主人公の女剣士が、とある理由から仲間に裏切られてオークたちに犯される話です。
※(僅かにリョナ要素、流血要素を含みます)

1 / 1
この作品は以下のジャンルを含みます。

・凌辱 ・輪姦 ・全身殴打 ・精液ボテ ・快楽堕ち ・臭いフェチ

・首絞め ・NTR(ほんの少しだけ)


Stranger ~裏切りの怨恨~

「はあぁーーーっ!」

 

くすんだ緑色の肌を持つ巨体へ研ぎ澄まされた白銀の軌跡が一直線に襲い掛かり、赤黒い鮮血が大地を汚した。巨体の魔物――オークが断末魔を上げて倒れ伏すと、手にした長剣を鞘に納めて女性が深く溜め息を溢す。

その女性は風に揺れる長い赤髪を片手で撫で梳かしながら周囲を見渡して独り言ちる。

 

「この辺りは片付いただろうか…」

 

輝く鎧に身を包んでいる女性――“イヴリン・リード”は近くの岩に腰掛けて一息つくと、荷物から水筒を取り出して喉を潤す。そんな彼女の下へ二つの人影が駆け寄って来る。

 

「イヴリンさーん、周囲に魔物の気配はありませんでしたー」

 

「これで今日の依頼は完了したっぽい……」

 

小柄で白い短髪の女性――“アイラ・サンチェス”がイヴリンに周囲の状況を伝え、同じく白髪の女性――“ルナ・キャンベル”が気怠そうに呟いた。

そんな二人の声を聞いたイヴリンが大きく伸びをして、言葉を返す。

 

「わかった、ありがとう。それなら少し休んでから帰ろう」

 

◆◆◆

 

ここは魔力で人々の生活が成り立つ国、『ロルドリン王国』にある森林地帯。オークやスライムといった魔物が跋扈(ばっこ)する危険地域であり、国からの魔物討伐依頼を受けたり未知の領域を探索したりする存在が、彼女たち『冒険者』である。

この国の人々は全員が一定値以上の魔力を保有しており、その魔力の性質によって大きく三つに分類され、『冒険者』の他には『平民』と『守護者』がある。その分類手段として成人と同時に行われる特殊な試験があり、振り分けられた後にそれぞれ固有の役職(ロール)へと所属する。

また、生活するために必要な技術・能力として人々は成人までに複数の技能(スキル)を修得する。技能とは基本的に魔力を介して事象に干渉する基本能力だが、戦闘のみならず料理や交渉といった日々の生活においても幅広く使用されており、その数は全てで三百を超える。技能の魔力による干渉力の強弱をイメージしやすい数値で表し計る指標として、練度(グレード)という項目が設けられている。

技能の練度は主に0から9までの十段階で表され、1以上あると技能を修得できたことになる。そして技能の修得に当人の意思は一切関係無く、適性のある技能は殆ど全て物心ついた頃に練度が1以上となる。そこからどれだけ練度を高められるかは本人の才覚と努力次第であり、その上げ易(やす)さ,下がり易さについては生まれ持った魔力の性質次第だ。

成人した国民が役職へと所属する際には使用できる技能の組み合わせだけでなく、その練度が規定以上であるかという点も考慮される。逆に言えば、所属したい役職に必要な技能を全て定められた基準以上の練度で修得しているなら、他にどんな技能を修得していても任意の役職に所属できる仕組みなのだ。

また、役割毎に人手不足が生じた際でも即座に人員を補うことを目的として、役職を変更する手続きは非常に簡略化されている。ただし、誰でも彼でも役職を転々と変更できるわけではなく、確実な戦力を安定して確保するために各役職で総督(エース)と呼ばれる最も優れた人物は所属した役職を引退するまで離れられなくなる。

 

「そういえば、ルナ。恋人とは上手くやっていけているのか?」

 

イヴリンの役職は〔剣士(フェンサー)〕で、剣術に関する技能を主に必須としている前衛職。彼女は回復魔導や弓術等も幾つか修得しており、〔剣士〕所属の人の中ではオーソドックスなバランス型だ。二年ほど前に30歳という若さで役職〔剣士〕における総督を任命されている、このパーティーのリーダー。

 

「…………ええ、勿論。彼はとっても優しいですから…」

 

ルナの役職は〔闇魔術師(ダークソーサラー)〕で、状態異常を付与する魔導を必須としている準後衛職。彼女は特に行動不能系の魔導に明るく、短剣術を修得している事や保有する魔力量が多い事から、いざという時の前衛職としても活躍出来る。

 

「そうなのですか。恋人がいらっしゃって、とても羨ましいです」

 

アイラの役職は〔白魔導士(ホワイトメイジ)〕で、回復魔導や強化魔導等を主に必須としている後衛職。他の二人とは異なっていて、彼女は他系統の技能を殆ど修得できない魔力性質なため常に支援役として立ち回っている。ちなみにルナと彼女は幼馴染みである。

 

三人が休憩時間に入り談笑していると、いつしか会話の内容は先程まで戦っていたオークに関するものになっていた。

 

「……それにしても、どうしてオークたちは突然に凶暴化したのでしょうか」

 

「魔物は元から凶暴だよ、アイラ」

 

「そ、それはそうなのですが。何と言いますか…、いつもよりも力が増しているような気がするのです……」

 

アイラがそう言葉を漏らすと、周囲の空気が重苦しい沈黙に支配される。

イヴリンが言ったようにオークとは元から気性の荒い性質で、『冒険者』ギルドでは要注意種族の中の一種であり討伐依頼対象に度々上がっている。しかし、ここ数日になってその凶暴性に磨きがかかったように被害者数が増え始め、オークと対峙した者達は揃って「異常な程に強くなった」と口にしていた。

 

「確かに、私も前々から魔物の力が強くなったような気がしていたけど…。最近は特にそう感じるな」

 

「ですよね。何かあったのでしょうか…」

 

アイラが不安そうに問いかけてイヴリンは思考を巡らせる。

そうして、この状況に思い当たる事例を想起した彼女が無意識的に呟いた。

 

「まさか【魔物操作(ストレンジャー)】か…………」

 

その言葉を聞いた瞬間にアイラの表情が固まる。重苦しい空気が瞬時に凍て付き、居心地の悪さが目に見えてわかるような冷たい雰囲気を感じられる。

彼女が口にした【魔物操作】とは技能の一種であり、禁術の一つとして忌み嫌われているものだ。この技能は魔物を意のままに操る効果に加え、魔物の持つ力を向上させる効果も併せ持っている。これだけ聞けば人々に好まれそうなものだが、その練度を上げる難しさが他の技能と比べて桁違いであり、低練度な状態では魔物を強化させてしまい甚大な被害を及ぼしかねない。また、修得できた者は極めて稀であり歴史的に見ても数が圧倒的に少ないことから「裏切り者の技能」とも呼ばれ、この技能を修得した者は「魔人の仔(モンスターチャイルド)」等と蔑まれる。

ただ、実際には蔑まれて終わるような話ではなく、修得した者が見つかれば永久に禁固刑が下されるのは確実。誰か一人でも傷つけていようものなら即処刑。そんな対処がされるぐらいに【魔物操作】という技能は、その存在自体が恐れられている。

 

「…技能を修得しているだけで殺されてしまうのは……可哀そうです」

 

「……、そうだな」

 

アイラがか細い声で溢した言葉を聞いてイヴリンは頷く。

存在を恐れられているとは言え、問答無用で刑罰を下される現実に何も思わない人は少なくない。

 

「しかし、今回の件に関して言えば犯人に問題があるだろう。こんな言い方をするのは何だが、技能を使用せずにいれば処罰されることも無いだろうに。どんな目的があったとしても被害者を出してしまっているのだから、刑罰を下されても致し方無いさ」

 

「…………そう、ですよね…。早く捕まってくれると良いですよね……」

 

「私たちに犯罪者を相手取る権利は無いから、そういう人の対処は『守護者』…特に〔騎士(ナイト)〕や〔憲兵(シェリフ)〕の連中に任せるしかない。私たちは私たちで凶暴化した魔物の処理をしよう。……よし、もうひと頑張りしようか!」

 

「…え、帰るんじゃなかったんですか?」

 

「こんな話をしていたら少しでも被害を抑えたくてな、気持ちが滾(たぎ)ってきたんだ。魔物は狩れる内に狩ってしまった方が良い」

 

「それはそうですけど…………、あれ?」

 

立ち上がって剣を片手に歩き出したイヴリンを追いかけようと、アイラも歩み出そうとして彼女は異変に気付いて声を上げる。

 

「ん? どうし――」

 

彼女の不思議そうな声を聞いて立ち止まって振り返ったイヴリンもまた、その異変に気が付いて言葉が途切れる。いつの間にか、ルナの姿が消えていたのだ。

三人で円陣を組むように腰かけていたのだから、いなくなればすぐに気づくはずだった。しかしイヴリンとアイラの二人は今に至るまで全く気が付いておらず、休憩を始めてからどのタイミングでいなくなってしまったのか皆目見当もつかない。

 

「ど、どうしましょう! 魔物の仕業でしょうかっ!」

 

「落ち着くんだ、アイラ。遭難者の捜索には二人だと人手が足りないから、別の区画で活動しているパーティーを呼んで来て欲しい。危なくなったらこの煙幕で戦闘を回避するんだ」

 

「で、でもイヴリンさんは? 一人でルナちゃんを探すのですか?」

 

「大丈夫だって、私は強いから。これでも〔剣士〕の総督なんだから一人でも問題は無いし、いざという時の為のポーションも持ってる。それよりも今は遭難者の安全確保を最優先にすること。いい?」

