旅行中息子である巽の面倒を見てほしいという叔父からの頼みで里帰りした瀬戸綺夏。しかし二人で散歩中奇妙な祠にお参りした夜二人の身体に異変が起きる。

翌朝目覚めると綺夏と巽の身体が入れ替わってしまっていた。巽の両親が旅行から帰るまでに元に戻ろうとする綺夏だが…。

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少々年齢差のある二人の入れ替わりものです。よろしければご覧ください。


夏休みに入れ替わった女子高生と小学生

季節は夏、蝉の鳴き声がうるさく感じるある日の出来事。

 

「もしもし綺夏か ? 久しぶりだな、元気にしてたか ? 」

 

「叔父さん ? どうしたの急に」

 

 

瀬戸綺夏《せとあやか》、実家の田舎を離れ学校の寮で暮らす高校2年生である。学校では陸上部に所属しており出る所は出て全体的に身体が引き締まっている。肌は日焼けしているが実に絶妙なプロポーションを持っている健康優良児だ。残念ながらレギュラーではないが……彼女の目標はインターハイ優勝、無謀ではあるが不可能ではない、そんな成績である。

 

「今は夏休みだろ ? 実はちょっと頼みがあってな」

 

「なに ? 私も部活の自主練で忙しい……」

 

「バイト代払うぞ ? 」

 

「やりますやります ! なに ? 屋台の設置でも手伝えばいいの ? 」

 

人間だれしもお金は大事、しかも女子高生ともなれば色々と入用な事も多い。昔から綺夏の叔父は小遣いをくれていたから綺夏はバイト代の言葉にすぐさま食いついた。叔父も綺夏の事はよくわかっていた為計算通りと言ってもよい。

 

「いや今回は別でな、実は儂と妻が町内会の旅行に出る事になって家を空けることになるんだ。それで3日だけでいいからこっちに来て息子を預かってほしいんだ」

 

「息子てことは巽《たつみ》君 ? 今小学生だっけ ? 」

 

「今は小学4年だ。少し生意気でな、旅行に連れていければいいんだが今回は町内会のメンバーだけが対象の旅行なんだ。たまには母さん(今回は奥さんの事)も息抜きさせてやりたいしな。3日間は家で生活していいし食料も置いていくから、どうだろうか ? 」

 

「叔母さんを出されちゃ断れないよ、わかった引き受けるよ」

 

「おお、引き受けてくれるか。それじゃあ日付けは……ではこの日に駅へ迎えに行くから」

 

綺夏にとっては約2年ぶりともいえる実家への帰省、正直今住んでいる町と比べると娯楽が何一つない田舎ではあるが別に実家が嫌いなわけでもないため足取りが重いわけでもない。むしろ子どもの相手を3日するだけでボーナスがもらえるのだからルンルン気分で支度を始める。

 

まぁそう簡単に終わるわけがないのだが。

 

*

「ふう到着っと。いや~、久しぶりの町だねぇ」

 

綺夏はスポーツバッグを片手に懐かしき故郷の土を踏んだ。綺夏はやや短くへそ出しノースリーブのシャツにハーフパンツにシューズという非常にラフな格好をしている。そんな彼女を車で迎えに来たのが綺夏の叔父と松永巽《まつながたつみ》であった。

 

「とまあこれが家の中の間取りだな。で、これが家の合鍵、無くさないでくれよ ? 」

 

「わかってるって、もう子どもじゃないんだから」

 

「ごめんね綺夏ちゃん、せっかくの夏休みなのに……」

 

「いいよ叔母さん、旅行楽しんできて」

 

駅からさほど遠くない場所にあった松永家、中に入り早速説明を受けると叔父と叔母は早々に旅行に出かけて行った。町内会の旅行であるがやはり楽しみなのだろう。2人の足取りはとても軽やかだった。残されたのは綺夏と巽だけだ。

 

「えーと、昔会っただけだから覚えてないと思うけど、私は瀬戸綺夏、よろしくね」

 

綺夏は巽と握手しようと手を差し出すが。

 

「なぁおばさん、そんな事より外に遊びに行こうぜ。家の中じゃ退屈なんだよ」

 

巽の一言にピクッと反応する綺夏。

 

「あ、それから町でどんな遊びしてんだ ? 教えてよおばさん」

 

綺夏の蟀谷こめかみにピキッと青筋が浮かぶ。

 

