかったから、一旦落ち着かんか!」………むぅ〜。」

 

アルフレード

 「むくれるなむくれるな。 全く、オマエさんというヤツは……。 何でも猫化したがる所とソレがなければ、次のラスムの称号を譲ってやってもいいんじゃがのぅ……。 はぁ………。」

 

ティア

 「え、いらねーデス。 私はあくまでも今有る技術や他の方達が調べて発見された事等(前世の知識等も)を組み合わせて改良や開発とかはやれてるだけなので、そんなのは他の人にポイしちゃってください!

 

 それより、まだ教えて貰ってない魔装機の技術やダウスの話しなんかを教えやがれデス! 特にダウスの穴内部の話しとかを是非ッ!」

 

アルフレード

 「な…なにぃ!? そ、そんなのって……ポイって………ティア。 仮にも神の称号じゃぞ……? 少しは……」

 

ティア

 「ん〜? この前、直接その神の腕を見たから解るんですけど、アレは神でも何でもない誰かに製造された只の人工物ですよ? なので、契約精霊以外の複製なら素材さえ有れば可能なはずです。 っていうか、あの腕に合う本体を造って繋げて上げたら動くんじゃないですか? アレ。

 

 それに中の精霊は生きてるんだし、あんな所にずっと沈められたままで居るよりも、動ける様にしてこの世界を見て回らせて上げた方が喜ぶと思いますよ? 若しくは、あの精霊さん風属性だったからずっと水の中より、いつも風が吹いてる所へ置いて上げたら嬉しいんじゃないかな?」

 

アルフレード

 「……そうじゃった。 オマエさんは、そういうヤツじゃったな……。 まさか、神の腕をただの人工物だと断言する奴が居るとはのぅ……。

 

 だが…。 一度見ただけでそこまで解るとはのぅ…。 見抜く力はワシ以上か……。 それだけに残念じゃのぅ……。 まぁ、その事は…今はよい。

 

 確かにティアが言うように、精霊にはそうしてやった方が良いかも知れんがのぅ? 万が一、他の悪意ある者達に悪用されんようにする為にも、ああして誰にも見付からん様に隠しながら管理して行く必要があるんじゃよ。

 

 だからティア、彼処で神の腕を見た事は決して他に漏らしてはならんぞ? いいな。」

 

ティア

 「ふ~ん。 人のしがらみってくだらないけど、厄介よね~……。 大丈夫、水の中から出して上げられないのは残念だけど、アレの事は他に漏らす気はないよ。 それに、水中でも風を感じさせて上げる方法はいくらでも有るし♪」

 

アルフレード

 「……わかっとるならよい。 って、一体彼処に何をするつもりじゃ!?」

 

ティア

 「大丈夫~大丈夫~! 別に変な事とかはしないから~♪」

 

アルフレード

 「全く……。 本当に頼むぞ~?

 

 で、また設計図の方を見て今度は何を考えとるのだ? まだ気になるとこ…(コンコンッ)「失礼します!」…ろでも………何じゃ? 何かトラブルか?」

 

通信兵

 「ハッ! いいえ、技師長様。 ゼルドナ様から通信が入って居ります。」

 

アルフレード

 「そうか。 では、すぐ行く。」

 

通信兵

 「ハッ! では、こちらに…」

 

ティア

 「いてら~! あ、ゼルドナさんに、「娘さんのリハビリは順調だよ~。 ただ、何だかイケメン担当医くんにお熱らしいけど? どうするどうする~ パパ~?」って伝えといてくださ~い♪」ニヤニヤ

 

アルフレード

 「バカもん! そんなもんワシの口から伝えられるかーッ!」

 

 

 ティアーニャとアルフレードが二人で何やら話して居た所に、ゼルドナからアルフレード宛に通信が入ったと通信兵が伝えに来た為、その応答に通信室へ向かおうと部屋から出て行く際、序でに伝えといてと軽くゼルドナにとっての爆弾が投下される所であった。

 