 

「わ、わかりました。くれぐれも無理はしないでくださいね」

 

歳も実戦経験も豊富な彼女にそう言われてはアイラも頷くしかなく、彼女の指示通りに付近の区画で魔物討伐に勤しんでいる『冒険者』パーティーと合流するために走り出す。

攻撃手段を持たない彼女に単独行動させるのは心配だが、これが最適解だと考えていた。

 

「……お互いにね」

 

小さくなっていく仲間の後ろ姿を見届けながら小さく言葉を投げかけて、イヴリンは森の奥へと駆け出した。

仮に魔物に連れ去られたのだとしたら一刻の猶予も無い。最悪の場合、既に殺されてしまっているかもしれない。

――いや、それはない。もしもそのつもりならば、わざわざ連れ去ったりせず、あの場で食い殺されていたはずだ。だから、まだ大丈夫。――

募る焦燥感を冷静な理論で抑えながら、彼女は魔物が獲物を連れ去りそうな場所を探索して行く。

 

暫く走ったところでイヴリンは地面に落ちていた帽子を見つける。手に取ると、それは紛れも無くルナの物であった。

 

(血痕は無く、……まだ温かい。風で飛ばされたのでなければ方角は合っているし、ここを通過してから時間も殆ど経っていないはず…)

 

そう遠くない場所にいるはず、と当たりを付けた彼女は捜索を続行しようとした。

――その時だった。

 

「……」

 

周囲の木陰からオークの群れがぞろぞろと姿を現し、瞬く間に彼女は包囲されてしまったのだ。その数は凡そ二十弱くらいあり、彼女の様子を窺うようにじっと見つめている。

片手に棍棒を握り締めたまま微動だにしない魔物を前に不気味さを感じながらも、彼女は剣を鞘から抜いて臨戦態勢に入った。

 

(これは…、私を観察しているの? オークが?)

 

本来であれば人の姿を見るなり襲い掛かる習性を持つオークが、彼女を見つめたまま一歩も動かないなんてことはあり得ない。明らかな異常を前にした彼女の警戒心は段々と強くなっていく。

 

(時間稼ぎか、それとも他の何か? 頑張れば走って抜けることも出来るだろうけど、今のオークを前に下手なリスクは取りたくない。…でも、あまり悠長にしていられない)

 

自分から仕掛けるべきかと考え始めた時、背後の方で立っていたオーク数体が駆け出して彼女に襲い掛かる。

 

「「グオォーーッ」」

 

「――ふっ」

 

彼らの振り翳(かざ)した棍棒が後頭部へ叩き付けられようとした瞬間に、彼女は最小限の動作でそれを躱して剣を振るう。無駄の無い、洗練された太刀筋でオーク数体の首がほぼ同時に宙へ飛んだ。

彼女の意識が別個体へ集中したのを察知したオークが一斉に飛び掛かり、無防備に見せられた背中へ野蛮な鈍器を振り上げる。オークとは思えない知性から繰り出される、仲間を囮にした奇襲攻撃だった。

 

「剣技、【反転斬(ターン・エッジ)】」

 

だが、その程度の連携攻撃は彼女にとって奇襲の内に入らない。所詮は数に物を言わせた物量作戦でしかなく、焦る事の無い落ち着き払った姿勢で彼女は剣を薙いだ。

彼女の剣が描く美しい半円の軌跡が明らかな殺意を纏う一陣の風となり、扇状に広がって周囲の樹々ごと魔物たちを両断した。

 

「グギャァッ」

「グギィッ」

 

彼女の放った斬撃によって大半のオークが絶命したが、攻撃範囲外にいた数体は彼女めがけて武器を振り下ろす。が、そこに彼女はもういない。

技能を使用して移動した重心を利用して軽やかなステップを踏み、鮮やかに魔物の攻撃を回避したのだ。そして、再び剣を振り払って技能を使用した。

 

「「グギャァァッ」」

 

再度発生した風の刃が硬直した魔物たちに向かって直進し、周囲へ赤黒い液体を大量に撒(ま)き散らす。

ものの数秒にしてオークの包囲網を、彼女はあっさりと全滅させてしまった。普段の生態とは反した連携攻撃を行う魔物に内心驚いた部分はあったが、一切の危なげも無く戦闘を終えて剣を鞘に仕舞う。

 

「…………まだいたのね」

 

無益な戦闘が終わって行方不明となったルナの捜索を再開しようとした刹那、彼女は再び自身が囲まれている事を察知した。それも数が先程の倍以上はある。

大勢のオークが集まって一人の人間を取り囲む、という事象を始めて経験した彼女は訝しむと同時に、少しだけ納得できた事があった。

 

(第二陣が到着するのを待っていた、ということね…)

 

自身が置かれた状況を理解して、彼女は初めて魔物の取った不可解な行動の意味を把握した。どうやら、彼女の慎重過ぎた判断が裏目に出てしまったようだった。

まだまだ体力にも魔力にも余裕はあるが、あまり戦闘が長引いてはルナの命が危うくなってしまう。

 

(短期決戦、…技能の乱発は覚悟した方が良いわね)

 

念のためにと持っていたポーションの使用を視野に入れて、彼女は再度剣を引き抜いた。

相も変わらず観察しているような視線を送ってくるオークの包囲網から脱出しようと、イヴリンは駆け出し剣を構える。一歩、二歩と踏み込みを加速させて眼前の巨体へ切っ先を突き出した。

 

「剣技、【刺突(チャック)】」

 

今度は彼女自身から仕掛けに行く。

放たれた矢の如し、目にもとまらぬ真っ直ぐな一撃が厚い肉を貫いた。だがそれで彼女の勢いが止まる事も無く、尚も突進を続ける。

剣でオークの巨体を刺し貫いたまま大地を蹴って走り抜け、オークの群れを突破した。

 

「グ、オォォッ!」

 

「剣技、【新円斬(サークル・エッジ)】」

 

刺し穿った魔物が最後の抵抗に棍棒を振り上げたところで、彼女は足を止めて身体を回転させながらオークの胴体を両断した。

返り血を浴びることも気に留めず、身体を回転させる勢いを保ちつつイヴリンは振り返って剣を薙ぎ払う。

 

「剣技、【反転斬】」

 

上半身を捻(ひね)って放つ渾身の一撃は、先程よりも広範囲に風を起こして魔物の群れを斬り裂いた。反応しきれない速度で技を繰り出され、魔物たちはただ茫然と立ち竦(すく)んだまま意識を失う。

かなりの数を減らした彼女はすぐさま剣を収めて走り出す。これ以上、オークと無駄な戦いをしている暇は無いのだ。僅か数秒の戦闘でも、仲間の安否が不明な現状では出来る限り避けなくてはならない。

 

ルナの帽子を片手に全力疾走し始めた彼女は、直後に強烈な殺気を感じて咄嗟の回避行動を取った。そして――、

 

「グオオオォォォォォッッ!」

 

樹木の上から大きな何かが落下し、大地を揺るがせた。巻き上がった砂埃を腕で防ぎながらイヴリンはその正体を確認する。

土煙が薄くなって晴れた視界に映ったのは、魔物――オークだった。だが、そのサイズは別格で、少なく見積もっても通常種の二回り以上ある。その顔つきからどことなく威厳を感じられ、いかにもオークのリーダーらしき存在だった。

 

(どうしてこんな時に、あまりにも統率が取れ過ぎている……。まさか、ルナを人質に私を待ち伏せた!?)

 

流石に考え過ぎだろうと彼女は思ったが、一連の異常な行動からそう考えざるを得なかった。異様に知性の高い個体によって魔物が統率を取り、人間を罠に嵌めるなど前代未聞な事例だ。それも、ぶっつけ本番でここまでのパフォーマンスは人間でもそうそう発揮できるものではなく、前から計画を立てていなければ不可能に近い。

――もしそうなら、私はどっちを優先すれば…。――

普段ならば人命救助が最優先だが、ここでこの魔物を取り逃しては更なる被害を出すことになりかねない。だが、本当にこの魔物がそこまでの知性を身に付けているのか。自分が慎重になり過ぎているかもしれない。

未知の脅威を目の当たりにして思考が鈍っていた彼女は判断に迷っていた。無防備に突っ立っている彼女の隙を見逃さなかった大型オークが、彼女の想像以上に素早い動きで棍棒を振り下ろす。

 

「くっ――」

 

今日初めて彼女が余裕を崩し、紙一重のところで攻撃を躱す。

地面を転がって回避した彼女は即座に立ち上がって迷いを捨てると、行方不明となった仲間へ謝罪をしつつ魔物へ斬りかかった。救助が遅れることに申し訳無い気持ちはあったのだが、それでも目の前に聳(そび)え立つ奇怪な存在を無視することは出来なかった。

どんなに素早かろうと自分のスピードには追い付けるはずがないと確信していた彼女は、魔物の脚を両断せんと思い切り振り抜く。

 

「なっ!?」

 

しかし、その直前に魔物が飛び上がり彼女の剣は虚空を裂いた。

眼前で繰り広げられる信じられない光景に、流石の彼女も動揺が隠せない。それもそのはずで、彼女は自身の走力,瞬発力に並々ならない自信を持っていたのだから。

想定外の事態で唖然としていた彼女だったが、ふと我に返り身の危険を感じてその場から離れる。

 

「うぐぅっ」

 

直後、飛び上がった大型オークが棍棒を両手で握り締め、思い切り地面へ叩き付けた。バランスを崩した彼女に突風が襲い掛かる。途轍もない威力で鈍器を叩きつけられた地面が軽く抉られている光景を前にし、イヴリンの背筋が凍る。

回避していなければ確実に死んでいたという事実に恐怖したのだ。だが、それと同時に敵の生み出した大きな隙を見つけて剣を強く握りしめる。そしてその巨大な腕を目掛けて剣を振るった。

 

「剣技、【一刀両断(アルティメット・エッジ)】!」

 

彼女の全身全霊をかけた一撃は輝く斬撃となって大型オークの両腕を斬り裂いた。彼女の切り札とも言える、トップクラスの破壊力を誇る剣技だ。

 

「グオオオォォォォォォッ」

 

大量の血飛沫が宙を舞い、森中に雄叫びが轟く。

首を落すつもりで放った攻撃だったが態勢を整える前に繰り出したために狙いが大きく外れてしまった。ただ、それでも充分な効果があった。これでもう敵が攻撃してくることは無く、落ち着いて次の攻撃を放てる余裕が出来た。

 

(いけるっ!)

