……緊張する。
いくら、お金のためとは言え、こんな……。
やっぱり、やめようかしら。
ふとそんな考えが頭をよぎる。
その時、ぐう、とお腹が鳴った。
ああ、情けない。
もう何日も、まともなものを食べていないのだ。
いやしかし、人間としての矜持を捨ててなんの為の命か。
紫に貰った虎の巻をペラペラとめくる。分厚いマニュアル書だ。
中身はというと、私が今まで生きてきて想像もしたことのないようなプレイで満ちあふれている。
男と女がくんずほぐれつ、アレをしている様がリアルな絵で解説されているのだ。
……こんなこと、しなくてはいけないのか。
考えただけでドキドキしてくる。
うん、これは、イケナイ。
人として、その前に博麗の巫女として、いくらお米のためとは言ってもこんなことはしてはいけないのだ。
店番を頼んだ萃香に、やっぱり中止って言おう。
冗談だった、ってことにして。
そう決心して立ち上がったとき、玄関から、
「まいどありー!」
萃香の元気な声が聞こえてきた。
うわ、まじで? まじで客が来たの?
いや、中止、中止、やっぱりやめやめぇ!
い、今からでもなかったことに……。
その時、萃香が部屋にひょいと顔だけ覗かせた。
「れいむぅ! お客がきたよぉ! 三時間コース、十円ももらったよぉ! 初めてのお客さんだから、丁寧に仕事するんだよ、店の評判にかかわるからね! じゃないと紫に借りたお金も返せないよぉ」
……そうだった。この部屋の内装工事代として紫にまで借金をつくっちゃったのだった。
もう、後には引き返せない。
やるしかないのだ。
そう。
…………ヤル、しかない、のだった……。
†
寒くもないのに身体が震える。まるで極寒の地にいるかのようだ。
笑顔を作ろうと思ったけど、顔の筋肉が少しひくついただけだった。
顎に力が入らない感じ。
心臓はバクバクいってるし、じっとしているだけなのに呼吸が荒くなる。
人間、緊張しすぎるとこうなるのか。
どんな妖怪退治のときもこんなに緊張したことはなかった。
やばい、心臓が、心臓が壊れそう。
みし。
廊下がきしむ音が聞こえた。
き、来た! 来ちゃった、どうしよう、どうしよう。
ええと、ま、まず、確か紫にもらった虎の巻によると、ご、ご挨拶からよね。
私は障子の前に正座し、深々と頭を下げる。この体勢でお客様をお迎えする、らしいのだ。
畳についた手に、緊張の汗がぽたりと落ちる。
うう。なんでこんな目に。
おえっ。
なんか吐き気までしてきた。胃袋が口から出てきそう。びびってんのか、博麗霊夢!
……。
うん、びびってる。かなり、びびってる。
でも仕方がないのだ。借金を返すためには、こうするしかなかったのだ。
いくら借りてたかしら。白玉楼に二百円、永遠亭から三百円、紅魔館からは二百五十円でしょ、八目鰻屋に五十円借りたし、あ、そうだ、香霖堂の百二十円、でもあれは返さなくてもいいか、あとは紫に借りた内装費の三百円……これ、絶対ぼったくられてるわよね。
あああ、今そんなこと考えてる場合じゃなかった、ほらお客が来たよ、来ちゃったわよ、今障子の前に立ってるう。
とにかくご挨拶、ご挨拶……。
すう、と障子の開く音がした。
ごくり、と唾を飲み込む。
「い、いら、いらっさ……しゃいままませ」
誰かに対してこんな格好で頭を下げるなんて生まれて初めてだ。土下座よ、土下座。お金の為ならなんでもするとは言ったけど、まさかこんなことさせられるとは……。
「はははくれいれいむともももうします、ほ、本日はよろしくおねねがいしますす」
声がかすれて震えてる。当たり前よ、だってこれから、……を、しなきゃいけないんだから。
どんなお客さんかしら。
遊び慣れてて、優しい人だといいんだけれど。
いろいろ、教えてくれるような、そんな人がいいな。
そう思いつつ、ゆっくりと頭を上げる。
まず、足が見えた。
あれ。
男の人にしては小さな足。それにかわいらしい靴下。
次に見えてきたのはピンク色のスカート。
…………。
スカート!?
お、女なのか、初体験が、風俗嬢として女性相手、だなんて、なんというルナティックな人生なんだ、私ってば。
脂汗がたらりと額を流れる。
まさか、知り合い、ってことはないわよね?
初めてのお客さんが知り合いとか、最悪なんですけど。
お願い、知らない人でありますように!
