※この作品はR-18です。

新ゲッターロボG   作:izuminnー3305

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〈4.新たな戦友(とも)〉

 

龍雅達の乗った新ゲッタードラゴンは広大な真昼の空を悠々と飛んでいた。

 コックピット内では龍雅は青紙の設計図を広げ、昴は計器を操作して異常がないかチェックし、佐祐は両足を計器の上に乗っけてイビキをかきながら昼寝をしていた。

 すると龍雅はモニターを見て設計図を折り畳み、通信画面を使って昴に呼び掛ける。

「昴、そろそろ着くぞ」

 龍雅からの知らせに昴も作業を止める。

「ああ、分かった」

 昴はそう言うと通信画面を使って寝ている佐祐を起こす。

「おーーーーいっ佐祐、起きろーーーーーっ。そろそろ着くぞ」

 昴の声に佐祐は目を覚まし大きく両腕を伸ばす。

「んーーーーーーーーーーーっおう、意外とゲットマシーンって居心地いいな」

 新ゲッターGは徐々にスピードを落し大きな森林の上空で静止し、ゆっくりと地上に不時着し、ウィングをしまう。

 三人は新ゲッターGを降り、龍雅は右の中指にはめているゲッターリングを新ゲッターGに向かってかざすと新ゲッターGの足元に魔法陣が現れ、別空間へと転移する。

 指輪の性能に龍雅は感心する。

「いやぁ昴、本当にお前が作ったこのゲッターリングすげえなぁ」

 龍雅の言葉に昴は右手で後頭部をかきながら照れる。

「いやーーーーっ、ハッハッハッハッハッハッ」

 すると今度は佐祐が右手にはめているゲッターリングを拳を突き出す様にかざし、魔法陣が地面に現れ、そこからホンダのバイクであるスティート600とVT152シャドウ、マグナ50が現れ龍雅は子供の様に驚く。

「うぉーーーーーーっ!すげぇーーーーーーーっ!佐祐があの夜に作っていたのはこれか」

 バイクの完成度に昴は感心し、ブルーの燃料タンクが特徴のVT152シャドウに乗りスロットルハンドルやブレーキレバー、ギアチェンジペダルなどを動かし滑らかな動作性に笑顔になる。

「いい動きだ。なぁ佐祐、キー貸してくれ、こいつの鼓動が聞きたい」

 佐祐は笑顔になってポッケからキーを取り出し昴に投げ渡す。受け取った昴は鍵穴にキーを差し込み、右へと回しエンジンを起動させスロットルレバーを動かしエンジンの高鳴りにしんみりとする。

「いい音だ。でもなんでこんな物を作ったんだ佐祐?」

「ゲッターで飛行しながら旅をすれば楽は楽なんだが、戦いを続けていれば魔王軍の襲撃が増える。毎日、戦い続けていたらこっちがぶっ倒れちまう」

 佐祐がバイクを作った理由を聞いていた龍雅が納得する。

「なるほど。でもバイクで旅をするのも結構、目立つぞ」

 龍雅の指摘に佐祐は俯きながら自分の両手を龍雅の肩に乗っけ、そして笑顔で目を輝かせながら龍雅を見る。

「龍雅よ・・・そこは男のロマンだよ!一度はこうゆうバイクに乗りながら世界を旅したいじゃないか!」

 ロマンを語る佐祐の姿に龍雅は苦笑いをし、聞いていた昴も腕を組み頷きながら佐祐のロマンに同感する。

 

■

 

