※この作品はR-18です。

極夜白染   作:棒笹

15 / 22
第15話 奈落の壁にすがるもの

モーター音がかなり高速になったあたりで、ようやく「オス」から喘ぎ声が漏れ始めた。

 

未だ「メス」に支配されることに抵抗のあるルシアを除き、アイラとリーフはその喘ぎ声が徐々に大きくなっている。

 

「動きが・・・どんどん激しくなっていく・・・!」

 

「メス」のピストンの速さが加速度的に増加しているのを見たアイラが声を上げた。

 

意識海が、再び快楽に蝕まれていくのを感じる。

 

視界に薄っすらと霧がかかる。

 

その霧は、たちまち濃くなっていく。

 

「頭・・・キラキラして・・・何も考えられなくなっていくわ・・・。」

 

「私の意識海が・・・気持ちよさに覆われていく・・・」

 

アイラの身体が再び痙攣を始めた。

 

小刻みにアイラは全身を震わせ、止まっていた母乳が溢れ出す。

 

ペニスがどんどん膨れ上がっていくのを感じる。

 

「もう・・・射精させる気なのかしら・・・?」

 

うつろな目をしながら、アイラがペニスの方を見る。

 

「メス」の腟内から時折顔を見せるアイラのペニスは、今までにないほど循環液が集まって真っ赤になっていた。

 

「ああ・・・私に、決めさせてはくれないのね・・・。」

 

もうすぐ射精させられる。

 

そのことを受け入れたアイラは、意識海のリミッターを外した。

 

せき止めていた快楽が、一気に意識海に流れ込んでくる。

 

アイラの視界が、もう何も見えないほど真っ白になってしまう。

 

「・・・これが、墜ちるっていう感覚なのかしらね・・?」

 

真っ白に侵される意識海と、どんどん膨れ上がるペニスの感覚でアイラはもう何も考えることができない。

 

アイラがやらなければならないことは、ただ一つだった。

 

「・・・好きなだけ、私のザーメンを持っていくといいわ・・・!」

 

あと1ストロークで射精、そうアイラが思った瞬間、「メス」の腰が止まった。

 

最高の快楽まで、あとたった1回だけである。

 

アイラは無我夢中で腰を動かし、なんとかして射精にいたろうともがく。

 

しかしながら、どれだけアイラが暴れようと、それに合わせて「メス」の腰が動くためにペニスは腟内を全く動かない。

 

「・・・ねぇ!動かしてよ!ほしいんでしょ!私のザーメン!!」

 

射精したいのに、それがもうすぐそこにあるのにできない苦しさに、アイラはついに叫び声を上げた。

 

「好きなだけ搾り取っていいから・・・搾り取りすぎてカラカラになっちゃってもいいから・・・!」

 

なんとかして「メス」に腰を動かしてもらおうと、いや、「メス」を“演じている”キカイイッカクに搾精してもらおうと、アイラは叫び続ける。

 

空中庭園の構造体としての矜持が、アイラの中で崩れていく。

 

「搾精されたいの・・・!あなたのせいで私が死んじゃっても・・・いいからぁ!!」

 

アイラの意識海は、ほとんどキカイイッカクに屈していた。

 

それを認識したキカイイッカクは、仕上げに取り掛かることにした。

 

次の瞬間、アイラのペニスは凄まじい勢いで「メス」の腟内に飲み込まれていった。

 

それは今までよりも桁違いに深く強力で、アイラの陰嚢の形状が大きく歪んでいく。

 

今度こそ射精できる、そう思ったアイラであったが、「メス」が陰嚢を強く圧迫するために精液が移動できず、射精に至ることができなかった。

 

「メス」の腰は非常に高速で動き、そのたびにアイラの陰嚢に腰が叩きつけられる。

 

意識海の中ではとっくに射精を迎えるほどの快楽が蓄積しているのに、それを発散するどころかさらに蓄積されていく。

 

あまりに強力な快楽に、アイラはもはや声すら出せなくなっていった。

 

今のアイラには、口をパクパクと動かし、身体を痙攣させ続けることしかできない。

 

