アイドルマスターシンデレラガールズのLiveツアーカーニバル蒸機公演クロックワークメモリーの設定を利用した二次創作。
都市機構のガードを振り切って地上を目指すべく、レジスタンスへと身を寄せたヨーコとヤスハ。
準備が整うのを待つ中のある日、ヤスハはヨーコの意外な秘密を知り、そのまま体を重ねることになる。

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アイドルマスターシンデレラガールズのLiveツアーカーニバル・蒸機公演クロックワークメモリーの設定を利用した二次創作です。
同性愛、ふたなり要素があるので苦手な方はご注意ください。
調子に乗ってかなり長々と書いてしまいましたが、読んでくださると嬉しいです。


機械人形は両性具有の夢を見る~希望の種子

 ヨーコと共にレジスタンスのアジトへ転がり込んで三日目。レジスタンスのメンバーが掃除をさぼっていた為に、あちこちに溜まった埃と一日中格闘していたヤスハが与えられた一室へと戻ると、ヨーコの姿が無い。かすかに聞こえる水音から察するに、シャワーを浴びているようだ。

「珍しいです…ヨーコさんが半身浴せずにシャワーで済ませるなんて」

 ヤスハは呟(つぶや)くと、ヨーコとのお喋りに使うはずだった手持ち無沙汰の時間をどうするか考える。せっかくだからこの部屋も掃除しようかと思いついた頃合いに、抜けるような、という例えがぴったりな白い肌が美しい裸身に、バスタオルを巻きつけたヨーコが浴室から出てくる。

「あ、ヤスハお帰り。シャワー空いたよ。ヤスハも入っちゃうと良いよ」

「はい、それではお風呂いただきます。ヨーコさん、入浴後は水分補給を忘れないように」

 入れ替わりに脱衣所に入ると、OKZ型の標準装備を手早く脱ぐ。再起動してからのヨーコとの生活は刺激に満ちていたが、レジスタンスのメンバーとのやり取りはヨーコも知らないメモリーで溢(あふ)れている。早く今日起こったこと、経験したことについてヨーコとおしゃべりしたいヤスハは、すぐに同じ装備を身に付けるのだからと、その場に脱ぎ散らかして浴室へと直行した。

 

 ある程度まで生体を模倣(もほう)しているのは事実だが、皮膚代謝(ひふたいしゃ)の無いオートマトンに垢(あか)が出る道理が無い。勿論頭皮からフケが出ることもないので、ボディをさっと水洗いすれば洗浄作業完了だ。5分足らずの入浴を済ませてリビングに戻ったヤスハは、ヨーコが先ほどのバスタオル姿のままベッドに腰かけているのに驚く。

「そんな恰好(かっこう)では風邪をひきますよ。大事な作戦を控えているのでしょう?」

「ああ、うん…」

 苦言を呈(てい)するが、ヨーコは何かに気を取られたような顔つきで生返事を返しただけで、響いた様子が無い。出会って数日だが、それでも闊達(かったつ)なヨーコには珍しい様子にヤスハは困惑する。とにかく衣類を身に付けさせようともう一度注意しようとすると、突然真っ直ぐヤスハを見つめて手招きするヨーコに出鼻をくじかれる。

「ヤスハ、こっち来て」

「はい」

 ヨーコの正面に立つと、傍(かたわ)らをポンポンと叩く。どうやら隣に座れと言う事らしい、と理解したヤスハがその通りにすると、ヨーコはヤスハの手を握り…そしてそのまま動かなくなる。ただ、そのひやっとした手の感触に、ヨーコがなにやら緊張しているようだとは察する。

「ヨーコさん、何かお話が?」

「うん、えっと…えっとね」

 促(うなが)すと、それでも決心がつかないらしいヨーコは、天井を見つめ、壁際の置物に視線を移し、手に取ったヤスハの掌(てのひら)をまじまじと見つめ、プルプルと頭を振って再び天井に戻る。

 優に10分はそうしていただろうか。焦れることなくじっとヤスハが待っていると、ついに心が決まったらしいヨーコは、ヤスハをはっしと見つめて口を開く。

「地上に出るためには都市機構のガードを振り切らなくちゃいけない」

「そうですね。そのためにレジスタンスに協力を仰(あお)いでいます」

「準備万端で行くし、もちろん成功するつもりだけど、もしかしたらって事が有るかもしれない」

「あまり不吉なことを言わないでください、ヨーコさん」

「ヤスハ、わたしの精液を預かってくれないかな?」

「は?」

 何か作戦への決意を聞かされるのかと身構えたヤスハにとって、ヨーコの結論の言葉は予想外の物だった。発言の内容は明瞭(めいりょう)そのものだが、ヤスハには全く意味が判らない。確かにOKZ型を含む女性型オートマトンには男性から性行為と同様の要領で精液を確保し、子宮に似た器官で冷凍保存する機能はある。恐らく男性型には逆に女性の子宮から卵細胞を取り出す機能が有るのではないだろうか。閉鎖された都市でどちらかの性別が著(いちじる)しく減少する事態が起こった場合の保険だ。しかし今問題なのはヤスハの機能ではない。

