「はぁ、ったく……」
ザムエルは深く息を吐くと、荒々しくベッドに腰を下ろした。並外れた筋力を備えた裸身に相応しい体重がベッドの端にかかって、ギシッと音を鳴らす。夜も更け、人の少ない静かな部屋にその音はよく響いた。
「不機嫌だな」
ザムエルの不満顔を見つめるリラ。一糸纏わぬ姿で官能的な女体を気にせず披露する彼女は、ザムエルの大木のようにガッシリとした両足の間に身を忍び込ませる。床に内股座りになって背筋を真っ直ぐ伸ばすと、ザムエルの股間にて怒張する一物を指先で軽くつつく。
「強敵に、フィルフサに会えなくて退屈だったか?」
「当たり前だ」
ザムエルはベッドに両手を置き、上体を少し反らして天井を仰ぎ、またため息をつく。
フィルフサ。それが、ライザたちが偶然出会った魔物の名前。フィルフサは個の名称ではなく、群として総称だ。リラから名前と外見的特徴を聞かされ、日中は共に小妖精の森を中心に探索をしたのだが、一匹たりとも見つからなかった。
珍しい魔物。それも強敵という話で、せっかく気張っていた気分が今では緩んでしまった。放たれるはずだった力は発揮されずに霧散したが、どうにも不完全燃焼。ザムエルは苛立ちを隠すことなくアトリエに帰還し、今に至る。
現在は、アンペルが一人で夜の森を監視しているが、おそらく敵は姿を現すことはないだろうとのことだった。アンペルが外にいるのは念のためであり、また、夫婦となったザムエルとリラの蜜月を邪魔させないという意味もあった。
「そうイライラするな」
リラは片手でザムエルの肉棒を掴むと、宥めるように撫でる。まるで本人の不満を示すように苛立ち、竿に血管が浮き上がっている剛直。赤みを残しつつも全体的に色黒いそれが、リラの白皙の美貌に突きつけられている。
愛しい愛しい旦那様の生殖棒。他の雄では決して叶わぬ最強の肉槍に、リラは顔を寄せた。
「ん、ちゅぅっ……」
亀頭に口づけを捧げる。愛情たっぷりだ。微かにだが、嬉しそうに緩んだ表情でリラはザムエルを見上げ、亀頭に愛情を伝える。ザムエルの反応を探りながら、二回、五回、十回と回数を重ねた。
「ぢゅぅうっ……」
キスによって亀頭に広がった自身の唾液を、リラが責任を持って吸い上げる。しかし、その頃には尿道口から雄の我慢汁が漏れ出てくるようになった。それを見て、何かを考える素振りを見せた後、我慢汁を手で拭った。
ぬちゅっ、ぐっちゅっ、にちぃっ!
動作がゆっくりな手コキで汁を竿全体に薄く広げる。我慢汁とはいえ、常人が放つ精液よりも量が多い。軽く二、三往復しただけで透明な粘液に覆われる。鼻先を近づけ、すうぅっと匂いを嗅いだリラは今、強烈な雄を感じていることだろう。
「今夜は私が癒してやる」
リラが言葉を紡ぎ、自身の胸を両手で抱える。普段から胸の下を腕で支えていなくては重くて仕方がなさそうな爆乳だ。それの谷間を自ら開き、間に肉棒を迎え入れる。白き双丘に、黒き肉棒が挟み込まれていく。むにゅぅっと乳肉が柔らかく形を変えて肉棒を包み込み、谷間の奥深くまで誘って完全に包囲する。
「お前に教わった、パイズリとやらでな」
むぎゅっ、ぎゅうぅっと乳房に包み込まれ、谷間から余った竿と亀頭を伸ばす肉棒。期待通り、いや、それ以上の魅惑的な光景に、ザムエルは口元を歪めた。
普通の男が相手ならば、肉棒の全てを覆い隠せただろうリラの豊満な胸。それでも、ザムエルの最強の雄棒では完全に収納しきれない。サンドイッチ状態であってもリラに矛先を向け続ける剛直が、興奮に震えている。
「硬いな。それになにより、熱い。溶けてしまいそうだ。雄の生殖器を胸で挟み込む、か。悪い気はしないな。むしろ、愛する雄の大事な箇所をこうして胸に収納していると、ことさら愛情がこみ上げてくる。ん、ふぅうう~……」
「っ、ぉ、おい……」
