―西方騎士隊基地・訓練場―
この基地にも肉便器達が派遣されて来ると聞き沸く隊員達に釣られて、何だ何だと手の空いてる者達が訓練場に集まり更に話に花を咲かせて行く男性隊員達に、何処か冷めた目を向ける女性隊員達であった。
そんな雰囲気な中、また突拍子もない事を言い出すティアーニャ。
ティア
「ふむふむ。 ここに居るって事は、皆の手が空いてるって事だよね? ちょっと、訓練がてら私と遊ぼっか♪」
ヘレーナ
「あ……いや、あたしは遠慮しとくよ……。」
ブラッキー&ドロービ
「ぼ、ボクも……」「……わいも……。」
ティア
「あ、ヘレーニャ姉さん達は強制参加だから〜♪ 久し振りだし、鈍ってないか見て上げる♪ あ、もし村に居た頃より鈍ってたら基礎からやり直しね?」
急に顔色を悪くして遠慮したものの、にべも無く強制参加が決まり絶望するヘレーナ達……。
アルマ
「ちょ、ちょっとアナタ達……どうしたのよ? そんな絶望したような顔で怯えて……。」
ヘレーナ
「隊長達も今にわかるさ……。 取り敢えず、自分の身を守る事だけ考えな……。」
ブラッキー&ドロービ
「「………。(コクコク)」」
アルマ
「ちょっと! 本当に何が始まるっていうのっ!? ねぇ!」
ティア
「大丈夫だよ。 ただ、私から一定時間逃げて貰う〝遊び〟だから〜。 あ、でも、当たり所が悪ければ死んじゃうかも? だから、〝何を使っても〟〝何をしても〟良いから本気で逃げてね? 最後まで立って居られた方には御褒美として、今度オープンする温泉やマッサージを楽しめるスパ施設の優待券をプレゼントだよ! それじゃあ、いっくよ〜♪」
そんな軽いノリで掛けられたティアーニャの声と共に、その場に居た全員をゴーレムをアレンジした壁で囲った後、何処から取り出したのか周囲に漂わせた大量の遠隔ローターや各種バイブを、四方八方縦横無尽に一斉発射させながら、電撃お仕置き棒を持ったティアーニャが襲い掛かって来た。
そして、未だに状況が飲み込めず、ボサッと突っ立ったままだった隊員が最初の犠牲者となり。
隊員
「? ……えっ!? ブベアッ! アッヒィーーーッ!! あ、アァアアアーーッ!!!?」
遠隔ローターが鳩尾にメリ込み、お腹を押さえ前のめりになった所へ、後ろから遠隔バイブが隊服と下着を破って勢い良くアナルへと突き刺さり、思わずお尻を押さえて腰を前へ逃がす様に突き出した所へ、接近して来たティアーニャの持つ電撃お仕置き棒で股間を打ち抜かれ電撃を浴びせられると共に、遠隔ローターとお尻に突き刺さりうねる遠隔バイブからも電撃が発せられ、ビクビクと痙攣し小刻みな腰振りダンスを披露しながら、強制的に勃起させられたチンポからチョロチョロと失禁する無様なオブジェが出来上がるのだった。
ベウマー
「なっ……マジかよ!?」
ヘレーナ
「ちょ、ちょっとティア! なんだいソレ! 村に居た頃よりも凶悪になってるじゃないのさっ!?」
ティア
「フッフ〜ン♪ 人は日々進化して居るのだよ〜。 そして、最近大人のオモチャ屋で売り出し中の遠隔ローターやバイブは、ちょこっと改造すればこういう使い方も出来るのさ〜♪ ほらほら、自分で抜いて抜け出さないとずっとあのオブジェくんみたいになっちゃうよ〜? アハハハハ!」
ブラッキー&ドロービ
「ひぃ〜! ヘレーナ様〜本気で避けないとヤバイのねんー!!」「……気を抜くと容赦なく狙って来るんやでっ!?…」
ベウマー
「じょ、冗談じゃねえ!? 行くぞケイゴ!! こうなったらヤケクソだ!!」
ケイゴ
「は、はい!」
アルマ
「くっ! ちょっとティアー! 後で覚えてなさいーっ!!」
フルカス
「むう…。 これはちと、老体にはキツい……。 シェス、私の側から離れるでないぞ?」
シェス