「ヨーコさん、女性から精液は分泌されません」

 ヤスハが当然の事実を指摘すると、ヨーコは少し寂しそうに、ずっと握っていたヤスハの手をバスタオルの上から股間へと導く。

「触ってみて」

 ヤスハはむしろすぐさまこの部屋を出てレジスタンスのドクターを呼ぶべきなのでは、と思ったがヨーコのあまりにも真剣な様子に彼女が満足するまで付き合おうと思い、下腹部を軽く触る。すると、そこにはあり得ないはずの膨(ふく)らみがはっきりと感じ取れた。

「え?これは…?」

 思わず二度三度と、今度はそこにある何かを確認するために、ヨーコの下半身を無遠慮に触ってしまう。錯覚‐人間と違ってオートマトンには本来的にあり得ない話だが‐ではなく、やはり有る。知識の上でしか知らないが、確かにその形が。混乱するヤスハを見て、自嘲(じちょう)するような表情を見せたヨーコがバスタオルの合わせ目を開く。するとヤスハに触られることで僅(わず)かに勃起(ぼっき)したのか、少し上を向いたペニスがヤスハの視界に飛び込んできた。

 

「こんな世界だからね。こんな風に産まれる人間もいるってこと」

 予想外の事実にヤスハが呆然としていると、ヨーコは言い訳するような表情でヤスハに告げた。確かにこの都市は人間にとって優しい環境だとは言い難い。時折単なる染色体異常では説明のつかない、前時代の娯楽でミュータントと呼称されたような、特殊な特徴を持って産まれてくる子供もいる。では今見ている、男性にしか存在しない筈(はず)のペニスと、その裏にそっと隠れるように割れ目が同時に存在するヨーコの身体は冗談でも何でもないのだ。

「この事はナオさんは…」

「知らないよ。これを知ってるのはわたしが産まれた時から研究材料にしてきたドクターと…ひょっとしたら機構の上層部のデータバンク、かな」

 何をどう聞けばよいかわからない。だからヤスハはまるで傷口を避けるように、慎重に慎重に、今聞くべきことを迂回(うかい)するようにヨーコに探りを入れる。その腫物(はれもの)を触るような態度こそが今まさにヨーコを傷つけていることに、ヤスハの幼い心は気付かない。

「ま、それでもわたしは運のいい方かもね。畸形(きけい)を持ってたらその場で“処分”されちゃう子だっているわけだし」

「ヨーコさん、それは…」

「良いの良いの、ヤスハもこれの事は忘れちゃえばいいよ。さっきのは気の迷いってことで」

 ヨーコはヤスハが自分を恐れていると思ったのだろう、話題を切り上げようとしている。だが違う。ヤスハは奇形的なヨーコの身体を、それでも美しいと感じているし、ヨーコが秘密を打ち明けてくれたことは嬉しい。ただこの話題の向こうにある「そのこと」を円滑(えんかつ)に執(と)り行う自信が無いのだ。

 だが、ヤスハにはこの気持ちをどう伝えたら良いのかわからない。わからないままに、今のらしくないヨーコにこのまま言葉を紡(つむ)がせてはいけないと思い、思い切ってまだ晒(さら)されていたヨーコのペニスをもう一度摘(つ)まんだ。

「ヤ、ヤスハ⁉」

 大胆な行動に驚いたヨーコの足元に跪(ひざま)き、そっと男性器に顔を寄せながら呟く。

「わたしはヨーコさんのこれ、可愛いと思います」

 それだけ言って亀頭を頬張(ほおば)る。

「え、ちょっと!」

「性行為の前に相手の性器を愛撫(あいぶ)する事を前戯(ぜんぎ)というそうです。ただの繁殖行為ではなく、愛情を確かめ合う人間のセックスならではと言えるでしょう」

「知ってるけど、そういう事じゃなくて!」

「わたしはヨーコさんが大好きです。マスターに命令されたからではなくて、ただ精液を保管するためでもなくて、ヨーコさんと愛し合いたいからこうしています」

 もごもごと口内の異物に苦戦しながらも、ヤスハは今ヨーコに伝えるべきことは言えたと思う。

「…ありがと」

 拙(つたな)い言葉で真情が伝わったのかはわからない。ただ、ヨーコは一生懸命にペニスを舐(な)め回すヤスハの髪を優しくなでてくれた。

 