 

厄介な敵の攻撃手段を封じた彼女は流れるような動作で再び剣を構える。もう残りの魔力は少ないが、それでも目の前の敵を仕留めるには充分な量だ。

逃げられないように広範囲の技能――【反転斬】で首を落そうと振りかぶる。

 

「剣技――」

 

――その瞬間、彼女の全身が痺れたようにピクリとも動かなくなった。

 

(っ!? 何っ、何が起こったの!?)

 

あと少しで魔物を倒せると思っていた彼女に襲い掛かる謎の現象。それは、何かによってかけられた状態異常『麻痺』だったのだが、パニックで混乱した彼女には知る由も無い。

 

(ぁ――)

 

どうにか身体を動かそうと奮闘していた彼女の眼の前を、いつの間にか複数のオークが取り囲んでいた。剣も振れない、声も出せない。抵抗する術を失った彼女の頭部へ、無慈悲にも棍棒が振り下ろされる。

その衝撃で彼女の視界がぐらつき、数瞬遅れて鈍い激痛が走った。

 

(つぅっっ)

 

本能的な悲鳴も出せないまま全身から力が抜けて、両手から武器が滑り落ちる。そして倒れかけた彼女の身体はオークによって支えられ、あっという間に組み伏せられてしまう。

 

「フゴォッ、フゴォッ」

 

数体のオークに取り囲まれた彼女は次々に装備品を引っぺがされて、気が付くと下着だけの姿になっていた。鎧の上からだと見ることのかなわない彼女の綺麗な肌が、薄い布切れのみを残して露わとなる。

豊満な胸の下にあるのは鍛え抜かれた腹筋。肉付きの良く、それでいて引き締まった抜群のプロポーションを誇る肢体が晒され、彼女は酷い羞恥心に駆られる。

 

(く、そぉ……)

 

まさか敗けるとは思いもしなかった相手に荷物も全て奪われて、イヴリンは悔しさで唇を噛み締めた。だが、彼女はこれ以上に悔しく、そして惨めな思いをすることになる。

 

(――っ、何を……!?)

 

これまで味わった事の無い屈辱感に支配された彼女の両胸をオークたちがしゃぶり、まるで赤子のように吸い始めた。大きく厚い魔物の舌が敏感な肌を撫で上げ、恐怖と不快感が交わりあって脳に届く。

 

(こんな奴らに、嫌だ……。嫌ぁっ!)

 

生理的な嫌悪感を抱きながらも、痺れた身体は抵抗することもできず、拒絶の言葉さえ喉から出て来ない。ペチャペチャと響く水音が魔物の唾液によるものだと考えるだけで酷い吐き気すら感じてくる。

たわわに実った乳房へ吸い付きながら力強く揉みしだき、粗暴な力を受けたそれがグニグニと形を変える。もちもちとした感触が物珍しいのか、オークたちは遊ぶように彼女の胸を触っていた。

 

(――ひゃんっ!?)

 

しかし、彼らにとって物珍しいのは彼女の胸だけではない。引き締まっていながらもしっかりとした弾力を持つ臀部や、ぷにぷにとした柔らかい肉が僅かな湿気を帯びている股間――女性器もまた興味の対象であった。

胸部を弄っているのとは別の個体が彼女の尻を揉み、割れ目を舐め始める。魔物が気の向くままに舌を動かして、薄い布一枚越しに這いずる肉が彼女に確かな性的興奮を与えていた。

 

(なん、でぇ……。私…こんな奴ら、にぃっ…………)

 

愛情の欠片も無い行為でも、性感帯から送られる刺激に彼女の雌としての本能がしっかりと反応していたのだ。

胸と女性器。二種類の性感帯を責められたイヴリンは不快な嫌悪感を抱きつつも、身を蝕むように高まる快楽を感じていた。身体の奥から熱が広がり、頬は段々と赤らんでいき、呼吸も少しずつ速まっていく。

そんな彼女の様子を見て何を思ったのか、取り囲んでいる魔物たちがぞろぞろと彼女へと近づき、下着を破り捨てて全身を隈なく舐め始めた。

 

(――ひぃっ、嫌ぁっ! こんなのっ、気持ち悪いぃっ!)

 

綺麗な肌が魔物の涎によって穢され、日の光を反射して艶めかしく輝く。腕も、脚も、腹も、腋も、首も――手足の指先まで全てをオークたちの舌が汚らわしい粘液を刷り込んでいく。

 

(う゛っ、臭い! 何よ、この匂い…………お゛ぇっ)

 

オークの舌が彼女の顔を舐めた瞬間、腐った生肉ような激臭が鼻孔を突き抜けた。

それもそのはず、魔物たちに「歯を磨く」どころか「口を漱(すす)ぐ」なんて文化は存在していない。産まれてから一度も手入れをされていないその口内は、繁殖した雑菌類によって強烈な悪臭を漂わせている。

不快感に加えて激臭の唾液を塗り込まれ、彼女は胃の中身が逆流してくるのを感じた。

 

(――っ、ん゛う゛ぅぅっ!)

 

せり上がってくる吐き気を堪える事で精一杯だった彼女の口腔へ、オークの舌が唐突に捩じ込まれた。激臭の涎が万遍(まんべん)無く纏わりついた厚肉が侵入し、彼女の鼻を刺激していた臭いが更に一層強まる。

口粘膜を蹂躙するように動き回る魔物の舌。遂に我慢の限界を迎え、喉を駆け上がるように消化物が逆流し、彼女の口から吐き出された。

 

「お゛ぇ゛ぇ、げほっげほっ…。はぁっ…はぁっ…」

 

堪えきれなくなって嘔吐した彼女は声を出して喘ぐ。どうやら、彼女にかかっていた『麻痺』の効果が切れたようだ。

しかし身体の方は頭を殴られた衝撃で未だまともに動いてはくれない。助けは呼べるかもしれないが、自力で状況をどうにかする事は不可能だろう。

 

「はぁっ…はぁっ…、――がはぁっ」

 

俯きながら息を整えていた彼女の後頭部に、鈍い衝撃が襲った。吐瀉物を少し浴びた個体が棍棒を振り下ろしたのだ。彼女が毒物を吐き出して抵抗したと勘違いしたようで、本能的に攻撃したのだ。

装備を奪われた状態でオークの一撃を頭に受けた彼女は意識を手放しそうになるも、根性で耐えた。白む視界の中、彼女の吐瀉物の上へ赤い雫が数滴だけ滴る。

防具無しの状態で魔物の攻撃をくらうと普通は即死してもおかしくないのだが、身体の損傷等をある程度軽減する技能【頑丈(タフネス)】によって、彼女は軽い流血のみで助かった。

鈍器による一撃を受け、肩で息をしている彼女を見たオークたちは喧しい鳴き声を上げて次々に棍棒で殴り掛かった。頭だけでなく、顔や背中まで身体のあちこちを思い切り叩く魔物。【頑丈】を修得しているとはいえ、ダメージを無効化してくれるわけでもないので何度も武器を打ち付けられた彼女の身体には青痣ができ、数十回と殴られたあたりで彼女は動かなくなった。

 

(こいつら…………容赦、無さすぎ……)

 

朦朧としながらも意識を手放さなかった彼女は心の中で悪態をつく。

――何としてでも目の前のオークを全て根絶やしにする。――

彼女はそう心に決めた。だが身体が動かないのでは話にならず、まずは身体の回復を優先させようと気絶した振りをするイヴリン。

そんな彼女を取り囲むオークたちは徐に腰布を脱ぎ去る。

 

(……? こいつら、何して――)

 

小さく聞こえてくる布の擦れる音に警戒していた彼女は身体を持ち上げられるのを感じ、そして次の瞬間――。

 

「――っ、いぎぃぃっ!」

 

股間の割れ目が裂かれる激痛が全身を走った。僅かな唾液で入口を濡らされただけの女性器に、魔物の太いイチモツが無遠慮に叩き込まれる。その苦痛たるや、オークによる集団リンチでも意識を手放さなかった彼女が一瞬でも気を失う程だった。

未経験だった彼女の膣口から血液が流れ、恥丘がポッコリと膨らんでいる。

 

「っんぐっ、あ゛っ、あっ、がぁっ。…はあっ、……いだっ、ぁぁっ」

 

乱暴に膣内へ陰茎を挿入したオークは、そのまま彼女の尻を引き寄せて腰を何度も連続で打ち付けた。潤滑油となるはずの愛液が分泌されないまま、何度も出入りする肉棒が彼女の内臓を引っ搔き回して鋭い痛みに苦しめられる。「初めては痛いもの」という話をよく聞いたイヴリンだったが、これは度を超えていた。

