現実は美しく、残酷である。
同様に、幸福と絶望は共生する。
だからこそ、だろうか?
信じられる物を無くしていくのは――
数時間後――
談話室には、隊員全員が集まっている。
理由はただ一つ。
「何人かは知っているだろうが、本日付で、3名の兵士――と言っても、一人は違う気もする――が加入する事になった。……詰まるところ、召集理由は、自己紹介と言った所。……まずは、そこのアルビノ達から始めよう」
「……了解」
先に始めるのはアルビノの片割れ、感情が希薄な、銀髪赤目の少女。
長めの銀髪を雑に纏めたわりには、着ている野戦服はしっかりとしている。
全体的にノルシェ同様、人形然とした美少女といった所だろう。
「……スナリャート。スナリャート・モヴィーク。原隊は存在しない。以上」
少女――スナリャートと、ノルシェが異なるのは、歪さと――
「ごふっ!?」
脛にローキック。
何しやがる、ノルシェ。
…………と、思うのは創作の登場人物くらいだ。
理由なんて分かっている。スナリャートの方が、ノルシェよりも起伏のある体型だから。
要するに、嫉妬だ。
横目でノルシェを睨み、
「……」
「……次に行こう」
案の定、涼しい顔だったので次の奴へ。
「……で、次が私ってわけだ」
次の奴――もとい、もう一人のアルビノが立ち上がる。
こちらは、勝ち気そうな紅い瞳に、やや短い銀髪。均整を保ちつつも、女性的な身体付き。全体的な印象はフィアに近いか。
「クローフィ・リオートだ。スナリャートと同じく、原隊はねぇ。後、姓名で察しただろうけど、私はここの副隊長――ノルシェ・リオート曹長の妹だ。必然的に、スナリャートは隊長の妹って事になる。……ま、んなこたぁどうでも良いから、仲良くしてくれると助かるよ」
笑い飛ばすように言い、着席。
余計な事を言いやがって。
再び横目でノルシェを確認すると、ノルシェも同様の事を思ったらしく、若干顔が歪んでいた。
そして、突き出された携帯端末。
(……依頼が来た。研修用に適する、か)
画面の文章を読み、納得。
「……スナリャート、クローフィ。後で個人的な話がある。集会終了後、ここに残れ」
「了解」
「了解……」
少なくとも、クローフィは嫌そうに言う。
「え~と……次は私だね」
最後に立ち上がったのは、スナリャートとクローフィ以外の全員が面識を持つ、淡い金髪の少女。
「名前はライヒ・フランキ。所属は……喫茶店《Engage》ってことで良いのかな?まぁ、今後ともよろしく♪」
「……以上、3名が新戦力となる。各自、険悪な関係にはできる限りなるなよ?…………集会はこれで終了とする。新入りは全員残れ」
自己紹介が済んだところで、解散を促す。後はブリーフィングなりで各自、親睦を深められるだろう。
程なく、隊員達が談話室から出ていき、俺とノルシェ、新入り達の5人が残った。
「……早速だが、明日は新人研修だ。……尚、研修とはいえ、実戦だ。最悪、死ぬ事になるが、研修程度で死ぬような屑は第3独立遊撃隊どころか、正規軍には不要だ。……即ち、好運で生き残ったような奴も、その場で俺が処理する。……そのつもりでいろ」
言い切り、横目でノルシェを一瞥。
意図を察した彼女は口を開く。
「……依頼内容の説明に移る。内容はLim-E郊外の放棄市街地に出没した、小規模魔獣群の排除。同地区は、《F》由来の植物が繁茂した、二重の意味での石膏樹海となっている。待ち伏せや不意打ちは容易。……注意して。既にセルゲイが言ったけれど、作戦決行日は明日。詳しい戦術、立ち回りは後程各員の端末へ送信する。……以上」
「明日に備えろ。……解散」
伝えるべき事は伝えた。後は帰しても問題無い。
談話室を後にする新入り達を見送りながら、俺は思う。
(……くたばるとしたら、ライヒだろうな)
予想が正しいのであれば、ライヒだけがよくて、一般強化個体だから。
――翌日。
「では、ブリーフィングを始める」