 それからしばらく、ヤスハはメモリーチップの片隅に僅(わず)かに記載されているフェラチオの手順に基づいてペニスを懸命に舐め回した。ところが付け焼刃では上手くいかないようで、ヨーコがヤスハを撫(な)でる優しい手付きは余裕そのものだ。

「ヨーコさん、残念ですがわたしの知っているやり方ではヨーコさんを満足させられそうにありません。ヨーコさんには要望は有りますか?」

「ん?確かに少し物足りないけど、でも本格的に動かしたら、ヤスハが辛いんじゃないかな」

「平気です。ちゃんとできます」

「意地になってない?身体の事受け入れてくれただけで十分だよ?」

「そんなんじゃありません。わたしは蒸機(じょうき)演算装置にアクセスできない代わりに、自力で成長できるタイプだと証明するだけです」

 嘘だった。完全に意地になっていた。ヨーコの自虐的(じぎゃくてき)な言葉を押しとどめたくて始めた愛撫(あいぶ)だが、ヨーコを満足させずに終わるのは絶対に嫌だった。オートマトンでありながら熱情を顕(あら)わにするヤスハに、そっと溜息(ためいき)をついたヨーコはどうして欲しいかリクエストする。

「舐(な)めるだけじゃ刺激が足りないの。頬をすぼめて口全体を密着させて…それで、頭全体を動かして、竿(さお)をしごいて…うん、上手…舐(な)めるのも続けて…いいよ…」

 さっきまでの一生懸命だが優しい愛撫(あいぶ)とは違う、激しいフェラチオを覚えたヤスハは、口の中のペニスの脈動でヨーコが悦んでいるのを感じる。ヨーコがヤスハには辛いと言った通り、激しい前後の運動で時折ペニスの先が咽頭(いんとう)をついてえずきそうになる。しかしできると言った以上弱音は吐けない。

 自分の口戯(こうぎ)でヨーコが悦んでいるのを感じて、ヤスハが調子に乗って首を振っていると、昂(たかぶ)ってきたのか自分のペースで抽送したくなったらしいヨーコが、ヤスハの頭を掴(つか)んで乱暴に上下させる。流石に何度も咳き込んで、苦痛を訴えようとするが、スイッチの入ったヨーコはそれくらいでは止まらない。優しさの欠片も感じない動きで何度も喉を突いたヨーコは、最後に勢いよくヤスハの咽頭(いんとう)に突き入れ、射精を始める。喉に熱い塊が注ぎ込まれるのを感じるとともに、ヨーコの腰の動きが徐々に緩やかになりやがて止まった。

 この熱い粘液が精液なのだと理解したヤスハは自分たちの失敗に気付くが、満足げにベッドに座り込むヨーコにどう告げたらいいのかわからない。

「けほっけほっ。あの、ヨーコさん」

「ん?あ、ごめんねヤスハ。最後夢中になっちゃって。すごく気持ちよかったよ」

「いえ、それは光栄ですが、口から飲んでも精液保存器官には届きません。ヨーコさんの精液は…」

「あはは、メモリーチップには男がどんなだか、詳しく書いてないんだね。若いうちは一回や二回じゃ収まらないんだよ。本番はこれから!さ、ヤスハも全部脱いでベッドに横になって」

 ヤスハの進言を笑い飛ばして、ヨーコは本格的なセックスを始めるべく、申し訳程度に肌に絡みついていたタオルを外した。また、言うだけではなく自分の手でヤスハの装備を外し始める。コルセット状の胴衣、ベルト、シャツ、ズボン…やがて露わになったOKZ型の基礎フレームを改めて自分の目で見て、ヨーコの豊満な肢体と比べ、思わず胸元を隠そうとしてしまう。

「ヤスハ、恥ずかしい?」

「えっと、恥ずかしいのとはちょっと違うというか。わたしの体、小さいですね」

「へ?ああ、これ?」

 そう言うとヨーコは見事に盛り上がった乳房を自分の手で軽く持ち上げてみせる。大きなバストだけでなく、小気味よいくびれ、丸みを帯びたヒップ、男性でもあるはずなのに、ヨーコの体は女性的魅力に満ちていた。性能を保ちつつ資源を節約するために、できるだけダウンサイジングされた自分の体とはだいぶ違う。

「ヤスハ、地上で花を育てたら…その後ヤスハの体も成長させようか?」

「成長?」

「スチームドクター・ヨーコさんに任せなさい!ボンッキュッバイーンなセクシーボディを作ってあげるよ」

「そこまで気にしてる訳では…」

「いいからいいから。地上に託す夢は多い方がいいでしょ」

 そう言うとヨーコはヤスハを軽々と持ち上げてベッドの上に優しく横たえた。

 