まともな前戯も無ければ配慮も無い、野性的で粗暴な抽挿は敏感な肉を根こそぎ削り取るようであり、そこに快楽なんてものは一切無かった。

 

「痛゛い、痛゛いぃっ。も、もっと…ぅ゛ぁっ。…優しくっ、してぇっ……」

 

悲痛な声で訴える彼女だったが、魔物に言葉が通じるはずもない。半ば機械的に抜き差しを繰り返し、流れ出る血の量が少し増えているように感じられる。

 

(こっ、んなぁっ…、こんなのって……。クソォっ…)

 

身体に力が入れられず、行為を拒絶できない彼女は只管に無力だった。身体の奥を突き上げられて声を漏らすその姿は弱々しく、あまりにも無様だ。

 

(早くぅ……。早く、終わってくれぇ…………っ)

 

抵抗する術を持たない彼女が出来るのは、一刻でも速くこの地獄のような苦痛が終わってくれるのを祈るだけ。

――だが、その祈りが天に届くことはない。現実は残酷だった。

 

「――っんぐぅ、あ゛っあ゛っあ゛っ、ま゛っ…待って! だ、だめぇっ」

 

これまで一定だった魔物のピストンが急激に加速し、更に力強く抽挿し始めたのだ。ゴツゴツしたオークの男根が彼女の肉襞(ひだ)を素早く抉り、増幅した痛覚が全神経を通って体中を巡る。

太くて長いイチモツが子宮口をノックする度に電流のような刺激が脳天へと響く。呼吸をすることすら忘れた彼女は口をだらしなく開けたまま、小さく息を吐き出し続ける。

 

「あ゛っあ゛っあ゛っ、んはぁっ、う゛ぁっ、あ゛あぁっ」

 

チカチカと明滅する視界。機能を停止したように思考は淀む。

身体中から感覚という感覚が失われ始める中で、彼女は下腹部に侵入している異物が少し膨らんでいくのを覚える。そして――、

 

「んっ、あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁっっ!」

 

強引に奥へと押し込まれた肉棒が爆発し、ドロドロの粘液が彼女の膣内に解き放たれた。熱く滾るオークの精液が暴れ回り、次から次へと膣奥へ流れ込む。マグマのようなそれは勢いだけでなく、量もまた凄まじかった。

〔剣士〕の総督として任命されるまで鍛練と実践を繰り返し、何年もかけて鍛え抜かれた彼女の腹部が僅かに膨らんでいる。逆流して膣口から溢れ出ている精液で水溜まりが出来ているのにも拘らず、彼女の腹を膨張させるほどにオークの射精量は桁が違った。

 

「はぁっ…はぁっ…はぁっ…、……はぁ…」

 

魔物との性行為を終え、完全に疲労困憊となったイヴリンは漸く解放された。組み伏せられていた力が緩められて、地面に倒れ伏す彼女。

 

(やっと…………終わった……)

 

濁る意識を保ちながら安堵する彼女だったが、その身体が仰向けに転がされる。

 

「…………え?」

 

空を仰ぎ見る彼女の視界には何本もの肉――陰茎が聳え立っていた。性欲を持て余しているオークはまだまだいるのだ。

完全に思考が停止した彼女が担ぎ上げられ、白濁の粘液が滴る割れ目に再度イチモツが挿入された。

 

「ひぎぃっ!?」

 

先程よりもサイズが少しばかり大きいそれが膣奥へと突き進み、彼女の女性器がミチミチと音を立てて拡げられる。終わったと思っていた苦痛が再開され、彼女の表情が苦悶に満ちる。

しかし一度の行為で身体が慣れてしまったのか、ついさっきのような激痛は無かった。それどころか、その苦痛が寧ろ気持ち良いくらいだった。

感じるはずのない――否、感じたくない快楽が身体中に広がっていく彼女の脳は混乱していた。魔物に犯されて快感を得るなど、あってはいけないのに――。

 

「待って……、お願いだから――」

 

イヴリンはオークを呼び止めようと言葉を綴る。が、その声は遮られて膣内に侵入していた肉棒が一気に引き抜かれた。大きなカリ首が中で溜まった精液を彼女の肉襞ごと掻き出した。

 

「あ゛あ゛ぁぁぁっ」

 

柔肉を一思いに擦られる快感は抜群で、彼女は腰を浮かせて大きく仰(の)け反った。僅かながらも回復しつつあった体力と気力を全て刈り取るような快楽に、頭の中が真っ白になって何も考えられなくなる。

 

「――んぎぃぃっ!」

 

そして引き抜かれた男根が再び彼女の膣を貫き進む。

激しく腰を打ち付けられる衝撃で大きな乳房が弾むように揺れた。押しても引いても踊るような動きを見せるそれは、囲んでいるだけで手持ち無沙汰な個体の興味を惹くのに充分なものであった。

 

「んあぁっ。…触る、なぁっ……」

 

彼女の両腋にいたオークが徐に手を伸ばし、悩まし気に揺れている胸を鷲掴んだ。そんな魔物を相手に怒気を孕んだ声色で拒絶するイヴリンだったが、その表情についさっきまでのような嫌悪感は見当たらず、逆に色っぽくて気持ちが良さそうであった。

男が相手ならば誰でも目を惹くであろう大きさに、力を加えればいとも簡単に形を変える柔らかさ。そして何より綺麗で弾力のある肌。

触り心地の良いクッションか、握って楽しむオモチャか何かだと思っているようで、彼女の乳房を両手で握っているオークたちは釘付けになって弄(いじ)り続ける。

 

(クソっ、なんで……こんなことに…………いぃっ!?)

 

遊ぶような手付きをしていたオークたちが突然、右胸は力の限りに引っ張り、左胸へ思いっきり噛みついた。元から愛撫とは程遠いものだったオークたちによる乳辱が唐突に凶暴なものへと豹変し、彼女は歯を噛み締める。

苦痛を浮かべる彼女の表情を見て、彼らの眠っていた被虐心(サディズム)が目を覚ましたのかもしれない。右胸を触っていた個体は更に力強く引っ張り上げ、左胸に噛みついた個体は顎にかける力を強めた。

女性器と両胸から送られる暴力的な快感と痛覚。二種類の強烈な感覚によってイヴリンの脳はショート寸前まで追いつめられる。

 

「――んぐぅっ!?」

 

それでも彼女に対する苛烈な凌辱は弱まる事を知らない。

彼女の頭側に立っていた個体が徐に顔を掴むと、自身の陰茎を彼女の口内へと無理矢理に捩じ込んだ。何をされているのか理解の追い付かないまま、彼女は首を掴まれて強引に喉で扱(しご)かされる。

人間ほど代謝が良いわけではないが、それでも水浴びという概念の存在しない彼らの肉棒は、その口内に劣るものの中々に強烈な悪臭を帯びていた。腐臭、というよりも生臭さというのか汗臭いというのか。

一度も洗った事が無いオークの肉棒は垢まみれであり、そんな汚物が舌の上に乗せられている彼女の気分は最悪だった。味わった事の無い苦みを持った物体が口の中を出入りする度に収まったはずの吐き気が再来してきた。

 

「んぶぅっ、んっ、ぐぅっ。じゅぶっ、じゅぼっ、じゅぷぅっ」

 

――だが、嘔吐すれば再び棍棒で袋叩きにされる。――

そう考えたイヴリンは意地でも吐き出さないように不快な肉の棒をより強く咥え込んだ。湧き上がる嫌悪感を押し殺し、猥らに魔物のイチモツをしゃぶり、吸い付く。するとそれが功を奏したのか、数擦りもしない間にオークが顎を上げて腰を押し出す。そして――、

 

「んっ! んふぅぅぅっっ」

 

口の中の男根が噴火し、大量の精を解き放った。ドロドロでゼリー状の粘液が数瞬の間に口内を満たして端から溢れ出る。だが、溢れたのはほんの少量であり、殆どは喉の奥へと流れていく。

イヴリンは目を見開いて精液を飲み込む。喉に絡みつく不快感を我慢して、窒息しないよう懸命に音を鳴らして嚥下した。

 

「んくっ、…………ぷはぁっ。……お゛ぇっ、…えほっ……。はぁ、…ああぁっ!?」

 

苦い粘液を飲み干して彼女は息を吐く。先程まで咥えていたイチモツの臭いが染み付いたようで、自分の吐いた息で気を失いそうになった。

太い肉棒から解放されて一息吐くのも束の間、口内への集中が切れた瞬間に二つの性感帯から与えられる刺激に悲鳴染みた声を上げる。相変わらず激しいピストンで身体の内側を抉られ、両胸を弄ぶ手付きは乱暴なまま。

 

(…………、あれ……?)

 

だがそこでイヴリンは違和感を覚えた。尚も力任せに引っ張られ、噛みつかれている状態の乳房から走っていた激痛は無くなっており、それどころか気持ち良さすら感じるようになっていた。

その上、あれだけ強く抱いていた嫌悪感も不快感も鳴りを潜め、全身が蕩けるような快楽を感じている。

 

(私の身体……、どうなっているの? なんで、……どうして…………!?)