「は、はい!! ありがとうございます! フルカスさん!」
ティア
「おお〜、流石だね〜フルカスさん。 逃げ回るんじゃなくて全て切り払う事で体力の消費を抑えてるんだね。 でも……それじゃシェスちゃんの為にならないので、更にオマケで投入だよ〜♪ ほら〜、戦場で生き延びたければ逃げて逃げて藻掻きながら、どうしたら生き残れるのか必死に自分の頭で考え、活路を見出だせる様になりなさ〜い♪」
フルカス
「ぬっ! ティア、お主……」
ティア
「(フルカスさん、それ以上はシーだよ?)。 ふふ、シェスちゃんって処女? ほら、もっと死にもの狂いで逃げないと、このバイブさん達で前と後ろの卒業を果たす羽目になっちゃうよ〜? それ〜♪」
フルカス
「ぬぬぅ! す、すまん、シェス…。 捌き切れん…逃げろ!」
シェス
「ひぃー! 来たぁーー!? そ、それだけはいっ むぐぅーッ!? むぐむむぅ……ぷはぁーっ! いやですぅーーッ!! あん♪ ひ、ひぃー こ、こっち来ないでーー!! いひぃ〜! ああん♪」
フルカスは薄々ティアーニャの意図に気付いたが、更に投入された遠隔ローターやバイブの数を増やされる事で口止めされ、フルカスが捌き切れなくなった遠隔ローターやバイブが殺到する中を逃げ惑い、時折口をバイブに塞がれ、遠隔ローターに隊服の上から乳首やクリトリスへ的確に押し宛られながらも、必死に振り払い逃げるシェス。 そんなシェスは必死過ぎて自覚して居ないようだが、時間が経つに連れ徐々に飛んで来る遠隔ローターとバイブを手で払い退け、身体に押し宛られ震動で感じさせられる回数が格段に減って来ていた……。
それは他の一般隊員達にも現れ始め、中には数人ずつで固まり協力し合う事で対処する者達まで現れた。
ティア
「(お? アルマちゃん達西方騎士隊の主力メンバーや、昔から私に付き合ってくれてたヘレーニャ姉さん達は兎も角として、一般隊員やシェスちゃんみたいな非戦闘員達も段々慣れて来たっぽいね。 中でも、ケイゴくんの適応力と対応力は異常ね…。 ふふ、面白いな〜♪ なら……) 皆、段々と慣れて来たみたいだね〜? じゃあ、残りの30分はもっと速くして行くよー! あ、ケイゴくんは何か余裕そうだから、私と特別メニューね♪ ふふ」
一同
『なっ! まっ…………………!?』
ケイゴ
「い、いや! 全然余裕じゃないですってー! これ以上やられたら本当に無理ですよっ!?」
ティア
「ほら、他の皆は喋る余裕も無いのに、ケイゴくんは喋れてるじゃない〜♪ 何処まで着いて来られるか私にみ・せ・て♪ あは〜」
ケイゴ
「ぬわっ! あぶなっ!? うわぁーーーーっ!! た、隊長ー! アルマ隊長ー! 助けてくださーーいっ!!」
アルマ
「…………む………り……!(本当、何でケイゴはまだそんなに喋る余裕があるのかしら…?)」
ケイゴ
「そんなーーーっ! だ、誰か助け……」
西方騎士隊一同
『…………』プイ
ティア
「あは! 諦めなさい♪ ところでケイゴくん。 体力も力も皆より劣ってるはずの私が、何でこうして一方的に皆を攻められてると思う? ふふ。 もっと私をよく見て♪」
ケイゴ
「っ!? (確かに……。 言われて見れば、ティアさんの一撃一撃は軽い…。 それに、素早いには素早いが特別に速いって訳でもない…。 なのに……何んでだ?)」
西方騎士隊の皆に見捨てられショックを受けるも、攻め続けるティアーニャからそう指摘された事に、素直に耳を傾け思考を巡らせて行くケイゴ。
ティア
「(あは! 考えてるね考えてるね〜。 それに、私の動きにもギリギリ目が着いて来れてる。 って事は……にひ♪) くぱぁ〜♪」
ケイゴ
「ッ!! ブフォッ!?」