装甲車の車内で、ブリーフィングが始まる。
「資料には目を通したな?……悪いが、読まない奴は無視していく。ざっと見た限り、今回は前衛役に適する兵士の方が多い。まぁ、後方支援は最悪、ノルシェ一人でどうにかなる。分担は俺、クローフィ、ライヒが前線に立つ。ノルシェとスナリャートは後方から火力支援を行え。で、前線組だが、互いの援護を考えて行動し、無理はするな。だからと言って、手を抜いた奴は、この仕事が最後の仕事になると思え。……俺はクローフィ、ライヒに合わせて行動しよう。各自の判断力に期待する。……ブリーフィングは終了だ。各自、ヘッドセットを装着しろ。周波数は《191.439》だ」
「了解」
了承し、ヘッドセットを装着。起動はまだしない。
蓄電池が勿体無い。幾ら、安いとはいえ。
「了解だ。腕がなるな」
続いて、クローフィも了承し、傍らに置いていた短小銃二挺を手にする。
銃床を廃し、銃身も短縮したが、一挺は擲弾射出器、もう一挺は散弾銃を装備した、木材に似せた複合材を多用とする造型。
全体的には、旧共産圏産の突撃銃を彷彿とさせるもの。
――JA AB-42-Kv。
おそらくは、その独自改造モデルだろうけど。
《AB-40》の大幅な改修により、別系列化した《AB-42》の近接戦仕様が、《42-Kv》であり、当然ながら銃身の短縮化による初速の低下――即ち、破壊力の低下という欠点がある。
しかし、それは弾薬次第で解決する場合がある。……機関部の寿命と引き換えだけど。
(……その辺りを考えた上での改造なのかな)
考えてもしょうがないけれど。
だから、自分の得物の確認に移る。
長大な銃身と機関部。
重厚かつ安定感のある銃床を持つ、狙撃銃。
――8.6㎜口径多装狙撃銃《FR StSS-1》。
主力製品を除けば低価格、特殊(変態)色の強いFR社製としては一世代前のモデルだが、狙撃銃としてはそれなりの新鋭にあたる。
StSS-1も例に漏れず、機構的にかなり扱いづらく、大抵の狙撃手からは嫌われる。……というか、狙撃手の求める銃火器の最高峰はAA社製。
高精度、高火力。信頼性も高水準。でも、財布に優しくない。
それ故に、正規軍もAA社製の火器を回すのは、本当の精鋭のみで、大抵は廉価なFR社製やJA社製を回す。
(……で、問題の元一般人は…………《AB-40》の改造モデル)
妥当な線。
一般市場に、現行の軍用制式採用小銃は流れない。流れるのは、各種の法回避処理を施した、民間向けのモンキーモデルだけ。
ライヒの武装も、モンキーモデルかも知れないが、一瞥しただけ判別可能なほど、私の眼は鋭くない。
(……少なくとも、何処の馬の骨が乱造した歩兵鎗じゃない事を祈るしかないか)
戦場での動作不良は死を招く。
実戦を経験していない馬鹿でも分かる事だ。
(……ま、私は後方支援役。……補助を重点に考えるとしよう)
決意と共に、ボルトハンドルを起こし、音高く引き絞る。
バネによって、3発の8.6x60㎜
ボルトを戻す事で、薬室を兼ねる内蔵弾倉へと弾薬を叩き込む。
初射分の装填。
安全装置はかかったまま。
戦場はまだ先。
すぐに外せるようにはしておこう。
思うや否や、停車する車体。
「30」
「30か。…………50は確定だろうな。弾薬は足りるか?」
「雛次第」
「了解だ」
兄さんと副隊長の声が聴こえる。
短い言葉。
経験に裏打ちされた、何か。
「安全装置を外せ。外に出ろ。スナリャートはノルシェに、残りは俺に続け」
「了解」
「了解っ!」
「りょーかい」
指示に従い、降車。安全装置も外す。
ブリーフィング通りの、コンクリートと樹海が融和した、ある意味、正しいコンクリートジャングル。
視覚よりも、他の四覚が重要か。
『メドヴェーチ2より、スナリャートへ。14時方向、1600mに移動』
副隊長の無線。
見学する時間は無いようだが、いつの間に1マイルも移動したのだろうか?
