彼が気になるあやめは…?
※山岸が好きなオリキャラ女子・あやめ視点のお話です
※読み切りです
夏。尋常じゃない程の太陽の光と蒸し暑さが通学路を歩く人間に襲い掛かって来る。そんな中1人の女子生徒が今日も登校してきた。
彼女の名前は仁川 あやめ。黒髪の鎖骨くらいの長さのボブヘアから見えるうなじからは汗がにじんでいる。そんなあやめに女子生徒の友人2人が挨拶しに来るとあやめは笑って返す。
「今日も暑いね」
「マジそれなー。やってらんね」
「まあ今日の授業水泳あるしちょっとはましかなーとは思うけど」
あやめと友人2人が歩いているとあやめの肩に同じクラスの女子生徒がぶつかった。
「いったあ…っと…」
「あ…ごめん…大丈夫?」
「ああ…だいじょぶ」
黒髪ストレートのロングヘアをした彼女・飯田里帆はあやめに謝罪すると足早に教室へ去っていった。
「ああ、飯田か」
「あの子いつもニコニコしてるわりには大人しいよね。」
「えー、でもこないだ山岸くんと吉野くんと新山さんと一緒にどっか行ってるの見たよ」
「マジ?!山岸くん?!ちょ詳しく」
あやめは友人の話に乗り込んできた。クラスメイトの男子・山岸高成はあやめが想いを寄せる相手である。素朴かつ爽やかな見た目と真面目で優しい性格にひと目ぼれしていたのであった。
そんな片思い相手がクラスの女子2人と遊びに行っていたと知り、あやめは心の中で徐々にヒートアップしていく。友人はそんなあやめを見てこう言った。
「まあ大丈夫だって…てかさっさと告れば?」
「はあ?!いやいやいや、まだまともに話してないし」
「そういうのは早い順だよ~」
「まあ…だよね…」
あやめは頭を掻きながら教室へと入るのだった。
水泳の授業。専用の更衣室へ入ると智乃の姿が見えないと女子の間で騒ぎになっていた。
「あいつどこ行った?」
「保健室?」
話を聞いたあやめは今朝していた友人の話を思いだした。
(もしかして、やってる?)
「あやめどこ行くの?」
「ちょっと!新山さん探してくる!!」
更衣室を出て走り出すと空き教室やトイレといった男女がやりそうな場所を見て回る。
すると人気のない女子トイレの個室から喘ぎ声がかすかに聞こえてきた。智乃の声だ。
「んっ…」
(やってる!…まさか)
あやめは思い切って扉へ大きな音が出るようにドンドンとノックした。10秒くらい時間を空けるとおそるおそる胸元を手で隠したスク水姿の智乃と同じクラスの男子である吉野貴史が出てくる。貴史は何も着ていない状態だった。
「え、あやめ?」
「仁川?お前何しに」
「新山さん探しに来た。皆心配してるから。」
貴史の言葉をさえぎるように発したあやめの言葉を聞いた智乃と貴史は、無言で素早く身なりを整えると個室から出てきた。
「心配させてごめんね」
「いや、大丈夫」
そのまま3人は更衣室へ向かって走っていった。更衣室へ到着すると智乃へ心配していたという声が上がる。智乃は大丈夫だと笑って返していた。
水泳の授業が始まる。水着に着替えたあやめの視線は高成へと注がれていた。彼の肉付きは全体的にがっしりとしており引き締まった筋肉が見える。
(いや~いいわこれ…いいぞ~)
すると高成の元へ女子生徒が近づく。里帆だ。
(ん?)
なにやら2人で話しているようだ。そしてどこかへ行こうとする。
「!」
あやめはプールから出て小走りで2人の元へ向かっていった。
「2人とも!どうしたの?」
「えっ仁川さん…?」
里帆は無表情でうつむいたままだ。あやめが具合でも悪いのか?と聞くが反応しない。
「飯田さん大丈夫?顔色悪いみたいだけど」
「飯田…大丈夫か?」
2人の問答を受けて里帆は体調が悪いので保健室に行きたいと口にする。あやめは教師にそう伝えて里帆を更衣室まで連れていく事にした。
高成は2人を心配そうに見守っていた。
「どう?保健室まで一緒に行く?」
「ううん。大丈夫。…ありがと」
「いえいえ。」
あやめはプールへと戻る。頭の中ではやっぱりあの2人はこれからしようとしてたのか?などと疑念が渦巻いていた。
プールの水に全身浸してもそれは消えなかった。
放課後。あやめが帰り支度を整えていると友人が近くにやってきた。
「今日プールで飯田と山岸と話してたじゃん、何話してたの?」
「ああ、飯田さん体調悪いって言ってて」
「成程ねー、てか絶対やろうとしてたでしょあの2人」
「やっぱり?」
あやめがそう返すと友人はそりゃそうでしょと当たり前だというように言った。
「あやめー、告るならさっさと告りなよー?でないと飯田に取られるぞー?」
「むっ!!…分かったから。じゃあね」
あやめはふうーとめんどくさそうに大きく息を吐いた。
(山岸くん…)
振り返ると高成は里帆や智乃、貴史と4人で話している。
(やるのかな…私もやりたい。山岸くんとしたい)
「告るならさっさと告りなよー?」
