※この作品はR-18です。

そっくりなアイツ リターンズ   作:もっち~!

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夏の風物詩

 

 

---鳥居亜樹---

 

問題を解決方向にしたのだが、問題は発生した。この女、名前を訊いても分からないらしい。しかた無いので、似顔絵を描いて、美和子さんに探して貰うことにした。

 

「この子が蘭ちゃんだよ。妃先生の娘の…そういえば、最近見ないわね」

 

美和子さんに似顔絵を見せると、正体が直ぐに判明した。俺を二度、病院送りにした女だった。しかも、今現在、俺のアレで尺八をしてくれているのに、美和子さんには見えないらしい。苦笑している夏美。

 

「もし、この部屋にその女がいるとしたら?」

 

「驚くよ。って、いるの?」

 

美和子さんの指を掴んで、あの女のお尻の穴に突っ込んだ。

 

「いやぁ!」「えっ?」

 

俺の目の前で固まる二人。

 

「いままで、まるで見えなかったのに…」

 

「え?美和子さんがどうして?」

 

俺は、驚いている二人を尻目に、出ていた粗品をしまい、チャックを締めて封印をした。

 

◇

 

「私には蘭ちゃんを認識出来たけど、他の人には、どうやって認識させるんだ?」

 

それが問題である。認識させたいヤツラに、毛利蘭の身体を触らせまくるのは酷かな。

 

「もう、このままでもいいの。亜樹君に拾われたのも何かの縁だし」

 

「まぁ、君がいいんなら、好きにするといい」

 

「徐々に認識率を上げようか」

 

と美和子さんが前向きな言葉を掛けてあげていた。我が家を訪れる由美さん、妃先生にも認識されていく蘭。

 

「問題は男性にどう認識されるかだな」

 

「別いいの。亜樹君だけに認識されれば…私のせいで、こんな顔になっちゃっったし」

 

と、右頬を撫でる蘭。

 

「まさか、蘭が消えていたことに気づかないなんて…」

 

ショックを受けている妃先生。

 

担当編集の鈴木さんが蘭を認識したので、蘭の体験を元にラノベ企画を立ち上げた。『透明な騎士』…これも企画が通ったが、ラノベで無く、ハードカバーで行きたいと言う。ヘビーである。今の俺には重すぎる。

 

「ラノベ作家としては『神主』シリーズが好調だから、別シリーズはハードカバーでいきましょうね」

 

って。しかたなく、蘭をモデルという実験台にしてにハードな表現にもチャレンジしていく。

 

◇

 

透明化が完治していない蘭であったが、我が家に来る者たちに認識されており、我が家の敷地内なら安全が確保出来るので、アシスタントとして雇った。家の中で全裸は問題ってことで、衣服は着て貰っているが…

 

「亜樹君、やせ我慢はダメよ」

 

って、毎晩全裸で添い寝をしてくれる。確かに快眠であるのは事実だ。って、俺は毎晩やせ我慢していたのか?

 

夏…警察が母屋を重点監視してくれる。殺人事件の起きた廃屋ってことで、肝試しのスポットとして、有名になっているらしい。敷地にある庭園は文化庁から文化財認定を貰っているので、侵入者が何かをした時点で、文化財保護法違反に問われるのだが、ルールをしらない愚か者にはそれが分からないのだろう。そもそも敷地に入った時点で、不法家宅侵入罪に問われるのだが…一番の問題は、廃屋では無いことだ。

 

普段は物静かなエリアであるが、夏場…屋台が出来るほどの人気スポットになる。バカが母屋にロケット花火を撃ち込んでくる。離れの敷地にドローンを侵入させるバカも居る。

 

「毎年、こんななの?」

 

美和子さんに訊かれた。

 

「毎年、酷くなる一方だ。壊された場所は、請求して直してもらっているよ。困るのは不法侵入だな」

 

今年は警視庁に知り合いも出来、美和子さん、由美さん、高木刑事、千葉刑事に、室内にいて貰っている。

 

「来たよ!」

 

夏美の声で、庭に出て、追撃をする。特殊水鉄砲で、特殊インキを撃ち込む。これ、銀行強盗にぶつけるインクと同じヤツで、敷地外に出たところで御用となる。敷地内で捕り物をされると、庭園が破壊される恐れがあるのだ。

 

屋根の上からミシミシと音が…離れの屋根に上ったヤツがいるようだ。こちらも防衛用のドローンを使って、追い払う。

 

「バカよね。毎年、懲りないのよ。捕まった者達で、その年の被害額を人数割りして払わせるのに…」

 

税産管理をしてくれている妃先生。

 

「踏み倒し常習犯が殆どなのがダメなんでしょ?」

 

毎年、億単位の被害が出ている。1000人程度逮捕すれば、一人当たり数十万円である。払わない第一位は未成年で払えないである。文化財保護Gメンは負けずに、親に払わしに行くが払わない第二が政治家の子供である。親の圧力で無かったことにし、最終的には税金で支払って貰っているのだ。向かいに住んでいる政治家の息子達もそうだ。父親は与党のお偉いさんで、毎年参加しているのに、未だに前科無しである。

 

遠くから消防車のサイレンが聞こえ近づいて来た。放火されたようだ。離れ周辺には消火のスプリンクラー設置してあるが、母屋周辺は立ち入り禁止なので、設置工事が出来ていない。

 

母屋の方から、メラメラと燃え音、ガラスの割れる音がする。窓から見ると、母屋が巨大な松明の様に燃え上がっていた。全焼したら、家屋だけでなく、貴重な家具や書籍類が灰になってしまう。事件後、証拠保全の為、家の中の物は一切の持ち出しが禁止されたのだ。損害は警察に弁償して貰おうかな。

 

 

 

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