 この時はアルフレードから伝えられる事は無かったが、後日ゼルドナが偶々出来た空き時間に娘を喜ばせようとサプライズで面会に行った時――

 

 長年の闘病生活で弱っていた筋力回復のリハビリで一歩また一歩と、手摺を使わず担当医にバックで突かれながら、身体中に下品なお見舞いや応援の一言が書き殴られた全裸のまま四つん這いでゆっくり歩き、周囲の者達に冷やかされながらも何処か嬉しそうな表情でリハビリに励み、その日の目標ラインへ到達するとご褒美として担当医に生中出しでイカされ、床に這い蹲りヨダレと舌を垂らした無様なアへ顔と、お尻だけ高く上げたまま『見習い肉便器』と雑に書かれた木札をクランプでクリトリスに吊るされたオマンコから精液を垂れ流し、床へ精液溜まりを広げて行く様を「今日もよく頑張ったな」と靴底で踏みつけられる様に頭を撫でられ、嬉ションを漏らしながらイク娘の姿を目撃してしまったゼルドナは、余りのショックで気を失い倒れた際に頭を強く打ち付け、次に病室で目覚めると倒れた時の記憶は綺麗に忘れて居た。

 

 その後、医者に過労だと診断され気を付ける様に注意されてから娘の病室へ行き、いつも通りに元気で可愛い娘と中年になっても衰えるどころか最近益々綺麗になった愛する妻との一時を過ごし、あとの娘の世話等を妻に任せて職務へと戻って行ったゼルドナは知らない……。

 

 その愛する娘と妻の服の下が落書きだらけの裸で緊縛され、子宮へなみなみと精液を注がれたまま遠隔バイブで蓋をされて居た事も、ゼルドナが居なくなると娘の〝世話〟等は担当医へ任せ、娘とは違い乳首とクリトリスにピアスが施され、『人妻肉便器』と彫られた立派な金属プレートをクリピアスに吊るす妻が、自主的に病院の肉便器として働き日々快楽に浸って居る事を……。

 

 しかし、これでお相子なのかもしれない。 そんなゼルドナも妻と会えない時は、育成校の秘密部屋へそれがティアーニャとは知らずに通って居たのだから……。

 

 現在はティアーニャが卒業して暫く経った頃に決められた、魔装騎士の義務でパートナーと致す時以外は魔装騎士専属の肉便器達を使って性処理をし、精液を回収して貰わなければならないのだが…。 ゼルドナも男、義務という免罪符を盾に若くて綺麗な肉便器達を使って、愛する妻では出来ない事をして楽しんで居た。

 

 

 …閑話休題…

 

 

 アルフレードが部屋から出て行ってからも、じゃじゃ馬魔装機の猫化以外でも改良出来そうな点を書き出して行ったり、その量産機であるティルウェスの更なる低コスト小型化から、ミッダストに代わる機動と運動性に優れた魔装兵の開発プラン等をティアーニャが考えてると、誰かと話しながら格納庫の方へ向かうアルフレードの声が窓の外から僅かに聴こえて来た。

 

 何となく気になって、資料室から格納庫の二階通路側へ出て下を覗き込むと………

 

 

アルフレード

 「ほれ、こっちじゃ。」

 

ケイゴ

 「なぁ、じいさん。 勝手に格納庫に入って、大丈夫なのか?」

 

アルフレード

 「大丈夫、大丈夫。」

 

ケイゴ

 「本当か……?」

 

アルフレード

 「なんじゃ、ワシを疑っておるのか?」

 

ケイゴ

 「……っていうか、じいさんはいったい……?」

 

アルフレード

 「お、おまえさん……。 ワシの事を知らんのか!?」

 

ケイゴ

 「ああ。 だって、じいさんと会うのは初めてだろ?」

 

アルフレード

 「それは、そうだが……。」

 

ケイゴ

 「それに名前だって教えてくれないからさ。」

 

アルフレード

 「(ゼルドナの奴…。 こいつに何を教えて居ったのじゃ……) 」

 

ケイゴ

 「で、じいさんの名前は?」

 

アルフレード

 「ワシの名は、アルフレード=ラスム=ユロ。 このイクナァトの舘の主にして、世界最高の魔装機開発者。 すなわち、魔装騎士でワシの事を知らん奴は居ないということじゃ! どうじゃ、思い出したか!」

 

ケイゴ

 「………………。」

 

アルフレード

 「おまえさん、本当に試験に受かったのか! まぁ、ゼルドナのいう通り、確かにデキは悪そうじゃな……。」

 

ケイゴ

 「………………。」

 

 プッ! アッハハハハハ!