焼ききれそうなアイラの真っ白だった意識海の中心に、黒い点のようなものが見えだした。

 

その黒い点は、「メス」がアイラのペニスをしごくほどに大きくなっていく。

 

快楽に覆い尽くされたアイラの意識海は、今、それ以上に強大な存在に支配されようとしている。

 

それは、もしかすると“アイラ”という存在そのものを消去してしまうものかもしれない。

 

しかしながら、アイラはそれに怯えることはなかった。

 

黒い点の正体がなにかわかっているからだ。

 

[これが・・・墜ちるということなのね・・・]

 

アイラの中で、自身の所属が書き換えられていくのを感じた。

 

空中庭園という文字が黒く塗りつぶされていく。

 

あれだけ大好きだった指揮官の顔が、黒い霧でわからなくなっていく。

 

そして、新しい文字がゆっくりとアイラに刻み込まれていった。

 

「キカイイッカクの・・・ザーメンタンク・・・」

 

「ザーメンタンク・・・!!!!!」

 

「それ」をアイラが理解した瞬間、「メス」の腰はアイラのペニスを根本まで飲み込んだところで静止した。

 

“射精せよ”という合図だ。

 

アイラはそれに答えるように、溜め込んでいた快楽をすべて発散する準備をした。

 

身体中に力を込める。

 

そして、それを発散するように体を大きくのけぞらせるような仕草とともに、

 

「・・・出るわ!たっぷり焦らされてとっても濃縮された私の特濃ザーメン、好きなだけ搾り取りなさい!!!」

 

そう大声をあげ、凄まじい勢いで射精を開始した。

 

「ふうううううううううううう!!!!!」

 

身体の能力を限界まで使い、アイラは精液を送り込む。

 

そのあまりの勢いに、取り込みきれなかった精液が「メス」の女性器から吹き出す。

 

しかし、アイラはお構いなしに射精をし続ける。

 

長い間射精を我慢し、快楽に蝕まれ続けたアイラにとって、その程度の事は気に留める必要はなかった。

 

「ザーメンぴゅっぴゅするの・・・止まらないわ・・・!!」

 

どれだけアイラが射精をしても、その視界は白いままだった。

 

蓄積し続けた快楽は、アイラが簡単に射精を終えられるほどのものではなかったようだ。

 

びゅー、びゅー、びゅるるる・・・・

 

びゅー、びゅー、びゅるるる・・・・

 

アイラがひたすらに射精し続ける音が響き続ける。

 

先程までのアイラなら、とうに疲弊してしまっていただろう。

 

キカイイッカクから送り込まれた液体がどんどんアイラの体内で処理され、エネルギーを補い続ける。

 

吐き出した精液の量よりも遥かに大量の液体が消費され、みるみるうちにアイラの腹部はもとに戻っていった。

 

腹部はもとに戻っても、射精の勢いはまだ弱まらなかった。

 

「エネルギー不足になっちゃう・・・でも、お射精止められない・・・!」

 

「本当に、死んじゃう・・・!?」

 

アイラに「死」の恐怖が訪れる。

 

それは、機体のしての死か、「空中庭園の構造体」としての死か。

 

いずれにせよ、このままでは意識海は機能を停止し、“アイラ・極彩”はその機体を残して消失する。

 

ようやく視界がもとに戻り始めたとき、真っ先にアイラの目に映ったのは指揮官だった。

 

忘れかけていた指揮官の言葉が蘇る。

 

『さっきの言葉、覚えてるから・・・楽しんできて・・・』

 

「・・・何やってるのよ、わたし・・・。」

 

「指揮官のことを忘れちゃったせいで、もう少しで、キカイイッカクのザーメンタンクになっちゃいそうじゃないの・・・」

 

「・・・指揮官、起きて・・・!」

 

「このままじゃ、私・・・あなたのそばに戻れなくなっちゃうわ・・・!」

 

 

隣の区画でキカイイッカクのザーメンタンクに堕とされつつあるアイラ、リーフ。

 