「見た目からしてチャラそうだからさ、父ちゃんが言ってたんだよ。『綺夏ももう少ししたら大人の遊びをするのか』って、大人の遊びってなんなんだよおばさん」

 

(あのバカおやじィ~ ! )

 

綺夏の蟀谷に青筋が増える。なお、綺夏は品行方正であり変な遊びは一切していない事を記しておこう。

 

「なあなあおばさん、はやく……いてえッ ! ? 」

 

ついに巽の頭に綺夏のゲンコツが落ちた。まるでアニメのように大きなたんこぶが頭頂部にできあがった。

 

「た つ み く~ん ? 女性におばさん呼びは大罪なんだよぉ~」

 

巽は文句を言おうと頭上を見上げると、そこには鬼がいた。

 

「だ、だって俺から見たらおばなんじゃ……」

 

「仮にそうだとしても、初対面の女性におばさん呼びする馬鹿たれはオシオキじゃぁ~ ! ]

 

お昼近くの松永家からは巽の笑い声が高らかに響き渡ってくる。中では綺夏が巽の脇腹や足の裏をコショコショとくすぐっているのだ。まだ小学生の巽にとっては身体のあちこちは敏感であり、弱点だらけなのだ。

 

ちなみに綺夏にとって巽は従弟の間柄(父の弟の息子)でありおじとおばの関係とは違うのである。

 

 

さて、少し遅い昼食をカップ麺で済ませた2人は近くの散策に出かける事にした。ちなみに綺夏の呼び方は『お姉ちゃん』としっかり矯正された。公園では2人で競争をして綺夏が圧勝、次は負けないと目に炎を燃え上がらせる巽を見て、いつでもかかってきたまえと綺夏が挑発する。スケベ小学生とスポーティ女子の爽やかなひと時が流れていたが……。

 

「あれ、こんな所に祠なんてあったっけ ? 」

 

「ほこら ? なにそれ ? 」

 

公園の隅っこにポツンと祀られている小さな祠、ただ素材はとても上質なものでできていて変なものではない筈。しかし祠の上にギザギザ模様の見たこともないマークが刻まれている。

 

「……辺田意、へんたい ? 変な名前、巽ここは離れて……」

 

「神様、俺に『かわくておっぱいのでかい彼女をください』」

 

「ち、ちょっとあまり変な事しないの ! 神様はいい神様だけとは限らないんだから ! 」

 

「えぇ~ ? でも可哀そうじゃない ? こんな所に置かれてさ」

 

「いいから、行くよ ! 」

 

綺夏の気持ちもわからなくはない。我が国は八百万の神々がいるから善い神悪い神がいるのは間違いないし、きちんと祀られていない祠にいるのは悪い神と考えてもおかしくはない。逆に巽も神様なんだからどんな神様でも関係なくね ? という考えも理解できなくはない。お互いにそれなりの考えがあっての事だが、今回ばかりは綺夏にとっては不運というしかなかった。

 

時刻は既に夕方、ご家庭では夕飯の支度をしてどこの家からもいい匂いが漂ってくるものである。松永家でも普段なら同じなのだが。

 

「ん~、コンビニで弁当でも買ってこようか ? 」

 

「え、お姉ちゃん料理できないの ? 」

 

「……人間には向き不向きがあってね」

 

「要するにできないんでしょ ? 」

 

「え~、ん~、その、ま~……はい」

 

綺夏が住む寮では職員が毎食を作ってくれるので自炊する必要が無い。必要となる時も来るのだが綺夏にはまだその時が来ていなかった。その為ずっと苦手な事を先延ばしにしていたのだった。

 

「お姉ちゃん、料理の一つでもできないともてないよ ? 乱暴者でガサツで、見た目に騙される男が可哀そうだよ」

 

「この、生意気言って……そういうあんたはできるの ? 」

 

「できるよ ? 母ちゃんによく手伝いさせられてたから」

 

巽はエプロンを着ると手慣れた動きでカレーの材料を切り始めた。次第にコトコト鍋の音が鳴り食欲を誘ういい香りが台所に漂う。

 

「はいおまちどうさま、母ちゃん仕込みのビーフカレー」

 

「スゴ ! ? 叔母さんのカレーとほとんど同じじゃん、ムグムグ、美味しい ! 」

 

「あ、お姉ちゃん ! いただきますしてないよ ! 」

 

