この世界のチュリンは男です
※タイトルは前編ですが中編後編はありません
吾輩は猫である。名前はまだない。
そんな吾輩は今、とても困っている。
何故かと言うと……。
「にゃーん」
「あれ? どうしたの?」
この家の同居人が、この頃吾輩を撫でてくれなくなったのだ。
以前は吾輩がお腹を見せると、優しく撫でてくれたのだが、最近は見向いてもくれない。
そこで何故撫でなくなったのかを調べることにした。すると、どうやら原因はあの人間らしい。
あの人間は、毎日のようにチュリンを交尾をしているのだ。そのせいかチュリンはあの人間の臭いがついたままだ。
「チュリン」
「ふにゃん!」
チュリンは少し腹を撫でられると、甘い高い声を出した。
「おっ、チュリン。猫もお前を不思議そうに見てるぞ」
あの人間はチュリンに後ろから被さりながら、吾輩を指差し手を振る。
しかし、吾輩はこの家にいる以上、あの人間が何をしようと離れるつもりは無い。
それにしても吾輩が疑問に思ったのは、何故オス同士で交尾をするのかと言うことだ。マウンティングで自分が上だと示す物がいるのは知っているが、ヒトにはそういう風習は無いはずだ。だが、現実にはチュリンの肛門を、大きなヒトの青い膜の付いた陰経が差し込まれているのだ。そしてそれはゆっくりと動かされている。
「あっ! ……あんっ! はあぅう!!」
「チュリン君。気持ちいいかい?」
「うん……」
しかもそれを嫌がっている様子もない。チュリンは体を、腰をくねらせて喘ぐ。
「んあぁっ!」
大きくチュリンの体が跳ねると、股間の物がぷるんと揺れる。大きなヒトの物とは違い、肌と同じ色の皮で包まれ大きさも本人の指程しかない。その上、とぷとぷと透明な汁が漏れ出している。
「チュリンの中はあったかいな」
「君のおちんちんの方が熱いよぉ……」
あの人間はチュリンの物を扱き始める。
「ふああああ!! イクッ! イっちゃうう!!!」
ぶしゃっと音を立ててシーツに白濁液を吹き出し、また体を震わせる。
「あ……おぉ……」
チュリンは虚空を眺めて呆然としている。しかし大きいヒトはまだ満足していないようで、チュリンの耳元に口を近づけた。
「ごめんなチュリン……もうちょっと付き合ってもらうよ」
「えぇ!? ちょっ……待って……!」
制止の声など聞くはずもなく、再び腰を動かし始める。
「だめだよ……まだイッてる最中なのにぃ……」
「でも俺がまだなんだ……」
大きいヒトはチュリンを仰向けにしてから、抱きしめるようにして覆いかぶさった。まだとろとろと流れる白濁液が日に焼けた腹を伝って汗とともに流れている。
「ひゃうぅ! これじゃ動けないよ」
「ごめん……我慢できないんだ……」「もう、仕方ないなあ」
するとチュリンは目を閉じて、祈るように両手の指を組む。それを見た大きなヒトはチュリンも唇を重ねた。
そしてそのまま腰を振ると、パンパンと肉を打つ音が響く。
「あっ……んむ……ちゅっ……んんっ!」
口づけをしながらチュリンは必死に舌を動かす。
「ふわぁ……しゅごい……んにゅっ!」
「好きだよチュリン……」
「ぼ……僕も……好き……」
「愛してるよ」
「僕も……あい……し……てる……」
チュリンは顔を赤らめながら愛の言葉を囁いた。
「だから……もっと激しく動いて……!」
「分かった……行くぞ!」
「来て……僕の中を満たして!」
激しいピストン運動が始まり、チュリンのぷるぷる震える陰茎はどんどんと腹に白い水溜まりを作っていく。
「ふにゃん!」
『にゃにゃん!』
吾輩も負けじと鳴いてみたが、この家の同居人はそんなこと気にする余裕が無いようだ。
そして、ついにその時が来た。
「出すぞ……受け止めてくれ!」
「うん……きて……」
「く……おおぉぉ!」
大きなヒトはグリグリと中にねじ込むように腰を押し付ける。
「はぁ……はぁ……」
ぬぷ……と肛門から陰茎が引き抜かれる。そこには青い膜の中にドロリとした白いものが沢山溜まっていた。
「あっ……僕で……」
チュリンが少し嬉しそうな表情を見せたが、それを気にせず直ぐに青い膜は外されて、何やらクルクル丸められる。
「ねえ、もう少しゆっくりしない?」
「いやあ、シーツ思いっきり付いちゃってるし、ゆっくりしてたらそのまま寝ちゃいそうで」
「良いじゃん寝ても」
横になるチュリンとは対象的に忙しない大きいヒト
「うーんこの子屋にも水と電気引こうかな。そうしたらゆっくりできる?」
「そこまでするのはなにか申し訳なくて」
交尾後、やることやったらオスがメスから離れるのはヒトも他の動物も変わらないということか。いや、チュリンもオスだったが……それとも、陰茎が付いてるだけで、実は中身はメスなのか?
吾輩はそんなことを考えながら、栗の花のような匂いの充満した小屋から退出した。