 

ケイゴ

 「!? ……あ、あんたはッ!」

 

 格納庫の二階通路の手摺に寄り掛かって、下の二人の会話のやり取りを聞いてる内に笑いを堪え切れず、思わず吹き出し笑い転げるティアーニャ。

 

ティア

 「はぁはぁ…イヒッ、あ~脇腹いたい! やっほ~。 フフッ 試験の時以来だね~、ケイゴくん♪ よっ…と~」

 

 と、ケイゴに軽く挨拶しながら10mは有ろうかという高さから飛び降り、猫の様な動きでしなやかに着地するティアーニャ。

 

 その際に捲れた白衣の下を覗き見てしまったケイゴは驚きと共に一瞬で赤面し、慌てて顔を逸らすとニヤニヤするアルフレードと目が合い、気まずい顔をして更に反対側へ顔を逸らした。

 

アルフレード

 「ほっほ、まだまだ青いのぅ~。」

 

ケイゴ

 「…………///」

 

 

 それから、何事もなかった様に赤面したまま初なケイゴの反応を楽しみながら、序でに魔装機についても説明して行くティアーニャ。 アナルから尻尾を生やしたまま……。

 

 

ティア

 「まさか、あの魔装機を任された新米魔装騎士がケイゴくんだったとはね~? あ~……でも、確かに実技の実力は騎士候補生達の中でも飛び抜けてたよね~。 魔物の捕獲も、最後はケイゴくんのお陰で無傷なまま捕らえる事が出来たし。 あの時は、付き合ってくれてありがとね~♪」ぎゅむ~

 

ケイゴ

 「い、いや、その~……/// あ、当たってるんですが///」

 

アルフレード

 「なんじゃ、ケイゴ? ワシには敬語も使わず接して居ったのに、ティアには随分と丁寧な口調じゃないか~?」

 

ケイゴ

 「そ、それは……///」チラッ

 

 まだ他の新米騎士達の姿が見えない事から、どうやらケイゴだけ叙任式が終わった後にすっ飛んで来たようだ。

 

 他の新米騎士達が居ないのをいい事にケイゴの片腕へ抱きつき、白衣の下はノーブラでグレープフルーツ大の軟らかなものを押し付けて来るティアーニャにタジタジになりながらも、ついつい胸元の谷間とキャミソールの隙間から見える薄ピンクの乳輪をチラ見してしまうケイゴ。

 

 一応、今日のティアーニャは新米騎士達が魔装機を受領しに来ると知らされてたので、いつもの落書きや首輪とチェーンはされて居らず、白衣の下にキャミソールとフレアのミニスカ、黒いレースの縦筋まで透け透けなTバック(尻尾用の穴開き)とガーターストッキングに、安全靴仕様のブーツを身に着けた格好をして居るが、魔装機の最終チェックが終わった後に技師達の性処理に使われ、その胎内には大量に精液を溜められたままであった。

 

 そんなティアーニャは中から溢さない様に膣口を締め、首をコテンと傾け上目遣いで話しながら、初なケイゴの腕に抱き付いた際によれた白衣とキャミの隙間から乳首が見えるか見えないかで見せ付け、何だか楽しそうにしている。

 

 今のティアーニャを端から見た者は、皆こう思うだろう……。

 

 小悪魔がじゃれてるようであると……。ニヤァ

 

 

