昨夜の余韻が色濃く肌に残るまま、事務所に顔を出した雪。
漏れる甘い吐息を耳にし、『そんな状態で出歩くなんて』とライドウは、雪を自室に引き連れ、そこで彼女を犯してしまう。
夜には自分で慰める術を雪に教えてやり、自慰で果てた彼女とまた身体を重ねていく。
※かなりオリジナル色が強い作品です。そういうお話が苦手な方はご注意ください。一応、元ネタを知らなくても読めるように書いたつもりですが、不明な点が御座いましたらお気軽にお尋ね下さいませ(՞ . .՞)✨
「っ、いた……」
今朝も下腹部がずきりと痛むが、時間が勿体ないとの思いで身を起こす雪。
部屋にライドウの姿はなく、代わりに『後程、事務所で』との書き置きがあった。
(ライドウ様は、眠れたのかしら……?)
何度目かの行為で気を途絶えさせてしまったのであまり記憶にはないが、朝方まで抱かれていたように思う。
(そう言えば、ライドウ様が寝かせて下さったのね……)
浴衣を着て、布団に入っていることから察するに、彼が寝支度を整えてくれたようであった。
「やっぱり、優しい人……」
彼と初めて会った時のことを思い出す雪。懐かしさに頬を緩めるが、いつまでも寝ているわけにはいかないと、出掛けける準備をしようとしたところで――ずくんっ。
不意に先ほど感じていた腹部の痛みに、甘いものが混じった。
「っあ……! ぅ、何……?」
不可思議な感覚に首を傾げる合間にも、疼くような快感は強くなっていき、雪は戸惑いの声をあげた。
「やっ、あ……! どうしてっ……?」
問うてみても答えが返ってくるはずもなく、途方に暮れた雪は、只ひたすら甘美な痺れが身体から去り行くのを待った。
* * *
「ライドウ、今日は雪さんくるかな? 彼女がくると思って俺、浮気調査の仕事を入れといたんだよね。浮気調査ってさ、めちゃくちゃ探偵らしい仕事だけど、普段なら絶対請けない仕事だよね」
皮肉めいた言い方をしているが、『雪のため』と思えばそう悪い気分でもないのだろう。嬉しそうに笑っている。
そんな鳴海を見ているとライドウは、複雑な気持ちになりはしたが、『今夜は久子ちゃんとデエト~♪』とカフェーの女給の名を口にしたので、自責の念が消え失せた。
「ところでさ、この靴めちゃくちゃお洒落だろう? 今日のデエト用に買ったんだよね」
などと、暫し鳴海の雑談に付き合っていると、『おはようございます』とか細い声が扉のほうから聞こえてきた。見ると雪が、僅かに顔を覗かせている。
「……?」
どうして入ってこないのか。先日、もう来るなと言ったことを気にしているのだろうかと。ライドウがそんなことを考えていると、鳴海が彼女を部屋に招き入れた。
「雪さん、どうしたんです? さぁ、中に入って下さいよ。珈琲を淹れてきますから、座って」
「は、はい……。それでは……」
頷き、ソファーに腰を下ろす雪。しかし彼女は何だか落ち着かない様子で、胸を押さえている。
(雪さん、何だか顔が赤いような……)
風邪を引いてしまったかと心配になり、彼女に声を掛けようかとしていると、ふと雪の口から悩ましげな息が漏れた。
「んは、ぁ……」
「……!」
……耳朶を舐め擽るかのような、甘い声。それは彼女の喘ぎであることを、ライドウはよく知っている。幸い声は鳴海の耳に届いてはいなかったようで、彼は口笛を吹きながら『はい、どうぞ』と珈琲をテーブルの上に置いた。
「ありがとう、ございます……」
鳴海に笑みを返す雪。その瞳は潤むように濡れていて、彼をドキリとさせた。
「な……なぁ、ライドウ。今日の雪さん、なんだかずいぶん色っぽくない? 俺、ドキドキしちゃったよ」
そう小声で耳打つ鳴海にライドウは、『昼休憩に入ります』と立ち上がった。
「雪さんも」
言うなりライドウは、相手の返事を待たずに雪の手を取り、自室へと向かって行った。
「え……嘘、珈琲は……? 俺一人で三杯も飲むの……?」
呆然と立ち尽くす鳴海の肩を、ゴウトがポンと慰めるように叩いた。
* * *
「ラ、ライドウ様……!? きゃ……ッ!」
部屋に入るなり押し倒され、驚愕の声をあげる雪。