唯一まだキカイイッカクの標的となっていないルシアは、自らのペニスから与えられる快楽に身を捩りつつ、彼女たちの様子を伺っていた。

 

「・・・このままでは、いずれ私も・・・。」

 

「・・・なんとしても、主導権を握られてはなりません・・・!」

 

ルシアはペニスからの感覚を遮断しようと試みた。

 

快楽を伝える器官との接続を遮断すれば、快楽に呑まれるリスクが減ると期待したからだ。

 

意識海を通し、ペニスの神経回路にアクセスする。

 

「ここを遮断すれば・・・!」

 

その時、ルシアの頭部になにかが絡みついた。

 

「!?」

 

ルシアは驚き、目を動かして物体を視認しようとした。

 

しかし、いくら目を動かしても物体の正体はつかめなかった。

 

「一体なにが・・・!?」

 

混乱するルシア。

 

次の瞬間、彼女はその正体を理解した。

 

「意識海に偏差が・・?」

 

「・・・まさか、逆元装置に!?」

 

ルシアの推測は正解だった。

 

ルシアの逆元装置には、今、キカイイッカクの触手が絡みついている。

 

触手は微弱ながらも電流を逆元装置に通電させている。

 

電流はなにかの目的を持っているかのように多彩な変化をしながらルシアの逆元装置を襲っている。

 

「・・・ペニスにアクセスできない!」

 

一時的に、ペニスの支配権がキカイイッカクにわたってしまった。

 

「これでは、神経回路が・・・!」

 

そして次の瞬間、ルシアの全身に電流が走った。

 

「~~~~~~~っ!!!!」

 

ルシアは身体を激しく動かして電流に抵抗しようと必死になる。

 

しかし、電流は次々と波のようにルシアを襲う。

 

「ペニスが・・・・おかしい・・!!」

 

「感度の設定が・・・書き換えられて・・・!?」

 

キカイイッカクは、ルシアのペニスの神経回路にハッキングを試みた。

 

その結果、抵抗を続けるルシアを屈服させるための新たな手法を実行した。

 

それは、ルシアのペニスの感度を操作することだった。

 

今、ルシアのペニスの感度はもとの設定の50倍になっている。

 

「指揮官・・・このままでは、私も・・・」

 

アイラと同様に、ルシアの意識海もキカイイッカクにより黒く侵食され始めた。

 

みるみるうちに、ルシアは快楽に支配されていった。

 

「・・・もう、抵抗する気力も残っていない・・・」

 

「指揮官・・・助けて・・・・!」

 

指揮官に救援シグナルを送る。

 

それが、ルシアができる最後の抵抗だった。

 

救援シグナルの送信が完了すると、ルシアは「メス」の腰を睨みつけてこういった。

 

「もう、我慢できません!!たくさんザーメンを出しますから、どうか私をあなたのザーメンタンクにしてください!!!!」

 

それからまもなく、ルシアは射精に導かれた。

 

一方的に精液を抜かれる快楽に、さらに心が蝕まれていく。

 

[・・・ごめんなさい、指揮官・・・。]

 

その一言は、声にならなかった。

 

 

しばらくして、機械音声が響いた。

 

「構造体“ルシア・黎明”。 第6回射精完了。残り搾精量:推定不能。」

 

「構造体“リーフ・流光”。 第6回射精完了。残り搾精量:推定不能。」

 

「構造体“アイラ・極彩”。 第5回射精完了。残り搾精量:推定不能。」

 

「パラメータ書き換えプロセスを実行。」

 

「構造体“ルシア・黎明”、“リーフ・流光”、“アイラ・極彩”のパラメータを変更します。」

 

「変更後パラメータは次の通りです。」

 

「構造体“ルシア・黎明”を1号ザーメンタンク”ルシア”に変更します。」

 

「構造体“リーフ・流光”を2号ザーメンタンク”リーフ”に変更します。」

 

「構造体“アイラ・極彩”を3号ザーメンタンク”アイラ”に変更します。」

 

「これより、意識海の操作・書き換え権限所得後、パラメータ変更を実行します。」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。