ティア

 「ケイゴくんケイゴくん♪ あれからゼルドナさんに聞いたんだけど、ケイゴくんって実技以外は授業中に居眠りばかりしてる問題児だったらしいじゃ~ん。 折角、ここに世界最高の魔装機開発者だって自画自賛してるアルじいが居る事だし、魔装機についてのお復習も兼ねて教えて貰ったらどう? 魔装騎士になったなら、魔装機の事も詳しく知ってても損はないでしょう?」コテン

 

ケイゴ

 「な……///(ゼルドナ教官め、余計な事を……) お、おう……。 なら、頼む///」

 

アルフレード

 「ほう……。 ゼルドナからは勉強嫌いだと聞いとったが、随分と素直ではないか。 ワシより、ティアから教えて貰ったらどうだ? そして、ティア。 誰が自画自賛してるじゃ! 全く……。 ほれ、ケイゴでも分かるように教えてやれ。 何なら、そのままベッドの上で教えてやったらどうじゃ?」ニマニマ

 

ケイゴ

 「ッーーーー! い、いや、オレはそのぅ……///」

 

ティア

 「ナニ言ってやがりますか、アルじい~。 ケイゴくんは今のままだからこそ、おも……カワイイんじゃないですか! もう~」

 

ケイゴ

 「か…かわ………///」

 

 アルフレードに比喩われ、同い年でも自分より小さく可愛いティアーニャに、カワイイと言われ複雑に思いながらも照れて真っ赤になるケイゴ。

 

アルフレード

 「いいから、はよ説明してやらんか。 このままじゃ、ケイゴが湯だって倒れてしまいそうじゃ……。」

 

ティア

 「は~い。 じゃあ、基本的な事から行くよ~?」

 

 

 この世界『ア・ゼルス』には、魔装機の開発に必要な錬金学等はあったが、魔装機を作るという発想はありませんでした。

 

 ですがある日、突然生まれた空の裂け目から巨大な機械の腕が、ここバルツフィームの地に落ちて来たのです。

 

 数で圧倒するダウスの魔物達に追い詰められて居た人類は、縋る思いでこの機械の腕を解析し、ア・ゼルスの錬金学協会が協力して作り上げたのが魔装機でした。

 

 魔物達との戦いで苦しめられて居たバルツフィーム王国は、実戦にこの魔装機を投入し見事魔物達を撃退する事に成功し、今の繁栄を築き上げて来たのです。

 

ティア

 「―――因みにその立て役者が、最初に魔装騎士団を結成し後に悲劇の英雄と謳われる、リーグ=グラム=ガルムさんという方です。 魔装騎士なら、当然知ってますよね?」

 

ケイゴ

 「………………。」

 

ティア

 「え……ウソでしょ? 本当に知らないの? ……ま、まぁいいわ、続けるよ?」

 

ケイゴ

 「……すまん。」

 

ティア

 「その後、魔装機の源となった機械の腕を人々は『神の腕』と呼ぶ様になったの。 その『神の腕』は現存して、今もこの舘で管理されててね。

 

 以来、『神の腕』に記されていた『ラスム=イクナァト』っていう文字からこの舘の名前が付けられ、アルじいの様な最高峰の『魔装技師』に、『ラスム』という呼称が送られる事になったの。」

 

アルフレード

 「即ち! ワシは、神の称号を持っているって事になるのじゃ。」

 

ティア

 「……と、存在しもしない神だと自称してドヤってる耄碌じじいが、こちらになります。」スススッ

 

アルフレード

 「誰が耄碌じじいじゃ! 後で覚えとれよティアッ!!」

 

ティア

 「キャー♪ 助けて~ケイゴく~ん♪」

 

ケイゴ

 「えっ、ええ~……?」

 

アルフレード

 「全く……。 それでどうじゃ、少しは為に成ったかのぅ?」

 

ケイゴ

 「……大体のところは、わかったよ。」

 

アルフレード

 「そうか?」

 

ティア

 「あれだけ説明して大体って……。 はぁ……ゼルドナさんの苦労が、少しわかった気がするわぁ………。」

 

ケイゴ

 「そ、そんな事より、ほら! 早く、オレ専用の魔装機を出してくれよ!」

 