しかし、私のそんな願いなど、粉みじんに打ち砕かれるのだった。
そこに立っていたのは、紅魔館の女主。
レミリア・スカーレットだったのだ。
なぜお前がきた!?
びっくりだわよ、もう……。
レミリアは伏し目がちにうつむき、両手をもじもじさせて、ぽっと頬を赤らめている。
「…………」
「…………」
お互い、なにも言葉を発しない。
恥ずかしさと照れくささで、なんだか身体が痺れているような感覚に陥った。
ええと、どうしよう。
どうすればいいんだろう。
レミリアとは友達、だけれども、今日の私は商売女なのだ。お金をもらってるのだ。できるだけの接待をしなければならない。
紫にもらった本にはどうするって書いてあったっけか……。
そ、そうだ、ご案内だ、ご案内するんだ。
私はふらつく足で立ち上がり、そっとレミリアの手をとった。
その瞬間、レミリアはビクッと身体を震わせる。
レミリアの手が火傷しそうなほど熱い。
「こここちらへ、どどうぞ」
「は、はひ……」
レミリアも緊張しているようだ。顔が真っ赤になっている。
私はレミリアの手をとったまま、畳の上に置かれたソファまで連れて行く。
ソファの前にレミリアを立たせた。
レミリア相手とは言え、これは緊張するなあ。
ええと、次はなにをするんだっけ……。
そうだ。
キ、キ、キ、キス、を、するんだった。
「あの…………」
そう声をかけると、レミリアは、
「ふ、ふひぃ」
と変な返事をした。
唇から牙がちらりと見えている。
目には少し涙まで浮かべて、赤月のように顔を紅潮させている。私と目を合わせようともしない。
「し、しつれいします……」
私はそっと目を閉じると、レミリアの唇に、…………接吻、した。
「…………んっ」
「……………………んん」
レミリアは最初、ビクっとしたようだったけど、唇を重ね合わせるうちにそれを素直に受け入れた。
レミリアの唇は見た目よりもふっくらしていて、とても柔らかかった。吐息が、甘い。
ああ、もうレミリアとは普通の友達ではいられなくなったなあ、とか考えてると、なんだか悲しくなってきたので、思考回路を止めた。
もうここまできたら、なにも考えずに勢いでいくだけだ。
「あ、あの、お客様……」
「は、はひ……」
「舌を、のばしてください……」
私の言葉に素直に従うレミリア。
のばされた舌を、私はぱくりと咥えた。
そのまま、チューチューと音を立てて吸う。
手は握り合ったまま。
そういえば、私にとってこれがファーストキスだった。初めてがレミリアっていうのは、まあ良くはないけど、悪くもないだろう。
チュパチュパとレミリアの舌を吸い続ける。レミリアの舌は、ふかふかしていて、ぬるぬるしていて、なんだかとても気持ちが良かった。
薄目を開けてそっとレミリアの顔を覗いてみると、とろんとした、恍惚の表情になっているのが見えた。
良かった、喜んでくれてるみたいだ。このままリピーターになってもらえるように、がんばらなきゃ。
ええと、確かこのまま服を脱がせるんだったわよね。
舌に吸い付いたまま、手をレミリアの背中に這わせる。
ファスナーどこだろう……。羽が邪魔だなあ。
あ、あった、あった。
羽があっても着られるようにとのことか、ちょっと下ろしにくいファスナーだな、これ。
えーと、これをこうして……。
一旦、レミリアから口を離して、ゆっくりと服を脱がせていく。
視線はレミリアの顔をじっと見つめたまま。
「え、こ、ここで脱ぐの?」
レミリアが戸惑ったような声を出す。
かわいい。
「そうですよ、お客様」
そう答えて、えいっとブラウスをレミリアの身体からはぎ取った。
あ、花柄のブラジャー。
ちょっと子供っぽいけど、似合っていて素敵だ。
「……あんまり、見ないでよ、恥ずかしい……」
レミリアは上目遣いでそう言う。
「とってもかわいらしいですよ、お客様」
そう、今はお客と嬢なのだ。私はレミリアを喜ばせなければならない。そしてあわよくば常連客になってもらおう。
初めての客が知り合いだなんてさっきは地獄の底に叩き落とされた気分だったけど、よくよく考えてみればどこの馬の骨とも知れぬ男を相手にするよかなんぼかいいじゃない。そうよ、前向きに考えなくちゃ。
そのままスカートのホックも外す。
ショーツも花柄。
レミリアは細い腕で下着姿を隠すようにしている。
その恥ずかしがる様子もとてもかわゆいじゃないか。
私は逆にちょっと余裕が出てきた。
「ええと、霊夢、ほんとに……するの?」
「当たり前じゃない……いや、もちろんですよ、お客様。お代もいただいておりますし」
もう一度キスをする。
「んんーー」
レミリアがぎゅっと私に抱きついてきた。私もそっと抱きしめ返す。
いつもお酒を飲んで馬鹿話をしている仲なのに、今はこうしてお金で買われてるんだ……。そう思うとなぜか身体が火照ってくる。
「座って……ください」
優しく、息を吹きかけるようにしてレミリアの耳元で囁いた。
催眠術にでもかかったかのように、レミリアはすとん、とソファに腰を下ろした。
「なんか、霊夢が敬語使っているの、変な感じ……」
「今日のところは、レミリア様はお客様だからね……ですからね」
「ふふふ、レミリア様だって……」
レミリアが嬉しそうにはにかむ。くそ、私は普段のあんたを知ってるんだ、そんな無邪気な笑顔をしても無駄だぞ、なにが無駄なのかは知らないけれど。
いや、私情に走っている場合じゃない、私は今はプロなんだ。プロの風俗嬢なんだ。これが初めてだけど。でも、とりあえずプロ根性ってのを見せてやろうじゃないの。
紫にもらった本には次になにをするって書いてあったかな。
頭の中でページをたぐる。
そ、そうだ、即尺だ。つ、つまり、ふぇ、ふぇらちおだ。
フェラチオをしなくちゃ。
ええと。
あれ?