「あ……ごめんなさい……」

 

もはやどっちが年上か全くわからない有様である。呆れる巽と恥ずかしそうに頬をかく綺夏、一体何のためにここへ来たのか ? そもそもこれでバイト代貰えるの ? という嫌疑がかかりかねない事態であるが、まあ明日考えればいいやと開き直る綺夏であった。プラス思考なのは綺夏の美点ではあるが少しは反省の気持ちを抱いた方がよいのかもしれない。

 

その日は入浴して就寝となった。入浴はもちろんしたが当然別々、巽はこっそり浴室へ忍び込もうとも考えたが鬼の形相で待ち構える綺夏を想像して断念となった次第。

 

 

さて、綺夏は叔母の部屋で、巽は自室で眠っていたのだが変化は日が変わる午前0時に起きた。

 

寝相が悪い巽の姿勢が少しずつ良くなっていき、すーすーと静かに寝息を立てている。

 

対して寝相の良かった綺夏の状態は次第に崩れていき、気のせいか胸が段々膨らんでいく。そこまで大きくない胸だったが今やパジャマの上が拘束具になるほどであった。窮屈そうに顔を歪める綺夏は無意識に服のボタンを緩める。するとブラに収まりきらないほどの爆乳がバルン ! と擬音が出かねない勢いで開放された。ようやく楽になったのか、綺夏は気持ちよさそうに高いびきをかいて眠り始めた。

 

松永家での1日目はこうして過ぎ去った。

 

「……ん、ん~ん。今何時 ? 」

 

巽は眠そうな目をこすりながら枕もとのスマホで時刻を確認しようとする。一応バイト中とはいえ陸上部に所属する身なので朝練として近所を走ってこようとしたのだが。

 

「あ、あれ ? スマホどこ……てかここ、巽君の部屋 ? 」

 

巽は辺りをきょろきょろ見回す、昨日は叔母の部屋で寝ていた筈なのだがここは昨日確認した巽の部屋で間違いない。寝ぼけて部屋間違えたのかと思いベッドから降りたが……。

 

「……え ? なんで私、巽君のパジャマ着てるの ? それになんか、周りが大きくなっているような……」

 

巽は突如自分の周辺が巨大化しているような錯覚に陥る。そして何故か自分が巽の服を着ている。

 

「ま、まさか……いやいや、アニメやテレビの世界じゃないんだから、私が、私が巽君になってるわけ……」

 

嫌な予感が頭によぎるが必死にその嫌な予感を否定する。だが窓ガラスに映った自分の顔を見て現状を直視してしまう。

 

「…… ! ? い、いやいやいや ! 嘘でしょ ! 私、私、なんでこんな身体に ! なんで巽君になってんのよ ! ? 」

 

青と白の縞々模様のパジャマ、生意気そうな顔、少し癖っ気のある髪型、そんな彼は驚きを隠せない表情をしている。何故、どうしてこんな事にと考えているうちに彼は思い至る。

 

「そうだ、ひょっとしたら私の身体に巽君が…… ! ? 」

 

巽は小さく慣れない身体で叔母の寝室へ急ぐ。幸いなことに部屋の距離はそこまで開いていなかったので簡単にたどり着く事ができた。

 

「巽君大丈夫 ! もしかして私の身体に……え ? 」

 

寝室に飛び込んだ巽だったが彼女は思わず固まってしまった。ベッドで寝ていたのは間違いなく自分の身体だった、瀬戸綺夏であるのだ……寝相が悪くいびきをかき、よだれを垂らしている、それはいい。だが胸のサイズが目に見える程サイズアップしており、もはや胸だけ別人なのではないかと思ってしまう程である。

 

「……ハッ ! ? 巽君起きて ! 巽君 ! 」

 

我に返った巽は綺夏を起こそうと懸命に身体をゆするが、小学生の身体では高校生にはびくともしない。

 

「……うるさいなぁ……」

 

寝ぼけた綺夏はあっさりと巽を抱きかかえるとそのまま抱き枕代わりにして再入眠してしまう。

 

(ぐぐ、動けない……なんで私の身体こんなに胸でかくなってんのよ ! ? )

 

巽は何とか抜け出そうとするも今や小学生の身体、大人に近い女子高生の身体には勝てるわけもない。ジタバタしていたが次第に力尽き再び夢の中へ。こうして綺夏と巽は惰眠を貪り、2人が目覚めた時には時計の針は既に正午を過ぎていたのであった。

