※ ◯←好きな文字を入れよう!
共通テスト。それは地獄! 煉獄! インフェルノッ! インフィニティッ!!
全ての受験生が来し方三年のむにゃむにゃを水泡に帰す、
降り注ぐ日差しが雪を少し溶かし始める。ちょっとあたたかい。戦いッ! バトルオブ・学歴厨!!
高飛車なお嬢様、高田 びしゃ子は受験票を口に咥えて猛ダッシュしていた。
「いけませんわ。国を治めていたら遅刻寸前ですわ!」
時速15キロ! 千賀のストレートのおよそ十分の一のスピード! ダイヤ! ハート! 苦労ばっか!!
受験会場の大学に到着した時には、既に時刻は10時30分になっていた。試験開始まであと10分しかない。
びしゃ子は溢れ出る理系パワーと公文で鍛えた暗算力と実家の権力を駆使して等加速度直線運動をする。左右に括ったドリルツインテールが障壁という障壁をことごとく穿ち貫く。直進するお嬢様を止めることはできない。それができるのは執事だけだろう。だが、受験会場に執事はいない。共通テストは不要な道具の持ち込みは一発アウトである。
正門を突破し、校舎を突き破り、試験監督をなぎ倒し、自身の受験会場の壁と窓を突き破った。そしてその勢いのままびしゃ子は黒板で弾性衝突。なめらかな机の上を滑り、自分の席に着席した。
ざわめく会場。びしゃ子はは美少女であった。京都三条のアーケードを歩けば10人中12人が振り返るほどのスーパーお嬢様。美少女偏差値70! 全国偏差値30! 全統模試の得点率は20%! 当てずっぽうとほぼ同義!
「わたくしだけですわ……壁を破って”道”を創り出せるのは……!」
そこにない未知の道を生み出す。これはAIにはできない所業であった。つまり、人間の証明。
びしゃ子は壁を破ることで、自らの誇りを、自身の在り方そのものを表したのだ。恐らく本人に自覚はないだろう。だが、厳しい両親と家庭教師に育てられて18年、ニンテンドーDSと過ごして17年。過酷な環境がびしゃ子のお嬢様力───オジョーウ・サーマ=パワーを、無尽蔵の半永久機関的な動力に押し上げた。
周囲の有象無象を無意識に、無自覚に、無意味に、威圧する溢れ出るお嬢様力。
お嬢様は相対的な存在である。庶民がいなければお嬢様は成立しない。お嬢様は相対的であり、周囲との関係性によって生じるもの。つまり、本人の元来の性質によるものではなく、環境によって生まれるものなのだ。
しかし、びしゃ子は違った。
たとえ生まれた家が違っても、びしゃ子はお嬢様として人生を生きていただろう。それほどまでにびしゃ子のお嬢様力は高かった。人類史上きっての天性。
高田 びしゃ子はこの令和に生まれた真性の”お嬢様”だった。
しかし、そんなびしゃ子に襲いかかる刺客!
びしゃ子に吹き飛ばされた試験監督───のいとこのはとこの友人の元カレの元カレーの本の親の次男!
名を、角田 ケイマ。飛び跳ねるように予備校間を渡り歩き、ゲームセンターに入り浸る浪人生の屑! 浪人生の反面教師! 河合に通いTwitterを見て帰宅する毎日! 緋村剣心に九つの罵倒と同時に斬りかかられて当然のカスのマスター! カスのマスタード!