ない。
ないじゃない。
アレが、ない。
そりゃそうだ、レミリアは女だもの、咥えるべきアレがあるわけがない。
どうしよう。
こんなパターン、本には書いてなかったわよ。えーとえーと、まさか今更中止にするわけにもいかないしね。ほら、レミリアったらすっごい期待してる目で私を見てるし。
えい、このまま勢いでいっちゃえ!
私はレミリアに身体を寄せると、背中に手をまわす。
「ブラ、外すわよ……外しますよ」
こくん、とレミリアが真っ赤な顔で頷く。
そっとホックを外す。普段から私はブラジャーじゃなくてサラシ派なので、ちょっとだけ苦労した。
プツン、と音がしてホックが外れると、レミリアのこぶりな乳房が露わになった。
つんとたった小さな乳首が私の方を向いている。
レミリアはプルプル震えながら目をぎゅっと瞑っていた。
よく考えたら他人の胸に直接触れるのも生まれて初めてだ。
私も少々緊張しながらこわごわとレミリアの胸に手を近づける。
そしてゆっくりと撫でて上げた。
本当は揉むところなのかもしれないけれど、なにせレミリアのここは揉めるほど大きくないから仕方がない。
「んんー……霊夢に、お胸、触られてる……」
レミリアが甘い声を出す。
レミリアの体温が、肌を通して直接感じられる。
とく、とく、とく。
心臓の音まで伝わってくる。
手のひらに何かがあたった。
乳首だ。
とっても小さくて、ピンク色をしていて、固くなっている。
花の蕾のようなそれを、人差し指と親指でつまむ。
「ううーん……」
レミリアが目を閉じたまま声をあげる。
気持ちいいのかしら。
くりくりと優しくこねてあげると、レミリアは身体をよじらせた。手はしっかりとソファの手摺りを掴んでいる。
「お客様、とってもきれいですよ……」
「ほんと? 嬉しい……」
「あの、舐めて差し上げますね」
「…………ぅん……」
口をゆっくりと乳首に近づけた。
固く固くすぼまったそれを、そっと口に含む。
「れい……むぅ……」
レミリアの手が私の髪の毛を撫でる。
口の中で、舌を使ってころころと乳首を転がす。その度ごとにレミリアの身体がびくん、びくんと反応した。なにこれおもしろい。
肌の匂いと体温。フローラルの香りがする。
私も頭がクラクラし始めた。
だめだめ、私が冷静さを欠いてどうするの! レミリアに気持ち良くなってもらわなきゃ。
一生懸命に乳首を舐め続ける。
ちゅぽん、と音をたてて口を離すと、レミリアは、
「あふぅん……」
と色っぽい声をあげた。
次は、……下だ。
「お客様」
「名前で呼んで……」
「レミリア様、失礼いたします」
子供っぽい花柄のショーツに手をかける。
ゆっくりとそれをずり下ろしていく。レミリアは腰を浮かせて脱がせやすくしてくれた。
まず見えたのは、薄い陰毛。
子供の身体してるくせに、一応生えているのか。
「私、他人にここ見られるの、初めてだ……」
私も見るのはこれが初めてだ。心臓がドキドキして、手が震えている。
「あの、レミリア様、足、開いてもらっていいですか」
「そ! そんな! 恥ずかしい……」
「大丈夫ですよ、私にまかせてください」
なにが大丈夫なものか。私だって初めてのくせに。我ながらよく言ったものだ。
レミリアは軽く握った手を口許にあてながら、そろそろと足を開いていく。
うわあぁ……。
女の子のここって、こんな風になってるのか……。
自分にもついてるとはいえ、こうやってじっくり見るのは初めてだ。
レミリアのあそこはすでに濡れていて、ぬちゃ、と音をたてて私の目の前で花を開かせた。
桃色の小さな割れ目。
これを、舐めるの?