「……どうして来たんです?」
「い、いけませんでしたか……?」
「当たり前です。そんな顔をして」
「そんな顔……?」
尋ねると『欲情している顔』と返され、雪は真っ赤になり、彼から顔を背けた。そのせいで露わになった首筋に、ライドウが舌を這わせる。
「っ!? いけません……! だめっ……!」
「したかったのでは?」
「ち、違います……っ」
「なら、どうしてそんな顔を?」
「そう言われても……自分では、分からないのです……。ただ身体がなんだか……おかしいだけで……」
「おかしい?」
「は……はい……。ライドウ様に昨夜、触れられたところが熱くて……落ち着かないのです……」
そこまで聞いてライドウは、雪の疼きの原因に思い至った。絶頂の余韻が色濃く残っているのだ。
ライドウは『成程』と言い、彼女の衣服を脱がしに掛かった。
「やっ……やめて下さい! いや……!」
「何故?」
「まだ日が高いですし……それに、下には鳴海様が……っ……」
問われて返すが無視されて、雪は全裸に剥かれてしまった。
「っ、ああ……!」
一糸纏わぬ姿にされても雪は観念しきらない様子で、手で胸と股間とを覆い隠している。ライドウはその手を掴んで開かせ、『賭けをしましょう』と持ち掛けた。
「賭け……?」
「はい。一分責めて、達しなければ諦めましょう。どうです?」
(…………)
暫し考え込む雪。そして長考の末、彼女は『さすがにそんな短い時間で気を遣ることはないだろう』との結論を出し、彼の申し出を受けることにした。
「分かりました。それでお願いします……」
ライドウは頷き、壁掛け時計に表示されている時間を雪に告げた後、彼女の乳房を揉んでいった。
「ぁう……! んっ、ふぅう……!」
手で口許を覆い、声を抑える雪。だがライドウの指が柔らかく沈み込み、強く刺激されるとたまらず喘ぎが大きくなってしまう。
「あッ、はああ……!」
切なげに身をくねらせる雪の双乳を、鷲掴みにしたまま親指の腹で乳首をこね回してやると、早くも彼女はツラそうに腰を浮かせた。
「んくう……! んんっ……!」
流れ込んでくる快感から、雪は出来るだけ気を逸らそうとした。そんな懸命に喘ぎをこらえる様は誉めてやりたいが、胸先は痛々しいほど勃起している。その張り詰めた先端を、乳輪ごとねぶりあげると、あまりに呆気なく彼女は終わりを迎えた。
「あひ……ッ! あっ……くぅぅぅううう!!」
唇をキュッと噛み締め、背を仰け反らせる雪。そんな彼女の耳元で、ライドウが時の流れを告げてやる。
「……四十秒ぐらいでしたね」
「ッ、う……っ、もう一度だけ、お願いします……っ!」
気を遣ると過敏になるため、回数を重ねれば重ねるほど不利になるのだが、経験の浅い彼女はそのようなこと露知らず、『再度機会を』と懇願した。
「いいですよ。ただし、こちらで」
言うなりライドウは彼女の秘裂に指を触れさせ、するりと撫で上げた。
「ぅあっ、や……ッ、ああ……!」
背を駆け抜ける電流に、甲高い喘ぎをあげてしまう雪。慌てて再び強く口許を覆うが、糸を引く液体が纏わりつく指先で中央の最も過敏な箇所に触れられると、もうどうにも我慢できなかった。
「あひッ! あっ、んぅぅ……っ、ああッ……!!」
程なくして雪は達してしまうだろうが、どうせなら彼女がしっかり諦めつくようにと思考を巡らせ、ライドウは肉豆から指を逸らした。
「……ふ、はぁぁ……っ……」
雪の口から、ホッと安堵したような息が漏れる。そして彼女はしっかり、時計を目にしたようだった。
(あと……二十秒ぐらいかしら? それぐらいなら……大丈夫。きっと耐えられるわ……)
そう彼女に油断させておいてライドウは、つるりと肉の包皮を剥き、赤々と腫れ上がった中身を摘まんで激しく摩擦した。瞬間、目蓋の裏で眩い光が明滅し、雪は悲鳴まじりの嬌声をあげて達していった。
「ひ、い゛ぃぃ……ッ! あぁあぁぁぁーーーッ!!」
「……五秒ぐらい、前なようですね」
無情な声を響かせライドウは、絶頂痙攣に戦慄く雪の足を高く上げさせ、まんぐり返しの体勢にさせていく。