 

 

蝉の声がうるさく鳴り響く晴れの昼過ぎ、松永家では綺夏が遅すぎる昼食を作っていた。最初は大騒ぎだった。綺夏は『なんでお姉ちゃんになってんだ ! しかも胸でっけぇ ! ? 』とか『足長ぇ ! 』とか叫んでいたが巽の一喝によって黙らせられた。もはや寝ている間に互いの身体が入れ替わった事は明らか、しかし原因は全く持って不明でありおまけに空腹である。まずは腹ごしらえだという考えに至ったのであった。

 

台所に立つ綺夏の姿は新鮮だが、綺夏本人は非常に料理がしずらそうだった。考えてみれば今の綺夏の胸は爆乳であり床が見えない程、手元も見えにくいので調理がしずらいのだ。文句をぶつくさ言いながら調理を継続しているのに対し巽はその様子を複雑そうに見ていた。よく母親からは自炊できるようになれと何度も言われてきたが結局面倒くさがって料理の一つもできなかった。ひょっとしたら、母が見たかった光景はこれなのかもしれない。

 

(……このまま元に戻れなかったらどうしよう……)

 

病院に行っても相手にされないだろう、両親に相談したら卒倒するかもしれない、もう今日は半分過ぎてしまった。明後日の朝には叔父と叔母が旅行から帰ってきてしまう、そうなったら瀬戸綺夏は寮へ帰らなければならない。当然ながら綺夏の身体に入っている巽に寮での生活などできるわけがない、小学生に高校生の勉強がわかるわけがないしいきなり親元から離れての生活などほぼ不可能である。したがって、何としても明日が終わるまでに入れ替わりの原因を突き止め元に戻るしかないのだ。

 

 

「ふぅ~食った食った」

 

昼食のサラダとパンと卵焼きを食べた綺夏は満腹になり床に寝っ転がった。日焼けしたお腹をポンっと叩き口から可愛くケプッと音が鳴る。

 

「ちょっと、私の身体であんまりぐーたらしないで ! 食べたら動きなさい ! 」

 

「え~、やだよこんなに暑いのに、川で遊ぶなって言われてるし……そうだプールに行こうかな ? 」

 

「だ、ダメに決まってるでしょ ! そんな身体でプールに行ったら何されるか……」

 

巽の脳裏に浮かぶ光景……プールサイドでビキニを着て無邪気にはしゃぐ綺夏、デカパイ状態の綺夏に群がる男ども、性知識に関してはゼロの綺夏、人気のない所に連れ込まれ……。

 

「いやぁぁッ ! ! 」

 

「うわ ! 急にどうしたんだよお姉ちゃん ! ? 」

 

あらぬ想像を、しかし限りなく現実に近い想像をした巽は思わず絶叫をあげる。自分の身体が凌辱される可能性があると思えば無理もないだろう。

 

「冗談じゃないわ、なにか、なにかきっかけは……そう ! 昨日の変な祠よ ! あそこに違いないわ ! 」

 

昨日の公園にあった辺田意と書かれていた祠、確かに心当たりはあそこしかない。

 

「そうと決まれば、早速行くわよ」

 

「いってらっしゃ~い」

 

意気揚々と出かけるつもりだった巽は思わずずっこけた。綺夏は出かけるどころかリビングで横になり夏休みの特集アニメを見て笑っている。

 

「なにやってんのよ ! 早く元に戻る方法を見つけないと、もう時間が無いのよ ! 」

 

「え~、別に1人で行けばいいじゃん。俺家でゴロゴロしたいな~」

 

「いいからさっさと来なさい ! 」

 

巽は綺夏を引っ張るがびくともしない。息を整え再度チャレンジしようとするも綺夏は素足の裏で巽を押しのけており、巽は全然近寄ることができない。顔を真っ赤にしながら巽は頑張るが身体が入れ替わった今の状態ではどうすることもできない。

 

「お願いだから言う事を聞いて ! 巽君 ! 」

 

「やだよ、だってさ今の身体ならお姉ちゃんより強いじゃん」

 

綺夏はぴょんと立ち上がるとすぐさま巽から距離を取り部屋の奥まで逃げ込んだ。

 

「こら、こっち来なさい ! 」

 

「やだよ~」

 