 

受け入れがたい現実を前にし、半狂乱な様子で自問自答を繰り返すイヴリン。

――魔物に犯され、身体中の至る所を舐め回され、両胸を弄ばれ、陰茎まで咥えさせられて、中出しまで許した。こんなにも屈辱的で不愉快な出来事ばかりであるのに、どうしてこんなにも自分の身体は悦びで打ち震えているのか。――

理解の及ばない現実に、それでも必死に向き合って真実へと至ろうとする彼女だったが、そんな事を悠長にしている暇を与えて貰える状況ではない。

 

「――んぎぃっ、はぁっ、あぁっ、だ…だめっ。もうっ、……もうっっ!」

 

オークが打ち付ける腰の速度を速め、容赦の無い力強さで抽挿を繰り返す。

膣内から引き抜かれる魔物の肉棒には透明な粘液が纏わりついており、日の光に照らされてヌラヌラと輝いている。いつからか、彼女は無意識的に愛液を分泌していたようだ。

彼女の腰を引き寄せると同時に自分の腰を押し出し、引き離す時には勢いよく腰を引き、その動作の繰り返しが段々と加速していく。そうして行われるピストン運動は、彼女の限界と同時に終わりを迎えた。

 

「んっ、はああぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!」

 

脈打つ陰茎が爆ぜて灼熱の濁流を吐き出すと共に、彼女は腰を痙攣させて潮を吹いた。情けなく身体を打ち振るわせて、彼女は初めてとなる絶頂を迎えたのだ。

また、二度目となる魔物の膣内射精は一度目で膨らんだ彼女の下腹部を更に大きく膨張させた。これだけの量の精液を子宮へと吐き出されれば妊娠してもおかしくはないだろう。人間が魔物と交わった前例は無いが、そう考えても不思議ではないくらいにオークの子種汁は濃厚で大量だった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、…んあぁっ」

 

絶頂の余韻に浸っていた彼女の生殖器からオークのイチモツがズルリと抜かれ、甘い吐息が漏れ出た。それと同時に彼女の両胸も解放され、思い切り噛みつかれた左胸の乳輪には赤い歯型がくっきりと残っていた。

人間サイズより一回りも二回りも太くて長い肉棒を咥え込んでいた彼女の膣口は大きく開き、つい数分前まで処女だったとは思えない程に拡張されきってしまっている。

荒くなった呼吸を整えていると、更に別の個体が彼女の腰を掴む。そしてその股座の屹立を割れ目へと当てがった。

 

「はぁっ、はぁっ、……お願い、…………少し、休ませて……」

 

涙で濡れる瞳を魔物へ向けて、掠れる声で懇願した。

――それが無駄な行為だと知っているのに。

 

「っあ、ああぁぁっっ!」

 

小さな声の抵抗はまるで意味を持たず、無慈悲にも硬く勃起した陰茎が彼女の拡がりきった生殖器へ栓をする。周囲の筋肉が緩んだ彼女の膣はもう痛みを訴えてはこない。その代わりに脳が痺れるような、甘くて鋭い快感ばかりが押し寄せてくる。

 

「あっ、ふあぁっ」

 

オークがフゴフゴと鼻息を鳴らしながら、彼女の秘部へと埋(うず)めた肉棒をゆっくり引き抜いて肉襞を引っ掻く。この行為に順応した膣から分泌された愛液が魔物精液と混ざり、白く泡立って地面へと零れ落ちる。

前二体との性行為とは打って変わる、ねっとりとしたスローテンポなピストン運動。それが彼女の脳に大きな混乱を呼んだ。それもそのはず、この一日で彼女は獣のような激しい行為しか経験してこなかったのだから、優しく心地よい交わりによって得られる感覚を知らなかった。

 

「あぁっ……はぁっ、んっ……んふぅっ。……いいぃ、すごく……気持ち、いいぃっ…………。あ、たま……んはっ……、とろけそぉっ…」

 

知能の低いオークにも趣味嗜好がそれぞれ存在しているのか、パワフルな力強さを残しつつも乱暴とは思えない動きで身体の内側を何度も擦ってくる。この時に初めてイヴリンは純粋なセックスの快楽を味わった。

――コイツとなら、いつまででも交わっていたい。――

そんなことを、心の底から彼女は思った。

 

「あっ、あぁっ、おくっ…おくぅっ! 突かっ、れるとっ…あぁぁっ…だめっ。すぐに、とんじゃうっ! わらっ、ひぃっ…とんじゃうぅっ!」

 

暫く大人しいスパンで抜き差しを繰り返していた魔物の陰茎が、少しずつテンポアップしながら激しく彼女を責め立て始めた。丁寧、とまではいかないものの力任せな行為からはかけ離れた抽挿で、彼女は早くも絶頂が近づいていることを覚える。

絶頂したばかりで敏感なままの身体に、このイチモツが与える快感は強すぎた。ビクビクとのたうち回るように跳ね、イヴリンはあっという間に果ててしまう。

 

「んんぅっ、ひぅぅうぅぅぅぅぅぅっっ!」

 

強く掴まれた腰辺りを支点に彼女の全身が激しく痙攣する。割れ目からは透明な液体を勢いよく撒き散らし、大きな二つの乳房が躍るように暴れ回った。

 

「――えっ!? ま、まだっ……ああぁぁぁっっ!」

 

殆ど間を置かずに二度目の絶頂を迎えて一息吐こうとした彼女だったが、その間もオークの腰は激しく動いている。休む時間など一瞬たりとも存在せず、立派な男根が粘液まみれの蜜壺を擦り回る。

 

「とっ、止まっ……、止まってぇぇっ! もっ…、動かないでぇっ!」

 

髪を振り乱し、泣き喚きながらオークへ両手を伸ばす。だが、両腋にいた個体がその手首を掴んで引っ張り、彼女の身体を固定した。

成す術無く抵抗の手段を失ったイヴリンは首を何度も横に振りながら大粒の涙を流す。

 

「いやぁっ、いやぁぁっ! んはぁっ、らめぇっ! おかひくっ、おかひくなっちゃうぅぅっ! おねがっ、だからぁっっ、とめっ…てへぇぇっ!」

 

ついさっきまで抱いていた感想がまるで幻だったかのよう。半狂乱になりながら請い願う彼女だが、そんな姿には目もくれずに魔物は一心不乱にイチモツを弱った膣奥へと全力で叩き込む。

摩擦熱で燃えてしまいそうな激しさで擦り上げられる肉襞が悲鳴を上げ、意識が飛び飛びになる。そして、数秒も無い時間を経て彼女が限界を迎えた。

 

「あ゛ぁ゛っ、ああぁぁぁぁぁぁっっっっ!」

 

魔物の群れの中で三度目となる絶頂を経験したイヴリン。息が絶え絶えになり、痙攣する身体は陸に上げられた魚のようで、白目を向いている姿は無様と言う他無い。

凡そ人間が経験して良い快楽を超えた刺激が与えられ続け、彼女の精神は崩れかけている状態。だが、それでも魔物の肉棒は捩じ込まれたまま動き続けていた。

 

「あ゛ぅっ、ぅ゛あ゛っ、あ゛ぐっ、ぅ゛ぅっ、ぅ゛んっ」

 

殆ど意識が飛んで放心している彼女は、男根が子宮口を突き上げる衝撃に合わせて呻き声を漏らすだけ。言葉を話す余裕なんて微塵も無かった。

だが、この個体の行動は群れの反感を買っていた。

 

「フゴォッ、フゴフゴォッ」

「フゴォォォッ、フゴォォッッ」

 

玩具(イヴリン)が壊れそうな雰囲気を感じ取ったのか、それとも順番が待ちきれなくなったのか。行為中のオークを他の数体が殴り、引っ張り、イヴリンから突き放した。

背中から転がった個体を集団から外し、残った群れが女性器だけでなく口や尻穴――穴という穴へ一斉に肉棒を突っ込んで抽挿を始める。それでもあぶれた個体は、彼女の綺麗な身体へイチモツを擦り付けた。気持ち良さそうな仲間の表情や、発情して雌のフェロモンを放っているイヴリンを前にして我慢が出来なくなったようだった。

 

「んぐっ、う゛ぅっ。じゅぶぅっ、じゅぼっ、ごぼぉっ」

 

これまでノータッチだった尻の穴に陰茎を挿入され、傷ついた部分から血が流れる。激痛走る状況なのだが、半分気絶している彼女は僅かに表情を曇らせるくらいで凡そ無反応だった。

興奮の臨界点を突破したオークたちは鼻息を荒くして無我夢中に腰を振る。たった一人の雌に集団の雄が囲って男根を擦り、気持ち良さそうな鳴き声を上げている。そうして、理性の二文字が存在しない魔物たちは思い思いに自分のタイミングで精を放った。

 

「ん゛んっ、ん゛ん゛んぅぅ~~」

 

鍛えた女性の腹を膨らませる程の射精を行う肉棒が一本、また一本と決壊した。順番を後回しにされていた分だけその量も濃度も臭いも、全てがこれまでの比では無かった。

白濁の奔流がオークたちの陰茎から溢れる度にイヴリンの身体が、激臭の粘液でコーティングされていく。美しい肌を覆うように薄汚れた欲望が浴びせられ、彼女の四肢は見る影も無くなっていった。

腹部も、胸も、腕も、顔も、赤く煌く髪の毛さえ濁り淀んだ白色へ染められる。それに続いて口や生殖器等を犯していた個体もイチモツを押しつけて、次々に溜め込んだ子種汁を解き放つ。

口内に膣奥、そして尻穴へ溢れんばかりの射精を受けてイヴリンの腹は更に大きく膨張させられていく。最早、〔剣士〕の総督として敬われ、憧れを向けられた姿はどこにも無かった。

 

「――んっ、ぶはぁぁっ」

 

全ての穴から肉棒を引き抜かれて解放された彼女の身体が地面に投げ捨てられる。魔物の精液シャワーを浴びてベトベトに汚れた身体が、ほんの少しだけピクリと動く。

 

(…………終わっ、た……?)