「ぅ……え、こんな格好いやです! いやぁぁぁッ!!」
あられもない格好に、雪は耳まで真っ赤にして泣き喚いた。だがライドウに『勝敗は喫しましたよ』と、一気に剛直を突き込まれると、それだけで達してしまう。
「ひあっ!? あッ……あーーーーーッ!!」
派手に銀の飛沫が噴き上がり、その淫液は──腹や胸、果ては顔まで濡らしていった。
「やうう……! やっ、いやぁあああッ!!」
「いいんですか? そんな大声だして」
「だっ、だめぇ……! でもっ、もう……ひぁ、あーーーーーッッ!!」
長い睫毛を涙で濡らし、羞恥に身を震わせながらも、ブシュブシュと潮を噴き続ける雪。その度に膣肉がギュイと締まり、逸物に快感を伝えてくる。
ライドウはお返しとばかりに、激しく股間をぶつけていった。
「あううっ! はッ、ぁ……! んはぁ、あああぁぁぁッ!!」
雪の濡れそぼった膣口と、ライドウの煮え滾る逸物とがパンパンと音を立ててぶつかり合い、辺りに淫水を散らしていく。
「あっ、は……! ンはぁぁ……ぁああああっっッ!!」
これだけ達してしまえばもう、意識は快楽一色に染め上げられると言うもので、雪はどろりと瞳を蕩けさせた。
そんな雪の膣肉は大きくうねり、彼の肉幹を奥へ奥へと誘い込むようにして扱き込んだ。
「うっ、く……!」
射精を促すような柔肉の蠢きに、たまらず呻きを漏らすライドウ。負けじとこちらも、静脈を浮かせた自身で、もみくちゃに責め犯していく。
「やぁっ! はぁッ、ぁ……くぅぅうううっっ!!」
疼きが強かったせいか、それとも身体が彼のカタチに馴染んだのか。雪の膣肉は抵抗なくライドウの逸物を受け入れているし、痛みも然程感じない。そのせいか雪は短い間隔で絶頂を繰り返しており、柔肉を激しく痙攣させて彼の肉竿を喰い締めた。
そんな肉の反応に、ライドウの脳髄が甘く痺れる。彼は、ともすれば荒く乱れてしまいそうな息を整え、狭い肉穴の内側に、根元までずっぷりと埋め込んだ肉幹で、柔肉を抉るようにこすり立てていった。
そうして充分に膣壁を刺激した後、亀頭が顔を覗かせるまで引き抜き、雪の焦れを煽り立てる。
「っあ……!? やっ……んぅ、……っ……」
亀頭溝より先が埋まるだけの状態で動きを止められ、切ない声をあげる雪。もどかしいのか彼女の腰は浮き上がるようにして跳ね、もぞもぞと足がすり動いている。
「んふ、ぅ……、ふぁ、はッ、んんっ……」
「雪さん」
「ぅは、ぁ……は、い……?」
「……続けて欲しいですか?」
尋ねると雪は一瞬戸惑うようにライドウを見上げた。彼に声を掛けられたことにより、僅かながら正気を取り戻したらしく、どう答えるべきかと逡巡しているようだ。
そんな彼女の背を押すべく、ピクリと逸物を脈動させると、雪は結合部をヒクつかせ、彼を欲する言葉を吐いた。
「つ……続けて、下さい。ライドウ様の……黒くて大きなソレを、わたくしの……奥までどうか……っ……」
彼女のほどけた唇から発せられるねだり声にライドウは、愉悦と嗜虐心とにぞくりと身を震わせ、一息に肉棒を埋没させた。
「……はッ、う! うはぁっ……あーーーーーッ!!」」
膣口と逸物の根元とがぶつかり合い、息が止まりそうなほど深い快感に見舞われる。雪はその肉の悦びを、全身で受け止めた。
「ぁ……はっ、ライドウ……様……きもちぃ、あっ……! んぁああああっっ!!」
素直に快感を吐露する雪の尿道口から、ブシュブシュと連続して潮が噴出する。そんな雪の身体からは彼女の体臭である沙棗花の香りが匂い立ち、ライドウの快楽神経を直撃した。
日常も理性も使命も何もかも忘れてしまうほどの赤く狂った情念で、激しく腰を突き上げ、雪の身体の奥深く。柔らかい部分を激打し、揉み潰す。
「い゛……ッ! くっ、くああっ、あッ……あああああ!!」
肉の中央の窪みに亀頭が吸い付くように嵌り込み、喉奥から吐き出された悲鳴まじりの嬌声を耳朶に心地よく聞きながら、ライドウはぶわりと精輪管を開放させて、射精欲を火花のように飛び散らせていった。
「うあっ……ひああッ、ひっ……あぁあぁぁぁーーーッ!!」
