ところがそのせいで、新しいピンチに巻き込まれてしまい――!?
「ふぅ、危なかったわね……」
無機質な声が響く部屋には、気を失ったかのように倒れている女性。
そこに近づいてきたのは……小さな一体のガーゴイル、であった。
「油断してたわ――まさか直接、肉体を奪取してくるトラップが仕込まれているなんてね」
ボヤくガーゴイルの横には、箱に擬態したミミックが転がっていた。
「まぁ、兎にも角にもガーちゃんがいてくれてよかったわ。一時的に魂を引っ越してなかったらどうなってたか」
まさに動く鉱物、と言った見た目のガーゴイルが可愛らしい目つきで喋っている。
そう、今このガーゴイルには倒れている女性の魂が入っているのであった。
高名な魔道士ゆえ、色んな存在から狙われている彼女。
警戒はしているものの全てを防げるわけではなく。
今回、なんと直接肉体に入り込むモンスターを送り込まれたというわけだ。
彼女の魂は無理やり押し出され、消滅の危機に。
その時、彼女はなんとか使い魔であるガーゴイルの中に入り込む。
一時的にその体を借りることで、大ピンチを乗り切ったというわけだ。
「この体も結構悪くない、けど――ずっとこのままってわけにもいかないわね」
眠っているような自分の体に近づき、そっと体を撫でる。
「じゃあ、戻りましょ!」
ガーゴイルが目をつむり、呪文を唱える。
それが終わるや否や、口から光の玉が飛び出し……女性の口の中へと潜り込んでいった。
次の瞬間、女性がパチリと目を開く。
それに合わせガーゴイルも目を開けた、のだが……
「え、えっ!?」
素っ頓狂な声を上げたのは、ガーゴイルの方であった。
「えっへへー、これ、ご主人様の体だーっ!」
その次に元気いっぱいに声を張り上げたのが女性、なのだが。
「ま、待って、どういう事よ!?」
「すごいでしょー? ご主人様が戻ろうとしてたから、代わりにオイラが体に入ってみたんだよー!」
正に美人、といった顔にも関わらず、まるで幼児のような表情を浮かべている。
「何してるのよ、それ、私の体よ!?」
ガーゴイルは狼狽しているが、女性はお構いなし。
「うっふーん、オイラ――じゃなかった、私、天才魔道士、サリィでぇ~すっ! わ、すっげー! おっぱい、オイラのだぁ♡」
スカートをはいているにも関わらず、お行儀悪く大股でドスドスと歩き。
その振動で揺れる胸に、鼻の下を伸ばしてデレデレした顔になり。
「こら、サリィは私よ!? 体を返しなさいって!」
「やーだもーん! 大体、それだとふこーへーじゃんか!」
「ふ、不公平!?」
「だってぇ、そうでしょー? オイラ、ご主人様がやばいからって体借りられちゃったんだよ? じゃーあ、ご褒美でオイラがご主人様の体、借りちゃってもいいじゃん?」
腰に手を当て、堂々とした口調で元自分に言い放つ。
「し、仕方ないでしょ! そうしないと……」
「んもう、ずーっとじゃないもん。飽きるまで貸してくれてもいいじゃんか!」
そう言いながら、胸を持ち上げてドキドキした顔をして。
膨大な魔力がある肉体を使い魔に奪われ、サリィとしては気が気でない。
「お、おもちゃじゃないのよ、私の体は!」
再び目をつむり、呪文を唱え始める。
いささか乱暴ではあるが、こうなった以上仕方がない。
この体から飛び出し、無理やり魂を自分の体に――
「あ、それはダーメ!」
ぺとり、と頭に何か貼り付けられた感覚。
その途端、まるで魔力が制御できなくなってしまったではないか!
