《エスカルゴ〜、つまんないし眠いからさ、暇なら添い寝してくんない?》
《特訓中なんだけど》
《つまり暇でしょ?早く守矢神社までカモ〜ン》
《まず諏訪子の「暇」の定義を教えて》
《ハーレム安定に貢献してない間は、イコール暇。アーユーオーケー?》
《……OK》
分身との特訓中、脳内通信にて唐突に諏訪子から呼び出された俺は、特訓を中断しては俺が所有する小屋でシャワーを浴び、汗を流してから守矢神社へ向かう。
本当に添い寝するのか、添い寝という名の性行為なのかは分からないが、どちらにしても汗臭いまま彼女に会うのは気が引けるからだ。
「おそーいぞっ!」
「ごめんて。流石に汗臭いままは嫌だからさ」
「うんうん、エチケットは大事だもんね。それなら許す。……ところで誰も食べてないよね?」
「うん?……あぁ、うん……」
「ふぅん、ならいいや」
ここでの「食べる」とは女の子を「襲う」という意味である。「道中、誰ともヤッていないよな?」というこの問いが意味するところ……やはり諏訪子のやりたい事というのはアレらしい。
「ふふふっ、もうおっきくなってるじゃん……♡ 期待しちゃってるのかなぁ?」
「……そりゃ期待もするだろ、諏訪子から『添い寝』なんて言われたら……」
搾精プレイである。互いに全裸になり、正座した諏訪子に膝枕をしてもらって、俺は仰向けで寝る。フニフニした柔らかな大腿の感触を頭で感じつつ、諏訪子は硬く熱くなった陰茎を掴み上下に動かす。
時たま、彼女は搾精プレイをしたがる事がある。普段俺に良い様に犯されるのが、神様としてどこか癇に障るんだろうか。恐らくだが意趣返しみたいな意味もあるんだろう。
「ほ〜ら、おっぱいでちゅよ〜♡」
「……ぺちゃ」
「は?」
「んぎゃっ!?に、握んなよっ!!」
「ぺちゃ、何だって?」
「なんでも!なんでもない!」
「……まぁいいよ。エスカルゴが貧乳派なのは、私もよく知ってるしね」
「……」
「ひゃ……んもう、どうしたの?おっぱい揉んで……エスカルゴはただ、私にされるがままになってればいいんだよ?……んっ、乳首ぃ……♡ もぉ〜、エッチだねぇ、相変わらず……♡」
乳首で感じる度に陰茎を握る手に加えられる力が変化する。それもまた俺の息子にとってはまた良い具合の刺激になってくれる。
「はぁ……はぁ……う、くっ……」
「ん〜?もうイきそう?いいよ、イッちゃえ♡」
「飲んで諏訪子っ……!」
「ん゙っ!?」
射精しそうだと感じた俺は、跳ね起きてはすぐに諏訪子の可愛らしい唇をこじ開けては、ヌルヌルと先走り汁の溢れる陰茎を突き刺す。そして、口内に思い切り射精してやる。
敢えて喉奥に突き刺しはしなかった。口内に射精した後は、その味をよく感じて欲しかったから。
「んぶっ……んっ……ん…………ぷはぁ……♡」
「……諏訪子の口ん中、やっぱり気持ち良すぎ……」
「うえぇ……息くっさぁ♡ ちょっとぉ、息がせーえき臭くなったんだけどぉ?……けぷっ♡」
「いいねいいねぇ♡」
「ま、途中までとはいえされるがままになってたし許してあげよーかな。すぐに来なかった件は、ね」
「そりゃどーも」
「だけど、嘘ついたのはダーメ。そんな子に育てた覚えは無いけどねぇ」
「ななな何のことでしょーかぁ……?」
「なーにが『特訓中』だ、大天狗と寝てたクセに。バレないとでも思ったの〜?一瞬でも思考が鈍れば私だってそれを読み取れるのにさ。嘘つくのホント下手だよねぇ」
「メグちゃんとヤッてたのに急に呼ぶんだもんな。鬼畜だと思ったよマジで。そんくらい許してよ」
