キスされたり、胸を押し付けられたりする話です
「撮影が終わりましたら、ビーチボールで遊びましょうね?」
との約束を櫻井桃華と結び、撮影が終わった後…
待っていたのは仕事周りの片付けだった。
桃華にすぐに戻るからとアイスを渡し、
片付けへと向かうことにする。
こればかりは仕方が無い。
物資も人手も限られるような、
スタジオではない現場ではこういう事も結構ある。
特に水場周りの現場はそれが顕著で、
湿気で機材がダメになる可能性もあるので、片付けるにも順序がある。
そんなこんなで片付けに従事した後、水場の服装に着替え、
やっとのことでアイドルが待つプールサイドに辿り着くと…。
そこには、
ふくれっ面をした櫻井桃華が
退屈そうにビーチボールをくるくる回していた。
「遅いですわよプロデューサー。
ほらもう、こんなに冷えてしまいましたわ?」
「うっ…ごめん…」
仕事とはいえ、
『すぐ戻るから』と言ってしまったのがいけなかった。
着替えていてくれと言えばよかったのに
中途半端に待たせてしまったので、こちらが悪い。
「この冷たさを味わって反省してくださいまし」
なにをするか、桃華はその小さい指で
こちらの手をギュッと握って…それに「冷たっ!」と、言ってしまった。
それはつまり己の罪を自覚したに他ならない。
『ほら見なさい』とのジト目で迫る年下にたじろいで…。
情けない姿に呆れてしまったのか、桃華はプールに入ってしまった。
ビーチボールを持って、温水プールに。
自分と一緒に入るまで楽しみにしていたであろうに、
プイッと向いた顔はこちらを向いてくれもしない。
「お、おーい…なんでもするから許してくれよー」
「なら、わたしと一緒にプールに入って遊んでくださいまし」
………元々の目的がそれだったからそのお願いは理に叶っている。
むしろ円滑にコトが終わり、万々歳な提案ではあったのだが…。
だが…。
「この子供用プールにか…?」
せいぜい保護者のようにプール沿いで
ビーチボールを投げ合うくらいだと思っていた。
しかし…櫻井桃華が望んできたことは一緒にプールに入ること。
大人が、この年齢に合わせた子供用プールに入るというのは…
今この場で、誰にも見られていないとしても…少し恥ずかしい。
とはいえ、このままだと許してくれそうにない。
子供用プールに入って、大人だと小さいけれど…。
屈んで同じ目線に立って、許しを乞わなければいけないかもしれない。
足を突っ込んで深さを測る。
温水がじんわりと温めて
櫻井桃華が145cmで、
今のところ水面に頭だけ出ていることから、
成人男性の自分ならきっと水面は胸か胴回りくらいか。
しかしそれだと収まりが悪い。
中腰くらいだとちょうどいいくらいかと背を低くして、
ゆったり…ゆったり…桃華に近付いて…様子を見てみたら…。
突然振り返って、プシュッと何かを噴出してきた…!
なにかの化粧水だろうか、顔全体に降りかかり…。
わっ!とビックリして飛び退いて尻もちをつく。
プールだからか体重は散っており、痛くはない。
しかし、ビックリさせられたのと、
モロに頭から水をかぶってしまったこと、
そして鼻孔から感じられる塩素の香りにより、
学生時代に友達とプールでふざけ合った過去を思い出し、
なんだかプロデューサーとしての役割から外されて、
桃華の友達としての認識が芽生えつつあり…。
なにを~っと、お返しに水でも被せようと見返した時だった。
腰ほど、胸ほどあった水面が、いつの間にか上昇しており、
何事か!?桃華は大丈夫だろうか!?と、見ると…。
そこには、自分と同じくらいの身長の桃華が居た。
「ふふっ…これで窮屈に感じることも無くなりましたね」
縮小スプレーだ…痴漢撃退用の。
向かって来る男に対して、
身長を縮める薬を散布するというスプレーだ。
防犯のために普段所属アイドル一人につき、一つ持たせているけれど…。
治安が良過ぎるあまりに在庫が連なる現状で、
余った期限切れスプレーを遊び半分で噴かれるあのスプレーだ。
それを桃華が手に入れて、今しがたプシュっと使った…?