「え、え、え!?」
大慌てで剥がそうとするが、端をめくることすら出来ない。
「ほらほら、見てみて!」
満面の笑みで、自分のはずの肉体が鏡を見せてくる。
「えっ……これ、固定の呪文!?」
「すごいでしょ! オイラ、ご主人様のお手伝いするために色んな札の書き方、勉強してたんだよー!」
なんと、サリィはガーゴイルの肉体に固定させられてしまったのである。
こうなっては、魂の脱出なんて夢のまた夢。
元に戻りたくても、どうしようもないのだ。
「こ、こんなの、簡単に……!」
「ダメ、ダメ! オイラの方が魔力あるんだから、剥がせないよーだ!」
「そんな、だってあなたは私の使い魔……あっ!?」
「あはは、やっと分かったの? 少なくとも今は、ご主人様がオイラの使い魔なんだよー!」
さあ大変。己の能力を知っているが故に、この状況の打破がほぼ不可能だとすぐに理解できてしまう。
ガーゴイルなので冷や汗はかかないものの、背筋がゾッとする感覚に襲われる。
「つ、使い魔って……」
最悪このまま契約破棄されて消滅させられるのでは、と恐ろしい展開が思い浮かぶ。
が、口に出す訳にはいかない。相手にみすみす……
「というわけで、オイラはご主人様ゴッコするから、ご主人様はオイラゴッコね!」
「え?」
「え、どしたの? オイラゴッコ、イヤ?」
「え、えーっと、嫌、とかじゃなくて……そんなことでいいの?」
あまりにも幼稚な発想に、逆に不安になってしまう。
「そんなこと……って、だってぇ、ご主人様になってみたかったんだもん。夕ご飯までには戻すから、いいでしょ? ね?」
時計を見る。
今、午後二時。
せいぜい、長くて五時間と言ったところか……?
もしかすると土壇場でルールを変えてくるかもしれないが、そのくらいならなんとかなる、気がしてきた。
「しょ、しょうがないわねぇ。時間が来たら、ちゃんとこの札を剥がして体を返してちょうだいね?」
「わーい、やったぁー! ご主人様、ありがとー!」
持ち上げられ、抱きしめられ。
むにゅり、と大きく柔らかい胸に包まれて思わずドキリとしてしまうのであった。
「えっへん、じゃあ実験を始めまーす!」
「ちょっと、ちょっと!」
「え、どしたの?」
いざ、お互いのごっこ遊びをする次第となったわけだが早速問題発生。
「どしたの、じゃなくて。なんでおっぱい触ってるのよ」
「おっぱい、面白いんだもん」
「面白いんだもん……って」
ガク、と思わずうなだれてしまう。
「柔らかいし、触ってたらなんか、ドキドキするし、えっへへ……」
「わ、私の体なんだからね!?」
「んもー、うるさいんだから~! じゃあ、こうするもん! ええっと」
空を仰ぐようにしばらく目を上に向け、考えをまとめ。
「今日は、体の気持ちよさのテストをするわよー!」
「ちょ、ちょ、ちょっと!?」
「こーら、使い魔なんだから文句言わないのー! 返事は?」
「え、えっとぉ……」
あんまりにも、あんまりである。
しかし、ここであまり揉めてしまうと……相手の力が相手の力だけに、何がどうなるか分からない。
(数時間、数時間だけなんだから我慢よ、私!)
自分に強く言い聞かせ、覚悟を決めて。
「は、はぁーい! ご、ご主人様の、実験、手伝いまーす……」
「よろしいっ!」
どや、と得意げな顔をして自分がこちらを見てくる。
「じゃあ、ガーちゃんには早速実験を手伝ってもらうよ!」
「え、えっと、は、はい!」
(どうしよう、胸を揉め、とか言われたら流石に困るんだけど)
「ほら、こっち来てお座り、お座り!」
「はい、はい」
1mにも満たないガーゴイルの体を動かし、自分自身の横へ。
「では、中身が違う場合、気持ちよさも違うのかの実験でーす!」
「ふぅん? どういう事かしら?」
「んもぅ、ご主人様! 口調、違うよー!」
「え、あ、ごめんごめん。ふ、ふーん? どういう事、なのー?」
「うふふ、簡単よ! 今、あなたの中身は本当の中身じゃないわ! だってぇ本当の中身はこ・の・な・かだもん!」
「うん、そうね……じゃなくて、そうだね」
理由をつけていちいち胸を触っている自分を見せつけられるのは、やや落ち着かないものである。