(……同系列個体でも、経験の差は大きいか)
元々、そういう個体種別だ。
無駄な思案を振り払い、指示された位置へと移動開始。
おそらく、その位置は狙撃地点だろう。
走りながら《StSS-1》を背負い、代わりに腰のホルスターから副兵装を抜く。
銃身下部に
《AA AR12》の改修モデルである、《AA AR12-KrA》……を自分好みに改造したもの。
状況的には、突撃銃あたりが適切なのかも知れないが、生憎と手持ちには無い。
撃鉄を起こし、引鉄に指はかけない。
暴発で自傷しては、笑えないから。
(約1000mぐらいかな)
距離がある。
使った方が速く着くか。
仮死化させていた細胞を1%程度解放。
全身に何かが迸るような感覚を感じた所で、力強くコンクリートを蹴る。
身体を押し出す反動と共に、蹴り飛ばしたコンクリートが粉砕。
今までの十数倍の脚力を以て、疾走する。
当然ながら、足音も響く。
故に、狼に似た生物達が林から、私の首を食い千切らんと顋を開きつつ、飛び掛かる。
(6頭)
《AR12-KrA》を構え、無防備に晒された喉に向けて一射。
爆縮。
膨張。
11.5㎜の完全被甲弾が撃ち出され、食道、脳髄を貫く。
少し遅れて、コンクリートの上で空薬莢が跳ねる。
絶命。
残り5頭。
死亡確認は要らない。
狼達は、射的の的にしろと言わんばかりの横列。
銃把を握っていない手を利き腕に添え、《AR12-KrA》は寝かせる。
そして、発砲。
反動を利用して、銃口を移動させる。
狙いが定まった所で、再度発砲。
4回、繰り返す。
所謂、流し撃ち。
狼達は回避出来ずに骸と化し、私は先を急ぐ。
残弾は充分だが、減音器が無い以上、無駄な発砲は控えたい。
(……と、すると――)
野戦服の胸部、ズボンの大腿側面に巻いたベルトを一瞥。
双方にしっかりと固定されているのは、鞘に収められた小振りなナイフ。
こっちを使う事も考えるべきか?
……とは考えたが、使う前に副隊長との合流が果たされる。
崩落した廃墟の一角。
射角が充分に取れる位置に、副隊長は伏せていた。
手には、大型の減音器を取り付けた25㎜口径の対物砲《AA PB5L》。
「遅い」
視線を寄越さず言い、響く砲声。
減音された――拡散した砲声。
聞きながらも、私はコンクリートに身を投げ出しつつ、背負っていた《StSS-1》を保持。《AR12-KrA》はホルスターへ。
接地。
二脚架も展開。
上部を欠いたT字上の照準線。その下部には、一定間隔で並ぶ横線。
射距離と落下量を表す指標。
照準器に同軸接続された
――750m。
(…………左に5ミル、上に1ミル)
計算し、調整。同時に、安全装置も外し――
引鉄を弾く。
暴発の危険性を無視してまで軽くしたトリガープル故に、出来る事。
バネが解放され、撃針が雷管を打突。
撃発。
後はガス圧を利用し、速射。
視界の中で爆ぜる魔獣の身体。
確認しつつ、ボルトハンドルを操作。
次射装填。
『次点へ移動する。11時方向、800m』
そして、狙撃地点の変更指示。
今ので位置が露見したという事だろう。まぁ、減音器も無しに三点射撃式狙撃銃なんて扱った私が悪い。
『……
故に、下されたのは辛辣な評価と、
「
すれ違い様に、やや長い減音器が手渡される。
言葉には、呆れが混じっている……ように思えた。
(……最低合格圏は覚悟かな)
減音器を取り付け、立ち上がりつつ、スリングを胴に回して、《StSS-01》を懸架。
先を急ぐ、副隊長を追い掛けるべく、私は走り出した。
彼女は既に、米粒程の大きさに見える。
速い。
私以上に重武装の筈なのに。
鍛え方が違うのか?