丸々と膨らんだ亀頭から煮え滾る白濁が噴き出し、雪の胎内を埋め尽くす。その濁流の勢いと熱量とに全身が一気に総毛立ち、雪は身を硬直させて深々と達していった。
そんな雪の膣肉が、鈴口と子宮口とを密着させたまま大きくうねり、残りの精液も全て根こそぎ搾り取っていく。
「……くっ、あぁ……ッ……」
昂奮の坩堝に長く浸かりすぎたせいでくらりと眩暈を起こし、ライドウは彼女の上へと覆い被さっていった。
「っ、あ……! ライドウ様……」
「……すみません、平気です」
心配げな面持ちで見詰めてくる雪の腰を引き寄せ、結合を深めながら口付けを交わし、ねじ込んだ舌で歯列の裏をまさぐっていく。
「ん……はぁ……ぁ……」
雪もまた、ふっくらとした舌腹で彼の口内をねぶり上げ、心の赴くまま彼との行為に溺れていった……。
* * *
「ぁ……ん、……」
二人がようやく身を離すと、部屋は茜色に染まっていた。
「もう……夕方ですね」
「はい……」
快楽の余韻で重く気怠い身体を起こし、衣服に身を通す雪とライドウ。互いに離れがたい思いではあるが、ここは職場だ。そうも言っていられない。
「……仕事に、戻らないと」
「ええ……。ですがわたくし、鳴海様に合わせる顔が……」
かつてないほど燃え上がり、肌に伝わる幸福感に導かれるまま声をあげた。聞こえていないはずがない。故に雪は顔を赤くし、目を伏せたが、ライドウに『大丈夫ですよ』と言われると、本当にそうなのだと思えるようで、彼女は彼に連れられて一階へと降りて行った。
「……鳴海様。あの、わたくし……休憩を長くいただいてしまって、ごめんなさい……」
そう謝罪の言葉を紡ぎながら事務所に顔を出すのだが、幸か不幸か鳴海の姿はなかった。
「鳴海、様……?」
きょとりと目を瞬き、辺りを見回していると、ゴウトがメモを口に咥えて寄ってきた。
「ゴウト……」
「鳴海からの伝言だ」
ライドウは無言でメモを受け取り、目を通した。そこには『浮気調査に行ってくる。ライドウは雪さんとゆっくりな』と書かれていた。
「わたくしが、お手伝いしたいと無理を言いましたのに……鳴海様お一人で行かせてしまうだなんて……」
彼一人に仕事を押し付けてしまった申し訳なさに胸が痛み、雪は顔を俯かせた。
「俺のせいですから。もう日が暮れますし、雪さんは先に帰って待っていて下さい」
「帰る……?」
『出来ればホテルでなく、自分が借りた家で待っていて欲しい』との思いでライドウは、『俺達の家に』と言葉を返した。すると雪は、沈んでいた表情を笑顔に変えて。足早に、上機嫌で帰って行った。
「ライドウ様、ゴウトちゃん。早く帰ってきて下さいね」
* * *
程なくして、鳴海が事務所に戻ってきた。
「ただいま、ライドウ。もう遅いけど、雪さんはちゃんと帰してあげた?」
「はい。ところで浮気調査の件、すみません。雪さんも気にしていました」
「あー、いいっていいって。俺ってば優秀だからさ、一人でもチャチャっとね。もう解決してきちゃったよ。……雪さんにもさ、大丈夫だからって伝えといてよ。……今から行くんだろ? 彼女のところ」
問われてもう隠すものでもないと思ったライドウは、正直に『はい』と答えた。
「やっぱりね。俺はさ、ライドウ。何となく二人は、こうなるんじゃないかって思ってたんだ」
「何故です?」
「こないだ、良家のお嬢さんが元恋人に脅されてるって依頼が入っただろ? あの時さ、雪さん、男装して自分が行くって言ったじゃない? それでさ、なんかピンときちゃってねぇ」
ライドウのほうはピンとこないらしく、不思議そうに首を傾げている。
「お前に婚約者の振りをさせたくなかったんだよ。つまりさ、妬いてたってわけ」
そこまで言われてようやく理解が追い付いて、『成程』と頷くライドウ。鳴海は笑って『鈍い男はモテないぞ』と彼の肩を軽く小突いた。
「ま、仲良くやりなよ。仕事もさ、今日のことは気にせず、またいつでも手伝いに来てって雪さんに伝えといてくれよ。な?」
「はい」
「よし! じゃ、お互い今夜は楽しもう!」
鳴海はそう言い残し、もともと予定していたカフェーの女給とのデエトへと出掛けて行った。