もともとミカを書きたいなと思っていて、最初は本編ルートに沿った救済イチャラブで考えていたのですが、イチャラブはヒナ委員長でガッツリ書いてしまったので。結果、なぜか曇らせになりました。どうして……。
「先生を! 返せ!」
薄暗い聖堂を、聖園ミカはひた走る。愛銃のランチェスターを横薙ぎに構えて、ようやく見つけた目標を追う。
「とまれ! アリウススクワッド!」
「くそ、化け物め!」
アリウススクワッドのリーダーが弾丸をばらまく。
「とまれ聖園ミカ! とまれぇぇぇ!」
苦し紛れの照準を、ミカは速度だけで上回っていく。旋回半径をかいくぐり、スカートをなびかせて蹴りを放つ。
「ごはぁ!」
サオリが交通事故みたいな勢いで吹っ飛んでいく。
「サオリ! くそっ――!!」
「邪魔」
またアリウスの――名前も思い出せない女を、機関銃で撃ち倒す。
弱い。弱い。弱すぎる。
「あわわ……やめ……やめてくださぃぃ!」
アリウスの誰かが名前を呼ぶ。恨みにかられて突撃してくる。
「だまって」
最後に、大きなリュックの女に弾丸を叩き込むと、地下聖堂はようやく静かになった。
あれほど手こずった追跡の、終わりはほんの一瞬だった。
「ああ、よわい。よわいなぁ。……私、こんな弱い札に賭けてたなんて本当、バカみたい」
まあ、いいや。ミカは思う。おかげでこうして、勝てたのだから。
「……先生」
聖堂の奥へ向かう。崩れかけたステンドグラスの下に、ひとりの男性が倒れている。
スラックスにワイシャツ姿の先生は、戦闘の余波で気絶していた。
「おまたせ、先生。ごめんね、助けが遅くなって」
それまでの暴虐が嘘のように、ミカは男にやさしく触れる。顔を赤らめて手を伸ばし、うれしそうに近づいていく。
「まて、聖園、ミカ……」
だが、まだその逢瀬を邪魔する者がいる。
「たのむ、話を聞いてくれ……」
かろうじて立ち上がったサオリが言った。
「私たちは……決して先生をさらったわけじゃない。むしろ彼にしたがっていたんだ……アツコを、救うために……」
「…………」
「先生の目的はアツコを救出し、マダムの陰謀を防ぐことだ。……お前のこの行為は、決して先生の助けにならない……」
「……………………」
「だからたのむ、ミカ! 協力して――」
「ぅるっさぃなぁぁぁぁ!!!」
振り向きざまにランチェスターを一斉掃射。
邪魔な女が弾丸と踊る。
「あのね、そういうのは、もういいの。アリウスだの、マダムだの。……ゲヘナだの。そんなの全部、私にはもういらないの」
ランチェスターを――ヘイローの次に大切な愛銃を捨てる。
「なに? アツコって? 誰その女? 先生が救おうとしてってなに?」
気絶した男を抱き上げる。
「先生が救ってくれるのは私。……私だけでいいの……ふふふ、ふふふふふ」
平均的な成人男性を、しかしミカは簡単に持ち上げる。騎士が姫君にするように、横抱きにして手中に納める。
埃にまみれた疲れた顔が、小さな寝息を立てている。
「先生、やっとつかまえた。もう絶対に、離さないから……」
……DEFEAT……DEFEAT……DEFEAT……DEFEAT
足元に落ちていた端末――『シッテムの箱』に『失敗』の文字が踊っている。
…………DEFEAT
…………battle time66:66???