 

背中を強く打ち付けた衝撃で意識が戻ったらしい。

時間としては一時間も無い凌辱だったが、彼女にとっては永遠にも思える地獄の時間が漸く終了を告げた。熱く火照った身体は上手く動かせないものの、今なら逃げられるかもしれない。

――そう、思っていた。

 

「……………………、ぇ?」

 

ぼんやりとした空が急に陰る。森の樹々から差し込んできていた木漏れ日が、突如として巨大な影に遮られたのだ。

その輪郭にイヴリンは見覚えがあった。――オークの親玉だ。――

 

地面で仰向けに倒れている彼女を見下ろすように直立していた。そして、その両腕には切断したはずの手首がしっかりとある。それを認めた瞬間、朧気だった意識が覚醒する。

 

(……え、何で。どうして。私は確かに【一刀両断】で――)

 

首を必死に動かして周囲の状況を確認し、視界の端でイヴリンは見つけた。

オークたちに奪われた荷物の中に入れてあったポーション――その空き瓶が数本転がっているのを。そしてリーダー格の個体へ侍るように数体のオークが立っているのを。

恐らくは彼女が輪姦されている間に部下の助けを借りながら全て飲み干し、体力を回復させた後に時間をかけて自然治癒させて両腕の再生を待っていたのだろう。そしてオークの群れが一斉に彼女の四肢へイチモツを擦り付け始めたのは、親玉の完全回復が間近に迫っていたからなのだろう。群れのリーダー格が復活して動けるようになると、たった一つの獲物(メス)を取り上げられてしまうのだから。

 

思考を巡らせてガタガタと震えているイヴリンに大型オークが手を伸ばし、彼女の身体を握り締めて持ち上げた。大きな掌に強く包まれて目線と同じ高さに巨大な魔物の顔があるが、彼女の視線はそれよりもかなり下――股座で大きく屹立している陰茎へ釘付けにされている。

――まさか、アレを私の膣内(ナカ)に……。――

そう考えるだけで身の毛がよだつ思いだった。

視界の中で聳え立つ肉の棒は、ただでさえ人間サイズを軽々と超えるオークのイチモツを更に一回りも二回りも大きくしたような、正真正銘の化物クラス。太さも長さも人間一人が股間から生えているのとそう変わらない程で、そんなものが強引に捩じ込まれようものなら確実に死ぬだろう。

無惨な死を明確にイメージしたイヴリンは恐怖で震える身体を抑えられない。仮に死ぬとしても、その最期が魔物の男根を突っ込まれた姿というのは想像したくもなかった。

 

「……………………」

 

手の中でガタガタと震えている精液まみれの雌をじっと見ていた魔物は、徐に彼女の身体を自身のイチモツへ近づける。そして――、

 

(…………え?)

 

器用な指使いで彼女の両腕両脚を太い肉棒へ抱き付かせた。

予想外な行動を見せられてイヴリンの思考が停止する。死なずに済んだのは彼女にとって幸か不幸か――、ともかく彼女は生かされた。

 

(……すんすん、何だろう…………この匂い……)

 

魔物の精液で汚された顔から、大量に中出しされて膨張した下腹部まで、大樹のような脈打つ陰茎に彼女は密着させられている。すると、不思議な香りが鼻孔を刺激していることに気が付いた。臭いことに間違いは無いのだが、それだけではないようだ。どこか甘くて病みつきになりそうな、そんな匂い。嗅いでいるだけで身体の奥が熱を帯びてくる、心がざわついてくるような匂い――。

イヴリンが嗅いでいるのは、大型オークの生殖器から放たれる強力なフェロモンだ。群れのリーダーとして集団を率いている個体は、その中でも自分の子孫を残そうとする本能も強くなる。それ故に、繫殖意識が強められると雌を発情させる特有の匂いを身体から放つようになる。彼女はそのフェロモンによって発情させられ、その匂いの虜になってしまったのだ。

そうとも知らず、彼女は頭の中で疑問を抱きながらも無意識的に魔物の陰茎に強く抱き付いた。胸や腹が潰れて形を変えていることを気にすること無く、より強く香りを堪能しようと更に身体を密着させる。

 

「フゴッ……オォォォォォォォッッ」

 

彼女の柔らかい身体がイチモツに押し付けられる気持ち良さから咆哮じみた鳴き声を上げて、大型オークは彼女の身体をゆっくりと上下させた。手下の精液は粘度が高すぎて潤滑油と呼ぶにはベタベタしているが、それでも充分な快感を得られているようだった。

一方で、イヴリンは強いフェロモンを身体に擦り付けられて段々と火照り始める。オークの精液ごと強烈な匂いが染み付いてきて、それだけで絶頂してしまいそうになる。泣く程に嫌がったあの感覚が、今は狂おしい程に求めて止まないものになっていた。

 

「はぁぁっ……はぁぁっ……」

 

頭の中がぼおっとする感覚に陥り、彼女はひたすらにイチモツへ身体を擦り付ける。

魔物のフェロモンによって発情させられた身体はそよ風に撫でられるだけでも性的興奮を誘い、乳首や陰核が痛いくらいに充血する。

 

(もっとぉ…………、もっとぉぉ…………)

 

性欲に思考を完全にジャックされたイヴリンは浅ましく淫靡な動きで、魔物の肉棒へ強く押し付けるように身体を密着させる。それと同時に腰の角度を変え、パンパンに膨らんだ恥核を大型オークの肉棒へ当てて自ら圧し潰す。

 

「――、んあぁぁぁぁっっっっ!」

 

すると膣内を搔き回されるのとは違う、落雷の如き衝撃が脳天へと直撃した。優しく触れても強烈な刺激を感じさせる部位を、逞しい男根に自らの意思で力強く押し当てる。これがどれだけ激しい快感を彼女に与えてくれることか。

 

「んひぃぃぃっ! これぇっ、いいぃぃぃっっっ!」

 

その行為に味を占めた彼女は狂ったように腰を振って弱点を擦る。貪欲に肉欲を満たそうとするその様子は、知性を失った獣と称して差し支えないだろう。

大型オークのフェロモンに当てられた時から、――否、もしかするとそれよりも前に彼女は変えられてしまったのかもしれない。醜く膨らませた腹を押し付けて魔物の陰茎相手に自慰行為を始める姿は、妖艶というよりは下品だった。

 

「んはぁっ。…じゅる、じゅりゅりゅりゅりゅっ、じゅぞぉっ、ぷはぁっ。ああぁっ、おいひぃぃぃっ。れろれろぉ、んむっ…じゅずずずずっ」

 

暴走したイヴリンの痴態は留まる事を知らない。恥垢の溜まったカリ首を自ら吸い上げ、激臭を放っている物質を咀嚼し嚥下する。

それがまた気持ち良かったのか大型オークは再度咆哮を上げ、彼女を擦る手の動きを速めてラストスパートをかけた。

 

「んふぅっ、じゅるっじゅるるるるっ! じゅぽぉっ」

 

彼女もまた何度目かになる絶頂へ向けて腰を激しく押し付ける。それと同時に裏筋を丹念に舐めながら、これまで溜め込まれた垢を欠片も残さずしゃぶり取っていく。

両者が両者を責めていき、先に限界を迎えたのは魔物の方だった。

 

「フゴオォォォォッ」

 

丁寧に恥垢を舐め取っていた彼女の身体を陰茎から引き剥がし、その股間を自身のイチモツの出口――鈴口に押し当てた。そして――、

 

「――んほぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!」

 

ガバガバに開いた彼女の膣口へ盛大な射精をお見舞いした。

一度も性行為をしてこず、自慰すら知らない魔物の精通。その勢いはまさに火山の噴火と見紛うほど。イチモツのサイズが通常個体の倍以上あるなら、射精の勢いもまた倍以上。大地に白い雨を降らせんとする量の子種汁が人間の女性器めがけて一気に解き放たれる。

妊娠を疑われる程に膨張していたイヴリンの腹が瞬く間に膨らみ始め、数瞬の内に一回りも大きくなってしまった。彼女を輪姦したオークたちの精液をかき集めても、大型オークの射精一度には敵わないだろう。

このままでは破裂してしまうのではないかという域まで膨らんだあたりで、魔物は彼女の身体を陰茎から離した。鈴口から離された彼女は全身でその射精を浴びる。

 

「あへぇ。…………しゅっ、ごいぃぃ」

 

凄まじい射精がとどめとなり、閉じることの出来なくなった彼女の膣口からボタボタと白濁の塊が零れ落ちる。身体の内から外まで、全てに魔物の精液が染み付いた彼女の表情はとても幸せそうで、恍惚としたものだった。

勝てるはずだった魔物と対峙している途中に突然かかった『麻痺』の状態異常。それを皮切りに凌辱されたが、今となってはそれで良かったように今の彼女は思っている。

 

◇◇◇

 

標的の女が魔物たちに犯されている光景を、一人の女性が木陰から監視していた。その人物は近接戦闘用の短剣を握り締め、狂気じみた喜びの表情を浮かべている。自身の計画が成功したことに喜んでいるのだ。

 

「うまく、いった……!」

 

震える声でそう呟いた女性の名前は、“ルナ・キャンベル”――イヴリンたちが探していた行方不明中の人物だった。ただ、行方不明とは言っても彼女の仲間たちが危惧していたような形ではなく、ルナは自分自身の意思で行方をくらませたのだ。

どうしてそのような事をしたのか。

その理由は独りよがりな献身的思考によるものだった。

 

「あの女さえ、いなくなれば――」

 