「あの、ヨーコさん。わたしの膣(ちつ)はすでに潤滑液(じゅんかつえき)を分泌しています。性交を始めませんか?」

 ヤスハはベッドの上ですぐにヨーコのペニスを受け入れるつもりでいたのだが、ヨーコはヤスハの頭の方にお尻を向けて膣(ちつ)の辺りをまさぐっている。ヤスハはこの状況が気恥しくて仕方がない。ヨーコに膣(ちつ)を観察されていると考えると顔から火が出そうだ。性交など単にペニスを膣(ちつ)に挿入するだけだとたかを括(くく)っていた、十数分ほど前の自分をひっぱたいてやりたい。

 目のやり場にも困る。ヨーコの形の良い白い柔らかそうな尻も気になる。少し視線を移したところで揺れているペニスを、先程まで咥(くわ)えていたなど何かの冗談のようだ。

「だ~め、この程度の濡れ方じゃ、入れた時擦(こす)れて痛くなっちゃうよ。ヤスハは愛情を確かめ合うための行為でもあるって言ってくれたもの。幸せなセックスにしたいじゃない」

 そう言ってヨーコはヤスハの陰唇(いんしん)に口付け、暖かくぬめっとしたその舌を柔肉に割り入れていく。ヨーコの薄紅色の唇から伸びた柔らかく厚みのある肉が、膣(ちつ)の中に入り込んでいく…その想像はヤスハを羞恥(しゅうち)と興奮の渦に巻き込んでいく。

 その感情はヤスハの電子頭脳に新たな命令を下し、その命令の通りヤスハの膣(ちつ)は潤滑液(じゅんかつえき)をさらに分泌する。溢れてきた淫汁をヨーコは鼻歌交じりに楽しそうに啜(すす)り、その音と感触はさらにヤスハを興奮させる。

「ヤスハもわたしのあそこ、舐(な)めてみない?」

「ヨーコさんの…」

 言われたヤスハは上を見上げ、先ほどはペニスに夢中になってあまり気にしていなかったヨーコの膣(ちつ)を眺める。ヤスハのフェラチオや、自分自身のヤスハへの口淫でヨーコも興奮しているのだろう、そこはてらてらと濡れ光り、ヤスハの指を誘蛾灯(ゆうがとう)のように引き寄せた。

(これが本当の陰唇(いんしん)…)

 今まで自分が女性型であることすら意識の外にあったヤスハは当然、自分の女性器を観察したことなどない。だが、メモリーチップによって与えられた最低限の知識は、オートマトンのあらゆる部位は人間のそれを形ばかり真似しているだけで、人間のように複雑な個体差を生じたり、発育に伴って形状を変えたりなどはしないことは知っている。ヨーコの官能的な陰部は、オートマトンの自分には決して手に入れられない物。そんな風に思うと、ヨーコの物だからというだけではない、人間そのものへの愛しさを感じるその柔肉をそっとなぞる。ヨーコへの愛情を込めた仕草だったが、既に情欲に身を委(ゆだ)ね始めているヨーコにはお気に召さなかったようだ。

「ヤスハ、優しいのもいいけど、もっと激しくしてくれても嬉しいな」

「は、はい。それでは失礼します」

 求められたヤスハは、自分も舐(な)めてみようと思い、ヨーコの柔らかな尻をかき抱いて下腹部を自分の口元に引き寄せる。愛液をよだれのように垂らすヨーコの膣(ちつ)は、ペニスや精液とはまた違った、頭をくらくらさせるような不思議な臭いを漂(ただよ)わせている。その臭気に当てられたように恍惚(こうこつ)のまま、ヤスハは膣口(ちつこう)にキスをするとヨーコの要望通り、半分噛(か)みつくような勢いで大陰唇(だいいんしん)全体を口に含み、音を立てて愛液を啜(すす)る。

 また膣だけでなく傷一つない桃尻を両手で掴(つか)んで揉みしだく。尻だけでなく、程よい肉置(ししお)きの太ももを撫でさすり、ヨーコ自慢の美肌を堪能(たんのう)する。今度はヨーコは何も言わないが、再び勃起(ぼっき)したペニスがヤスハの首筋をさわさわと撫でてヨーコの悦びを表す。

 ヨーコは自分の性の問題について知っている者はほぼいないと言っていた。ならば当然、セックスの経験もないだろう。この美しい身体をほしいままに弄(もてあそ)ぶのは自分が初めてだという思考は、すべての事象を論理的に解析するためのはずの電子頭脳を沸騰(ふっとう)させるほどヤスハを興奮させた。もしもヨーコのようにペニスも持ち合わせていたらその屹立(きつりつ)で痛いほどだろう。