「で、その人工的に作られた肉体にもちゃんと感覚があるわけね。それを刺激された時に、刺激の信号は同じように伝わっているのか? という実験だよ!」
「あー……へぇ、なかなか面白いわね」
「もー、ご主人様ったらぁ! えい、口調修正魔法のお札!」
「あ、え、こら! 勝手にそんな物貼るなー! え、あれ、オイラ、喋り方、ちょっと待ってー!?」
「あはは、何度もご主人様が間違うからだよ! 終わるときには剥がすから安心してね!」
「そ、そんな、酷いってぇ~!」
あろうことか、口調を矯正されてしまい……何を喋ろうとも、ガーゴイルの口調でしか喋れなくなってしまう。
言おうとした事と言った事にズレが有るこの状態に、気持ち悪さを覚えるがどうすることもできない。
「えーっと、だから……そう! 今日はまず、あなたの体を磨いちゃいまーす!」
「えっ、オイラを磨くって、えっ!?」
「いつもやってるでしょ? その体、特殊な鉱石で出来ているから……しっかり磨くと、よく輝くじゃない!」
「あ、う、うん、うん……」
「じゃあ、行くわよー!」
専用のウエスを手に取り、嘴のように突き出した口を優しく拭き始める。
「痛かったら、言ってね?」
「う、うん」
痛いどころか、擦られる度に心が飛び跳ねそうになる。
この体に心臓はないものの……早くなった鼓動が聞こえてくるかのようであった。
「よーし、ピッカピカ! 次は? どこがいい?」
やんちゃな目つきながらも、優しい表情で声をかけてくる。
いつも鏡で見ている自分の顔のはずなのに、どこかドキリとさせられて。
「い、いつも、オイラどーやってるっけ?」
『私』と言いたいのに『オイラ』としか言えないせいで少しややこしい。
「じゃ、頭かな」
かっこいい角がある頭部を、ウエスが滑っていく。
頭を撫でられているような、褒められているような。
上に引っ張られるような快感に、思わず気が緩み。
「あっ、あぁ……」
「あ、わ、痛かった!?」
「あ、ち、違う違う、え、えっと」
「あー、使い魔なのに、隠し事はダメよ~?」
そう言えば、いつも磨いてあげている際こんなやり取りをしている気がする。
「な、なんか、すっごく、気持ちよかった……」
「あ、おんなじだー! えへへ、なら良かった! ここ、こーんな感じで……!」
角を包むように磨き上げられ、ますます高揚する。
……本当に、その刺激のせいだけなのだろうか。
なぜだかは分からないが、目の前でゆさゆさと揺れる胸が欲情を刺激している、気がして。
「じゃあ、こことかどーお?」
「ここ? あっ!?」
反応するより早く、股間にウエスが伸びる。
何もなく、つるりとした曲面のはずなのに……
あたかも何かモノがあるかのように、強く心を震わせてくる。
「ここね、ここね! オイラが自分で触っても気持ちいいんだけど、ご主人様にこうしてもらうとすっごく気持ちいいんだよ! どう、どう!?」
「あっ、あっ、あっ、待っ、待って、待って、オ、オイラ、変に、なっちゃ、いそう、だ、あっ♡」
「あ~! やっぱりぃ? オイラもね、ここ、ドキドキしすぎちゃって、えへへ……すごいでしょ、すっごいでしょ! もっともっと、してあげるね!」
悪気はないのだろうが、オスガーゴイルの股間の快感をどんどんサリィに与えてしまうガーゴイル。
頭が加熱していき、クラクラしてしまい。
「あっ、あっ、あぁああああ……」
膝が笑い、へたりこみ。
「あはは、気持ちよかったでしょー?」
屈託のない笑みが、自分を見下ろしてくる。
絶頂しない肉体故に、どこまでも気持ちよくなってしまい。
サリィにとって初めてのガーゴイルの感覚は、あまりにも刺激が強い物だったのだ。
「えへへ、じゃーあ……オイラが体を触って気持ちいい所は、ご主人様の気持ちいい所ってことだね!」
片方が成り立つからと言って、反対が成り立つとは限らない……のだが、それを指摘できる精神状態ではない。
「おっぱい、おっぱーい♡」
無邪気に大声を上げ、両手で服越しに胸を触り。
「わっ、わっ、わっ、わぁ~……♡」
自分では出したこともないような声が聞こえ、脳内が落ち着くどころかどんどん荒々しくなり。
(待って、これってもしかして、ガーゴイルの嗜好が私に影響してるんじゃ!?)
