二番式<<蜘蛛>>・羅刹の巴
三番式<<蟷螂>>・夜叉の剣菱
九番式<<蜂>>・金翅の九曜
が織りなす薄口エロSSです。
薄味ですがBL要素を含みます。
つたない表現力ですが、お口に合う方がいらっしゃれば幸いです。
『蜘蛛の毒』
虫専用のドック。ここは鬼虫 二番式<<蜘蛛>>・羅刹の巴にとって仕事場であり我が家の様なものであった。
普段は研究員や技術職員でそれなりに人の出入りや動きがあるが、今日はがらんとして誰も居ない。
正確には
二番式<<蜘蛛>>・羅刹の巴
三番式<<蟷螂>>・夜叉の剣菱
九番式<<蜂>>・金翅の九曜
以外は、であるが。
そして、巴の前には意識を失い、蜘蛛の巣に貼り付けのように吊された剣菱と九曜の姿があった。
「まさか、こんなにうまくいくとはねぇ。にひひ」
巴の呟きに応えるものはいない……。
剣菱と九曜が全く同時に意識を取り戻したのは、毒に精通し覚醒時間を見事に調整できる巴の技術力のなせる業である。
目覚めた二人に巴が上機嫌で声をかける。
「はぁい。ふたりともお は よ う」
当然、挨拶を返す以前の問題である、九曜達にとってはもっと重要なことがある。
すなわち『こ の 状 況 で あ る』
「巴これはどういうことだ、説明を求める。それと拘束を解け」
「えぇ~無理」
「……実力を以て状況を脱する。電磁制御(エレキテル)!!」
特殊攻撃術、鬼虫のずば抜けた戦闘力を支える能力の一つ、九曜の場合は電流を操る電磁制御(エレキテル)がそれである。
巴は余裕の笑みを浮かべて九曜を見ている。
「電磁制御が発動しない……」
「そりゃぁ、一時的に封印してるからねぇ」
「そんなことが可能なのか……」
「アタシを誰だと思ってるのぉ、巴ちゃんに不可能はないのよ」
「相手が寝ててくれないと無理だけどねぇ、深いところいじるから」
そこまで来て、めんどくさそうな表情をしつつ発言のなかった剣菱が口を開く。
「まあ、俺も九曜も今特攻がつかえねぇってことはわかった……が」
次の瞬間には剣菱は隠し持っていた小刀で、自身を拘束していた糸を切り、拘束を解いていた。
「なんに実験なのかはしらねぇが、俺は遠慮させてもらうってことで。」
言いながらスタスタと出口に向かう剣菱。
「待て!! 小生の拘束も解いていけっ」
九曜の哀願は
「まあ……がんばってくれや」
届かなかった。
追いかけるでも、引き留めるでもなく、笑みを顔に貼り付け見送っている巴。
出口まで後数歩というところで剣菱の動きが止まった。ギギギと音を立てるように振り向き問う。
「なにを……しやがった……?」
「えぇ~? たぶんこうなるだろうなぁって思ってたからぁ、事前にこの部屋中にも毒を撒いておいたってわ・け」
パチンとウインクを決めながらである。
「かわいかねぇよ……くっ、こりゃあ詰んだ……か」
その場に倒れこみ休眠状態に入る剣菱。
倒れたからだをドックにあるベッドのひとつに横たえた。
部 屋 中 に も 撒 い た
つまりは
「剣菱、自分だけ撤退などしようとするからだ……くっ」
九曜にもばっちり効くわけである。
今にも意識を手放しそうな九曜の元へ巴が駆け寄る。
「二人ともまた寝ちゃったら面白くないなぁ、そぉだ」
九曜の顔に、巴のそれが近づき……。
「な、なにを……んんっ」
「んっ」
唇が重なる、そして九曜の口の中へ容赦なく巴の舌は侵入していく。
拘束をうけ、毒の影響もあり抵抗できずに唇を、舌を受け入れている九曜、ぼんやりをしていた視界が焦点を取り戻した。
長い接吻が終わり口を離す。
「ぷぁっ、どんな感じ?」
「あ、ああ。毒の影響はなくなった様だ」
「完全にはなくなってないわよ、口移しで投与したのは中和剤だし、それに」
「それに……」
「なんだ?」という言葉は続かなかった、先に九曜の体に効果がでたからである。
体が熱い、芯から激しく燃えるようで、それでいて燻るような感覚が湧き上がっていた。
(おかしい、思考が安定しない。それにこの感覚、初めての感覚だ……)
先ほどとは違った意味で安定しない意識の中で、妖艶な巴の声が響く
「さぁ九曜くん……楽しみましょう」
シュルシュルと巴は床に着物を脱ぎ落としながらまだ蜘蛛の巣に吊るされた九曜に近づくと、そっとその体を抱き、撫でる。
体同士が触れ合った瞬間、九曜は声を上げた。
「くぁ……と、ともえ。やめ……」
「あぁ、いいのよ九曜くん。アタシに身をゆだねなさい」
いいながら、器用に九曜のズボンを脱がせていく巴。
舌は首筋を這い、片手は背中や胸を這い、足を絡ませ刺激を与えていく、それは九曜をゆったりと確実に飲み込んでいく。
ついにズボンが落ち、九曜自身が外気に触れた。
巴は硬く反り返るそれを愛しそうに手で包み込むと、やさしくしかし大きく動かしていく。
「?! 駄目だっそれ以上は……」
「それ以上って……こういうこと?」
屈みこみながら、その口にはあまりにも大きな物を口に含んでいく。
「んっんっんっんっ」
「!!……!!……!!」
「ほぉ? ひもひいぃ?」
「!!……くぅ……!!
