---毛利蘭---
「はぁ?男と同棲中だと?何を考えているんだ?お前はまだ高校生だろうがぁぁぁ~!!」
お父さんが激おこである。だけど、私が見えなかった、放置していたくせに…
「あなたは、蘭が困った時に手を差し出せなかったんですよ。ただ一人、亜樹君だけが、蘭を保護して、助けてくれたのよ。恩人の為に尽くすって、悪いことでは無いわ」
お母さんが、私の行動を後押してしてくれていた。
「それに、亜樹君からは手を出さないから、安全なのよ」
「おい、それって、蘭の方から手を出しているのか?」
「たまに、添い寝程度は…あとは、絵のモデルかな」
本業は絵師である亜樹君。あの透視スキルは凄いと思う。見えちゃダメな物も見えるのが難点って言って居たけど。
「俺は許さないからな!」
お父さんはもう反対であるが、だが彼の傍で暮らす決心はついている。本当に困った時に唯一、手を差し伸べてくれた人だし。
---鳥居亜樹---
エアナイトの大ヒットのおかげか、麻衣とちづるは某国営放送の連ドラに抜擢され、渋谷のスタジオに缶詰らしい。麻衣の妹ののどかは秋葉原でアイドル中だし。喫茶キャッツアイで新作の構想中である俺。瞳を見ながらあれこれとデッサンをしていく。
「瞳ねえのどこがいいの?」
珈琲を持って来てくれた瞳の妹の愛に訊かれた。
「ここのラインがいいよね」
と、胸のラインを鉛筆でなぞる。
「あと、ここも」
続いて腰のラインもなぞっていく。
「なんか全裸でお客さんに応対しているように見えるんですけど」
デッサンだけ見ればね。全裸の瞳が珈琲を淹れている画…裸エプロンにすれば良いのか?さっさとエプロンを描き入れる。
「どう見ても、全裸よりエロいですよね」
愛が食い入るように瞳の裸エプロン画を見つめていた。そんな俺達を気にしないようにしている瞳の表情。いただきます。鉛筆が瞳のその表情を捕らえていく。
◇
ちづるの祖母、一ノ瀬 小百合は、かって鳳小百合という名前で活躍していた天才女優だったそうで、宮野先生が再びスクリーンに戻る姿が見たいということで、宮野医院に転院してもらい、宮野先生が主治医として辣腕を振るっていた。
「ここに入院していれば、ちづるちゃんも安心してお仕事できるでしょう」
と、宮野先生。宮野先生のリクエストで、マッドな天才外科医の桐野悠という女医をスカウトした。
「まさか、ヘルエンジェルの元で働けるとは…」
と、宮野先生の下で働けることが嬉しそうな桐野先生。外科医が増えたことで、宮野医院の裏に、最新の病院棟が建設されている。屋上にドクターズヘリが離着陸出来る様になるそうだ。伯父が言うには、温泉を利用した医療複合型リゾートに向かうらしい。術後、温泉でマッタリとして、気力を養えれば患者にもメリットがあると、宮野先生も乗り気であるのが良い。
◇
最近のバイトは薄い本つくりから、内臓のデッサンに移行した。宮野先生から、患者さんの内臓の絵を希望されたのだった。MRIやCTで見えない状況が見えると評判が良いのだ。なので、最近は全裸デッサンよりも人体解体画デッサンの方が多い。全裸よりも描いていて楽しいし。内臓もひとそれぞれの形や色であり、興味がつきぬのだ。
「これ、私?」
瞳に瞳の内臓画を渡した。
「血管画もあるよ」
と、それも瞳に渡した。
「う~ん、もらっても嬉しくないけど…」
じゃ、瞳の全裸画…VS巨大たこバージョンも渡してみた。
「タコと…何、この表情は?こんな顔、見せた事無いわよ」
「表情筋が見えれば、妄想でどうにかなりますよ」
---来生瞳---
昼間に大ダコとの絡みの絵をみせられたせいか、そんなシーンの夢を見た。
全裸で身体の自由が効かない私が、大ダコに供物として差し出されて…全身に8本の太い腕が絡みついてくる。先端の部分の4本は私の中に入り込み、内部から私を責めている。気持ちがいい…そんな感想が頭をよぎる。2本の腕が胸を締め付け、先端で乳首を弄ばれ…
はっとして意識を切り替えると、大股開きにされ、大ダコの本体が、私の中に入り込んできた。吸盤で吸われる私の柔肌。自分でも分かるくらい、下腹部はグジョグジョである。ダメっ!このままでは、人間で満足できなくなる…
◇
目が醒めた。なんか凄く疲れた。なんだ、あの夢は…文句を言いに、彼のアトリエに向かうと、そこには夢でプレイしたシーンが畳2枚程度の大きさのキャンバスに収まっていた。なんで、これがここに?
「どう?俺の妄想力は?」
後ろから抱きつかれるが、抵抗が出来ない。彼にされるがままである。胸を優しく掴まれ、彼を受け入れていた私。
「なんで、準備出来ているの?」
夢で感じたなんて言え無い。悶々とした身体をクールダウンしてもらう。
朝、朝日をみながら二人で温泉にいた。
---鳥居亜樹---
『大ダコ襲来の図』が、美術館に売れた。今月はこれでいいかな?だいぶ稼げただろう。畳2畳分の絵画が8枚である。大作だと思う。これで、執筆活動が出来るかな。麻衣とちづるの為にも台本を多く書きたいので、それの原作を書かなくてはいけない。ラノベの神主シリーズはアニメ化している。実写だと予算が掛かりすぎるらしい。現実ではあり得ないシーンが多く、3Dアニメと融合しないとダメらしい。
最近、夏美が大人しいと思ったら、美術館の奥に、女性の為の秘宝館なる物を設置してもらったそうだ。温泉と言えば秘宝館は切っても切れないらしい。なので、夏美の要望が簡単に通ったそうだ。
設置物は、夏美作の怪しいブツだそうだ。試しに俺も見て回った。特に男性の入室は禁止されていない。展示ブツは、色々なポーズを取れるフィギュア人形とか、等身大になったフィギュア人形とかオートマタと呼ばれる西洋カラクリ人形または自動式人形だ。モデルは夏美のお気に入りの高木刑事がモデルの物や探偵さんがモデルの物だったり…アレが再現されていて、萎えたり、いきり立ったりするそうだ。皮膚なんかは桐野先生に協力してもらい、人工皮膚の強化版で覆い、質感を再現してみたそうだ。って、いつ夏美は高木刑事の全身を弄ったのだろうか?
あと、女性のアレのモデル。確かに、これを展示している博物館は無い気がする。女性同士だったり、アベックだったりが引き気味で見学しているようだ。
出口辺りでは、フィギュア人形とか秘宝としてアレの形のオナホールやらバイブやらが売っているようだ。夏美に訊いたら小遣い稼ぎにもってこい状態らしい。
体験の間というコーナーが気になったのだが、そこは女性専用なので、チェックは出来ていない。