ガーゴイルの体で気持ちよくなる度に、魂が肉体に馴染んでしまい。
そうなればなるほど、性的な好みがガーゴイルに近づいている……可能性が出てきたのである。
「すごっ、すごぉい、ご主人様の、オイラの体、柔らかぁ~い……♡」
トロン、とした目がどこか遠くを見ている。
その何処か、儚げな雰囲気を感じ取った瞬間に……
「オ、オイラ、オイラのっ!」
勢いよく飛び跳ね、自分の物のはずの胸に飛びついて。
「あっ、やぁんっ!?」
相手の体が震え、心臓の音が強くなり。
「あ、え、えっとぉ、こ、これは……」
「も、もう、使い魔が、そんな事、しちゃ、ダメ、じゃんか……♡」
ダメ、と言いつつも期待するような眼差しがこちらに向けられる。
ダメなのに、自分の体なのに……と思ってはいるのだが、おっぱいを触りたいという欲望は止まることを知らず。
「えっと、その、あの……」
「え、へへ、ご主人さま、エッチ♡」
にやにやと、頭を撫でてくる。
「ち、違うんだって、オ、オイラ、おっぱいが好きって気持ち、あって、これ、オイラのだから、だから勝手に!」
「ふぅ~ん……それ、ご主人様の気持ちなの?」
「オ、オイラ、だから! オイラの!」
「あはは、ご主人様ったらすっかりオイラの喋り方、馴染んじゃってるのね♡」
「えっ、これはお札……」
喋ろうとした目の前に、一枚の剥がれたお札を持った手が。
「こっち、剥がしちゃった♡」
「ちょ、ちょっと、私、あ、私って、言える、で、でも、なんだろ、オイラって、言ったほうがしっくりしちゃう、も、もう、オイラの、おっぱいなのよ、これ、もう、もうぅ!」
恥ずかしさと性的衝動がぐちゃぐちゃになり、何を言っているのか自分でも分からなくなり。
「あっ、ダメ、ダメってばぁ、あぁっ、オイラ、オイラ、も、もっとぉ、気持ちよく、なり、たぁあああああいいいいい♡♡♡♡♡」
サリィの肉体のガーゴイルがそう叫んだ瞬間。
彼女の魔力が暴走し、二人の肉体を包み込み。
わ、私、どうなってるの!?
あれぇ、ご主人様の声がする!
えっ、ガーちゃん?
すごい、すっごおい、なんだか、オイラに、私が、繋がって、来てるわぁ♡
えっ、嘘、そんな、心が、私、自分の作ったガーゴイルと、待って、待って!?
あぁ~ん、気持ちいいわぁ、よく分からないけど、オイラと私、一緒に、なっちゃいそう……♡
そ、そんなの、私がガーゴイルの、あっ♡ 私、ガーゴイルの心に、接続完了♡
オイラと私がくっついて、オイラの気持ちは私の気持ち♡
はぁーい♡ 私、オイラの心の、一部でぇーす♡
「接続合体、サリィゴイル~♡♡♡」
姿を現したのは、サリィとガーゴイルが一つになった存在であった。
全身つややかな鉱物のような肌に、立派な胸。
長い髪が生えた、凛々しいガーゴイル顔はどこか色気をたたえている。
それがにんまりと、表情を和らげ……
「えへ、えっへへ、オイラ、ご主人様と、私と、合体しちゃった~♡ 私の魔力が感情の高ぶりに共鳴して、肉体ばかりか心まで繋げちゃいました、うっふ~ん♡♡♡」
艶めかしい肉体をくねくねと動かし、目を細め。
「すっごーい、これ、全部オイラなんだ♡ その通りよ、私ももうオイラなんだから、全部オイラの好きに使えちゃうのよ、おっぱいもーみもみ♡」
鉱物のような色合いながら、胸は柔軟に形を変える。
「あっ、あぁ~ん♡ さっきより、気持ちいいわぁ、だってぇ、私の知識があるから、オイラ上手にオナニーしちゃえるものね♡」
上下関係が逆転した精神構造により、幼稚なガーゴイルに連動してサリィが何でもサポートしてしまう。
「すごい、すごぉい、これ、これ、サイコー、私も、オイラがサイコーだから、サイコーよぉ♡」
感情のシンクロにより、サリィもガーゴイルのように無邪気にはしゃいでしまい。