昨日まで友達だったレミリアのここを?
マジで?
マジで私、これを舐めるっての?
自分で自分が信じられない。
そっとレミリアの表情をうかがうと、頬を朱に染めて私を見ている。なんだか泣き出しそうな顔をしている。
私も別の意味で泣きそう。
だいたい、まだ洗ってもいない友達のここを舐めるなんて、アブノーマルにもほどがある。
でも、やらなきゃいけない。借金をかえすために。今日のお米代のために!
「あの、失礼しますね……」
そう言って少しずつ口を近づけていく。
汗とおしっことそれに何か違うものが混じった、変に甘い香りがした。
私の吐息でレミリアの陰毛が揺れる。
教科書通り、レミリアの顔を見上げたまま、そっとレミリアの秘所に唇をつけた。
「ぁん……」
切なそうなレミリアの声。
おかしな味がした。
汗ともおしっことも違う、なんというか、……女の味。
舌を出して、レミリアの上品なビラビラを舐め始める。
ピチャ、ピチャ、ピチャ、ピチャ。
目と目が合う。
レミリアは上気した顔でうっすらと笑みを浮かべた。
お金の為とはいえ、友達のアソコをこうやって舐めてるなんて……。
私もなんだかおかしくなってうふふ、と笑った。
包皮の上から、レミリアのお豆を舌でなぶる。
「ああん! ぅぅん!」
レミリアの嬌声に、俄然やる気が出てきた。
一心不乱にレミリアの性器を舐め続ける。その奥から次から次へと愛液があふれ出してきて、私の口を濡らした。
しばらくすると、
「もう……駄目……あん……ぁん……ああん!!」
レミリアがおおきくびくんと身体を震わせた。
どうやら、イッた、らしい。
目に涙を浮かべて私をとろけそうな表情で見ている。
やだ。私まできゅんとしちゃうじゃない。
ここはプロに徹しなきゃ。
「気持ち良かったですか?」
と聞くと、レミリアはこくん、と頷いた。
「じゃあ、今度はお風呂で身体、洗いましょうね」
裸のレミリアの手をとり、浴室まで連れて行く。
部屋の中に浴室があるのだ。ちなみにこの改装費のために紫にお金を借りた。
「じゃあ、ここに座ってください」
バスチェアに座らせる。
ここで私も着ているものを脱ぎはじめる。
一応レミリアに背を向けているのだが、視線が突き刺さってるのがよく分かった。
そんなに見たいのか、私の裸を。
巫女服を脱ぎ、サラシをはずし、ドロワーズを脱ぐ。
ああもう、そんなに見ないでよ。恥ずかしいったら。
なに羽をパタパタさせてんのよ、尻尾をふる犬じゃあるまいし。
あん、恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい!
全裸になった私は風呂の蛇口をひねり、お湯を出す。お湯が一杯になるまでの間、レミリアの身体を洗うのだ。
そう。
洗うのだ、私の身体で。
湯桶に湯を入れ、ローションをいれて混ぜ合わせる。
それを私の身体にぬりたくり、レミリアに背中から抱きついた。
「ぅん……」
レミリアの声。レミリアの羽はすべすべしていてとてもいい感触がした。
「お客様……レミリア様はこういうお店、初めてですか?」
「あ、当たり前じゃない、あ、乳首が背中にあたってる……。こんなお店、幻想郷にはなかったわよ」
「じゃあ今日はいっぱい楽しんでくださいね」
「当然よ、その分のお金は払ってるんだからね!」
「次は腕を洗って差し上げますね」
「はい、どうぞ」
レミリアが差し出した腕にまたがる。
「え、ちょっと、なにしてんの」
「だから腕を洗うんですよ」
「洗うって……え?」