巽は懸命に追いかけるが綺夏は強い脚力でぴょんぴょん飛び跳ねてすぐに距離が空きまるで追いつけない。そうしているうちに巽の方が力尽き肩で息をし始める。そして……。

 

「いい加減に……しろぉッ ! 」

 

「う、うわあッ ! ? 」

 

巽が繰り出した両足への本気タックルに思わずバランスを崩した綺夏は尻もちをついて倒れこみ、巽はマウントポジションを取った。

 

「はあ……はあ……ようやく捕まえたわよ」

 

「え、ええと、ご、ごめんなさ……」

 

「ざけんなぁ ! 大人の力思い知れぇ ! 」

 

馬乗りになった巽は綺夏に抱き着き、自身の弱点だった脇腹をおもいっきりくすぐる。ビクンと身体が反応した綺夏は笑いをこらえることができない。

 

「な、なにこれ ! あはははッ ! 」

 

「今のあんたは私の身体使ってんのよ ! 私が私の身体の弱点知ってて当然でしょうがぁッ ! 」

 

「う、うそおッ ! ? 」

 

ちょっと調子に乗りすぎた綺夏、脇腹だけでなく足の裏、腋、あらゆる所をくすぐられた事により全身敏感になりギブアップを宣言しようとした。しかしながらくすぐったくて声が出せない。巽も綺夏が反省しないので攻め続ける。すると綺夏にちょっとした変化が……。

 

「は、あ、まって、おねえち、なんかへn」

 

「ごめんなさいは ! ? 反省した ! ? 」

 

「おねがい ! まっ、ああッ ! 」

 

「……マジ ? 」

 

股間に感じる違和感、綺夏の身体は巽のポークピッツがあった場所に穴が開いていたが、そこがジンジンしてきたのだ。くすぐったいのになぜか気持ちいい。同時に感じる身に覚えのある感覚、体外へ不純物を液体にして排出する行為に感じる感覚、本来であればトイレで行うべき行為は松永家のリビングで行われてしまった。綺夏の身体からとめどなく溢れる液体がフローリングを、ハーフパンツを、下着を汚していく。綺夏は今の身体でも一応排泄行為をしていた。だがその時と今は別、理由はどうあれ漏らすという異常事態に頭がついていけず、体内に限界まで溜められ続けた尿が一気に放出される快感が全身を駆け巡りフリーズ。

 

巽は巽で自分の身体がお漏らしした事実に思わず固まる。緊張が切れた事による快感から緩み切っている表情を見て、なんて顔してるの、という感想や、だらしなくてかわいい、という奇妙な感想が思い浮かんだ。

 

 

結局綺夏はお漏らししたショックにより立ち直る事に1日の時間が必要であり、巽は呆然とする綺夏の介抱に追われ2日目も元に戻る手段を探しに行く事ができなかったのだが……。

 

 

(あれ、なんだったんだろ ? )

 

その日の夜に巽は思い出す。綺夏の下の世話をしていた時に見た違和感、綺夏の陰毛が1本も生えておらず代わりに昨日祠に描かれていたギザギザ模様の黒い痕が残っていたのだ。日中はバタバタしていてそれどころではなかったが冷静になれば違和感しかない。綺夏の身体に入った巽が毛を剃り落したとは考えにくい。

 

明日こそもう一回祠を調べに行こう、そう巽は思ったのだが……。

 

 

現在入浴中の綺夏は奇妙な感覚を感じていた。

 

(なんだかあそこがジンジンする……)

 

日中の粗相とはまだ感じる痺れ、それは巽が調べたがっていた模様の部分から感じるもの。父や母の股間には見られなかった痕、これがキュンキュンするのだ。まるで『使え』と言わんばかりに。

 

綺夏の目には鏡に反射する自身の身体が入る。少年の身体とは全く違う身体、たまに一緒に入浴する母とは違い身体のあちこちが引き締まっている、これは本来の綺夏が普段からトレーニングをしてきた事による努力の賜物である。若い肌、外での活動で日焼けした肌、手入れを怠らなかった肌、アスリートの長い手足、もう少し成長した男ならば舐めるように見ていただろうが巽の精神はまだ小学生、まだ異性に対する違いを理解することはできなかった。

 

 

だが今は……。

 

股間の模様がぼんやりと輝く。すると綺夏の目も一瞬光り、身体の水気を拭きとると裸のまま浴室を出て行った。

 