 その後、龍雅はレッドの燃料タンクのスティート600、昴はVT152、佐祐はイエローの燃料タンクのマグナ50に乗って舗装された土道を爽快に走っていた。

 数分後、龍雅達はとある丘に止まり目の前の風景を見渡し、龍雅は言う。

「あれが目的地、ライナス王国の王都、ダリオンだ」

 ライナス王国の王都ダリオンは外から内側に向かって円形状の白い城壁があり、また東西南北の城門には二体の足がケンタウロスの聖巨兵が守備していた。

 多くの人々や荷馬車が列をなしてぞくぞくと城門を通って王都内へと入る中で龍雅達も自分が乗っていたバイクのエンジンを切り手押ししながら城門内へと入る。

龍雅達は城門内でシルバーの鎧を着た警備兵の検問を受けていた。

「目的は王都にある冒険者ギルドへの登録で間違いな?」

 椅子に座って記録本を開いている警備兵の質問に龍雅は答える。

「ええ、間違いありません」

 龍雅達の後ろではバイクの検査を終えた警備兵が龍雅達に質問していた警備兵の元に向かい報告する。

「異常はなし。あのバイクっと言う物はどう見てもこの世の物ではありません。この子達は聖ロークル王国が魔王討伐の為に召喚された異世界の勇者でしょ」

 バイクを検査した警備兵の報告を聞いた質問していた警備兵が龍雅達を見て納得する。

「異世界の勇者なら問題ないな。よし、行っていいぞ」

 龍雅達は再びバイクを押しながら王都へと入る。

 王都内は中世ヨーロッパの様な建物が大通りの左右に立ち並び、大通りは多くの都民が行き交いながら活気づいていた。

 龍雅達は冒険者組合であるアロリッツが構える白い建物に入る。建物内には多くの人間、エルフ、ドワーフ、獣人などの冒険者達によって賑わっていた。中には若者、老人、男女などに加えて服装も冒険者、ハンター、クルセイダー、ソルジャー、魔法使いを着た者達が居る。

 龍雅達は早速、受付で新規の冒険者登録を行った。その後、何故か龍雅達は受付の前にある木製のベンチに座ってガッカリした表情で落ち込みながら龍雅は左右に座っている昴と佐祐に話し掛ける。

「くそ、まさか聖王国が既に俺達の戦死届出を出しているから新規登録が出来ないなんて」

 昴も大きくため息を吐き、頭を抱える。

「しかも例え本人が生きていたとしても一度、届出が出されているともう取り消しが出来ないなんて」

 龍雅と昴の愚痴を聞いていた佐祐は今後の事について質問する。

「しかし、どうする?クエストをしながら貰った報奨金で魔王討伐の旅の資金にする計画が無理になっちまったぞ」

 佐祐の心配に龍雅は二人にある提案をする。

「その事なんだが、こうなった以上はしばらくの間はバイトをしながら旅の資金を稼ぐしかないな」

 龍雅の現実的な提案に二人は賛成するが、昴はある心配を龍雅に問う。

「それはいいが、依頼表板を見てもバイトを応募している様な依頼はないが」

 すると後ろのベンチに座っていた中年男性の冒険者が突然、龍雅達に話し掛けて来る。

「お前達、働き先を探しているんだったらギルドの向かいにある定食屋なら今、働く人を探しているんだ。良かった俺が紹介してやるが」

 バイト先が偶然、見つかった奇跡に龍雅達は飛び付く様に頼み込む。

「「「ぜひ!お願いします!」」」

 三人の勢いに一瞬、驚くが、すぐに笑顔になって立ち上がる。

「よっしゃ、じゃ付いて来な」

 龍雅達も立ち上がり冒険者の後を追う。

 

■

 

 それから数週間が経ち冒険者や王国兵士達も通う王都で一と言われる定食屋のオリンポス屋は昼時で多くの人達で大いに賑わっていた。

 アルバイトとなった龍雅達は白いエプロンを着て厨房で素早く丁寧に大量の料理を作り出していた。

 佐祐はフライパンで五枚の豚肉と切った玉ねぎを焼いて、そこに生姜とニンニク、醤油を組み合わせたソースをかけて素早く微塵切りのキャベツが乗ったお皿に乗っけ、木製のお茶碗に入った白米と味噌汁が乗っかっているレイに乗っけ大声で出来上がりを言う。

「十一番テーブル!豚生姜焼き定食あがり!」

 昴は切った鶏肉と玉ねぎをフライパンでじっくりと焼き、そこに木製のボールに三個の卵を割り入れ、そこに砂糖と味醂を入れて菜箸で掻き混ぜ炒めた鳥と玉ねぎのフライパンに流し入れ少しふっくらさせ木製の丼に入った白米の上に乗っけて味噌汁が乗っているトレイに乗っけ大声で出来上がりを言う。

「七番テーブル!親子丼定食、運んで!」

 龍雅は大きなボールに入った切った鶏肉にニンニクと生姜をすりおろし、そこに米酒と醬油を入れ手でよく搔き混ぜる。それが終わると手押しポンプを動かし出てきた水で手を洗い、上に張ったロープに提げてある布で手を拭き、今度は三つの空の中位のボールを並べ一つには卵を三個、割り入れ菜箸で搔き混ぜる。