彼女の恋人は〔剣士〕に所属している男性、“フィーリックス・ウォード”。その人物は古くから優れた〔剣士〕を排出してきた名家に生まれた長男であり、その血筋を見事に受け継いだ優秀な『冒険者』だった。しかし、それでも彼が〔剣士〕の総督に任命されることは無かった。――イヴリン・リードの存在によって。

「〔剣士〕の総督ならばウォード家」と言われてきた中で、たった一つの席を無名の女性に奪われた彼への風当たりは最悪だった。父親から罵詈雑言を浴びせられた挙句、家まで追い出される始末。ルナが彼と交際して数年の月日が経過するが、イヴリンが〔剣士〕の総督に任命されてからの約二年間は日に日にウォードの顔色が悪くなっていっているように彼女の眼には映った。

そこで彼女は考えたのだ。「どうにかして彼女を〔剣士〕の総督から外させよう」と。

ただ、総督に任命された人物は殺人事件等といった余程の不祥事でも起こさない限り解任されたりはしない。そこで、彼女を引退に追い込んでやろうと計画を練り始めた。

そうして立てた計画の手段に彼女が選んだのは、「裏切り者の技能」と忌み嫌われる災厄の御業――【魔物操作】だった。そう、彼女は「魔人の仔」と呼ばれる存在の一人だったのだ。

 

(ここまで…………、本当に長かった…)

 

誰にも見つからないよう、密やかに練度を上げていた日々。

全てはただ一人の恋人のため、慎重に慎重を重ねて準備を進めてきた努力。

それら全てが報われようとしていた光景を目の当たりにしたルナは、湧き上がる歓喜を抑えずにはいられなかった。魔物の性欲を向上させ、帽子に特殊な細工を施し、綿密な計画を遂行できた喜びは計り知れない。その過程で数人の『冒険者』が被害にあったらしいのだが、彼女にとっては些細なことだった。

 

(……これで、フィーリックス(彼)が総督に…………)

 

なぜこれほどまでに、彼女はウォードのために行動してきたのか。それは、彼女が【魔物操作】という手段を選んだ理由にも繋がる。

そもそも彼女が【魔物操作】の修得に自覚したのは数年前のある日、アイラとパーティーを組んで洞窟の探索に出ようとしていた時だった。その日は偶然、仲間を探していたというフィーリックスもメンバーに加え、三人で町の外に出ていた。

順調に魔物を討伐しつつ、洞窟で珍しい鉱石を入手して帰ろうとしていた時に事件が起こった。帰り道で気が緩んでいたためか魔物の接近に気が付けず、アイラが攻撃を受けて意識を失ってしまい、彼女とフィーリックスも負傷して身動きが取れなくなってしまった。目の前で幼馴染みが殺されそうになって咄嗟に「止めろ」と叫んだ瞬間、その魔物がピタリと動きを止めたのだ。何が起こったのか瞬時には理解できなかったが、その隙を突いて彼が武器を投擲してどうにか窮地を脱することが出来た。

だが、段々と思考が整理されて自分が何をしたのか理解して彼女は鳥肌が立った。魔物に命令出来る技能など、【魔物操作】しか無いのだから。これから自分に対する処遇を考えただけで背筋の凍り付く思いだったが、それを見ていたフィーリックスは絶対に口外しないと約束し、それを守ってくれた。

その場で畏怖の視線を向けられ侮蔑されてもおかしくないのに、禁断の秘密を守ってくれた彼にルナは心を許し、そして大きな恋心を抱いた。その日から暫くして二人が両想いになり、彼女から告白して恋人という関係になれたのだ。だが、そんな彼女の前に立ち塞がった障壁――イヴリン。

 

――彼が守ってくれている【魔物操作】で、彼のためになりたい。――

自分と恋人との幸せを妨げる存在を前にして、彼女はそう考えたのだ。

 

「……、あは。はは…は、はははッ。アハハハハハハハハハハハハハ!」

 

今、彼女の眼の前ではオークの親玉に掴まれて滝のような量の精液を浴びている無様な姿の女が、嬉しそうな嬌声を上げていた。それを見てルナは思わず吹き出し、お腹を押さえて高らかに笑う。

目の上のたん瘤(こぶ)だった存在が、下等な魔物の体液まみれになりながら堕ちていく光景は、なんと愉快なことか。

イヴリンという〔剣士〕の終焉を見届け、すっきりとした気持ちになったルナの表情はとても晴れ渡っていた。邪魔な存在が消えたことを確信し、帰路に着こうと振り返ったところで彼女は気づく。――自身がオークの群れに囲まれていることに。

 

「…………あ、しまった…」

 

イヴリンとアイラから姿を眩ます際に用いた技能、【隠匿魔導(ハイド)】の効果がいつの間にか切れていたのだ。成功を目前にして気を緩ませてしまったのが、最大の失敗だった。

だが、これしきで瓦解するほど彼女の計画も杜撰ではない。

気持ちを切り替えて、ジリジリと歩み寄る個体に向けてルナが口を開く。

 

「…仲間を攻撃しなさい」

 

魔力を乗せた言霊がオークの耳に届き、鼻息が段々と荒くなる。そして、次の瞬間には後方にいる同族に向かって棍棒を翳して振り回した。急な仲間割れに驚き混乱したオークたちは、わけも分からないまま互いに武器を叩き付けあった。

その様子から自分の安全を確認した彼女は一目散にその場を後にする。

 

少し走ってルナは後方に視線を向けて追手の有無を確かめる。【魔物操作】による同士討ちは未だ続いており、彼女を追いかける存在はいない。

今度こそ大成功を確信した彼女は足を止めようとした、その瞬間に前方の何かにぶつかって尻餅をついた。「いてて」と呟きながら腰を擦り、ぶつかったものに目を向ける。

――それはオークだった。

いるはずのない存在を前にした彼女は呆然としていた。先程囲まれていた時にいたので全てだと思い込んでいたのだ。だが、一体だけ群れを追いやられた個体がいる。イヴリンを嬲っていた群れの中から叩き出された『はみ出し者』が一体――。

 

「フゴオオォォォォォッ!!」

 

無理矢理高められた性的興奮を解放する前に寸止めされて、漸く見つけた雌。一種の飢餓状態にあったオークが彼女の姿を見るなり雄叫びを上げ飛びつく。

 

「ちょっ……、何を…………っ!?」

 

来ている衣服を乱雑に引き千切り、彼女の両腕を押さえる。反撃も抵抗も許さない力業で彼女を抑え込み、そしてすぐさま割れ目へとイチモツを突き刺した。

 

「――ひぐぅぅっっっっ!?」

 

うつ伏せの状態で巨根を挿入されて目を見開くルナ。その激痛はこれまで経験したことの無いもので、一瞬意識が飛びかけた。

破瓜の流血が地面に滴り、彼女は悔しさで歯を食いしばる。何よりも大切な恋人のためにとっておいたものを低俗な魔物如きに奪われ、悔しくないはずがない。

 

「……いっ、今すぐ止まれぇっ!!」

 

目尻に涙を浮かべながらも【魔物操作】を発動させる。それが彼女にとって最大の抵抗であり、絶対勝利の切り札だった。

だが、魔物の動きは止まる事無くピストン運動を始めた。

 

「んなぁっ!? なっ、んでぇっ………んうぅっ」

 

本人に自覚は無いだろうが、彼女はこれまでの「魔人の仔」の中でトップクラスに【魔物操作】の適正が高い逸材だった。それ故にたかが一、二年程度で魔物へ命令させられる域まで練度を高められた。が、それでも極度の興奮状態に陥った個体を言いなりに出来る程の力は得られなかったようだ。つい先程、囲まれた際に効果を発揮できたのは殆どが精を放てた個体ばかりだったからであり、欲望を多少なりと解消できたからだ。

 

「んぐぁっ、あぁっ、やめっ…ろぉぉっっ! …やめろぉぉぉっっっ!!」

 

それを知らない彼女は懸命に言葉を紡いで魔力による干渉を試みた。だが、奇跡は起きてくれず無慈悲に未経験の秘部を抉られ続ける。

何度も声を上げて命令するが、効力は無い。それを理解したルナは深く息を吸い込んで全身から力を抜いた。その様子は諦観を抱いたように、魔物の目には映った。

脱力して抵抗の意思を見せなくなった彼女から、オークは抑え込む力を緩める。そして彼女の腰に両手を移動させ、自分が動きやすいようにポジションを変えた。

――その瞬間をルナは狙っていた。

 

「――っ、喰らえクソがぁっ」

 

両腕が自由になった彼女は素早く短剣を手に取り、後ろ向きで反撃する。状態異常を付与させたかったが、咄嗟の一撃だったため技能を使用する余裕は無かった。それでも充分な効果があると彼女は考えていた。

だが現実は違った。

 

「…………しくじった……」

 

強引な挿入による痛みからか、そもそも体勢に無理があったのか。しっかりと心臓の位置を狙ったはずだった短剣の切っ先は、人間でいうところの鎖骨辺りに突き刺さっていた。

急所を外した反撃は現状の打開とならないばかりか、寧ろ彼女をより苦しめる結果を呼ぶこととなる。

 

「っ……か、はぁ…………」

 

思わぬ抵抗を受けたオークは激昂し、彼女の首を強く締めあげた。成人男性よりも大きい魔物の掌が彼女の細い首を握り締め、そのまま潰してしまいそうな程に圧迫させる。

気道が完全に遮断されたルナは口をパクパクさせ、新鮮な空気を肺へ送ろうと必死に藻掻(もが)く。少しずつ意識が遠のいていき、死を意識した彼女は手足をばたつかせた。

 

「っぁぁ、ぁ……………………」

 

