---工藤新一---
「やっと見つけたよ、工藤君。まさか、鈴木財閥に飼われていたとは…」
目が醒めると、銀髪の美少女に抱かれていた。
「あの…どなたですか?」
「なんだ?忘れたのか?私の初めてを奪ったくせに。相変わらず、記憶力に難があるのか?」
と、言われても…
「シエスタだよ。忘れたのか?もっと、臭いを嗅ぎなさい」
俺の鼻を股間に埋めるシエスタ。シエスタ?
「って、あの世界をマタに掛ける名探偵のシエスタか?」
「ほぉ~、やっと思い出したようだな」
いや、リアルでは会ったことは無い。父さんに聞いただけの情報しか持っていないけど…調律者というグループに所属し、コードネームがシエスタで、役割が名探偵だったかな?
「上空1万メートルでの出会い、ドラマチックだっただろ?うん?他の女に染められたのか?もっと私を、味わっていいんだぞ」
凄く気持ちが良いけど、上空1万メートルっr、飛行機の中か?記憶にないなぁ。
「で?日本にはどんな調査に?」
「USNAが日本で、何かをしでかそうとしているらしいのだよ。さぁ、助手君、一緒に調査に行こう」
「それより、佐田財閥を調べ上げたい」
「助手のくせに、私に命令をするな」
マウントを取られているので、逆らえそうもない。俺よりも頭がキレ、戦闘能力が上らしいし。現在、俺の尻には拳銃が差し込まれているようだし。この女はドエスなのかも。
---鳥居亜樹---
のどかをダイシー・カフェでリリースして、俺はもう一つの用件をこなしに、喫茶リコリコという和カフェを訪れた。
「いらっしゃいませ」
と和装姿の少女の元気な声で出迎えられ、カウンター席に座った。マスターは髭づらの和装男性のようだ。メニューの目を通すと、団子系メニューが豊富であり、ずんだ餡の団子とブレンドをオーダーした。美味しい。試験管に入った団子とは…なんだ、この珈琲は?マズい。蒸らしが足らないだろ?
どうにか飲み終わり、マスターに伝言の書かれた紙を渡す。
「うん?宮野医院の使いか?千束、お前に用だそうだ」
「え?私に?」
近寄って来てたのは、黄色がかった白髪のボブカットの少女だ。
「宮野先生が転院したので、お向かいにまいりました」
と、告げ、少女を宮野医院へ輸送をする。見た目は健康そうな少女であるが、その胸の中には機械が入っているそうだ。ヘルエンジェル製の人工心臓だという。それの定期メンテをするという。千束という少女を助手席に座らせ、宮野医院へと…
◇
「どうだ?抱きまくらにしたいか?」
全裸にした千束を検査台にのせ、先生がそんなことを俺に訊く。
「レオタードが似合わないと、ちょっとねぇ」
レオタードの似合うのは瞳、麻衣、ちづるにたえかな。あぁ、蘭、蓮、深雪もかな。
「もう一人、人工心臓を載せている少女がいるんだが、そっちはスタイルは良いぞ」
もう一人いるのか。
「じゃ、メンテの際に紹介してください」
と、言い残し、その場を立ち去った。どうも薬臭い場所は苦手である。あの挿管の痛さが思い出しそうだし。
---工藤新一---
「USNAが秘密裏にマイクロブラックホールの生成実験をしてね、その際に、異世界への扉を生成してしまったんだよ」
と真顔でシエスタが言う。異世界って、ラノベであるあれだよな?
「異世界への扉の向こうにはダンジョンが広がっていて、モンスターが徘徊する世界があるんだそうだ」
「それって、ラノベにあるストリーでは無くて、現実ですか?」
「現実だよ。日本にもその扉が出来て、DAというダンジョンアタッカーという組織があり、モンスターが民衆の目に触れない様に、間引いているんだよ」
「まさか、佐田絡みですか?」
「いや、出来たのはフジの樹海だよ。そこにDAの本部がある。そして、USNAはそのDAを無力化して、異世界におけるサタンの所有権を奪おうと画策しているみたいなんだよ」
「そこに佐田が絡むんですね?」
「いい加減、佐田からはなれてくれないか?」
俺の敵は鳥居亜樹とその後ろ盾だけである。海外組織は海外組織で対応して欲しいものだ。
「まず、USNAの軍務の者と知り合いになって欲しい。若しくは、自衛隊の者とだ」
藤林響子さんの顔が浮かんだ。
「国防軍なら知り合いがいますが…」
「では、そこから、自衛隊の者と親密になって欲しい」
って…ナンパしろと?
---鳥居亜樹---
神主が会議に出る為、俺は会議室へ向かった。二人で1つの身体を共有すると、こんな面倒な目に遭うのだ。会議のお題目は『富士樹海の門の強奪阻止』だという。俺にはサッパリ分からん。
「亘様、どうしますか?」
那魅に訊かれた。
『相手はリコリスとUSNAだよね?公安案件じゃないのかな』
って、神主。
「公安は動かないようです。国防軍に投げるようですが、国防軍の戦力では…」
『イザとなったら、賢者様が動かれると思う。情報をレピアに集めさせてくれ』
「わかりました。つたえておきます」
って、そういう政治案件には関わらないはずでは?
『そうもいかない。この国の霊的防御を破壊する目的だからね、USNAの目的は…』
それは、この辺りにも影響が出そうでは無いか。
『だから、関わるんだよ。亜樹にまったりと暮らしてもらう為に、必要なことだよ』
と、神主に説得される俺。
~つづく~