「婆の体内でガン細胞が増殖しておったので余計なものを破壊したらガン細胞の増殖破壊魔法が壊れてしまったのう……まぁ増殖破壊なんぞ普段使わんし別に良いじゃろ」
元、破壊神にして現、在竹田ユウカは家のリビングで愛猫のデストロイヤーを愛でながらテレビを見てセンベエを齧りながらだらけていた。
元、英雄にして現、竹田カイセイはその姿を見て休日だからとダラダラしすぎだろう、と思っているが注意するほどの事でもないかとユウカの自堕落を流す。
しかしふと気になった。
「時々破壊魔法が壊れたり朝目覚めたらなにかを壊したりしてるけど破壊神だった頃からそんなだったのか?」
「さてのう……原作で語られてないので破壊神時代にも破壊魔法が壊れる事態が有ったのかは謎じゃ。しかし朝目覚めたらなにかを壊すのは夜に寝る前にこの体や世界のあり方が面倒でついつい壊してしまってるだけなので不便の無い昔はそんなことしてなかったと思うぞ」
「そうか、肉体が違うことで破壊魔法が馴染んでないとかそんな理由が有るのかと思ってたけど原作で語られてないなら分からないよな」
「うむ」
ユウカの良く壊れる破壊魔法の理由は今のところその日のノリと言うほか無いだろう。
世の中そういうものである。
「ところでカイセイよ、お前の増幅魔法は壊れんのか?」
だがユウカは自分の事を棚にあげて他人の原作では焦点の当てられていない部分を訪ねる。
カイセイだって原作で起こってない現象だから、そんなことわかるわけが無さそうなものであるのだが。
だが。
「壊れたことがないからな、壊れないんじゃないか?」
カイセイは断言した。
今まで起こってない事なら今後も起こらないだろう、という考えである。
経験則とも言う。
「そういうものか、ズルいのう……」
ユウカはカイセイの増幅魔法が壊れないのはズルいと思いつつ、あんまり興味の無い事だったので流しながらデストロイヤーの腹を撫でてテレビを眺めて休日を満喫する。
その日の夜。
元、英雄なだけあってカイセイは真面目で規則的な生活を心がけている。
それゆえ日課の筋トレも勉強も済ませ、寝る前にあとひとつの
「さて、あとは性欲処理のたの
肉体が健全な男子高校生の物なのだから、
さすが英雄。
さす雄。
「しかしこの世界はオカズが多くて厳選が難しいな。これでシコりたいがあれでもシコりたい、贅沢な悩みだ……」
前世の時代と違って楽しめる物がたくさんあるこの世界、ナニで楽しむかを選ぶのも一苦労である。
そこでカイセイ閃いた。
「よし、精力増強魔法を使って全部のオカズを一通り使おう」
そういう事になった。
カイセイはズボンとパンツを下ろしパソコンに向かって座りシコシコ始める。
オカズの中には現実でやったらダメだろうこんなこと、と思う内容の物もあるが、その話はフィクションであり現実とは関係の無い物なのでセーフである。
そして物語で犯罪行為をやってるのを見たからって現実で犯罪行為をやることに結びつけるのも間違っている。
「しかし良い射精だった……折角だからもう少し精力増強魔法で……あっ!?」
回数を増やそう、そう思ったらカイセイの増強魔法が壊れてしまった。
原作でカイセイの魔法が壊れる描写はまだないけどこの世界ではそういう事が起こることにする、良いね?
「あ、あ、あ……精力増強しすぎた! 射精が止まらないぞ!」
何度も使い鮮度が落ちたオカズでもみこすりはんで射精しちゃうカイセイ。
この精力は速くなんとかして納めないと下手をすれば性犯罪者になってしまうかもしれない。
焦りながらも右手のシコシコは止められない。
そんな時に部屋のドアが開く。
「カイセイ、参考書を借りに来たぞ! 寄越すのじゃ」
ノックもせずにユウカが部屋に入ってきたのである。
「んん? なんじゃシングルプレイか? そんなことで無駄打ちするならニブと営めば良いだろうに、尻なんぞ丸出しにしおって」
ユウカはカイセイの丸出しの尻に文句を良いながら勝手に本棚の参考書を物色し必要なものを抜き取ると部屋を出る。
「ではさらばじゃ」
ユウカが去っていく姿を見て、カイセイはなんか萎えた。
「寝よう」
魔法も使わずしてカイセイの性欲を破壊するユウカは破壊神としての力を取り戻しているのかもしれないが、気のせいかもしれない。
それは誰にもわからないことである。
翌日。
「昨日の夜カイセイの奴はオナニーに性を出しておったのう、出すなら正しい場所に出せば良いものを」
「ふえぇっ!?」
ニブはその話を聞いて悶々とした。