「うぅ、今日もまたアレをするのか……」
ドキドキと高鳴る鼓動に息を詰めながら、コレイは今日も彼に逢いにゆく……。
最近、師匠からの呼び出しが増えた。
こういうときは決まって、いつもの特訓が始まる。
だからあたしはいつもより念入りに清潔にしていた。
だってなんか……そういうのって気になるだろ?
「じゃあコレイ、僕は片付けをしてるから、君はその辺で休んでいて」
「あ、ああ! わかった!」
思わず強張る身体に気づかないふりをして、あたしは師匠のベッドに座った。
う……、今日もアレをするのか……。
最後にシたのはもう一ヶ月以上も前になる。
毎回師匠はあたしが泣き出すまで責め立てるし、朝まで激しく求められる。
そういうのは、別にキライじゃない。
キライじゃないけど、なんていうか苦手だ。
シている最中はふわふわするし、身体が熱くて自分が自分じゃないみたいで、いてもたってもいられなくなる。
けど、快感に身を任せている間は病気のことも忘れられたし、そうして研ぎ澄まされた感覚は症状の進行を遅らせてくれるらしい。
そういうふうに言われれば、医療行為として受け入れられなくはないし、師匠の気持ちを思えばこそ受け入れられないこともない。
――その行為が猛烈に恥ずかしいということに目を瞑れれば……の話だけど。
「ねぇコレイ、ちゃんと聞いてるかい?」
「ええ?! も、もももちろん! ちゃんと聞いてるぞ師匠!」
師匠はどこか怪訝な眼を向けてくる。
うぅ……、なんだか申し訳ない……。
けど、上の空で行為のことを考えていたなんて言えるわけもないし……。
「じゃあ今僕がなんて言ったか教えてくれる?」
「ふぇ?! えっと、そのぅ……な、……なんだろう……?」
あたしが答えに窮していると、師匠は意地悪な笑みを浮かべた。
「君って考え事をしていると、すぐに言葉に出しちゃうんだよね。そういうところ、すごく可愛らしいと思うよ」
「考え事……? って、……もしかして――」
師匠は真っ赤になったあたしの耳に口を近づけてそっと呟く。
「コレイ、君って意外とエッチだよね」
「~~~~!!!!」
言葉にならない悲鳴が出た。
ひょっとしてあたし、口に出てた?!
師匠とスるのは恥ずかしいけどキライじゃないとか色々色々!!
「……コレイ」
師匠があたしの名前を読んで首に手を回した。
あたしが目を瞑ると師匠が優しくキスをしてくる。
柔らかくてあったかい。
その感触に身を委ねていると、次第に行為は苛烈になった。
師匠は舌であたしの口を抉じ開けると、あたしの口を蹂躙し始めた。
師匠の、一見優しいのに一旦攻めに入ると途端に苛烈に攻める性質に慣れてきていた。
こういうの、キライじゃない。
激しく求められるのは、愛されている証。
そう思うから、なんとなくされるがままになってしまう。
このまま、もっとメチャクチャにされたい……。
そんなことを考えながら、あたしはついぼぅっとしてしまっていた。
そんなあたしの頭に、コツン。
「あぅ。なんで頭突き……?」
「自分ばっかり気持ちよくなるのは、ズルいよ」
そう言うと師匠はスルスルと腰紐を緩める。
バサリとズボンが下に落ち、途端に師匠のアレが眼前に現れた。
「コレイ、次にやるべきことはわかってるよね?」
「ああ、師匠……」
あたしは舌を伸ばして師匠のそれを撫で始める。
まずは根本から、じっくりと舌を這わせて快感を高めてゆく。
よだれをポタポタと垂らしながら袋の部分を、そして竿の部分を念入りに舐め回してゆく。
すぐに先へはいかない。
焦らすように、愛でるように、少しずつ進めてゆく。
師匠はその攻め方を褒めるようにあたしの頭を撫でた。
良かった。ちゃんと合ってたみたいだ。
何度も教わったように、丹念に舐め上げ、徐々に先端に迫ってゆく。
「師匠? ちゃんと気持ちいいか?」
「ああ、凄く気持ちいいよ……っ。ん、教えたとおりにできているね……」
師匠の言葉もどこか吐息混じりだ。
師匠も興奮してくれているのだろうか。
そう思うと、どこか嬉しくなって、行為にも熱が入ってしまう。
そして、いよいよ先端をいじる時が来た。
手始めに優しくキスをすると、師匠が呻き声を上げた。
気の所為か、あたしの頭を強く掴んでいるような気がする。
よぅし、もっといっぱい攻めてやるぞ!
あたしは唾液いっぱい口に含みながら先端を咥え込んだ。
ちゅうちゅうと音を立てながら師匠のそれを撫で回す。
ストロークは長めに大きく竿をピストンさせる。
師匠のそれは師匠の見た目にそぐわないビッグサイズだ。
まぁ、他の人のを見たことないから他と比べてどれぐらい大きいかはわからないけど。
だから大きく口を開けて咥え込む。
大きくストロークさせすぎて喉に当たって苦しい思いをしてしまうけど、師匠はその刺激が気持ちいいらしく、可愛らしい吐息を聞かせてくる。
もっと、もっと聞きたい。
あたしは竿を吸い上げながらストロークのペースを早めた。
師匠の竿がビクンビクンと跳ねるのを感じた。
もっと、もっと気持ちよくなって。
手でストロークを続けながら先端を舌でベロベロと舐め回す。
すると師匠はあたしの頭を掴んで声を上げた。
「ああ、もうダメだ! 出すよコレイ! 受け止めて!」
ビュッビュッビュ! と白いそれが顔にかかった。
快感に震える師匠の大事なところを、あたしは再度念入りに舐め回した。
「はぁ……はぁ……コ、コレイ……」
白いものを舐め取った頃には師匠のあそこはまた株連蔓引しそうな状態だった。
そこからのことはあまり覚えていない。
あたしは何度も果てたし、師匠も何度も果てた。
飽きることもなければ尽きることもなく、朝まで師匠のアレに貫かれていた。
そういえばウサギは年中発情期だなんて聞いたことがあるけれど、ウサギみたいな耳を生やした師匠も同様なのだろうか。
だったら、それに付き合って朝まで求めあってしまうあたしは何なんだ?
「おはよう、コレイ。今日は随分とお寝坊さんだね」
「……誰のせいだと思ってるんだ」
「ん? 誰だろ?」
とぼけた顔をした師匠は、本当に困った人だけど、でもどこか憎めないというのも確かだった。
あたしは重たい目蓋を擦りながら身体を起こした。
さて、今日も一日がんばるぞ!