リラが突然息を軽く吸い込んだかと思えば、亀頭に吹きかけた。窄めた口から送られてきたひんやりとした空気。それが亀頭の曲線を這い、裏筋にも刺激を走らせた。その刺激で一瞬ザムエルが動揺したのを、リラは当然見過ごさなかった。
「ふぅうう~……ふぅぅうう~……」
「ぉ……ぉお……」
こそばゆくも、気持ちのいい刺激。
微かに冷たい息だが、ザムエルの熱は冷まされない。逆に成長を促され、さらにムクムクと本性を現す。そうして完全体に変貌した肉棒は、フル勃起を促した張本人であるリラを正面から圧倒する。
「ああぁ……。これだ、これがザムエルの……。ん、ぁあ~っ、むっ……」
「ぁあ、あったけぇ……」
胸だけでは奉仕しきれない。そう感じさせるほど強大なザムエルの肉棒を、リラが咥え始めた。亀頭がぱっくりと頂かれてしまう。少し頬を窄めたリラの口内で隠されて、内側の熱と唾液で溶かされるような快楽がもたらされた。
パイズリフェラ。そういうプレイがあるのだと事前にザムエルから教わっていたリラだが、あくまで言葉での説明だけだ。これが初体験で、リラは探り探りといった様子でザムエルを癒し始めた。
「むぢゅっ、ぢゅるっ、ぐっぽぉっ、ぐっぽぉ、ぐぽぽぉおっ……!」
だが、リラの初体験は、わざわざザムエルが口出しをするほどではなかった。良い具合だ。まだ始めたばかりで動きがぎこちないが、すぐに慣れるだろう。最初から上手かったクラウディアにはさすがに劣るが、これでも十分すぎる。
「ぢゅぶぅっ、ぶぢゅっ、ぢゅぼっ、ぐぷぅっ、ぐぽっ、ぬっぽぉ……!」
普段は長い前髪で隠れがちな左目を晒している。左は赤色、右は紫色。左右で色の違う、リラの神秘的な瞳がザムエルを上目遣いに見つめる。手元を見ずとも、リラは両手で抱えた乳房を中心の肉棒に押しつけたまま、上下に揺らしていく。
「ぬぽっ、ぬぽぉっ、ぢゅるるっ、ぐちゅっ、ぶぷぅっ、ぢゅぷぷぅっ……!」
もちろん、フェラも忘れていない。ライザといい、クラウディアといい、美しい女というのはどれも性行為に関する何らかの才能を持って生まれてくるのだろうか。リラのパイズリフェラは早速ザムエルの心をぐっと掴む。
「こりゃあいい……」
先ほどまで溜め込んでいた不満が抜き取られていくようだ。
どれだけ鑑賞していようと、飽きの来ない美女。普通の雄では敵わないほどの強者である女が、こうして床に座ってザムエルに奉仕をしている。いくら強い雌であろうと、本当の強者である雄には従うものだ。
「速度を上げろ」
「ぶぽぉっ、ぐぢゅっ、ぬぷぅっ、ぢゅぞぞっ、ぐぢゅっ、ぢゅるっ、ぶぢゅんっ……!」
ザムエルが命令すれば、リラはそれを全うする。ザムエルから視線を片時も離さない。肉竿も、亀頭も、リラの胸と口で揉みくちゃにされる。谷間では包みきれなかった竿の一部と亀頭は唾液に塗れ、それが竿を伝って谷間に浸透する。
ぬちぃっ、ぐちぃっ、ぐっちゃぁっ、ぐっちゅっ、ぐっぢゅうぅっ!
自らが出した我慢汁と、リラの唾液。それらが混ざり合ってできた体液が滑りを良くしていく。竿と擦れるたびにいやらしい音が鳴り続け、部屋の中に反響する。それが楽しくなったのか、さらにリラの勢いが加速する。
もしも、この性接待を受けていたのが、外で密かに聞き耳を立てているアンペルならば、とっくに数発分の精液を刈り取られていただろう。もっとも、アンペルがリラの奉仕を受ける未来など、もう完全に消滅したのだが。
「ははははっ……。最高だなぁ、おい……」
その笑い声はアンペルにも聞こえているだろう。そして、ザムエルに褒められてもはや暴走とも言える速度でデカパイを躍らせるリラ。その運動による発熱と、愛する雄を悦ばせることができたことによる歓喜のためか、リラの頬が真っ赤に色づいている。
瞳は潤み、目元は緩み、胸は苛烈に弾む。
ぱちゅん、ぐぢゅっ、ぢゅぢゅっ、ぬっぢゅっ、ぐちゅちゅ!