飛来するローターとバイブを避けながら、必死に目で追いティアーニャの攻撃もギリギリ捌いて居たケイゴだったが、ケイゴにしか見えない角度で翻る白衣とミニスカを捲り、下着も横にズラしてくぱぁと拡げて見せられたティアーニャのオマンコを直視してしまい、鼻血を垂らし動きを止めてしまったケイゴの鳩尾へ容赦なく電撃お仕置き棒を叩き込むティアーニャ。
更に後ろから遠隔バイブでケイゴのお尻を狙ったが、それはギリギリ地面を転がる様に避けられてしまった。
ティア
「あら? よく今の避けたね〜? ケイゴくんの後ろのバージンを奪えると思ったのに〜。」
ケイゴ
「はぁ…はぁ……ひ、卑怯ですよ…///」
ティア
「今はあくまでも遊びの中でだけど、精子…生と死を賭けた本物の戦いの中では卑怯も何も無いわ。 有るのは、最後まで生に縋り付き生き延びた者が勝者だって事よ。 それに、こんなのはケイゴくんが耐性を付ければ良いだけの事じゃない? ほらほら〜 もっと見ていいよ〜♪」
ケイゴ
「ぐっ……はぁ…はぁ……このっ! …はぁ…何で…はぁ…ずっと動き…回りなが…らっ!……はぁはぁ…そんなに息もきらっ…さず……はぁ……余裕なんでっ……すか! だぁああっ!!」
会話しながらも、ちょこまかと縦横無尽に仕掛けて来るティアーニャを力任せに打ち上げ、一旦距離を取り息を整えるケイゴ。
その力の流れに逆らわず自分から吹き飛ばされ、猫のように難なく着地するティアーニャは、そんなケイゴに感心しつつも会話を続ける。
ティア
「おお〜 さっきの電撃のダメージが残ってるはずなのにやるねぇ〜♪ ん〜、そうだね〜? 前に魔装機が誕生したのは『神の腕』を解析したからって話はしたよね? じゃあ、魔装機が出来る前の人々はどうやって魔物達と対抗してたと思う?」
ケイゴ
「はぁはぁ………そりゃあ……剣とか鎧なんかで……はぁはぁ………。」
ティア
「まぁ、そうなんだけど〜。 本当に剣や鎧等の武具だけで、小型に分類されるツァディでも体長が12mくらいある大きな魔物達に、生身の人間達が戦えてたと思う?」
ケイゴ
「……はぁはぁ…………ゴーレムの魔術とかを使えば……。」
ティア
「お、勉強が苦手なケイゴくんにしては良い回答だね〜。 よしよし♪ まぁ、それも正解なんだけど、正確には魔術と精霊術よ。」
ケイゴ
「……魔術と精霊術……くっ! ちょ……ちょっと、話してる間だけでも止まりません……か!……はぁはぁ………。」
ティア
「だ〜め♪ それじゃあ訓練…じゃなくて遊びにならないじゃない? それに、授業で居眠りしてるようなケイゴくんには、こっちの方が丁度いいでしょ♪」
ケイゴ
「……いや、それは……その〜……///」
そんな調子で、ケイゴにティアーニャによる授業が為されて行く。
そもそも、魔装機が登場するまでは、魔物達の数に圧されて居たとはいえ、生身の人々でも何とか対抗出来て居たのだ。
それは何故か、錬金術で精錬された高い品質の武具の他にも魔術と精霊術が在ったからだ。 ゴーレム召喚も魔術と精霊術で編み出された術であるが、それだけではない。
他にも今で云うプラーナを高め身に纏い戦う闘気術。
プラーナを練り上げ、精霊に干渉し属性を付与させ解き放つ魔術。
自身のプラーナを対価に微精霊達へお願いし、様々な現象をお越し手助けして貰う精霊術。
これ等を駆使して、人々は何とか生き延びて来たのだ。
だが、魔装機の登場によりそれ等の術は薄れて行き、今ではその名残が技として残って居るのみであり。 ケイゴが得意とする天空斬も、元は昔の騎士が剣へ闘気を乗せ魔物に叩き込んで居た技の名残である。
ティア
「ーーーだから、闘気を纏う事で身体能力や攻撃の威力が格段にアップするし、精霊達にお願いして手助けして貰えば更に効率が上がるって訳。 これは魔装機にも謂える事よ?
