※ユエの呼び方が原作本名になっている他、名前の由来や経歴などにかなりの独自解釈orオリ設定が含まれています。
アレーティア・ガルディエ・ウェスペリティリオ・アヴァタール。
アヴァタールは父方の旧姓、ウェスペリティリオは母方の旧姓であり、ガルディエは王位を継承した者に与えられる称号のようなものである。
高貴な身分の者になると、当時の吸血鬼族では両家の姓を名乗る事が珍しくなかった。
先祖返りによって強大な力を得たのは12歳の時。
固有魔法”自動再生”と”魔力操作”を二つ同時に覚醒させたことで種族内の頂点に立てた。
幼くして玉座に腰を下ろした時の感動と興奮は、今でも彼女の胸の中に残っている。
だが――――――数年もしない内に幸福だった日々は終わりを告げた。
叔父ディンリードの策謀によって、同族から存在を危険視されたアレーティアは混乱し、有無を言わさず玉座から引き摺り下ろされた。
”自動再生”の力で殺すことが難しいと思われて、彼女は真・オルクス大迷宮の封印部屋に連れていかれ、力を封じる魔石と同化させられた状態で幽閉された。
それから約三百年の月日が流れ、彼女は封印部屋から助け出された。
同族がこの世にもう居ないこと、他の種族間で戦争が起こってること、この世界が滅びの危機に瀕していること……知れば知るほど頭が混乱する情報ばかり入ってきた。
そして……帰る場所も帰りを待つ家族もいないアレーティアは、どうやって生きていくのか?
彼女は助け出してくれた人にそれを訪ね、その人は同行していた一人の青年を指して言った。
彼……南雲ハジメとの出会いが、彼女にとって特別なものに変わったのはこの時だろう。
それからずっと彼の斜め後ろを、カルガモの雛のように付いて回ったのだ。
地上に出てから、大勢の人と巡り合ってからもアレーティアの視界には常に彼がいる。
彼から目を離すなんて考えられないと、病的なまでに彼に固執していた。
だから……約三百年ぶりの吸血行為によって、彼女の中で返り咲いたものがある。
種を次世代へと繋げようとする為に、動物に備わっている本能の一つ。
知性あるヒトの形をとった者達は、本番までにこれを解消する為、夜な夜な自らを慰める。
「……んっ、ふぅ…っ!はぁ、はぁ」
与えられた個室の中、窓も扉も閉め切ってアレーティアは自慰を繰り返している。
きっかけは寝る前に吸ったハジメの血……というよりも、ハジメの仕草に欲情していた。
(……いつもは逞しい背中……なのに…)
彼女に血を吸われて身悶えしている彼の姿は、直球で彼女の性欲を動かしたのだ。
熱のこもった吐息を吐き出し、まだ口の中に残っている血の味を唾液に絡めて舌で味わう。
左手は風属性の魔法の応用で、自分の声が周りに響かないよう楽にしている。
右手の人差し指と中指で毛の生えていない薄桃色の花弁の表面を擦る。
「んっ!んんぅっ……ぁっ…は、ぁん…!」
クチュクチュと花弁の奥から滲む愛液が水音を立てて、背中にゾクゾクとした感覚が走る。
蜜壺に挿入してもいないというのに、これほどまで感じやすくなっているのは何故か。
答えを考えるまでもない。自慰をしない期間があまりにも長かったからだ。
アレーティアの場合、肉体の成長が十代後半で止まっているのも理由の一つだった。
恋人と呼べるような相手と巡り合うことなく、初恋があったかどうかの記憶も定かではない。
ただ、王位を継いだ時から性的な知識への理解はしていたし、裏切られる以前にも彼女は良い相手と結ばれて世継ぎをと周囲から常々言われていた。
だがそういった行為を迎える前に囚われの身となったアレーティアは
頭の回転が良すぎるが故に、ハジメとの肉体関係を想像してしまう。
当然、余計なことに思考を割いていれば如何に万能の”魔力操作”といえど綻びが生じる。
ひょっとしたら自分の喘ぎ声が、壁一枚と狭い通路を隔てた先で寝てるハジメに聞かれてるかもしれない。
そう考えただけで心臓の鼓動は高鳴り、花弁を擦る指は激しさを増す。
(声…止まらないっ…!聞こえちゃ…ダメ…なのに…!ハジメ、ハジメぇ…っ!)