普段の真面目な桃華からは想像できないが、
自信満々にスプレー片手にクスクス笑う姿からそれしかないと確信した。
それに対し、一緒の身長で遊びたかったのかなと、
自分の置かれた現状を鑑みず呑気に考えるのが間違っていた。
濃縮されたスプレーだったのか、小さくなった身体がまだ縮む…!
櫻井桃華は決して大きい身長ではない。
145㎝という、成人男性から頭一つくらいは小さい少女である。
けれどもその145㎝が今ではもう巨大に見えてきた。
桃華のスクール水着が威圧感を持ち始めて…
『櫻井』と書かれた
名札の布地が自分の目線の高さまで上昇し、
縮み続ける身長が桃華の胸以下であることを突きつける。
それでも縮小はまだまだ止まる様子はない。
見上げると桃華は微笑ましく見守るように、
だが、クスクスと笑い、この縮小限界の底が知れない。
さっきまで中腰くらいに屈まないといけなかったものが、
もう足先を伸ばして立たないといけないほどになり…
ついには床から離さなければいけなかった。
プールの中での立ち泳ぎ、
そんなこと大人になってからやったことも無かった。
塩素の匂いが昔の記憶を掘り起こす。
せいぜい小中から大人用のプールに入りかけたころのあの時期か。
背伸びして入って、
なんだ自分も泳げるじゃないかと思っていたものの、
いつまでも泳ぐ事なんて出来ず浮き輪に頼っていた時期を思い出す。
しかし、今この瞬間、
小さくなり続ける身体はその時と全く状況が違う。
温水プールで誰も居ない、穏やかと思われた水面が…。
小さくなっただけで、一変した。
桃華が一挙一動、
太ももを動かすだけでも波は生まれ、身体が揺れる。
足を一歩引こうものならそこの水の窪みに水流が流れ、
波で揺れるこの身体が持って行かれそうになるほど。
いや…もう、その段階になっていた。
最初はよくある手の平サイズかと思った。
アイドルに遊ばれる時に『ちょうどいい』とされるサイズだ。
慣れているから…ある程度の身体の動かし方も分かっている。
だからこそ…パニックにはならなかったのだが、桃華は違う。
手の平よりも小さくなる。
桃華の息遣いだけで波が作られる。
「も、桃華…!
どこまで小さくしたんだ…!?」
一回縮小薬を吸ってしまったから、もう取り消しなんて出来っこない。
桃華の望む身長まで小さくなり続けるだけだ。
どこまで…どこまで小さくなるのだろう…!?
手の平ほど、小指ほど、指先ほど、そんなことを考えて…。
けれども、そのどれでもないと言い渡されるように小さくなり続け…。
この時になると自分も…もはや半狂乱。
自分の背丈以上、体感した事のない様な
そんな高波が身体を持ち上げ、沈めさせ、
温水でありながらも身体から沸き立つのは鳥肌だった。
そして助けて貰おうと思っても…。
桃華はプールサイドまで這い上がり座り、
「ここまで辿り着けたら助けてあげてもよろしくってよ」
と、プールにぼちゃんとつけた自分の太ももを指差してそう言った。
こうなったら躊躇なんてしていられない。
恥や誇りなどかなぐり捨てて
自分よりも年下の少女の太ももに縋り付こうと…する!
