【スミイサR-18】「MIMIZEME……ってなんだ?」 作:駒由李
原作:勇気爆発バーンブレイバーン
タグ:R-18 ボーイズラブ 二次創作 腐向け 腐レイバーン スミイサ ルイイサ
pixivより転載
日本人は奥ゆかしいと言うが、イサミはヤマトナデシコだと思っているスミスである。何かと恥じらい(主な原因はスミスである)、言葉少なで……「おねだり」も滅多にない。こればかりはして欲しいと思っているが、イサミは夜も恥じらう。それがとても可愛らしいと思いつつも、もっと強請って欲しいとスミスは思っていた。
なので、その日の夜。イサミが顔を赤らめて「頼みがあるんだが」と言い出したとき、スミスはとてもわくわくした。なんだろう。ソフトSM? ナマでして欲しいと言われたらどうしよう、それは君の体の負担になると断るか……しかしそれはとても魅力的な提案だ……スミスが一瞬で脳内で巡らせた思考に対して、イサミの言葉はこうだった。
「耳責めして欲しい」
「MIMIZEME……?」
「耳掃除はしっかりしてきたから……」
もじ、と恥じらいながら告白するイサミはかわいい。とてもかわいい。しかしスミスは困った。
なので率直に尋ねた。
「すまないイサミ。MIMIZEMEとはなんだい?」
困惑した顔のスミスを見て、イサミは顔色が平常に戻る。
「……ひょっとしてそっちにはない文化か?」
「多分ない……」
「――悪い、変なこと言った。今夜は帰る」
「待て待て待て待て待て、待ってくれイサミ」
ベッドから立ち上がろうとするイサミをスミスは必死で腕を掴んで止める。
貴重なお誘いだった。しかし今夜は彼の要望に応えられそうにない――なので。
スミスはイサミをベッドに引き戻すと、抱き締めて耳元で囁いた。
「不勉強ですまないイサミ。勉強してくるから、今夜はただ一緒に眠らないか……?」
「……その調子でいいんだがな……」
「What's?」
「何でもない。……しっかり抱き締めてろよ、俺のこと」
「Yes,mom」
「誰がマムだ」
そうしてその日の晩は、ごく普通に眠ったのだった。
話が変わるのは2日後のことである。
「あーあ、モツ煮が食べたい。やっぱモツ煮には麦酒でしょ」
「日本酒も捨てがたいぞ」
「あんたのそれ隊長の好み影響されてるでしょ」
空母の片隅にて、イサミがヒビキと他愛無い話をしていたときのことだ。
先に気付いたのはヒビキだ。
「あ、あれスミスじゃない?」
「あ? ……なんかこっち来るな」
ずんずかずんずか、足音荒く、重戦車の異名に相応しい動きでスミスが彼らの方に来る――正確にはイサミの方に。ヒビキは彼らの関係を察知していたので――というよりATF全体的に彼らの関係はなんとなく周知されている――、「あ、じゃあまたあとで」とそそくさと去った。イサミは慌てる。
「おい、置いていくなヒビキ――」
「イサミ」
重低音の声。イサミは思わず怯える。おい、ブレイバーンだったときだってこんな怖くなかったぞ、と言いたいのを堪えるイサミ。逃げたいのを耐えながら「なんだよ」と答える。
スミスの片手にはタブレットがあった。何を見ていたかはイサミは知らないが、次の言葉で察した。
「君、この間の夜、こんなマニアックなプレイをしてくれと言っていたのかい……?」
「――に、日本だとそこまでマニアックじゃ……」
「誰だ」
「え?」
スミスはイサミの手を掴み、真っ黒な顔で尋ねてくる。詰問に近かった。
「君に耳を責めると言うマニアックなプレイを仕込んだのは」
「いや、あの」
「まさかカーネル・サタケか? それとも他の――」
「だあっ、話を聞け!」
「ぶっ」
左手を掴まれていたので、イサミは右手で殴った。スミスの顔面を強かに。
タブレットを持ったまま顔を押さえるスミス。それでもイサミの左手は離さなかったので、仕方なく、本当に仕方なく、イサミは彼を引き寄せた。
イサミはスミスの耳元で囁く。
「お前、良い声してるし……ベッドで名前呼ばれるとすごいぞくぞくするし……舌もでかいから、これで耳責めされたら俺どうなるのかな、って気がして……その……そんなに駄目だったか……?」
「今夜、部屋で待っていてくれ」
それが答えだった。
――2人きりの部屋。スミスはイサミにキスの雨を降らせながらベッドに押し倒す。
「スミス……」
熱い声。スミスは内心で感動する。こんな声を聴けるような仲になったことに。既に体を重ねて久しいが、何度聞いても感動するのだ。
そして今夜は、この可愛い恋人の要望に応えるのだ。はじめてだがうまくできるだろうか……そう思いながら、ふっとイサミの耳に息を吹きかけた。
「っひ」
びくんと、イサミの身体が跳ねた。
……スミスは怪訝に思いながらも、耳朶に舌を這わせる。甘噛みした。
「う、ん」
スミスはイサミのもう片方の耳も手でいじりはじめる。ふと、思い付きで手でいじっている方の耳を蓋しながら、反対側の耳孔に舌を捻じ込んだ。ぬちょ、と音がする。
「ひ、ぃ、っ~~!!」
びくびくと体を揺らすイサミ。
……それを見て、スミスは薄く笑いながら囁いた。
「……耳が弱いのははじめて知ったよ、Honey」
「んっう」
ウィスパーボイスにすら喘ぐイサミの、既に形を持ちはじめた彼自身にスミスは手を添えた。
「I do love you.」
「~~っ」
イサミは熱っぽい囁きに、身悶えた。
その夜以降、昼間でも度々イサミの耳元で囁いては「今はやめろ!」と殴り飛ばされるスミスの姿が見られるようになったと言う。
End.