アルフレード

 「……待て待て! そんなに急かすんじゃない!!」

 

ティア

 「……あからさまに話題を変えたね~」じと~

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆

 ―イクナァトの舘・魔装機格納庫前―

 

 ケイゴに急かされる様にして、格納庫前へケイゴが受領する魔装機を出して行った。

 

アルフレード

 「ほれ。 これが、おまえさん用の魔装機じゃ。」

 

ケイゴ

 「すげぇ! こいつ、名前は?」

 

ティア

 (やっぱり、ケイゴくんも男の子だね~。 あんなに目を輝かせて喜んじゃってまぁ~♪ ふふふ)

 

アルフレード

 「ジャメイム。

 

 こいつは、現在、王都で使われている量産型のティルウェスに先行されて作られた、試作機みたいなものじゃな。」

 

ケイゴ

 「え~! じゃあ、こいつはティルウェスより弱いのか?」

 

ティア

 「逆よ逆~。 性能ではティルウェスより上だよ~!」

 

ケイゴ

 「でも、それなら何でこいつを量産しないんだ?」

 

ティア

 「それは、動かすのにティルウェスより多くのプラーナを必要とするから一般向けじゃないの。 要するに、この子を任せられたケイゴくんは他の騎士達より凄いって事よ♪」

 

ケイゴ

 「そ、そうなのか///」

 

アルフレード

 「それだけでは…「……………。」……な、なんじゃ!?」

 

通信兵

 「防衛線を突破したプラーナ反応が急速に、こちらに接近しています。」

 

ケイゴ

 「なんだって!!」

 

アルフレード

 「援軍はどうなっておる?」

 

通信兵

 「約5ミルド後に到着する模様です。」

 

アルフレード

 「そうか、不味いな……。」

 

ケイゴ

 「アルフレードじいさん。 こいつ、動くんだろ?」

 

アルフレード

 「そりゃ、おまえさんに渡す為に調整は済ませて置いたからな。」

 

ケイゴ

 「……………。」

 

アルフレード

 「おまえさん、何を考えておる!?」

 

ケイゴ

 「援軍が来るまでの5ミルド。 何とか一人で戦い抜いて見せるさ。」

 

アルフレード

 「まだ魔物は増えるかも知れんのじゃぞ。 おまえさん一人では危険じゃ。」

 

ケイゴ

 「じいさんの作った魔装機は、魔物に簡単にやられてしまう程、弱いのか?」

 

アルフレード

 「バ、バカもんっ! ワシのカワイイ魔装機が、あんな魔物どもに負ける訳がなかろ~が!」

 

ケイゴ

 「じゃあ、大丈夫だ!」

 

通信兵

 「プラーナ反応、警戒空域に突入。 6体のツァディが最終防衛線を突破しました!」

 

ケイゴ

 「よしっ! ジャメイム、いくぜ!」

 

ティア

 「ええ、行こっかケイゴくん!」

 

ケイゴ

 「なっ! ティ、ティアさんっ!?」

 

アルフレード

 「いつの間に! 静かじゃと思っとったら、何をしておるティア!」

 

ティア

 「ジャメイムのスペックとケイゴくんなら余裕だと思うけど、ここを守りながらだと今日が初搭乗のケイゴにはちょっとキツいでしょ? 援護と舘の守りは私とツーちゃんに任せて、ケイゴくんはその子の慣らしも兼ねて好きに暴れて来なさい!」

 

ケイゴ

 「は、はい! って、ツーちゃん?」

 

ツーちゃん

 「Gyuaaaー!」

 

ケイゴ

 「な、何だ…こいつ!? 空飛ぶ猫? いや、翼の感じから中身は魔物のツァディ……か?」

 

ティア

 「正解~♪ 因みに、ケイゴくんが最後に無傷で捕獲したのがこの子だよ~♪ 何か実験してたら懐かれちゃって。 今のところは大丈夫だから、間違ってツーちゃんに撃たない様にね!」

 

ケイゴ

 「ま、魔物って懐くのか……」

 