小さくなったからだろうか、
思いのほか身体は軽く、泳ぎやすかった。
水よりも身体の方が軽くなったか、表面張力で浮いているか、
普段泳いでいない自分も思うように身体が進み…。
巨大な…桃華のスクール水着に覆われた太ももまで辿り着いた。
そこまで着いたらもう疲労困憊、満身創痍。
肩で息をして、助かったという実感からか、
大の大人が子供の太ももに抱き付いて安心感を覚えている。
掴んだ布地はスクール水着の紺色、
力を入れて握れば『じわり』と、
汗の塩辛さと塩素の薬品臭さが湧き出てたまらない。
しかしそれ以上に櫻井桃華の微香がほのかに漂い目が回りそう。
それでも小人の手指など通さない、
布地がキメ細かいスクール水着が印象的だった。
幸い、スクール水着まで辿り着いた頃には
縮小は止まり、このまま繊維と紛れてしまうことはなくなった。
とはいえ視界いっぱいに広がる桃華のスクール水着の布地は
握れるほど掴んでも肌を掴む事の出来ない大きさになっていて…。
桃華はどこまで大きくなったのだろうと真上を向くと…。
そこには、桃華の胸が名札と共に天井を覆い尽くすまでになっていた。
そこまで、小さくなっていたのだ、自分は。
薄い胸と思っていた胸が、
その膨らみで小さな小山を作るほどになっており、
胸に書かれた『櫻井』という名前の一線一線が自分より…大きい。
「あらあら…
プロデューサーちゃま、お可愛い身体になられましたのね」
桃華も縮小が完了したことに気付いたようだ。
『想定通りの身長』としてその目は見ており、
次に起こす遊びを想像させて、見知った顔なのに恐ろしい。
どうしてこんな小さな身体にしたのか、
小さくして遊ぶにしてもこんな小ささなら危険が伴うと…言ってみたが…。
それが間違っていた。
いや、それこそが櫻井桃華が望んだ返答だったのだ。
「あらあら…それでは安全な場所に入れませんと」
それは優しく、母性を含んだ笑顔をしていたが、
『待っていた』というかのような悪戯心含んだ笑みで…。
右の人差し指をちゅっとキスし、
だ液が付いた指そのままにこちらに近付けた。
もちろん、それから逃げられるわけはなかった。
ピトッとくっ付いたらもう逃げられない。
だ液にくっ付き、持ち上げられた身体では
逃げるどころか落ちないためにくっ付いたままであって欲しいと願うばかり。
持ち上げられ重力加速度を感じるが、苦ではない。
桃華の指が柔く…この身体を受け止めてくれるから。
そしてそのまま持ち上げられた先は…。
桃華が先ほどまで弄り回していた…ビーチボールの口だった。
そこを左手で『ポンっ』と、開け…。
熱で温められて膨張した空気が外に出る。
桃華の膨らましたビーチボールだ。
当然、中に入っているのは桃華の息であり、
二酸化炭素が多い人の息に加え、
さっきまで食べていたアイスのバニラの匂いが漂った。
そこに、指を付けられた。
ビーチボールの空気入れはもはや
自分の身長より少し大きいくらいになっており、
指を付けられたが最後、容易に下半身が穴を通り抜けた。
足にかかるはビーチボールの中に詰められた桃華の湿度の高い息だ。
ジタバタとくゆらすだけで、水滴が纏わりつく。
桃華のフェロモンがじわじわと染みて気持ち良い。
こんな場所に入ってしまったら、正気ではいられなくなる。
だから力を振り絞って、空気入れにしがみついた。
離したが最後、自分よりも数倍、数十倍もある
ビーチボールの中に一滴の水滴のように閉じ込められてしまう。
でも桃華はそれを許さない。
入りきらないこの粒を
「くにゅっくにゅっ」と、
汗ばむ指で滑らせたらそれでおしまい。
大人の筋肉が子供の汗によって滑らされ…
ウォータースライダーのようにビーチボールの深淵へと滑落した。
見上げると…ビーチボールの口が見える。
あそこに這い上がれば出られるのに、
身体はそれと真逆にビニールの無機質さを以て滑り落ちていく。
しかしそれでも桃華は足りない。
小人を入れる時に空気が漏れ出て、
ビーチボールがふにゃふにゃになってしまったのだ。
だから、補充しなければいけなくて…空気入れに口を付けて…吹く。
『ふ~っ』と、いつものように、
だけど中の小人にとっては突風が起こったよう。
見上げた空気入れから大質量の空気が吹き荒れた。
洞窟の波風とは比較にならぬ、
この空間を満たすほどの空気の塊がごうごうと流れる。
吹き飛ばされないように、身体を屈んで
この自然の驚異をやり過ごすだけで精一杯、
けれども空気の塊は桃華の息であり、
挿入前に香った空気が全身に降りかかる…!
