もしもマジアベーゼ様が悪堕ち性癖に目覚めていたら 作:詠符音黎
その中でも元マジアアズールであるスレイブアズールの忠誠心は高いものであった。
今日も彼女による悪意によって人々が苦しめられる……。
「ご主人様ぁ……」
ある日、スレイブアズールは玉座に座るマジアベーゼに甘えた声で寄ってきた。
「あら、どうしたんですかアズール?」
「そのぉ……私、最近人間狩りを頑張っているじゃないですか……でもそのせいで、最近ご主人様にかわいがってもらう時間が少なくなっていますよね?」
「ええ、そうですね」
遠回しにもじもじとしながら言うアズールの姿に、すぐ彼女が言いたいことをすぐ理解したベーゼ。
だが、あえて彼女に言わせるために分かっていないフリをする。
「それがどうかしましたか?」
「えっと……その……」
指を絡め合わせて言いづらそうにするアズール。そんな彼女を見てベーゼは意地悪な笑みを浮かべる。
「なんですか? はっきり言ってもらえないと困りますね。もし言わないようなら、私もずっと付き合う気はないですよ?」
「あっ!? ま、待ってください! 言います! 言いますから!」
慌てるアズールは、座っているベーゼに縋りついて言う。
「私、ご主人様からご褒美を頂きたいんです! この体に、ご主人様の手で快楽を与えて欲しいんですぅ!」
「そうですか……ふふっ」
ベーセはそう言うと優しくアズールの頭を撫でる。
「いいですよ、私は欲望に素直なあなた達が好きですから」
「は、はいっ! ありがとうございますっ!」
言葉をもらえただけで恍惚とした表情を浮かべるアズール。もはや彼女にとってはベーゼの言葉は神の御言葉と同義なのである。故に、ベーゼの発言だけでアズールは快感を感じていた。
「さあ……それじゃあ行きますよ。さすがにここでするといろいろ汚してしまいそうですから」
「はいっ!」
立ち上がり歩いていくベーゼの後を、アズールは心を踊らせながらついていくのであった。
「さあ、ではまず始めに……」
別室に移動したベーゼとアズール。
アズールはその部屋にあるベッドに押し倒され、今か今かとその時を待つ。
既に興奮を隠しきれていないそんなアズールをベーゼは眺めながら、ゆっくりと手をアズールの前に出す。
「っ!?」
すると途端、アズールの視界が失われた。彼女の瞳を短い触手が覆い隠したのである。
「ご、ご主人様……これは……」
「どうです? 懐かしいでしょう。初めてあなたを折檻したときと同じく、今日は目隠しでいきましょう。隠し方は少々異なりますが……」
「は、はいいいい……!」
視界を覆われた、それだけでアズールは体を火照らせる。これから主にどんな調教をされるのかと期待を募らせていった。
「では……」
すると、ベーゼはゆっくりと、そして優しくアズールの秘部を撫で始めた。
「ご、ご主人様……? うっ……」
思いの外穏やかな始まりに困惑しながらも快感に声を出すアズール。
その後も、ベーゼはあえて優しくアズールの秘部や乳首など敏感なところを弄り続ける。
「ふっ……ふうっ……」
吐息を吐くアズール。だが、同時に彼女は大きな物足りなさを感じていた。
「ご主人様……どうして、激しくしてくださらないのですか……? いつもはもっと……」
「あら、家畜が私のやり方に文句を言うのですか? 随分と偉くなったものですね」
「す、すいませんっ! け、決してそんなつもりは……!」
ベーゼの言葉に不安を後悔で心を満たすアズール。ただでさえ顔が見えないこの状況でベーゼから苦言を呈されるのは彼女にとって恐怖だった。
「……ふふっ」
だが、そんなベーゼが次に発したのは、小さな笑い声だった。
「すみなせん、ちょっと意地悪をしてしまいましたね……あなたがあまりにも待ちわびた顔をするものだから、つい天邪鬼な事をしてしまいました」
「ご主人、様……」