アルフレード

 「……いや、ケイゴよ。 アレは例外中の例外じゃ……。」 

ティア

 「そんな事はどうでも良いから、さっさと行く! あ、そうそう! 他のティルウェスもそうだけど、ジャメイムもロングセイバーの代わりにガンブレードを持たせたから、シールブロットやアートバスターの他に射速の速いレーザーを撃てる様になってるわ。 それと、左前腕に固定されてるスモールシールドの先端から約100m延びる電撃アンカーワイヤーを射出できる様にもなってるから、出来たら一通り試して後で使い勝手の感想聞かせてね♪ あと、また捕獲する余裕が出来たらよろしくね~♪ ツーちゃんも、仲間に勧誘出来そうな子が居たらしちゃって良いからね♪ んじゃ、GO! GO~!」

 

ケイゴ&ツーちゃん

 「「りょ、了解(Gyuaー)!」」

 

アルフレード

 「……なんじゃろうのぅ? 急に魔物の方が可哀想になって来たぞ……。 そう思わんか?」

 

通信兵

 「………ノーコメントで。」

 

 

 魔物が接近して来ると通信が入って直ぐに、また実験ざ……研究に使う魔物を捕獲出来るチャンスとばかりに急いで研究所へ戻り、実験と個人用に購入した中古のミッダストへ乗って、魔物同士でも躊躇せず戦えるかを試す為にツーちゃんも連れて出撃して来たティアーニャ。

 

 未だに格納庫前で何やら言い争って居たケイゴ達と合流すると、液体プラーナのお陰で一度に操れるゴーレムの数も増え、4体のゴーレムとツーちゃんと共にイクナァトの舘の防衛を担当し、遊撃として生き生きと縦横無尽に暴れ回るケイゴの援護もして行く。

 

 試験の時の経験も有り、ティアーニャの指示で舘の防衛を気にしなくても良くなったケイゴの実力もあるが、新装備のガンブレードと電撃アンカーシールドの使い勝手の良さも合わさり、瞬く間に討伐されて行くと新たに4体のツァディが現れたが、これも余裕を持ってその4体を無傷で捕獲した。

 

 

 

 そして、捕獲し終わった頃になって、漸く味方の増援が駆け付けて来た……。

 

 

????

 「ありゃりゃ? もう、終わっちゃってるようですよ…隊長? あいつら魔物を捕らえてって……何だありゃ? 一体、変なのが居ますぜ? 猫の着ぐるみ?」

 

アルマ

 「……………。」

 

???

 「あ! もしかして、あいつが今度ウチに来る新米騎士なんですか? にしても、あのゴーレムと猫?の魔物を連れたミッダストは一体……。」

 

アルマ

 「さぁ、どうかしら。 あのミッダストは多分……。 それよりも、ベウマー。 行くわよ……。」

 

ベウマー

 「へ~い。」

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 ―イクナァトの舘前―

 

 ティアーニャ達が捕獲した魔物達を研究所へ移してる所へ、遅れて到着した2機の魔装機が近付いて来た。

 

アルマ

 「そこの魔装機達! こんな所で何をやって居る!?」

 

ケイゴ

 「何をって、見ればわかるだろ!」

 

アルマ

 「全く……相変わらずね。」

 

ケイゴ

 「げっ!? ア、アルマ隊長!! どうして、こんな所に居るんですか!?」

 

アルマ

 「今日から、私達の隊に着任するはずの騎士を迎えに来たの。」

 

ケイゴ

 「はあ……?」

 

ベウマー

 「オレはベウマーっていうんだ。 よろしくな! ケイゴ=フェルディナン。」

 

ケイゴ

 「どうして、オレの名前を?」

 

アルマ

 「それより、ケイゴ。 あなたの着任辞令書を見せてくれる?」

 

ケイゴ

 「へ……?」

 

アルフレード

 「それは、無理というものじゃ。 こやつは魔装機を取りに来ただけで、まだ王国騎士団に戻ってないからの。」

 