魔装機を只の戦いの道具として扱えば、それだけの力しか出せないけれど、契約精霊達に力を貸して貰ってるんだと、日頃から精霊に感謝し力を貸して欲しいとお願いしてれば、精霊達もその想いに応えてくれるはずだよ。 だから、声に出さなくてもいいから、魔装機に触れたら心の中で精霊達と対話して上げて。 もしかしたら、その内に精霊達とお話し出来るように成れるかもよ♪」
ケイゴ
「……はぁはぁ……プラーナを闘気に………ふう……精霊達と対話………はぁはぁ………。」
ティア
「後は、呼吸の仕方でも大分違って来るよ~。 こんな風に、 ひっ ひっ ふぅ~ ひっ ひっ ふぅ~ ってね♪」
ケイゴ
「……ひっ ひっ ふぅ~ ひっ ひっ「って、それ赤ちゃん産む時のじゃない!」 ふぅ~?」
ティア
「あ、アルマちゃんもツッコめるだけ余裕でて来たんだね~? じゃあ、もう少しペースアップして行こうかぁ~♪ イッちゃえー!」
アルマ
「ま、待って……? ねぇ……冗談よね? ま、待ちなさいー! こ、この鬼ぃーっ! イヤァーーッ!!」
そうして、ケイゴへと授業を行う事で他の者達への攻めが緩み、余裕が出来た者達がケイゴと一緒にティアーニャの説明へ聞き耳を立てて居たのだが、呼吸法の部分でついツッコミを入れてしまったアルマへの攻めを激しくし、あと残り1分って所で遂に力尽きてしまったアルマのお尻に容赦なく遠隔バイブを突き立て、楽しそうにオマンコをお仕置き棒で打ち抜き電撃を浴びせて行くティアーニャであった。 尚、力尽きながらもサーベルの鞘でガードし、遠隔バイブをオマンコへ突き立てられ処女を散らす事だけは阻止した模様。
結局、最後の最後にペースアップした後も立って居られたのは、副長のベウマー、フルカスにケイゴ、ヘレーナとブラッキー&ドロービ達に、以外にも非戦闘員であるシェスと一般隊員数名だけであった。 が、老練の技で全てを捌き切ったフルカスと、ティアーニャの相手もしながら凌ぎ切ったケイゴ以外は全員後ろのバージンを奪われ、女性ではアルマ、ヘレーナ、シェス、他数名以外は前も口も遠隔バイブで塞がれ、振動とうねりに電撃で容赦なくイキ狂わされ、訓練場にお潮と失禁の水溜まりを広げて居た……。
ベウマー
「………なんて地獄絵図だよ……。 ほぼ、西方騎士隊の全員を相手にピンピンしてるティアちゃんって……。 ヤバすぎんだろ……」
フルカス
「以前、ゼルドナから、「騎士道に則った真っ正面からの戦いならば、そこらの騎士でも力押しで勝てる者は多いだろう。 だが、何でも有りの戦いでは勝てる気がしない……。 プラーナが低くなければ、私の後継者に欲しいくらいだ。 実に惜しい娘だよ…ティアは。」と聞いては居たが、まさかこれ程とはな……。 しかも、これでまだ手加減されて居るのだろう。 ティアの本気とは、一体何れ程のものなのだろうな?」
ヘレーナ
「あたしらじゃ見れる事は無いだろうねぇ~。」
フルカス
「ヘレーナ、それはどういう事だ?」
ヘレーナ
「何、簡単な事さ~。 魔装機でなら兎も角、生身で単身魔装兵に挑んで勝てる奴でもなけりゃ、本気になったティアの相手は出来ないだろうねぇ~?」
フルカス