…………restart???%&%$FT'U&R&FUP)#"
端末を拾い上げて、そっと電源をオフにする。
「おかえりなさい、私の大事な、王子様……」
そしてミカは先生とともに、バッドエンドへ向けて、歩いていった。
――――――
数時間後、ゲマトリアの『淑女』ベアトリーチェは上位存在にシフト。
「色彩」との最終戦争を開始した。
――――――
先生が目を覚ますと、そこは知らない部屋だった。
「……ここは」
品のいいベッドの上に、自分ひとりが寝かされている。白を基調とした洒落た部屋は甘い匂いに満ちていて、女性の寝室のようだった。
「えっと、……だれかいませんかー?」
呼びかけると、隣の部屋がバタバタと騒がしくなって、
「先生!? わっ! よかった、目が覚めたんだ!」
寝室の扉が開いて、見知った生徒――聖園ミカが入ってくる。
「ミカ? あれ、私はどうして……痛っ!」
「先生! 動いちゃだめ。まだ治療したばっかりだから」
ミカが心配そうに体を抑える。そこは絆創膏だらけだった。
「ええっと、いったい、なにがあったんだい?」
「なにって、先生、覚えてないの?」
うなずく。怪我のせいか、記憶はひどく曖昧だった。
「たしか、なにか大きな事件が起きたのは覚えてるけど……痛っ!」
「あ、先生、いいの。無理に思い出さないで」
ミカが心配そうに、先生の傷ついた手を握る。
「もう大丈夫。全部終わったから」
「えっと、ミカが、助けてくれたの?」
先生は言った。それは今の状態を簡単にとらえた、確認のような問いかけだった。
「~~~~っ!」
しかしその簡単な言葉に、ミカは泣きそうな顔をした。
「ミカ?」
「うん、うん! 先生! そう! 私が先生を助けたんだから!」
「おっと」
ミカが、先生の胸に飛び込んでくる。まるで自分のほうが救われたように涙ぐむ。
「先生、さらわれて、傷だらけになって……大変で……ひっく」
「そっか……ごめんよミカ、心配かけたね」
どうやら自分は、また事件に巻き込まれたらしい。記憶は相変わらずあやふやだが、それ自体はありそうなことだった。
「先生、ねえ、先生……」
「なんだい?」
ミカが顔をもたげる。先生は、なにか言いたいことがるのかと思って顔を寄せた。
「……ちゅ」
唇に感触。
「…………っ」
口と口を接触させる、それがなにを表すのか、先生は一瞬分からなかった。
「えへへ、先生とキス、しちゃった……」
ミカが頬を染めて後ずさる。先生はそこではじめて、その行為の名を思い出した。
「……………ミカ?」
「あ、そうだ先生、お腹すいたでしょ? いま、ご飯を作っていたの。持ってくるね」
いそいそと、まさしくキスを恥ずかしがる少女がするように、ミカがキッチンへと去っていった。
「…………」
暗い、少女の部屋のなか、先生は自分の唇に手をやった。
そこには愛すべき生徒のぬくもりと、そして拭いきれない不穏の気配が溢れていた。
――――――
「どう、先生、おいしい?」
ベッドの上で、先生はパンとスープを食べていた。
「あ、うん、……おいしいよ」
「ほんと? よかった。たくさん作ったから、おかわりしてね」
「これ、ミカが作ったの?」
「そうだよ。えへへ、ちょっとしたもんでしょ?」
ミカが、幸せそうに微笑んだ。
「先生さえ良ければ、また作ってあげる。それこそ毎日だっていいんだから」
「はは、毎日はミカが大変でしょ」
「ううん、大変なんて、そんなこと。……私、このスープを作ってるとき、本当に嬉しくてしあわせだったの。えへへ、意外と私って尽くすタイプなのかな?」
「そうかもしれないね、おっと」
からん、っと手から滑ったスプーンが落ちた。
「あ、いいよ先生。私が拾うから。ごめんね気が付かなくて、手を怪我してるんだもん、持ちにくかったよね」
ミカが新しいスプーンを取り出して、
「はい、あーん♡」
まるで恋人のように、スープを救って突き出した。
「ミカ? それは……」
