近親相○モノ,鬱展開モノなので苦手な人はブラウザバック推奨です。
僕は今、とあるホテルの一室に備え付けてあるベッドで横になっている。目に優しいピンク色の壁に包まれ、情熱的な赤い色をしたベッド。服は着ておらず隣には女性がいる。
朝、会社に出勤すると同僚であり僕の彼女の「
「今晩、予定とか入っているの?」
突然の問いかけだったが特別な用事も無かった僕は「無いけど…」と返した。すると彼女は「そう、良かったわ」と言って顔を綻ばせた。
「じゃあ今日、仕事終わりに付き合ってちょうだい」
そう言って自分のデスクへと歩いて行った。
何かあっただろうかと思いながら僕も自分のデスクの前に腰かけた。その時、ふとカレンダーに目を向けて——
「……あっ」
理解した。今日は彼女と付き合って二年目になることを。
こんな大切な日を忘れているなんて……と自己嫌悪に陥りながら次の日の予定も確認してみる。仕事は休み、特に何か用事も無かったはずだ。
「(そう言えば彼女も明日は休みだったかな)」
そこまで考えを巡らせて、僕は今晩のことについて予想をした。恐らく今晩は僕か彼女の家で、交際二周年のお祝いに小さな飲み会を開くつもりなのだろうと。
「(その流れでもしかしたら……)」
更にその先の可能性まで考えると“にやけ”が止まらなかった。我ながら童貞感が丸出しで気色悪いなと思ってしまった。しかし、もしかすると齢24にしてようやく卒業式を執り行えるかもしれないと考えると——それも愛する彼女と致す事を考えれば致し方の無い事だろう。
時刻は午後の六時過ぎ、自家用車の中で彼女を待っていると助手席側の窓が静かにノックされた。——彼女だ。
「お待たせ、ごめんね」
優しい笑顔を湛えながら申し訳無さそうにそう言った彼女に「待ってないよ」と僕は言葉を返す。
これから彼女と一緒に過ごせることを考えれば一週間だって待てるし、ちゃんと来てくれただけで既に嬉し泣きしそうだった。
彼女がシートベルトを締めたことを確認して、ご機嫌アクセルをふかして車を走らせる。二人で楽しく談笑しながら、彼女のナビゲートに従って車を走らせること数分——僕は少し不思議に思い始めた。彼女の指示は僕の家とも彼女の家とも違う方向であり、行き先を尋ねても「内緒よ」と照れたような笑顔ではぐらかされる。そうして街の方を暫く行った先、「ここよ」と彼女は言って僕は驚いた。おしゃれな外観にピンクっぽい色でライトアップされた建物、その看板は『愛の花園』。——ラブホテルだった。
「この辺りで一番評価が高かったのよ、ここ。少し値段は高めだけど清潔感の高さやサービスの充実性が良いって。そういう目的でない人も十分に満足できたって、とても人気らしいの」
彼女がそう説明している間も僕は呆然としていた。流れでそうなることを期待していたとは言え、最初からそのつもりだった彼女がここまで積極的だったことが意外であり嬉しくもあり。何より調べて来ていたといういじらしさと愛おしさ。まだこれからだと言うのに分身は既に勃ってきた。
「さぁ、行きましょ」
僕と彼女、二人は車を降りて建物に入っていった。
オプション等は殆ど付けず、手早くチェックインを済ませて——と言うよりも彼女が既に予約をしていたらしく——一室に入る。
部屋に入ってすぐ、僕はシャワーを済ませる。その間にどうにかして分身の猛りを一度収めようと奮闘していたのだが、十分を超えた辺りでそれが不可能な事を悟って諦めた。
バスローブを羽織って、今度は彼女にシャワーを促した。「ありがとう」と言って彼女は僕が出て来たシャワー室に入っていく。
「……ふぅ」
一息ついて気持ちを落ち着ける。このままでは嬉しくて心臓が破裂してしまい赤いベッドが更に赤く染まってしまう。
と言うのも、僕にはこれまで恋人どころか女友達すらいたことが無いのだ。恋愛というのを創作物でだけ知っている僕が彼女と出会ったのは三年程前、就職活動で失敗続きだった僕はどうにか今の会社に就くことができた。そして配属された部署に彼女はいた。年は一つ上で、しかしいくつも年上のような母性溢れる雰囲気を纏って——。