「なに……? それは本気で言って居るのか?」
ベウマー
「いやいやいや、いくら何でもそりゃねえだろ? 一体どうやったら、生身でしかも一人で魔装兵を倒せるってんだよ?」
ヘレーナ
「本当だよぉ~。 前に村の近くにミッダストに乗った野盗共が現れた時さ~。 その時、丁度村のミッダストをオーバーホールしてて使えなくてねぇ? このままじゃ村が壊滅しちまうって所に、当時10歳を過ぎたばかりのティアが野盗共の背後から奇襲を掛けて、ミッダストの足首ごと周囲に居た野盗共の首を、こうスパッと切断しちまったのさ~。 ただの木の枝でねぇ~。」
ベウマー
「いや、それは法螺にしても流石に…「ん? 何々、何の話してたの~? あ、はい、コレどうぞ~。 疲労回復薬量産化の試作品だけど、効果はお墨付きだよ~? 後で感想用紙にご協力くださ~い♪」…お、おう、さんきゅー。」
ヘレーナ
「なんだい、また変な薬じゃないだろうねぇ? それより、丁度いい所に来たよ。 ティア、ほらあの前に木の枝で村を襲って来た野盗共のミッダストの足首を切断した奴、副長達にも見せてやっておくれよ~。」
ティア
「あ~、昔そんな事も有ったね~。 まぁ、今の内にケイゴくんに見せて置くのも良いかもね~? んじゃ、序でに囲ってるゴーレムの壁を崩しちゃおっか♪ おーい、ケイゴく~ん! そこに落ちてる枝持って来て~!」
ヘレーナ
「ティア、あんた妙にケイゴを気に入ってるようだけど、もしかして好きなのかい?」
ティア
「ん~? 好きか嫌いかで言ったら好きだけど、恋愛としての好きとは違うかな~? 何か、教えた事をどんどん吸収して行ってくれるのが楽しいというか、素直に姉のいう事を聞いてくれる弟って感じ~?」
ヘレーナ
「なんだい、そうだったのかい? てっきり、ケイゴ狙いなのかと思ってたよ。 じゃあ、どんな男だったら良いんだい?」
ティア
「そりゃ勿論、権力と財力が有って私の自由にさせてくれる人だよ♪ 最悪、財力だけでも良いかな? 保険金掛けてヤッちゃえば、後は乗っ取り放題?」グヘヘ
ヘレーナ
「およし! 全く、恐ろしい事を考えるようになったねぇ~……。」
ケイゴ
「ティアさん、枝ってこんな感じので大丈夫ですか?」
ティア
「うん、ちょっと細いけど行けるはず! じゃあ、あの壁を今から斬撃を飛ばして切り崩すから、よ~く見ててね~♪ ケイゴくんにもやって貰うから~」
ケイゴ
「えっ? ええーーっ!?」
と、まだグッタリしてる隊員達に量産化へ向けて試作中の疲労回復薬を配り終え、ケイゴに拾って来て貰った木の枝を受け取り、構えもせず何気ない動作で振り抜くティアーニャ。
すると、振るった枝の延長線上に長大な刃物が存在してるかの様に、一拍遅れて壁がスパンッと斜めに斬れ、自重を支えられなくなった壁の上半分が後ろへ倒れて行く……。
一同
『…………………はっ?』
ヘレーナ
「ほら、本当だったろ? あたしは嘘は言わないよ。」
ティア
「あ~、そゆ事? まぁ、実際に見るまでは信じられないよね~。 普通に振るったって出来る訳じゃないし~。 今の所、私が見て来た中で出来る可能性があるのは、ゼルドナさんとケイゴくんくらいかな? アルマちゃんとヘレーニャ姉さんも惜しいけど、二人は剣に乗せて放つ寄りもバスターカノンのような砲撃系の方が向いてるしね~。」