「しょうがないじゃない、先生は怪我してるんだもの」
「でも……」
「ほら、あーん」
また、違和感。どこか、こんなことをしている場合じゃないように思える。
けれど、確信が持てなくて、ミカの瞳が少し怖くて、先生は結局口を開いた。
「あ、あーん」
あたたかいスープが舌を滑る。コンソメに卵を溶いた簡素なスープが、疲れた体に染み入っていく。
「おいしい?」
「ああ、おいしいよ……」
「よかった。あ、先生、パンくずついてる」
「え?」
「そっちじゃなくて、ほら、ここ」
ミカが頬についたパンくずを取る。取って、そのままぱくりと食べる。
「ふふ……、おいしい……」
違和感が、どんどん大きくなっていく。
休息をとった脳みそが、ようやく活動を初めていく。
「ミカ?」
「なあに、先生?」
「ミカは、どうしてここにいるんだい?」
「どうしてって、私が自分の部屋にいることが、そんなに不思議?」
ああ、やっぱりそうなのかと。先生は思った。趣味の良い室内からはミカのセンスを感じられた。
「あの、先生? あんまりジロジロみられると、さすがにちょっと恥ずかしいかも……。これでも乙女の部屋なんだけど?」
「あ、いや、そうじゃなくて。だってミカは、捕まってるはずじゃ……」
記憶が、少しずつ蘇る。
「そうだ、ミカは今、トリニティの独房に入れられているはずだ」
「…………」
「それで……なにか事件がおきて……脱獄したって連絡が……」
「……………………」
一つの記憶をきっかけに、全体像が蘇っていく。
「そのとき、私はたしか、……だれかと、地下の……」
「あーあ」
突然、ミカが言った。
「もしかしたらって、思ったんだけどなぁ。このまま先生がなにも思い出さないで、最後まで過ごせるかなって思ったのに」
「ミカ?」
「先生。――どうでもいいじゃない。そんなこと」
ミカが食膳をパッと跳ねる。跳ね飛ばされた食器が、ガランガランと床に転がる。
男の体にのしかかって、少女の体がしなをつくる。
「だってもうぜんぶ、おわりなんだもの」
「……おわり?」
ミカがポケットからタブレットを取り出した。
電源がつく。動画サイトにアクセスする。
『早く避難してください!』
ニュース映像のなか、いつもは気の抜けたレポートをする褐色肌の生徒が、真剣な表情で叫んでいる。
『いそいで逃げてください! みなさんは行政の……きゃああああ!!』
中継がホワイトアウトして、画面がつぎつぎに切り替わる。
『シスターフッド壊滅』
『ゲヘナ風紀委員会半壊』
『アビドス消滅』
信じられないような見出しが乱舞する。
『市街地にヒエロニムス顕現。死者数千人か』
「っ!」
「きゃっ!」
先生はミカを跳ね除けて、窓へ走った。
カーテンを開く。
どんよりとした曇り空にキヴォトスの街並みが写っている。
そこに、何体ものヒエロニムスが顕現していた。
『o..........ooooo..........oooooo』
ヒエロニムスたちの中央に、奇怪な花が咲いている。
花は、なにかと戦っていた。空から降り注ぐ虹のような光に向かって炎を放っている。
街は、その余波で壊れていた。
「思い出した……」
自分は、アツコを救いに行く途中だった。そこで、脱獄してきたミカに襲われて……。
「ミカ! あれから何時間たった!?」
「んー? 十時間くらい?」
「じゅっ……」
心が折れそうになる。そんなに時間がたったら、もう……。
「……いかなきゃ」
それでも、先生は駆け出そうとした。
「どうして?」
その手を、ミカが掴んだ。
「ミカ! 離してくれ、私はいかないと!」
「だから、どうして?」
「生徒を守るためだ!」
「生徒? 生徒ならここにいるじゃない」
ミカが笑う。
「私を守って、先生」
「あ、ああ、もちろんミカも守る。けど他の生徒も……」
「大丈夫よ。そんなのもう『ほとんど』残っていないから」
「なにを言って……」
「えい♡」