アイスのバニラの匂い、桃華の匂い、
そんな匂いを一身に浴びて情欲が湧き、身体が悶えた。
けれどもビーチボールの中に入ってくるのは空気だけではない。
「んっ…やっぱり大変ですわね」
未熟な口は息の他に、
新陳代謝よく…だ液も一緒に空気口からビーチボールの中に入った。
桃華にとっては、たった一滴だったかもしれない。
けれども中に入っている小人にとっては自分の身体以上にある水の塊だ。
モロに喰らってはふんばっていた身体も持たない。
『ばしゃり』とぶつかってしまえば、そのままだ液に包まれ、
ビニールとの摩擦が一切失われ…つるつると『ビーチボールの底』まで落ちる。
そこは…桃華の成分がこの世界において一番濃い場所だ。
日差しによって温められ、水分が結露した液体が集まり…
空気とは剥離してしまった桃華の成分が凝縮された液体だまり。
だ液と共にそこにたら~っと垂れて、全身浸してしまえばもう戻れない。
そして…唯一の脱出口だと思われた空気口もキュポンと蓋を閉じられる。
そのままビーチボールを回転させて、
空気口を上まで持ち上げられれば希望も消える。
「な…なぁ桃華!
このままだと窒息しちゃうから…!」
「ん~?プロデューサーちゃまの大きさなら…。
そんな必要もないのではなくて?こんなに小さいのですし」
「うっ…!」
確かにもう、
ビーチボールの中は…広大なドームのようだった。
天井がそこらの建物、体育館、球場よりも遥かに遠くに見えている。
呼吸の二酸化炭素を差し引いても、数日はこの中で暮らせるくらい。
もう逃げられない。
全身が、桃華に染められた。
プロデューサーとアイドルの関係だ、
キスなんてもっての他で、大人と子供であるから、絶対ない。
だけど、そんなことも、考えたことも無かったのに、
キスで交換する様な液体を…飲んでしまった。全身で。
ただの体液ではない、桃華の体液だ。
特有のフェロモンが含まれており、それが濃い。
ひとくち飲んでだけで、甘いバニラエッセンスが口に広がり、
媚薬のように性欲が湧いて、身体が飛び跳ねるかのようだった。
「あらあら…わたくしのキスが欲しいのですの?」
目の前に、半透明の壁の向こうから巨大な目が差し迫る。
ビーチボールの底に沈んだ、粒を見るみたいに目を細くし…。
そのまま閉じて…思いを込めるようにビーチボールにキスをした。
目の前に広がるは、
自分をいともたやすく
呑み込めてしまえるほどの巨大な桃華のくちびる。
それが目いっぱい、ビニールとだ液で接着し、
力を込めれば込めるほどぶに~っと横に広がって驚いた。
だけど、レディーであるからキス跡は下品にしない。
ちゅ~っと押し当て、上品そうにキス跡を付けてゆくのだ。
プールだから、口紅なんてしていない。
けれども、ビニールに当てられたその場から、蒸気のように跡が付く。
その白い跡に触れば…
まるで本当にキスをされているかのようだった。
唇が当たっていた場所が暖かい、
子供特有の瑞々しいプルンとしたくちびるの熱が伝わってくる。
「んっ…そこにおりましたのね?動かないでくださいまし」
そこに這い出てしまえば、桃華の格好の標的になる。
ちゅ~っと2回、3回、それ以上。
何度も接着されるその部分は…
やがてだ液が溜まり、ぐちゅりと濡れて、隙間無く桃華のキスで広げられた。
自分はそれに触れもしない、プルプルとしたくちびるがあるのに、
触感はビニールの無機質的なものしか得られない。
伝わってくるのは…桃華の熱だけ。
欲望を煽られ、おかしくなりそうだ。
いつの間にか腰も持ち上がり、擦り付けていた。
決して触れないというのに、欲望が渦巻いて止まらない。
桃華もそれに気付いたようだ。
うふふっと、華やかに微笑みその口で…しゃぶりついた。
口内が見えるほど、はんだ。
サービスのつもりだろうか、それは大きく。
くちびるを見せ付け、舌で『れろ~っ』と一面を舐める。
