メイプルこと、本条楓には彼氏ができた。
彼氏とは良好な関係を築いていた。

しかし突然、その関係性に変化が訪れる。
そこで彼女は決意した。
「交流のための痛みなら…きっと耐えられる!」

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痛いのは嫌だけど、交流の痛みは受け止めることにしました!

メイプルこと、本条楓には彼氏ができた。

VRMMO『NewWorld Online』で知り合った彼氏だ。

彼が抱く価値観に魅力を感じ、楓から告白し、付き合うことになった。

彼氏はそっけない態度を見せるが、たまに甘いことを言ってくれる。

楓はたまらなくそれが好きなのだ。

 

そして今日は、彼氏と一緒に映画を見る日だ。

遠距離恋愛であるため、直接出会うことはできないため、

『ウオッチパーティ』を用いて鑑賞会を行う。

インターネット経由でリアルタイムで見ている映像が動機されるシステムだ。

定期的に鑑賞会を開催し、映画の感想を言い合っている。

彼の価値観が垣間見えて、楓にとっては楽しいひと時であった。

 

視聴した映画は『10ターン後に死ぬワニ』であった。

作画はチープであるが、キャラクターデザインは妙に可愛げのあり、好みだった。

シナリオも整合性はなかったが、大事な人との別れの寂しさを伝えてくれる映画だった。

世論的には評判が悪い映画であるが、メッセージ性が好みであることもあり、楽しく見れた。

 

感想を話し合っていると、この映画が彼の好きな映画の一つであることがわかった。

後半に登場する友人の特筆性が好みで、もう9回も見ているのだという。

彼氏が独特な価値観を抱く理由がわかった。

確かに好みの映画ではあるが、楓は同じ映画を9回も見ないからだ。

 

しかし、楓は自分の好きを教えてもらえたことがうれしかった。

そして何より、自分がこの映画のように、大事に想ってくれることが、

何よりもうれしかったのだ。

 

ところが、彼氏が悲しい話をし始めた。

就活が始まるので、しばらく楓とは会えないという。

NWOでの活動も休止する予定であるという。

その話を聞いて、楓は寂しげに彼に話した。

 

「いやだ…いやだよぉ…私、あなたと一緒にいたいよぉ…。」

 

「私はあなたのことしかみたくないのに…突き放さないでよぉ…」

 

その話を聞いて、彼は楓をNWOに誘った。

二人でゲーム内の小屋に入ることにした。

 

すると楓…もといメイプルは小屋周辺にシロップを待機させた。

スキル【挑発】をかけ、万が一の保険のために、シロップにタゲ取りを担当させた。

そのあと、一つだけある小屋の出入口の鍵を閉めた。

 

「私、ずっと一緒にいたいよ!離れたくないよぉ…」

 

「だから…思い出を作らせてください。」

 

メイプルは自分の装備を一つ一つ、脱いだ。

装備だけではなく、服装も脱ぎ、下着姿になった。

 

「あなたのはじめてを…私に下さい…」

 

そしてメイプルは、はじめての『交流』をはじめた。

 

NWOにはお遊び要素が多い。

メイプルが習得したユニークスキルもだが、食べ物の味が設定されており、

運営の遊び心が感じられる。彼氏もその遊び心に魅入られたプレイヤーの一人だ。

そしてNWOには、性感をリアルに感じられる、といったシステムが導入されていた。

NWOが新たな出会いになれば、と考えて運営が導入したお遊び要素だ。

 

はじめての『交流』は順調に進んだ。

濃厚なキスと前戯も終わらせ、大きなソレを彼女に挿れた。

 

想いが激しく交わる。メイプルが思わず声をあげた。

一度、彼が止めようとするが、メイプルがそれを止めないように願った。

 

「止めないで!」

 

「私…痛いのは嫌だけど…だから防御に振ったけど…」

 

「あなたのためなら、痛くても大丈夫だよ…!」

 

その言葉を聞いた彼の行動は、より一層激しくなった。

胸の鼓動が止まらないが、それ以上に嬉しくて仕方がなかった。

 

「あなたの思い出…私の防御を貫いて…!」

 

難攻不落のメイプルの防御は、ついに貫かれたのであった。

 

行為が終わった後、メイプルの体に触れようとした。

すると、不思議なことが起きていたのであった。

メ

 

―メイプルは、動かなくなっていた。

 

 

 

NWOの名物プレイヤー、メイプルの死。

それは楓の木やNWO内に留まらず、世間一般にも広まった。

 

そして、メイプルの死が、NWOの不適切な運営体系を世間に知らしめたのだ。

それからNWOは抜本的な運営体制の改善が行われて、ユニークスキルのバランスは概ね適切なものとなった。

 

そして彼は、今でもNWOをやっている。そう、新しいアカウントを作って。

 

名前はメイプル。彼女と同じ、防御型特化のタンカーである。

 

彼女との思い出を、無駄にしないために。


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