アルマ

 「という事は、まだ着任の辞令を受けていないのに戦ったという訳ね……。」

 

ケイゴ

 「いや、あの、ほら……。」 

ティア

 「それは仕方なじゃない、戦わなきゃ被害が出る所だったんだから~。 それよりも、最近の貴女達が防衛線を突破され過ぎなんじゃない~? ま、お陰で私は魔物をまた捕獲出来て良かったんだけど~♪」

 アルマ

 「やっぱり、あなたね……。 ティアーニャ=ネコビッチ所長。」

 

ベウマー

 「え、この子があの……?」

 

アルマ

 「そうよ。 王立魔装騎士・技士育成校の技士科を主席で卒業。 育成校へ在任中に医療技術や医療魔術等を広め、騎士科の最終任官試験中に魔物を捕獲し、新たに設立された魔物研究所の所長に選ばれた。 更に魔物から得られた技術で新装備や支援車両、他にも様々な物を開発・改良して王国の常識を塗り替える程の天才。 最近では、それらで得た利益で社会福祉等にも貢献したりと、その愛らしい容姿から民衆達から聖女と噂され親しまれてる人気者よ。」

 

ベウマー

 「マジですか。 話しでは聞いてましたが、まさか実在してたとは……。」

 

アルマ

 「因みに、生身でならあの閃剣のゼルドナにも匹敵する実力者らしいわ。 ベウマー、いつもの様に軽くナンパしようとしたら……痛い目を見るわよ?」

 

ベウマー

 「……………マ、マジですかい……?」

 

 早速、ナンパしようとしてたのか、そっとティアーニャの隣に並び肩を抱こうと伸ばして居た腕を引っ込め、ダラダラと冷や汗を流しながら引き攣った笑顔でアルマの斜め後ろへ待避するベウマー。

 

ティア

 「いや、ちょっと待とうか? 私の事をそこまで詳しく調べてくれてた事にも驚きだけど……。 もしかして、私のストーカーさんですか? アルマさんみたいな美人さんとなら、まぁ私も吝かではないと言いますか…/// 何なら、付き合っちゃいますか? 不束者ですが、よろしくお願いします!」///

 

 ポッと両手を頬に添えて、クネクネと上目遣いでアルマへ熱い視線を送るティアーニャ。

 

アルマ

 「待って! どうしてそうなるの!? 止めて! そうじゃないから! 付き合わないからぁー!! ちょっと、ベウマーっ! お願い、そんな生温かい目で見ないでぇーーっ!」

 

 

 その後も、暫くティアーニャに割りと本気でベッドへ連れ込まれそうになったり、押し倒され隊服の上から揉みくちゃにされたりと散々に振り回され続けたアルマは、心身共に疲労困憊した様子で騎士団へのケイゴの着任報告等は副隊長のベウマーへ任せ、ケイゴを連れて西方騎士隊の基地へと帰って行った。

 

 後に副隊長のベウマーは語る。 あんな何時もの調子を狂わされ、口調が変わる程に振り回されてる隊長の姿は初めて見たと……。 そして、眼福であったと……。

 

 

 そして、アルマとティアーニャの関係はまだまだ続くのであった……。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 

?????

 「ソッドよ。 随分時間が掛かって居るようだが、準備はどうなっておる。」

 

ソッド

 「アデノイド様、民衆を動かすには大義が必要です。

 

 逆に言えば、大義さえあれば、我々の行動は正当化され、より民衆を動かしやすくなる。

 

 ただ、民衆もバカではありません。 簡単に見抜かれるような物語では、動きません。 物語を真実とする為には、時間が掛かるもの……。

 

 もう少し、私に時間を頂きたい。」

 

アデノイド

 「……わかった。 お前に任せよう。 但し、失敗した時は……。」

 

ソッド

 「心得て居ります。」

 

アデノイド

 「フフフ……。」

 

ソッド

 「……………。(フッ……)」 

 

 何かを企む二人の男が笑う。

 

 一人は己の野心を夢想し……。

 

 一人は復讐を胸に秘めて……。

 

 

 

 

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