残りの二つの方には布袋からパン粉と小麦を入れ厚く切った豚肉二枚を素早く小麦、卵、パン粉を塗し最後に味付けした鶏肉に別な袋を取り大量の片栗粉を塗し手で混ぜるように満遍なく付け再び手を洗い、大きな鉄鍋に入った高温の油に鳥と豚を入れる。油が細かくはじけ飛ぶ音が響き渡り、数分後には龍雅は竹で作った串刺しで鳥と豚を刺して手の甲に串刺しを当てて中まで火が通った事を確認すると素早く菜箸で挙げ鶏肉を微塵切りのキャベツが乗った皿に乗っける。

一方の豚肉はまな板に乗っけて包丁で縦に切って行き包丁を豚肉の下に入れキャベツが乗った皿に乗っけて鳥と豚を白米と味噌汁が乗ったそれぞれのトレイに乗っけ大声で出来上がりを言う。

「五番テーブル!唐揚げ定食!六番テーブル!豚カツ定食!出来上がりました!お運びお願いします!」

 龍雅達の作った定食を男女のウェートレスが注文したお客の元に運ばれ、お客は待ってましたと言わんばかりに食べ始める。

 その光景にオリンポス屋のふくよかな体系の男性マスターが笑顔で喜び、龍雅達に向かって誉め言葉を送る。

「いやーーーーっ君達を雇って大正解だったよ。最初は異世界人と聞いた時は不安に思ったけど、異世界の料理がこんなにおいしくて大好評になるとは、今は凄く感謝しているよ」

 出前用の五人分の醤油ラーメンを作りながらマスターの誉め言葉を受け取った龍雅は笑顔で照れ言葉を返す。

「いいんですよマスター。むしろ、こっちも感謝しています。俺達の事を雇ってくれて。その分、俺達がマスターとこのお店に恩返ししますんで」

 ラーメンを作り終えると出前をする為の箱、おかもちに入れて左側で調理道具を洗い、水切り台に洗った調理道具を全て置き終える昴に向かって配達を頼む。

「昴、ラーメンできたから出前、頼むぞ」

 調理道具を置き終えた昴は笑顔で龍雅の元に向かい、おかもちを手に取り左手でサムズアップをする。

「おうよ、それで配達先は?」

 龍雅はエプロンのポケットから薄い木の板を取り出し、そこに書かれている届け先を告げる。

「えーーっと、王立軍第四兵舎だ。場所はここから右に向かって十字路を右へまっすぐ行くと煉瓦で囲った建物だ」

「あいよ。んじゃ、行って来るぜ」

 昴は小走りで届け先に向かうが、おかまちが置いてあった場所に布袋があり、龍雅は慌てて昴を追いかえる。

「昴!小銭!小銭袋、忘れているぞーーーーっ!」

 

■

 

 王都あって多くの人々が賑わっており、昴は目的の兵舎へと着き門の前に居た番兵に事情を話し中へ入る。

 昴は辺りをキョロキョロしながら重なった木材に座って談笑している鎧を着けた五人の男性兵士の元に向かい、ある事を尋ねる。

「すみません。定食屋のオリンポス屋の者なんですけど、出前を頼んだイーロインさんって今、何処にいらっしゃいますか?」

 昴の問に一人の兵士が喜び左腕を上げる。

「ああ、私だ。ありがとう、全員に注文した料理を配ってくれ」

「分かりました。よいしょっと」

 昴はおかもちを開けてラーメンを取り出し渡して行き、最後に割り箸とれんげを取り出し全て渡す。そして昴はイーロインから銀貨一枚を受け取り小銭袋からお釣りの銅貨五枚を出して渡す。