ケイゴ
「えっ、オレですか?」
ティア
「そうだよ。 ケイゴくんは、もう既に似たような事をしてるじゃない。 天空斬。 あれは剣に闘気を乗せて一撃の威力を上げてる様なものだし、後はその闘気を斬撃に乗せて放てる様に成れば、ケイゴくんも出来るはずだよ?」
アルマ
「そう……。 私達には無理なのね……。」
ティア
「絶対に無理って訳じゃないよ? 人の成長は努力次第で無限の可能性を秘めてるんだし、これは皆も出来る様に成れる可能性はちゃんと有るよ♪ でもまぁ、先ずはケイゴくんの天空斬の様に剣へ闘気を乗せられる様になってから、かな?」
アルマ
「確かにそうね。 ええ、先ずはそこから出来る様に頑張って見るわ。」
ヘレーナ
「あたしにも出来るってのかい? あたしにも……」
ティア
「当然だよ♪ でも、人には向き不向きというのも有るし、今は分かり易く天空斬で例えただけであって、各々の得意な技に乗せて放てる様に成れれば良いんだよ。 例えば、こんな風に……」
と、徐に壁へ近付きティアーニャが軽く掌打すると壁に円形に罅が広がり、一拍遅れて吹き飛び壁に円形の穴が空き……。
「あと、精霊にお願いして手伝って貰えば~」と、斬撃や拳撃に脚撃へ各精霊の属性を付与する事で、鋭い風の刃に爆風。 細かい砂で削り斬る砂の刃に爆地。 高熱で溶かし焼き斬る炎の刃に爆炎。 滑らかで変幻自在な水の刃に爆水。 と、実演しながら説明して行くティアーニャ。
ティア
「―――でね、闘気を扱うのが苦手な人は精霊達にお願いして手伝って貰うといいよ~。 闘気と一緒に放つ時より少し威力は劣っちゃうけど、こっちは魔術と同じくキチンと勉強して、精霊に敬愛を示して行けば誰でも扱える様に成るはずだよ。 なので、これからは自然と共に精霊を愛して行くように! いいですね?」(ぶりッ子ウィンク)
隊員一同
『は~い!』(きちんと手を上げながら)
ベウマー
「おいおい、いつから此処は養成所になったんだ? てか、ティアちゃん生身の方がミッダストに乗ってる時より強いんじゃ……。 オレ、絶対にティアちゃんを怒らせないって決めましたよ。 フルカスさん。」
フルカス
「うむ…それが賢明だろう。 しかし、ティアは教官としても優秀なようだな。 あのケイゴだけでなく、うちの隊の皆が真剣にティアの声へ耳を傾けて居る。 これは、別の意味でゼルドナの後継者が出来たかも知れんな。 ハッハッハ」
ベウマー
「確かに、それは言えてらぁ~。 為りは生徒側ですがね。 ハハ「そこ! 聞こえてるかんね? ベウマーさんは随分と元気に成られたようなので、ちょっと的になって頂きましょう~♪ これから剣技の一例をお見せするので、皆さんよく見ててくださいね~?」……っ!? ………嘘だろ………おいおいおいー!? うわっ す、すまなかったってー! ティアちゃん、ティアちゃーーんっ! うわぁああああーーーっ!!!!」
ティア
「は~い、ティアちゃんですよ~♪ そっれじゃ~ イッくよぅ~♪ これが〈断罪円〉か~ら~の~〈円月殺法・乱れ散華〉! か~ら~の~〈真伝・乱舞の太刀〉!!」