「うんうん、道中で管狐を食べてなきゃ許してたよ♡このヤリチン野郎!バカー!しばらくエッチ禁止だバカルゴーーーーッ!!」
「ひえっ……早苗ー、諏訪子がご乱心だよー」
口から精液の臭いを放ちながらポカポカと可愛く殴ってくる。やっぱりバレるだろうな、とは思っていたので、バレても痛くも痒くもない。神様相手に隠し事なんて不可能な事なのだから。
そして、近くの部屋に居るであろう早苗に向けてわざとらしく声を掛けるも、返ってくるのは、至極当然であり当たり前な答えだった。
「仕方ないと思いますよー、エスカルゴさんのせいですのでー」
◆
「はぁ……昼間っから散々な目に遭った」
「お疲れ。諏訪子はワガママだからな」
「神奈子様……。やっぱり、神奈子様の中でもそれは変わらない認識なんスね」
「見た目通り子供っぽい面があるからね。それよりエスカルゴ、暇なら付き合え」
「何にです?」
「神遊びだ」
「はいはい弾幕ごっこですね。早苗は?やんの?」
「これから樹理愛とお昼寝タイムです。弾幕ごっこするなら、防音の結界お願いしますね」
「へいへい」
早苗は娘の樹理愛と昼寝をするのが日課になっているらしい。とはいえ樹理愛はもう7歳。本来なら昼寝など要らない年齢だ。まぁ、早苗がそれを継続しているという事は、樹理愛は早苗が寝付いてからこっそり起き出している事は知らないんだろう。
全く、娘に気を使われる神様だなんて、どっちが親だか分かったもんじゃない。早苗だって本格的に神様になってから結構経っているというのに。
「おう神奈子、お前が外に居るという事は、もしや弾幕ごっこでもするのか?」
俺達が揃って外に出ると、境内にポワンと正円のスキマが開く。よーく見覚えがある。そもそもあの正円のスキマを使えるのは俺と巫月、そして……。
「なんだ建御雷、また来たのか」
「守矢神社に我が分社を置いているのを忘れたか?神奈子よ」
日本神話最強との呼び声の高い、武甕槌命のみ。諏訪子と神奈子様の知り合いという事で、諏訪子の紹介で知り合ってから、早くも20年近くが経過している。
今では守矢神社に分社を置いてそこを幻想郷での拠点としている。
まだ本格的に幻想入りしないのは、外の世界でもまだ信仰心が得られるからだそう。守矢神社の神と決定的に違うのはそこだ。
だからこそ、建御雷は強い。頭の回転を戦闘力に全振りしているかのような、ちょっぴり酷い脳筋な言動もあるにはあるが……。
「フン、昔のよしみで置いてやっているだけだぞ。勝手に拠点にするとはお前という奴は本当に……」
「おい、器。
「知らん」
「そうか。よし、神奈子、我と組んでこの生意気な器を倒そう」
「そうしよう」
そして何故か神奈子様と気が合う。どちらも俺に力を貸してくれる神様ではあるがそれはそれとしてたまにこうして戦ったりもする。そうやって適度に互いの力を高めていく……いや、神奈子様はともかく建御雷はそこまで考えてなさそうだ。力を振るう事自体が好きな彼だから。
「おい器、お前が一度死んだら決着だ!いいな?」
「へいへい。りょーかい」
不老不死だからと好き勝手言ってくれるものだ。俺だって死ぬのは怖いというのに。痛いのは嫌だし負けるのも嫌だ。建御雷に勝てた試しは無いのも……事実だ。今の俺は数年前より強くなった。勝てる。そう信じて戦ってみようと思う。
「行くぞ器ァッ!!」
「いい加減エスカルゴって呼べよ!!」
とりあえず片手剣・妖魔雷霊剣を装備する。俺の妖力、魔力、電力、霊力を込めている小傘に鍛えてもらった特別な剣だ。斬れぬものはあんまり無い。
「
「!!」
建御雷の放つ雷の対処をしていると、俺の背後に回り込んでいた神奈子様が風の刃を放った。