 昴は配達を終えて帰ろうとすると五番兵舎の傍で地面に蹲っている黒髪の青年を三人の悪い顔をした青年達が面白がりながら踏みつけていた。

「おい、ジョン、いつになったら魔法習得すんだよ。ほらほら無能」

「いい加減、兵士なんてやめちまえよ。お前が居ると目障りなんだよ」

「本当、さっさとやめちまえ」

 すると次の瞬間、一人の横顔におかもちが直撃し吹っ飛んで行った。フルスイングをした昴は笑顔で謝罪する。

「おっとすまない。野球のフルスイングの練習していたけど、うっかり当てちまった」

 残り二人が驚きながら険しい表情をする。

「なんだ!てめぇは・・・ッ‼」

 青年の顔面におかもちが勢いよく直撃し、後ろに勢いよく倒れる。昴は笑顔のまま再び謝罪する。

「おっと悪い。ストレートの練習しようとしていたが、手が滑っちまった」

 容赦ない鉄槌を行う昴の姿な最後の一人は怯え腰を抜かしてしまう。昴は彼を見てニヤリと笑い彼に近づき問う。

「どうする?このまま俺の野球の練習に付き合ってくれるか?」

 この先に何が待ち受けているのか察した青年はその場を急いで逃げた。

 昴は踏みつけられていた青年に手を伸ばし、気弱な青年は昴の手を取りゆっくりと立ち上がり、感謝の言葉を送る。

「ありがとう。ところで君は?」

 昴は笑顔で彼の問いに答える。

「俺は昴、谷ケ野 昴。オリンポス屋でアルバイトしていてな」

「昴?ああ、定食屋で働いている異世界人か。僕はジョン、ジョン・レイカーだ。よロしくな」

「ああ、よろしくジョン」

 握手を交わす二人だが、昴は何故かジョンの右手を握ったままでジョンは不思議そう問う。

「あのーーーっ昴、何で僕の手を握ったままなの?」

 昴はハッとしてしまい慌ててジョンの手を放す。

「ああっと、すまん。んじゃ俺はこれで」

 昴はボコボコになったおかもちを持って小走りでオリンポス屋へと戻って行った。

 その日の夜、ヨーロッパ風の宿、雪月の夜の一室で昴は兵舎で出会ったジョンの事について龍雅と佐祐に話し龍雅は興味を持つ。

「なるほど。確かにそのジョンって奴からゲッターの力を感じたんだな?」

「ああ確かだ。微量だったが、ゲッターの力を感じた」

 佐祐はまかないで貰ったサンドイッチを食べながら喋り始める。

「で、どうすんだ?(ゴックン)そのジョンって奴に会いに行くのか?」

 龍雅は窓から雲一つ無い夜空に美しく輝く月を見ながら笑顔になる。

「ああ、もちろん。それに・・・今日の月は今まで以上に美しいな」

 龍雅はただ一人、早乙女博士がゲッター線を発見した美しい月の夜空の気持ちを理解した。

 

■

 

 翌日、龍雅達は休みを貰い例の王立軍第四兵舎へと向かい番兵の許可で中に入り色々な兵士からジョンの居場所を聞き、彼が居る聖巨兵の格納庫へと向かう。

 格納庫に着くとそこには騎士の姿をした身長三十メートルの聖巨兵、数体が格納されており、その下にはジョンの他に赤茶髪のクールな出で立ちをした低身長の少女とふくよかで肥満体の少年が笑顔で会話をしていた。