ベウマー
「ッーーーーーーーーー!!!」
隊員一同
『…………………(手と手の皺を合わせて、ナームー)。』チーン
木の枝からお仕置き棒に持ち代えたティアーニャの目にも止まらぬ技の連撃(電撃)により、声も出せない悲鳴を上げピクピクと全身を痙攣させて地面にのびるベウマー……。
ティア
「安心せい、峰打ちじゃあ~…………。」
ケイゴ
「す、すっげぇ……」(キラキラリーン)
アルマ
「ちょ、ちょっとー! ベウマーは大丈夫なのっ!? 余りの連撃で空中に浮いて踊ってたけど……」
ティア
「大丈夫~大丈夫~♪ ちゃんと同時に医療魔術も使ってたし、起きた時に身体中の凝りが解消されてるはずだよ……? 何なら、アルマちゃんとフルカスさんも試して見る?」
アルマ&フルカス
「ブンブンブンブンブンブン!(全力で拒絶)」
ティア
「いや、流石にベウマーさんと同じ様にはしないよ? アロマオイルマッサージと低周波パルスに医療魔術を掛け合わせた、ちゃんとした方でヤッてあげるよ~?」
アルマ
「………ほ、本当に? それなら……」ビクビク
フルカス
「……そ、そうだな。 最近は余り休めて居らんし、頼むとしようか。」
ティア
「お安いご用だよ~♪ ヘレーニャ姉さん達にもシてあげるね! 今度から各部隊へ疲労や心の疲れを癒す為のリラクゼーションルームを搭載した専用車と一緒に、医療やマッサージ等を担当する施術師と疲労回復薬が導入される予定だから、その先行体験って事でさっきの疲労回復薬のと一緒に感想アンケートよろしくね~♪」
アルマ
「全く、ちゃっかりしてるわね。 いいわ、協力してあげる。」
ヘレーナ
「あたしもいいのかい~? なら、頼むよ~。 もう、さっきのでクタクタさぁ~。」
ブラッキー&ドロービ
「ボクもお願いするのねん!」「わいもわいも!」
ティア
「お? 早速、さっきの疲労回復薬が効いて来たようだね! んじゃ、もう少し休憩したら二本目行こうか~♪」
隊員一同
『………えっ?』
ティア
「あ、ケイゴくんはもう回避や受け流しの練習じゃ物足りないだろうから、私と一緒にさっきの斬撃を放つ練習をしようか?」
ケイゴ
「は、はい! お願いします! 出来たら、さっきの剣技等も……」
ティア
「ふふ、ケイゴくんは可愛いにゃ~もう♪ その向上心は何時までも忘れちゃ駄目だよ? 大切にね。」よしよし~
ケイゴ
「はい!///」(尻尾ブンブン♪)
ティア
「じゃあ、先ず最初は~………」
その後、咄嗟に逃げ出そうとした西方騎士隊の皆だったが呆気なくゴーレムの壁で退路を塞がれ、夜に予定が入ってるアルマ以外は日が沈むまで延々と繰り返され、疲労回復薬の恐ろしさを心身に思い知らされたという……。 疲労回復薬の効果は、ある意味でも絶大であった。
そして、後にこのティアーニャの〝遊び〟と疲労回復薬を組み合わせた訓練方法と教えは、正式に騎士団と育成校等の訓練に採用され、魔装騎士に限らず一般兵や非戦闘達までに渡り精強さを増して行くと共に、自然と精霊信仰者達が増えて行く事となり、バルツフィーム王国に於ける神を信仰し続ける教会の権威は、更に失われて行くのであった……。