病弱そうな少し青白い顔で、しかし優しい笑顔を浮かべる彼女。どこか寂しそうな眼をしている彼女。何故か既視感を覚えた僕は玉砕覚悟で近づきに行った。今になって思えば自分らしくない随分と張り切ったことをした自分であったが、その当時は兎にも角にも「今しか——彼女しかいない」と夢中だったのだ。否、今もそうであるが——。
彼女がシャワー室の扉を開ける音を聞き、さっと姿勢を正す。そんな僕の隣に彼女は腰かけた。心臓がバクバクと音を立てて暴れる。シャンプーの香りが漂い、全身の血液が一部へ集まっていく。それに伴って頭がボーっとしてくる。
そんな時間が何時間——にも思えたが実際は十分程度——続いた後、彼女は徐に口を開いて言葉を紡ぐ。
「——ここまで来ておいてなんだけど、私は君の願望に応えられないかもしれない」
世界中の時が止まった音がした。
暴れていた心臓が急に大人しくなる。言葉の意味が理解できず、彼女の顔を窺った。冗談でないことは確かであり、彼女の双眸には透き通る雫が浮かんでいた。そしてそれが頬を伝って零れ落ちていく。
「どういう……ことですか?」
喉を振り絞って声を発する。すると、彼女は涙ながらに答えてくれた。
行為を致すのが初めてでは無い事。それどころか子どもまでできた事。そして、それを機に中絶を要求された事。——彼の言葉に従ってしまった事。結局、その男には捨てられてしまった事。
「あれから暫く経って、踏ん切りが着いたつもりだった。……けど、今になって怖くなって……。また捨てられたら……子どもの命を認めてもらえなかったら。……そもそも、私に愛してもらえる資格なんてあるのかなって……」
そう言って俯く彼女。
「…………。」
そんな彼女を僕は抱きしめた。何故か感じる懐かしい香りに包まれて答える。
「僕は……、あなたとの子どもが欲しい。……それと、愛されることに資格なんて必要ないよ。……仮に、そんなものが必要なら——僕があげるから」
気が付くと僕も泣いていた。
それから、どちらからともなく口付けを交わして、僕は彼女をベッドに押し倒した。
「ん……ふぅ、……あっ。んっ……」
そうして彼女の胸を揉む。豊かに育った柔らかい果実をこねて、弄ぶ。色っぽい彼女の声に劣情を催しながら、優しく——いやらしく——。暫くの間揉み続け、先端の突起を二本の指で摘まむ。
「んっ、ああぁっ!」
彼女の身体が激しく反応し、淡い桃色の先端から白濁の液体が飛び出した。
「っ!」
——母乳だ。
少し驚いた顔をした僕に彼女は悲しそうな表情で「幻滅した?」と訊ねる。それに対して僕は黙って彼女の突起をしゃぶった。
「あぁっ、ん……」
口に含んで舌で転がし、甘噛みする。僕の唾液と彼女の母乳でベトベトになった乳房から口を離して、僕は答えた。
「とても、興奮します。そんな僕に……幻滅しましたか?」
彼女は首を横に振る。とても嬉しそうな笑顔であった。
「んぁっ……ん。……はぁ、あっ……あぁ」
再び手を動かし艶やかな嬌声を浴びる。
嬉しくなった僕は反対側の果実も口に含み、同じように責める。いやらしく——優しく、そして激しく。その間も手の動きを休めることは無く、絞り上げるような手つきで白濁の粘液を吸い出す。一度乳房から口を離し、両方の膨らみを寄せて二つの突起を同時に吸い付いて歯で乳首を押さえつつ、一際強く吸い上げた。
「ふぁあっ、……だめ。も……いっ、くぅう」
すると彼女の身体が大きく仰け反った後、ビクビクと震えた。さながら、船に釣り上げられてすぐの魚のようであり、その艶めかしさといったら人魚が裸足で逃げ出すであろう程だった。
暫く絶頂の余韻に浸り、落ち着いてきた頃。彼女は僕を抱きしめて「来て」とだけ言ってくれた。
慣れない手つきではあったが、焦らずスピーディにゴムを装着すると、彼女に導かれながらも割れ目に男根を押し当てる。
「んっ、ああぁぁぁあっ!」
そのまま、ゆっくりと彼女の中へ突き入れる。柔らかい肉襞が暖かく包み込み、まるで搾り取るかのような動きを始める。ゴムを挟んでいても感じるその刺激は、経験の無い僕には激し過ぎて——
「んあぁぁっ。くぅう……」
咄嗟に動きを止めてしまう。あのままでは挿れただけで白い欲望を吐き出していたことだっただろう。いくら童貞とは言え、そのような失態は一生ものの傷だ。理性的に欲望を抑えつけ耐え忍ぶ。
挿入して数分、刺激に慣れてきて再び抽送を開始する。蜜口から愛液を溢しながら、僕は抜き差しを繰り返す。