「外だけじゃなくて、膣内(なか)までいじって。処女膜が破れるくらい乱暴で構わないよ。これがわたしの…初体験なんだから」

 ヨーコからの口淫の官能に時々中断されつつ、こちらからも舌を限界まで使って愛撫(あいぶ)を施していると、ヨーコから更に深くを求められる。ヨーコの初めてを奪う…甘美な響きに、勇んで膣口を割り開き、覗(のぞ)いたピンク色の洞窟に人差し指を挿し入れる。初めてだからと言って遠慮する必要が無いのは、ヨーコの言葉でわかっている。いきなり指の根元まで突き刺すと、鈎型(かぎがた)に指を曲げて膣壁(ちつへき)を角度や場所を変えつつ何度もかきむしるように擦(こす)る。

 また、ペニスを鼻で押しのけるようにすると見える小さめのクリトリスを舌先で突く。すると、ヨーコの口から膣内(なか)をかき回した時とは少し違う甘やかな悲鳴があがり、二色の声色を比べるのも楽しい。

 だが恐らくヨーコには自慰(じい)の経験があるのだろう。二人の愛撫(あいぶ)には明らかに練度の差があり、ヤスハは次第に追い詰められ、とうとうヨーコの責めに反応して嬌声(きょうせい)を上げるだけになった。それでもヨーコは全く容赦せずにヤスハの膣の攻略を続け、ヤスハは絶頂に達してひときわ長く高い鳴き声でヨーコに限界を告げた。

 

 オルガスムスを迎えたヤスハの、必要以上に敏感になった女性器を優しく宥(なだ)めていたヨーコは、肉ひだの痙攣(けいれん)が収まった頃を見計らって体勢を変え、ヤスハを抱き締める。

「落ち着いてきた?」

「…はい、新鮮な体験でした。ありがとうございますヨーコさん」

「新鮮かぁ。有無を言わさず責め立てておいて今更だけど、オートマトンも気持ちよくなるんだね」

「もっと初期のタイプでは性的快感はオミットされいたようです。しかし数少ない使用者のほとんどから、オートマトンが無反応では利用しにくいという意見があり…」

「ああ、それは解る気がする…」

 一種の後戯(こうぎ)のつもりか、先ほどとは打って変わって優しく、ヤスハのヨーコに比べればだいぶ控えめな乳房を揉みながらのヨーコの返答に、良く判らないなりにそんなものかと頷(うなず)いたヤスハは、自分の呼吸が落ち着いたのともう一つ、本当に最後の一線を踏み越える覚悟ができたのを内心で確認して、おずおずとヨーコにこのベッドインの目的を果たすことを提案する。

「ここまで来てこんなこと聞くのは卑怯かもしれないけど…本当にいいんだね?」

「当然です。わたしに精液保存機能があるからではありません。わたしがヨーコさんが大好きだから、ヨーコさんを受け入れたいんです」

「わかった。野暮なこと聞いてごめんね」

 そう言うとヨーコはヤスハに覆(おお)いかぶさり、そっとキスをする。最初は唇に触れるように軽く、そして二、三度とヤスハの唇を舐(な)めてから一度少し顔を離す。続けて欲しい、とねだる気持ちを込めてヤスハがまぶたを閉じると、それに応えるようにヨーコの唇は強く押し付けられ、そしてぬめっと温かいものがヤスハの口内を犯し、舌を絡めとろうとする。ヤスハも応じて精一杯舌を伸ばし、ヨーコの舌根を舐(な)め回す。

 二人は夢中でお互いの唾液を交換し、相手をもっと貪(むさぼ)ろうと顔を押し付け合う。次第に二人の結合部からは唾液がこぼれ、口元を濡らす感触が淫らなことをしていると自覚させ、微かな背徳感が更に二人を燃え上がらせる。数分間の与える為ではなく求めるためのキスに満足した二人は、口付けている間に不足した空気を取り込みながら、輪郭を確かめるように、互いの唾液の混じり合いを確かめるように、頬を撫で合う。

 ヤスハが悪戯心(いたずらごころ)から頬から耳へと右手を移してくすぐると、ヨーコは思った以上に敏感に反応した。

「耳、弱いんですか?」

「今まで気にしたことも無かったけど、そうみたい」

 秘密の弱点を見つけた気分のヤスハがさらに耳の裏を愛撫(あいぶ)すると、ヨーコはお返しとばかりヤスハの小さな胸をまた揉んできた。膨らみの柔らかさを楽しむようにつついたり、麓(ふもと)から頂上までなぞり上げたり、乳首を痛みを感じるか否かの微妙な強さでひねったり。バリエーションに富んだ手管は、普段自分を慰(なぐさ)めるために工夫している事を想像させた。ヨーコの痴態(ちたい)を思い浮かべたヤスハは、空いた左手で自分の物よりもずっと大きな乳房に手を伸ばす。ヨーコのような技術が有るわけではなく官能を感じさせることはできないが、そのたっぷりとした量感とヤスハの思うように形を変える柔らかさはそれだけで楽しい。玩具で遊ぶ子供というのはこんな気分なんだろうと想像しながら拙(つたな)い愛撫(あいぶ)を続けていると、ヨーコの両手がヤスハの幼い双丘から外れて背中に回る。