ミカが腕を引いた、先生はガクンと重心を崩して、ベッドの上に投げ出された。
「ミカ! なにをするんだ!」
「――♪」
手際よく、体がベッドに拘束されていく。手足をロープでX字に引っ張られて、干物のように押し開かれる。
「ミカ! 放してくれ!」
「だめだめ、先生は怪我人なんだから、じっとしていないと」
ぎしぃ……とベッドをきしませて、ミカが先生の胸に馬乗りになる。
「ん……ちゅぅ……」
キス。それも先程とは違う、舌を入れる情熱的なキス。
「んん~~!!」
先生は反射的に唇を閉じた。しかしミカの指がそれを許さない。顎を無理やりこじ開けて、舌が口腔をねぶっていく。
「ぷは……ふふ、せんせいとまた、キスしちゃった……ふふふ」
ミカが、胸元のリボンを解いた。
肩にかかっていたストールが落ちる。ノースリーブのシャツに手がかかって、がばりと一気に捲れあがる。
「ミ、ミカっ!? なにをして……っ!」
先生は慌てて目を閉じた。
残像の中に桃色のブラジャーと、真っ白な双丘が残っていた。
「あ、もう、先生、どうして目をつぶるの? 私、もっと見てほしいのに……」
「ミ、ミカ。さっきから何を言っているんだ。服を着なさい!」
「いーや」
ぽすっと、顔になにかがかけられる。
生暖かい、ミカの匂い。
たぶん、きっと、ブラジャー。
「~~~~っ!」
「あはは、あはははは」
きつく目を閉じる。ぽいぽいと顔に投げられるそれを、もう確認したくもない。
「ね、先生、目を開けて」
それなのに、ミカは最後の抵抗まで奪っていく。
「目を開けてくれたら、開放してあげる」
「……本当か?」
「もちろん、先生なのに、生徒をうたがうの?」
「……約束だぞ」
先生は、おずおずと目を開いた。
「あは、おはよう、先生」
美しい、本当に美しい少女がいた。
全裸になったミカが男の腹にまたがっている。
その四肢は十代らしい細身のもので、反対に腰と胸はおおきく膨らんで熟れていた。
真っ白な肌が汗ばんでいる。隠すもののない乳房の中心で、小さな乳首がツンっと上を向いている。
腰から伸びる純白の羽が、天使のように羽ばたいている。
「ふふ。どう? 私、綺麗かな……」
「……ああ、綺麗だよ」
倫理と本能のはざまで、先生はギリギリの回答をする。見てはいけないという思いと、見たいという獣欲が、体のなかで暴れている。
「……さあ、ミカ。約束だ。開放してくれ」
「ふふふ、はーい」
ミカが腹から降りる。足の間に座り込む。
「? ミカ?」
「ふふ、ふふふ」
細い手が、腰のベルトに手をかける。
「ミカ!? なにを! 話が違う!」
「そんなことないわ。これだって開放でしょ?」
ジィィィィとジッパーが下りていく。
「ミカ! やめなさい!」
「もー、はなせって言ったり、やめろって言ったり、我儘な先生ね」
パンツがずり下ろされていく。ぼろん、とペニスが空気に触れる。
「わ、これが先生のおちんちん……」
ミカが、まじまじと股間を見つめる。
「~~~~っ!!」
恥ずかしさと情けなさで死にそうになる。
「ふふ、先生、これって勃起っていうのでしょ? 保険の授業で習ったんだから」
予習を自慢する生徒の顔。
「うれしい……。先生、私の体をみて、勃起してくれたんだ」
「ミカ、やめてくれ。いまならまだ間に合うから、服を着て」
「……はぷ」
股間に、柔らかい快楽が弾ける。
美しい、少女の口が、男の股間に埋まっている。形の良い鼻梁が陰毛にうずくまり、形の良い唇がペニスを咥えている。
「~~っ! ミカ、やめてくれぇ!!」
ぎりぎりと手足に力を込める。だがガッチリと結ばれたロープはびくともしない。
「んちゅ……ぷぁっはぁ……あは♡ 先生、おっきくなった」
事態はさらに悪化していく。つたない口淫にさらされた性器が、言い訳できないほど勃起していく。
「わぁ、先生のおちんちん、かっちかち。こーがんも、ひくひくってしてる……」