「だから、私の……ここの、毛で洗うんです」
私の決して薄くない陰毛をレミリアの腕にあてて、腰を振る。
ヌチャ、ヌチャ、ヌチャ、とローションの音が部屋に響いた。
我ながら友達相手になにやってんだろう、と思わなくもなかったが、これも仕事だ。全ては貧乏が悪い。
「じゃあ今度は前の方、洗いまあす」
くそ。なんでレミリア相手にこんな媚びた声出さなきゃいけないんだ。
バスチェアに座ったレミリアの膝の上にまたがり、お腹でレミリアの身体を洗う。ちょうど私の胸がレミリアの顔の前にくる体勢だ。
ローションがぬるぬるして気持ちがいい。
「霊夢って、けっこうおっぱい大きいのね……」
「あの、舐めてもいいですよ……」
私がそう言い終わるか終わらないかのうちに、レミリアは私の乳首にちゅっと吸い付いた。
あん。
レミリアのとろとろとした舌が、私の乳首をレロレロと舐めている。
頬を染めて、ちらちらと私の顔を窺いながら乳首をなめるレミリアは、悔しいことにかわいらしかった。
「ふふ、霊夢のおっぱい、やわらかいわ……」
「好きに……していいんですよ……」
レミリアは私の乳首に吸い付きながらもう片方の胸を揉み始める。パタパタと羽が動いているのが見えた。機嫌がいいと羽を動かすのですぐわかるのだ。
「じゃあ、今度は……レミリア様のあそこ、洗って差し上げますね」
「え……あそこ……って……」
耳元で囁く。
「おまんこ、です」
うわ。なんかこの単語言うだけで私も顔が真っ赤になるわよ。くそ、恥ずかしいなあ、もう。
「ええと、どうやって洗ってくれるの?」
「…………」
なんか口で言うのは恥ずいから黙って自分の背中にローションを塗る。
さて、レミリアが座っているのは、いわゆるスケベイス、と呼ばれるバスチェアだ。
イスの下をくぐれるようになっているタイプ。
もちろん、そこをくぐるのだ。
使うのは私も初めてだけれど、とりあえず紫にもらった教科書通りにやってみよう。
まずレミリアの前方に座る。その体勢から、足の方からイスの下をくぐっていくのだ。
「うわ、なんかすごいね……」
レミリアの呟きが聞こえる。
うん、これ、すごい。
なにせ、目の前に、レミリアの……おまんこ、が見えるのだ。
ついでにお尻の穴まで。
友達の秘所をこんな体勢でこんな方向から見ることがあるなんて、考えたこともなかったわよ。
「なんか、すごい光景……。霊夢の顔が、お股から生えてるみたい……」
レミリアが変なことを言う。まあたしかにそう見えてるのかも知れないけれど。
そのまま、レミリアのおまんこに舌をのばす。レミリアの陰毛、薄くていいなあ。お手入れも簡単そう。
そんなことを考えながら、必死に舌を動かした。
私を見下ろすレミリアと目があった。恥ずかしいったらありゃしない。
レミリアは身をくねらせて「あん、ぅん、あん」と声を出している。
良かった。気持ち良くなってくれてるみたいだ。
じゅるじゅる、と音を立ててレミリアのおまんこを吸い続ける。部屋に卑猥な音が響いた。
虎の巻には確か、お尻の穴も舐めるようにって書いてあったっけ。
!?
お尻の穴?
マジっすか。
しかししかし十円も払ってもらってるんだし、そのくらいやらないといけないのかもしれない。
いや十円でそこまでやるのか?
ちょっと待って、友達のお尻の穴だよ。犬や猫じゃあるまいし、普通そんなところ舐めないわよね?
だって、ここ、……んこがでてくるとこでしょ?
うーんうーんどうしよう……。
ええい、しょうがない!