 龍雅達は近づき龍雅がジョンに話し掛ける。

「よっ。君がジョンだな?」

 龍雅の問いにジョンは軽く頷く。

「そうだけど君は?」

 龍雅は笑顔で自己紹介をする。

「俺の名は龍雅、譲司 龍雅だ。昨日、君を助けた昴の友人だ」

「昴の・・・ああ昴」

 ジョンは笑顔で龍雅の右隣に居た昴に右手を上げて挨拶をし、昴も笑顔でジョンと同じ挨拶をする。

「よっ、ジョン。そこに居る二人は?」

「紹介するよ。彼女はミリナ・クラーリスで彼はマルク・シャスバルだ」

 ジョンに紹介されたミリナとマルクは笑顔で自己紹介をする。

「私がミリナよ。ジョンとは幼馴染なの」

「俺がマルクだ。ジョンとは入隊時の友達さ」

 龍雅達はジョン達と握手を交わし、その後は龍雅はジョンの体に宿るゲッター線について話し、それを聞きたジョンは深く考える。

「なるほど、ゲッターエネルギーね。でもいまいちピンと来ないな」

「そう深く考えなくていいよジョン。それとミリナ、マルク、実は二人の体にもジョンと同じゲッターエネルギーが宿っているんだ」

 龍雅からの驚きの発言にキョトンとしていると龍雅達の後ろから怪しい笑い声が聞こえ、振り向くとそこには悪い笑顔をした青年達がいた。

「よぉ、マルク良かったな。お前のような奴にお友達出来てな」

「本当、本当。デブが原因でパイロットの適正テストに不合格してやむを得ず技術班になった恥ずかしい奴」

「ミリナ、相変わらずチビだなぁ」

「牛乳を大量に飲んで地道に身長を伸ばせよ」

 意地悪な青年達の中には昨日、昴にボコボコにされた者も居り、彼らもゲラゲラと笑っていたが、佐祐が青年達に怒りに満ちた笑顔で近づく。

「き・み・た・ち。そうやって他人を虐めたり、からかったりするのは人としていけないぞ・・・なぁーーーーーっ」

 佐祐がグイグイと顔を近づけ彼らを圧倒する。

 すると突然、大きな爆発音と同時に警告を告げるが鐘の音が響き渡り、隊長らしき男性が大声を出しながら走る。

「襲撃だーーーーっ!魔獣が現れた!全パイロットは速やかに聖巨兵に搭乗!緊急発進だ!」

 ジョン、ミリナ、マルクは慌ただしく動き始め、更に多くの軽装備の鎧を着たパイロット達や佐祐に圧倒されていた青年達も散り散りなりながら出撃の準備へと向かう。

 ジョン、ミリナ、マルクも直ぐに準備にかかるが、龍雅が三人を止める。

「待て!すまないが、少し俺達に付き合ってくれないか?」

 龍雅、昴、佐祐は格納庫から出て右手を拳にして中指にはめているゲッターリングを突き出し地面に魔法陣が現れ、そこから新ゲットマシーンGが現れる。

 

■

 

 全聖巨兵は出撃し王都の住宅地区に現れたメカザウルス・ドバとメカザウルス・ギロに似た二体の魔獣が建物を破壊しながら逃げる人々を踏みつけていた。

 到着した聖巨兵部隊は槍を持った肩アーマーが赤い隊長機が先頭に立ち、隊長の男性がパイロット達に命令を下す。

「第一分隊は私と一緒に魔獣を倒す!第二分隊は逃げ遅れた人々の避難を行え!」

 隊長からの命令に全パイロットが気合いの入った返事をする。

「了解!」

 第二分隊は逃げ遅れた人々の避難誘導を行い始める。一方の第一分隊は魔獣二体と戦闘を始めるが、胸のコックピットを足で踏み潰され、高熱の火炎の直撃を受けてコックピットごとパイロットが溶され、魔獣によってパイロットがコックピットから引きずり出され握り潰されるなど一方的に蹂躙されていた。

 隊長機も勇猛果敢に戦うが、魔獣の放ったパンチの直撃を受けて装甲が凹みあらゆる関節部分からオイルが漏れ、更にスパークが起こり機能不能となる。

 隊長は操縦桿をガチャガチャと動かすが、聖巨兵は動く事はなく、隊長は焦り始める。

「くそ!動け!動け!・・・っ‼」

 コックピットの画面にはゆっくりと魔獣が近づきコックピット目掛けて踏みつけようとし、隊長は目をつむる。

「くそ!ここまでか・・・」

 すると突然、魔獣にミサイルが着弾し魔獣は大きく後ろに倒れ込む。そして空から新ゲットGマシーンが急降下で現れ、再び急上昇する。

 それぞれの新ゲットGマシーンのコックピットには龍雅、昴、佐祐の他に後方座席にはジョン、ミリナ、マルクが乗っておりマシーンのパワーを実感していた。

 新ドラゴン号に乗っているジョンは凄まじいパワーに耐えながら龍雅に話し掛ける。

「龍雅、この・・・機体、凄すぎる!」

 龍雅はジョンの方を向きニヤリと笑いながら答える。

「そうだろ。よしっ!昴!佐祐!新ドラゴンに合体だ!」

 昴と佐祐は笑顔で気合の入った返事をする。

「おう!」

 龍雅は力強く気合いの入った合体の言葉を叫ぶ。

「チェーーーーーーーーーンジッ!ゲッターーーーーーー新!ドーーーーーーーラゴーーーーーーーン!」

 新ドラゴン、新ライガー、新ポセイドンの順に合体し新ドラゴンが姿を現し、ゲッターウィングを展開しながら魔獣の前に降り立ち、ウィングを瞬時に収納される。そして龍雅は再び大声でトマホークの名を叫びながら左のハンドレバーを前へと勢い良く押す。

「ゲッターーーーーーーー!トマホーーーーーーーーーーーーーーク!」

 新ドラゴンの右肩から勢い良く出たトマホークを右手に取り、二体の魔獣に戦いを挑む。魔獣は持ち前のパワーで新ゲッタードラゴンと戦うが、パワーの差が大きく新ゲッタードラゴンはトマホークを振り回し、それぞれの魔獣の胸、左腕を切り裂き魔獣は痛み叫ぶ。

 龍雅は自慢げな笑顔になり誇らしく言う。

「どうだ!魔獣共!これがゲッターの力だ‼」

 しかし、ドバに似た魔獣が大きな触手で新ドラゴンに絡め身動きを止める。龍雅達は必死になって逃れようと抵抗する。

 そんな最中にジョンは龍雅にある疑問を言う。

「龍雅、何でお前達はそこまでして戦うんだ?赤の他人の僕達を、どうして僕達に拘る?