 密着する体勢になったヨーコはヤスハの耳元で囁(ささや)いた。

「じゃあそろそろ、始めよっか」

 ヨーコの提案に頷(うなず)いたヤスハは胸で遊んでいた左手をヨーコのペニスに添え、自分の膣口へと導いた。竿(さお)の部分よりも少し太くなった亀頭はカウパー汁で濡れ、同じく愛液が滾々(こんこん)と溢(あふ)れ出す膣に触れるとねちゃりといやらしい音を立てた。

「じゃぁヤスハの初めてをもらうね」

 すでに覚悟のできているのがわかっているヨーコが腰を前へと突き出し、優しい動きのままに、ヨーコのペニスはヤスハの陰唇をかき分けながら膣の中へと静かに入っていく。人間の女ならば処女膜が破れて痛みを訴えるところだがオートマトンにそんなものは無い。寂しいような誇らしいような不思議な気持ちで、ヤスハは自分の膣を押し広げていく、人体とは思えない硬さの肉棒の形をはっきりと感じる。愛撫(あいぶ)とは全く質の違う官能に恍惚(こうこつ)としながら、どんどん深く潜りこんでくるヨーコの猛りを待っていると、人間なら子宮に相当する精液保存器官の入り口を入っていいかとノックするように軽くつついて止まった。

「おちんちん根元まで入ったよ、ヤスハ」

「わかります。ヨーコさんのは大きいですね、わたしの中はいっぱいです。それに硬くて太くて気持ちが良いです」

「へへぇ。ヤスハの中もなんだかウネウネして気持ちいいよ。このままじっとしてても射精(だ)しちゃいそう」

「それは少し寂しいので、我慢して動いてください」

「お、言ったなぁ。ヤスハこそ直ぐにイっちゃダメだからね」

 楽しげに告げたヨーコは宣言通り即座に抽送を始める。最初の数回はゆっくりだったが、ヤスハの膣内(なか)が愛液で痛みを伴うような摩擦(まさつ)がほとんど無いのを確認すると、どんどん激しくなる。ヤスハはベッドの軋(きし)む音をBGMに自分からも腰を振ろうとするが、ヨーコが抱きすくめているので中々上手く動かせない。しばらく試みて諦めたヤスハは手足をヨーコの胴体に絡ませてヨーコの激しい動きに身を任せ、膣のひだを意識してくねらせようとする。

 努力が正しく報われたのか、それまで一心不乱に腰を振っていたヨーコが何かをこらえるように顔を顰(しか)めると、段々と動きを緩やかにするとしっかとヨーコの身体に回されたヤスハの手足をそっと外させる。

「ヨーコさん…?わたしのやり方は気に入りませんでした?」

「ううん、気持ちよかったよ。簡単にイっちゃいそうだったから少し変化を付けようと思って。ヤスハ、片足を私の肩に載せてごらん」

「こうですか?」

 言われた通りにすると、少し身体が右によじれる。自然、ヨーコのペニスが擦(こす)る部分も膣の横壁へと変化する。

「少し当たる場所が変わるでしょ?エへへ、エッチなこと、昔あれこれ本を読んだことあるんだ」

 単なる思春期の興味だけでなく、ヨーコの場合はもっと深刻な、男性と女性が入り混じった自分の身体を納得するための過程でもあったのだろうとヤスハは想像する。

 実のところオートマトンの性器は、人間のようにランダムに感覚の敏感な部分が点在するわけではないので、体位を変えることの意味はさほど無い。だがパートナーがこの時間を精一杯楽しもうとしている所にそんな説明をするのは無粋だと思い、ヨーコの望みに任せる。

 ヨーコは先ほどと比較すると全体にゆっくり、その中でも速く遅くとテンポを変えたり、突き入れて亀頭を押し付ける場所を浅く深くと、変化を付けた抽送を行う。ヤスハも応じて、腰を左右に回転させてペニスへの刺激を工夫する。

 この趣向が気に入ったらしいヨーコは荒い息のまま、時折含み笑いを漏らしながら膣を掘り続けたが、ふと視線をずらして腰の動きを止める。疑問に思ったヤスハがヨーコの汗に濡れた顔を見上げると、ヨーコはヤスハの左足を抱え込んでいた手を視線の先…二人の結合部へと伸ばして、ペニスの挿し入れられた膣の入り口をくるりと撫でる。