「でも大丈夫ですよ。ここからが、本番です……!」
次の瞬間、アズールの巫女服が乱暴に破かれる。胸と秘部が露出したことをアズールは感じた。
「あっ……! ご主人様……!」
「さあ、ここからは容赦はしませんよ……!」
ベーゼはその言葉の通り、先程までとは打って変わって激しい指使いでアズールの秘部と胸を弄り回す。
「あっ! あっ! あっ……!」
とても乱暴な扱い。普通の恋人同士のプレイなら失格になりかねない。だが、そこにいるのは主と家畜である。主は相手の事など考えないし、家畜は主人から与えられるモノはすべてが恵みである。
故に、アズールはベーゼの手さばきすべてに大きな快感を覚えていた。
「うっ! はっ! ひいいいっ! ふううっ……!」
「いい声を出してくれますね……そんな可愛い声を出してここをこんなに濡らされていては……」
ベーゼは一旦言葉を区切ったかと思うと、アズールの秘部に顔を近づけ、そこを舌でペロリと舐めたのだ。
「あひぃっ!?」
「ふふっ、やはりいい味をしていますね……可愛い声も上げて、昔の凛々しさの欠片もない……れろぉっ」
舌でアズールの秘部を弄ぶベーゼ。その度にアズールは主人に恥部を舐められている羞恥と気持ちよさで頭を満たさせていく。
「あふううっ!? ご、ご主人様ぁ……! ご主人様ぁ……!」
「えろ……へえろ……んあああ……ふふ、恥ずかしくないんですかねぇ……元は正義の魔法少女が、今や完全に悪に屈して、こんな淫らな事に耽っているなんて……!」
「は、はいいいっ! アズールは、アズールは情けない女ですぅ! 魔法少女失格の雌豚ですぅ! でも、それでいいのぉ! 今の私にはご主人様さえいてくれれば、それでいいのぉ!」
「フフフ……可愛くて素直な子は、やはり好きですよ……」
ベーゼはアズールの股ぐらから顔を離す。そして、今度は鞭を取り出し、アズールを激しく叩く。
「ああっんっ!」
「ふふ、どうです? 久しぶりの純粋な鞭の味は? 最近はしてあげていなかったですから、新鮮な気持ちになるんじゃないですか?」
「ひあっ! は、はいっ! ひぐっ! ご、ご主人様のっ! うひっ! 鞭! あふっ! さ、最高ですぅっ! んぐっ!」
鞭を打たれながら言うアズールの言葉に嘘はなかった。プレイ用ではないちゃんとした鞭に叩かれ、その度に彼女は快感の声を出す。
その哀れな姿がベーゼをも興奮させる。
「ふふ……! 本当に堕ちに堕ちましたね、アズール……かつての私はあなたのクールな姿に憧れを抱いていたというのに……今や面影は一欠片もない。なんと惨めで、なんと哀れ……」
「しゅ、しゅいませんご主人様ぁ……! アズールは愚か者ですぅ……快楽に負けて悪に魂を売ったゴミクズですぅ……!」
「そうですね、あなたはゴミクズです。魔法少女どころか人間失格です」
そう言うと、ベーゼは鞭打ちを止め、そっとアズールの頬を撫でる。
「でも、今の私はそんなあなたも大好きです。正義から卑しい悪に堕ちたあなたを、心から愛しています……」
「ご、ご主人、様ぁ……!」
「さあ、もっと私のために鳴きなさい……私のために、もっと無様を晒しなさい……!」
その言葉の直後、ベーゼは自らの股間に魔力で作った肉棒を生やし、それをアズールの秘部に挿入する。
「ひいいいいいいいいっん!?」
それだけで、アズールはイった。心のすべてを捧げた主に挿入されたという事実と、その気持ちよさが合わさってとんでもない快楽が彼女の脳にほとばしったのだ。
だがそれだけではなかった。
「が、がっ……!?」
同時にベーゼはアズールの首をその両手で絞め始めたのだ。
「が……が、が……!」
「フフフフ……! 死の苦しみとセックスの快楽、その両方を味わってあなたはどっちを取るんですかね……?」
腰を振り乱暴に肉棒でアズールの腟内を犯すベーゼ。その動きには優しさはなく、ただの暴力と言ってもいいだろう。