覚悟を決める。
目をぎゅっと閉じて、おそるおそる、レミリアの肛門に舌をのばす。
「ひゃうん! そ、そんなところまでぇ?」
レミリアの嬌声。
ああ、私いまお尻の穴舐めちゃってる……。友達の、お尻の穴を、お金のために舐めちゃってるよお。
味はしないけど、なんか、変な、感じ……。
レミリアのそこは、私の舌の動きにあわせてぴくぴくと痙攣している。
「き、気持ち、いいれふか……?」
「うん、霊夢、すごい、なんか、あひゃうん、すごくいい気持ち……」
お金で買われた私は、友達の洗ってないおまんこもお尻の穴も舐めちゃった……。私の人生、どこにいくんだろう……。
えーと、次は……そうそう、一緒にお風呂入るんだっけ。
ずるりとイスの下からぬけだすと、レミリアの身体をお湯ですすぐ。
「じゃあ、今度はお風呂にはいりましょうね」
レミリアの手をとって湯船に誘導する。レミリアは口許に微笑を浮かべ、ふにゃふにゃした表情をしていた。
もう、できあがってるみたいね。
一緒に、湯船の中へちゃぽんと入る。
「ねえ、霊夢」
「はい?」
「こうして一緒にお風呂入るの、初めてよね」
「そうね……そうですね」
「お風呂の中じゃ何もしてくれないの?」
「ええと、潜望鏡ってやつをするところなんですけど、……レミリアには、じゃなかった、レミリア様にはアレがないから……」
「アレって?」
「……おちんちん……」
言わせんな、こんな単語。
「ふーん、じゃあ仕方がないわね、こうして二人であったまろう!」
「はい、そうですね」
「でもびっくりしたわよ、霊夢がこういうお店始めるって聞いて。一体どうしたの?」
「……いろいろと金策が……」
「どのくらい稼がなきゃいけないの?」
「……いっぱい……」
「じゃあ私が毎日通ってあげる!」
嬉しいことを言ってくれる。さすが私の友達だ。
でも、私の借金の中には、あんたから借りたのも入ってるんだけどさ。
二人でお湯からあがる。
つぎは、えーとえーと、なんだっけ。
そうだ、マットプレイだ。
エアーの入ったマットを床にしいて、ローションをたっぷり塗る。
「じゃあ、こちらを頭にして仰向けに横になってください」
「こうでいいの?」
改めてレミリアの裸を見る。
細い身体、小さなおっぱい、白い肌。目尻を紅くしちゃってかわいい。
レミリアの身体にもローションを塗ってあげる。
「あん、ぬるぬるして、なんか、……気持ちいい」
そこからレミリアと身体をあわせる。
すごい。
ぬるぬるしてる。
私の肌とレミリアの肌がすりあわされる。
「おっぱいでいっぱいヌルヌルにしてあげますからね……」
「ひゃん、霊夢ぅ、なんか、いいよ、気持ちいいよ……」
「ほら、こうするとどうですか?」
「いやぁん、私の乳首に霊夢の乳首があたってるぅ……。くりくりして、こりこりしてるよぉ……。ねえ、霊夢、ちゅーして。ちゅー」
レミリアの唇に吸い付く。
舌を絡め合い、お互いの唾液を交換する。
あ、これ、ほんとにすごいかも……。
今私、レミリアとぬるぬるのローションまみれになって抱き合って、キスしちゃってるぅ……。
私のあそこがじゅくじゅくしてくるのが自分でもわかった。
「はあ、はあ、レミリア……かわいいわよレミリア……」
「霊夢ぅ、霊夢の身体、すごく柔らかくて気持ちいいよぉ」
「レミリアもあったかくて気持ちいいわよ……」
ぬちゃ、ぬちゃ、にちゃ、にちゃ。
レミリアの薄い陰毛が私の太腿にあたってる。私たちは全身を密着させて、ひたすら身体を擦り合わせ続ける。
まるで、レミリアとひとつの身体になったみたいだ。
これ、すごく興奮する、かも……。
「あん、霊夢、もう私、我慢できない、もっと激しく、激しくぅ」
手を握りあう。キスをする。レミリアの牙が唇にあたる。愛おしくなって、その牙をちゅうちゅうと吸った。
「霊夢、なんかもどかしいよぉ、もっとちゃんとひとつになりたい……」
「はあ、はあ、そうですね、じゃあベッドに行きましょうか?」
「……ぅん……」
私たちは、お互いの身体をお湯ですすいで、ローションを洗い流した。
「じゃあレミリア、じゃなかった、レミリア様、お身体拭いてさしあげますね」
丁寧に羽の先までバスタオルで拭いて上げる。
よく考えると、レミリアの裸なんて今日まで見たこと無かった。
なんて華奢な身体してるんだろう。肩幅なんかもちっちゃくて、ほんとに子供みたい。
これが幻想郷一危険といわれてる吸血鬼だなんて、なんか信じられない感じ。
そっかー、レミリアってこういう身体してたのかー。腕なんかも細くてか弱い感じがする。なんか、胸のあたりがこう、きゅん、ってしちゃって抱きしめたくなる。昨日までは友達だったけど、今日からはどうしても性的な目で見てしまいそう。こんなことしといて今更だけどね。
レミリアの手をとって、備え付けのベッドへと誘導する。
さあ、本日のメインディッシュよ。
私からベッドに横になり、
「あの、どうぞ……」
と股を開いた。
うわああああ、はっずかしい!
レミリアは私をどう料理してくれるんだろう……。
「あの、優しくしてよ……してくださいね……」
「わかってるって!」
レミリアはベッドに横になってる私に覆い被さって……来なかった。
あれ?