「ミカ、やめてくれ。女の子がそんな言葉、口に出さないでくれ……」
「ええ? もう、先生ったら、別に女子だってそれくらい言うよ。性欲だってあるんだもの」
うずくまっていた体が起きる。乳房がぷるんと震える。
「ふふ、私ね、独房では暇だったから、よくオナニーしてたの。先生のこと考えて、ここ、たくさんいじってたの……あ、ああ……」
見せつけるように、細い指先がくちゅくちゅと、音を立てて性器をいじる。
もう片方の手が胸に伸びる。むにゅうと乳房を押しつぶして、乳首をこりこりと弄んでいる。
「ふ……ふふふ、先生は、私でオナニーしたこと、ある?」
「あるわけないだろう……」
「なぁんだ、残念。……じゃあ、夢に出てきたことは?」
今度は即答できなかった。
「私はいーっぱいあるの。夢の中で、先生は私を抱いてくれるの、このオチンチンを、おまんこにいれて……二人で気持ち良くなるの……先生は、どう? そんな夢、みたことない?」
金の瞳がのぞきこむ。沈黙が、なにかの意味を持とうとしている。
いますぐこの興奮を収めなければならなかった。
だから、先生は口を開いて、
「むぐぅっ!!」
「あは、先生、そんなのだめよ」
口に脱いだ服がつっこまれる。噛もうとしていた舌がうまる。
「よい、しょ」
ミカが腰の上にまたがった。
「んん~~!! ん~~~~!!」
「あは♪ 先生。なにいってるかわかんないよ?」
亀頭が熱い肉に触れる。信じられないくらい気持ちよくて、同時に死ぬほど気色が悪い。
「んっく……えっと、ここでいいのかな? えへへ、ごめんね、よくわからなくて、わたし、はじめてだから……ちょっとこわいや」
細い手が、ペニスを膣口に導いていく。ミカは、まさしく初夜をむかえる乙女のように、破瓜の恐怖に怯えていた。
それが先生の心をおかしくする。守るべき生徒を前にして、抵抗する力が失われていく。
「い、くよ……先生……先……生……」
(~~~~~~~~~~!!!!!)
一気に体重がかかっていく。
「痛っ! ふっ! くっ! んんんんん!」
(ミカ! やめて! やめてくれぇぇぇぇ!)
ペニスが膣を貫いていく。絶対に守らなければならない生徒の処女膜を、ぶちぶちと無惨に散らしていく。
ぎちぎちぎちっ! ずん!
「……はいっ……たぁ……」
ミカが苦しそうに囁いた。その目尻には涙と、喜びが合った。
「先生とセックス、しちゃったぁ……」
「あ……ああ……」
「先生どう? 私の中、きもちいい?」
最低最悪の気分だ。心はそう答えていた。
「あは♡ そっか、きもちいいんだ♡」
けれど、肉体はそれを裏切っていた。
ペニスがガチガチに勃起していく。少女の未熟な性器を貫いて、オスの本能が満たされていく。父性愛だったものが書き換えられて、凶暴な衝動に変わっていく。
腰が、無意識にうごめいた。
電流のような快楽が、動けない体を駆け巡った。
「あは♡ 先生いま、うごいた?」
「ひ、ひが! ぃまのは……」
「いいの、……気持ちよくしてあげるね」
ミカが恐ろしいことを言う。
「んっ……んっ……んっ!」
「~~~~!!!!」
注挿が始まる。凄まじい快楽が、ペニスから脳天に駆け上る。
ぷるん、ぷるんと胸が跳ねる。細い体に反した大きな乳房が、注挿に合わせて跳ねている。
「んんん~~!」
「あは、先生、先生♡ ふふ、……好き……好き……大好き……」
少女の声が脳に響く。あまい睦言が反響していく。
目に、耳に、肌に、極限の快楽が弾けていく。感覚がどんどん鋭くなって、ペニスで触れる彼女を理解する。いま亀頭が触れているのは子宮口。竿がふれているのは小陰唇。
突然、乳首をつねられる。
「ひぐっ! かは! ふんん! んんん!」
「あはははは♡ もう、なにいってるの先生♡ ちゃんとしゃべって?」
「んん! んんんん!」
「ふふふ、それとも私の下着が、そんなに美味しい?」
言われてようやく気がついた。
自分の口に詰められているのは、ミカのパンツだ。