結界、いいや俺の結界の強度では神奈子様本人の放った風の刃を防げる保証は無い。というか流石に輪切りでは死ねないだろう。生きたままで輪切りにされるのはゴメンだ。
「『
「なっ……
「風の刃は即ち鋭いだけの空気の動き!大気が歪む程の超大火力でなら、熔岩に氷を投げ込むが如く、一瞬で無効化できる!!」
力が及ぶ範囲を絞ればそれだけ密度が上がるので山が燃える心配は無い。超大型巨人よりは、制御が容易なのがいい。だからこそ俺は、へカーティアに頭が上がらないのだ。
「チッ、厄介な……!!だがもっと威力を上げれば、どうという事はない!!」
「クソッ、剣で捌けるからまだいいものの……」
彼女の武器は風。つまりは空気。無尽蔵の武器がすぐそばにあるのだから、彼女の攻撃が止むことは決してない。息をつく暇をも与えないというのは、まさにこの事だ。弱いものなら熱の壁で防げるが、流石に、風神様はそれだけでは簡単に引き下がりはしないらしい。
「またまた力を貸してください、神様方ァッ!眷属
『擬似神化』ッ!……『擬似神化・厄神形態』ッ!」
任意の相手に、「厄災」といったかたちで不運を与えられるという、雛から多めに力を借りた形態、厄神形態。一先ず俺が潰しておくべきは……。
「────神奈子様に『厄災』を」
「……何が来るっ……?ぎっ、ぎゃああああっ!?」
とはいえ、まだこの能力を操りきれていないのが俺である。「厄災」などと大層な事を言っても頭に鳥の糞が落ちるのが関の山であった。近付けば更に良い具合の「厄災」をぶつけられるのだが。
「だが今度は神奈子にばかり気を取られすぎだ!!喰らえ、一閃『Mishap of Thunder』ッ!!」
「それ俺の技ァ!!!」
気に入ったのか、建御雷は俺のその技をときたま使うようになった。神に気に入られるというのは、あんまり悪い気はしない。しかしやはり自分の技をパクられるのは……しかも自分の上位互換的な存在にパクられるのはより気持ちが悪いしムズ痒い。
「……あーあー、こんなの避けたら守矢神社が壊れるだけって分かるレベルじゃん……」
「クククッ、よく分かってるじゃないか……!!」
建御雷の持つ力は無限。そして俺も無限。しかし出力が違うせいで俺はいつも建御雷に押し負ける。
出力の違いとは即ち蛇口のサイズの違いである。たとえタンクの容量、残量が同量だったとしても、水道のサイズにより水を出せる量は変わってくる。俺と建御雷の関係はまさにそんな関係だ。
「今回の出番は神奈子様の風を斬っておしまいか。また今度な、妖魔雷霊剣。……出番だぜ、出てこい!霊剣『布都御魂剣』ッ!!」
「ほォ……我の与えた剣で我の雷を斬るか!生意気な器よ!
「雷くらい斬ってなんぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ……」
「グハハハハハハ!!斬れたはいいが吸収しきれず感電死か!まだまだだなァ、我が器エスカルゴよ!ハハハハハハハハッッ!!」
「あー……。お前、まーたそうやって弱いものいじめする……。そんなんだから歴代の器達はお前の下を離れたんだぞ?」
「良いではないか、エスカルゴは不死身ぞ?それに奴が我を離れるとは思えんな!……なぁ?器ァ?」
復活するなり話を振られるが、魂の状態で2人の会話を聞いていたのですぐに返事ができる。当然、その問いに対する俺の答えはとうに決まっている。
「そらそーだよ!それに建御雷から力借りてる時の雷神形態、厨二的なカッコ良さあるから好きだし!器を辞めるワケないよなぁ!?」
((やっぱりバカだな、コイツ……))