「巽君もうあがった……な、早く服を着なさい ! ? 」

 

脱衣場の外で巽は全裸の綺夏に遭遇し思わず悲鳴をあげる。いきなり裸で出て来られたらそうもなるだろう。

 

「お姉ちゃん、お願いがあるんだ……この身体ってさ、前に穴が2つあるでしょ ? 1つからおしっこ出たけどさ、もう1つってなにに使うの ? 」

 

「はぁ ! ? なにってそれは……」

 

巽は言えないだろう、男のチンコ突っ込んでセックスする為の穴などと。

 

「なんだかわからないけどさ、なんとなくわかるんだ、だから……使ってみたいんだ」

 

「ば、馬鹿言わないで ! あんた何しようとしてるかわかってるの ! ? それがどういう意味か……」

 

入浴前とは違う綺夏の様子に恐怖を覚えた巽が一歩後ずさり綺夏が一歩近寄る。改めて正面に立つと綺夏は大きい。あくまで小学生と高校生の差があるからだがそれでもサイズ差は歴然。床に落ちていたリモコンに足を取られ巽が尻もちをつき倒れこみ綺夏が馬乗りになった。昼過ぎとは逆になったが、あの時は互いに性質は違えど笑いがあった。だが今あるのは片や興味、片や恐怖だ。今の綺夏は目が開ききっており呼吸も荒い。

 

「お姉ちゃん、チンコでかくなってるよ、それをさ、この穴に入れたらどうなるのかな ? 」

 

「やめなさい、やめて ! それだけは ! 」

 

「やだよ、今のお姉ちゃんはこの身体には勝てないよ。昼とは違うよ、絶対に勝てない」

 

絶対的な自信に溢れる綺夏とは違い身を固くする巽。馬乗りにされ体重をかけられた状態では身動きを取れないのだから当然ではある。

 

「さあ、入れよう、試してみよう。何が起きるかわからないけど ! 」

 

「だ、だめ ! 赤ちゃんができるの、それしたら赤ちゃんができるから ! 」

 

逃げられない巽のチンコめがけて綺夏のマンコが下ろされ、凹と凸がかっちりとはまる。

 

「ぐ、ああ ! 」

 

「抜きなさい、早く ! 」

 

綺夏の身体はまだ処女でありまだ処女膜はしっかり残っていた。その分挿入するのはきつい、だが次第に綺夏の膣からは血がたらりと流れてくる。膜が破れた証拠だ。

 

「いや、いや……こんな形で私の初めてが……」

 

「い、痛いけど、なんか気持ちよくなってくるよ……」

 

自らの処女が入れ替わった自分によって破られる形となった事は、巽の身体の綺夏に大きなショックを与えた。一方で事の深刻さがわかっていない綺夏の身体の巽は少しずつ動きが熟練されていく。

 

「な、なんで、き、気持ちよくなって…… ! ?」

 

「お、お姉ちゃん、気持ちいい、俺の中がお姉ちゃんのチンコで擦れて、気持ちいいんだ ! 」

 

互いに男女の性質の違いは理解できていない、なのでこれが互いに初めての本格的な性行為となる。綺夏は男の身体で、巽は女の身体で性行為の快感を味わってしまった。巽は女の身体を汚す征服感、綺夏は男の精子を受けとめる幸福感を。

 

次第に巽も腰が自然と動き、逆に腰を振り下ろす綺夏の腰とぶつかりパンパンと音が鳴り部屋の中に互いの喘ぎ声と行為の音が響き渡る。入浴したばかりの綺夏からは玉のような汗が滴り落ち巽の顔に落ちた。それにも構わず互いに腰を振り続けた2人にその時が来た。

 

「ぐっ ! 出る……出ちゃう ! ? 」

 

「お姉ちゃん ! なんか来る、何かくるよ ! ? 」

 

2人の相性は良かったのか、同時にああッ ! ? と声を出し同時に絶頂を迎えた。幼き身体は幼き精神に自らの子種を盛大に放出する。まだ未熟な身体は悲鳴を上げるが成長を続ける身体は遠慮なしに精を搾り取る。1適とて無駄にするものかと言わんばかりに。

 

「わ、わたし……なんてことを……」

 

「お姉ちゃん、俺、身体が熱い……まだ、足りない……もっと、もっと欲しい……」

 

「何言ってるの ! 何したかわかってるの ! ? 子どもができたらどうするつもりなの ! ? 」

 