「~~~~っ!!」
恥ずかしい、情けない、気持ちいい、気持ち悪い。
「ふぐぅ……ううううう……」
ついに涙がこぼれ始める。情けなくて死にたくなる。
「ああ、先生、泣かないで。よしよし……」
ミカが額にふれる。腰がグリグリと動いて、子宮口が亀頭を撫でている。
気持ちいい。安心する。気色悪い。怖い。
混乱していく、頭がおかしくなっていく。
「ふふふ、先生……」
ミカが、先生の口に手をやって、詰まっていた布地を引っ張り出した。パンツとタイツが、ヘドのように吐き出された。
「げほっ! げほっ! はぁはぁ……ミカ?」
「やっぱり、喋れるほうがいいものね。もう噛んじゃ、だめよ?」
言われなくても、もう顎に力が入らない。噛み締めすぎた筋肉は疲れ切っていて、心はミカに怯えていた。なにか抵抗をして、また捻じ曲げられるのが怖かった。
「ほら、先生、みて……」
ミカが腰を浮かせる。両手を下腹に押し当てて血まみれの性器を見せつける。
「見える? 先生のおちんちん、私のおまんこに入ってるの。私達、セックスしてるの」
あたまが おかしく なっていく。
注挿が続く。血と体液が泡だって、じゅぼじゅぼと音を立てている。ガチガチに勃起した男根が、生徒の膣を突いている。
「ひっ……ひぅ……ひぅぅ……」
「泣かないで先生、こわくないわ……ちゅっ」
かがみ込んで、キスをされる。
先生はもう、その舌を拒むことが出来なかった。
せめて、自分から舌は動かさない。それが最後の抵抗だった。
「ふぁあ……先生と……キスしてる……セックスしてる……ふふふ……ふふふふ」
ぴちゃぴちゃと水音が弾ける。ぱんぱんと肉がぶつかる音がする。ふぅっと吐きかけられた甘い口臭が、鼻の粘膜まで犯していく。
ずぶずぶと肉をかき分ける。信じられない快楽が、脳とペニスを侵していく。
気持ちいい。気色悪い。嬉しい。怖い。
そして、先生は、ついに、
「――っ! あ、あ、ああ!」
「ふふ、先生、かわいい顔……」
「ミカ! たのむ! どいてくれ!」
「いーや♡」
「本当に! もう、まずいんだ! ……わかった! なんでも言うことを聞くから!」
「え?」
腰の動きが止まった。
「……なんでもって、いま先生、言った?」
「あ、ああ、なんでもいい。言うことを聞く。だから、だからどいて……」
「…………じゃあ、好きって言って」
ミカは、それまでの狂乱が抜け落ちたような。少女らしい顔で言った。
「なんだ、そんなことか、す――」
「生徒じゃなくて、女として、好き?」
急に感情の抜け落ちたような『女』の顔。
「…………っ!!」
「あは、先生って、本当に不器用ね。こんなときくらい、嘘ついてもいいのに……そしたら私、信じたのに……」
腰が再び動き出す。ペニスがぬるぬるとしごかれる。
「ミ、ミカっ! やめてっ!」
「先生、なんでも言う事聞くって、いったよね?」
ぱん、ぱん、と腰が鳴る。ミカが這いつくばって、顔を寄せる。
「じゃあ、私のこと、恋人にしてくれる?」
「…………」
「私のご飯、毎日食べてくれる? 休日は一緒にデートして、たくさんキスをしてくれる?」
「…………っ!」
「セックスも、いっぱいしてくれる? こんな無理やりじゃなくて、先生からやさしく、……お姫様みたいに、抱いてくれる?」
真っ黒に濁った金の瞳が、ぽろぽろと涙をこぼしていく。あり得たかもしれない未来を想って、絶望のなかに沈んでいく。
「それで、いっぱい中出し、してくれる?」
「――っっ!!!! ミカ、ミカぁっ!」
叫ぶ、こちらの意図がとっくにバレたことを悟って、最後の抵抗をしていく。
「あはは♡ 先生、いきそうなんでしょ?」
ミカの動きが激しくなる。
「だから、そんなこと言い出したのね? ふふ、バカな先生。そんなの…………逃がすわけないじゃない!!!」
パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!