「ヨーコさん?」

「ふふっ、ごめんね…この体勢だと繋(つな)がった所が良く見えるのがなんだか不思議な感じがして」

 そう言われて、同じ光景を見ようとヤスハは首を伸ばして自分も下腹部をのぞき込む。ピストン運動で掻(か)き出された愛液でてらてらと濡れる膣がペニスをあさましく咥(くわ)え込んでひくひくと蠢(うごめ)いている様は、不思議というよりも自分の劣情を意識させて気恥ずかしい。

「ちょっとエッチな感じで、恥ずかしいです」

「そう?でもあそこを見た時、ちょっと膣がピクってなったの感じたよ?恥ずかしい方が感じるんじゃない?もっとよく見える体位にしようか」

 言ったヨーコはヤスハの返答を待たずに腰の緩慢な動きを再開し、ピストンを止めないまま左手で放り出された右足と、右手で掴んだままの肩に乗った左足を合わせて、爪先をヤスハの頭の向こうへと固定して自分は膝立ちになる。確かにこの姿勢だと、結合部が顔の傍(そば)に来てペニスが出たり入ったりする様子が良く見える。改めて見ると、ペニスが引き抜かれるときに膣肉はまるでペニスが去るのを惜しむかのように、ねっとりと絡みついて膣口から肉棒と一緒に出てくる。ヨーコを求める自分の心が形になったようで嬉しい。

 そんな事を考えていると、気分が乗ったのか快感が強くなって思わず一段高い喘(あえ)ぎ声が出る。それを聞いたヨーコはヤスハが再び絶頂へのコースに乗ったのに気づき、自身と相手を追い詰めようと、膣内の感触を楽しむ動きから激しい動きへとシフトする。

 二人が嬌声(きょうせい)のハーモニーを部屋に響かせて淫らな音楽を奏でてすぐに、ともに快楽の階段を駆け上がる。ついにヤスハが限界に達して無意識に今までにない強さで肉壺を締め付けると、ヨーコもこれがトドメとばかりに力強く男性器を突き込み、白濁した欲望を勢いよく吐き出す。

 咽頭(いんとう)で受け止めた時にも勝る勢いのドクンドクンという精液の感触が、苦痛と間違うほどの官能にあげた悲鳴に混ざって、体内を通じて本当の音が聞こえるように錯覚する。

「これが射精…凄いです。熱くて激しくて、熱湯を浴びせられたようなのに不思議と満足感があって…ヨーコさん、ありがとうございました」

 言葉はお世辞ではない。心の底から満足したヤスハが感謝の言葉を述べると、ヨーコは汗で前髪が張り付いた顔に悪戯(いたずら)っぽい笑みを浮かべてまずヤスハに口付けると耳元で囁く。

「本当に満足しちゃった?もうこれ以上は無理?」

「え?まだ…続けるのですか?」

「そうだよ。もっともっと続けたい。今まで味わったことの無い快感も、ヤスハを可愛がる喜びも、ヤスハの新しい一面を知る歓(よろこ)びも、わたしはまだまだ足りないよ。ヤスハはどう?これでおしまいで本当にいい?」

「それは…わたしも、続けたいです」

 ヤスハの回答にヨーコはキスで応えてくれた。

 

「あの、今度はこんな姿勢でするんですか?」

 優しくキスしながら一息ついた後、ヤスハを組み敷いていたヨーコはベッドから立ち上がり、ヤスハにも続くように言った。首をかしげながら従って立ち上がったヤスハに、ヨーコはベッドに手を付かせて後ろに回り込んだ。そしてそのまま後ろから前に手を回し、ヤスハの胸と女陰(ほと)に手を伸ばしたのだ。

「ヨーコさんの顔が見えないのが不安です」

「ごめんね。この格好でしてみたくって。後背位って言って奥まで届いて気持ちいいんだって」

「ヨーコさんの男性器は大きいので、先ほどまでも十分深く届いていました」

「そう?まあいいからいいから」

 問答しながらもヤスハを愛撫(あいぶ)していたヨーコは、ヤスハの引き締まった尻を掴んで軽く揉みながら、そっとペニスを柔肉に擦(こす)り付けてヤスハがトロトロと流す愛液と精液の混じった淫らな汁をまぶす。既に二回も射精したとは思えない硬さが快感を呼び、不安を口にしたヤスハ自身をあざ笑うかのように口から甘い喘(あえ)ぎ声がもれる。そしてヤスハの心も、そのペニスが与えてくれるはずの官能への期待へと傾く。

