「あなたがユスティアナを殺したのよ!!!出て行って!!怪物!!!!」
「アナスタシア!!!!黙れ!!!」
「出て行って!!!!私達の娘に触れないで!!!出て行ってぇ!!!!」
時刻は少し遡る、金髪の男と主人の男性が家に入った瞬間夫人らしき人物が奥から飛び出してきたのだ。
夫人は娘の遺体を見つけると泣き崩れ、金髪の男がウィッチャーだと知ると罵声を浴びせてきた。
なんでもっと早く駆けつけなかったのか
お前が怪物をけしかけたんじゃないのか
ウィッチャー稼業を続けてれば嫌と言うほど聞く言葉だ。
しかしこの金髪の男が罵声を投げかけられるのはこれで人生二度目であった。
彼は殆ど放浪に出ず、自らの流派が拠点としている北の地で怪物退治を行ってきた。
彼は今年初めて南下したのだ。
不思議な事に、南に行けば行くほどウィッチャーの評判は悪くなる。
彼はすぐに結論をだした。
彼が所属するグリフィン流派、その対を成すかのように遥か南にはあの悪名高き猫流派のウィッチャーの拠点『スティンガ城塞』があったのだ。
すぐに金髪の男は彼らの仕業だと結論付けた。
ともあれ、金髪の男は怒りを夫人ではなく、彼ら猫流派に向け、金髪の男はUターンして門に立っていたのだった。
「すまない、ウィッチャーさん、本当にすまない、、、、」
「いいんです。これもウィッチャーの仕事のうちですよ、娘さんのご遺体はできるなら火葬した後に埋めてください。そうすれば誰にも掘り返されずに済みます」
「何から何までありがとう、、、これは今夜の分の約束の報酬だ。持って行ってくれ、それと、この通行証、これでノヴィグラドに入ればすぐに宿が見つかる筈だ。」
「、、、!、、、ありがとうございます、、、ですが、、、、」
「頼む、受け取ってくれ、そして妻が落ち着いたらまた来てくれないか、その時はまた改めて謝らせてくれ」
「はい、、、落ち着いたら伺わせていただきます。」
「あぁ、、!そういえば名前を聞いていなかった!私はブラダン!ブラダン・ランダルヴィッドだ!覚えておいてくれ!」
「えぇ、覚えておきます。」
「私の名前は『トール』グリフィン流派のウィッチャー、リンデのトールと申します。」
「リンデのトール、、、、忘れない、ありがとう!必ずまた会おう。」
「ええ、いずれまた、、、」
そのままトールは馬に跨り、ノヴィグラド方面ではなく森の中に消えて行った。
後に彼は語るが、内心馬車の金目のものが誰かに取られるんじゃないかと不安だったのだそうだ。