また、ベーゼの首を絞める力は強く、アズールは全然呼吸ができなかった。
「かっ……かっ……!」
体は無意識に酸素を求めようとするも、その両手の力によって必要な酸素は入ってこず、ただ苦しみが続いていく。
「フフフ! なんと、なんと惨めな姿なのでしょうか! 首を絞められ女性としてもただの穴になり……こんな惨めさ、他にあるでしょうか……!」
狂った笑みでアズールをいたぶるベーゼ。それに対し、もはやアズールの視界が霞んできた。
――もしかしたら、ここで殺されるかもしれない。
ふとそんな事を思うアズール。だが、それを考えた直後、彼女は持てる力を振り絞って言った。
「……いい、です、よ」
「……ほう?」
「わ、た、し……ご、主人、様に、なら……殺されて、も、いい、です……きっと、死ぬ、瞬間は……最高に、気持ちいいはず……!」
アズールは首を絞められながらも、言った。心からの幸福を真っ青になった表情に溢れさせながら、言った。
生理反応での涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらも嘘偽りのない笑顔で言う、そんなアズールを見て、ベーゼは――
「――ハッ、アーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!」
狂喜の笑い声を上げた。
「いいですよアズール! それでこそ我が家畜! 我が下僕! 私が望む、魔法少女の堕ちた先……! 大丈夫ですよ、あなたは殺しません。ずっと、ずっとずっと! 私に仕えて悪事を働き続けるのですから……!」
瞬間、ベーゼは手を放す。そして、同じタイミングでアズールの腟内に魔力でできた精液を放った。
「ごっ!? おおおおおおおおおおおあああああああああああああああああああっ!?」
それにより、アズールの体に求めていた酸素が一気に送られ、また射精による強烈な快楽が襲ってくる。結果、尋常ではない快感が彼女を支配し、爆発させ、アズールは今までにない強烈な絶頂を迎えた。
「あああああああああああああああああああああっ!? ひいいいいいいいいん……!?」
普段は一瞬の炸裂である絶頂が、継続してアズールを襲う。それにより、アズールは目隠し触手の下で白目を剥きながら汚い絶頂の叫びを上げ続ける。
「おおおおおおおおああああああっ……! あ、ああああああああああっ……!」
やがてアズールの精神は快楽の中、闇に沈んでいった。
ベッドに力なく倒れ、電流を流されたカエルの如くヒクヒクさせるアズールの姿は滑稽としか言いようがなかった。
だが、ベーゼはそんなアズールの目から触手を取り外し、その髪を優しく撫でた。
「アズール……私の愛しい家畜さん……悪に堕ちた魔法少女……これからも、私を楽しませてくださいね……」
慈母のように微笑むベーゼ。
気を失い、穏やかな顔で眠るアズール。
その姿は、まるで仲睦まじい親子のようでもあった……。
◇◆◇◆◇
「きゃあああああああっ! エノルミータよおおおっ!」
今日もエノルミータの怪人として街を襲うアズール。
人々は彼女の姿を見た瞬間に逃げ出すが、彼女の作る氷の世界に囚われ、一人また一人と犠牲になっていく。
「キヒヒヒヒ……怯えなさい人間共……! 震えなさい劣等種共……! あなた達の叫びと苦しみは、ご主人様への供物となるのだから……!」
邪悪な笑みを浮かべながら言い放つアズール。その顔に、かつてのマジアアズールの面影片たりとも伺うことはできない。
ただ一つ、氷のような美しさだけが、かつての彼女と今の彼女を結びつける点であった。
「ああ、ご主人様……偉大なるマジアベーゼ様……この世界を、私のすべてを、あなた様に捧げます……キヒヒヒヒヒヒヒッ……!」
狂った世界の狂った少女。
すべてがおかしくなった世界で今日も彼女は、快楽に溺れる。