胸を揉むほど、乳首を触るほど、新しい肉体と魂は息が合っていく。
「あっ、あっ、もっと気持ちよくなりたぁい、うふ、うふふ、股間をゴシゴシ磨いちゃおっと♡」
サリィの記憶に焼き付いている、股間磨き。
長い口をニヤニヤと歪めつつ、ウエスを手に取り、体を滑らせ。
「あぁあん……オイラ、私、一緒だからぁ、磨かれてるぅ、磨いてあげてるぅ、いいっ、いいっ、いいぃいいい♡♡♡」
腹を滑り降り、そのまま股間にウエスが到着し……
「ん、あれ、なにかある?」
何もないはずの場所に、棒状の物があることに気付く。
「なんだろう、これ――っ!?」
胸に夢中になりながら何気なくウエスで包んでやると……飛び上がらんばかりの快感が襲いかかる。
「わっ、わっ、オイラ、これ、私との融合でオスの特徴が人間として追加されて、おちんちん、おちんちん出来ちゃったぁ♡♡♡」
そう、なんと股間にあったのは男性器。
太く、長いそれはウエスに巻かれたままビクビクと震えているのであった。
「オ、オイラ、えへ、おちんちん、私も、おちんちん、オイラ、おちんちん、初めてぇ……♡」
存在は知っているものの、体感するのは二人とも初めてだ。
ウエスを慎重に動かすだけでも、体に刺激が小刻みに来る。
「あっ、わ、わぁ……♡ おっぱいも、おっぱいもいいけど、これも、いい、いいっ、気持ちいいっ……!」
サリィの性的欲求が加速し、ガーゴイルの心を突き上げる。
「おっぱい、おちんちん、どっちも、どっちも、あぁ~、すっごい、気持ちいいわぁ、オイラ、気持ちいい、私もぉん♡」
しっかりと接続された二つの精神が、一つの肉体の中で同調して快感に溺れ。
手の動きがどんどん激しくなり、胸が、陰茎が振り回される。
「あ、あ、あ、オイラ、オイラ、私とくっついたまま、気持ちよく、なっちゃう、なっちゃう、なっちゃう、ぅぅうううううん♡♡♡♡♡」
白いウエスを湿らせるように、粘り気のある液体が溢れ出る。
その独特の臭さが、揉まれている胸をキュンと震わせて。
「えへ、えへ、えへへ、オイラ、オイラ、ご主人様と、私と一緒に、気持ちよくなっちゃったわ、いいのよぉ、私ってオイラだもん、オイラが気持ちよかったら私もきもちいぃいいい♡♡♡」
舌をだらしなく垂らし、鏡を手に取り。
「わぁ、オイラと私が本当にくっついたんだぁ……あ、あ!」
ふと、額に目をやった時にあるものに気がついた。
「あーあ、これ……固定のお札の呪文だ! オイラと私の融合に巻き込まれて、お札じゃなくて肉体に呪文が刻まれちゃったのね、もう消せないわ、うふふ……じゃあ、じゃあ、その通りよ、一生このまま、永遠にこのまま、私はずうっとオイラと合体して心が繋がったままでぇ~す♡♡♡」
なんと、二人は合体したままで固定状態になってしまったのだ。
合体によりますます強化された魔力が、この状態を望む気持ちが、呪文の強度を高めてしまう。
本来ならばサリィは元に戻ろうとし、分離の糸口を見つけ出せる可能性はあったのだが……
「うっふぅ~ん、オイラ、ふたなりガーゴイル人間なのよぉ、一生合体よぉん♡ はぁーい、私は一生ガーちゃんの心の一部でぇーす、どんな事があっても私はガーちゃんの思いどおりでぇーす♡♡♡ 自分の使い魔に制御されちゃったけど、心がおんなじ、考えがおんなじ、体もおんなじ、あっ、あっ、同じって思えば思うほど、ドッキドキして、ムラムラして、あっ、触ってないのにぃ、私、オイラと一緒に、また、イッちゃう、イッちゃう、あんっ、あぁああ~~~~ん♡♡♡」
不慮の事故で、永遠に幼稚な使い魔精神の補助として生きる羽目になったサリィの魂。
同調しているガーゴイルが融合を喜んでいる限り、彼女も同じく分離する気など起きないのであった。
「オイラに私がシンクロしちゃうってぇ、さいこぉおおおおお♡♡♡♡♡」
おしまい