考えても、答えの出ない無駄な思案。
放棄して、疾走。
今度は、奇襲が無い。
代わりに、地面に散乱する死体。
先行した副隊長が殺ったのだろう。
自分との実力差を痛感してばかりだ。
幾分も遅れて、狙撃地点に着き、伏射姿勢に移行。
構え、照準修正。
900、34、1.3。
上1、左3。
弾く。
拡散した銃声。
爆ぜる肉片。
『メドヴェーチ1より各員へ。追い込みだ。そっちに残りが行くぞ』
『了解。射線に注意』
『……前に出過ぎるなよ、お前ら』
隊長の言葉通り、視界に十数頭程度の狼型魔獣を確認。
――それと――魔獣の頭上を跳躍する少女。
「逃がすかよぉっ!!」
クローフィだ。
モモンガか何かのように、木々やコンクリートを蹴り、跳び回りながら両手に保持した《AB-42-Kv》を速射する。
強化個体故の立ち回りだが、基本的な戦術としては間違いだろう。
……とはいえ、死角たる頭上から執拗に着弾した5 56㎜弾により、数頭が絶命。
「永眠しなっ!」
仕留めきれない相手には、銃身下部の擲弾射出器から擲弾を撃ち出し、潰す。
……負けていられない。
ボルトハンドルを引く。
修正。
弾く。
鮮血。
残りは……
『後、8頭』
『上等だ、飛び散りやがれぇっ!!』
……頭に血が上っているのかな、私の相方は。
(少しは落ち着きなよ)
弾道計算。
(クローフィらしくない)
修正。
撃発。
鮮血。
ボルト、コッキング。 最終射分。
照準修正。
撃発。
マグキャッチ、リリース。
腰に巻いていたポーチから予備弾倉を引き抜き、挿入。
ボルトハンドルを引く。
次の標的はどいつか……と、探すも、あるのは死体のみ。
『周辺に敵対生物は確認できない。……依頼完遂と思われる』
そして、現実を伝えたのは副隊長の無線だった――
数時間後――
帰投し、諸々の処理を終えた俺は、自室に戻る。
……すると、想定外の事態に遭遇した。
「……いつもより遅い」
ドアを開けるなり、目に前にノルシェが立っている。
…………出迎えは要らないのだが。
「猫の暴走を止めてきたせいだ」
この場合の猫とは、グラナデの事だ。
転じて、暴走する対象は生粋の同性愛者のライヒ。
何が起こったのかは想像に難くない。
「……そう」
興味が無いような口振りと共に、奥へと戻っていく。
……何だかな。
気にしてもしょうがない事。
俺も部屋の奥へと行くと――
「おかえり、兄さん」
「早かったなぁ、兄貴」
妹達がいる。
「…………お前ら、何故いる」
割り当てた部屋がある筈だぞ?
「
「アタシは付き添いだぞ?」
義姉……ノルシェの事か。上層部は既に知っていた、と。
まぁ、そこはどうでもいいか。些細な問題だ。
問題なのは、ノルシェが何故
薄々察しは着くのだが、それが正しい保証は無い。
「なら、クローフィは部屋に戻れ。おそらく邪魔だ」
「駄目。残って。貴女にも関係があるから」
「……そうかい。なら、早く始めた方が良いんじゃね?姉貴」
「……」
無言で、俺に向き直ったノルシェ。
いつも通りの無表情。
……の裏に潜むのは、焦りか?