「びしゃ子、刺客たる僕に死角はないよ……ドゥフフフ……」
「ユーキャンでも行ってらして?」
「その返しは三角だよ……不合格だぁ……!」
ケイマは池袋のドン・キホーテで購入した『できる! SE(洗脳)』となんjのまとめサイトで得た知識を使い、びしゃ子の体の動きを封じた。一夜漬けの産物であるため、意識までは操れず精々身体の動きを止める程度。
だが、それだけで十分。
ケイマは夜叉の構えのまま固定されたびしゃ子をじっくりと眺める。
「ながむ! ながむ!」
「くっ、屈辱……ですわ……!」
「いきとける 深山を見やむ ゆうこくの むすことけゆく ゆきどけや」
「一句詠まれるなんて!」
ケイマの第一志望は私文であった。目と目が合ったら和歌バトル、負けたら金と名誉と純潔を失う世界に身を置いてきた。ただし、文系は嫌いである。
ケイマはおもむろに手で菱形を作る。
手の菱形をゆっくりと下方へとおろす。やりなれた一連の動きは歴戦の勇者を思わせる。そのなめらかさは現代社会に倫理観が無ければ人間国宝だっただろう。息子をなで上げること20年、cv.ゆかなで抜いて19年。マスターベーションのマスター! 人呼んで、オナマス!
ケイマは菱形にした手の中に溜めた気力で自らのズボンとパンツを消し飛ばした。世間が鬼滅で盛り上がっている時、彼はヒノカミ神楽ではなく閃乱カグラで下半身を盛り上げていた。逆張りオタクでもある。
「そんな惨めなものをわたくしに見せるなんて……youtubeのおすすめの様に汚らわしいですわ!」
「君がそうやって抵抗する程、僕の未来を紡ぐ遺伝子が下腹部の京浜工業地帯で生み出されていくよぉ。デゥーフッフッフ!」
「口外するだけで公害になるその言葉を止めなさい!」
「京浜工業地帯が下品工業地帯になってしまったねぇ……」
地理の予習はバッチリである。
ケイマは高まった自らのペニスをびしゃ子に向けた。
「その済ました顔を荒くれちんぽで完全に
「DLサイト風に言わないで下さいまし!」
「こんなに面前でオナニーしてるのに君は完全に僕の言いなりー」
「ひゃっ、やめ───」
一方、その頃。オーストラリア近海では、一頭のクジラがその大きな身体を水面上の世界に見せていた。
「Oh……how divine. It's like a "God" descended into this rough present world.」
そして、共通テスト受験会場。
びしゃ子は共通テスト当日ということで、学校の制服を着てきていた。
黒より黒い、純黒を越えた闇の漆黒のブレザー。混沌より這い出る邪神かの如く秩序を塗り潰す黒は、黒一色でありながら濃淡を四段階に分けている。そして表面に軽くシルバーを吹きかけておくことで、黒一色でありながらも細かいデザインが光の反射度の違いにより伝わる。赤より紅く、溢れんばかりの情熱のパッショネートに染め上げられたファイヤーレッドのフレアスカート。
それが、白に変わる。
「僕の精子でびしゃびしゃになっちゃたねぇ……これはもう、びしゃというより被射だなぁ。デリフフフラワー!」
「うぅ……ヴェタヴェタですわ……気持ち悪い」
そして、ケイマはゆっくりと等速でびしゃ子に近付く。その様子はさながらエロ同人の竿役。というかコイツが竿役!
一線を越えてしまう───かと思われたその時、崩れた壁の向こうから声が響いた。
「試験を……開始するッ!」
それはびしゃ子に弾き飛ばされた試験監督だった。
彼は試験監督歴10年のプロフェッショナル中のプロフェッショナル。たとえ何があっても時間通りに試験を開始するという信念を持っている。試験を時間通りに始めるためには手段を選ばない。ついたあだ名は"定刻の守護者"。ちなみに、試験中は受験者の自由意志を尊重する。
一斉に紙をめくる受験生。
ケイマは焦る。
「(マズい……地歴公民で点数を稼がなければ共テ利用が通らない!)」
そこから導き出された答えはただひとつ。
すなわち、即ハメ!
偏差値49のケイマの桃色の頭脳が立式した方程式は、緩やかな3次曲線を描き、エロ同人行為シーンRTAの記憶が最適解を紡ぎ出した! 判別式D>0! ふたりは交わる! ふたりはプリキュア!
興奮で高ぶるケイマのキリマンジャロがびしゃ子の身体へ挿入───
続きは劇場版で!