」

 龍雅は迷い無く真っ直ぐな眼差しで答える。

「簡単さ、守りたいから戦うんだ。それに・・・これは直感だが、お前達も俺達と同じ様に大切な家族を失っているんだろ。俺達も大好きだった父親を幼い頃に失っているだ」

 龍雅の答えを聞いていたジョン、通信で聞いたミリナ、マルクが何故パイロットを目指したのか過去を振り返る。

 ジョンは王都郊外の村の出身で平和に暮らしていたが、魔王軍の侵略で村は焼き払われ家族を目の前で魔獣に殺された過去を持ち、ミリナは聖巨兵のエースパイロットだった父親が魔獣との戦いで戦死した過去を持ち、マルクは両親が出稼ぎで炭鉱に向かったが、その炭鉱が魔獣の襲撃に遭い死亡した過去を持っていた。

 過去を振り返ったジョンは心の中で語る。

(そうだ、僕はもうあんな悲しみを誰かに遭いたくない為にパイロットになったんだ。でもスキルを持つことが出来ず、しかも龍雅達は僕達の為に・・・)

 すると突然、ゲッター線がジョン達の意識に直結した事で新ゲッターGが眩い強い緑に光り出す。龍雅達は驚きながらジョンは無線を通してミリナとマルクに大きく叫ぶ。

「ミリナ!マルク!お前達も感じているな!意識を高めろ!ゲッターの力を高めるんだ!」

 ミリナとマルクは気合の入った声を叫ぶ。

「うぉーーーーーーーーーーーーーーーーーー‼」

「うりゃーーーーーーーーーーーーーーーーー‼」

 パワーの上がった新ドラゴンは魔獣の拘束を易々と破り、その後に新ドラゴンが放っていた光りは消えた。

 龍雅は興奮しながらジョン達がゲッターの申し子となった事に喜ぶ。

「くぅーーーーーーーーっ!パワーの上がったゲッターがここまで強くなるなんて!ジョン、ありがとな。おかげて助かった」

 すると右の通信画面に昴が映る。

「龍雅、これじゃ埒が明かねぇ。スピードで一気にケリを着けようぜ!」

 昴の提案に龍雅はニヤリと笑いサムズアップをする。

「オッケー。オーーーーープーーーーーーーーンッゲット!」

 分離の言葉を叫びながら龍雅は左のハンドレバーを前へと勢い良く押す事で新ゲッターGは分離し、空中へ向かう。

 そして今度は昴が力強く気合いの入った合体の言葉を叫ぶ。

「チェーーーーーーーーーンジッ!ゲッターーーーーーー新!ラーーーーーーーーイガーーーーーーーッ!」

 新ライガー、新ポセイドン、新ドラゴンの順に合体し真ゲッターツウーの要素が入った右腕のドリルの先端に四枚の刃があり、背中には二つのジェットと前進翼の翼を着けた新ライガーが姿を現す。

 新ライガーは魔獣の後ろに降り立ち魔獣は振り向き威嚇の声を出す。

「ふん」

 昴は鼻で笑い右のフットペダルを踏むと新ライガーは目に映らないスピードを出し、二体の魔獣の胸を貫き、魔獣は爆死した。

 昴は決め台詞を言う。

「どうだ?これが新ライガーのスピードだ」

 戦いに勝った事に一息つく龍雅はジョンに声を掛ける。

「ジョン、大丈夫か・・・・てっ!ジョン、お前!」

 龍雅はジョンの方を振り向くとそこには高濃度のゲッター線を浴びた事によってサーガ版の一文字 號の様な出で立ちとなっていた。しかもジョンだけでなくミリナとマルクも橘 翔、大道 凱の様な姿になっており昴と佐祐も驚いていた。

 ジョンは龍雅が何故、驚いているか見当もつかなかったが、コックピットの画面に薄っすらと映った自分の姿に驚く。

「な・・・なんじゃ!こりゃーーーーーーっ‼」

 

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