しかし藻搔けば藻掻くほど、抵抗の意思があると見做(みな)した魔物の両手が強く締め付けてくる。すると、呼吸を殆ど出来なくなった彼女の身体が、本能的に魔物の陰茎を咥えている膣内を狭めた。

処女を散らしたばかりの女性器が更にキツく肉棒を包み込み、小さな襞の一つ一つがぴったりとフィットするように密着する。その感触はお(・)あ(・)ず(・)け(・)されていた魔物にとって堪えがたい、極上の快楽だった。

 

「フゴッ、オォッ」

 

腰を引こうとしていたオークは思いも寄らないタイミングで襲ってきた快感の荒波に呑まれ、短く鳴き声を上げながら精を解き放った。パンパンに膨らんだ男根が彼女の体内で激しく脈を打ち、内側から火傷しそうな程に熱く滾る粘液に混じって魔物精子が暴れ泳ぐ。

 

「――っっっっっ~~~~~……」

 

産まれて初めてオークの膣内射精を喰らったルナは首を締め上げられていて、声にならない絶叫を吐き出しながら泡を吹く。

スリムだったお腹が見る見る内に膨張し、一度の射精で見事なボテ腹に豹変した。瞬く間に増加していく異常な重量を感じつつ、身体の奥から破裂せんばかりの衝撃を受けて彼女の意識が吹き飛ぶ。理解しようとする暇も与えて貰えないまま、彼女の視界が闇一色に染め上げられた。

 

◇◆◇◆◇◆

 

アイラ・サンチェスの報せを受けて、行方不明となった“イヴリン・リード”と“ルナ・キャンベル”の捜索隊が編成されて数日経過した。未だ衣服の一部しか確認できておらず、結果の伴わない捜索が打ち切られそうだという話さえ出回っている。

 

「…………ルナ、どこに行ってしまったのだろうか…」

 

降りしきる雨の中、ルナの恋人――フィーリックス・ウォードは重装備に身を包み遭難者二名の捜索を行っていた。彼はイヴリンに次いで〔剣士〕の実力者であったため、捜索隊のリーダーとして森中を探索している。

彼が最初にアイラから話を聞いた時は冗談か何かだと思っていたが、翌日森の中から無惨に放置されていた彼女たちの装備品を目にして驚愕した。二人とも高い実力を有した『冒険者』であったことを知っていた彼からすれば、この事実はあまりにも受け入れがたい。特にイヴリン・リードは自分よりも更に優れた逸材で、異様な凶暴化を見せていた魔物の襲撃に遭遇したとて簡単に敗れる人物だとは、彼には思えなかった。

 

「……はぁ…………」

 

そして彼が何よりも心配しているのは、大切な恋人のルナだった。

少しだけ雰囲気が暗いものの、優しくて、可愛らしく、頼りになる存在。そして、自(・)分(・)と(・)同(・)じ(・)業(・)を(・)背(・)負(・)っ(・)た(・)仲(・)間(・)の女性――。

 

数年前のあの日、彼女が【魔物操作】を修得していると知って彼の心がどれだけ救われたことだろう。幼い頃に冗談半分で魔物に命令し、それに従う姿を見てから悪夢を見なかった日は無い。

――代々、〔剣士〕の名家として優秀な人材を世に送り出してきたウォード家から産まれた自分が禁術を手にしている事を知られたどうなるか。――

それを考えて死を選ぼうとしたのは一度や二度ではない。大人しく自首して牢屋で生涯を終えた方が良いのではないかと考えた回数は、数えるのも億劫になるほどだった。

だが、そんな彼が人を救うために禁じられた技能を使った女性を目にした瞬間、長年の苦悩から解放されたような気がした。暗闇に覆われた人生に輝く一条の光を、その眼で確かに見たのだ。

――どんな技能も、使う者の意思次第で変えられる。――

そんな風に考えられるようになったのは、紛れも無くルナ・キャンベルの存在があったからだった。彼女は彼にとっての恩人であり、血の繋がった両親よりも大切で敬愛する人物なのだ。

 

「……どこにいるんだ、ルナ…………」

 

もう何日も手掛かりすら掴めずにいたウォードは、精神的に参っていた。

 

(こういう時、イヴリンさんだったら…………)

 

彼は最愛の恋人と同時に姿を消した先輩の事を考える。

自分を総督の位置から遠ざけた要因の一つでもある人物だったが、彼は彼女に対して嫉妬という感情以上に尊敬の念を抱いていた。

いつでも冷静な判断が出来て、多種多様な技能を修得していながらもそのどれもが高水準に纏まっている。それでいて決して驕る事無く、誰に対しても優しく真摯に向き合ってくれる人格者。

そんな彼女を前にして、妬みや僻みは遥か昔に消え失せた。技術も性格も、全てが自分よりも秀でている彼女こそが〔剣士〕の総督に相応しいと、彼自身が認めていた。だからこそ、そんな彼女を追い越すことを目標にして日々の魔物討伐で自分自身を高めてきた。

 

だが彼にも無理をし過ぎていた自覚が多少はあった。疲労が蓄積しているのか、日に日に顔色が悪くなっている気もする。

――もしかしたらその所為で恋人に余計な心配をかけさせていたかもしれない。――

離れた時間が長くなった分だけ、彼の心に巣くう不安と後悔が増殖していく。一刻でも早く安心を得ようと焦る気持ちからか、歩調は速くなり草木をかきわける動作にも乱雑さが見て取れる。

――彼女を救出したい。勘違いでも良いから、とにかくすぐに謝りたい。抱きしめて温もりを感じたい。――

行動の節々から異変を感じた彼の仲間――アイラが戸惑ったような表情を浮かべつつ、言葉を投げかける。

 

「フィーリックスさん、雨も強くなってきましたし、今日はそろそろ帰りましょう。こんな場所で足を滑らせては危険ですし――」

 

「…いや、僕はもう少し先を探しに行くよ…………」

 

「フィーリックスさんっ! 危険ですって。今日はもう止めましょう!」

 

(……ここら一帯は捜索し終えた。後は――)

 

仲間の声には耳を傾けず、魂の抜けたような様子でフィーリックスは森の奥へと歩みを進めていく。その時、雨で緩くなっていた土を踏みバランスを崩した彼は大きく転んでしまう。

 

「――っ、フィーリックスさんっ!」

 

そしてそのまま、急な傾斜を泥まみれになりながら転げ落ちてしまった。

仲間の声が段々と遠ざかっていく。

 

転落して暫く意識を失っていた彼は目を覚ます。かなりの高さから落ちてきたようで、装備は泥や傷だらけで人っ子一人見当たらない。

周囲の状況を確認すると、鬱蒼と生い茂る樹々に隠れるように洞窟っぽい岩陰があった。

 

(あんな場所、あったかな…………)

 

その光景に疑問を抱きつつも、一先ず雨宿りしたかった彼はゆっくりと立ち上がる。坂を転がる途中で負傷したらしい右脚を庇いながら、岩陰へ近づく。

目的の場所へ近づくにつれて不快な異臭がしてきて、彼は思わず鼻を摘まむ。

 

(くっ、なんだこの匂い……。吐き気がする…………)

 

最大限の警戒心を働かせて歩き、彼は中の様子をこっそりと窺った。

そこで彼が目にしたのは、とても信じられないものだった。

 

「んあぁぁっ、そこそこぉぉっ! そこがいいのぉっ…んほぉぉっっっっ♡」

 

「はぁんっ…きもち、いぃ……ぃぃ…………」

 

いやらしく膨らんだ腹部を揺らしながら上下に跳ねる二人の女性。快楽に身を委ねて口角を緩ませているその表情からは想像出来ないが、それでもその二人は行方不明になっていていたイヴリン・リードとルナ・キャンベルに違い無かった。

容姿も表情も、何より彼女らの発言が以前の姿とは一致せず、変わり果てた二人の惨状を目にしたウォードの身体が硬直する。何かの間違いか夢幻(ゆめまぼろし)の類であることを願うが、彼の五感全てから現実のことなのだと思い知らされる。

 

「イヴリン…………、ルナ…………。…どうして…………」

 

酷い激臭が漂い、目の前がクラクラしてくる。漸く見つけた人物の、想定外過ぎた姿を見せつけられて胸が苦しくなる。息が出来ない。

 

「…………っ」

 

だが、このままではいけないと我に返った彼が剣を構えた。幸か不幸か、敵の数はそこまで多くない上に二人との性行為で夢中になっている。奇襲をかければ必ず勝てる。いや、それ以前に【魔物操作】でより安全に解放させられるだろう。

救出は容易――。

 

「――!?」

 

そのはずだった。しかし、彼は気づけなかったのだ。

激しく降りしきる雨の中、巨大な影が覆い被さってくるまでその存在の接近に――。

気配を感じて咄嗟に振り返ったウォードだったが、あまりにも遅かった。すぐ近くまで歩み寄っていた、通常種すらも悠々と超える巨体のオークは既に、鈍器を握った手を天高く振り上げている。

風を切る音を立てて振り下ろされる腕がゆっくりと目前に迫り、彼の意識が一瞬にして暗闇の中に突き落とされる。そして、彼が日の光を目にすることは二度と無かった。

 




個人的な話なのですが、最近なぜか「臭い責め」にハマってしまって何かと内容に絡めてしまいます。
また、独自の世界観とかあった方が面白いかなと思って構成し始めたんですけど、短編で出して良い設定の量ではなかったですね。こういうのは連載作品みたいな、数話に渡ってゆっくりと説明していく形でするべきでした。

追記
「臭い責め」の概要を勘違いしていましたので、前書きに修正を入れました。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。