激怒する巽に対しニヤついている綺夏。次第に綺夏の手が巽に近寄っていき……。

 

「……なまいき」

 

「ッ、あう ! ? 」

 

綺夏の指がピンッと巽のチンコを弾く。意外と鈍い痛みに悲鳴を上げた巽を見ると綺夏はごろりと横になる。

 

「お姉ちゃん、まだやり足りないんじゃない ? だってまだお姉ちゃんのチンコでかいままなんだもん。だから……」

 

「な、なにを…… ? 」

 

横になったままの綺夏はうっすらと笑い悪魔の質問を問いかける。

 

「お姉ちゃんが決めて ? 我慢するか、俺ともう1回するか。決めて ? 」

 

巽の身体はゴクリと唾を飲む。のどが渇く、綺夏の……自分の身体を見下ろすと、綺夏が自分を迎え入れるように両手を伸ばしている。

 

「わ、わたしは、わたしは……わたしは……」

 

シたい、入れたい、自分の身体に、自分の身体を我が物顔で使う生意気なクソガキを屈服させたい、自分の身体をこの私が汚したい。黒い欲望と情熱が巽の頭を浸食し、ついに膨張したチンコを綺夏のマンコへねじ込んだ。

 

「このクソガキ ! 私の身体で、気持ちよくなって ! 汚してやる、私が、あんたは私のものッ ! 誰にも渡さない ! 」

 

「きて ! お姉ちゃん ! また出して、俺の中に ! いっぱい出して ! 」

 

態勢が変わり、今度は巽が綺夏を攻める状況になった。巽の頭は目の前にいる綺夏を屈服させることでいっぱいである。只々性行為しか頭にない、それが今の巽、高校生『元』瀬戸綺夏なのであった。小学生らしからぬ肉棒となったチンコは綺夏の膣にぎゅうぎゅうと締め付けられ、互いに攻め、互いに守り、次第に今の状況を楽しんでしまう2人がいた。

 

今は綺夏の精神が暴走しており巽の身体がついていけない。ペース配分を誤りばてている状態、脳が覚醒してしまっているのだ。まだ元気、まだ大丈夫、まだいける。そんな思いが頭によぎり巽は全身を使い綺夏を襲う。気が付けばもう何回射精しただろうか ? ドロリと綺夏の膣からは精液が零れ、出すだけ出して満足した巽は力尽き倒れてしまう。やりきった、そんな顔のまま巽は寝てしまう。

 

 

寝てしまった。

 

 

綺夏のスマホから着信音が鳴り、綺夏が電話に出る。相手は叔父だった。

 

「もしもし……」

 

「綺夏ちゃんかい ? いやね、実は山道で落盤事故があって予定が変わって明日の早朝に帰宅することになったんだ。だから綺夏ちゃん、明日にはもう自由にしていいんだけど……どうする ? 明日帰ってもいいし家で過ごしてもいいよ。もちろん謝礼はきちんと出すしおみやげも買ったぞ」

 

叔父からの急遽帰宅の話しを聞いた綺夏はピクッと反応したがチラリと寝ている巽を見て……。

 

「わかったよ、叔父さん」

 

自らの父を叔父と呼び電話を切った綺夏。

 

 

『辺田意の祠』

昔強気な女と気弱な男ばかりだったこの土地、性行為を軽んじていた事で出生数が激減した事を危惧した土地神様が男女の心と体を軒並み入れ替えた事があり、時代が変わりこの事実が表ざたになるも『やはり男は男、女は女であるべきでしょう』という意思から辺田意という名前が付けられたらしい。

巽と綺夏が入れ替わったのは祠に残された力を、祠を寂しそうだと言った巽の願いを叶えたのと危険視した綺夏に対する罰を与えたのだ……。

 

 

「んん……あれ、今何時 ? 」

 

「おお、やっと起きたか巽、もう綺夏ちゃん帰ったぞ」

 

「叔父さん ! ? なんでここに……帰ってくるの明後日じゃ、って、帰った ! ? 」

 

巽が力尽きてから既に1日経過しており、綺夏は巽を起こさないように街へ帰って行ったのだ。

 

「叔父さん、違うの ! 私は本当は瀬戸綺夏で、巽君と身体が入れ替わったのよ ! 」

 

