---目暮警部---
隔離して軟禁していた佐藤刑事が、脱走したようだ。きっと、彼の下に戻ったのだろう。佐藤刑事は隔離して、洗脳を解いていたのだが、果たして本当に洗脳されていたかも疑問であったが、捜査協力をしてくれているFBIの提案にのったのだった。
「目暮警部ですね。ICPOから派遣されたAMPのラリー・シャイアンです」
AMPとはAttacked Monster Police Departmentの略で、人外対応特殊警察のことでICPOが組織していた。警視庁から応援要請はしていなが、都内でテロ行為をおこなったUSNAの軍部が要請したようだ。敵は人間では無い可能性があると…まぁ、USNAの人間からしたら、日本人はエイリアンなのかもしれない。
「早速、工藤優作氏の遺体を検分してまいりました。彼の細胞から時間加速の兆候を検知しました」
時間加速?時間が加速出来るのか?サイボー●009か?
「これだけで人外認定は出来ません。USNAの科学チームが時間加速装置の研究をしていますから。現地に捜査員を送り、人外認定されたら、本格的に介入いたします」
頼むから日本を戦場にしないでくれよ…
---鳥居亜樹---
来客があったそうなので、客間に向かうと、巫女姿の少女がいた。俺を見るや、何やら呪文を唱え始めた。
『亜樹、久しぶりにスイッチするぞ』
神主と人格を入れ替えた。
「那魅か?何の用だ?」
この少女は闇雲那魅。日本の祭事を取り仕切っていた闇雲家の当主である。
「えっ?亘さん…どうして?」
「それは僕が訊きたいなぁ。どうして、君が派遣されたのだ?」
「え…話が違う…」
何かを焦っている那魅。彼女は神道の遣い手ではあるが、あくまで人間としての遣い手である。
「なぁ、ここがこの国の聖域の門前街と知っての狼藉かな?」
亜樹のスキルが発動して、那魅の巫女装束は燃えて灰になり、全裸となった那魅を彼女の髪で縛る。
「え、え、どうして?」
「人間の張る結界なんか、ここじゃ紙と同じだよ。札にもなりゃしない。あちらで話をつけようか?」
◇
那魅と共に隠世にある聖域の館へ転移をした。
「なんだ?それは供物か?」
賢者様が那魅を指して言う。
「いえ、敵の刺客のようで、亜樹に面会を申し込みました」
「亜樹の今度の敵はなんだ?」
「たぶん、人外対応特殊警察、通称AMPかと思われます」
「ラリー・シャイアンか?この時間軸でも遊んで欲しいのかな?」
---ラリー・シャイアン---
前触れも無く、突然、知らない場所に転移していた。襖がある和室のようだ。目の前の畳の上には、悶えている那魅がいた。
「那魅、どうしたんだ?」
「隊長…話が違う…あぁぁぁぁぁぁ~」
那魅は泡を吹き、白目を剥けて果てたようだ。まさか、最強クラスの結界を張れる那魅が、やられるなんて…
「で、どう落とし前をつけて下さるのかな?」
声のする方を見ると、若い男性が二人いた。二人共人外のようだ。ふと、胸の辺りの収まりが…自分の身体を見ると、いつの間にか全裸にされていて、手首、足首には鎖が巻かれていた。
「まずは全裸ショーか?」
鎖に引っ張り上げられ、大の字状態にされた。鎖から何らかの刺激が流れ込み、全身が感じている。これは?
「その鎖は聖なる鎖だよ。ハーフ妖魔のお前には毒だろう?」
なんで、私の正体を知っているんだ?聖なる力だと…身体の内部が灼かれているのか?死の恐怖で身体が達しそうである。
「股間の大穴に、この聖水に使っている十字架のバイブを入れるとどうなるかな?」
目の前の男性は、ドSの大司教か?妖魔、悪魔系にそんな物を入れたら…ダメだって…
「亘、那魅は巫女として遣え、ラリーは置物でいいぞ」
置物…それは、もう自力で動けないってことか…
---香津美・リキュール---
那魅とラリー隊長が消息を絶った。敵の本拠地に乗り込んだ。わたしと同僚のキディ・フェニル。私は魔法使いで、彼女は全身のうち70%がサイボーグである。胸には生命維持装置と、人工の乳房を持ち、股間の生殖器官だけは生身である。
「那魅と隊長が簡単にやられるとは思えないが」
彼らの本拠地は、佐田リゾートと呼ばれるエリアであった。佐田家なんだが、遡って調べて見ると、祖先はサタン、魔王だった。古の魔王の血筋が人間としていきているのだった。
「人外はいないわね」
人間と人外の見分けは付く。エネルギー反応が違うからだ。佐田家の者達からは人外の反応は無かった。では、敵はどこに?
ホテルにチェックインして、温泉で会議中である。
「明日は神代神社に行ってみましょう」
神代家の神社であり、奉ってあるのは名の無き神であった。日本には八百万の神がいると言われている。中には名の無き神もいるかもしれないが、この国の神事を司る家として、それはどうなんだと思う。
「邪神で無いこと祈ろう」
◇
バスで神社まで直通運行。途中、療養所前と言う停留所があったが、停車場はそれだけであった。鳥居を潜ると長い階段両脇には竹が生え、竹の葉のトンネルのように見える。キティと長い階段を昇っていく。途中に、休憩所はあるが、結構な段数がある。
昇り切ると、正面に稲荷堂があり、神社は左の建物ようだ。境内を箒がけしている巫女。那魅に似ている気がするが…
「おい、那魅」
キティが走り拠って、抱き締めていた。
「なんで、来たんですか?私のことは忘れて下さい」
那魅本人だった。
「何があったの?」
「USNAに騙されたんだと思います。敵にしちゃいけない。だから、代わりに私達と戦わせようとしてのだと思います」
騙された?
「ここは現し世の末端です。この先の聖域の森が境界で、その先は隠世です。人間が踏み込んではいけない領域ですよ、香津美さん…逃げて…」
キティが突然、消えた。いや、私が拝殿に転移したようだ。目の前には苦しげの顔した悪魔のミイラが…
「そのミイラはラリー・シャイアンだぞ」
えっ?!
声の主の方へ振り返ると、どこからか伸びて来た鎖に手首と足首を取られ、大の字状態にされた。それだけじゃない。全裸にされていた。
「お前は人間だからミイラ化することは無いな。これは長く遊べるな」
この鎖、ピリピリするな。なんだ。これは…
「聖水に浸った聖十字のバイブをお前に突き立てるとどうなるかな?ラリーは体内が燃えつき、ミイラになったが…」
そうだ、隊長はハーフだったんだ。静かにバイブが私の中に入っていく。ピリピリしている。
「それ、震動する度に聖水を振りまくぞ」
ピリピリ感が気持ち良い…マズい。意識が…