「ぶぢゅぢゅぢゅっ、ぐぽぉっ、ぐぢゅぢゅっ、ぐっぷっ、ぢゅるるっ、ぶぢゅっ!」
奏でられる胸と口の協奏曲。それを聞くのは、特等席に座るザムエルと、遠くからタダで聞いているマナーの悪い低品質な雄のアンペル。だが、所詮はただの音だ。それはこの場における副産物にすぎず、本命は別にある。
熱を高め、膨らみ始めるザムエルの剛直。
それを悟って、一層窄めた口内で亀頭にしゃぶりつくリラ。
直後、それが始まった。
「んぐぅうっ!? んんぅっ!? ぢゅるっ! ぶぢゅぢゅっ! ぢゅるるるるるっ! ごくっ! ぶぢゅっ! ん、ぐっ! ごくごくっ! ぢゅぞぉ、ぢゅるるるるぅっ、ぢゅぞぞぞぞおおぉおお!?」
最後まで聞いてくれた雄に対するご褒美。解き放った精液を、熱が冷めぬ間もなく吸い取るサービス。視線はそのままで、多少の驚愕を乗せつつも、ザムエルに対する薄れぬことのない愛情を湛えたまま、リラは精液を啜る。
「ぉぉ、おおぉおおお……!」
溜まりに溜まった欲望を、一気に放出する快感をザムエルは噛み締めていた。この瞬間も、男根の隅々まで襲い掛かる美女の爆乳の感触。本当に、女という生き物はよくできている。本来胸は子に栄養を与えるための器官であるのだが、こうして男を存分に楽しませることもできる。
これだから、女というのは傍に置いておきたくなる。結婚して、息子を儲けて、元妻に逃げられても、体が女を求めてしまう。若く美しい女たちを。そうして、一度手に入れた以上、今度こそ手放すつもりはなかった。
その願望を叶えるためのスキルを、ザムエルは手に入れてしまったのだから。
音でしか興奮を味わえないアンペルの代わりに、ザムエルは全身で楽しむ。長い長い射精。それに付き合って、嚥下を繰り返すリラ。あまりにも大量の精液で、さすがにリラは全てを飲み干すことはできなかった。精液が竿を伝って谷間に流れていく。
だが、それでいい。後の楽しみになる。
底抜けの快楽が、射精と共に収まっていく。リラも段々と余裕を取り戻し、口内に残った精液の吸収に勤しむ。それが段々と落ち着いていき、リラがザムエルに伺いを立てるように目線を送ってきた。
「リラ、亀頭から口を離して、胸の谷間を左右に開いてみせろ」
「ん、んっ、ぢゅっぷぅっ、こう、か……?」
何を求められているのかわからず、首を傾げるリラ。
ザムエルはリラに説明をするよりも先に、露わになった光景に目を奪われた。
二袋並んだ色白デカパイ。その間に屹立する黒々とした肉棒。
その三つの間に、幾つもの分厚い白濁の橋が掛かっていた。乳房から肉棒へ、肉棒からまた反対側の乳房へ。蜘蛛の巣のように張り巡らされ、卑猥がすぎる精液橋の形を粘り強く維持している。
「ザーメンブリッジの完成だ……」
ザムエルが嬉しそうに言うと、リラが精液の橋を見下ろし、ふむと頷く。
「これも、悪くないな」
リラは言いながら、ザムエルの肉棒を見つめる。精液だらけになって、今もビクンッと震えている。視覚的な興奮を得て肉棒の動揺が収まらず、次なる興奮を寄こせと言っているかのようだった。
「お前だけが見られる光景だ。アンペルのカスのような精液では到底無理だろうな。さっきからそこでずっと聞き耳を立てている、相棒を寝取られて情けなく自慰をすることしかできない雄失格のマゾゴミクズの代わりに、しっかりと目に焼きつけてくれ。もっとも、ザムエルにだったら毎日見せてやっても構わないから、わざわざ目に焼きつける必要もないだろうがな」
ライザやクラウディアたちと同様に、リラもまたザムエルの性格の悪さに影響されている。それに、こうしてアンペルを手酷く貶めれば、ザムエルが喜んでくれると思い、積極的に虐めるようにしたのだろう。
外から敗北者の苦悶の声が微かに聞こえてきた。射精したのだろう。
「聞くに堪えないな。さあ、続きをするか」
眉間に皺を寄せたリラが、一転してザムエルに微笑みかけ、再び谷間を閉じる。我が子を包み込む母のような優しい抱擁。抱き寄せられ、包まれ、乳肉に絞られた肉棒は尿道口からぶびゅるっ、びゅるるっと精液の残滓を噴き出した。
「ん、ぁ~、む、ぐっ、んっ……」
舌でごっそりと拭い取って飲み下すリラ。
「ん、はぁああ~」
精液臭い吐息が亀頭に吹きかけられ、再びパイズリフェラが始まる。
この感覚も、この景色も、アンペルは見られない。
自分だけが味わえるリラの味に、ザムエルは身震いするほどの優越感を抱いた。