「おいおいまだ寝ぼけてるのか ? そんな事あるわけないだろう。だいたい、朝に綺夏ちゃんと会った時はとても礼儀正しかったぞ ? いや、むしろ前より大人っぽかったな……」

 

「そ……そんな……」

 

祠の力は綺夏の精神と記憶にも影響を及ぼしており、高校生に相応しい、瀬戸綺夏と同等の記憶や知識を与えていたのだ。

 

「そんなに落ち込むな、綺夏ちゃん来年また来るって言ってたぞ」

 

「……」

 

巽が祠の前に来ると工事が行われており、祠は既に撤去されてしまっていた。もう元に戻る事ができないと嫌でも理解させられてしまった巽は部屋へ戻ると、ベッドの上で枕を濡らした。

 

 

1年後 夏

 

「いや~、まさか綺夏ちゃんがインターハイで優勝するなんてなぁ」

 

「本当ねぇ、昨年よりも見違えるように女の子っぽくなったみたいだし……もうカッコイイ彼氏でもいるんでしょうね」

 

巽の両親がリビングで綺夏の快挙を褒めたたえていたその頃、巽は日課のジョギングをしながら駅へ向かっていた。

 

綺夏は街へ戻った後でスコアをグングン伸ばしマラソンの都大会で優勝、ついにはインターハイでの優勝を……自身が目指していた目標を果たしてしまった。今ではテレビにも出て美少女マラソンランナーと持て囃されており、おまけにとても礼儀正しく謙虚な態度に人気は鰻上りだ。巽は最初自暴自棄になりかけたが今はなんとか立ち直り男性ランナーとして日々練習に取り組んでいる。

 

「そういえばそろそろよね ? 綺夏ちゃんが帰省してくるの」

 

「そうだな、確か今日の昼に来る頃だ。巽のやつ会いたがっていたから、多分駅まで迎えに行っているはずだ」

 

はあ、はあ、と息を切らしながら巽が駅にたどり着く。ちょうど汽車が到着した頃らしく、乗客がちらほらと降りてくる。

 

その中から一人見覚えのある女性が降りてきた。白いワンピースドレス、似合わないサングラスに開放的なサンダル、健康的な日焼けした肌を晒した女性が……。

 

「……久しぶり、巽君」

 

「お久しぶり、お姉ちゃん」

 

1年の時を経て、身体が入れ替わった2人が対峙した。

 

「もうこの身体有名人だから、サングラスしないとサインねだられちゃって……。お姉ちゃんの身体だけど、インターハイ優勝したよ」

 

「そう、まずはおめでとうと言っておくわ」

 

「……でもこの身体を使いこなせたのは私だよ、お姉ちゃんのフォームを矯正してタイム短縮して、勉強も頑張って成績上げて、変に見られないように女らしく態度を改めて……身体はお姉ちゃんの物だけど、この成果は私……俺の物だよ」

 

「……そうね、もうこうなった以上身体を返せとは言えないわ。悔しいけど……」

 

顔を伏せた巽の瞳から一筋の涙がこぼれた。

 

「でもねお姉ちゃん」

 

綺夏は巽の手を引いて草むらに駆け込む。人影は全くなく、聞こえるのは鳥のさえずりや蝉のうるさい鳴き声だけだ。誰もいない事を確認すると綺夏はワンピースをまくり上げた。綺夏は何も履いておらずノーパン状態であり、股間の陰毛は微塵も無く祠に書かれていた模様と同じものがまだ残っていた。

 

「俺、あれから何人も男に言い寄られたけど誰とも付き合わなかったし、誰にも肌なんて許してないんだ。だって……俺がシたいなって思えるの、お姉ちゃんだけだから……」

 

突然の行為に面食らった巽は思わず固まったが股間はしょうじきであった。

 

「あ、あんたねぇ……もう女なんだから身体は大事にしなさいよ ! 本当にそういう所は変わらないんだから」

 

「お姉ちゃん、俺あれからシてないんだ……だからさ、1年ぶりに……シよ ? 」

 

綺夏の成長した見た目とは別に昨年の巽の面影は変わらず残っている。巽はため息を一つ履いて短パンのファスナーを下ろした。

 

「見てなさいよ、私が大きくなったらあんた以上の結果を残して見せるんだからね。見てなさいお漏らしオバさん ! 」

 

「うん、楽しみにしてるからね、巽君」

 

 

蝉の鳴き声が響く夏の日の出来事だった……。

 


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