つい先ほど言われた友人の言葉があやめの脳内でこだまする。
(腹括るしかないか。)
覚悟を決めたあやめは高成の元へ歩み寄った。
「ねえ、山岸くん」
「えっ仁川?」
突然割って入ってきたあやめの姿に4人は驚きを隠せなかった。あやめはそんな4人に視線は向けず続けてこう誘う。
「ねえ。一緒に帰らない?色々話したい事があって」
「…おれと?いいの?」
「うん。山岸くんと。ダメ?」
高成はいいけど…と少し驚きの態度を持って了承すると、あやめは心の中でよしっ!!とガッツポーズする。そんなあやめへ貴史はなあおまえひょっとして…と話し始めると智乃は腕で貴史を小突いて黙るように指示した。
そんな中1人不安そうな表情をしている人物がいたのだが、高成に恋するあやめがそれに気づくわけもなく。
あやめは高成と共に正門を出て帰り道を急ぐ。あやめは腕時計で時間を見ながらこれからの行動について考えていた。
(親帰ってくるまで時間あるし、山岸くん家に誘ってみようか…いやいやいや!そんなはずいって!!…でも)
(いつかはやんなきゃ駄目だろうし、ってか山岸くんどうせ飯田さん達ともうやってるだろうし…)
(…私も山岸くんとしたい)
考え事をしているあやめの顔を見ながら高成は大丈夫かと尋ねてきた。あやめは大丈夫だと照れ隠しの笑顔を作りながら答えると息を吸って間を作った後、高成へ自身の家へ来ないかと誘ってみた。
「…仁川って家この辺?」
「うん。もしかして山岸くんも?」
「まあ、そうかな。…仁川がそう言うなら…お邪魔しようかな」
「ほんと?!やったあ!!」
なんだかんだあったがあやめは自身の家に高成を連れ込む事に成功した。彼をリビングへ通すとソファへ座らせて麦茶を出す。高成は喜んで飲んでいた。
(落ち着けあやめ、焦るな焦るな…)
するとピンポーンとインターホンが鳴る。あやめは誰だ?とモニターを確認するとそこには里帆の姿があった。
(うっそでしょ、私らの後つけてきたの?!…こわすぎ…でも正直家には入れたくないな…てか邪魔すんなし)
あやめは居留守する事に決めた。高成は出なくていいの?と聞いてくる。あやめは知らない人相手は出なくていいって言われてるから。と咄嗟に嘘をついた。
「そっか。最近色々あるもんな。」
「まあ物騒だよねー…おかしいる?ゆっくりしてってよ」
「いや、いいよ…それで話したい事って?」
高成は床に目線を落としたままあやめにそう聞いてきた。あやめはそのまま立ち止まってしまう。
(だよな、聞くよな…なんて言おうか…やらせてくれって言ったら絶対それはそれでストレートすぎて引くよな…)
「あのさ…」
あやめは高成の横に座り、彼の膝の上で横になった。膝枕の状態である。
「し…たい…」
「え…?」
「山岸くんと、したい…」
あやめの顔はトマトのように真っ赤になっている。意図していなかったであろう高成の顔もあやめほどではないが赤く染まっていた。
「おれでいいの?」
「うん。山岸くんがいい。…山岸くんがいい」
「…」
あやめは起き上がると高成にキスをした。勿論キスはこれが初めてである。
「んふっ…」
高成は驚いた表情であやめを見る。彼女がこんな行動に出るとは予想だにしていなかったと、彼の顔が語っている。
(山岸くんとキスしてる…胸のドキドキが止まらない)
(溺れそうだ)
あやめは一旦自身の唇を離す。
「はあ、はあ…仁川?」
「私、山岸くんとしたい」
「…」
あやめはそのまま高成のズボンのファスナーをゆっくり外し、硬くなりつつあるそれを取り出す。
(うわ、思ったよりデカい)
あやめは一気に口の中に入れる。
(AVだとこうやってるよね、確か…)
じゅぽじゅぽと吸う。まだ色々と雑さ粗さはあるが、それでも高成には快感が与えられているようだ。
「んっ…」
「じゅる…」
必死に食らいつくように吸い続けるあやめ。高成はもう…と声を上げた。
「出そうっ…!」
あやめの口内に精が吐かれていく。熱く独特の味と匂いをはなっている。
(これが…すごい味だ…)
あやめはごくんと一気に飲み込んだ。
(味がすごい)
あやめは息を整えつつ高成を見つめる。
(これで、やれる…山岸くんとやれる…)
「山岸くん…」
あやめは覚悟を決めて勢いよくパンツを脱いだ。そして高成のそれを自身の股へあてがう。高成のそれが更に硬度を高めたのが、あやめの手に伝わって来る。
「しよ」
快楽「のようなもの」があやめの全身に伝わって来る。そして景色が真っ白になった。
ーーーーー
ピピピピ…
目覚ましの音。あやめはベッドから起き上がる。
「夢、か」
夢オチ。あやめは息を大きく吐いた。だががっかりした気持ちよりも、これからへの期待の方があやめの胸の中では上回っていた。
「誘えばしてくれるかなー…なんて」
あやめには尋常じゃない程の太陽の光と蒸し暑さの中にほんの少しだけ涼しさが見えたようだ。
「山岸くんーおはよ」
「仁川…!おはよ」