 ヨーコはヤスハの心変わりを感じ取ったように、そのままペニスで膣にキスしてぐりぐりと膣口をまさぐる。呼び掛けられたヤスハの膣は扉を開けて男根を迎え入れ、膣内のひだは奥へ奥へと雄々しい客を案内する。程なくしてヨーコのペニスは精液保管器官の入り口をノックするが、さすがにその太い亀頭は子宮口を模した小さな入り口を通らない。

「はぁっ…本当に、深く刺さります。ちょっと辛いくらいなので、手加減してくださいヨーコさん」

「あ、じゃあここが一番奥なんだ?今度もたっぷり楽しみたいし、そんなに激しくはしないよ」

 そう言ったヨーコは優しく抽送を始めた。ヤスハの肉ひだは静かに動くペニスに何度もキスを繰り返しながら包み込んで快感を交換する。約束通り優しいピストンで愛してくれるヨーコに、ヤスハは腰をくねらせ膣内を蠢(うごめ)かせて愛を返す。ヨーコの手は最初はヤスハの尻に置かれて撫でさすっていたが、直ぐにヤスハを抱き締める体勢に変わり、ヨーコはヤスハの耳を甘噛みしたり舐めたりし始めた。二人はつながった局部から穏やかな快感を感じながら幸せな時間を過ごした。

 

 その後も二人は何度も体位を変えながら愛の行為を重ね、両手で数えきれないほどヨーコが射精を繰り返した結果、ヤスハの保管器官にはもう他の誰も受け入れられないほどの精液がため込まれた。

 最後の行為は騎乗位で行われ、愛撫のコツを掴んだヤスハにやわやわと胸を揉みしだかれながらヨーコが大きな喘(あえ)ぎ声と共に絶頂すると、ヤスハも注ぎ込まれた情熱に限界を迎えてヨーコにしなだれかかった。

「ごめん、ヨーコさんもう限界」

「わたしも充分に満足しました。私が人間だったら間違いなく孕(はら)んでしまうでしょう」

「もし本当にそうなったら最高なんだけどな…これでわたしに何かあっても、わたしの遺した何かはヤスハと一緒に地上を見に行けるね」

「最初に言いましたが、不吉なことは言わないでください。ヨーコさんはわたしを地上に案内して…それで地上で空を見ながら、またこうやって体を重ねましょう」

「それは壮大なような貧相なような不思議な目標だね。言っておくけど地上には家も何もないから、その時は地面に寝転がってするんだからね」

「そうですか。それほど問題があるような気はしませんが」

「あ、地上を甘く見てるね。地面って言うのは床と違って、これくらいの小さな砂って言う粒やもっと大きな石って言う固い塊があって、寝転がると痛いし汚れるし大変なんだからね」

「それでは今みたいにヨーコさんが下になってください」

「ひどいこと言うなぁ。そんな悪い子にはお仕置きだ~こちょこちょこちょ」

「え、ちょっと、ヨーコさんやめて!あは、あはははは!」

 わき腹をくすぐられてヤスハは大声で笑いながら身をよじった拍子にベッドへと転がりった。それまで膣に収まって栓の代わりになっていたヨーコのペニスが抜け落ち、精液保存器官に入らなかったザーメンがベッドにシミを作る。なんだか勿体ない気がして、まだ生地にしみ込んでいない粘液をヤスハがすくい取ると、結果としてヤスハが上から退いて自由になったヨーコが身体を起こし、興味深げに白濁を見つめる。

「今までオナニーで射精したことはあったけど…どんな味がするのかな?」

「複雑な味です。言っておきますが美味しくは有りませんよ」

「でも気になるんだ。良い機会だから一口…ペロッ」

 悪戯っぽい表情でヤスハの指を口に入れたヨーコは途端に顔を顰(しか)める。

「うぇ、何これ?」

「だから言ったでしょう」

「こんなに不味いならはっきり教えてよ」

「ヨーコさんから貰った物に、そんなこと言えません」

「物は言い様だね…口直しさせて」

 そう言うとヨーコは今日何度目かのキスをする。ディープキスだったが今までの貪(むさぼ)るようなそれとは違う、ひたすらに温かく甘い優しいキスだった。

 今夜は生まれたままの姿とは言い難い、汗と愛液と精液でドロドロに汚れた裸のまま、同じくあちこち汚れたシーツの上で眠る事だろう。明日の朝起きたら、自分たちの姿にきっと正気を疑うに違いない。

 でも今夜の思い出がある限り、この後のどんな苦難にも怯むことなく立ち向かっていけるに違いない。ヤスハは確信と共に口付けたまま抱き寄せるヨーコの温かい両腕に身を任せて、そっと瞳を閉じて心地よい疲れが導く微睡(まどろ)みの中に意識を沈めていった。




ご拝読ありがとうございました。
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