リズミカルに押し寄せる感覚に言葉の出ない九曜。そして。
「ぅあっ!!」
九曜が果てる瞬間、それを一気に奥まで口内に含む巴。
こくっこくっこくっこくっ……
小さな喉がなり、飲み下していく。
「……っ!! はぁはぁはぁはぁ……」
やがてすべてを体内に納めると、巴は口を離す。
「んふふっ、とぉってもいい顔よ……九曜くん」
ゆっくりと拘束を解き、剣菱の眠るベッドの方へ誘う。
まるで催眠術にかかったように、言われるままの九曜、そして……
「今度は……こっちに……」
横たわる剣菱に覆いかぶさるような体勢の巴。自ら秘所を広げるとすでに糸を引くほどに濡れていた。
熱に突き動かされるように、九曜は巴の中に挿入し腰を動かす。
「あっん!! あっあっ いいっ」
「ぁぁ……了解した。こうすればいいのだな」
「そうよぉ、九曜くん、あぁっ」
行為を続けながら巴は剣菱のそれも取り出し、刺激を加えていく。
「剣 菱く ん ぁ 起きてるんでしょ あん」
言われ、ゆっくりとその目が開き、巴を見やる。
「あっ んっ まだ……逃げたい?」
「いや……ここまできちまったてえなら据え膳てやつさね」
言いながら巴の下をするりと抜けると、前にひざ立ちになる剣菱。
「んじゃまぁ、よろしく頼むわ」
「よか った……んむぅ」
微笑みながらそれを口に含み頭を動かしていく、
「あむぅ んっんっ ぁん んぅ」
「ああ……いいぜ、巴」
一心不乱に腰を動かす九曜、決して大きくなく巧みに腰を動かす剣菱、二人の間で口を腰を動かす巴。
シンクロしている様に、しかしまったくバラバラでもある様に体を重ね、上り詰めていく三人。
ふと剣菱は九曜の朱に染まった頬、どこか朦朧とした赤い瞳に吸い寄せられる感覚を覚えた。
「九曜お前……かわいいな。ん……」
「んぅ……」
自然と唇を合わせていた。そこには理由も理性もない、ただ深い深い愛情があった。
「んぅ……ん……ちゅ……んん」
「はむ……ちゅ……ん……」
お互いの舌に舌を這わせ、唾液を交換する剣菱と九曜。
限界が近づいていく
「ぅぁ……ぼく……もう……ィっく」
「こっちも……そろそろだ」
「最後 は ぁ み んなで ね……!!
瞬間全員の目の前で火花がはじけた。
自身の体を染める暖かな感覚の中で巴はつぶやく。
「愛してる……"み ん な"」
今ドックは日常を取り戻している、スタッフは忙しげに走り回り、声が飛び交っている。
ただ一人、九曜の姿はその片隅にあって膝を抱えている。
「小生は……小生は……小生は……小生は……小生は……」
うわごとのように繰り返す九曜を見る剣菱と巴。
「相変わらず面倒くせぇ性格だねぇ、割り切っちまえば楽だってのに……」
「まぁ、そこも九曜くんのいいところよねぇ」
言いながら鈴を鳴らしつつ九曜の元へ駆けていく。
「にひひっ九曜くんっ」
後ろから抱きつと、九曜の耳をアマガミする。
「や、やめろ!! くっ」
「今度は"みんな"で楽しみましょぅ」
(そう、みんな……必ず見つけ出してみせるから……)