その代わり、指をパチン、と鳴らして、
「咲夜!」
「はい」
障子が開いて現れたのは紅魔館のメイド長。
「うっひゃあ! びっくりしたあ! あんた、いつからそこにいたのよ?」
「最初からここに控えておりました」
「最初から!? の、覗いたりしてないでしょうね?」
「まさか。お嬢様のプライベートタイムを覗きなどいたしません」
それにしては鼻血を流してるわよ。見てたな、こいつ。
「そんなことはどうでもいいわ。咲夜、あれを」
「はい、どうぞお嬢様」
咲夜はレミリアに何かを渡すと、また障子の向こうへと去った。でも、良く見ると障子に穴があいていて、そこからこっちをじっとみてやがる。この変態メイドが。まあいい、これはこれでその分追加料金をあとからふんだくってやろう。
で。
咲夜がレミリアに渡したモノ。
それが問題だった。
男性器を模した棒状のものにベルトがついたもの。
見たことはなかったけど、名前だけは知ってる。
ペニスバンド、ってやつだ。
「あ、あんた、それ……」
「あんたって何よ、今は私はお客さまなんだからね」
「お客様……それ、なんですか……」
「へっへー。油断してたでしょ? だって霊夢、初めてでしょ? 霊夢の初めては絶対私が奪うって決めてたんだー。これなら霊夢の処女、私がもらえるもんね!」
なんてやつだ。最初からそのつもりで用意してきたってことか。
レミリアは嬉々とした表情でペニスバンドを身につける。
うわ。
けっこう、っていうかかなり、でかい。
これ、初心者用では……ないわよね……。
「さ、足開いて! 入れてあげるから」
「ちょ、ちょっと待ってよ! ……待ってください。そんな大きいの、入らないってば」
「無理すれば入るわよ」
「無理するな」
「なあに、怖いの、霊夢?」
正直言うと、かなり怖い。具体的に言うとおしっこを漏らしそうなくらいびびってる。
「せ、せめてちゃんと濡らしてからいれてよ……ください」
「うーん、そうね、じゃあ舐めて上げる」
レミリアは私の膝の間に頭を割り込ませると、
「へー霊夢のおまんこってこうなってるんだー。私より陰毛濃いねー。ちょっと黒ずんでるところがあるけど、オナニーしたりするの?」
「し、しないわよ!」
嘘だ。ほんとはちょっと、したりするときもある。
「じゃあ、気持ちよくしてあげるね!」
レミリアはニコっと私に笑いかけると、舌をのばして私のおまんこに口をつけた。
「あ……ん……」
チロチロとレミリアの舌先が私の陰唇をくすぐる。
なにこれ。
想像以上に……気持ちいいんだけど。
腰がぴくん、ぴくん、と動いてしまう。
レミリアの舌が縦横無尽に動き回り、私の敏感な場所を蹂躙しまくる。
「いや、いや……」
口ではそう言ってるけど、もっとやってほしくて思わずレミリアの頭を抑える。
「じゅるじゅる、しゅごいよ霊夢、霊夢の奥からすっごいエッチなお汁がいっぱいでてくるよ、じゅるじゅる」
「やめ、やめて、そんな音たてて吸わないで……」
ああそうだ、この音、咲夜にも聞こえてるのか。そう思うと恥ずかしいのになぜか子宮のあたりが熱くなってきて快感の震えが腰全体を包み込む。
「霊夢のクリトリス、ちっちゃくてかわいいよ。吸ってあげるね」
「だ、だめ、そこだめ、そこ吸っちゃだめぇ」
お豆を吸われた瞬間、目の前が真っ白になって身体が勝手にビクンとはねた。
「霊夢ったら友達にクリトリス吸われて感じじゃってるの?」
ああ、そうだ、今私のお豆を吸ってるこの子は私の友達なんだ。友達におまんこ舐められて、クリトリス吸われて、感じてる……。
頭の中が痺れてる感じ。
ああもうどうでもいいや。
もっと気持ちよくしてほしい。
もっと。
もっと!