本当に聞かれていたら、彼はどんな反応をするのか?
血を吸われた時のように顔を赤くして興奮を隠そうとアタフタするのか。
それとも、はしたない女だとアレーティアを冷めた目で見下ろすのか。
或いは――――――理性で抑えられず、欲望のままに彼女を性的に貪り尽くすのか。
「あっ、んぁ…!はぁ…う、ぁ…っくぅ!も、ぅ…い、くっ!」
蜜壺から溢れる愛液が純白のシーツに斑模様を描いている。
色めく感情の昂りが限界に達し、アレーティアは我慢出来ずに口の中で溜まった唾液を飲み込む。
愛しい彼の味が舌を通じて細い喉を通り、胃の中で養分として分解され全身に巡る。
それは彼と体を重ねている感覚に等しく、開放的な気分と快楽が一気に押し寄せた。
「――――イクっ!…ふ、うぁあああぁぁぁ…ッ!」
ぷしゃぁと花弁から愛液が噴き出し、彼女は寝たままの状態で腰を浮かせて痙攣する。
自慰を始めてから絶頂までの数分間を、彼女は数時間経過したものと勘違いした。
「…ハァ、ハァ…んぁっ……あっ」
絶頂後の余韻で急な尿意を感じたアレーティアだが、流石にこんな所で催すのははしたないと思い、残っていた気力を振り絞って我慢する。
体は熱を帯びて汗をかき、下腹部から足下にかけては愛液で濡れていた。
何度も言うが、こんな事をするのも彼女にとっては約三百年ぶりなのだ。
「―――――――――はぁ~」
仰向けになって裸のまま汚れたベッドに身を預け、アレーティアは思考を回す。
自分のこれから、彼との関係、そして……
大迷宮で話を聞いてから周りとの接し方でなんとなく察していた。南雲ハジメという青年は、思っている以上に多くの女性から好意を向けられている可能性が高い…と。
そうすると動物なら必然的に起こりうるのが、番いを決める為の争いだ。
ヒトであってもそれは変わらず、好きな相手の為ならライバルを幾らでも貶める。
男女関係にヒトの醜さというものが如実に表れるのは、元々が原始的な面だからだろうか?
或いは動物とは違い、種の存続以外の…ヒトが作り上げた複雑なシステムの中で生きる為に必要な付加価値を加えてしまったからだろうか?
何にせよ、アレーティアにとってもハジメとの関係は絶対に譲れないものがある。
……
「……私に……出来ること……」
体力が戻ってきたアレーティアは裸のままベッドから起き上がって片づけを始める。
相変わらず左手は魔法で音を消したまま、右手と水属性の魔法を用いてベッドを掃除する。
頭の中で描いてる光景は、傍から見てあまりにも破綻した光景と言える。
けれど彼女はそれこそが彼にとって一番最良と言える結果を迎えられると思った。
今はまだ考えが纏まっていないし、何よりも彼を想う者達をよく知る必要がある。
だから考えを彼にはまだ言えず、ひょっとしたら土壇場で言う事になるかもしれない。
何よりも……彼女の考えに全員が賛同してくれるかは賭けになるだろう。
(でも…特別は一人じゃなくていい…)
どうして頭の中に
けれど、
いつか出すと言ってたのでこの際と思い切って投稿しましたR18版。
濡れ場だけでなく、各ヒロインの心情などを本編と似た形で挿む予定です。
タグのハーレムはかなり先の話なので基本的に1対1なのはご了承ください。
補足ですが主人公以外のサブキャラorオリキャラのシーンも予定はしています。
……とはいえ、いかんせん経験ではなく妄想で書いているので表現力が乏しいところ……官能小説用語表現辞典を買って勉強しようと思います。
感想、質問、ご指摘等お待ちしております。