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注意点
オリキャラ(名無し男)との絡みになります。
名無し男の赤蛮奇の呼び方と、地の文での表記が最初以外蛮奇呼びになっています。ご了承下さい。
「○○、その、しない?」
時は深夜に届こうかと言う時刻。一つの布団で共に寝そべる恋人、赤蛮奇が恥ずかしげにそう問い掛けてきた。この状況と彼女の照れた様子から考えるに、恐らく夜のお誘いなのだろう。
「しないって、何を?」
そう分かってはいるが、一応聞いてみる。決して意地悪などではない。
「もう、分かってるでしょ。……エッチしない?」
つい、やっぱり、と口から出てしまいそうになったが、なんとかそれを飲み込んだ。
「ん、いいよ、しようか。蛮奇から誘って来るのは少し久しぶりだね」
はっきりとは覚えていないが、向こうから誘って来たのは四回ほど前だった気がする。 まあ、自分から言おうが彼女から言おうが、お互いに断ったことが無いのでどちらからというのにあまり意味は無いのだが。
「そういえばそうかも。今日は何だかしたいなって」
蛮奇はそう言いながら体を起こして、早速衣服を脱ぎ始める。
恋人が自ら脱衣していく様を、しばらく寝転んだままじっと見つめる。……うん、これはいいものだ。だが、「見てないで○○も脱ぐ!」と怒られてしまったので、自分も体を起こして服を脱いでいく。
自分の方は元々薄い肌着に下着一枚だったのであっという間に脱ぎ終わり、布団に胡坐をかいて再び恋人の様子に観察する。ショーツをするするとよどみなく脱いでいくのを見ていると、斜に構えがちなこの子がここまで自分に心を許してくれているんだなと、少し感動してしまった。
程なくして蛮奇も裸になると、胡坐をかいていた自分に近づいて来た。そして、しなだれかかるようにこちらに体を預け、肩に手を置いて向かい合う。
「……ん、ちゅ……」
そのまま手を背中に回され、柔らかな唇を重ねられる。
体も抱き着くように密着させている為、蛮奇の手ごろに実った双丘がこちらの胸板に押し付けられる。
その柔らかな感触に意識がそちらへ向いてしまいそうになるが、今は彼女との口付けに集中しなければ失礼と思い、その欲を振り払う。
始めは唇を触れ合わせては離し、触れ合わせては離しを繰り返していたが、どんどんと触れている時間の方が長くなっていく。
そのうち自分も蛮奇の後頭部に手を回し、赤い髪を梳くように撫でながらキスを続けていく。
お互いに高め合うように口付けの激しさを増していき、唇を触れ合わせるだけでは飽きたらず舌も絡め合う。二人の口内から舌で粘液を絡ませる水音が聞こえ始めた頃、ある違和感に気が付いた。
いつの間にか、触れ合っていたはずの体同士は少し離れており、蛮奇は少し前のめり気味になってキスをしていた。つまり、自分と蛮奇との間に妙な隙間が有る。
「んっ……あ、○○のもう大きくなってるわよ」
「んぐっ……」
蛮奇は口付けを続けながら、先程まで背中に回していた右手でこちらの陰茎をさわさわと撫でる。
舌を絡め合うほどの激しいキスと、抱き付かれた際に押し付けられていた双丘の感触で大きくなり始めていた陰茎を、蛮奇の柔らかな手の刺激が襲う。それにより先程の隙間の疑問は頭から飛び、口から声が漏れてしまう。
「どう?気持ちいい?」
白く細い指で軽くしごいたり、やわやわと陰茎を揉まれる。また、陰嚢にも手を伸ばし、袋を撫でさすられる。
こちらの気持ち良いところをよく知っている的確な愛撫で陰茎を刺激され、それほど時間もかからずに完全に勃起してしまった。
しかし、陰茎が硬く大きくなったことを確認すると、愛撫を止めて再び口付けに力を入れ始める。気持ちよくなり始めたところで終わりが来てしまった手淫を残念に思っていると、急に陰茎が生暖かいものに包まれる。