「もっと気持ち良くしてぇぇ」
「へへっ、十分濡れたみたいだね、じゃあ、入れるよ!」
レミリアは、腕ほどもあろうかという巨大なペニスバンドのディルド部分の先を私のおまんこにあてる。
ああ。
私のハジメテ。
それは、お金で買われたのだ。
お金で友達に売ったのだ。
いま、奪われる。
レミリアが「えいっ」と力をいれる。
めりめり。
肉が押し広げられる音とともに、異物が私の中に侵入してきた。
「あ、駄目、やっぱ駄目、痛い、痛いから駄目」
「もうとまんないわよ、霊夢」
「怖いもん、怖い、やだ、怖い」
「怖くないわよ、ほら入っていくよ」
私の大事なところに、レミリアのディルドが入ってくる。
痛い。
怖い。
ものすごい痛みと共に、ビリビリ、と何かが破けるような音が響いた。
「え、なに、今の音なに」
「大丈夫、霊夢の処女膜が破れた音よ、もう霊夢は処女じゃなくなったの」
ああ。
友達に、レミリアに私の処女あげちゃった……。
女の子同士なのに……。
お金で処女売っちゃったんだ……。
「もっと奥まで入れるわよ」
「ああん、駄目、もういいでしょ、もうやめて」
「だめよ、ちゃんと根もとまでいれるんだから」
さらに私の奥までディルドが入ってくる。
「やめてやめてやめて! 痛いから! 怖いから!」
「もうお金払ってるんだから抵抗しても駄目よ」
レミリアが乱暴に腰を突く。
私の奥の奥までディルドは届いて、その感触が気持ち悪い。
「ほら全部入った。……じゃ、動くわよ」
「いやだ、やめてぇ! 動かないでぇ」
私の叫びもむなしく、レミリアは抽送運動を始める。
なんだか内臓を引っ掻き回されてるような感触。
ずりゅ、ずりゅ、という音が聞こえる。
レミリアが挿入したまま私に抱きついてくる。
「だんだん気持ち良くなってくるから大丈夫よ」
と、私の耳元で囁いた。
そう言われても。
お腹の中で、痛みと共に異物がいったりきたりするこの感触が気持ちよくなってくるわけが……。
でも。
だんだん腰の辺りが痛みと共に痺れに襲われて。
「痛い、痛い、でも、ぁん、あん、ぁん、あん、、あん、……」
「ほらあ、霊夢ぅ、女の喘ぎ声になってきたわよ」
「そ、そんなこと、言わないで、あん、あん、ぅぅん、でも、声、でちゃうよお」
「気持ち良くなってきたんでしょ?」
「そ、そんなこと……ない……」
「正直にいいなさいよ」
「ぅん、ぅん、すこし、きもち、いい、かも……」
「でしょお?」
レミリアは嬉しそうな声を出すと、さらに腰の動きを早くする。
私はもうなんだかわけが分からなくなってきた。
痛いのには変わりがない。
怖いのにも変わりがない。
なのに、なぜか、レミリアのピストン運動に合わせて腰が動いてしまうのだ。
「ほら、ほら、ほら、ほら!」
「あんあんあんあんあんあん!」
「霊夢、いい声で鳴くじゃない、もっと早くするよ」
「やめて……ぁあん! あんあんぅんぅぅんん! あん! あんあんあん!」
ああもう目の前の世界が真っ白でなにがなんだか分からない。
レミリアの背中に腕をまわしてその羽をぎゅっと握りしめる。
「霊夢、いっていいのよ、ほら、ほらほらほらほらほらほら」
「ぁんぁんぁんぁん、いく、いく、いく、いっくぅぅぅぅ!」
「ほら、これでどうお!?」
ズン、とより深く、より強くディルドが私の奥を突いた。
その瞬間、目の前にノイズみたいなのが広がって、ブラックアウト。
ビク、ビク、ビク、と身体が痙攣するのが分かった。
ああ。
友達に身体買われちゃった。
処女を、売っちゃった。
もう私は普通の女の子には戻れないんだ――。
そう考えながら、私は意識を失った。
「ごめんね、霊夢。ちょっと調子にのっちゃった。痛かった?」
「痛かったわよ」
私の腕枕でレミリアが隣に寝ている。
なんだか逆のような気もするけど、まあいい。
「でもどうしても霊夢の初めては私がもらいたかったの。……霊夢の怖がる顔見てたらついつい意地悪になっちゃったけど」
「ほんとに意地悪ね、あんたは」
「ねえ」
「うん?」
「お金払えば、またこういうこと、してくれるの?」
「……まあね。今は巫女兼風俗嬢だからね、私は」
「…………お金、払わなきゃしてくれないの?」
「………………借金、払い終わったら考えるわよ」
「じゃ、私が代わりにそれ払うから、私専用になって」
「なにそれ」
「いいでしょ、私専用の霊夢になってよ」
「それって、愛人契約ってこと?」
「うん、それでもいい」
……うーん、なんだか、そっちのほうがいい気がしてきた。
だって、一日に不特定多数のお客とるより、レミリアだけ相手していたほうが楽でいいもんね。
「わかった、それでいいわよ、今日でソープランド博麗神社は店じまい。あんたの愛人になるわ」
「やったあ!」
そんなわけで、紫にお金を借りてまで開店したこのお店は、たった一日、一人のお客をとっただけで閉店することになったのだった。
まあ、めでたしめでたしってことにするかな。
そんなわけで私は、
「じゃ、よろしくね!」
なあんていいながら、レミリアにちゅっとキスなんかしたりするのであった。
〈おわり〉