「……愚妹の兵装矯正作業を行いたいと思う。手伝って」
(…………やっぱりか)
予想通りだった。
主な矯正対象はスナリャート。点射式狙撃銃なんて代物は、本来的に使われるべきではない兵装だからな。ノルシェが苛立つのも当然。
で、クローフィも……という事らしいが、俺としては好きにやらせろよ、といった具合。
突撃銃の二挺持ちは強化個体連中では見慣れた形式。
急所の防御と射撃精度を捨てるが、単純な単位時間辺りの火力が高い事から、掃討戦や殲滅戦に向く為だ。弾薬の消費速度も問題だが。
むしろ、フィアのような二挺拳銃の方が異端だ。アイツこそ矯正しろよ。
「兄の意見ならば、聞くはずだから。セルゲイからも言って」
……どういう理屈だ。
(いや、上の目論見を鑑みるに……有り得るか)
納得がいく。相手をするのも必要も、あると言えばある。
「……対魔物戦ならば、精度よりも火力が重視されるべき。兄さんなら、分かる筈」
思案を終えたところで、スナリャートが口を開く。
……精度より火力か。
扱う得物がグラナデと同構成ならば、正しい事だな。
「言い分は分かる。が、俺としても点射式狙撃銃は無い。実力で認めさせてくれ」
故に、否定する。
仮にもノルシェの観測手を務めてきた経験があるからな。
狙撃にはどういう銃器が向くか、好まれるか程度は分かる。
「その理論自体、後方支援要員としては間違いではない。けれど、効果的な火力を効果的な位置に叩き込めない武装に、意味は無い」
続けて、補足するようなノルシェの意見。正確には、現実を叩き付けているだけだが。
心をヘシ折りに行く口調。
余程、
(……とはいえ、コイツらは
強化個体の世代としては、俺達と同格である筈。
ならば、殉職させてはならない。
……手間をかけさせるなよ。
「スナリャート。点射式狙撃銃は発射弾数が多い分、隠密性が低く、複雑な機構故に弾道も安定しない。ほぼ、大型相手にしか使えないという事だ。一般論ではな」
仕方が無いので、便宜をはかる事にする。
厄介者を押し付けやがって。……老害共め。
「対魔物用点射式狙撃銃において、.338口径などという、対人用大口径程度の物は要らない。今回の戦闘で言えば、単発半自動式の方がマシだった。……ノルシェの意見を要約すれば、そんな所だろう?」
振り返り、ノルシェを見る。
小さな首肯。正解らしい。
スナリャート、クローフィの方に向き直る。
今度は、少し口調を和らげて。
「手始めに、武装の選択から始めよう。……明日、俺が見繕ってやる」
「私も行く」
即座に反応したノルシェ。
取られると思ったのだろう。
堕ちる気は毛頭無いが、口で言っても聴かないのは知っている。
「…………好きにしろ。スナリャート、クローフィも問題無いな?」
「……大丈夫」
「私も問題ないぜ。……しかし、兄貴の方が大丈夫かよ?両手に花じゃ――」
「話は以上だ。自室に戻れ」
クローフィの発言を無視し、二人を追い出す。
言われなくても分かっている事だ。
突っ掛かる阿呆は潰せばいい。
往々にして、そういう妬みを表に出すのは屑なのだから。
「……セルゲイ」
背中に感じる、刺すような視線。
「……嫉妬は程々にな。俺の胃に風穴が空く」
事実、精神的な原因で胃癌や胃潰瘍を起こした人間がいたらしい。
「させる方が悪い」
「…………言い返せないな」
全面的に俺が悪いのは分かるが……状況的に避けられるか?
……これも、言った所で無意味。
機嫌取りが必要か……。
また、思考の海に身を投げ出す。
少々面倒な妹達の武装と、ノルシェの事についてを考える為に――
――以上、『指標たる銃声』でした。
何人かは予想していたでしょうが、プロローグの二人はPiece of Storyの銃火器/重火器解説のスナリャートちゃん、クローフィちゃんでした。
同時に、セルゲイとノルシェの妹でもあります。
“妹”……つまり、血縁である事は、重要な事です。ここまで読んだ方は重々承知でしょうし、どうなるかも察せる筈。
で、戦闘場面。まず、(現実的描写上)増えてはいけない二挺持ち枠であるクローフィちゃん。
しかも、オプション付アサルトカービンで、という暴挙。……強化個体はそのぐらい出来る、という例です。本文中で有用性は少し述べていますが、強化個体を含む人外が使用する事が前提ですね。グラナデちゃんのアレコレは既に大概ですが。
次に狙撃手枠、スナリャートちゃん。
第3独立遊撃隊には既に狙撃手が2名いますが、ノルシェは超長距離狙撃/火力支援――というか、基本は万能型。天樹ちゃんは分隊支援、スナリャートちゃんは中長距離火力支援的な位置付けになります。
因みに、得物であるバースト射撃式狙撃銃は、後に携行兵装解説に載せますが……多少、変態です。エリアGer(現実に於けるドイツ連邦)という時点で納得してください。
……とはいえ、バースト式狙撃銃自体は、創作界隈では珍しく無いですが、現実的には利点がありません(正確にはデメリットがメリットよりも大き過ぎる)。……では、何故本作では存在するのか……という点ですが、本文通り、単純に相手が魔物/魔獣だからです。対人相手にはすこぶる向きません。
では、今回はこの辺で。
拝読ありがとうございました。