「うっ!?」
予想外の刺激に思わず仰け反ってしまい、唇が離れる。そして、その原因である自身の股間を見ると、蛮奇の別の頭が陰茎を咥え込んでいた。どうやらこの為に隙間を空けていたようだ。
何をされたのか理解して顔を上げると、首の上の頭は悪戯っぽい笑みを浮かべ、再び熱烈な口付けを開始する。
その間も陰茎は口腔による奉仕を受けており、亀頭を柔らかな唇で噛まれ、カリを舌でなぞられる。更に頭全体でしごくように上下に動かされ、口内に満ちた唾液を掻き回す卑猥な水音が響く。
熱情の篭った激しいキスと、通常ならまず同時にされないであろう、同一人物からの陰茎への口での奉仕によって急速に射精欲を高められる。
この両方の攻めには長く耐えられそうにも無い、そう思うが早いか、あっという間に限界が迫ってきた。
「ぷはっ! 蛮奇っ!もうそろそろっ……」
「いいよ。口にいっぱい射精して」
唇を離しそのことを伝えると、陰茎を咥えていた頭が亀頭を力強く吸い上げる。それと同時に、上ではまるで押し付けるように強く唇を重ねられる。
「っ……!」
亀頭への強烈な刺激と熱烈な口付けにあっさり陥落し、陰茎を咥える頭の口内に思い切り射精する。
大量の白濁を吐き出された頭はそれを飲み下していき、尿道に残ったものも吸い上げると、最後に陰茎全体を一通り舐めてから口を離した。
陰茎を掃除されている間も舌を絡ませ続けていたが、陰茎に奉仕していた頭が口を離すのに合わせるように、蛮奇はそっと唇を離す。すると、お互いの唇を結ぶ銀色の橋がつうっと伸び、やがて切れた。
「っはぁっー……。駄目だ、これ持たない。でも、本当にそれどうなってるの? 俺の精液はどこに行ったの?」
まずは軽く深呼吸。その後、手をそれぞれ斜め後方に投げ出して体を仰け反らせ、感想と疑問をぶつける。股間にあった頭はいつの間にか消えていた。
「うーん、なんて言えばいいんだろうね。実際に精液を飲んでたのはこの頭じゃなくて他の頭だけど、ちゃんと味とか、飲んだっていう感覚はあるよ」
「不思議だなぁ……」
「さ、そんなことより続きしようよ。実は私、もう、ね」
すくっと立ち上がった蛮奇は両手で己の陰唇を開き、こちらに見せつける。
大きく開かれた花弁からはぽたぽたと滴が垂れ落ち、蜜が溢れているのがよく見える。愛液を漏らす膣穴はひくひくと蠢き、まるで己を満たす物を探しているようだ。
そんな淫靡な光景を見せつけられ、射精したばかりの陰茎に再び血が巡っていく。
「○○は今日は寝てていいわよ。私から誘ったからね、私がしてあげる」
「じゃあお言葉に甘えて」
そんな魅力的な提案を断る理由なんて何もない。後方に手を投げ出した体勢のまま更に体を後ろに倒し、そのまま布団に身を預ける。
蛮奇は片方の手をこちらの胸に突くと、もう片方の手で自らの性器を開いたまま、陰茎に近づけていく。そして、亀頭の先端に膣穴の入口を合わせ、一気に腰を落とした。
自身の体重を掛けた挿入は陰茎を最奥まで飲み込んでいき、亀頭が子宮口をコツンと叩く。
「ふぁぁぁっ! くっ、ふぁっ……」
「ぐっ……。 蛮奇、大丈夫か?」
「んっ……平気だけど、少し休ませて……一度に奥まではちょっときつかったかな……」
膣内を満たす潤滑油のお蔭か痛みは無いようだが、いきなり子宮口まで貫かれるのは刺激が強過ぎたようで、蛮奇は体を小刻みに震わせている。
とはいえ、こちらも膣壁を一気に擦り上げた際の快感は凄まじく、休憩を入れないとあっけなく射精してしまっていたかも知れない。
「無理しなくていいからな」
「……ありがと。でも、もう大丈夫。動くね……」