どこから知ったかは分からない、煽情的な舌の動きだ。
一面をぐるっと舐め回したかと思えば、
つんつんとこちらの存在を感知するかのように、
蛇の動きでこちらを脅かし舐めて遊ぶ。
その様子を桃華が見て
「ふふっ」と、漏れた声の音波が全身にビリビリ伝わって、
羞恥心と共に快感が増幅してもんどり返るほど舌を、唇を求めた。
それに加えてビニールの伸縮性を利用して桃華は伸ばす。
ボールの表面を今まで以上に『ちゅーっ』と吸い、
『ポンッ』と離せば水滴が飛び散った。
もちろん水滴と共に小人の自分は飛ぶ。
ビル数階ほどの宙に投げ出され、
普通の人間では危なかったが、小人の自分はそれ相応に影響が小さい。
それに地面はビニールだったので、ケガなんてするはずもなく…。
ぼいんっとぶつかり、また滑り落ち…だ液の底に突っ込む。
それが…桃華にとって面白かったようだ。
「うふっ…うふふっ…」と、
弄ぶかのように、何度も何度も、小人を跳ね飛ばす。
快楽と浮遊感の繰り返し、これが待たせた者への罰なのか。
罪悪感からくる感情と欲からそれを甘んじて受け入れ、
射精したくてもできない状況に酔いしれて…。
桃華のだ液でふやけるほどになって、それは止められた。
「プロデューサーちゃま…もう限界そうですわね」
助けてくれと…許してくれと…
身体が桃華に肉体も精神も染められて、それしか考えが湧いて来ない。
もうビーチボールの中も温まり、
蒸気がところどころで湧き立って、
温度の低い、湿度で蒸すサウナのようだ。
身体中の血液が巡り巡っており、射精しない事には収まらない。
そんな悶えた身体を見て…。
ほそりと桃華は憐れむように目を伏せて…。
ビーチボール越しに、スク水を押し当てた。
さっきまで太ももの布地とは違う、ビニール1枚越しの湿った布地。
水分によりみっちりそれは広げられており、
スク水は表面全部覆い尽くし、
桃華の強大な体重から逃れるために『ぐちゅっ』と横に広がった。
そして紺色の壁が目の前に広がった。
生きているかのように水分を含み満ち足りて、
桃華の体重移動だけで『ぐちゅり』とスク水の皺がビニールを震わせる。
現に、布の一枚越しに桃華の肉体がそこにあるのだ。
この小さな身体一片ではいくら居ても足りない幼い身体がそこにある。
新陳代謝が高い、温い身体がそこにある。
筋肉が未だ付かず、イカのようにぷっくりした腹がそこにある。
しかし、それがいずれも自分の大きさ以上で、
擦り付けられ体重をかけられたが最後、絶対に勝てる相手ではないだろう。
考えるだけで恐ろしい。
ビニール越しだから油断してたけど、
桃華はいつだってその身体でこちらを乗す事も出来るのだ。
水族館の巨大水槽の目の前に居るかのよう。
いや、まさにその通りで
桃華は温水プールの中にビーチボールを鎮め…。
いつの間にか水の音のごうごうとした音と、
桃華の心臓の鼓動が空間全てに鳴り響いていた。
気分はもう、潜水艦で深海にて
巨大生物に出会ってしまったかのような。
そんな巨大物恐怖症(メガロフォビア)を引き起こし…。
生き物と深く認識してしまったら正気を失ってしまうだろう。
けれども、桃華はその肉体をさらけ出した。
スク水を『くいっ』と引き伸ばし、
ほのかにピンクに照らされた乳首をビーチボールに押し当てた。
誰も居やしないのに、
巧妙に水面下で乳首を出し、ぶにゅっと当てる。
「これに…甘えてくださいまし」
自分より年下の、女性の、乳首がビニールに擦り付いた。
小さな身体では全体像が分からない、
巨乳かどうか、大人かどうかも分からない巨大な乳首。
それが慈悲としてぶにゅっと押し当て広がって…。
桃華の乳首だと頭が分かっていても、
大きさのあまりに子供が見る母親の乳首のように感じられ、
『巨大な物体への恐怖』が
『巨大な母体への求愛欲』に変わってしまうほど、
カタルシスを得るかのように一気に、身体に鳴り響いた。