「ひぃぃ! ミカ! 頼む! やめてくれ! お願いだから!」
「あん♡ あん♡ あはは♡ あはははは♡」
男の涙を舐め取って、ミカはどこまでものぼり詰めていく。慟哭は愛情の代替品だった。それがたとえ強姦であったとしても、それでも確かに彼を抱いているという証拠だった。
「頼む……ミカ……解放して……」
「ええ? もう、しょうがないなぁ」
驚いたことに、ミカがうなずいた。
「…………ミカ?」
「よい、しょっと……」
体が伸び上がって、先生の右手に触れる。固く縛られた結び目が、万力のような力でほどかれていく。
「はーい、とりあえず右手、解放したよ」
「あ……ありがとう。ミカ!」
先生はわらった。奇跡が起きたのだと思った。土壇場でミカが改心して、この強姦をやめてくれるのだと、さんざんに痛めつけられた脳で奇跡を信じた。
「ほ、ほら、残りも外してくれ。そうすれば、全部ゆるすから……だから……」
「えい♡」
ミカが、右手を手にとって、
ぽよん、と胸にあてがった。
「――っ!」
手の中に、少女の柔らかな胸がある。指が肉に埋まって、手のひらが乳首に触れている。
「あん♡ ふふ、先生のえっち♡」
「ち、ちがっ! これはミカが……」
右手がさらに持ち上げられる。あーんと唇が寄せられる。
「はぷ……ん……先生のゆび、おいしぃ……」
指が順番になめられていく。腕が乳房でしごかれて、指の股を舌が這いずる。
「ふふ……ふふふ」
再び胸。よだれでべしょべしょになった指が、豊かな乳房に添えられ。手の甲をミカの手が包み込んで、むぎゅうと先生の手ごと揉みしだく。
柔らかい肉の感触が、何度も手の上で弾けていった。
「どう? 先生。私のおっぱい。意外とおっきいでしょ? あん♡ そんな激しく、揉まないでぇ♡」
「ちが……私は揉んでなんか……」
「えー? でも先生、本当はこうしたかったんじゃない? たまにチラって見てたの気づいてたんだから」
がっしりと右手を抱え込まれる。むにゅむにゅと乳房を揉まされる。
心地いい。背筋がぞくぞくする。
「ふふ、べつに責めてるわけじゃないよ? ただ、どうなんだろうなーって、夢にまで見たおっぱい、気持ちいいのかなーって」
現実があやふやになっていく。過去に見た夢……性欲が見せた、忌まわしい淫夢を思い出していく。
亀頭がふっくらと膨れていく。体が射精の準備を始めていく。
「あは♡ そっか、せんせい、気持ちいいんだぁ」
「ミカ、たのむ、たのむから……」
「えー? なにをたのむの?」
「あ……あ……あ……」
先生はもう『離せ』とも『やめろ』とも言えなかった。
言葉はすべて曲解されて、悪い結果になるばかりだった。
「ふふ、先生、喘いでる。かわいい……」
そして、黙っていても、結局は同じだ。
ぱんっぱんっぱんっぱん!
「はぁ……はぁ……先生のおちんちん、気持ちいい……こんなの、たまんないよぅ……」
「あ……ぐ……ああ……ああ……」
背筋がゾワゾワする。理性が少しでも耐えようと腰を引く。その動きがさらなる快楽に変わっていく。
「あっ♡ 先生、腰、動いてる♡ うれしい……」
「ち、ちが……」
「んん♡ おっぱいも、揉んでくれるのね? ……気持ちいい、うれしい、先生、せんせぇ……」
嘘だ。そんなはずはない。ミカは嘘を言っている。先生が自分から動いたことなど無い。
いや、だが本当にそうか? 抵抗しているこの腰は、本当に逃げようとしているだけか? 乳房に触れるこの手に、一切の力が入っていないと言えるか?