こちらの胸に両の手の平を突いて支えにし、腰を振り始める。
体勢は前のめりになっている為、眼前では彼女の双丘がふるふると揺れる。その柔らかな膨らみは腰が揺れる度にその動きに合わせ揺れ踊り、こちらの眼を楽しませてくれる。硬く尖った頂点の蕾、少し膨れた乳輪、汗ばんだ乳房に、目が釘付けになってしまう。
そうやって彼女の乳房を穴が空くほど見つめていると、蛮奇は腰を止めてしまった。
「何を夢中で見てるのよ……。私の胸なんか見ても面白くないでしょ。姫や影狼ならともかく……」
「いや、十分面白い。というか、あのお二人さんと比べたら駄目だ」
「……そうかもしれないけどさ。あーあ、二人共何食べたらああなるんだろ」
わかさぎ姫さんと影狼さんは、それはそれは恵まれた物を持っている。そんな二人とよく一緒に行動するからというのもあるのだろうが、やはり胸の大きさは気になるものらしい。
「大きさより、蛮奇のおっぱいだから俺は夢中になるんだ。だから気にしなくていい。それに、蛮奇のおっぱいは綺麗だ」
「はいはい、ありがと。……じゃあ、また動くからね」
冗談や慰めでは無く、本気でそう思っているのだが軽くいなされてしまう。
再び腰を動かし始めた蛮奇の体が揺れるが、先程とは違うところが一つあった。どうも胸を至近距離で見られないようにする為か、やや体を後ろに反らしているのだ。
ちらりと顔を見ると彼女はニヤリと笑ったので、恐らく故意にしているのだろう。そんな可愛らしい意地悪に、つい笑ってしまいそうになる。
「んっ、どうか、ふっ、した?」
「いや、何も」
蛮奇は陰茎を深く飲み込んだまま腰を前後に揺すったり、子宮口に押し付けたりしながら快楽を味わう。
腰が動く度に漏れる甘い声に耳を傾けながら、こちらも陰茎を締め付ける感覚に集中する。
長いストロークで粘液に溢れた陰茎が姿を現す度に愛液を掻き出し、再び飲み込まれていく。そして、陰茎が膣内を反り上げ、亀頭が子宮口を叩くその感覚に腰が震える。
再び蛮奇の顔へ目を移すと、その表情は快感に蕩けて赤く染まり、所々に汗が浮いていた。恋人が自分の陰茎で快楽を貪り、かつ快楽を与えてくれる様子は見ていて非常に心地良く、嬉しい心持になる。
しかし、自身の更なる快楽の為、そして恋人にもっと快楽に溺れて欲しくて、つい腰を突き上げてしまう。
「ちょっと、ひあっ、今日は、私が、んっ、するって」
蛮奇は喘ぎ混じりの抗議の声を上げるが、こちらの腰は止まらない。次第に蛮奇は突き上げに合わせるように、腰を上下に動かしていく。
お互いの動きが同調し、今までよりもぐっと快感が増す。ストロークはより長くなり、子宮口を一段と強く突き上げる。
「ふあっ、手、手繋いで! あぁっ、私っ、もうイクからっ」
絶頂を間近に迎えた蛮奇の手がこちらへ伸びてきて、手を繋ぐようにおねだりされてしまう。これに応えねば男がすたると、自分も手を伸ばして恋人繋ぎで応えてやる。
「俺も、もうすぐ、出そうだっ!」
「じゃあ、一緒、ふぁっ、一緒に、ねっ? あああぁっ! イクっ!」
亀頭が子宮口を叩くと同時に、蛮奇は大きく声を上げながら体を一際震わせ、自分も射精を開始する。陰茎から吐き出された精を子宮はごくごくと飲み干していき、その内部を白濁で染め上げていく。
しかし、それでも足りないと言わんばかりに蛮奇の膣内は陰茎をぎゅうぎゅうと締め付け、更なる精液を求めるように蠢く。こちらも陰茎の律動に合わせ何度も小さく腰を突き上げ、全ての精液を流し込んでいく。
やがて、長い射精を終え、全身から力が抜け始めた頃、急に目の前に何かが降ってきた。
「うおっ!」
咄嗟に繋いでいた手を離し、胸と両手でそれを抱える。
胸に落ちてきたそれは、先程まで自身の上で喘いでいた蛮奇の頭だった。その顔は絶頂に蕩けており、口からは少し涎が垂れていた。