「はい、どうぞ。お楽しみになって」
ビーチボールに響く桃華の声。
もはや胎動する子供に呼び掛けるようでいてくすぐったい。
それに…自分は甘えるように身体を重ねた。
ビニール越しの乳首の突起だ。
触っても柔らかくなく、
無機質の膜に擦り付けるしか出来はしない。
しかしなおそれでも触ればじんわり温かく…。
未熟な皮膚から発せられる熱は
新陳代謝が活発に行われている事を感じさせ、
差し出された乳首を…子供が頬張るかのように全身を擦り付けた。
当てるだけでもくにゅくにゅ動く、
小人の身体でも子供の身体の乳首くらいは動かせる。
だけど最終的には主導権は桃華にある。
あっ…んっと、くすぐったかったのか、身をよじり、
『ちゅんっちゅんっ』と、水滴を纏い乳首のポジションをすり合わせる。
けれども、桃華にとっては些細な動きでも
中の小人とっては何もかも違っていた。
ピンと誇張した乳首は熱を持ってビニールを突き上げる。
タコの吸盤のように、透明な壁いっぱいに乳首の穴が広がり…。
プルンとした乳首とビニールのズレで、振動するように小人に一撃を放った。
桃華の母性の一撃だ、一度喰らえば二度と元の身体には戻れない。
ビニール越しでもその柔らかさは実感できるほど、
弾力あるそれはビーチボールの逆側に小人を叩きつけ…。
快楽が脳に叩き込まれ、射精した。
まるで水滴のようにビーチボールに張り付いた小人の身体は、
表面張力で動く事もままならず…。
小人がそこに居ないのに
母性のままに身体を振り続ける桃華を遠目に見ながら、
だらりと水滴と共にビーチボールの底まで流されて、沈んで行く。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
しかし、話はそれでは終わらなかった。
射精してぐったりとした身体で幸福感に浸り、
桃華のだ液と共にまどろんでいた自分に待っていたものは…。
「プロデューサーさまが起きてこないなら…。
このまま全部空気を抜いてしまいますわよ?」
との、ビーチボールの圧縮宣言だった。
気付いた時には空間全てがしおれており、
全体の水滴、だ液が四方八方から飛び散るような…。
球型のドーム空間から、洞窟のような形状になっていた。
それを、カウントダウンしながら桃華が急かす。
けれども、もう時間切れだったようだ。
唇が空気口に触れ、す~っと吸われる。
それだけで、後方のビニールがキュッと吸われて空間が閉じた。
棒ジュースのようにちゅうちゅうと、空間が潰されて行く。
もちろん一目散に駆け出した!
遊びだと分かっているが、
取り残されたら何をされるか分からない。
最悪このビニールに包まれたまま夜も過ごす可能性もあり、
ぐしゃぐしゃになったビニールや、
水滴やだ液に足を取られながら、びしゃびしゃになるほど駆け抜けた。
けれども、やっと出口に辿り着いても…。
桃華はくちびるを解放してくれず、
辿ってきた道がベコベコと潰されるのをただみるだけ。
脱出先は櫻井桃華の口内、ただそれだけなのだというように。
真上を向けばニヤリとした小悪魔の目で
こちらを見つめる桃華の姿があり…急かした。
空気口、くちびるに触れたその中から舌が這い出し、
出口を舐めて…煽情的に這い回りこちらを…待っている…。
前方では、舌が待ち、
後方では、空間が圧縮されて潰されている。
もう…逃げられない。
けれども二の足を踏むこちらの反応にしびれを切らしたか、
桃華は…ビーチボールの皮を持ち上げて…吸い始めた。
だ液と共に、水滴と共に、
小人がそれに流されて口の中に入ってくることを期待するように。
「んふふっ…
すぐに来てくださいませ、プロデューサーちゃま」
母性の渦の中心に、桃華が居る。
呑まれたらどうなるのだろう、
どうなってしまうのだろうと思いながら…。
流されるままに桃華の温水プールへと飛び込んだ。