ぱん、ぱん、ぱん、ぱん、
ペニスで生徒を犯していく。
むにゅ、むにゅ、むにゅ、むにゅ、
柔らかな胸を揉みしだいている。
その事実に、なんの違いがあるのだろうか。
「あっあっ先生……はげしい……」
右手が乳房に埋まっていく。ペニスが深く突き立てられる。
限界が近い。
「ミカ! 本当に! も、無理っ! ダメだぁ! お願いだからぁっ!」
「はっ……はっ……はっ……はっ!」
ミカがこちらを覗き込む。金色の瞳がまっくろによどんで、歪んだ笑顔が舌舐めずしている。
「いいよ、先生、出して……出して……」
「いやだぁ! ミカ! 頼む! どいてくれぇ!」
言葉とは裏腹に、右手が乳房を強く握る。ヘコヘコと腰が動いてしまう。
本能が理性を裏切っていく。我慢に我慢を重ねたペニスが、すべてをぶちまけようと高まっていく。
「ひっく……おねがいだミカ……おねがい、だから……」
「ああ、先生……泣かないで……んちゅ……じゅるるる……ちゅぴ……」
キス。キス。キス。
「だいじょうぶ、いっしょに、いこ♡」
ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん!
ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん!
ひゅぅ、と先生は息を吸って、ちからの限り泣き叫んだ。
「ぃやだあああぁぁぁぁぁぁぁ!」
射精が始まる。
「~~~~~~~~~~~~!!!!」
どぐん、腰がせり上がっていく。どぐん、どぐんと波打つように、精子が尿道を駆け抜けていく。
「あはは、先生! あははははぁ!!!!」
どぐん! どぐん! どぐん!
少女の膣に、何億もの精子がぶちまけられていく。絶対に守らなければならない生徒の性器を、白濁液が埋めていく。
「ああ! いや! やだぁぁぁぁ!」
絶叫が、薄暗い寝屋に響いていく。涙が、鼻水が、ああゆる液体が吐き出されていく。
「あ……ああ……あが……」
どぐん、どぐん、まだ終わらない。ぶりゅぶりゅと下品な音を立てて、膣口から精液が漏れ出てくる。
そのさまを、先生はただ見つめていた。
「ふふ……せんせい……」
目の前に、天使のような少女がいる。
天使はその美しい裸身を惜しげもなく晒して。男の股間にまたがっている。
その股ぐらは無惨に荒らされていて、血と精液で汚されていた。
全部、自分がしたことだった。
「ふふ……ふふふ……先生」
ミカが倒れ込んでくる。やわらかな乳房が胸板で潰れて、熱い汗が滴り落ちる。
「先生、気持ちよかった?」
最悪の質問だった。沈黙が答えだった。
「…………」
恐ろしくて、気色悪くて、罪深い。
けれど同時に、信じられないくらい気持ちよかった。
生徒の処女を散らすのが、避妊もせずに犯すのが、なにも考えずに中出しするのが、ありえないほど、心地よかった。
いままでの人生で一番の快楽だった。
きっと、もうこの先の人生でこれ以上の快感はないだろう。もう誰とのセックスでも満足できないだろう。
自分のなかで、なにかが壊れるのを感じた。
「う……うう……ううう……」
「なかないで……」
絶頂のなかで、ミカが唇を求めた。
「ん……ちゅ……ちゅぷ……」
もう、なにも考えられなかった。
窓の向こうで閃光が走っている、巨大な花と虹の塊が、人外の戦いを繰り広げている。
世界が終わっていく。そのさなか、
「大好きよ――私の大事な、王子様」
大好きな生徒と、キスをした。
(bad)end