「……おーい、蛮奇ー」
頬をぺちぺちと軽く叩く。すると、目に活力が戻り始めた。どうやら意識を取り戻したようだ。
「……あっ、ごめん。ちょっと気が飛んじゃって落ちちゃった」
「ナイスキャッチ俺」
「うん、そうだね。ありがと。じゃ、返してくれる?」
頭を失くした体がこちらに両手を伸ばしている。が、自分は左手で蛮奇の頭を抱えたまま右手で枕に手を伸ばす。
「何してるの? 眠たくなっちゃった?」
蛮奇はこちらの行動を不思議がっている。どうやら疲れて眠くなったと思われたようだ。
「違う違う。ちょっとね」
体を少し起こし、背中と敷布団の間に右手に掴んだ枕を入れる。
「……よし、これなら大丈夫そうだな」
暫く体を少し起こしたままの体勢を維持する。先程敷いた枕のお蔭で、腹筋に力を入れずとも体勢の維持は容易に出来た。
「……何やってるの?」
どうやら蛮奇は未だに一連の行動の意図が掴めていないようで、不思議そうに尋ねられる。
「んー? こうするの」
その疑問に答える為に蛮奇の頭を、頭を失くした体の方へ向ける。そして、両手で頭の額辺りを抱きかかえて位置を固定する。少し体を起こして抱えている為、その視線の先には蛮奇の汗ばんだ胸と、少し柔らかくなった陰茎を咥えこんだままの陰唇が。
「っ! ちょっと、何見せてるの……」
そう言う蛮奇の顔は見えない。だが、赤くなった耳を見れば、どういう表情をしているかは一目瞭然だ。
そして、己の痴態を見せつけられた為か、膣内がきゅっと締められた。
「でも、さっきより締め付け強くなったよ。お蔭でまた大きくなっちゃったし」
「う、本当に大きくなってる……」
「ね、これで一度やってみない?」
「えー……」
やはり自らの痴態を見ながらの行為には抵抗があるようで、明らかに乗り気ではない。
「お願い! 今日だけだから!」
「……本当貴方って変態……。……一回だけだからね」
頭を持ったまま頼み込むと、鏡要らずの羞恥プレイに文句を言いながらも乗ってくれた。
「えっ、本当に?」
「いいよ、そこまで言うなら。でも、一回だけ。じゃ、いくよ?」
そう言うと蛮奇の体が再び動きだし、腰を揺らす。
腰を上下に動かし、陰唇から陰茎が引き抜いては再び挿入する。動き自体はさっきと変わらないが、大きく異なるところもある。
それは、陰茎が姿を現す度に二人の性液が混ざり合った白濁が掻き出される点だ。
「……貴方、今日は結構出したね……」
「あ、そういえば蛮奇、中出しした時飛んでたんだったね」
自分が射精した際には意識していなかったが、陰唇から吐き出される量を改めて見ると、確かに多い気がする。
「この、自分のから、貴方のが出てくるのさ……凄い恥ずかしいんだけど……」
膣内に出された精液の量をまざまざと見せつけられているのが恥ずかしいようで、蛮奇は目線を反らそうとする。
だが、こちらがしっかりと抱えている為それは叶わない。それに、ここで目を離されては羞恥プレイの意味が無い。
「……いつもこんなの見られてたんだね……」
「絶景でしょ?」
「…えっ、あっ、その……うるさいっ。もう、さっさと出しちゃえ」
それを聞いて蛮奇はどんどん腰を動かすペースを速めていく。分かりやすい照れ隠しだが、ただ早くするだけでは無く、緩急をつけた長いストロークで陰茎を刺激し、こちらの射精を促す。
「んっ……ふっ……」
蛮奇はどうやら、己の体が淫らに踊る様を見て絶頂するなんて意地でもすまいと我慢しているようで、漏れる声も抑えるような声色になっている。
そうやって自らを律する蛮奇とは違い、こちらは既に限界が迫って来ていた。先程よりも強い締め付けと、相手を早く絶頂させようとする腰使いに、更にいやいやながらもきちんと付き合ってくれている心遣いに、自分の体と精神はとても素直に反応していた。