「あっ、ふぅっ……ん、はぁっ、あっ。あんっ」
奥を。入口を。襞壁を。擦り上げるように挿れては、カリ首で引っ搔くように抜き出す。決して激しくはせず、一定のテンポでチンポを動かす。角度や深さ、擦る場所を変えながら彼女の膣を責め立てる。
「あぁっ……ん、ふあぁ、あぁぁ!」
擦る速度を段々と上げつつ、しかし決して動きを浅くしない。抜き差しの度に揺れる乳房を掴み、優しく搾り取るように揉みしだく。すると手の動きに合わせて、その先端から母の証が噴き出す。
僕は腰の動きを保ったまま、たわわな果実に吸い付く。
「あっ。だめっ、……おかしくなるっ。上も下も同時なんてっ」
彼女は悶えつつ僕の頭を胸から引き離そうとする。しかし、そんな抵抗を無視して甘い香りのする粘液を口に含む。
「ん、はぶぅぅっ」
そして、彼女に口付けをする。口に含んだ母乳を彼女に口移しして、
「どう? おいしい?」
と訊ねる。彼女はゆっくりと嚥下し何度も頷きながら「美味しい」と答える。
「君の味もするから……、んっ。……美味しく感じるの」
そんな言葉を聞いて僕は堪らなくなった。力強く彼女を抱きしめて、彼女に想いを乗せた口付けを交わす。何度でも、何時間でも。
腰を動かす速度を上げていく。射精感がすぐそこまで近づいているのだ。
「はぁっ。梦っ、射精すよっ! 膣内にっ!」
「うんっ、……んはあっ! 射精してぇ。わたっ、しを……孕ませて! ゴムを突き破るくらい、っ激しく……。濃厚な精液をっ、んっ、わたしにちょうだい!」
二人で抱き合い、思いの丈をぶつけるように腰を打ち付ける。肉棒の脈動が激しくなり、遂に白濁の液体が彼女の膣内へと解き放たれる。
「でっ、射精るぅっ!」
「いっっ、くぅぅぅうううううっ!」
これまで溜めていたものが一斉に放たれて、ゴムから溢れ出していく。全てを出し切った達成感と、射精後の虚脱感、——そして溢れんばかりの幸福感に満たされる。魂まで放出したかのような凄まじい射精は、本当にゴムを突き破ってしまったのではないかと思えるほどに勢いが激しかった。
「…………ありがとう」
彼女のそんな声が聞こえたような気がした後、僕は気を失うように眠りへ落ちた。
◇ ◇ ◇ ◇
目を開けると、僕は白い天井の下——赤黒くなった布団の中で横になっていた。
「(あぁ、そうか……)」
それと同時に、あり得もしない夢を見ていたことに気が付いた。
自分はもう何年もこうして治らない病で床に伏している。——母親譲りの病で。
「ごほっ、げほっ」
母親は、——“梦”は死んだ。凡そ十年前に父親が浮気をして家を出て、それから二年もしない内に自分と同じ病で。元々身体が丈夫ではなかったが、家のしきたりで嫁がされては無理矢理に母となることを強いられ、それを機に体調が悪化した。
「(そう言えば、父さんが浮気したのもお祖父ちゃんが亡くなってからだったかな……)」
互いの家庭事情で結婚していた両親は、母方の祖父が亡くなってから関係が悪くなり——と言うよりも父親が倦厭していただけだったが——中学生くらいだった自分を置いて父親は外へ出るようになった。
そこからジェットコースター式に不幸が続き、母親が亡くなってから暫くして自分も同じ病に侵されている。
「(それにしても、自分の母親と恋人になる夢を見るなんて……)」
ここ数年で母親以外の女性を思い浮かべる機会が無かったから仕方ないか、と納得すると僕は目を閉じる。
「(いや。看護婦さんとは何度も遇ってるだろ)」
自分にツッコミを入れて、咳を数回して呼吸を落ち着ける。
「…………」
段々と心臓の鼓動が弱まっていく。死が——確実に近づいている。
「(あの夢は、……最期の生殖本能だったのかな)」
その相手が母親というのはどうかと思うが、と付け加える。すると、ふと暫く前に二度と聞く事の出来なくなった声が聞こえた気がした。——「ありがとう」と。
その時、夢の最後の光景が思い浮かんだ。
「(死ぬ前くらい、……夢に浸っていても良いよな)」
——そして、僕は梦にキスした。
語彙力と喘ぎ声のバリエーションが少なすぎたのが悩みの種でした。
前作よりはぶっ飛んだ内容ではないので読み易いのではないでしょうか(当社比)。