しかし、このままペースを握られまんまと自分だけ絶頂してしまうのは情けない。なのでなんとかして蛮奇も絶頂させてやりたいが、両手は頭を持っている為、蛮奇の肢体を愛撫することは叶わない。先程のようにこちらから突き上げようにも、自ら陰茎を動かせば恐らく先に射精してしまうだろう。
何かないか、と必死に探した末、自分はある物をかぷりと甘噛みした。
「っ、ひぁっ!、だめぇっ! 耳っ、噛んじゃっ!」
そう、抱えていた頭の耳を、だ。蛮奇は突然かつ予想外の刺激に意識をそちらに持っていかれ、我慢の糸が切れてしまったようだ。
彼女が必死に抑えていた声が解放され、一気に喘ぎ声が大きくなる。それを待っていたと言わんばかりに腰を思い切り突き上げ、一息に子宮口を貫く。
「ぐっ!」
「あぁ、ふあぁぁぁっ! イクぅぅぅ!」
自分の予想通り、突き上げると同時に射精してしまったが、蛮奇も絶頂を迎えたようだ。陰茎の律動に合わせて膣内は収縮を繰り返し、更に精液を絞っていく。本日三度目ではあったが、今までを越える量の精液を子宮へどくどくと流し込む。
「はぁ、はぁ、蛮奇……」
「ん、ふぁ、んっ、ちゅっ……」
揃って絶頂を迎えた後、その余韻に浸りながら蛮奇の頭をこちらに向け、唇を重ねて舌を絡め合う。
「凄いね……こんなに出されたの、初めてかも……」
腰の上の蛮奇の身体は、自らの下腹部をゆっくりと撫でる。その手つきは優しく、まるで胎内に宿った子を撫でるかのようだった。
「んっ……、うわ、こんなに溢れて……」
蛮奇は己の体の方へ再び向き直り、腰を上げて陰茎を引き抜く。すると、精液と愛液が混ざった液体が、陰唇からぼたぼたと零れ落ちていく。
そんな様子を二人並んで見るなんて、そうそうあることではない。
「蛮奇のが、それだけ良かったってことで」
「……なら、悪い気はしないかな」
そう言う蛮奇の顔は見えなかったが、その声はどこか嬉しそうに聞こえた。
「蛮奇、今日はどうだった?」
行為を終えた後、布団の中央に並んで座り体を休めていたが、どうしても気になったので今日の感想を聞いてみた。
「今日はどうだったって……。知りたいのは最後のあれでしょ?」
「まあ、うん。気持ち良かった?」
その質問に、蛮奇はうーとかあーとか、声にならない声を出している。どう答えたものか悩んでいるようだった。
「えーっと、悪くは無かった、かな。うん」
しかし、そっぽを向きながらではあるがこうしてきちんと答えてくれるあたり律儀だ。
「じゃあ、またやろっか」
「……まあ、時々ならね。……でも、次は私だからね?」
そう言いながらこちらを向いた蛮奇に詰め寄られる。眼が若干怖い。明らかに何かを企んでいる眼だ。
「つ、次?」
「貴方が見せながらやりたいって言ったから、それに付き合ってあげた。なら、次は私のしたいことをしてもらう番でもいいよね?」
ずいっと更に詰め寄られる。もう少しで鼻先がぶつかりそうな距離だ。にっこりと笑う蛮奇は可愛らしくもあり、同時に恐ろしいものを感じる。
「い、いいんじゃないかな」
「そう、なら決まりね」
「次は、私の頭を」
「九つ使って」
「○○を気持ちよく」
「してあげるからね」
「その時を」
「首を長くして」
「待ってるわ」
「じゃ、寝よっか」
いつの間にか自分を囲んでいた九つの頭が、時計回りに喋りだす。最後の言葉を飾ったのは自分の目と鼻の先にある、正面の頭だ。
「は、はい。……蛮奇さん、これ怖いんだけど」
「たまには恐ろしい妖怪だってとこ見せないと、○○に舐められちゃうからね」
顔を離して、くすくすと可笑しそうに笑う今の蛮奇は、恐ろしい妖怪にはとても見えなかった。